JP5651217B1 - パス復旧制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ネットワークの波長パスを復旧する過渡期において、トラヒック疎通量を短時間で増加させる。【解決手段】交流トラヒック演算部114は、フィルタ処理によって相対的に小さな入出力リンクトラヒック量をゼロに設定し、入出力リンクトラヒック量がゼロのノードを発着する交流トラヒック量の初期値を0としてGravity法を用いて交流トラヒック量の初期値を演算する。そして、交流トラヒック演算部114は、演算後の交流トラヒック量がゼロのフローを除外してTomoGravity法を用いて交流トラヒック演算を行う。次に、パス復旧制御装置1のパス設定順序演算部113は、交流トラヒック演算部114によって算出された交流トラヒック量の相対的に大きいIPリンクに高い優先度を設定する。そして、パス設定順序演算部113は、優先度の高い順に波長パスの復旧順序を設定する。【選択図】図1
Description
本発明は、ネットワークのパス復旧を制御する技術に関する。
ネットワーク事業者は、ネットワーク全体の資源を有効に活用し、転送品質を維持するとともに、ネットワークコストの低減を図っている。キャリア網では、物理的な光インフラ網上に波長パスを設定し、波長パスによって上位レイヤネットワーク(IP(Internet Protocol)等)上のノードを接続する論理的なリンクを提供することで、ユーザトラヒックの転送路が構成される。非特許文献1には、トラヒックをネットワーク上に効率的に収容するために、波長パス収容を設計するための計算方法が記載されている。
また、ネットワークの運用時に故障等を契機に転送路を再構成する場合、非特許文献2には、過去に観測された波長パス単位のトラヒック量に基づき、復旧効果の高い波長パスを間接的に予測する方法が記載されている。この方法は、具体的には、過去に観測された波長パスのトラヒック量を始終点となるノード間の重みとし、波長パスの復旧順序の優先度を決定する。しかし、過去の観測データが存在しないノード間を接続する波長パスに関しては、優先度を決定できないという問題があった。
非特許文献3 には、観測が容易な波長パス単位(論理リンク単位、IPリンク単位)のトラヒック量から、交流トラヒック量を算出する方法が記載されている。対地間の交流トラヒック量が既知であれば、ユーザトラヒックを収容するために必要となる波長パスを直接特定することが可能になる。
Y. Koizumi, et al.,"Adaptive virtual network topology control based on attractor selection",IEEE/OSA Journal of Lightwave Technology,vol. 28,pp.1720-1731,June 2010.
鎌村外3名,"大規模故障後の効率的な通信路復旧を実現する波長パス設定順序決定法の検討",IEICE信学技報 NS研究会2013.3
Y. Zhang, et al.,"Fast accurate computation of large-scale IP traffic matrices from link loads",in SIGMETRICS '03 Proceedings of the 2003 ACM SIGMETRICS international conference on Measurement and modeling of computer systems Pages 206-217.
ここで、ネットワーク上の資源が故障した場合を考える。故障によって故障資源を経由する波長パスが切断された場合、切断された波長パス上に収容されたトラヒックを転送できない状態が発生する。一般的に、故障資源には複数の波長パスが収容されるため、正常状態に復旧するためには複数回の波長パスの再設定が必要となるが、波長パスの設定の際には設定制御メッセージの伝搬遅延や装置設定遅延が生じる。その結果として、複数の波長パスの再設定を非効率な順序で実施すると、設定開始から完了までの復旧過程において十分なトラヒック疎通量を確保できないという虞がある。なお、ここでトラヒック疎通流量とは、ネットワークを構成する各ノード間に支障なく流れる(ネットワーク資源の故障等により流れないトラヒック量を除いた)トラヒック量を意味する。
そこで、波長パスの再設定の効率的な順序を決めるために、非特許文献2に記載の方法を用いた場合には、アルゴリズムが単純なため計算処理は高速であるが、過去に観測した波長パスに同一の始終点となる波長パスが再度設定される保証は無いため、復旧効率の高いリンクを直接特定することは本質的に困難であるという問題がある。
また、非特許文献3に記載の方法を用いた場合、交流トラヒック演算では、ノード数の2乗×リンク数のサイズとなる擬似逆行列の演算処理が必要となるため、ネットワーク規模が増大するにつれて計算時間が膨大となる。そして、波長パスの復旧順序を故障発生後に直ちに決定することを想定した場合、交流トラヒック演算がボトルネックとなり、復旧時間が長延化するという問題がある。
また、非特許文献3に記載の方法を用いた場合、交流トラヒック演算では、ノード数の2乗×リンク数のサイズとなる擬似逆行列の演算処理が必要となるため、ネットワーク規模が増大するにつれて計算時間が膨大となる。そして、波長パスの復旧順序を故障発生後に直ちに決定することを想定した場合、交流トラヒック演算がボトルネックとなり、復旧時間が長延化するという問題がある。
したがって、本発明は、ネットワークの波長パスを復旧する過渡期において、トラヒック疎通量を短時間で増加させる技術を提供することを課題とする。
本発明のパス復旧制御装置は、通信ネットワークを構成するノードと前記ノード間の通信経路を示すリンクとの接続関係と、前記リンクのトラヒック量と、が記憶される記憶部と、前記記憶部に記憶されている前記リンクのトラヒック量を取得して、前記通信ネットワークの外部から前記ノードを介して流入する入力リンクトラヒック量および前記ノードを介して前記外部へ出力する出力リンクトラヒック量を示す入出力リンクトラヒック量の中で、以下に示す場合において前記入出力リンクトラヒック量をゼロに設定するフィルタ処理を実行し、前記入出力リンクトラヒック量がゼロの前記ノードを発着する交流トラヒック量の初期値をゼロとしてGravity法を用いて前記交流トラヒック量の初期値を演算し、前記交流トラヒック量の初期値がゼロのフローを除外してTomoGravity法を用いて交流トラヒック量を算出する交流トラヒック演算部と、前記交流トラヒック演算部によって算出された前記交流トラヒック量の大きさに基づいて、前記リンクに対して優先度を設定する優先度設定処理を実行し、前記リンクに設定されるパスの復旧順序を前記優先度の高い順に設定するパス設定順序演算部と、を備えることを特徴とする。
ここで、本発明の前記パス復旧制御装置の前記交流トラヒック演算部は、(1)前記フィルタ処理において、前記入出力リンクトラヒック量が所定の閾値以下の場合、当該入出力リンクトラヒック量をゼロに設定する、(2)前記フィルタ処理において、前記入出力リンクトラヒック量の中で最大の入出力リンクトラヒック量を抽出し、前記入出力リンクトラヒック量が前記最大の入出力リンクトラヒック量に所定の係数を乗算して求めた閾値以下の場合、当該入出力リンクトラヒック量をゼロに設定する、または、(3)前記フィルタ処理において、前記入出力リンクトラヒック量の大きいものから所定数を抽出し、抽出されなかった前記入出力リンクトラヒック量に対してゼロを設定する、ことを特徴とする。
このような構成によれば、パス復旧制御装置は、以下に示す場合に入出力リンクトラヒック量をゼロに設定するフィルタ処理を実行し、入出力リンクトラヒック量がゼロのノードを発着する交流トラヒック量の初期値をゼロとしてGravity法を用いて交流トラヒック量の初期値を演算し、交流トラヒック量の初期値がゼロのフローを除外してTomoGravity法を用いて交流トラヒック量を算出する。このことにより、交流トラヒック演算の演算量を低減し、演算時間を短くすることができる。また、パス復旧制御装置は、交流トラヒック量の大きさに基づいて優先度を設定する優先度設定処理を実行し、優先度の高い順にパスの復旧順序を設定する。このことによって、パス復旧制御装置は、通信ネットワークのパス(波長パス)を復旧する過渡期において、トラヒック疎通量を短時間で増加させることができる。
ここで、前記フィルタ処理として、入出力リンクトラヒック量が、(1)所定の閾値以下のもの、(2)最大の入出力リンクトラヒック量に所定の係数を乗算して求めた閾値以下のもの、(3)入出力リンクトラヒック量の大きいものから所定数に入らなかったもの、のいずれかに対して入出力リンクトラヒック量に対してゼロを設定する。このことにより、交流トラヒック演算部は、トラヒック疎通量の増加にほとんど貢献しない入出力リンクトラヒック量をゼロに設定することによって、交流トラヒック演算の演算量を低減する効果を有する。
ここで、前記フィルタ処理として、入出力リンクトラヒック量が、(1)所定の閾値以下のもの、(2)最大の入出力リンクトラヒック量に所定の係数を乗算して求めた閾値以下のもの、(3)入出力リンクトラヒック量の大きいものから所定数に入らなかったもの、のいずれかに対して入出力リンクトラヒック量に対してゼロを設定する。このことにより、交流トラヒック演算部は、トラヒック疎通量の増加にほとんど貢献しない入出力リンクトラヒック量をゼロに設定することによって、交流トラヒック演算の演算量を低減する効果を有する。
本発明の前記パス復旧制御装置の前記パス設定順序演算部は、(1)前記優先度設定処理において、前記交流トラヒック量の流れるルート上に存在するリンクに対して、前記交流トラヒック量の大きさに比例するように優先度を設定する、または、(2)前記優先度設定処理において、前記交流トラヒック量の大きい方から所定数の前記交流トラヒック量を選択し、前記リンクをルートとする前記選択した交流トラヒック量のフロー数を示す使用頻度と当該リンクとの関係を求め、前記使用頻度の大きさに比例するように、前記リンクに対して優先度を設定する、ことを特徴とする。
このような構成によれば、パス復旧制御装置のパス設定順序演算部は、交流トラヒック量の相対的に大きいリンクに高い優先度を設定する。このことによって、パス復旧制御装置は、リンクに設定されるパス(波長パス)の復旧順序を交流トラヒック量が相対的に大きい順に設定することができる。
本発明によれば、ネットワークの波長パスを復旧する過渡期において、トラヒック疎通量を短時間で増加させることができる。
本発明を実施するための形態(以降、「本実施形態」と称す。)について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
(概要)
故障等の発生した通信ネットワークの状態変化からの復旧を考えた場合、短時間で効率的にトラヒックを復旧させるためには、最終的な波長パス収容形態だけではなく、トラヒック疎通量の回復効果が高い波長パスを発見して、その波長パスを優先的に復旧する波長パス復旧順序の決定問題を解く必要がある。このとき、波長パス単位のトラヒック量のみを用いる非特許文献2に記載の方法は、演算時間は短いものの波長パスの復旧順序が必ずしも効率的とならない場合があるという問題がある。また、非特許文献3に記載の方法では、波長パスの復旧順序を求めることができるが、演算時間が長く掛かるという問題がある。
そこで、本発明のパス復旧制御装置1(図1参照)は、波長パスの復旧順序を決定する上で、交流トラヒック量を利用する。このとき、パス復旧制御装置1は、復旧効果の高い(トラヒック疎通量を大きく増加できる)波長パスを決定するため、全対地間の正確な交流トラヒック量を用いるのではなく、交流トラヒック量の大きい対地間のみを用いても問題ない程度に推定できる点に着目して交流トラヒック演算処理を実行する。具体的には、パス復旧制御装置1は、交流トラヒック量が相対的に小さい対地間を推定対象から除外することで、演算規模を圧縮し、交流トラヒック演算の高速化を実現する。
故障等の発生した通信ネットワークの状態変化からの復旧を考えた場合、短時間で効率的にトラヒックを復旧させるためには、最終的な波長パス収容形態だけではなく、トラヒック疎通量の回復効果が高い波長パスを発見して、その波長パスを優先的に復旧する波長パス復旧順序の決定問題を解く必要がある。このとき、波長パス単位のトラヒック量のみを用いる非特許文献2に記載の方法は、演算時間は短いものの波長パスの復旧順序が必ずしも効率的とならない場合があるという問題がある。また、非特許文献3に記載の方法では、波長パスの復旧順序を求めることができるが、演算時間が長く掛かるという問題がある。
そこで、本発明のパス復旧制御装置1(図1参照)は、波長パスの復旧順序を決定する上で、交流トラヒック量を利用する。このとき、パス復旧制御装置1は、復旧効果の高い(トラヒック疎通量を大きく増加できる)波長パスを決定するため、全対地間の正確な交流トラヒック量を用いるのではなく、交流トラヒック量の大きい対地間のみを用いても問題ない程度に推定できる点に着目して交流トラヒック演算処理を実行する。具体的には、パス復旧制御装置1は、交流トラヒック量が相対的に小さい対地間を推定対象から除外することで、演算規模を圧縮し、交流トラヒック演算の高速化を実現する。
(パス復旧制御システム)
はじめに、本実施形態のパス復旧制御装置1を含むパス復旧制御システム100の構成例について、図1を用いて説明する。
パス復旧制御システム100は、図1(a)に示すように、複数のOXC(Optical cross-Connect)等の伝送ノード(ノード)5およびIPルータ等の転送ノード(ノード)6並びに各伝送ノード5間の通信経路を示すリンクにより構成される通信ネットワーク50と、各転送ノード6および各伝送ノード5と通信可能に接続されるパス復旧制御装置1とを備える。パス復旧制御装置1は、図1では1台が記載されているが、後記する機能毎に複数台で構築したり、制御対象ノード種別や数毎に同一機能の装置を複数台備えたりしても構わない。
はじめに、本実施形態のパス復旧制御装置1を含むパス復旧制御システム100の構成例について、図1を用いて説明する。
パス復旧制御システム100は、図1(a)に示すように、複数のOXC(Optical cross-Connect)等の伝送ノード(ノード)5およびIPルータ等の転送ノード(ノード)6並びに各伝送ノード5間の通信経路を示すリンクにより構成される通信ネットワーク50と、各転送ノード6および各伝送ノード5と通信可能に接続されるパス復旧制御装置1とを備える。パス復旧制御装置1は、図1では1台が記載されているが、後記する機能毎に複数台で構築したり、制御対象ノード種別や数毎に同一機能の装置を複数台備えたりしても構わない。
パス復旧制御装置1は、各転送ノード6や不図示のネットワーク管理装置等からトラヒックに関する情報を所定の周期で取得している。そして、パス復旧制御装置1は、伝送ノード5やリンク等の資源が故障し、故障資源を経由しないパスを再設定する際に、その再設定するパスの復旧順序を、取得したトラヒックに関する情報等に基づき決定する。
パス復旧制御システム100では、図1(c)に示す物理網上に、パス復旧制御装置1の制御により波長パスが設定される。この物理網は、転送ノード6、伝送ノード5およびそれらを結ぶ物理リンクで構成される。物理リンクは、例えば、光ファイバ等である。そして、転送ノード6を始終点とした波長パスが物理網上に設定され、その波長パスがIPレイヤでは論理的なリンクを示す論理網(図1(b)参照)を構成する。
(パス復旧制御装置)
次に、パス復旧制御装置1の機能例について、図2を用いて説明する。ただし、本実施形態では、パス復旧制御装置1の機能すべてについて説明するのではなく、本発明に直接関係する機能に限って説明する。
次に、パス復旧制御装置1の機能例について、図2を用いて説明する。ただし、本実施形態では、パス復旧制御装置1の機能すべてについて説明するのではなく、本発明に直接関係する機能に限って説明する。
パス復旧制御装置1は、処理部11、記憶部12および通信部13を備える。処理部11は、図示しないCPU(Central Processing Unit)およびメインメモリによって構成され、記憶部12に記憶されているアプリケーションプログラムをメインメモリに展開して、ネットワーク情報収集部111、パス演算部112、パス設定順序演算部113、交流トラヒック演算部114およびパス設定部115を具現化している。
ネットワーク情報収集部111は、通信ネットワーク50上の各伝送ノード5の接続関係を示すトポロジ情報と、通信ネットワーク50上の各リンク(論理リンク)に収容されているトラヒック量を示すトラヒック情報と、を取得する機能を有する。そして、ネットワーク情報収集部111は、取得したトポロジ情報を記憶部12内の網トポロジDB(Data Base)121に記憶し、取得したトラヒック情報を記憶部12内のトラヒックDB122に記憶する機能を有する。
パス演算部112は、網トポロジDB121に記憶されたトポロジ情報に基づいて、波長パスのルーティング(パス情報)を演算する。この演算には、例えば、非特許文献1に記載の方法を用いることができる。また、パス情報は、物理網(図1(c)参照)上に設定される波長パスに関する情報である。
パス設定順序演算部113は、パス情報や後記する交流トラヒック演算部114によって算出された交流トラヒック量等を用いて、波長パスの復旧順序を決定し、その決定した波長パスの復旧順序を波長パスの情報として記憶部12のパスDB123に記憶する機能を有する。なお、パス設定順序演算部113の処理の詳細については後記する。
交流トラヒック演算部114は、波長パス単位のトラヒック量に基づき、対地間の交流トラヒック量を算出し、その算出した交流トラヒック量を記憶部12の交流トラヒック情報124に記憶する機能を有する。なお、交流トラヒック演算部114の処理の詳細については後記する。
パス設定部115は、パスDB123に記憶されている波長パスの情報に基づいて、その復旧順序に従って、通信ネットワーク50の各転送ノード6および各伝送ノード5に対してパス情報を設定する機能を有する。例えば、波長パスを論理リンクと見なしたときに構成されるIPネットワーク(MPLS(Multi Protocol Label Switching)ネットワーク)の論理トポロジ上のルーティング方法は、転送ノード 6やパス復旧制御装置1に既知のIPルーティング機能(MPLSスイッチング機能)を具備することで実現される。
また、記憶部12は、ハードディスク等の記憶装置であり、網トポロジDB121、トラヒックDB122、パスDB123、交流トラヒック情報124および上位レイヤルーティング情報125が記憶される。
網トポロジDB121には、ネットワーク情報収集部111によって取得された通信ネットワーク50の接続関係を示すトポロジ情報が記憶される。
トラヒックDB122には、ネットワーク情報収集部111によって取得された通信ネットワーク50上の論理リンク(波長パスに相当)上に収容されているトラヒック量が記憶される。
トラヒックDB122には、ネットワーク情報収集部111によって取得された通信ネットワーク50上の論理リンク(波長パスに相当)上に収容されているトラヒック量が記憶される。
パスDB123には、パス演算部112によって演算され、パス設定順序演算部113によって復旧順序をソートされた波長パスの情報が記憶される。
交流トラヒック情報124には、交流トラヒック演算部114によって算出された対地間の交流トラヒック量が記憶される。
上位レイヤルーティング情報125には、ネットワーク情報収集部111によって取得された論理リンクで構成されるトポロジ上でのルーティング情報が記憶される。
交流トラヒック情報124には、交流トラヒック演算部114によって算出された対地間の交流トラヒック量が記憶される。
上位レイヤルーティング情報125には、ネットワーク情報収集部111によって取得された論理リンクで構成されるトポロジ上でのルーティング情報が記憶される。
通信部13は、通信インタフェースであり、通信ネットワーク50の伝送ノード5との間および転送ノード6との間で情報を送受信する機能を有する。
(パス復旧制御処理)
パス復旧制御処理において、まず、パス復旧制御装置1の交流トラヒック演算部114が、図2に示すトラヒックDB122および上位レイヤルーティング情報125を参照して、対地間の交流トラヒック量を算出する交流トラヒック演算を実行する。次に、パス復旧制御装置1のパス設定順序演算部113が、対地間の交流トラヒック量とパス演算部112によって算出されたパス情報(波長パスのルーティング情報)とを用いて、波長パスの復旧順序の演算(パス復旧順序演算)を実行する。そして、パス復旧制御装置1は、前記演算結果に基づいて、トラヒック疎通量を短時間で増加させるための、波長パスの復旧順序を決定する。なお、本実施形態では、交流トラヒック演算は、IPレイヤのトポロジ情報を用いて実行するため、波長パスのトラヒック量とリンクのトラヒック量(リンクトラヒック量)とは等しいものとして扱う。
以下には、交流トラヒック演算の処理として、3つの実施例(第1実施例〜第3実施例)について説明し、パス設定順序演算の処理として、2つの実施例(第1実施例、第2実施例)について説明する。
パス復旧制御処理において、まず、パス復旧制御装置1の交流トラヒック演算部114が、図2に示すトラヒックDB122および上位レイヤルーティング情報125を参照して、対地間の交流トラヒック量を算出する交流トラヒック演算を実行する。次に、パス復旧制御装置1のパス設定順序演算部113が、対地間の交流トラヒック量とパス演算部112によって算出されたパス情報(波長パスのルーティング情報)とを用いて、波長パスの復旧順序の演算(パス復旧順序演算)を実行する。そして、パス復旧制御装置1は、前記演算結果に基づいて、トラヒック疎通量を短時間で増加させるための、波長パスの復旧順序を決定する。なお、本実施形態では、交流トラヒック演算は、IPレイヤのトポロジ情報を用いて実行するため、波長パスのトラヒック量とリンクのトラヒック量(リンクトラヒック量)とは等しいものとして扱う。
以下には、交流トラヒック演算の処理として、3つの実施例(第1実施例〜第3実施例)について説明し、パス設定順序演算の処理として、2つの実施例(第1実施例、第2実施例)について説明する。
(交流トラヒック演算の第1実施例)
交流トラヒック演算の第1実施例について、図3を用いて説明する(適宜、図2,4参照)。
ステップS301では、交流トラヒック演算部114は、フィルタ処理を実行する。具体的には、交流トラヒック演算部114は、外部との入出力リンクトラヒック量が所定の閾値α以下の場合、当該入出力リンクトラヒック量をゼロに設定する。ここで、外部とは、図1に示す通信ネットワーク50に接続して通信可能なネットワークやルータ等のことである。具体的には、交流トラヒック演算部114は、入力リンクトラヒック量(外部からノードを介して流入するリンクトラヒック量)が所定の閾値α以下の場合、そのリンクトラヒック量をゼロに設定し、出力リンクトラヒック量(外部へノードを介して出力するリンクトラヒック量)が所定の閾値α以下の場合、そのリンクトラヒック量をゼロに設定する。
交流トラヒック演算の第1実施例について、図3を用いて説明する(適宜、図2,4参照)。
ステップS301では、交流トラヒック演算部114は、フィルタ処理を実行する。具体的には、交流トラヒック演算部114は、外部との入出力リンクトラヒック量が所定の閾値α以下の場合、当該入出力リンクトラヒック量をゼロに設定する。ここで、外部とは、図1に示す通信ネットワーク50に接続して通信可能なネットワークやルータ等のことである。具体的には、交流トラヒック演算部114は、入力リンクトラヒック量(外部からノードを介して流入するリンクトラヒック量)が所定の閾値α以下の場合、そのリンクトラヒック量をゼロに設定し、出力リンクトラヒック量(外部へノードを介して出力するリンクトラヒック量)が所定の閾値α以下の場合、そのリンクトラヒック量をゼロに設定する。
ステップS302では、交流トラヒック演算部114は、交流トラヒック量の初期値をGravity法により演算する(非特許文献3参照)。
Gravity法では、ノードAからノードBへ発生する交流トラヒック量(A,B)の初期値を下記の式(1)によって算出する(図4参照)。
交流トラヒック量(A,B)=X(A,IN)×{X(B,OUT)/Σ(X(i, OUT)} ・・式(1)
ここで、X(A,IN)はノードAに外部から流入する入力リンクトラヒック量、X(B,OUT)はノードBから外部へ出力する出力リンクトラヒック量、Σ(X(i, OUT))は全ノードにおける出力リンクトラヒック量の総和を表す。
Gravity法では、ノードAからノードBへ発生する交流トラヒック量(A,B)の初期値を下記の式(1)によって算出する(図4参照)。
交流トラヒック量(A,B)=X(A,IN)×{X(B,OUT)/Σ(X(i, OUT)} ・・式(1)
ここで、X(A,IN)はノードAに外部から流入する入力リンクトラヒック量、X(B,OUT)はノードBから外部へ出力する出力リンクトラヒック量、Σ(X(i, OUT))は全ノードにおける出力リンクトラヒック量の総和を表す。
このとき、Gravity法により演算した結果、式(1)より明らかなように、外部との入出力リンクトラヒック量がゼロのノードを発着する交流トラヒック量の初期値はゼロになる。
図3に戻って、ステップS303では、交流トラヒック演算部114は、交流トラヒック量がゼロのフローを、ルーティング行列Pおよび交流トラヒックベクトルTから除外する。なお、ルーティング行列Pおよび交流トラヒックベクトルTの詳細については後記する。
ステップS304では、交流トラヒック演算部114は、TomoGravity法を用いて交流トラヒック量を算出する。なお、TomoGravity法については後記する。
ここで、ステップS303およびステップS304の具体例について図4、図5を用いて説明する。図4は、TomoGravity法で用いる情報の一例を示す図であり、(a)はIPレイヤトポロジ情報4aを表し、(b)はルーティング情報4bを表す。図5は、TomoGravity法における演算式の一例を示す図である。
TomoGravity法(非特許文献3参照)では、ステップS302で算出した交流トラヒック量の初期値を用いて、各リンクにおいて、入出力リンクトラヒック量がリンクに収容される交流トラヒック量の総和に等しくなるように設定した複数の方程式を解いて、その解を交流トラヒック量として算出する。
図4(a)は、波長パスにより構成されるIPレイヤトポロジ情報4aの一例を表している。図4(a)中のL1,L2,L3,L4,L5,L6,L7,L8は、リンク(波長パス)を表している。ここでは、L1〜L8の各リンクトラヒック量は100Mbpsである。そして、図4(b)は、ルーティング情報4bとして、交流トラヒック量T1〜T12とその交流トラヒック量の流れる経路情報との関係を表している。
図4(a)に示すIPレイヤトポロジ情報4aおよびリンクトラヒック量と、図4(b)に示す交流トラヒック量および経路情報の関係とが得られた時、各リンクL1〜L8のリンクトラヒック量を要素とするベクトルを示すリンクトラヒックベクトルX(リンク負荷)と、図4(b)に示す交流トラヒック量および経路情報の関係を表したルーティング行列Pと、交流トラヒック量T1〜T12を要素とするベクトルを示す交流トラヒックベクトルTとの間には、下記の式(2)が成立する。
X=PT ・・式(2)
X=PT ・・式(2)
式(2)は、図4(a)に示すIPレイヤトポロジ情報4aおよびリンクトラヒック量と、図4(b)に示す交流トラヒック量および経路情報の関係とを用いて示すと、図5の上段のように表される。なお、図5の上段に示したルーティング行列Pおよび交流トラヒックベクトルTは、ステップS303において交流トラヒック量がゼロのフローを除外したものを示している。
そして、式(1)で求めた初期値をT0と表記すると、交流トラヒックベクトルTは、下記の式(3)で算出される。
T=T0+P−1(X−P*T0) ・・式(3)
ここで、P−1はルーティング行列Pの擬似逆行列である。
そして、式(1)で求めた初期値をT0と表記すると、交流トラヒックベクトルTは、下記の式(3)で算出される。
T=T0+P−1(X−P*T0) ・・式(3)
ここで、P−1はルーティング行列Pの擬似逆行列である。
なお、式(3)において、ノード数の2乗×リンク数(=フロー数)の大きさとなる擬似逆行列の算出が演算時間の支配項であり、ネットワーク規模の増加に伴い、その演算時間が増加する。また、図5の上段の関係を連立方程式で示すと、図5の下段のように表される。図5の下段に示した連立方程式では、交流トラヒックベクトルTの要素の数が方程式の数より多いため、最小二乗解を算出することになる。
以上、交流トラヒック演算の第1実施例では、Gravity法を実行する前にフィルタ処理(ステップS301)を実行する。このことにより、始点ノード、終点ノードのいずれかにおける入出力トラヒック量が所定の閾値α以下の交流トラヒック初期値をゼロにする。このステップS301に示したフィルタ処理は、Gravity法を実行後にフィルタ処理を実行した場合に比べて、強めのフィルタ処理を実行していることになる。この理由は、Gravity法を実行後にフィルタ処理を実行した場合、つまり所定のトラヒック量に満たない交流トラヒック量をゼロとした場合には、Gravity法の特徴上、始点ノードおよび終点ノードの双方の入出力トラヒックが所定の閾値α以下となる場合にのみフィルタ処理されることになるためである。
(交流トラヒック演算の第2実施例)
交流トラヒック演算の第2実施例について、図6を用いて説明する(適宜、図2参照)。第2実施例では、図6に示すステップS601のフィルタ処理が、第1実施例のステップS301におけるフィルタ処理と異なる。このステップS601のフィルタ処理について以下に説明する。
交流トラヒック演算の第2実施例について、図6を用いて説明する(適宜、図2参照)。第2実施例では、図6に示すステップS601のフィルタ処理が、第1実施例のステップS301におけるフィルタ処理と異なる。このステップS601のフィルタ処理について以下に説明する。
ステップS601では、交流トラヒック演算部114は、外部との入出力リンクトラヒック量≦(最大の外部との入出力リンクトラヒック量×所定の係数β)の場合、その入出力リンクトラヒック量をゼロに設定する。ここで、所定の係数βは、0<β<1であり、相対的に大きな入出力リンクトラヒック量を抽出する際の閾値を設定するためのものである。。
具体的には、交流トラヒック演算部114は、まず、入力リンクトラヒック量および出力リンクトラヒック量の中で最大となる最大のリンクトラヒック量を抽出する。次に、交流トラヒック演算部114は、抽出した最大のリンクトラヒック量に所定の係数βを乗算して算出した値を閾値に設定する。そして、交流トラヒック演算部114は、当該閾値以下の入出力リンクトラヒック量をゼロに設定する。
具体的には、交流トラヒック演算部114は、まず、入力リンクトラヒック量および出力リンクトラヒック量の中で最大となる最大のリンクトラヒック量を抽出する。次に、交流トラヒック演算部114は、抽出した最大のリンクトラヒック量に所定の係数βを乗算して算出した値を閾値に設定する。そして、交流トラヒック演算部114は、当該閾値以下の入出力リンクトラヒック量をゼロに設定する。
ステップS601以降の処理は、ステップS302〜S304と同様であるので、説明を省略する。
以上、交流トラヒック演算の第2実施例では、通信ネットワーク50内の入出力リンクトラヒック量の最大値に基づいてフィルタ対象を選定するため、交流トラヒック量の分散に応じた制御が実現される。例えば、交流トラヒック量の分散が大きい場合には、フィルタ効果が強く作用し、入出力リンクトラヒック量の数を閾値を超えるものに低減できるので演算時間が小さく抑えられる。なお、交流トラヒック量の分散が小さくなるに従って、フィルタ効果がより弱く作用することになり、閾値を超えるリンクトラヒック量の数が増加するため、演算時間が増加する。
(交流トラヒック演算の第3実施例)
交流トラヒック演算の第3実施例について、図7を用いて説明する(適宜、図2参照)。第3実施例では、図7に示すステップS701のフィルタ処理が、第1実施例のステップS301および第2実施例のステップS601におけるフィルタ処理と異なる。このステップS701のフィルタ処理について以下に説明する。
交流トラヒック演算の第3実施例について、図7を用いて説明する(適宜、図2参照)。第3実施例では、図7に示すステップS701のフィルタ処理が、第1実施例のステップS301および第2実施例のステップS601におけるフィルタ処理と異なる。このステップS701のフィルタ処理について以下に説明する。
ステップS701では、交流トラヒック演算部114は、外部との入出力リンクトラヒック量の大きいものから上位N個(所定数)を抽出し、抽出されなかった入出力リンクトラヒック量に対してゼロを設定する。
ステップS701以降の処理は、ステップS302〜S304と同様であるので、説明を省略する。
以上、交流トラヒック演算の第3実施例では、上位N個のリンクトラヒック量のみが選定されるため、トラヒック分散によらず、演算時間を短縮することができる。
(パス設定順序演算の第1実施例)
次に、パス設定順序演算の第1実施例について、図8を用いて説明する(適宜、図2参照)。
ステップS801では、パス設定順序演算部113は、交流トラヒック演算部114によって算出された交流トラヒック量Tjを降順にソートする。そして、ソート後の並びをTi(i≦N)とする。
次に、パス設定順序演算の第1実施例について、図8を用いて説明する(適宜、図2参照)。
ステップS801では、パス設定順序演算部113は、交流トラヒック演算部114によって算出された交流トラヒック量Tjを降順にソートする。そして、ソート後の並びをTi(i≦N)とする。
ステップS802では、パス設定順序演算部113は、変数iおよびIPリンクの重みにゼロを設定し、変数Wdに初期値γを設定する。ここで、IPリンクとは、IPレイヤでの論理的なリンクのことであり、波長パスがIPレイヤでは論理的なリンクを構成することになる。
ステップS803では、パス設定順序演算部113は、変数iのカウントを1増加する。具体的には、パス設定順序演算部113は、i=i+1を演算する。
ステップS804では、パス設定順序演算部113は、変数iがNより大きいか否かを判定する。変数iがNより大きいと判定した場合(ステップS804でYes)、処理はステップS809へ進み、変数iがN以下であると判定した場合(ステップS804でNo)、処理はステップS805へ進む。
ステップS805では、パス設定順序演算部113は、交流トラヒック量Tiがゼロより大きいか否かを判定する。
交流トラヒック量Tiがゼロより大きいと判定した場合(ステップS805でYes)、処理はステップS806へ進み、交流トラヒック量Tiがゼロ以下であると判定した場合(ステップS805でNo)、処理はステップS803へ戻る。
交流トラヒック量Tiがゼロより大きいと判定した場合(ステップS805でYes)、処理はステップS806へ進み、交流トラヒック量Tiがゼロ以下であると判定した場合(ステップS805でNo)、処理はステップS803へ戻る。
ステップS806では、パス設定順序演算部113は、重みWmax=Wdを演算する。なお、ここでは、重みが大きくなるに従い、復旧順序の優先度が高くなる(優先度が高いほど早い順番で設定される)ことを仮定している。
ステップS807では、パス設定順序演算部113は、交流トラヒック量Tiの流れるルート上に存在するIPリンク(波長パス)に重みWmaxを設定する。ただし、既にIPリンクにゼロ以外の重みが設定されている場合には変更しない。
ステップS807では、パス設定順序演算部113は、交流トラヒック量Tiの流れるルート上に存在するIPリンク(波長パス)に重みWmaxを設定する。ただし、既にIPリンクにゼロ以外の重みが設定されている場合には変更しない。
ステップS808では、パス設定順序演算部113は、変数Wd=Wmax−δ(δ>0)を演算する。ここで、δは、重みの減少分の値である。そして、ステップS808の後の処理は、ステップS803へ戻る。
ステップS809では、パス設定順序演算部113は、各IPリンクの重みに従い、波長パスを降順にソートする。なお、本実施形態では、波長パスのトラヒック量とIPリンクのトラヒック量とは等しいものとして扱っているため、IPリンクの重みに従って波長パスの優先度を設定することができる。そして、パス設定順序演算部113は、重みの大きい順を波長パスの復旧順序としてパスDB123に記憶する。
以上、パス設定順序演算の第1実施例では、パス設定順序演算部113は、交流トラヒック量の大きい対地間を接続する光パスに対して、順次大きな重みを設定することができる。すなわち、パス復旧制御装置1は、トラヒック疎通量を短時間で増加させることができる。なお、ステップS801〜S808までが、請求項に記載の優先度設定処理である。
(パス設定順序演算の第2実施例)
次に、パス設定順序演算の第2実施例について、図9を用いて説明する(適宜、図2参照)。
ステップS901では、パス設定順序演算部113は、交流トラヒック量Tjを降順にソートする。そして、パス設定順序演算部113は、ソート後の並びをTi(i≦N)とする。
次に、パス設定順序演算の第2実施例について、図9を用いて説明する(適宜、図2参照)。
ステップS901では、パス設定順序演算部113は、交流トラヒック量Tjを降順にソートする。そして、パス設定順序演算部113は、ソート後の並びをTi(i≦N)とする。
ステップS902では、パス設定順序演算部113は、交流トラヒック量Tiの大きい方から上位K個の交流トラヒック量Tk(k≦K)を選択する。
ステップS903では、パス設定順序演算部113は、IPリンク(m)をルートとする交流トラヒック量Tkのフロー数(使用頻度f)を求めてIPリンク(m,f)とし、IPリンク(m,f)を使用頻度fの昇順にソートする。そして、ソート後の並びをIPリンク(m,f)(m≦M,f≦F)とする。
ステップS904では、パス設定順序演算部113は、変数fおよびIPリンク(m,f)の重みにゼロを設定し、変数Wdに初期値γを設定する。
ステップS905では、パス設定順序演算部113は、変数f=f+1を演算し、重みWmaxにWdを設定し、変数mにゼロを設定する。なお、ここでは、重みが大きくなるに従い、復旧順序の優先度が高くなる(早く設定される)ことを表している。
ステップS905では、パス設定順序演算部113は、変数f=f+1を演算し、重みWmaxにWdを設定し、変数mにゼロを設定する。なお、ここでは、重みが大きくなるに従い、復旧順序の優先度が高くなる(早く設定される)ことを表している。
ステップS906では、パス設定順序演算部113は、変数fがFより大きいか否かを判定する。ここで、Fは変数fの上限を定める値である。
変数fがFより大きいと判定した場合(ステップS906でYes)、処理はステップS911へ進み、変数fがF以下であると判定した場合(ステップS906でNo)、処理はステップS907へ進む。
変数fがFより大きいと判定した場合(ステップS906でYes)、処理はステップS911へ進み、変数fがF以下であると判定した場合(ステップS906でNo)、処理はステップS907へ進む。
ステップS907では、パス設定順序演算部113は、変数m=m+1を演算する。
ステップS908では、パス設定順序演算部113は、IPリンク(m,f)(波長パス)に重みWmaxを設定する。
ステップS908では、パス設定順序演算部113は、IPリンク(m,f)(波長パス)に重みWmaxを設定する。
ステップS909では、パス設定順序演算部113は、変数mがMより小さいか否かを判定する。ここで、MはIPリンクの数を表している。
変数mがMより小さいと判定した場合(ステップS909でYes)、処理はステップS907へ戻り、変数mがM以上であると判定した場合(ステップS909でNo)、処理はステップS910へ進む。
変数mがMより小さいと判定した場合(ステップS909でYes)、処理はステップS907へ戻り、変数mがM以上であると判定した場合(ステップS909でNo)、処理はステップS910へ進む。
ステップS910では、パス設定順序演算部113は、変数Wd=Wmax+δ(δ>0)を演算する。ここで、δは重みの増加分の値である。そして、処理はステップS905へ戻る。
ステップS911では、パス設定順序演算部113は、各IPリンク(m,f)の重みに従い、波長パスを降順にソートする。なお、本実施形態では、波長パスのトラヒック量とIPリンクのトラヒック量とは等しいものとして扱っているため、IPリンクの重みに従って波長パスの優先度を設定することができる。そして、パス設定順序演算部113は、重みの大きい順を波長パスの復旧順序としてパスDB123に記憶する。
以上、パス設定順序演算の第2実施例では、パス設定順序演算部113は、各交流トラヒックの光パスの共用を考慮した復旧順序を反映することができる。例えば、交流トラヒック量の上位からT1=30Gbps,T2=20Gbps,T3=20Gbpsが存在する場合について説明する。T1がIPリンクL1、T2およびT3が共通のIPリンクL2の復旧により疎通する場合、IPリンクL1の使用頻度は1、IPリンクL2の前記使用頻度は2となる。この場合、パス設定順序演算の第2実施例によれば、使用頻度2のIPリンクL2を使用頻度1のIPリンクL1よりも優先して復旧させることができる。そして、その結果、まず、IPリンクL2の40Gbps(=20Gbps(T2)+20Gbps(T3))のトラヒック疎通量を設定し、次にIPリンクL1の30Gbpsのトラヒック疎通量の順で設定することができる。すなわち、パス復旧制御装置1は、トラヒック疎通量を短時間で増加させることができる。なお、ステップS901〜S910までが、請求項に記載の優先度設定処理である。
本実施形態では、波長パスの復旧順序は、交流トラヒック演算の第1,第2,第3実施例のいずれかと、パス設定順序演算の第1,第2実施例のいずれかとを組合せた手段(合計6通り)を用いて決定することができる。そして、パス設定順序演算部113は、図8のステップS809または図9のステップS911によって決定された決定された波長パスの復旧順序をパスDB123に記憶する。次に、パス設定部115は、パスDB123に記憶されている波長パスの復旧順序を読み出して、その復旧順序に従って、通信ネットワーク50の各転送ノード 6および各伝送ノード5に対して波長パスを設定する。
以上、本実施形態のパス復旧制御装置1の交流トラヒック演算部114は、交流トラヒック演算の第1,第2,第3実施例に示したように、フィルタ処理によって相対的に小さな入出力リンクトラヒック量をゼロに設定する。次に、交流トラヒック演算部114は、入出力リンクトラヒック量がゼロのノードを発着する交流トラヒック量の初期値をゼロとしてGravity法を用いて交流トラヒック量の初期値を演算する。そして、交流トラヒック演算部114は、演算後の交流トラヒック量がゼロのフローを除外してTomoGravity法を用いて交流トラヒック演算を行う。このことにより、交流トラヒック演算の演算時間を短くすることができる。次に、パス復旧制御装置1のパス設定順序演算部113は、パス設定順序演算の第1,第2実施例に示したように、交流トラヒック演算部114によって算出された交流トラヒック量の相対的に大きいリンクに高い優先度を設定する。そして、パス設定順序演算部113は、優先度の高い順に波長パスの復旧順序を設定する。このことによって、本実施形態のパス復旧制御装置1は、通信ネットワーク50の波長パスを復旧する過渡期において、トラヒック疎通量を短時間で増加させることができる。
なお、本実施形態では、一例としてIPネットワークを想定して、波長パスがIPレイヤでは論理的なリンクを構成することを前提として説明したが、このような光インフラ網上に形成されたIPネットワークに限られることは無く、パスが論理的なリンクを構成するようなネットワークに対しても適用することができる。
1 パス復旧制御装置
4a IPレイヤトポロジ情報
4b ルーティング情報
5 伝送ノード(ノード)
6 転送ノード(ノード)
11 処理部
12 記憶部
13 通信部
50 通信ネットワーク
100 パス復旧制御システム
111 ネットワーク情報収集部
112 パス演算部
113 パス設定順序演算部
114 交流トラヒック演算部
115 パス設定部
121 網トポロジDB
122 トラヒックDB
123 パスDB
124 交流トラヒック情報
125 上位レイヤルーティング情報
P ルーティング行列
T 交流トラヒックベクトル
X リンクトラヒックベクトル
4a IPレイヤトポロジ情報
4b ルーティング情報
5 伝送ノード(ノード)
6 転送ノード(ノード)
11 処理部
12 記憶部
13 通信部
50 通信ネットワーク
100 パス復旧制御システム
111 ネットワーク情報収集部
112 パス演算部
113 パス設定順序演算部
114 交流トラヒック演算部
115 パス設定部
121 網トポロジDB
122 トラヒックDB
123 パスDB
124 交流トラヒック情報
125 上位レイヤルーティング情報
P ルーティング行列
T 交流トラヒックベクトル
X リンクトラヒックベクトル
Claims (5)
- 通信ネットワークを構成するノードと前記ノード間の通信経路を示すリンクとの接続関係と、前記リンクのトラヒック量と、が記憶される記憶部と、
前記記憶部に記憶されている前記リンクのトラヒック量を取得して、前記通信ネットワークの外部から前記ノードを介して流入する入力リンクトラヒック量および前記ノードを介して前記外部へ出力する出力リンクトラヒック量を示す入出力リンクトラヒック量の中で、前記入出力リンクトラヒック量が所定の閾値以下の、当該入出力リンクトラヒック量をゼロに設定するフィルタ処理を実行し、前記入出力リンクトラヒック量がゼロの前記ノードを発着する交流トラヒック量の初期値をゼロとしてGravity法を用いて前記交流トラヒック量の初期値を演算し、前記交流トラヒック量の初期値がゼロのフローを除外してTomoGravity法を用いて交流トラヒック量を算出する交流トラヒック演算部と、
前記交流トラヒック演算部によって算出された前記交流トラヒック量の大きさに基づいて、前記リンクに対して優先度を設定する優先度設定処理を実行し、前記リンクに設定されるパスの復旧順序を前記優先度の高い順に設定するパス設定順序演算部と、
を備えることを特徴とするパス復旧制御装置。 - 通信ネットワークを構成するノードと前記ノード間の通信経路を示すリンクとの接続関係と、前記リンクのトラヒック量と、が記憶される記憶部と、
前記記憶部に記憶されている前記リンクのトラヒック量を取得して、前記通信ネットワークの外部から前記ノードを介して流入する入力リンクトラヒック量および前記ノードを介して前記外部へ出力する出力リンクトラヒック量を示す入出力リンクトラヒック量の中で最大の入出力リンクトラヒック量を抽出し、前記入出力リンクトラヒック量が前記最大の入出力リンクトラヒック量に所定の係数を乗算して求めた閾値以下の、当該入出力リンクトラヒック量をゼロに設定するフィルタ処理を実行し、前記入出力リンクトラヒック量がゼロの前記ノードを発着する交流トラヒック量の初期値をゼロとしてGravity法を用いて前記交流トラヒック量の初期値を演算し、前記交流トラヒック量の初期値がゼロのフローを除外してTomoGravity法を用いて交流トラヒック量を算出する交流トラヒック演算部と、
前記交流トラヒック演算部によって算出された前記交流トラヒック量の大きさに基づいて、前記リンクに対して優先度を設定する優先度設定処理を実行し、前記リンクに設定されるパスの復旧順序を前記優先度の高い順に設定するパス設定順序演算部と、
を備えることを特徴とするパス復旧制御装置。 - 通信ネットワークを構成するノードと前記ノード間の通信経路を示すリンクとの接続関係と、前記リンクのトラヒック量と、が記憶される記憶部と、
前記記憶部に記憶されている前記リンクのトラヒック量を取得して、前記通信ネットワークの外部から前記ノードを介して流入する入力リンクトラヒック量および前記ノードを介して前記外部へ出力する出力リンクトラヒック量を示す入出力リンクトラヒック量の中で、前記入出力リンクトラヒック量の大きいものから所定数を抽出し、抽出されなかった前記入出力リンクトラヒック量に対してゼロを設定するフィルタ処理を実行し、前記入出力リンクトラヒック量がゼロの前記ノードを発着する交流トラヒック量の初期値をゼロとしてGravity法を用いて前記交流トラヒック量の初期値を演算し、前記交流トラヒック量の初期値がゼロのフローを除外してTomoGravity法を用いて交流トラヒック量を算出する交流トラヒック演算部と、
前記交流トラヒック演算部によって算出された前記交流トラヒック量の大きさに基づいて、前記リンクに対して優先度を設定する優先度設定処理を実行し、前記リンクに設定されるパスの復旧順序を前記優先度の高い順に設定するパス設定順序演算部と、
を備えることを特徴とするパス復旧制御装置。 - 前記パス設定順序演算部は、前記優先度設定処理において、前記交流トラヒック量の流れるルート上に存在するリンクに対して、前記交流トラヒック量の大きさに比例するように優先度を設定する、
ことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載のパス復旧制御装置。 - 前記パス設定順序演算部は、前記優先度設定処理において、前記交流トラヒック量の大きい方から所定数の前記交流トラヒック量を選択し、前記リンクをルートとする前記選択した交流トラヒック量のフロー数を示す使用頻度と当該リンクとの関係を求め、前記使用頻度の大きさに比例するように、前記リンクに対して優先度を設定する、
ことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載のパス復旧制御装置。
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