JP2013178993A - 膜電極接合体の製造方法およびその製造装置。 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ガス拡散層を含む膜電極接合体を、積層方向に沿って裁断面が形成されるように裁断する膜電極接合体の製造方法であって、裁断面と平行な内側面142Sを有する上型140を、裁断面を含む平面位置の一方側に内側面142Sが位置するように配置し、裁断面と平行な外側面132Sを有する下型130を、裁断面を含む平面位置の他方側に外側面132Sが位置するように配置し、上型140を下型130に対して積層方向において相対移動することで、せん断加工によって裁断面を形成する。
【選択図】図9
Description
前記裁断面と平行な第1平面を有する上型を、前記裁断面を含む平面位置の一方側に前記第1平面が位置するように配置し、
前記裁断面と平行な第2平面を有する下型を、前記裁断面を含む平面位置の他方側に前記第2平面が位置するように配置し、
前記上型を前記下型に対して前記積層方向において相対移動することで、せん断加工によって前記裁断面を形成する、膜電極接合体の製造方法。
前記上型と下型のうちの前記膜電極接合体の外周側に位置する型の有する前記第1平面または第2平面の位置と前記裁断面の位置との間に所定距離の間隙を有し、
前記裁断面の形成後、前記外周側に位置する型の先端面から引き離れる方向に前記膜電極接合体を移動する、膜電極接合体の製造方法。
この構成によれば、裁断面における層の剥がれを防止することができる。
前記第1平面の位置と前記第2平面の位置との間に、5μm〜10μmの間隙を有するように、前記上型および下型の配置を行う、膜電極接合体の製造方法。
この構成によれば、裁断面の毛羽の発生を抑制することができる。
前記裁断面と平行な第1平面を有し、前記裁断面を含む平面位置の一方側に前記第1平面が位置するように配置された上型と、
前記裁断面と平行な第2平面を有し、前記裁断面を含む平面位置の他方側に前記第2平面が位置するように配置された下型と、
前記上型を前記下型に対して前記積層方向において相対移動することで、せん断加工によって前記裁断面を形成する裁断制御部と
を備える膜電極接合体の製造装置。
この膜電極接合体の製造装置によれば、前記膜電極接合体の製造方法と同様に、刃部の寿命を向上することができる。
図1は、本発明の一実施例としての膜電極接合体の製造方法において用いられる積層シートを示す説明図である。図1(a)は積層シート10の平面図であり、図1(b)は図1(a)におけるA−A線矢視図であり、図1(c)は積層シート10の底面図である。これら図に示すように、積層シート10は、長尺状の矩形である電解質膜22を含む積層体である。電解質膜22の一方側の面には、電解質膜22と同一形状のアノード側触媒層24が設けられている。電解質膜22の他方側の面における周辺部を除く領域には、矩形のカソード側触媒層26が複数、設けられている。なお、複数のカソード側触媒層26は、電解質膜22の長尺方向に等間隔で配列されている。アノード側触媒層24と電解質膜22とカソード側触媒層26とから構成される積層体は、膜−電極アセンブリ(MEA:Membrane-Electrode Assembly )20と呼ばれる。
裁断工程の詳細を次に詳述する。図3は、裁断工程に用いられる裁断システム100を積層シート10とともに示す説明図である。裁断システム100は、搬送ローラ110、102と、裁断装置120と、上下動装置180、エアーシリンダー182、184、制御ユニット190とを備える。搬送ローラ110、102は、積層シート10をその長尺方向(図中X方向)に搬送する。その搬送路の途中に、裁断装置120が設けられている。裁断装置120は、制御ユニット190からの制御指令を受けて、積層シート10の裁断を行う。
以上のように構成された本実施例の膜電極接合体の製造方法によれば、上型140と下型130を用いたせん断加工によって、積層シート10から膜電極接合体10Aを打ち抜くことができる。せん断加工は、上型140の内側面142S側の角部P1と下型130の外側面132S側の角部P2との組み合わせによってなされることになるが、これら角部P1,P2は直角としているため、摩耗しにくい。したがって、本実施例によれば、刃部の寿命を向上することができるという効果を奏する。
なお、この発明は上記の各実施例や各変形例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
前記実施例および各変形例では、膜電極接合体の製造方法において裁断するワークは、MEA20にアノード側ガス拡散層30を積層したものとしたが、本発明はこれに限らない。例えば、MEA20の両側にアノード側ガス拡散層とカソード側ガス拡散層とを積層したもの、単にMEAだけのものとすることもできる。さらには、ガス拡散層を、常温での接合が可能な接着性MPL(MPL:Micro Porous Layer)が塗られた構成としたものとすることもできる。この場合には、せん断によって、裁断面付近のMEAとガス拡散層との接合力をより向上させることができる。
前記実施例および各変形例では、下型130を固定し上型140を下降することで裁断を行っていたが、これに換えて、上型140を固定し下型130を上昇することで裁断を行う構成としてもよいし、下型130を上昇し、かつ上型140を下降することで裁断を行う構成としてもよい。また、前記実施例および各変形例では、上型140を外側の型、すなわち、膜電極接合体の外周側に位置する型としていたが、これに換えて、下型130を外側の型としてもよい。
前記実施例および各変形例では、上型140の内側面142S側の角部P1、および下型130の外側面132S側の角部はそれぞれ直角としたが、本発明はこれに限らない。例えば、85度、80度としてもよい。いずれにしろ鈍角でよく、羽部の寿命を向上する効果を損ねることはない。
前記実施例および各変形例では、燃料電池に固体高分子型燃料電池を用いたが、リン酸型燃料電池、溶融炭酸塩型燃料電池、固体酸化物形燃料電池等、種々の燃料電池に本発明を適用してもよい。
前述した実施例および各変形例における構成要素の中の、独立請求項で記載された要素以外の要素は、付加的な要素であり、適宜省略可能である。
10A…膜電極接合体
10B…破材
20…MEA
22…電解質膜
24…アノード側触媒層
26…カソード側触媒層
30…アノード側ガス拡散層
100…裁断システム
110…搬送ローラ
120…裁断装置
130…下型
130a…開口部
131…底部
132…縦壁
132S…外側面
132T…先端面
140…上型
140a…開口
141…底部
142…縦壁
142S…内側面
142T…先端面
150…下側押え
160…上側押え
170…リフター
170S…吸着面
190…制御ユニット
Claims (4)
- ガス拡散層を含む膜電極接合体を、積層方向に沿って裁断面が形成されるように裁断する膜電極接合体の製造方法であって、
前記裁断面と平行な第1平面を有する上型を、前記裁断面を含む平面位置の一方側に前記第1平面が位置するように配置し、
前記裁断面と平行な第2平面を有する下型を、前記裁断面を含む平面位置の他方側に前記第2平面が位置するように配置し、
前記上型を前記下型に対して前記積層方向において相対移動することで、せん断加工によって前記裁断面を形成する、膜電極接合体の製造方法。 - 請求項1に記載の膜電極接合体の製造方法であって、
前記上型と下型のうちの前記膜電極接合体の外周側に位置する型の有する前記第1平面または第2平面の位置と前記裁断面の位置との間に所定距離の間隙を有し、
前記裁断面の形成後、前記外周側に位置する型の先端面から引き離れる方向に前記膜電極接合体を移動する、膜電極接合体の製造方法。 - 請求項1または2に記載の膜電極接合体の製造方法であって、
前記第1平面の位置と前記第2平面の位置との間に、5μm〜10μmの間隙を有するように、前記上型および下型の配置を行う、膜電極接合体の製造方法。 - ガス拡散層を含む膜電極接合体を、積層方向に沿って裁断面が形成されるように裁断する膜電極接合体の製造装置であって、
前記裁断面と平行な第1平面を有し、前記裁断面を含む平面位置の一方側に前記第1平面が位置するように配置された上型と、
前記裁断面と平行な第2平面を有し、前記裁断面を含む平面位置の他方側に前記第2平面が位置するように配置された下型と、
前記上型を前記下型に対して前記積層方向において相対移動することで、せん断加工によって前記裁断面を形成する裁断制御部と
を備える膜電極接合体の製造装置。
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