JP2013178499A - 撥液性樹脂シートの製造方法 - Google Patents

撥液性樹脂シートの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2013178499A
JP2013178499A JP2013013600A JP2013013600A JP2013178499A JP 2013178499 A JP2013178499 A JP 2013178499A JP 2013013600 A JP2013013600 A JP 2013013600A JP 2013013600 A JP2013013600 A JP 2013013600A JP 2013178499 A JP2013178499 A JP 2013178499A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin sheet
electrodes
pair
liquid repellent
liquid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013013600A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5486702B2 (ja
Inventor
Shotaro Nishino
祥太郎 西野
Motoo Noda
基央 野田
Hidesato Shimatani
秀諭 嶋谷
Koji Sawada
康志 澤田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Air Water Inc
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Air Water Inc
Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Air Water Inc, Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Air Water Inc
Priority to JP2013013600A priority Critical patent/JP5486702B2/ja
Publication of JP2013178499A publication Critical patent/JP2013178499A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5486702B2 publication Critical patent/JP5486702B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
    • G02B6/0001Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings specially adapted for lighting devices or systems
    • G02B6/0011Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings specially adapted for lighting devices or systems the light guides being planar or of plate-like form
    • G02B6/0033Means for improving the coupling-out of light from the light guide
    • G02B6/0035Means for improving the coupling-out of light from the light guide provided on the surface of the light guide or in the bulk of it
    • G02B6/004Scattering dots or dot-like elements, e.g. microbeads, scattering particles, nanoparticles
    • G02B6/0043Scattering dots or dot-like elements, e.g. microbeads, scattering particles, nanoparticles provided on the surface of the light guide

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Treatments Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Planar Illumination Modules (AREA)
  • Light Guides In General And Applications Therefor (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)

Abstract

【課題】大気圧プラズマを利用して撥液処理を施しながら損傷を回避可能な撥液性樹脂シートの製造方法、導光板の製造方法、撥液性樹脂シート、撥液処理装置、及び導光板の製造システムを提供する。
【解決手段】一実施形態に係る撥液性樹脂シートを製造する方法は、対向して配置された一対の電極521,522間に大気圧プラズマを雰囲気ガスG中で発生させることによって、一対の電極間に配置される樹脂シート40の主面40aに、大気圧プラズマによって撥液処理を施す工程を有する。上記電極には、1W/cm〜25W/cmの電力密度に対応する電力が供給され、雰囲気ガスは、アルゴン及びパーフルオロカーボンを含む。
【選択図】図2

Description

本発明は、撥液性樹脂シートの製造方法、導光板の製造方法、撥液性樹脂シートの製造装置及び導光板の製造システムに関する。
所定の面に撥液処理を施す技術として、大気圧プラズマを利用した方法が知られている。例えば、特許文献1では、パーフルオロカーボン(PFC : Perfluorocarbon)及びヘリウムを含む雰囲気ガス中において、大気圧プラズマを発生させてガラス表面を撥液処理する技術が開示されている。この特許文献1記載の技術では、大気圧プラズマを発生させるために電極に供給する電力は、電力密度が30W/cm〜100W/cm程度となる電力である。
特開2006−350179号公報
特許文献1に記載の条件を樹脂シートの撥液処理に適用しようとすると、樹脂シートが損傷しやすい。
そこで、本発明は、大気圧プラズマを利用して撥液処理を施しながら損傷を回避可能な撥液性樹脂シートの製造方法、導光板の製造方法、撥液性樹脂シート、撥液処理装置、及び導光板の製造システムを提供することを目的とする。
本発明の一側面に係る撥液性樹脂シートの製造方法は、撥液処理が施された面を有する撥液性樹脂シートを製造する方法であって、対向して配置された一対の電極間に大気圧プラズマを雰囲気ガス中で発生させることによって、一対の電極間に配置される樹脂シートの主面に、大気圧プラズマによって撥液処理を施す工程を有する。上記電極には、1W/cm〜25W/cmの電力密度に対応する電力が供給される。また、上記雰囲気ガスは、アルゴン及びパーフルオロカーボンを含む。
この方法では、上記電極には、1W/cm〜25W/cmの電力密度に対応する電力が供給されると共に、アルゴン及びパーフルオロカーボンを含む雰囲気ガスという条件の下で大気圧プラズマが生成される。その結果、樹脂シートに撥液処理を施しても、樹脂シートが損傷しにくい。
一実施形態において、撥液処理を施す工程は、第1の一対の電極間に樹脂シートを搬送しながら樹脂シートの主面に大気圧プラズマによって第1の撥液処理を施す工程と、樹脂シートの搬送方向において第1の一対の電極の下流側に配置された第2の一対の電極間に樹脂シートを搬送しながら主面に大気圧プラズマによって第2の撥液処理を施す工程とを有し得る。この形態では、樹脂シートの搬送方向において第1の一対の電極と、第2の一対の電極との間から第1の一対の電極間と、第2の一対の電極間に前記雰囲気ガスを供給する。
この場合、主面に第1の撥液処理を施した後に、主面に第2の撥液処理を施すので、主面に所望の撥液性を付与できる。更に、第1の一対の電極と、第2の一対の電極との間から第1の一対の電極間と、第2の一対の電極間に雰囲気ガスを供給するので、主面に撥液処理を均一に施し得る。
樹脂シートの搬送方向において第1の一対の電極と、第2の一対の電極との間から第1の一対の電極間と、第2の一対の電極間に雰囲気ガスを供給する形態では、撥液処理を施す工程において、複数の樹脂シートを第1の一対の電極間及び第2の一対の電極間に順に搬送しながら、複数の樹脂シートの各々の主面に第1の撥液処理及び第2の撥液処理を施してもよい。
複数の樹脂シートを搬送しながら主面に撥液処理する場合においても、第1の一対の電極と、第2の一対の電極との間から第1の一対の電極間と、第2の一対の電極間に雰囲気ガスを供給しながら、複数の樹脂シートの各々の主面に第1の撥液処理及び第2の撥液処理を施すことで、主面の撥液処理を均一に施し得る。
上記パーフルオロカーボンの例は4フッ化炭素であり得る。
本発明の他の側面は導光板の製造方法に係る。導光板の製造方法は、本発明の一側面に係る上記方法で撥液性樹脂シートを製造する工程と、液体インクを固化させることによって、撥液性樹脂シートにおいて撥液処理が施された主面に、撥液性樹脂シート内を伝搬する光を反射する複数の反射ドットを形成する工程と、を備える。
この方法では、本発明の一側面に係る上記方法で製造された撥液性樹脂シートにおいて撥液処理された主面に、液体インクを利用して反射ドットを形成する。撥液処理時に、樹脂シートが損傷しにくいので、導光板の製造歩留まりが向上する。撥液処理が施された面に液体インクを利用して反射ドットを形成するので、所望の形状の反射ドットが得られやすい。
一実施形態では、上記反射ドットを形成する工程は、インクジェット法によって液体インクを撥液処理が施された主面に滴下する工程と、液体インクを固化させる工程と、を有し得る。撥液処理が施された主面に滴下させた液体インクを固化させることによって、反射ドットが得られる。
一実施形態では、上記液体インクは、紫外線硬化インクであり得る。この場合、液体インクを固化させる工程では、液滴インクへの紫外線照射によって液体インクを固化させればよい。
一実施形態において、上記反射ドットの直径は20μm以上120μm以下であり得る。
一実施形態において、上記反射ドットを形成する工程では、複数の反射ドットのうちの隣接する2つの反射ドットの間隔は80μm以上200μm以下であり得る。
一実施形態において、上記撥液性樹脂シートを製造する工程で製造された撥液性樹脂シートが有する撥液処理された主面の純水に対する接触角が85°以上120°以下であり得る。
本発明の更に他の側面は、撥液性樹脂シートの製造装置に係る。撥液性樹脂シートの製造装置は、撥液処理が施された面を有する撥液性樹脂シートを製造する装置であって、対向して配置された一対の電極と、一対の電極間に樹脂シートを配置するシート配置部と、一対の電極間に大気圧プラズマを発生させるための電圧を一対の電極に印加する電源と、一対の電極間に雰囲気ガスを供給するガス供給部と、を備える。この装置において、電極には、電源から、1W/cm〜25W/cmの電力密度に対応する電力が供給される。また、上記雰囲気ガスは、アルゴン及びパーフルオロカーボンを含む。
この装置では、上記電極には、1W/cm〜25W/cmの電力密度に対応する電力が供給されると共に、アルゴン及びパーフルオロカーボンを含む雰囲気ガスという条件の下で大気圧プラズマが生成される。その結果、樹脂シートに撥液処理を施しながら樹脂シートが損傷しにくい。
一実施形態において、2組の一対の電極を備えてもよい。この形態では、シート配置部は、樹脂シートを搬送する搬送部であり、2組の一対の電極のうち第1の一対の電極と第2の一対の電極とは、搬送部による樹脂シートの搬送方向に沿って離して配置されており、ガス供給部は、搬送方向において、第1の一対の電極と第2の一対の電極との間から雰囲気ガスを第1の一対の電極間及び第2の一対の電極間に供給する。
この場合、主面に第1の撥液処理を施した後に、主面に第2の撥液処理が施される。そのため、主面に所望の撥液性をより確実に付与できる。更に、第1の一対の電極と、第2の一対の電極との間から第1の一対の電極間と、第2の一対の電極間に雰囲気ガスを供給するので、樹脂シートを搬送しながら主面に撥液処理を施しても、主面に撥液処理を均一に施し得る。
本発明の更に他の側面は、導光板の製造システムに係る。この製造システムは、樹脂シートの主面に大気圧プラズマによって撥液処理を施す撥液処理部と、主面に、樹脂シート内を伝搬する光を反射する複数の反射ドットを形成する反射ドット形成部とを備える。この製造システムの上記撥液処理部は、対向して配置された一対の電極と、一対の電極間に樹脂シートを配置するシート配置部と、一対の電極間に大気圧プラズマを発生させるための電圧を一対の電極に印加する電源と、一対の電極間に雰囲気ガスを供給するガス供給部と、を備える。上記電極には、電源から、1W/cm〜25W/cmの電力密度に対応する電力が供給される。上記雰囲気ガスは、アルゴン及びパーフルオロカーボンを含む。
上記製造システムでは、撥液処理部で撥液処理が施された樹脂シートに反射ドットを形成することで導光板が得られる。撥液処理部が有する上記電極には、1W/cm〜25W/cmの電力密度に対応する電力が供給されると共に、アルゴン及びパーフルオロカーボンを含む雰囲気ガスという条件の下で大気圧プラズマが生成される。このように生成された大気圧プラズマを利用して樹脂シートに撥液処理を施すので、樹脂シートが損傷しにくい。その結果、導光板の製造歩留まりが向上する。
一実施形態において、撥液処理部は、2組の一対の電極を備えてもよい。この形態では、シート配置部は、樹脂シートを搬送する搬送部であり、2組の一対の電極のうち第1の一対の電極と第2の一対の電極とは、搬送部による樹脂シートの搬送方向に沿って離して配置されており、ガス供給部は、搬送方向において、第1の一対の電極と第2の一対の電極との間から雰囲気ガスを第1の一対の電極間及び第2の一対の電極間に供給する。
この場合、主面に第1の撥液処理を施した後に、主面に第2の撥液処理が施される。そのため、主面に所望の撥液性をより確実に付与できる。更に、第1の一対の電極と、第2の一対の電極との間から第1の一対の電極間と、第2の一対の電極間に雰囲気ガスを供給するので、樹脂シートを搬送しながら主面に撥液処理を施しても、主面に撥液処理を均一に施し得る。その結果、反射ドットをムラ無く形成しやすい。
本発明によれば、大気圧プラズマを利用して撥液処理を施しながら損傷を回避可能な撥液性樹脂シートの製造方法、導光板の製造方法、撥液性樹脂シート、撥液処理装置、及び導光板の製造システムを提供し得る。
図1は、本発明の一実施形態に係る導光板の製造方法で製造された導光板が適用される透過型画像表示装置の構成を模式的に示す図面である。 図2は、本発明の一実施形態に係る導光板の製造方法のフローチャートである。 図3は、図2に示した導光板の製造方法を実施するための導光板の製造システムのブロック図である。 図4は、図3に示した撥液処理部が有する大気圧プラズマ処理装置の構成を示す端面である。 図5は、図4に示した第1の電極対の斜視図である。 図6は、雰囲気ガスの供給量の一例を説明するための図面である。 図7(a)〜図7(c)は、樹脂シートの搬送状態と雰囲気ガスの流れ状態とを模式的に示す図面である。 図8は、図3に示した撥液処理部が有する大気圧プラズマ処理装置の他の構成例を示す端面である。 図9は、インクジェット法により反射ドットを形成する場合の一工程を示す図面である。 図10は、インクジェット法により反射ドットを形成する場合において図5に続く一工程を示す図面である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。同一の要素には同一符号を付する。重複する説明は省略する。図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一致していない。説明中、「上」、「下」等の方向を示す語は、図面に示された状態に基づいた便宜的な語である。
図1は、本発明の一実施形態に係る導光板の製造方法で製造された導光板が適用される透過型画像表示装置の構成の一例を模式的に示す図面である。図1は、透過型画像表示装置の断面形状を示している。
透過型画像表示装置1は、透過型画像表示部2と、図1において透過型画像表示部2の背面側に配置されており面状の光を出射する面光源装置3とを備える。
透過型画像表示部2は、面光源装置3から出射される光により照明されて画像を表示する。透過型画像表示部2の例は、液晶パネルである。この場合、透過型画像表示装置10は液晶表示装置(又は液晶テレビ)である。液晶表示パネルの例は、液晶セルの両面に偏光板が配置された偏光板貼合体である。液晶セル及び偏光板としては、従来の液晶表示装置等の透過型画像表示装置で用いられている液晶セル及び偏光板が利用され得る。液晶セルの例は、TFT(Thin Film Transistor)型の液晶セルやSTN(SuperTwisted Nematic)型の液晶セルなどである。
面光源装置3は、導光板基材としての撥液性樹脂シート11を有する導光板10と、撥液性樹脂シート11の側面11c近傍に配置された光源部20と、を備えるエッジライト方式の面光源装置である。
撥液性樹脂シート11は、平面視形状が略矩形又は略正方形の板状体である。撥液性樹脂シート11は、対向する一対の主面11a,11bと、主面11a,11bと交差する4つの側面と、を有する。図1には、対向する一対の側面11c,11dを示している。図1には、4つの側面は、主面11a,11bに直交する形態を例示している。しかしながら、4つの側面は、主面11a,11bと交差していればよい。主面11bは、面状の光を出射する出射面として機能する。よって、主面11bを出射面11bとも称す。主面11aは、出射面11bに対して裏側に位置するため、主面11aを裏面11aとも称す。出射面11bから出射された面状の光は、透過型画像表示部2を照明し、透過型画像表示部2は、その照明光を利用して画像を表示する。
光源部20は、導光板10の入射面である側面11cに対向して配置された光源21を有する。光源21と側面(入射面)11cとの距離は、通常0.1mm〜5mmであり、好ましくは2mm以下、より好ましくは1mm以下である。光源21の例は点光源である。点光源の例は、発光ダイオード、ハロゲンランプ及びタングステンランプを含む。発光ダイオードの例は、赤色光、緑色光及び青色光を発光するRGBタイプの発光ダイオードと、青色発光ダイオードに黄色の蛍光体を組み合わせた又は青色発光ダイオードに緑色及び赤色の蛍光体を組み合わせた白色タイプの発光ダイオードとを含む。
光源21が点光源である場合、光源部20は、複数の光源21を含む。この場合、複数の光源21は、側面11cにおいて撥液性樹脂シート11の厚み方向に直交する方向に沿って直線状に配列される。隣り合う光源21,21同士の隙間の間隔は、通常1〜2mmである。光源21は、点光源に限定されず、蛍光管のような線状光源であってもよい。
図1に示した面光源装置3においては、撥液性樹脂シート11の4つの側面のうち1つの側面11cに対向して光源部20が設けられている。しかしながら、面光源装置3の構成は、このような構成には限定されない。例えば、撥液性樹脂シート11の対向する一対の側面11c,11d又は4つの側面のうち残りの一対の側面に対して光源部20が設けられてもよい。或いは、光源部20は、4つの側面全てに対して設けられてもよい。
導光板10は、撥液性樹脂シート11と、撥液性樹脂シート11の裏面(主面)11a上に設けられた複数の反射ドット12とを有する。撥液性樹脂シート11の主成分は、透光性を有する樹脂である。撥液性樹脂シート11には、光拡散粒子が分散されていてもよい。撥液性樹脂シート11は、必要により、紫外線吸収剤、熱安定剤、酸化防止剤、耐候剤、光安定剤、蛍光増白剤及び加工安定剤等の各種添加剤を含んでいてもよい。
撥液性樹脂シート11を形成する透光性樹脂材料は、通常、1.42〜1.7の屈折率を有する。透光性樹脂材料は、例えば、メタクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、スチレン系樹脂、環状オレフィン系樹脂及び非晶性ポリエステルから選ばれる。
撥液性樹脂シート11の大きさは、導光板10が搭載される透過型画像表示装置1の大きさに応じて決まる。撥液性樹脂シート11の大きさの一例は、平面視形状において500mm×300mm以上である。すなわち、撥液性樹脂シート11の大きさの一例は、23インチ以上の透過型画像表示装置1に搭載される導光板10の大きさである。撥液性樹脂シート11の大きさの他の例は、平面視形状において220mm×120mm以上である。すなわち、撥液性樹脂シート11の大きさの他の例は、10インチ以上の透過型画像表示装置1に搭載される導光板10の大きさである。撥液性樹脂シート11の厚さは、0.1〜40mm、好ましくは0.3〜30mm、より好ましくは1〜10mmである。撥液性樹脂シート11の側面11cは、研磨処理等により平滑化されていることが好ましい。
撥液性樹脂シート11の裏面11aは撥液処理されている。すなわち、裏面11aは、撥液性を有する。一実施形態において、裏面11aは、例えば、純水を裏面11aに滴下して測定した接触角が85°以上120°以下の撥液性を有し得る。ここで例示した接触角はJIS R3257の静滴法に準じて測定された接触角である。
反射ドット12は、液体インクを固化することによって形成される。液体インクを固化する方法の例は、液体インクを硬化させる方法及び乾燥させる方法を含む。液体インクの例は、紫外線硬化インク、水性インク及び溶剤インクを含む。紫外線硬化インクを用いる場合、紫外線ランプ(UVランプ)といった紫外線源により紫外線が液体インクに照射されることによって、液体インクが硬化される。これにより、硬化した液体インクからなる反射ドット12が形成される。インク又は溶剤インクを用いる場合、乾燥装置によりインクが乾燥されて、反射ドット12が形成される。いずれの種類のインクも、顔料等の微粒子を含んでいてもよいし、必要に応じて、微粒子を含まない透明なものであってもよい。
反射ドット12のドット径の一例は20μm以上120μm以下である。図1では、複数の反射ドット12のうち隣接する2つの反射ドット12の間隔(例えば、隣接する反射ドット12の中心間の距離)は、一定である。しかしながら、複数の反射ドット12は、出射面11bから出射される面状の出射光の輝度が均一になるように設計された所定のパターンで形成されていればよい。複数の反射ドット12のうち任意の隣接する2つの反射ドット12の間隔の一例は、80μm以上200μm以下であり得る。
導光板10では、側面11cから導光板10内に入射した光は、撥液性樹脂シート11内を全反射によって伝搬する。伝搬中に、反射ドット12によって反射した光は、全反射条件以外で反射するので、出射面11bから出射される。このように、撥液性樹脂シート11内を伝搬する光の一部が出射面11bから出射されるので、出射面11bから面状の光が出射される。
図2は、上記導光板10を製造する方法を示すフローチャートである。図2に示すように、導光板10を製造する方法は、樹脂シートを製造する樹脂シート製造工程S11と、製造された樹脂シートに撥液処理を施す撥液処理工程S12と、撥液処理が施された樹脂シートに反射ドットを形成する反射ドット形成工程S13とを含む。
図3は、図2に示した導光板の製造方法を実現するための導光板の製造システムの一例を示すブロック図である。図3では、製造システム30の主要な構成をブロックとして模式的に示している。製造システム30は、樹脂シート製造部31と、撥液処理部32と、反射ドット形成部33と、を含む。
樹脂シート製造部31は、透光性樹脂を主な成分として樹脂シート40を製造する。すなわち、図3に示した樹脂シート製造部31は樹脂シート製造工程S11を実施する。樹脂シート40は、シート部材の製造において、通常採用されている方法、例えば、熱プレス法、溶融押出法及び射出成形法等により得ることができる。
溶融押出法で樹脂シートを成形する場合を例にして樹脂シート製造部31の構成の一例及び樹脂シート製造工程S11について説明する。
溶融押出法で樹脂シート40を製造する場合、樹脂シート製造部31は、ダイが接続された押出機と、一対の押圧ロールとを備え得る。
この樹脂シート製造部31により樹脂シートを製造する場合、樹脂シート40の材料となる樹脂が溶融された溶融樹脂が押出機に供給される。溶融樹脂が供給された押出機は、ダイから溶融樹脂を連続的に押し出すことによって長尺の樹脂シートを形成する。ダイから連続的に押し出された長尺の樹脂シートは、一対の押圧ロールで厚み方向に押圧されることによって厚さなどが調整される。長尺の樹脂シートを所定の長さに切断して複数の樹脂シートを得る。通常、この段階での樹脂シートの大きさは導光板用の樹脂シートより大きい。そこで、複数の樹脂シートを重ねて、外周(すなわち、側面)を切削加工する。この切削加工によって、所望の大きさの複数の樹脂シート40が得られる。
撥液処理部32は、樹脂シート製造部31で製造された樹脂シート40の一対の主面40a,40bのうち少なくとも一方の主面に撥液処理を施す。すなわち、撥液処理部32は、図2に示した撥液処理工程S12を実施する。撥液処理部32は、複数の樹脂シート40を枚葉処理する。
撥液処理部32は、図4に示した大気圧プラズマ処理装置50を含む。図4は、大気圧プラズマ処理装置の一例の構成を概略的に示す端面図である。大気圧プラズマ処理装置50は、撥液性樹脂シートの製造装置である。本明細書において「大気圧」とは、0.8気圧(atm)以上1.2気圧(atm)以下を意味する。図4では、樹脂シート40の搬送状態を示すため、樹脂シート40の移動位置を二点鎖線で示している。他の図についても、同様に、二点鎖線で樹脂シート40の移動状態を示している。以下では、特に断らない限り、樹脂シート40の主面40aに撥液処理を施す場合について説明する。また、図4の配置状態において、主面40aを上面40aと称し、主面40bを下面40bと称す。
大気圧プラズマ処理装置50は、チャンバ部51と、チャンバ部51内に収容された第1の電極対52及び第2の電極対53と、樹脂シート40を搬送する搬送部としての複数の搬送ローラ54と、第1及び第2の電極対52,53に交流電圧を印加する電源55と、チャンバ部51に雰囲気ガスGを供給するガス供給部56と、を含む。
チャンバ部51は、チャンバ部51内で撥液処理を実施するための撥液処理空間511を内側に有する。
チャンバ部51の側壁には、搬送ローラ54により搬送される樹脂シート40を、チャンバ部51に搬入するための搬入口51aとチャンバ部51内から撥液処理が施された樹脂シート40、すなわち、撥液性樹脂シート11を搬出するための搬出口51bとが形成されている。
チャンバ部51の上壁512には、第1の電極対(第1の一対の電極)52を構成する一対の電極521,522のうちの電極521と、第2の電極対(第2の一対の電極)53を構成する一対の電極531,532のうちの電極531とが設けられている。電極521,531は、上壁512に形成された凹部に取り付けられ得る。電極531は、樹脂シート40の搬送方向(図4の白抜き矢印の方向)において、電極521から離れている。チャンバ部51の下壁513には、電極521,531に対向して電極522,532がそれぞれ設けられている。電極522,532は、下壁513に形成された凹部に取り付けられ得る。上記構成では、第2の電極対53は、樹脂シート40の搬送方向において第1の電極対52の下流側に位置し、第2の電極対53は第1の電極対52から離れている。樹脂シート40の搬送方向において第1の電極対52と第2の電極対53との間の距離L12(図6参照)の例は、100mm〜150mmである。
図5は、第1の電極対の斜視図である。図5中において、白抜き矢印は、樹脂シート40の搬送方向を示す。電極521,522の平面視形状(電極の厚み方向からみた場合の形状)は、長方形である。電極521,522の大きさは、樹脂シート40の大きさに応じて決定され得る。電極521,522の樹脂シート40の搬送方向の長さL1は、通常、樹脂シート40の長さより短い。長さL1の例は、20mm〜40mmである。電極521,522の幅L2、すなわち、樹脂シート40の搬送方向及び電極の厚み方向に直交する方向の長さの例は400mm〜900mmである。電極521,522の幅L2が、樹脂シート40の幅より長い場合、図5に示されるように、電極521と電極521の間において樹脂シート40の通過領域より外側の領域には、誘電体から構成されるスペーサS1,S2を設けてもよい。スペーサS1,S2を配置した場合、スペーサS1とスペーサS2との間の領域でプラズマ放電が生じる。そのため、スペーサS1とスペーサS2との間の長さL3を調整することにより、一つの大気圧プラズマ処理装置50において、電極521,522に供給する電力を効率的に利用しながら、幅の異なる樹脂シート40に撥液処理を施し得る。
電極521,522の間の距離L4は、電極521,522の間に樹脂シート40が配置された状態において、電極521,522のそれぞれと樹脂シート40の上面(主面)40a(図4参照)との間に少なくとも0.5mm以上、好ましくは1mm以上の間隙が生じる距離である。距離L4の例は3mm〜8mm、好ましくは4mm〜6mmである。電極521,522の間の距離L4は、例えば、電極521を昇降機構(不図示)によって電極521を上下させることで調整し得る。大気圧プラズマ処理装置50が上記昇降機構を有する場合、一つの大気圧プラズマ処理装置50で厚さの異なる複数の樹脂シート40に撥液処理を施し得る。
電極531,532の構成は、電極521,522の構成と同様とし得る。しかしながら、樹脂シート40の搬送方向における電極531,532の長さL1、電極531,532の幅L2は、及び電極531,532の間の距離L4は、電極521,522の場合について例示した範囲内であればよい。
図4に戻って、大気圧プラズマ処理装置50の構成について説明する。樹脂シート40の搬送部としての複数の搬送ローラ54のうち、チャンバ部51内の搬送ローラ54は、チャンバ部51の下壁513に、回転軸周りに回転可能に取り付けられている。樹脂シート40の搬送方向においてチャンバ部51の前後に配置された搬送ローラ54は、支持部によって、回転軸周りに回転可能に支持されていればよい。
搬送ローラ54は、樹脂シート40と電極522,532との間の距離が0以上1mm以下となるように樹脂シート40を支持しながら樹脂シート40を搬送するように配置されている。樹脂シート40と電極522,532との間に若干隙間が生じていれば、樹脂シート40の上面40aと反対側に位置する下面40bが電極522,532によってすれない。この場合、樹脂シート40がスムーズに搬送され得ると共に、樹脂シート40の下面40bが傷つくことが防止され得る。電極521と電極522との間及び電極531と電極532との間への樹脂シート40の配置は、搬送ローラ54によって行われ得る。従って、搬送ローラ54は、大気圧プラズマ処理装置50に対しては、樹脂シート40を電極521,522間及び電極531,532に配置するためのシート配置部として機能する。
電源55は、第1の電極対52及び第2の電極対53に電気的に接続される。図4では、電気配線を破線で模式的に示している。電源55は、電極521と電極522との間及び電極531と電極532との間で大気圧プラズマを生成するための電圧を第1の電極対52及び第2の電極対53にそれぞれ供給する。電源55は、電圧波形の周波数が1kHz以上100MHz以下である高周波電源(又は交流電源)である。電源55の一端は電極521と電極531とに電気的に接続される。電源55の他端は、電極522と電極532とに電気的に接続される。これにより、電源55から電圧が第1及び第2の電極対52,53に供給されると、電極521と電極531とが同電位となり、電極522と電極532とが同電位となる。一例において、電極521及び電極531に印加される電圧の位相は、電極522及び電極532に印加される電圧の位相と逆位相である。
電源55は、第1及び第2の電極対52,53が有する電極521,522,531,532に、大気圧プラズマ発生に寄与する電力密度が1W/cm以上25W/cm以下となる電圧を供給する。大気圧プラズマ発生に寄与する電力密度の好ましい例は、2W/cm以上15W/cmであり、より好ましくは、2W/cm以上8W/cmであり、更に好ましい例は2W/cm以上4W/cmである。大気圧プラズマ発生に寄与する電力密度とは、図5に示すようにスペーサS1,S2を使用する場合には、電極521(又は電極522)及び電極531(又は電極532)においてスペーサS1,S2の間の領域の電極面と、図4に示した電源55と第1及び第2の電極対52,53との電気的な配線関係において電極521,522,531,532に供給される電力と、で規定される電力密度である。
ガス供給部56は、樹脂シート40の搬送方向において、第1の電極対52と第2の電極対53との間から雰囲気ガスGをチャンバ部51内に供給するガス供給路561を有する。ガス供給路561は、その一端が撥液処理空間511に連通するように上壁512を貫通している。ガス供給路561の一端は、第1の電極対52と第2の電極対53との間であればよいが、例えば、ガス供給路561の一端は、樹脂シート40の搬送方向において第1の電極対52と第2の電極対53の中央部であり得る。ガス供給路561の他端は、雰囲気ガスGのガス供給源562に接続される。ガス供給路561の例は、ガス供給管である。しかしながら、ガス供給路561のうち上壁512内の部分は、上壁512に形成された貫通孔であってもよい。この場合、貫通孔と、ガス供給源562とが配管により接続されていればよい。
ガス供給路561から供給される雰囲気ガスGは、アルゴン(Ar)とパーフルオロカーボン(PFC : Perfluorocarbon)との混合ガスである。本発明の趣旨を逸脱しない範囲であれば、雰囲気ガスGは、アルゴン(Ar)とパーフルオロカーボン(PFC : Perfluorocarbon)以外のガスを含んでいてもよい。雰囲気ガスGにおけるPFCの濃度は、Arに対して0.10容量%以上3.0容量%以下、好ましくは0.15容量%以上1.3容量%以下とし得る。雰囲気ガスGに含まれるPFCの一例は4フッ化炭素(CF)である。ただし、PFCの例は、CFの他、6フッ化炭素(C)、6フッ化プロピレン(CFCFCF)、8フッ化シクロブタン(C)及び八フッ化プロパン(C)を含む。
ガス供給源562は、Ar及びPFCをそれぞれ貯蔵するタンクを有し、Arに対して0.10容量%以上3.0容量%以下、好ましくは0.15容量%以上1.3容量%以下となるように各タンクからAr及びPFCを所定の流量で供給するような構成であり得る。ただし、ガス供給源562は、ArとPFCとが予め混合された雰囲気ガスGを貯蔵するタンクを備え、そのタンクから雰囲気ガスGを供給する構成であってもよい。
撥液処理空間511に供給された雰囲気ガスGを排出するために、樹脂シート40の搬送方向において第1の電極対52の上流側及び第2の電流対53の下流側には、ガス排出路57が上壁512に設けられている。ガス排出路57の撥液処理空間511と反対側の端は、図示しないガス排出装置に接続されている。ガス排出路57の例は、ガス排出管である。しかしながら、ガス供給路561の場合と同様に、ガス排出路57のうち上壁512内の部分は上壁512に形成された貫通孔でもよい。
ガス供給路561から供給する雰囲気ガスの供給量は、撥液処理空間511、特に、電極521と電極522との間及び電極531と電極532との間に実質的に酸素が存在しないような供給量であればよい。
ガス供給路561から供給する雰囲気ガスの供給量の一例を、図6を参照して説明する。図6は、雰囲気ガスの供給量の一例を説明するための図面である。
図6に示すように、電極521,531と樹脂シート40の上面40aとで挟まれる空間(図4でハッチングを付した領域)が実質的に撥液処理に寄与するプラズマ放電が生じているプラズマ放電領域である。電極521と上面40aとの間の空間の体積と、電極531と上面40aとの間の空間の体積の和を、プラズマ放電空間の実効体積Vと称する。
電極521と上面40aとの間の空間とは、電極521と電極522との間に樹脂シート40が配置された状態において、電極521と電極522とで挟まれた領域のうち、上面40aと電極521との間の領域A1を意味する。同様に、電極531と主面40aとの間の空間とは、電極531と電極532との間に樹脂シート40が配置された状態において、電極531と電極532との間の領域のうち上面40aと電極531との間の領域A2を意味する。従って、第1及び第2の電極対52,53を有する場合のプラズマ放電空間の実効体積Vは、領域A1の体積と領域A2の体積の和である。
この場合、雰囲気ガスGの供給量は、毎秒あたり、常温(25℃)、常圧(1atm)に換算して、実効体積Vの3〜300倍の体積に相当する量である。
図4に示した大気圧プラズマ処理装置50を利用して樹脂シート40の上面40aを撥液処理する工程(撥液処理工程S12)について説明する。
樹脂シート40の上面40aを撥液処理する場合、ガス供給部56から雰囲気ガスGをチャンバ部51内に供給すると共に、電源55を駆動し、電極521と電極522との間の雰囲気ガスG及び電極531と電極532との間の雰囲気ガスGをプラズマ化する。すなわち、電極521と電極522との間及び電極531と電極532との間に大気圧プラズマを発生させる。大気圧プラズマを発生させるための、雰囲気ガスGの成分及び電力密度は前述した通りである。
樹脂シート40は、搬送ローラ54により、搬入口51aを通してチャンバ部51内に搬入される。チャンバ部51内に搬入された樹脂シート40は、搬送ローラ54により、一定の速度で、電極521と電極522との間を通過する。これにより、樹脂シート40の上面40aが大気圧プラズマによって撥液処理される(第1の撥液処理工程)。すなわち、第1の電極対52を構成する電極521と電極522との間を通過することで、樹脂シート40に第1の撥液処理が施される。その後、樹脂シート40は、搬送ローラ54によって電極531と電極532との間を更に通過する。これにより、樹脂シート40は、再度撥液処理される(第2の撥液処理工程)。すなわち、第2の電極対53を構成する電極531と電極532との間を通過することで、上面40aに第2の撥液処理が施される。
撥液処理された樹脂シート40である撥液性樹脂シート11は、搬送ローラ54により搬出口51bから大気圧プラズマ処理装置50の系外(すなわち、装置の外側)に搬出される。この方法では、上面40aの撥液処理時間は、樹脂シート40の搬送速度により調整され得る。樹脂シート40の搬送速度は、搬送ローラ54の回転速度を調整することによって制御され得る。
この撥液処理工程S12によって、純水を滴下して測定した接触角が85°以上120°以下の撥液性を有する上面40aを備えた樹脂シート40が得られる。撥液処理部32によって撥液処理された樹脂シート40が撥液性樹脂シート11である。この場合、撥液処理が施された主面40aは、主面11aに対応する。
図7(a)〜図7(c)は、樹脂シートの搬送状態と雰囲気ガスの流れ状態とを模式的に示す図面である。
図7(a)は、樹脂シート40が電極521と電極522との間に位置する場合を模式的に示している。図7(a)の状態では、電極521と電極522との間に樹脂シート40が位置するため、第2の電極対53側に雰囲気ガスGが流れる空間が、第1の電極対52側より狭い。その結果、第2の電極対53側に雰囲気ガスGが流れやすい。
次に、図7(b)は、図7(a)の場合より樹脂シート40が第2の電極対53側に搬送された状態を示している。図7(b)では、樹脂シート40が第1の電極対52及び第2の電極対53のいずれにも重なる位置にあるため、雰囲気ガスGが流れる空間が、第1の電極対52側と第2の電極対53側とでほぼ同じである。その結果、雰囲気ガスGが第1の電極対52及び第2の電極対53側に均等に流れやすい。
更に、図7(c)は、図7(b)の場合より樹脂シート40が第2の電極対53側に搬送された状態を示している。図7(c)では、樹脂シート40が電極531と電極532との間に位置にあるため、図7(a)の場合と逆に、第1の電極対52側に雰囲気ガスGが流れやすい。
図7(a)〜図7(c)に示したように、一枚の樹脂シート40を搬送しながら、撥液処理を施す場合、第1の電極対52及び第2の電極対53に流れる雰囲気ガスGの量に時間的な不均一性が生じる。しかしながら、第1の電極対52と第2の電極対53とをガス供給路561の両側に配置し、撥液処理を2回行っているので、主面40aの撥液性のムラを低減できる。
図4では、上壁512にガス排出路57を設けた大気圧プラズマ処理装置50の構成例を示した。しかしながら、図8に示した大気圧プラズマ処理装置60のように、チャンバ部51を排気カバー部61で覆ってもよい。この場合、排気カバー部61には、搬入口51aと搬出口51bとに対応する位置に、搬入口61aと搬出口61bとが形成されていればよい。また、排気カバー61内に連通した排気管62が図示しないガス排気装置に接続されていればよい。
次に、反射ドット形成部33について説明する。反射ドット形成部33は、反射ドット形成工程S13を実施する。反射ドット形成部33は、例えば、インクジェット印刷(又はインクジェット法)又はスクリーン印刷により反射ドット12を形成する。インクジェット印刷を利用した場合について反射ドット形成部33の一例及び反射ドット形成工程S13を具体的に説明する。
インクジェット印刷により反射ドット12を形成する場合、反射ドット形成部33は、液体インクIを所定のパターンで主面40aに印刷する印刷部331(図9参照)と、液体インクIを固化せしめる液体インク固化部332(図10参照)とを備える。ここで、「印刷」とは、液体インクIを所定のパターンで滴下することを意味する。印刷部331の例は、インクジェットヘッドである。液体インク固化部332の例は、紫外線ランプといった紫外線源である。この場合、液体インク固化部332は、液体インク硬化部である。図9は、インクジェット法により反射ドットを形成する場合の一工程を示す図面である。図10は、インクジェット法により反射ドットを形成する場合において図9に続く一工程を示す図面である。図10では、液体インク固化部332の例である紫外線源を模式的に示している。
この場合、印刷部331と撥液性樹脂シート11との位置を相対的に走査することによって、撥液性樹脂シート11の主面11aに所定のパターンで液体インクIが滴下される(液体インクを滴下する工程)。滴下された液体インクIが液体インク固化部332によって硬化されることによって、反射ドット12が形成され得る(液体インクを固化させる工程)。
図10に示した形態では、液体インク固化部332は紫外線源である。しかしながら、液体インク固化部332は、液体インクIの特性に応じたものであればよい。液体インクIの特性に応じて、紫外線源のように液体インクを硬化させる装置の代わりに、液体インクを乾燥させて液体インクを固化させる乾燥装置であってもよい。この場合、液体インクIは水溶性インクであり得る。
一実施形態において、反射ドット形成部33は、ドット径が20μm以上120μm以下の反射ドット12を形成する。ドット径の調整は、液体インクIの滴下量により調整され得る。また、反射ドット形成部33は、複数の反射ドット12のうち任意の隣接する2つの反射ドット12を選択した場合に、その隣接する2つの反射ドット12の間隔が80μm以上200μm以下であるように複数の反射ドット12を形成してもよい。隣接する2つの反射ドット12の間隔は、液体インクIを滴下する位置によって調整され得る。複数の反射ドット12のうちから任意に選択された隣接する2つの反射ドット12のそれぞれの間隔が上記範囲であればドット同士がくっつかない。
上記説明したように、樹脂シート製造部31による樹脂シート製造工程S11と、撥液処理部32による撥液処理工程S12とにより、撥液性樹脂シートが製造され得る。従って、図2における樹脂シート製造工程S11と、撥液処理部32による撥液処理工程S12とは、撥液性樹脂シートの製造工程に対応する。
以上述べた撥液性樹脂シートの製造装置としての大気圧プラズマ処理装置50及びそれを含む製造システム30並びに撥液性樹脂シートの製造方法及びそれを含む導光板の製造方法の作用効果について説明する。
撥液処理する際に、大気圧プラズマを発生させるため、第1の電極対52及び第2の電極対53には、1W/cm〜25W/cmの電力密度に対応する電力がそれぞれ供給される。1W/cm〜25W/cmによって生じる大気圧プラズマを利用して樹脂シート40に撥液処理を施しているので、樹脂シート40が損傷しにくいと共に、異常放電により大気圧プラズマ処理のための装置(例えば、大気圧プラズマ装置50)が損傷しにくい。その結果、撥液性処理を施した樹脂シート40に液体インクIを利用した反射ドット12を形成した導光板10の製造歩留まりが向上する。撥液処理する際に、大気圧プラズマを発生させるため、第1の電極対52及び第2の電極対53には、好ましくは、2W/cm〜15W/cmの電力密度に対応する電力がそれぞれ供給される。2W/cm〜15W/cmの電力密度によって生じる大気圧プラズマを利用して樹脂シート40に撥液処理を施している場合には、樹脂シート40が更に損傷しにくいと共に、異常放電により大気圧プラズマ処理のための装置(例えば、大気圧プラズマ装置50)が更に損傷しにくい。その結果、撥液性処理を施した樹脂シート40に液体インクIを利用した反射ドット12を形成した導光板10の製造歩留まりが更に向上し得る。
更に、雰囲気ガスGに、Heよりも重いガスであるArを使用しているので、上記のように、大気圧プラズマによる撥液処理で従来採用されている電力密度(例えば、30W/cm〜100W/cm)より低い電力密度であっても、樹脂シート40に所望の撥液処理を施すことができる。
更にまた、図4に例示した大気圧プラズマ処理装置50を利用した撥液処理では、一つの樹脂シート40に対して撥液処理を2回行っている。すなわち、電極521と電極522との間の大気圧プラズマによる第1の撥液処理と、電極531と電極532との間の大気圧プラズマによる第2の撥液処理とが樹脂シート40が搬送されながら実施される。そのため、樹脂シート40の上面40aに所望の撥液処理をより確実に施し得る。
更に、第1の電極対52と第2の電極対53とを利用する場合に、樹脂シート40の搬送方向において、第1の電極対52と第2の電極対53との間から雰囲気ガスGをチャンバ部51内に供給している。そのため、図7(a)〜図7(c)を利用して説明したように、上面40aにおける撥液性の不均一性が低減される。従って、撥液性樹脂シート11を利用して反射ドット付樹脂シートである導光板10を製造した場合、反射ドット12のドット径の不均一性が解消される。その結果、反射ドット径の不均一性に起因するムラが低減された導光板10が得られる。従って、外観不良を抑制しながら導光板10を効率的に製造し得る。
また、枚葉処理においては、樹脂シート40が大きい方が撥液処理の不均一性が生じやすい傾向にある。しかしながら、前述したように、第1の撥液処理と第2の撥液処理とを行うことによって、より大きな樹脂シート40に対してもより均一に撥液処理を施し得る。
撥液性樹脂シート11を利用して導光板10を製造していることから、反射ドット12の高さをより高くし得る。反射ドット12の高さが高い方が導光板10から出射される輝度の向上が高くなる傾向にあるので、導光板10では、より高い輝度の出射光が得られる。
撥液性樹脂シート11において撥液処理された主面11aに対して純水に対する接触角が85°以上120°以下である場合、反射ドット12同士の連結が抑制さしながら所望のドット径を有する反射ドット12を形成し得る。
以下、実施例を参照して本発明の作用効果を具体的に説明する。ただし、本発明は、以下の実施例には限定されない。
(実施例1)
導光板10を構成する撥液性樹脂シート11を次のようにして準備した。まず、撥液性樹脂シート11となる樹脂シート40を準備した。樹脂シート40の大きさは370mm×320mm×4mmであった。樹脂シート40を構成する材料はポリメタクリル酸メチルである。このポリメタクリル酸メチル製の樹脂シート40の上面40aを図8に示した大気圧プラズマ処理装置60を利用して撥液処理を行って、撥液性樹脂シート11を製造した。
実施例1では、平面視形状が略長方形である電極521,522,531,532を採用した。各電極521,522,531,532における長さL1は20mmであり、長さL2は400mmであった。電極521と電極522との間及び電極531と電極532との間の距離L4は6mmとした。樹脂シート40の搬送方向において、第1の電極対52と第2の電極対53との間の距離L12は135mmであった。
大気圧プラズマ処理装置50内で発生させる大気圧プラズマに用いた雰囲気ガスGは、ArとCFとの混合ガスとした。Arに対するCFの濃度は0.33容量%とした。このArに対するCFの濃度は、Arを150L/min、CFを0.5L/minの流量でチャンバ部51内に供給することによって実現した。チャンバ部51内の酸素濃度は1000ppm以下であった。
撥液処理は次のようにして行った。すなわち、電源55として周波数が30kHzの高周波電源を用いて、第1及び第2の電極対52,53のそれぞれを構成する電極間に1.1kWの電力を供給して、大気圧プラズマを生じせしめた。この際、電極521と電極522との間及び電極531と電極532との間に印加される電圧はそれぞれ6.2kVであった。電極521,522,531,532における電力密度は、6.9W/cm(=1100W/(40cm×2cm×2))である。そして、搬送ローラ54により放電している電極521と電極522との間及び電極531と電極532との間に5m/minの搬送速度で樹脂シート40を挿入して樹脂シート40の上面40aに撥液処理を施した。樹脂シート40の厚み方向において、樹脂シート40の下面40bとその下面40bに対向する電極522,532との間の距離は0.5mmであり、樹脂シート40の上面40aと上面40aに対向する電極521,531との間の距離は1.5mmであった。1秒当たりに流入する雰囲気ガスGの体積は、実質的に撥液処理に寄与するプラズマ放電空間の実効体積Vに対して104倍であった。
撥液性樹脂シート11を製造した段階で、撥液性樹脂シート11の損傷の有無を目視により評価した。そして、目視により異常が無ければ、製造した撥液性樹脂シート11を「損傷無し」と評価した。このように目視で撥液性樹脂シート11の評価を行うが、実施例1及び他の実施例で使用した装置では、電力密度が過大(例えば、従来のように30W/cm〜100W/cm)であれば、樹脂シート40に損傷が生じる前に、異常放電が生じて装置が破損する恐れがある。実施例1では、そのような装置の破損も生じなかった。
実施例1の撥液性樹脂シート11では、損傷は無かったので、製造された撥液性樹脂シート11の撥液性を有する主面11aに複数の反射ドット12を所定のパターンで形成した。その結果、導光板10が得られた。反射ドット12は、前述したインクジェット印刷を用いて行った。反射ドットの直径は約70μmであった。
また、実施例1で製造した撥液性樹脂シート11の撥液処理された主面11aに純水を滴下して測定した接触角は、93.2°であった。接触角は、JIS R3257の静滴法に準じて測定した。
(実施例2)
撥液処理において、以下の点を変更したこと以外は、実施例1と同様にして撥液性樹脂シート11及び導光板10を得た。
・電源55に電気的に接続された第1及び第2の電極対52,53に2.4kWの電力を供給した。この際、電極521,522間及び電極531,532間には、それぞれ12kVの電圧が印加された。電極521,522,531,532における電力密度は、15W/cm(=2400W/(40cm×2cm×2cm))である。
・樹脂シート40の搬送速度を10m/minに変更した。
・下面40bと電極522,532との間の距離を1.0mmに変更すると共に、上面40aと電極521,531との間の距離を1.0mmに変更した。
上記のように撥液処理条件を変更して撥液性樹脂シート11を製造する場合、装置の破壊は生じなかった。また、製造された撥液性樹脂シート11を目視評価した際、異常は見られなかった。更に、製造された撥液性樹脂シート11の主面11aの接触角を実施例1と同様にして測定した。得られた接触角は91.5°であった。
(実施例3)
535mm×311mm×3mmの樹脂シートを使用した点、及び、撥液処理において、以下の点を変更した点以外は、実施例1と同様にして撥液性樹脂シート11及び導光板10を得た。
・長さL1,L2,L4をそれぞれ40mm、820mm、及び5mmにそれぞれ変更した。実施例3では、スペーサS1,S2(図5参照)を用いて、スペーサS1,S2間の長さL3を575mmとした。
・第1の電極対52と第2の電極対53との間の距離L12を150mmに変更した。
・電源50に電気的に接続された第1及び第2の電極対52,53に1.5kWの電力を供給した。電極521,522,531,532における電力密度は、3.3W/cmである。
・樹脂シート40の搬送速度を10m/minとした。
・下面40bと電極522,532との間の距離を1.0mmに変更すると共に、上面40aと電極521,531との間の距離を1.0mmに変更した。
上記のように撥液処理条件を変更して撥液性樹脂シート11を製造する場合、装置の破壊は生じなかった。また、製造された撥液性樹脂シート11を目視評価した際、異常は見られなかった。
(実施例4)
525mm×301mm×2mmの樹脂シートを使用した点、及び、撥液処理において、以下の点を変更した点以外は、実施例3と同様にして撥液性樹脂シート11及び導光板10を得た。
・長さL4を4mmに変更した。
・スペーサS1,S2間の長さL3を565mmに変更した。
・電源55に電気的に接続された第1及び第2の電極対52,53に1.3kWの電力を供給した。電極521,522,531,532における電力密度は、2.9W/cmである。
上記のように撥液処理条件を変更して撥液性樹脂シート11を製造する場合、装置の破壊は生じなかった。また、製造された撥液性樹脂シート11を目視評価した際、異常は見られなかった。
(実施例5)
587mm×1028mm×3mmの樹脂シートを使用した点、及び、撥液処理において、以下の点を変更した点以外は、実施例3と同様にして撥液性樹脂シート11及び導光板10を得た。
・スペーサS1,S2間の長さL3を627mmに変更した。
・CF濃度を1.0容量%に変更した。このCFの濃度は、Arを280L/min、CFを2.8L/minの流量でチャンバ部51内に供給することによって実現した。
長さL3を627mmに変更した一方、電力は、実施例3と同様に1.5kWであることから、実施例5において、電極521,522,531,532における電力密度は、3.0W/cmである。
上記のように撥液処理条件を変更して撥液性樹脂シート11を製造する場合、装置の破壊は生じなかった。また、製造された撥液性樹脂シート11を目視評価した際、異常は見られなかった。
(ムラの評価結果)
実施例1〜5の導光板10における反射ドット12のパターンのムラの評価結果を表1に示す。得られた導光板10を光源にかざし、非印刷面、すなわち、反射ドット12が形成されていない面の側から複数の反射ドット12のパターンをみてムラを評価した。ムラは次の3段階で評価した。すなわち、光源に対して導光板をかざす角度に依存せずにムラがほとんど視認されない場合を◎、光源に対して導光板をかざす角度によってムラが視認される場合を○、光源に対して導光板をかざす角度によらず明らかにムラが生じている場合を×とした。
Figure 2013178499
表1から理解されるように、低い電力密度を利用して樹脂シート40に撥液処理を施しても、所定のパターンに対応した反射ドット12を形成できる。すなわち、樹脂シート40の所定の面に均一に撥液性を付与できる。
以上、本発明の種々の実施形態及び実施例について説明したが、本発明は、上記実施形態及び実施例に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。例えば、撥液処理装置は、第1の電極対52及び第2の電極対53を有するとしたが、電極対は一組でもよいし、3組以上でもよい。ただし、複数の樹脂シート40を枚葉処理する場合には、電極521,522の間及び電極531,532の間において雰囲気ガスGが流入可能な空間領域が時間的に変化する。その結果、電極521,522の間及び電極531,532の間への雰囲気ガスGの流入量が変化するので、電極対を2組以上設けることが好ましい。この場合、撥液処理が主面40aに2回以上施されるので、より均一に撥液性を主面40aに付与し得るからである。撥液処理装置を利用して複数の樹脂シート40を枚葉処理する例に限らず、長尺の樹脂シート40に撥液処理を行ってもよい。
樹脂シート40の上面40aに撥液処理が施される場合について、具体的に説明したが、上面40aと下面40bのうちの一方に撥液処理が施されればよい。上面40aと下面40bとがどちらにも撥液処理を施す場合、上面40aと下面40bに面する電極との間及び下面40bと下面40bに面する電極との間のそれぞれにおいて撥液処理に寄与するプラズマ放電空間を形成すればよい。この場合、実効体積Vは、すべての撥液処理に寄与するプラズマ放電空間の体積の和である。
電源55は、大気圧プラズマ生成用の一対の電極に大気圧プラズマを生じせしめる交流電圧を印加できれば特に限定されない。例えば、大気圧プラズマを生成するための電源は、パルス電源でもよいし、又は、パルス電源と、サイン波生成器とを組み合わせたものでもよい。プラズマの発生に利用し得るパルス電源の特性の例は次のとおりである。すなわち、繰り返し周波数は1MHz以下であり、波形の立ち上がり時間は100μsec以下であり、パルス印加時間は1msec以下である。また、交流電圧の周波数や、交流電圧を生成するための印加波形も特に限定されない。
撥液性樹脂シートの製造装置である大気圧プラズマ処理装置50では、前述したように、複数の搬送ローラ54が、互いに対向する一対の電極の間に樹脂シート40を配置するためのシート配置部として機能する。シート配置部は、互いに対向する一対の電極の間に樹脂シート40を配置できれば搬送ローラ54に限定されない。例えば、樹脂シート40を載置する台でもよい。
図2に例示導光板10の製造方法では、樹脂シート製造工程S11と撥液処理工程S12とを実施することで、撥液性樹脂シート11が製造され得る。よって、樹脂シート製造工程S11と撥液処理工程S12とは、撥液性樹脂シートの製造方法に対応する。しかしながら、例えば、樹脂シートとして既存のものを使用する場合は、樹脂シート製造工程S11は備え無くても良い。
撥液性樹脂シート11は、導光板10に適用される場合に限らない。撥液性樹脂シート11は、撥液化された面を利用する光学部品などに適用可能である。
10…導光板、11…撥液性樹脂シート、11a…裏面(主面)、11b…出射面(主面)、12…反射ドット、30…導光板の製造システム、31…樹脂シート製造部、32…撥液処理部、33…反射ドット形成部、40…樹脂シート、40a…上面(主面)、40b…下面(主面)、50…大気圧プラズマ処理装置(撥液性樹脂シートの製造装置)、51…チャンバ部、52…第1の電極対(第1の一対の電極)、551,552…電極(対向する一対の電極)、53…第2の電極対(第2の一対の電極)、531,532…(対向する一対の電極)、54…搬送ローラ(搬送部)、55…電源、56…ガス供給部、551,552…電極(第1の電極対が有する対向する一対の電極)、G…雰囲気ガス。

Claims (14)

  1. 撥液処理が施された面を有する撥液性樹脂シートを製造する方法であって、
    対向して配置された一対の電極間に大気圧プラズマを雰囲気ガス中で発生させることによって、前記一対の電極間に配置される樹脂シートの主面に、前記大気圧プラズマによって撥液処理を施す工程を有し、
    前記電極には、1W/cm〜25W/cmの電力密度に対応する電力が供給され、
    前記雰囲気ガスは、アルゴン及びパーフルオロカーボンを含む、
    撥液性樹脂シートの製造方法。
  2. 前記撥液処理を施す工程は、
    第1の一対の電極間に前記樹脂シートを搬送しながら前記樹脂シートの前記主面に前記大気圧プラズマによって第1の撥液処理を施す工程と、
    前記樹脂シートの搬送方向において前記第1の一対の電極の下流側に配置された第2の一対の電極間に前記樹脂シートを搬送しながら前記主面に前記大気圧プラズマによって第2の撥液処理を施す工程と
    を有し、
    前記樹脂シートの搬送方向において前記第1の一対の電極と前記第2の一対の電極との間から、前記第1の一対の電極間と前記第2の一対の電極間に前記雰囲気ガスを供給する、
    請求項1記載の撥液性樹脂シートの製造方法。
  3. 前記撥液処理を施す工程では、複数の樹脂シートを前記第1の一対の電極間及び前記第2の一対の電極間に順に搬送しながら、前記複数の樹脂シートの各々の前記主面に前記第1の撥液処理及び前記第2の撥液処理を施す、
    請求項1又は2記載の撥液性樹脂シートの製造方法。
  4. パーフルオロカーボンが4フッ化炭素である、請求項1〜3の何れか一項記載の撥液性樹脂シートの製造方法。
  5. 請求項1〜4の何れかの方法で撥液性樹脂シートを製造する工程と、
    液体インクを固化させることによって、前記撥液性樹脂シートにおいて撥液処理が施された前記主面に、前記撥液性樹脂シート内を伝搬する光を反射する複数の反射ドットを形成する工程と、
    を備える、
    導光板の製造方法。
  6. 前記反射ドットを形成する工程は、
    インクジェット法によって前記液体インクを前記撥液処理が施された前記主面に滴下する工程と、
    前記液体インクを固化させる工程と、
    を有する、
    請求項5記載の導光板の製造方法。
  7. 前記液体インクは、紫外線硬化インクであり。
    前記液体インクを固化させる工程では、前記液滴インクへの紫外線照射によって前記液体インクを硬化させる、
    請求項6記載の導光板の製造方法。
  8. 前記反射ドットの直径が20μm以上120μm以下である、請求項5〜7の何れか一項記載の導光板の製造方法。
  9. 前記反射ドットを形成する工程では、複数の前記反射ドットのうち隣接する2つの前記反射ドットの間隔が80μm以上200μm以下である、請求項5〜8の何れか一項記載の導光板の製造方法。
  10. 前記撥液性樹脂シートを製造する工程で製造された前記撥液性樹脂シートが有する撥液処理された前記主面の純水に対する接触角が85°以上120°以下である、請求項5〜8の何れか一項記載の方法。
  11. 撥液処理が施された面を有する撥液性樹脂シートを製造する装置であって、
    対向して配置された一対の電極と、
    前記一対の電極間に樹脂シートを配置するシート配置部と、
    前記一対の電極間に大気圧プラズマを発生させるための電圧を前記一対の電極に印加する電源と、
    前記一対の電極間に雰囲気ガスを供給するガス供給部と、
    を備え、
    前記電極には、前記電源から、1W/cm〜25W/cmの電力密度に対応する電力が供給され、
    前記雰囲気ガスは、アルゴン及びパーフルオロカーボンを含む、
    撥液性樹脂シートの製造装置。
  12. 2組の前記一対の電極を備え、
    前記シート配置部は、前記樹脂シートを搬送する搬送部であり、
    2組の前記一対の電極のうち第1の一対の電極と第2の一対の電極とは、前記搬送部による前記樹脂シートの搬送方向に沿って離して配置されており、
    前記ガス供給部は、前記搬送方向において、前記第1の一対の電極と前記第2の一対の電極との間から前記雰囲気ガスを前記第1の一対の電極間及び前記第2の一対の電極間に供給する、
    請求項11記載の撥液性樹脂シートの製造装置。
  13. 樹脂シートの主面に大気圧プラズマによって撥液処理を施す撥液処理部と、
    前記主面に、前記樹脂シート内を伝搬する光を反射する複数の反射ドットを形成する反射ドット形成部と、
    を備え、
    前記撥液処理部は、
    対向して配置された一対の電極と、
    前記一対の電極間に樹脂シートを配置するシート配置部と、
    前記一対の電極間に大気圧プラズマを発生させるための電圧を前記一対の電極に印加する電源と、
    前記一対の電極間に雰囲気ガスを供給するガス供給部と、
    を備え、
    前記電極には、前記電源から、1W/cm〜25W/cmの電力密度に対応する電力が供給され、
    前記雰囲気ガスは、アルゴン及びパーフルオロカーボンを含む、
    導光板の製造システム。
  14. 前記撥液処理部は、2組の前記一対の電極を備え、
    前記シート配置部は、前記樹脂シートを搬送する搬送部であり、
    2組の前記一対の電極のうち第1の一対の電極と第2の一対の電極とは、前記搬送部による前記樹脂シートの搬送方向に沿って離して配置されており、
    前記ガス供給部は、前記搬送方向において、前記第1の一対の電極と前記第2の一対の電極との間から前記雰囲気ガスを前記第1の一対の電極間及び前記第2の一対の電極間に供給する、
    請求項13記載の導光板の製造システム。
JP2013013600A 2012-02-01 2013-01-28 撥液性樹脂シートの製造方法 Expired - Fee Related JP5486702B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013013600A JP5486702B2 (ja) 2012-02-01 2013-01-28 撥液性樹脂シートの製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012020188 2012-02-01
JP2012020188 2012-02-01
JP2013013600A JP5486702B2 (ja) 2012-02-01 2013-01-28 撥液性樹脂シートの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013178499A true JP2013178499A (ja) 2013-09-09
JP5486702B2 JP5486702B2 (ja) 2014-05-07

Family

ID=48905355

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013013600A Expired - Fee Related JP5486702B2 (ja) 2012-02-01 2013-01-28 撥液性樹脂シートの製造方法

Country Status (5)

Country Link
JP (1) JP5486702B2 (ja)
KR (1) KR20140126356A (ja)
CN (1) CN104136509B (ja)
TW (1) TW201337030A (ja)
WO (1) WO2013115324A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108873152B (zh) * 2018-07-17 2021-04-27 惠科股份有限公司 导光板的制作方法和显示装置的制作方法

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07189114A (ja) * 1991-03-07 1995-07-25 Kimoto & Co Ltd 表面改質繊維及び織物
JPH10298318A (ja) * 1997-04-23 1998-11-10 Sekisui Chem Co Ltd 放電プラズマを利用した表面処理方法
JPH1161406A (ja) * 1997-08-27 1999-03-05 Sekisui Chem Co Ltd 反射・帯電防止膜の製造方法
JPH11133205A (ja) * 1997-04-21 1999-05-21 Sekisui Chem Co Ltd 反射防止膜の製造方法
JP2004070301A (ja) * 2002-06-11 2004-03-04 Konica Minolta Holdings Inc 表面処理方法及び光学部品
JP2007030438A (ja) * 2005-07-29 2007-02-08 Seiko Epson Corp 光学板、バックライトユニット、電気光学装置及び電子機器、並びに光学板の製造方法及び液滴吐出装置
JP2009288413A (ja) * 2008-05-28 2009-12-10 Konica Minolta Opto Inc ハードコートフィルムの製造方法、ハードコートフィルム、反射防止フィルム、偏光板、及び画像表示装置
JP2012178345A (ja) * 2011-02-02 2012-09-13 Sumitomo Chemical Co Ltd 導光板、面光源装置、透過型画像表示装置、導光板の製造方法及び導光板用紫外線硬化型インクジェットインク

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101167534B1 (ko) * 2003-04-25 2012-07-23 가부시키가이샤 한도오따이 에네루기 켄큐쇼 패턴의 제작방법 및 액적 토출장치
JP2005085799A (ja) * 2003-09-04 2005-03-31 Seiko Epson Corp 成膜方法、配線パターンの形成方法、半導体装置の製造方法、電気光学装置、及び電子機器
JP2006350179A (ja) * 2005-06-20 2006-12-28 Seiko Epson Corp 光学基板、光学基板の製造方法、面状照明装置及び電気光学装置
TWI381078B (zh) * 2008-10-09 2013-01-01 Atomic Energy Council 高分子材料之大氣電漿撥水與撥油改質結構及其改質方法

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07189114A (ja) * 1991-03-07 1995-07-25 Kimoto & Co Ltd 表面改質繊維及び織物
JPH11133205A (ja) * 1997-04-21 1999-05-21 Sekisui Chem Co Ltd 反射防止膜の製造方法
JPH10298318A (ja) * 1997-04-23 1998-11-10 Sekisui Chem Co Ltd 放電プラズマを利用した表面処理方法
JPH1161406A (ja) * 1997-08-27 1999-03-05 Sekisui Chem Co Ltd 反射・帯電防止膜の製造方法
JP2004070301A (ja) * 2002-06-11 2004-03-04 Konica Minolta Holdings Inc 表面処理方法及び光学部品
JP2007030438A (ja) * 2005-07-29 2007-02-08 Seiko Epson Corp 光学板、バックライトユニット、電気光学装置及び電子機器、並びに光学板の製造方法及び液滴吐出装置
JP2009288413A (ja) * 2008-05-28 2009-12-10 Konica Minolta Opto Inc ハードコートフィルムの製造方法、ハードコートフィルム、反射防止フィルム、偏光板、及び画像表示装置
JP2012178345A (ja) * 2011-02-02 2012-09-13 Sumitomo Chemical Co Ltd 導光板、面光源装置、透過型画像表示装置、導光板の製造方法及び導光板用紫外線硬化型インクジェットインク

Also Published As

Publication number Publication date
JP5486702B2 (ja) 2014-05-07
WO2013115324A1 (ja) 2013-08-08
TW201337030A (zh) 2013-09-16
KR20140126356A (ko) 2014-10-30
CN104136509B (zh) 2016-08-24
CN104136509A (zh) 2014-11-05
TWI560303B (ja) 2016-12-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5465748B2 (ja) 導光板、面光源装置、透過型画像表示装置、導光板用配光パターンの設計方法、及び、導光板の製造方法
CN1784124A (zh) 图案形成系统、图案形成方法以及电子设备
TWI331232B (en) Discharge method, color filter manufacturing method, electro-optical apparatus, and electronic device
JP2012143691A (ja) パターン形成方法およびパターン形成装置
KR102514364B1 (ko) 3단계로 구성된 편광필름 제조용 uv경화장치
JP5486702B2 (ja) 撥液性樹脂シートの製造方法
JP5584716B2 (ja) 導光板の製造方法
WO2012137805A1 (ja) 導光板、導光板の作製方法および導光板作製装置
WO2017012450A1 (zh) 侧入式背光模组以及显示装置
KR101161275B1 (ko) 백라이트 유닛 및 제조방법
KR20080101272A (ko) 도광판과 이를 갖는 액정표시장치의 백라이트 유닛 및 그의제조방법
US20180108868A1 (en) Processes for making light extraction substrates for an organic light emitting diode and products including the same
KR20100128075A (ko) 도광판 제조장치
JP2013218995A (ja) 導光板の製造方法、導光板、面光源装置、及び、透過型画像表示装置
TWI581866B (zh) 黏合劑塗布裝置及方法、顯示裝置用構件製造裝置及方法
JP5961500B2 (ja) 導光板の製造方法およびプラズマ処理装置
WO2016151902A1 (ja) パターニング装置及びそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子のパターニング方法
KR101021570B1 (ko) 도광판의 광학패턴 가공 방법
JP2014017205A (ja) 導光板の製造方法
KR101147116B1 (ko) 백라이트 유닛의 제조방법
JP2015076124A (ja) 導光板、面光源装置、透過型画像表示装置、導光板用配光パターンの設計方法、及び、導光板の製造方法
JP2005259671A (ja) 面状発光体の構成と製造方法
JP2014072138A (ja) 導光板の製造方法
JP2014029795A (ja) 導光板の製造方法
JP2013250419A (ja) 導光板の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131126

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140127

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140212

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140221

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5486702

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees