JP6391100B2 - トラヒック観測システムおよび方法 - Google Patents

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Description

本発明は、通信トラヒック観測技術に関し、特に汎用サーバに観測機能を付加してトラヒックを効率的に観測するトラヒック観測技術に関する。
近年、ネットワークの制御プレーンとデータプレーンを分離し、論理的集中管理によりネットワークサービスの自動化を実現するSDN(Software Defined Networking)関連技術が、将来の柔軟化指向ネットワークを実現するためのキーテクノロジーとして多くの関心を集めている。その影響はクラウドサービスを提供するためのデータセンタに留まらず、通信事業者の広域インフラの在り方に及んでいる。
背景として、汎用サーバの高性能化が挙げられる。2013年には世界の通信事業者が連携して、NFV(Network Functions Virtualization)の構想が提唱されている。NFVは、特定ベンダの高価なプロプライエタリ・ハードウェア装置ではなく、安価なコモディティ・ハードウェアとネットワーク仮想化技術を用いて、ソフトウェア主体で迅速かつ柔軟にネットワークサービスを提供し、設備コストおよび運用コストの低減を図るものである。
このようなSDNやNFVによるネットワークに限らず、従来からのIPネットワークにおける負荷の高い処理のひとつに、通信トラヒック量を観測して情報収集・制御するネットワーク統計情報処理がある。ネットワーク管理者は輻輳を起こすことなく変動するトラヒックを収容しなければならない。従来、ネットワーク管理者はトラヒックを収容するために、冗長なリンク容量を用意することによってこの問題を回避してきた。しかしながら、このアプローチではトラヒック変動の増加に合わせて高いコストが必要になる。
多大なコストを必要せずに変動するトラヒックを収容する方法の一つとして、トラヒック変動に追随して経路を動的に設定する手法が検討されている。このアプローチはTE(トラヒックエンジニアリング:Traffic Engineering)と呼ばれ盛んに研究されている。TEでは通常、管理装置が設置されることになる。管理装置はネットワーク内のノードからトラヒック観測情報を収集し、次に、収集したトラヒック観測情報に基づいて適切な経路を算出する。
既存のTEの手法ではNetFlow(非特許文献1)やsFlow(非特許文献2)などのトラヒック観測技術が用いられる。NetFlowは、トラヒック観測器はフロー毎にトラヒックカウンタを用意しパケットが到着するとそれらをインクリメントし、次に、管理装置はネットワーク上のすべてのトラヒック観測器からフロー統計値を収集しトラヒック観測情報を取得する方式である。一方で、sFlowでは、トラヒック観測器サンプリングされたパケット情報を整理し直接管理装置に送信する方式であり、管理装置はサンプリングされたパケット情報に基づいてトラヒック情報を把握することができる。
B.Claise, "Cisco Systems NetFlow Services Export Version 9", RFC 3954, Oct.2004 Peter Phaal 他, "sFlow Version 5",Jul.2004, http://sflow.org/sflow_version_5.txt 田中, "圧縮センシングの数理",電子情報通信学会,Fundamentals Review, vol.4(2010), No.1, p.39-47 V. Abolghasemi, S. Ferdowsi, B. Makkiabadi, and S. Sanei,"On Optimization of the Measurement Matrix for Compressive Sensing", in Proceedings of European Signal Processing Conference, 2010, pp. 427-431. C. Luo, F. Wu, J. Sun, and C. W. Chen, "Compressive Data Gathering for Large-scale Wireless Sensor Networks", in Proceedings of ACM MobiCom, 2009, pp. 145-156.
しかしながら、このような従来技術では、制御周期が短くなると、観測データの収集も短い周期で行うことが必要となる。その結果、多量のトラヒックを収集することが必要となり、特に、観測器から転送されたトラヒック情報が集中するネットワーク管理装置に近いリンクに大きな負荷をかけてしまうという問題点があった。また、トラヒック観測に際し、観測器で多量のトラヒックをフロー単位に分類して観測を行う検討がなされているものの、観測器から管理装置へのトラヒック情報転送にかかる負荷については、十分に検討されていないという問題点があった。
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、ネットワークに負荷をかけず、時間変動の大きなトラヒックをリアルタイムに観測するためのトラヒック観測技術を提供することを目的としている。
このような目的を達成するために、本発明にかかるトラヒック観測システムは、観測対象となるネットワークの各所に配置されて、指定されたフローに関するトラヒック量を観測して得られた観測データを送信する複数の観測器と、これら観測器から送信された観測データを収集する管理装置とを備えるトラヒック観測システムであって、前記観測器は、前記フローのトラヒック量を予め観測して得られた学習用の観測データに基づいて、指定された観測時点における観測データを予測値として予測するトラヒックモデルを生成し、前記管理装置へ通知するモデル生成部と、前記フローのトラヒック量を新たに観測して得られた観測データと、前記トラヒックモデルから得られた当該観測データの観測時点における予測値との差分値を量子化し、得られた差分データを送信する観測処理部とを備え、前記管理装置は、前記観測器から通知された前記トラヒックモデルを取得して保存するモデル管理部と、前記観測器から送信された前記差分データを受信して逆量子化し、得られた差分値と、前記トラヒックモデルから得られた当該差分データの元の観測データの観測時点における予測値とから、元の観測データを推定する収集処理部とを備え、前記観測器は、前記モデル生成部および前記観測処理部を含む観測機能部と、前記管理装置および自己以外の前記観測器とデータ通信を行うスイッチ部と、前記観測機能部と前記スイッチ部との間で前記観測データを高速転送するライブラリ部と、前記観測機能部に対して観測データを観測するための具体的な観測プログラムを提供する複数の観測アプリケーションと、前記スイッチ部を介して前記観測アプリケーションを前記観測機能部に接続する観測I/F部とを備えている。
本発明にかかる上記トラヒック観測システムの一構成例は、前記観測処理部が、前記差分データを送信する際、前記差分値が許容範囲内である場合には当該差分データの送信を省略するようにしたものである。
本発明にかかる上記トラヒック観測システムの一構成例は、前記観測処理部が、前記管理装置をルートとするツリー構造の収集経路に沿って、当該収集経路の下位ノードから送信された下位差分データを受信し、前記差分データを送信する際、当該差分データを当該下位差分データに付加して当該収集経路の上位ノードへ送信するようにしたものである。
本発明にかかる上記トラヒック観測システムの一構成例は、前記管理装置が、前記モデル管理部および前記収集処理部を含む収集機能部と、前記観測器とデータ通信を行うコントローラ部と、前記収集機能部と前記コントローラ部とを連携させるライブラリ部と、前記観測機能部に対して前記観測器を制御するための具体的な制御プログラムを提供する複数の制御アプリケーションと、前記コントローラ部を介して前記制御プログラムを前記収集機能部に接続する制御I/F部とを備えている。
本発明にかかるトラヒック観測方法は、観測対象となるネットワークの各所に配置されて、指定されたフローに関するトラヒック量を観測して得られた観測データを送信する複数の観測器と、これら観測器から送信された観測データを収集する管理装置とを備えるトラヒック観測システムで用いられるトラヒック観測方法であって、前記観測器が、前記フローのトラヒック量を予め観測して得られた学習用の観測データに基づいて、指定された観測時点における観測データを予測値として予測するトラヒックモデルを生成し、前記管理装置へ通知するモデル生成ステップと、前記観測器が、前記フローのトラヒック量を新たに観測して得られた観測データと、前記トラヒックモデルから得られた当該観測データの観測時点における予測値との差分値を量子化し、得られた差分データを送信する観測処理ステップと、前記管理装置が、前記観測器から通知された前記トラヒックモデルを取得して保存するモデル管理ステップと、前記管理装置が、前記観測器から送信された前記差分データを受信して逆量子化し、得られた差分値と、前記トラヒックモデルから得られた当該差分データの元の観測データの観測時点における予測値とから、元の観測データを推定する収集処理ステップとを備え、前記観測器は、観測機能部が、前記モデル生成ステップおよび前記観測処理ステップを実行する観測機能ステップと、スイッチ部が、前記管理装置および自己以外の前記観測器とデータ通信を行うスイッチステップと、ライブラリ部が、前記観測機能ステップと前記スイッチステップとの間で前記観測データを高速転送するライブラリステップと、複数の観測アプリケーションが、前記観測機能ステップに対して観測データを観測するための具体的な観測プログラムを提供する観測アプリケーションステップと、観測I/F部が、前記スイッチステップを介して前記観測アプリケーションステップを前記観測機能ステップに接続する観測I/Fステップとを備えている。
本発明にかかる上記トラヒック観測方法の一構成例は、前記観測処理ステップが、前記差分データを送信する際、前記差分値が許容範囲内である場合には当該差分データの送信を省略するようにしたものである。
本発明にかかる上記トラヒック観測方法の一構成例は、前記観測処理ステップが、前記管理装置をルートとするツリー構造の収集経路に沿って、当該収集経路の下位ノードから送信された下位差分データを受信し、前記差分データを送信する際、当該差分データを当該下位差分データに付加して当該収集経路の上位ノードへ送信するようにしたものである。
本発明によれば、観測器から管理装置には、観測データではなく、観測データよりデータサイズの小さい差分データが通知される。このため、ネットワークに負荷をかけず、時間変動の大きなトラヒックをリアルタイムに観測することが可能となる。
本発明にかかるトラヒック観測システムの構成を示すブロック図である。 本発明にかかるラヒック観測システムの構成例である。 観測器の構成を示すブロック図である。 管理装置の構成を示すブロック図である。 観測器におけるトラヒックモデル作成処理を示すフローチャートである。 観測器におけるトラヒック観測処理を示すフローチャートである。 観測器における符号化処理を示す説明図である。 管理装置におけるトラヒックモデル管理処理を示すフローチャートである。 管理装置におけるトラヒック収集処理を示すフローチャートである。 管理装置における復号処理を示す説明図である。
次に、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
[トラヒック観測システム]
まず、図1を参照して、本発明の一実施の形態にかかるトラヒック観測システム1について説明する。図1は、本発明にかかるトラヒック観測システムの構成を示すブロック図である。
このトラヒック観測システム1は、IPネットワーク、さらにはSDNやNFVによるネットワークに適用されて、観測対象となるネットワークNWの各所に配置された複数の観測器TRi(iは1〜nの整数:nは2以上の整数)で各フローj(jは1〜mの整数:mは2以上の整数)のトラヒック量を観測し、得られた観測データを、ネットワークNWを介して管理装置SVで収集するためのシステムである。なお、理解を容易とするため、以下では、各観測器TRiで同一のフローjを観測対象としている場合を例として説明するが、それぞれ異なるフローを観測対象としてもよい。
[本発明の原理]
本発明にかかるトラヒック観測システム1では、観測器TRiで観測したフローjの観測データXijを管理装置SVへ転送する際、観測データXijを符号化してデータ量を低減することにより、ネットワーク負荷を低減するようにしたものである。この具体的構成として、まず、観測器TRiと管理装置SVとの間でフローjごとにトラヒックモデルMijを共有しておき、フローjの観測データXijを観測器TRiから管理装置SVへ送信する際には、観測器TRi側においてトラヒックモデルMijに基づき観測データXijを差分データDXijに符号化して送信し、管理装置SV側において受信した差分データDXijをトラヒックモデルMijに基づき復号して観測データXijを生成するようにしたものである。
また、観測器TRiにおいて、フローjの観測データXijを転送する際、トラヒックモデルMijから得られた予測値Eijと観測データXijとの差分値(予測誤差)Dijが、予め設定されている許容範囲を超える観測データXijのみを、管理装置SVへ転送することにより、転送データ量を時間方向に圧縮するようにしたものである。
また、観測データXijを管理装置SVへ転送する際、予め設定した収集経路に沿って観測器TR間で観測データXijを順に転送するものとし、各観測器TRiにおいて下位の観測器TRkから転送された下位差分データDXkに対して、自己で生成した差分データDXijを付加して上位へ転送することにより、転送データ量を空間方向に圧縮するようにしたものである。
すなわち、本発明は、トラヒック観測情報がネットワーク帯域を圧迫する問題を解決するため、予測と連携して差分値(予測誤差)Dijが許容範囲Dmij内のエントリについては、管理装置SVに対して観測データXijを送信せず、差分値(予測誤差)Dijが許容範囲Dmijを超えたエントリについてのみ、予測値Eijから生成した差分データDXijを収集経路に沿って少数のパケットに圧縮して送信するようにしたものである。
当該手法では、各観測器TRiにおいて、過去に観測されたトラヒック情報をもとに、学習対象の各フローjについて、予測用のトラヒックモデルMijを生成し、生成したトラヒックモデルMijを予め管理装置SVに通知する。以後、各観測器TRiにおいては、各フローjについて、生成しておいたトラヒックモデルMijから取得した予測値Eijと、新たに観測した観測データXijとの差分値(予測誤差)Dijを計算する。そして、差分値Dijが予め設定されている許容範囲Dmijを超える場合は、差分値Dijから差分データDXijを生成する。これら差分データDXijは、管理装置SVをルートとするツリー構造の収集経路に沿って転送される。この際、各観測器TRiでは、下位ノードとなる観測器TRkからパケット転送されてきた差分データDXkに、自己の差分データDXijを付加することにより、少数のパケットとなるように圧縮した上で、上位ノードへ一括してパケット転送する。
この方法により、ネットワーク内のいずれの地点においても、観測周期ごとに少数のパケットしか流れず、ネットワークの帯域を圧迫することを防ぐことができる。管理装置SVでは、送られてきた差分情報パケットに対して、復元処理を行い、各フローエントリの差分情報を得る。その後、各フローの予測モデルと当該差分情報を足し合わせることにより、当該時刻のトラヒック情報を得る。
図2は、本発明にかかるラヒック観測システムの構成例である。ここでは、6個の観測器TR1〜RT6が、ネットワークNWを構成する異なるノードにそれぞれ接続されており、これら観測器TR1〜RT6と管理装置SVとが、ネットワークNWを介して接続されている。
観測器TRi(iは1〜6の整数)は、それぞれのノードを経由する観測対象フローjのトラヒック量を観測して観測データXijを取得し、予め生成しておいたトラヒックモデルMijに基づき観測データXijを符号化して差分データDXijを生成し、管理装置SVへ送信する。
この際、観測データXijの収集経路として、TR1・TR2→TR3→SVとTR4→TR5→TR6→SVの2つが、予め設定されているものとする。したがって、観測器TR1から送信された差分データDX1jと、観測器TR2で生成された差分データDX2jとが、観測器TR3で受信されて、観測器TR3で生成された差分データDX3jに付加され、管理装置SVへ差分データDX1j+DX2j+DX3jが転送される。
同じく、観測器TR4から送信された差分データDX4jは、観測器TR5で受信されて、観測器TR5で生成された差分データDX5jに付加されて、観測器TR6へ転送される。また、これら差分データDX4j+DX5jは、観測器TR6で受信されて、観測器TR6で生成された差分データDX6jに付加されて、管理装置SVへ差分データDX4j+DX5j+DX6jが転送される。
本発明では、後述する図7および図10に示すように、観測データXijの符号化・復号を考えることによって、トラヒック観測への圧縮センシング適用を可能とする。非特許文献3に示すように、圧縮センシングは信号・画像処理の分野で注目されている技術で、データに含まれる冗長性を利用したサンプリングを行うことによってデータサイズの削減を図る。本発明では、圧縮センシングにおける原信号を各観測器TRで観測タイミング(タイムスロット)ごとに発生する観測データとし、観測データを圧縮した収集対象情報を観測信号として管理装置SVまで収集するものと考える。
この際、まず、観測データXijのモデル化を行う。トラヒックのモデル化が正確に行えれば、各時刻に観測された観測データXijとトラヒックモデルMijから得た予測値Eijとの差Dijをとることにより、得られる差分データDXijは高いスパース性を示すと期待できる。事前にトラヒックモデルMijを観測器TRiと管理装置SVとで共有しておけば、収集が必要な観測情報は差分データDXijだけで済み、差分データDXijに圧縮センシングを適用することによって収集オーバーヘッドの大幅な削減が期待できる。
各観測対象のフローjに対してトラヒックモデルMijを構築し、観測器TRiと管理装置SVとで共有をする。そして、観測器TRiでは、観測した観測データXijの差分値(誤差)Dijが許容範囲Dmijを超えた場合に、差分データDXijを管理装置SVに伝える。この差分データDXijを用いることにより、管理装置SVでは正しい観測データXijを把握することができる。また、予測が正確に行える場合、各時刻において、差分値(誤差)Dijが許容範囲Dmijを超える観測データXij数は限られると考えられる。そのため差分データDXijは、圧縮センシングの考え方を用いて圧縮して送信することができる。
[観測器の構成]
次に、図3を参照して、本実施の形態にかかる観測器TRの構成について詳細に説明する。図3は、観測器の構成を示すブロック図である。
観測器TRiには、主な機能部として、観測機能部11、スイッチ部12、ライブラリ部13、複数の観測アプリケーション14、観測I/F部15が設けられている。
観測機能部11は、トラヒックモデルMijおよび差分データDXijを生成する機能を有しており、主な処理部として、モデル生成部11Aと観測処理部11Bとが設けられている。
モデル生成部11Aは、観測対象として指定されたフローjの観測に先立って、過去に観測して得られた観測データXijのうち、予め指定された学習期間に得られた観測データXijを学習データとして選択し、これら学習データに基づいて、指定された観測時点tにおけるフローjの観測データXijを予測値Eijとして予測するトラヒックモデルMijを作成して、管理装置SVへ通知する機能を有している。なお、トラヒックモデルMijの入力パラメータとなる観測時点tについては、観測タイミングを規定するタイムスロットに準じるものとする。
観測処理部11Bは、観測対象フローjのトラヒック量を新たに観測して得られた観測データXij(16)と、モデルデータMDij(17)から再生したトラヒックモデルMijから得られた当該観測データXijの観測時点tにおける予測値Eijとの差分値Dijを量子化し、得られた差分データDXij(18)を、観測器TRkからなる下位ノードから転送された下位差分データDXkに付加して、観測器TRまたは管理装置SVからなる上位ノードへ送信する機能を有している。
スイッチ部12は、ネットワークNWを介して管理装置SVおよび自己以外の観測器TRiとの間で、パケットを送受信することによりデータ通信を行う機能を有している。
ライブラリ部13は、観測機能部11とスイッチ部12との間で観測データXijを高速転送する機能を有している。
観測アプリケーション14は、観測機能部11に対して観測データXijを観測するための具体的な観測プログラムを提供する機能を有している。
観測I/F部15は、スイッチ部12を介して観測アプリケーション14のプログラムを観測機能部11に接続する機能を有している。
本発明の観測器TRiにおける構成上の特徴は、まず、図3に示すように、観測機能部11を汎用サーバの拡張機能としてアドオン可能としている点である。これにより、観測性能が問題にならないケースでは、観測機能部11をサーバプロセッサ上でソフトウェアとして実装してもよいし、観測性能が問題となる場合はFPGA(Field Programmable Gate Array)のようなプログラマブルデバイスに論理回路として観測機能部11を実装してもよい。この場合、PCI Expressに代表されるシリアルI/Oインタフェースでサーバの拡張ボードとして観測機能部11を実装することができ、サーバによるソフトウェア処理の柔軟性を保ちながら、処理性能を補うことが可能である。
また、他の特徴として、観測器TRiのスイッチ部12は、レイヤ2/3のスイッチングおよびルーティングの動作を行う点である。スイッチ部12については、典型的にはASIC(Applicatoin Specific Integrated Circuits)やFPGAのようなハードウェアとして実現することもできるし、仮想スイッチや仮想ルータのようなソフトウェアとして実装してもよい。いずれにしても、スイッチ部12により、上位の観測アプリケーション14および下位の観測機能部11と接続する観測I/F部15を結合することができる。このような構成とすることの利点として、SDN/NFVに適した装置を構成できるだけでなく、従来のIPネットワークにも対応した装置構成を実現できる。
[管理装置の構成]
次に、図4を参照して、本実施の形態にかかる管理装置SVの構成について詳細に説明する。図4は、管理装置の構成を示すブロック図である。
管理装置SVには、主な機能部として、収集機能部21、コントローラ部22、ライブラリ部23、複数の制御アプリケーション24、制御I/F部25が設けられている。
収集機能部21は、トラヒックモデルMijの管理および観測データX‘ijの収集を行う機能を有しており、主な処理部として、モデル管理部21Aと収集処理部21Bとが設けられている。
モデル管理部21Aは、各観測器TRiから通知されたモデルデータMDijを取得し、このモデルデータMDijからトラヒックモデルMijを再生して、観測器TRiおよび観測対象フローjごとに保存する機能を有している。
収集処理部21Bは、各観測器TRiから送信された差分データDXijを受信して逆量子化し、得られた差分値Dijと、トラヒックモデルMijから得られた、当該差分データDXijの元の観測データXijの観測時点tにおける予測値Eijとから、元の観測データX‘ijを推定して保存する機能を有している。
コントローラ部22は、ネットワークNWを介して各観測器TRiとデータ通信を行うことによりこれら観測器TRiを制御する機能を有している。
ライブラリ部23は、収集機能部21とコントローラ部22とを柔軟に連携させる機能を有している。
制御アプリケーション24は、収集機能部21に対して観測器TRiを制御するための具体的な制御プログラムを提供する機能を有している。
制御I/F部25は、コントローラ部22を介して制御アプリケーション24のプログラムを収集機能部21に接続する機能を有している。
本発明の管理装置SVにおける構成上の特徴は、観測器TRiの構成同様、コントローラ部22により、上位の制御アプリケーション24および下位の収集機能部21と接続する観測I/F部を結合するようにした点である。これにより、SDN/NFVに適した装置を構成できるだけでなく、従来のIPネットワークにも対応した装置構成を実現できる。コントローラ部22に関しては、制御アプリケーション24の柔軟性を最大限に確保することが望ましいため、典型的にはソフトウェアで実装される。一般によく知られるRyuやTremaなどオープンソースのコントローラを利用することもできる。なお、管理装置SVは、典型的にはネットワークのフロー統計情報を収集するコレクタや、より高機能な統計情報アナライザとして構成してもよい。
[観測器の動作]
次に、図5〜図7を参照して、本発明にかかる観測器TRiの動作について説明する。図5は、観測器におけるトラヒックモデル作成処理を示すフローチャートである。図6は、観測器におけるトラヒック観測処理を示すフローチャートである。図7は、観測器における符号化処理を示す説明図であり、図7(a)はトラヒックモデルの符号化処理を示し、図7(b)は観測データの符号化処理を示している。
[トラヒックモデル生成処理]
まず、観測器TRiにおけるトラヒックモデル生成処理について説明する。
観測器TRiは、管理装置SVからの指示に応じて、観測対象フローjのトラヒックモデルMijを生成する際、観測機能部11のモデル作成部11Aにより図5に示すトラヒックモデル生成処理を実行する。
まず、モデル作成部11Aは、観測対象フローjの観測に先立って観測した過去の観測データXijのうち、予め指定された学習期間に得られた観測データXijを学習データとして選択し(ステップ100)、これら学習データに基づいて、指定された観測時点tにおいて観測器TRiで観測されるフローjのトラヒック量を示す観測データXijを予測するトラヒックモデルMijを作成する(ステップ101)。
次に、モデル作成部11Aは、作成したトラヒックモデルMijを量子化してモデルデータMDijを生成し(ステップ102)、このモデルデータMDijを管理装置SVへ送信する(ステップ103)。
また、モデル作成部11Aは、モデルデータMDijを逆量子化してトラヒックモデルMijを再生し(ステップ104)、新たな観測データXijに対応する予測値Eijを予測するためのトラヒックモデルMijとして保存し(ステップ105)、一連のトラヒックモデル作成処理を終了する。
[トラヒック観測処理]
次に、観測器TRiにおけるトラヒック観測処理について説明する。
観測器TRiは、管理装置SVからの指示に応じて、観測対象フローjのトラヒック量を周期的に観測する際、観測タイミングである観測時点tの到来ごとに、観測機能部11の観測処理部11Bにより図6に示すトラヒック観測処理を実行する。
まず、観測処理部11Bは、観測対象フローjのトラヒック量を観測して観測データXijを取得し(ステップ110)、フローjに対応するトラヒックモデルMijから観測データXijの観測時点tにおける予測値Eijを取得する(ステップ111)。
続いて、観測処理部11Bは、これら観測データXijと予測値Eijの差分値(予測誤差)Dijを計算し(ステップ112)、差分値Dijと許容範囲Dmijとを比較する(ステップ113)。
ここで、トラヒックエンジニアリングで必要となる観測データXijには誤差として一定の値を許容できる。この許容範囲Dmijは、観測データXijの誤差に対する許容範囲に基づき、管理装置SVから各観測器TRiに対してフローjごとに予め設定される。
したがって、差分値(予測誤差)Dijが許容範囲Dmij内である場合(ステップ113:YES)、観測データXijに代えて予測値Eijを用いても誤差として許容されうることから、観測処理部11Bは、管理装置SVに対する観測データXijの送信が不要と判断し、一連のトラヒック観測処理を終了する。
一方、差分値(予測誤差)Dijが許容範囲Dmij外である場合(ステップ113:NO)、観測データXijに代えて予測値Eijを用いてはいけないことから、観測処理部11Bは、管理装置SVに対する観測データXijの送信が必要と判断し、差分値Dijを量子化して差分データDXijを生成する(ステップ114)。
観測器TRiでは、まず、圧縮センシング適用対象となるデータのスパース性を確保するため、予測値からの差分データは事前に定められた量子サイズによって量子化する。フローjの実際に観測された観測データをTjとし、トラヒックモデルMjから得られた予測値をEjとし、これらTjとEjの差分値をDjとし、量子化サイズをρとし、変数xの小数点以下切り捨て値を求める関数をtrunc(x)とした場合、フローjに該当する差分データDXjは、次の式(1)のように表される。
なお、trunc(x)は、0からの距離|trunc(x)|が|x|を超えない最大整数のうちxと同じ符号を持つ整数を示す関数であり、例えば、trunc(0.4)=0であり、trunc(-1.2)=-1である。
次に、観測処理部11Bは、観測データXijの収集経路に沿って下位ノードから転送されてきた下位差分パケットDPkから下位差分データDXkを復元し(ステップ115)、得られた差分データDXijを下位差分データDXkに付加することにより、少数のパケットとなるように圧縮した上で(ステップ116)、上位ノードへ一括してパケット転送し(ステップ117)、一連のトラヒック観測処理を終了する。
下位差分パケットDPkには、観測データXijの収集経路に沿って当該観測器TRiから下位に位置する観測器TRkで生成された下位差分データDXkがそれぞれ含まれており、観測時点tに同期して下位から通知されているものとする。なお、管理装置SVに通知すべき観測データXijがなく下位差分パケットDPkが届いていない場合、自己の差分データDXijのみを上位ノードへパケット転送することになる。
観測時点tにおける、h個のフローjの差分データをDX1,DX2,…,DXhとし、これら差分データDX1,DX2,…,DXhを用いて表される原信号をx=(DX1,DX2,…,DXh)とし、観測行列をAとした場合、圧縮して得られる差分データに相当する観測信号yは、次の式(2)で求められる。この際、原信号xのサイズSxに対する観測信号yのサイズSyの比Sx/Syが、圧縮により得られる圧縮比に相当する。
本発明では、非特許文献4で述べられている手法を用い、コヒーレンシーが小さくなるよう、以下の値を最小化することによって観測行列Aを定める。コヒーレンシーを小さい観測行列Aを設定することによって、より広範囲のスパース性な信号に性能が良い圧縮センシングが適用可能になることが知られている。
[管理装置の動作]
次に、図8〜図10を参照して、本発明にかかる管理装置SVの動作について説明する。図8は、管理装置におけるトラヒックモデル管理処理を示すフローチャートである。図9は、管理装置におけるトラヒック収集処理を示すフローチャートである。図10は、管理装置における復号処理を示す説明図であり、図10(a)はトラヒックモデルの復号処理を示し、図10(b)は観測データの復号処理を示している。
[トラヒックモデル管理処理]
まず、管理装置SVにおけるトラヒックモデル管理処理について説明する。
管理装置SVは、観測器TRiから送信されたモデルデータMDijに応じて、観測器TRiにおける観測対象フローjのトラヒックモデルMijを保存する際、収集機能部21のモデル管理部21Aにより図8に示すトラヒックモデル管理処理を実行する。
まず、モデル管理部21Aは、観測器TRiから送信されたモデルデータMDijを受信し(ステップ120)、このモデルデータMDijを逆量子化することにより、トラヒックモデルMijを再生し(ステップ121)、すでに保存されている観測データX‘ij復号用のトラヒックモデルMijを更新し(ステップ122)、一連のトラヒックモデル管理処理を終了する。
[トラヒック収集処理]
次に、管理装置SVにおけるトラヒック収集処理について説明する。
管理装置SVは、各観測器TRiから観測対象フローjのトラヒック量を周期的に収集する際、観測時点tの到来ごとに、収集機能部21の収集処理部21Bにより図9に示すトラヒック収集処理を実行する。
まず、収集処理部21Bは、観測データXijの収集経路に沿って下位ノードから転送されてきた下位差分パケットDPkを受信し(ステップ130)、差分パケットDPkから観測器TRiにおけるフローjに関する差分データDXijを復元する(ステップ131)。
本発明において、圧縮された差分データに相当する観測信号yから、各フローjの差分データDXj(j=1〜h:hは2以上の整数)に相当する原信号x‘を復元する際、最も一般的な再構成アルゴリズムである、OMP(Orthogonal Matching Pursuit)アルゴリズムを用いて復元する。この際、原信号x‘は次の式(4)により得ることができる。
ここで、差分データDXijが復元できた場合(ステップ131:YES)、収集処理部21Bは、差分データDXijを逆量子化して差分値Dijを生成する(ステップ132)。この後、収集処理部21Bは、トラヒックモデルMijから観測時点tにおいて観測器TRiでフローjから観測される観測データXijの予測値Eijを取得し(ステップ133)、予測値Eijと差分値Dijとから観測データX‘ijを推定して(ステップ134)、観測データX‘ijとして保存した後(ステップ135)、一連のトラヒック収集処理を終了する。
一方、ステップ131において、差分データDXijが復元できなかった場合(ステップ131:NO)、収集処理部21Bは、トラヒックモデルMijから観測時点tにおいて観測器TRiでフローjから観測される観測データXijの予測値Eijを取得し(ステップ136)、得られた予測値Eijを観測データX‘ijとして保存した後(ステップ137)、一連のトラヒック収集処理を終了する。
各フローjの差分データDXj(j=1〜h)に相当する原信号をx‘とし、トラヒックモデルMjから得られた予測値をEjとし、量子化サイズをρとした場合、観測データT’は、次の式(5)により求められる。
[階層的観測データの収集]
各観測器RTi(観測地点)で発生した、スパースである差分データDXijを1パケットに集約して送る方法として、CDG(Compressive Data Gathering)を用いてもよい。CDGは、圧縮センシングされたセンサ情報の低帯域な収集方法であり、非特許文献5では、大規模センサネットワークにおけるセンサ情報収集に応用されている。各観測地点で生成された観測信号を、収集経路上で圧縮・集約していくことによって、1パケットによる観測情報の収集が可能となる。本来は、異なる観測地点で別空間の観測信号が生成されるところを、原信号を観測地点を超えて同空間に定義することによって、観測システム全体で一つの観測信号の定義が可能となる。
観測器TRiにおいて生成される圧縮データyiは、木構造で形成される収集経路において自身の下位ノードkとなる観測器TRkから送られた圧縮データykと、自身のフローの観測結果xiとから、次の式(6)で表される。
ただし、式(6)において、Xiは観測器TRiで観測されないフローについては「0」としたベクトルであり、Ciは観測器TRiの下位ノードkの集合である。
このような階層的に形成された収集経路上の各観測器TRiで圧縮を行うことによって、管理装置SV付近のリンクの帯域使用率を削減することができると考えられる。
なお、本実施の形態では、トラヒックモデルMijについては、トラヒック観測の開始に先立って、各観測器TRiから管理装置SVへ通知しておくものとして説明したが、必要に応じて、トラヒックモデルMijを自動更新するようにしてもよい。
すなわち、観測器TRiと管理装置SVとで、同じトラヒックモデルMijを共有することができれば、観測データXijの収集に必要なデータは差分データDXijのみであり、量子化によって得られる差分データDXijはスパースであることが期待できる。しかし、一般的に遠い将来であればあるほど、トラヒックモデルMijによって取得できる予測値Eijと観測される観測データXijとの差分データDXijは大きくなり、量子化によって得られる差分データDXijのスパース性は低下することが考えられる。このため、データのスパース性低下によって、圧縮センシングの性能が悪化し、観測誤差Dijを許容範囲Dmij内に抑えるために必要な観測信号のサイズ拡大を引き起こしてしまう。
したがって、このような事態を防ぐために、観測器TRiと管理装置SVの動作として、トラヒックモデルMijの正確性のチェックおよび更新処理が必要である。ここで、各フローjのトラヒック量の真値は、観測器TRiしか知り得ないので、トラヒックモデルMijの正確性のチェックは観測器TRiが行うことになる。トラヒックモデルMijの更新の必要性の判定は、様々な判定ルールが考えられる。例えば、モデル作成部11Aにおいて、フローjから得られた差分値Dijが、一定タイムスロット数以上連続して許容範囲Dmijを超えた場合、トラヒックモデルMijの更新が必要と判断してもよい。これにより、現行のトラヒックモデルMijの作成に用いた学習データより後に観測された学習データに基づき、新たなトラヒックモデルMijを作成して管理装置SVに通知すればよい。
[本実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、観測器TRiにおいて、モデル生成部11Aが、観測対象となるフローjのトラヒック量を予め観測して得られた学習データに基づき、指定された観測時点における観測データXijを予測値Eijとして予測するトラヒックモデルMijを生成して管理装置SVへ通知し、観測処理部11Bが、フローjを新たに観測して得られた観測データXijと、トラヒックモデルMijから得られた当該観測時点tにおける予測値Eijとの差分値Dijを量子化し、得られた差分データDXijを送信し、管理装置SVにおいて、モデル管理部21Aが、観測器TRiから通知されたトラヒックモデルMijを取得して保存し、収集処理部21Bが、観測器TRiから送信された差分データDXijを受信して逆量子化し、得られた差分値Dijと、トラヒックモデルMijから得られた当該差分データDXijの元の観測データX‘ijの観測時点tにおける予測値Eijとから、元の観測データX‘ijを推定するようにしたものである。
これにより、観測器TRiから管理装置SVには、観測データXijではなく、観測データXijよりデータサイズの小さい差分データDXijが通知される。このため、ネットワークNWに負荷をかけず、時間変動の大きなトラヒックをリアルタイムに観測することが可能となる。本発明は、実装するプログラムおよびデバイスの別を問わず、通信用デバイス一般に適用することができる。
また、本実施の形態において、観測処理部11Bが、差分データDXijを送信する際、差分値Dijが許容範囲Dmij内である場合には当該差分データDXijの送信を省略するようにしてもよい。
これにより、トラヒック観測時に、各観測器TRiから管理装置SVに対して転送する転送データ量を、時間方向に圧縮することができ、ネットワークNWに対する負荷を軽減することが可能となる。
また、本実施の形態において、観測処理部11Bが、管理装置SVをルートとするツリー構造の収集経路に沿って、当該収集経路の下位ノードから送信された下位差分データDXkを受信し、差分データDXijを送信する際、当該差分データDXijを当該下位差分データDXkに付加して当該収集経路の上位ノードへ送信するようにしてもよい。
これにより、トラヒック観測時に、各観測器TRiから管理装置SVに対して転送する転送データ量を、空間方向に圧縮することができ、ネットワークNWに対する負荷を軽減することが可能となる。
[実施の形態の拡張]
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。また、各実施形態については、矛盾しない範囲で任意に組み合わせて実施することができる。
また、本発明の実施形態が示され、説明がなされた。実施形態の説明において「〜手段」と説明しているものは、「〜回路」、「〜装置」、「〜機器」であってもよく、また、「〜ステップ」、「〜部」、「〜処理」であってもよい。本実施形態で示したハードウェアアシストによる走査処理の高速性、およびプログラムによるトラヒック走査設定の柔軟性の両立を可能とするような命令セットを、特定用途向けプロセッサが具備する構成を最良の形態と見なしているものの、「〜手段」として説明しているものは、ROMに記憶されたファームウェアおよび再構成型デバイス・素子・基板・配線などのハードウェアで実現されていても構わない。或いは、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせ、さらには、ファームウェアとの組み合わせで実施されても構わない。ファームウェアとソフトウェアは、プログラムとして、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD等の記録媒体に記憶される。プログラムはCPUにより読み出されて実行される。すなわち、プログラムは、本発明の実施形態の「〜手段」としてコンピュータを機能させるものである。あるいは、実施形態の「〜手段」の手順や方法をコンピュータに実行させるものである。
1…トラヒック観測システム、TR,TRi…観測器、11…観測機能部、11A…モデル生成部、11B…観測処理部、12…スイッチ部、13…ライブラリ部、14…観測アプリケーション、15…観測I/F部、SV…管理装置、21…収集機能部、21A…モデル管理部、21B…収集処理部、22…コントローラ部、23…ライブラリ部、24…制御アプリケーション、25…制御I/F部、j…フロー、Mij…トラヒックモデル、Xij,X‘ij…観測データ、Eij…予測値、Dij…差分値、Dmij…許容範囲、DXij…差分データ、DPi…差分パケット、DXk…下位差分データ、DPk…下位差分パケット。

Claims (7)

  1. 観測対象となるネットワークの各所に配置されて、指定されたフローに関するトラヒック量を観測して得られた観測データを送信する複数の観測器と、これら観測器から送信された観測データを収集する管理装置とを備えるトラヒック観測システムであって、
    前記観測器は、
    前記フローのトラヒック量を予め観測して得られた学習用の観測データに基づいて、指定された観測時点における観測データを予測値として予測するトラヒックモデルを生成し、前記管理装置へ通知するモデル生成部と、
    前記フローのトラヒック量を新たに観測して得られた観測データと、前記トラヒックモデルから得られた当該観測データの観測時点における予測値との差分値を量子化し、得られた差分データを送信する観測処理部とを備え、
    前記管理装置は、
    前記観測器から通知された前記トラヒックモデルを取得して保存するモデル管理部と、
    前記観測器から送信された前記差分データを受信して逆量子化し、得られた差分値と、前記トラヒックモデルから得られた当該差分データの元の観測データの観測時点における予測値とから、元の観測データを推定する収集処理部とを備え
    前記観測器は、
    前記モデル生成部および前記観測処理部を含む観測機能部と、
    前記管理装置および自己以外の前記観測器とデータ通信を行うスイッチ部と、
    前記観測機能部と前記スイッチ部との間で前記観測データを高速転送するライブラリ部と、
    前記観測機能部に対して観測データを観測するための具体的な観測プログラムを提供する複数の観測アプリケーションと、
    前記スイッチ部を介して前記観測アプリケーションを前記観測機能部に接続する観測I/F部とを備える
    ことを特徴とするトラヒック観測システム。
  2. 請求項1に記載のトラヒック観測システムにおいて、
    前記観測処理部は、前記差分データを送信する際、前記差分値が許容範囲内である場合には当該差分データの送信を省略することを特徴とするトラヒック観測システム。
  3. 請求項1または請求項2に記載のトラヒック観測システムにおいて、
    前記観測処理部は、前記管理装置をルートとするツリー構造の収集経路に沿って、当該収集経路の下位ノードから送信された下位差分データを受信し、前記差分データを送信する際、当該差分データを当該下位差分データに付加して当該収集経路の上位ノードへ送信することを特徴とするトラヒック観測システム。
  4. 請求項1〜請求項のいずれかに記載のトラヒック観測システムにおいて、
    前記管理装置は、
    前記モデル管理部および前記収集処理部を含む収集機能部と、
    前記観測器とデータ通信を行うコントローラ部と、
    前記収集機能部と前記コントローラ部とを連携させるライブラリ部と、
    前記観測機能部に対して前記観測器を制御するための具体的な制御プログラムを提供する複数の制御アプリケーションと、
    前記コントローラ部を介して前記制御プログラムを前記収集機能部に接続する制御I/F部と
    を備えることを特徴とするトラヒック観測システム。
  5. 観測対象となるネットワークの各所に配置されて、指定されたフローに関するトラヒック量を観測して得られた観測データを送信する複数の観測器と、これら観測器から送信された観測データを収集する管理装置とを備えるトラヒック観測システムで用いられるトラヒック観測方法であって、
    前記観測器が、前記フローのトラヒック量を予め観測して得られた学習用の観測データに基づいて、指定された観測時点における観測データを予測値として予測するトラヒックモデルを生成し、前記管理装置へ通知するモデル生成ステップと、
    前記観測器が、前記フローのトラヒック量を新たに観測して得られた観測データと、前記トラヒックモデルから得られた当該観測データの観測時点における予測値との差分値を量子化し、得られた差分データを送信する観測処理ステップと、
    前記管理装置が、前記観測器から通知された前記トラヒックモデルを取得して保存するモデル管理ステップと、
    前記管理装置が、前記観測器から送信された前記差分データを受信して逆量子化し、得られた差分値と、前記トラヒックモデルから得られた当該差分データの元の観測データの観測時点における予測値とから、元の観測データを推定する収集処理ステップと
    を備え
    前記観測器は、
    観測機能部が、前記モデル生成ステップおよび前記観測処理ステップを実行する観測機能ステップと、
    スイッチ部が、前記管理装置および自己以外の前記観測器とデータ通信を行うスイッチステップと、
    ライブラリ部が、前記観測機能ステップと前記スイッチステップとの間で前記観測データを高速転送するライブラリステップと、
    複数の観測アプリケーションが、前記観測機能ステップに対して観測データを観測するための具体的な観測プログラムを提供する観測アプリケーションステップと、
    観測I/F部が、前記スイッチステップを介して前記観測アプリケーションステップを前記観測機能ステップに接続する観測I/Fステップとを備える
    ことを特徴とするトラヒック観測方法。
  6. 請求項に記載のトラヒック観測方法において、
    前記観測処理ステップは、前記差分データを送信する際、前記差分値が許容範囲内である場合には当該差分データの送信を省略することを特徴とするトラヒック観測方法。
  7. 請求項または請求項に記載のトラヒック観測方法において、
    前記観測処理ステップは、前記管理装置をルートとするツリー構造の収集経路に沿って、当該収集経路の下位ノードから送信された下位差分データを受信し、前記差分データを送信する際、当該差分データを当該下位差分データに付加して当該収集経路の上位ノードへ送信することを特徴とするトラヒック観測方法。
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