JP2013179404A - 超音波アレイセンサーおよび超音波アレイセンサーの製造方法 - Google Patents

超音波アレイセンサーおよび超音波アレイセンサーの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】複数のセンサー素子間での特性バラツキを抑制し、所望の歩留まりが得られる超音波アレイセンサーおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】複数のセンサー素子2を有する超音波アレイセンサーにおいて、センサー素子2は、第1絶縁膜22に凹部10が形成され、凹部10および振動板9の最下層には保護膜を有する。振動板9上には、下部電極28a、圧電体層29、上部電極30aが形成されている。凹部10には空洞12が形成され、空洞12には振動板9を貫くように孔部11が形成される。
【選択図】図3

Description

本発明は、超音波アレイセンサーおよびその製造方法に関する。
近年、マイクロマシニング加工技術を用いて製造される超音波アレイセンサーが注目を集めている。超音波アレイセンサーは、物体検知、計測等を目的としたロボット分野、FA分野、流通・物流分野、医療分野、介護・福祉分野、セキュリティー分野等の種々の分野において、障害物・人・物などの移動体、侵入者等を検知するセンシングシステムとして幅広く採用されている。
超音波アレイセンサーは、ダイヤフラムを有する複数の微小なセンサー素子がアレイ状に配列されたものである。個々のセンサー素子は、一対の電極間に圧電体層が挟まれた圧電素子をダイヤフラム上に備えている。圧電素子の一対の電極間に電圧を印加すると、電圧の大きさに応じて圧電素子に機械的変位が生じ、逆に圧電素子に機械的変位が生じると、一対の電極間に機械的変位の大きさに応じて起電力が発生する。この起電力の大きさから、対象物の有無を検知したり、対象物までの距離を測定したりすることができる。
この種の超音波アレイセンサーおよびその製造方法の一例が、下記の特許文献1、2に開示されている。超音波アレイセンサーは、最近では携帯用医療機器などにも応用されており、小型、軽量化が進んでいる。
一般的に、超音波アレイセンサーでは基板に凹部を形成することでダイヤフラムを形成している。ダイヤフラムは圧電素子が製作される面とは反対側の基板面から基板の厚さ数百μmを加工することにより形成される。ところが、基板の厚みのばらつきと加工する深さのばらつきが凹部の加工時に振動板の厚さのばらつきが大きくなる。また、加工形状のばらつきによる凹部の底面の幅のばらつきが大きくなる。そのため製造される超音波アレイセンサーのセンサー素子の特性のばらつきを生じる。
その対策には、基板にSOI基板を用いる方法や、特許文献2に示されるようにシリコン基板の一方の面にエッチングストップ層を設け、その上に下部電極、圧電膜、上部電極を形成し、シリコン基板の他方の面からエッチングして凹部を形成する方法が知られている。
特開2010−210283号公報 特開2005−51690号公報
しかしながら凹部を加工する際に圧電素子面を保護する工程と、凹部の加工終了後に保護した材料を除去する工程とが必要となり、それらの工程中に圧電素子に電気的および物理的ダメージが入るため、特性のばらつきが生じる。
その結果として、複数のセンサー素子間で出力や感度などの特性のばらつきが大きくなるのが問題であった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る超音波アレイセンサーは、基板と、前記基板上に形成された複数のセンサー素子と、を有し、前記センサー素子は、前記基板上に形成された第1絶縁膜と、前記第1絶縁膜の一部に形成された凹部と、前記凹部の側面および底部に形成された第1保護膜と、前記凹部を覆い前記第1絶縁膜上に形成された第2保護膜と、前記第2保護膜上に形成された振動板と、前記凹部の上方の前記振動板に形成された第1電極と、前記第1電極を覆って形成された圧電体層と、前記圧電体層上に形成された第2電極と、前記振動板と前記第2保護膜を前記凹部まで貫通された孔部と、前記振動板、前記第2電極、前記圧電体層、および前記孔部の側面を覆う第3保護膜と、を備え、前記基板の板厚方向の平面視において、前記第2電極の外縁は前記凹部の外縁より外側にはみ出しておらず、前記第1電極の外縁は前記第2電極の外縁より外側にはみ出しておらず、前記孔部は前記第2電極の外縁と前記凹部の外縁との間に配置されたことを特徴とする。
本適用例においては、基板に凹部加工を必要とせず、第1絶縁膜に凹部を形成する構造のため、基板の厚みのばらつきと加工する深さのばらつきおよび加工形状のばらつきによる凹部底部の幅のばらつきとの影響が無くなりセンサー素子間の特性のばらつきを抑制することができる。
[適用例2]上記適用例に係る超音波アレイセンサーは、前記基板の板厚方向の平面視において、前記孔部は複数設けられ、前記凹部の中心から同じ距離であり、かつ前記凹部の中心から点対称の位置に配置されていることが好ましい。
本適用例によれば、振動板を貫通する孔部が凹部の中心から等距離であり、かつ前記凹部の中心から点対称の位置に配置されていることから、振動板の振動が均一となり、精度のよい超音波の検出ができる。
[適用例3]本適用例に係る超音波アレイセンサーの製造方法は、基板に第1絶縁膜を形成する工程と、前記第1絶縁膜の一部を除去し、前記第1絶縁膜に複数の凹部を形成する工程と、複数の前記凹部に気相弗酸でエッチングされない第1保護膜を形成する工程と、複数の前記凹部を第1絶縁膜で埋める工程と、前記第1絶縁膜上及び前記第1絶縁膜上に気相弗酸でエッチングされない第2保護膜を形成する工程と、前記第2保護膜上に振動板を形成する工程と、前記振動板上に複数の圧電体層を形成する工程と、前記第2保護膜及び前記振動板の一部を除去し、前記第2絶縁膜を露出させる孔部を形成する工程と、気相弗酸または液相により前記第2絶縁膜を除去する工程と、を含むことを特徴とする。
本適用例によれば、第1保護膜及び第2保護膜により第1絶縁膜および振動板が保護されるため、第2絶縁膜を除去した際に第1絶縁膜および振動板が削れず、センサー素子間の特性のばらつきを抑制することができる。
また、従来に比べてセンサー素子面を保護する工程と保護した材料を除去する工程がなく、電気的および物理的ダメージによる特性のばらつきが低減できる。
[適用例4]上記適用例に係る超音波アレイセンサーの製造方法は、前記孔部の側面及び前記圧電体層上に気相弗酸でエッチングされない第3保護膜を形成する工程を含むことが好ましい。
本適用例によれば、第3保護膜により圧電体層及び振動板が保護されるため、気相弗酸による圧電体層へのダメージおよび振動板の削れ量を低減することができ、これによってセンサー素子間の特性のばらつきを抑制することができる。
本実施形態に係わる超音波アレイセンサーの平面図。 本実施形態に係わる超音波アレイセンサーを構成するセンサー素子と接続パッドを示す平面図。 (a)〜(c)は超音波アレイセンサーを構成するセンサー素子を示す断面図。 本実施形態に係わる製造方法を示すフローチャート。 (a)〜(c)は本実施形態の超音波アレイセンサーの製造方法を説明する模式断面図。 (a)〜(c)は本実施形態の超音波アレイセンサーの製造方法を説明する模式断面図。 (a)〜(c)は本実施形態の超音波アレイセンサーの製造方法を説明する模式断面図。 (a)〜(c)は本実施形態の超音波アレイセンサーの製造方法を説明する模式断面図。 (a)〜(c)は本実施形態の超音波アレイセンサーの製造方法を説明する模式断面図。 (a)〜(c)は本実施形態の超音波アレイセンサーの製造方法を説明する模式断面図。 (a)〜(c)は本実施形態の超音波アレイセンサーの製造方法を説明する模式断面図。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の各図においては、各層や各部材を認識可能な程度の大きさにするため、各層や各部材の尺度を実際とは異ならせしめている。
図1は、本実施形態に係わる超音波アレイセンサーの平面図である。本実施形態の超音波アレイセンサー1は、複数のセンサー素子2が直交する2方向に配列された構成となっている。図1はセンサー素子2を4×4のアレイ状に配置された形態で、用途によってアレイ数は任意に設定可能である。
符号A1は凹部10を形成するパターンである。符号A2は下部電極(第1電極)28aおよび下部電極配線(第1配線)28bのパターンである。符号A3は上部電極(第2電極)30aおよび圧電体層および上部電極配線(第2配線)30bのパターンである。符号A41は孔部のパターンである。符号A42は下部電極接続パッド28cおよび上部電極接続パッド30cのパターンである。
下部電極28aと下部電極配線28bと下部電極接続パッド28cとは一体のパターンA1として形成され、下部電極配線28bは隣接する下部電極28a同士を繋ぐように図1の横方向に延び、その終端部は下部電極接続パッド28cと接続されている。上部電極30aと上部電極配線30bと上部電極接続パッド30cとは一体のパターンA2として形成され、上部電極配線30bは隣接する上部電極30a同士を繋ぐように図1の縦方向に延び、その終端部は上部電極接続パッド30cと接続されている。
図2は、図1に示した超音波アレイセンサー1のうち一つのセンサー素子2と下部電極28aの下部電極接続パッド28cと上部電極30aの上部電極接続パッド30cとのパターンを拡大視した平面図面である。よって、図2について、図1と共通したパターンには同一の符号を付す。これらのパターンは、これらの構成要素を形成するフォトグラフィー工程で用いるフォトマスクのパターンに相当する。すなわち、符号A1は凹部形成用の第1フォトマスクパターンに相当する。符号A2は下部電極(第1電極)28a、下部電極配線(第1配線)28b形成用の第2フォトマスクのパターンに相当する。符号A3は上部電極30a、圧電体層、上部電極配線30b形成用の第3フォトマスクに相当する。符号A41は第4フォトマスクおよび第5フォトマスクのうち孔部11を形成用のパターンに相当する。ただし、第5フォトマスクの符号A41のパターンは第4フォトマスクの符号A41のパターンより内側に配置する。符号A42のパターンは第5フォトマスクのうち下部電極接続パッド28cおよび上部電極接続パッド30c形成用のパターンに相当する。
そして、平面視において、上部電極30aの外縁は凹部10の外縁より外側にはみ出しておらず、下部電極28aの外縁は上部電極30aの外縁より外側にはみ出していない。
孔部11のパターンA41は、パターンA1の外縁と、パターンA3の外縁との間に配置される。平面視において、孔部11は複数設けられ、凹部10の中心Oから等距離であり、かつ凹部10の中心Oから点対称の位置に配置されている。
また、孔部11はライン状のパターンもしくはラインに沿って配置されたドットとしても良い。
図3の(a)〜(c)は、本実施形態のセンサー素子および下部電極接続パッドおよび上部電極接続パッドの断面図である。図3(a)は図2のO−A線に沿う断面図であり、図3(b)は図2のO−B線に沿う断面図であり、図3(c)は図2のC−O−D線に沿う断面図である。
センサー素子2は、基板21上に形成された第1絶縁膜22と、第1絶縁膜22に形成された凹部10と、第1保護膜23と、第1保護膜に囲まれた空洞12と、空洞12および第1絶縁膜22の上面に形成された振動板9と、振動板9と第2保護膜25を貫く孔部11と、振動板9の上面に形成された下部電極28aと、下部電極28aの上面に形成された圧電体層29と、下部電極28aと反対側の圧電体層29の上面に形成された上部電極30aと、孔部11の底部以外を被覆する第3保護膜31により構成されている。
基板21は、一例としてシリコン基板等の基板が用いられる。
第1絶縁膜22には、一例として酸化シリコン、窒化シリコン等から選ばれる加工しやすい絶縁材料が用いられる。
第1保護膜23は、凹部10の底面および側面に形成される。第1保護膜には、一例として酸化アルミニウム、ポリシリコン、アモルファスシリコン、弗化アルミニウム等の絶縁膜もしくはアルミニウム、チタンアルミニウム、アルミニウムとシリコンと銅の合金等から選ばれる導電膜を用いる。
振動板9は、第2保護膜25と、第2絶縁膜26と、第3絶縁膜27から構成されている。第2保護膜25は、酸化アルミニウム、ポリシリコン、アモルファスシリコン、弗化アルミニウム等の絶縁膜もしくはアルミニウム、チタンアルミニウム、アルミニウムとシリコンと銅の合金等から選ばれる導電膜を用いる。ただし、第2保護膜25は、第1保護膜23と同じ種類の材料を用いても良い。第2絶縁膜26および第3絶縁膜27には、一例として、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、窒化シリコン、酸化シリコン、ステンレス鋼等から選ばれる靱性の高い絶縁材料が用いられる。第2保護膜25と第2絶縁膜26と第3絶縁膜27が形成された領域のうち、凹部10と第2保護膜25の間に形成された空洞12の部分で振動板9が変位する。
下部電極28a、下部電極配線28b、下部電極接続パッド28cは、例えばニッケル、イリジウム、金、プラチナ、タングステン、チタン、パラジウム、銀、タンタル、モリブデン、クロム、ストロンチウムとルテニウムとの複合膜、ランタンとニッケルとの複合膜等から選ばれる導電性材料が用いられる。
圧電体層29は、一般式ABO3で示されるペロブスカイト型酸化物からなる圧電性材料で構成されている。例えばチタン酸ジルコン酸鉛(Pb(Zr,Ti)O3)、ニオブ酸チタン酸ジルコン酸鉛(Pb(Zr,Ti,Nb)O3)、チタン酸バリウム(BaTiO3)等が用いられる。
上部電極30a、上部電極配線30b、上部電極接続パッド30cは、下部電極28aと同様、例えばニッケル、イリジウム、金、プラチナ、タングステン、チタン、パラジウム、銀、タンタル、モリブデン、クロム、ストロンチウムとルテニウムとの複合膜、ランタンとニッケルとの複合膜等から選ばれる導電性材料が用いられる。ただし、上部電極30a、上部電極配線30b、上部電極接続パッド30cは、下部電極28aと同じ種類の金属材料を用いてもよいし、下部電極28aとは異なる種類の金属材料を用いてもよい。
第3保護膜31は、酸化アルミニウム、ポリシリコン、アモルファスシリコン、弗化アルミニウム等の絶縁膜等から選ばれる絶縁膜を用いる。
孔部11は、振動板9を貫通するように形成されて、空洞12の上面まで至っている。孔は、圧電体層29の外側、かつ、空洞12の内側に形成される。
上述のセンサー素子2では、振動板9を介して圧電体層29に機械的変位が生じると、下部電極28aと上部電極30aとの間に機械的変位の大きさに応じた起電力が発生する。この起電力の大きさから対象物の有無の検知や、対象物の距離を測定することができる。
次に、上述の超音波アレイセンサーの製造方法について、図4〜図11にて説明する。図4は、本実施形態の超音波アレイセンサーの製造方法の手順を示したフローチャートである。図5〜図11は、本実施形態の超音波アレイセンサーの製造方法を示す模式断面図である。
なお、図5〜図11の(a)は図2のO−A線に沿う断面図に相当し、(b)は図2のO−B線に沿う断面図に相当し、(c)は図2のC−O−D線に沿う断面図に相当する。
図4において、ステップS1は凹部10の形成工程に相当し、基板21上に第1絶縁膜22と凹部10とを形成工程である。ステップS2は、凹部10の底部と側面、および第1絶縁膜22上に第1保護膜23の形成工程に相当する。ステップS3は、犠牲酸化膜24を凹部10に埋め込む工程に相当する。ステップS4は振動板9の形成工程に相当する。ステップS5は、下部電極28a、下部電極配線28b、下部電極接続パッド28cの形成工程に相当する。ステップS6は、上部電極30a、上部電極配線30b、上部電極接続パッド30c、圧電体層29の形成工程に相当する。ステップS7はエッチング孔の形成工程に相当する。ステップS8は第3保護膜31の形成工程に相当する。ステップS9は、孔部11の底部の第3保護膜31、下部電極接続パッド28c上、上部電極接続パッド30c上の第3保護膜31を除去する工程に相当する。ステップS10は、空洞12の形成工程に相当する。以上の製造工程にて超音波アレイセンサー1が完成する。
次に、図5〜図11を用いて図4に示したステップと対応させて製造方法を詳細に説明する。
図5(a)〜(c)は図4に示すステップS1の凹部形成工程および図4に示すステップS2の第1絶縁膜形成工程後の断面図である。図5に示すように基板21上に第1絶縁膜22を形成する。一例として第1絶縁膜22にシリコン酸化膜を用いる場合、CVD(Chemical Vapor Deposition)法もしくは熱酸化により形成しても良い。次に第1フォトマスクを用いてフォトリソグラフィー、異方性エッチング、レジスト剥離を順に行い、第1絶縁膜22に凹部10を形成する。ただし、凹部10の底部は、第1絶縁膜22を基板21上に残るように形成する。次に第1保護膜23を形成する。一例として第1保護膜23に酸化アルミニウムを形成する場合、CVD法、原子層化学気相成長法(ALCVD:Atomic Layer CVD)、スパッタリング法などを用いて形成して良い。
図6(a)〜(c)は図4に示すステップS3の犠牲酸化膜埋め込み工程後の断面図である。第1保護膜23上に酸化シリコンなどの犠牲酸化膜24を形成する。犠牲酸化膜24は、CVD法により形成する。次にCMP法(Chemical Mechanical Polishing)を用いて犠牲酸化膜24の上面を平坦にする。この際、凹部10以外の第1絶縁膜22上の酸化アルミニウムを除去する。
図7(a)〜(c)は図4に示すステップS4の振動板9の形成工程後の断面図である。第2保護膜25、第2絶縁膜26、第3絶縁膜27を順に形成する。第2保護膜25は、第1保護膜23と同様にCVD法、ALCVD法、スパッタリング法を用いて形成する。第2絶縁膜26は、一例として酸化シリコン膜の場合、CVD法により形成する。第3絶縁膜27に、酸化チタン膜を形成する場合、CVD法、スパッタリング法によりチタン膜を形成し、酸素雰囲気で600℃以上の熱処理を行い酸化チタン膜の形成をする。
図8(a)〜(c)は図4に示すステップS5の下部電極形成工程後の断面図である。振動板9上に下部電極材料を形成する。一例としてプラチナの場合、スパッタリング法により形成する。次に第2フォトマスクを用いてフォトリソグラフィー、異方性エッチング、レジスト剥離を順に行い下部電極28a、下部電極配線28b、下部電極接続パッド28cを同時に形成する。
図9(a)〜(c)は図4に示すステップS6の上部電極30aと圧電体層29の形成工程後の断面図である。圧電体層29を下部電極28a、下部電極配線28b、下部電極接続パッド28cおよび下部電極材料が除去された第3絶縁膜27上に形成する。一例としてPZTの場合、ゾル・ゲル法、スパッタリング法、CVD法のいずれかで形成して良い。次に上部電極30aを圧電体層29上に形成する。一例としてプラチナの場合、スパッタリング法により形成する。次に第3フォトマスクを用いて、フォトリソグラフィー、異方性エッチング、レジスト剥離を順に行い、上部電極30a、上部電極配線30b、上部電極接続パッド30cおよび圧電体層29を形成する。異方性エッチングは、上部電極30aと圧電体層29を一貫してエッチングし、第3絶縁膜27、下部電極配線28b、下部電極接続パッド28cが残るように高い選択比になるように調整を行う。
図10(a)〜(c)は図4に示すステップS7の孔部11の外縁の形成工程後の断面図である。第4フォトマスクを用いて、フォトリソグラフィー、異方性エッチング、レジスト剥離を順に行い、振動板9と犠牲酸化膜24の上面の一部をエッチングする。そして、第3保護膜31を形成する。一例として酸化アルミニウムの場合、CVD法、スパッタリング法、ALCVD法のいずれかで形成して良い。
図11(a)〜(c)は図4に示すステップS8およびステップS9の孔部11の形成工程後の断面図である。第5フォトマスクを用いて、フォトリソグラフィー、異方性エッチング、レジスト剥離を順に行い孔部11および接続パッド上の第3保護膜31を除去する。
次に気相弗酸により、犠牲酸化膜24を除去する。このようにして図1、図2および図3(a)〜(c)に示した超音波アレイセンサー1が形成される。
本実施形態によれば、振動板9は気相弗酸により削れることを防止するため第2保護膜25を設けている。そのため、振動板9の厚みは、形成した厚みからは変化がない。所望の特性を得るために設計した振動板9の厚みを維持することにより、センサー素子2間のばらつきを抑制することを実現できる。
また、振動板9は空洞12の領域において振動板9が振動する。その領域は周波数特性(共振周波数)に影響する。この特性は凹部10の加工の寸法ばらつきのみが影響し、空洞12の形状に影響しない。そのため、周波数特性のばらつきが抑制できる。
また、表面(センサー素子2が形成される面)の製造工程でセンサー素子2の形成が可能であり、表面に形成したセンサー素子2へダメージが入る工程がなく、表面に形成した配線や接続パッドが剥がれる工程がない。そのため特性の劣化や歩留まり低下が抑制することが実現できる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば上記実施形態で例示した超音波アレイセンサーにおけるセンサー素子の配置、各平面パターンの形状、構成材料等に関しては適宜変更が可能である。
1…超音波アレイセンサー、2…センサー素子、9…振動板、10…凹部、11…孔部、12…空洞、21…基板、22…第1絶縁膜、23…第1保護膜、24…犠牲酸化膜、25…第2保護膜、26…第2絶縁膜、27…第3絶縁膜、28a…下部電極、28b…下部電極配線、28c…下部電極接続パッド、29…圧電体層、30a…上部電極、30b…上部電極配線、30c…上部電極接続パッド、31…第3保護膜。

Claims (4)

  1. 基板と、前記基板上に形成された複数のセンサー素子と、を有し、
    前記センサー素子は、前記基板上に形成された第1絶縁膜と、
    前記第1絶縁膜の一部に形成された凹部と、
    前記凹部の側面および底部に形成された第1保護膜と、
    前記凹部を覆い前記第1絶縁膜上に形成された第2保護膜と、
    前記第2保護膜上に形成された振動板と、
    前記凹部の上方の前記振動板に形成された第1電極と、
    前記第1電極を覆って形成された圧電体層と、
    前記圧電体層上に形成された第2電極と、
    前記振動板と前記第2保護膜を前記凹部まで貫通された孔部と、
    前記振動板、前記第2電極、前記圧電体層、および前記孔部の側面を覆う第3保護膜と、
    を備え、
    前記基板の板厚方向の平面視において、
    前記第2電極の外縁は前記凹部の外縁より外側にはみ出しておらず、
    前記第1電極の外縁は前記第2電極の外縁より外側にはみ出しておらず、
    前記孔部は前記第2電極の外縁と前記凹部の外縁との間に配置された
    ことを特徴とする超音波アレイセンサー。
  2. 前記基板の板厚方向の平面視において、
    前記孔部は複数設けられ、前記凹部の中心から同じ距離であり、かつ前記凹部の中心から点対称の位置に配置されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の超音波アレイセンサー。
  3. 基板に第1絶縁膜を形成する工程と、
    前記第1絶縁膜の一部を除去し、前記第1絶縁膜に複数の凹部を形成する工程と、
    複数の前記凹部に気相弗酸でエッチングされない第1保護膜を形成する工程と、
    複数の前記凹部を第1絶縁膜で埋める工程と、
    前記第1絶縁膜上及び前記第1絶縁膜上に気相弗酸でエッチングされない第2保護膜を形成する工程と、
    前記第2保護膜上に振動板を形成する工程と、
    前記振動板上に複数の圧電体層を形成する工程と、
    前記第2保護膜及び前記振動板の一部を除去し、前記第2絶縁膜を露出させる孔を形成する工程と、
    気相弗酸または液相により前記第2絶縁膜を除去する工程と、
    を含むことを特徴とする超音波アレイセンサーの製造方法。
  4. 前記孔部の側面及び前記圧電体層上に気相弗酸でエッチングされない第3保護膜を形成する工程を含むことを特徴とする請求項3に記載の超音波アレイセンサーの製造方法。
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