JP2013178376A - レンズ鏡筒および撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電力供給がない場合もレンズの位置を保持する。
【解決手段】レンズ鏡筒であって、光学部品を保持する保持部と、光学部品の光軸方向に配され保持部と一体的に移動する案内軸と、光軸方向に移動可能に案内軸を支持する支持部と、案内軸を光軸方向に駆動する駆動部と、光軸方向について予め定められた係止位置まで駆動部が案内軸を移動させた場合に案内軸を支持部に対して係止する係止部とを備える。上記レンズ鏡筒において、係止部は、案内軸および支持部を磁力により係止する磁石および磁性体の一方を有してもよい。
【選択図】図7
【解決手段】レンズ鏡筒であって、光学部品を保持する保持部と、光学部品の光軸方向に配され保持部と一体的に移動する案内軸と、光軸方向に移動可能に案内軸を支持する支持部と、案内軸を光軸方向に駆動する駆動部と、光軸方向について予め定められた係止位置まで駆動部が案内軸を移動させた場合に案内軸を支持部に対して係止する係止部とを備える。上記レンズ鏡筒において、係止部は、案内軸および支持部を磁力により係止する磁石および磁性体の一方を有してもよい。
【選択図】図7
Description
本発明は、レンズ鏡筒および撮像装置に関する。
ボイスコイルモータで駆動するレンズを備えたレンズ鏡筒がある(特許文献1参照)。
[特許文献1] 特開2008−151988号公報
[特許文献1] 特開2008−151988号公報
ボイスコイルモータのように自己保持性の無いアクチュエータに駆動される部材は、アクチュエータへの電力供給が絶たれると位置が不定になる。
本発明の第一態様として、光学部品を保持する保持部と、光学部品の光軸方向に配され保持部と一体的に移動する案内軸と、光軸方向に移動可能に案内軸を支持する支持部と、案内軸を光軸方向に駆動する駆動部と、光軸方向について予め定められた係止位置まで駆動部が案内軸を移動させた場合に案内軸を支持部に対して係止する係止部とを備えるレンズ鏡筒が提供される。
本発明の第二態様として、上記レンズ鏡筒と、レンズ鏡筒を通じて入射した像光を撮像する撮像部とを備える撮像装置が提供される。
上記発明の概要は、この発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。これらの特徴群のサブコンビネーションもまた発明となり得る。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明する。下記の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。下記の実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、レンズ鏡筒200の模式的断面図である。一眼レフカメラ100は、レンズ鏡筒200およびカメラボディ300を備える。
レンズ鏡筒200は、後端に設けられたレンズ側マウント部260によりカメラボディ300に結合される。レンズ側マウント部260およびボディ側マウント部360の結合は予め定められた操作に従って解除できる。これにより、カメラボディ300は、同じ規格のレンズ側マウント部260を有する他のレンズ鏡筒200と組み合わせて使用できる。
なお、説明を簡潔にする目的で、下記の説明においては、カメラボディ300に装着したレンズ鏡筒200に対して物体側を、一眼レフカメラ100の前側または先側と記載する。また、レンズ鏡筒200に対して物体から遠い側を、一眼レフカメラ100における後側または背面側と記載する。
レンズ鏡筒200は、光軸Xに沿って配置された第一レンズ群210、第二レンズ群220、第三レンズ群230、第四レンズ群240および第五レンズ群250により形成された光学系を備える。また、レンズ鏡筒200は、固定筒201、繰り出し筒214および移動筒203を備える。
固定筒201は、後端にレンズ側マウント部260を有する。カメラボディ300前面のボディ側マウント部360とレンズ側マウント部260とを結合させることにより、固定筒201は、カメラボディ300に対して固定される。
繰り出し筒214は、固定筒201に対して光軸Xと平行な方向に移動可能に、固定筒201から支持される。繰り出し筒214は、駆動環217により駆動されて、固定筒201に対して光軸X方向に移動する。駆動環217は、回転アクチュエータ218に駆動される駆動ギヤ219で回転駆動される。繰り出し筒214が固定筒201の前方に繰り出された場合は、レンズ鏡筒200の全長が長くなる。
移動筒203は、固定筒201に対して、光軸Xと平行な方向に移動可能に配される。移動筒203は、固定筒201の内部で移動し、固定筒201の前方まで繰り出されることはない。
第一レンズ群210は、繰り出し筒214の前端に支持されたレンズ保持枠212に保持される。よって、繰り出し筒214が進退する場合は、第一レンズ群210も進退する。また、繰り出し筒214が固定筒201に対して前進した場合、第一レンズ群210の背面側には、第二レンズ群220がX軸方向に移動する空間が形成される。
第二レンズ群220はレンズ保持枠222に保持される。レンズ保持枠222は、回転アクチュエータ228に回転駆動されるリードスクリュー229により並進駆動される。並進するレンズ保持枠222は、案内軸226に案内されて、光軸Xと平行な方向に第二レンズ群220を移動させる。
第三レンズ群230を保持するレンズ保持枠232は、移動筒203の前端に固定される。また、第五レンズ群250を保持するレンズ保持枠252は、移動筒203の後端に固定される。よって、移動筒203が移動する場合、第三レンズ群230および第五レンズ群250は、一定の間隔を保ちつつ移動筒203と共に光軸X方向に移動する。
なお、第三レンズ群230は、防振レンズ234を含む。防振レンズ234を保持するレンズ保持枠236は、手振れ等に起因する像ぶれを補償すべく、光軸Xに対して交差する方向に、防振レンズ234を変位させる。
第四レンズ群240は、移動筒203の内側において第三レンズ群230および第五レンズ群250の間に配されたレンズ保持枠242に保持される。レンズ保持枠242は、ボイスコイル246、永久磁石282およびヨーク284を含む並進アクチュエータにより並進駆動される。
ボイスコイル246は、レンズ保持枠242から、第四レンズ群240の径方向に延伸された延伸部244に固定される。永久磁石282およびヨーク284は、移動筒203の内側に、長手方向が光軸Xと平行になる向きに配される。
これにより、第四レンズ群240は、移動筒203が移動する場合は、移動筒203、第三レンズ群230および第五レンズ群250と共に、光軸Xに平行な方向に移動する。更に、第四レンズ群240は、ボイスコイル246を含む並進アクチュエータに駆動されて、第三レンズ群230および第五レンズ群250に対して、光軸X方向に相対移動する。
カメラボディ300は、ボディ側マウント部360の後方に配されたミラーユニット370を備える。ミラーユニット370の下方には合焦光学系380が配される。ミラーユニット370の上方にはフォーカシングスクリーン352が配される。
フォーカシングスクリーン352の更に上方にはペンタプリズム354が配され、ペンタプリズム354の後方にはファインダ光学系356が配される。ファインダ光学系356の後端は、ファインダ350としてカメラボディ300の背面に露出する。
ミラーユニット370の後方には、シャッタユニット310、ローパスフィルタ332、撮像素子330、基板320および表示部340が順次配される。液晶表示板等により形成される表示部340は、カメラボディ300の背面に表われる。基板320には、制御部322および画像処理部324等が実装される。
ミラーユニット370は、メインミラー371およびサブミラー374を含む。メインミラー371は、メインミラー回動軸373により軸支されたメインミラー保持部372に支持される。
サブミラー374は、サブミラー回動軸376により軸支されたサブミラー保持部375に支持される。サブミラー保持部375は、メインミラー保持部372に対して回動する。よって、メインミラー保持部372が回動した場合、サブミラー保持部375もメインミラー保持部372と共に変位する。
メインミラー保持部372の前端が降下した場合、メインミラー371は、レンズ鏡筒200から入射した入射光束上に斜めに位置する。メインミラー保持部372が上昇した場合、メインミラー371は、入射光束を避けた位置に退避する。
メインミラー371が入射光束上に位置する場合、レンズ鏡筒200を通じて入射した入射光束は、メインミラー371に反射されてフォーカシングスクリーン352に導かれる。フォーカシングスクリーン352は、レンズ鏡筒200の光学系と共役な位置に配されて、レンズ鏡筒200の光学系が形成した像を可視化する。
フォーカシングスクリーン352上の像は、ペンタプリズム354およびファインダ光学系356を通じてファインダ350から観察される。ここで、ペンタプリズム354を通じて像を観察することにより、ファインダ350からは正立正像を観察できる。
測光センサ390は、ファインダ光学系356の上方に配され、分岐されさた入射光束の一部を受光する。測光センサ390は、被写体輝度を検出して、制御部322に撮影条件の一部である露出条件を算出させる。
メインミラー371は、入射光束の一部を透過するハーフミラー領域を有する。サブミラー374は、ハーフミラー領域から入射した入射光束の一部を、合焦光学系380に向かって反射する。合焦光学系380は、入射した入射光束の一部を焦点検出センサ382に導く。これにより、制御部322は、レンズ鏡筒200の光学系を合焦させる場合に移動するレンズの目標位置を決定する。
上記のようなレンズ鏡筒200およびカメラボディ300を備える一眼レフカメラ100においてレリーズボタンが半押しされると、焦点検出センサ382および測光センサ390が有効になり、被写体像を適切な撮影条件で撮影できる状態になる。次いで、レリーズボタンが全押しされると、メインミラー371およびサブミラー374が退避位置に移動して、シャッタユニット310が開く。これにより、レンズ鏡筒200から入射した入射光束は、ローパスフィルタ332を通過して、撮像素子330に入射する。
図2は、一眼レフカメラ100の模式的断面図である。図1と共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。図示の一眼レフカメラ100において、レンズ鏡筒200は縮胴状態にある。
縮胴状態のレンズ鏡筒200において、繰り出し筒214はカメラボディ300に接近して、固定筒201の内部に後退している。レンズ鏡筒200の全長が短縮されている。これにより、レンズ鏡筒200の携帯の便宜が図られる。
レンズ鏡筒200が縮胴状態の場合は、移動筒203も後退する。ただし、第四レンズ群240は、互いに相対位置が固定された第三レンズ群230および第五レンズ群250の間に配されているので、レンズ鏡筒200を縮胴する目的で移動する必要はない。
ただし、一眼レフカメラ100の電源が遮断された場合は、第四レンズ群240を保持するレンズ保持枠242も、移動筒203内で、規定の初期位置に移動して保持されることが好ましい。これにより、搬送中のレンズ鏡筒200に加わる振動、衝撃等により第四レンズ群が他の部材に衝突することが防止される。また、規定の初期位置にとどまることにより、一眼レフカメラ100が次に動作する場合の初期化が迅速になる。
図3は、レンズ鏡筒200内部の部分的な斜視図であり、第四レンズ群240を保持したレンズ保持枠242を案内および駆動する機構を示す。図1および図2と共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
レンズ保持枠242は、第四レンズ群240の径方向に延伸された延伸部244を有する。延伸部244の上端および下端には、それぞれ、ボイスコイル246が固定される。これにより、レンズ保持枠242は、ボイスコイル246と一体的に移動する。
ボイスコイル246は、光軸Xと平行に延在するヨーク284を挿通される。ヨーク284はレンズ鏡筒200の前側で折り返し、再び光軸Xと平行に配される。ヨーク284には永久磁石282が平行に添えられる。
よって、ヨーク284の内側には、長手方向に一様な磁界が形成される。これにより、ボイスコイル246と永久磁石282およびヨーク284とは協働してリニアアクチュエータ280を形成する。
また、レンズ保持枠242の延伸部244において、図中左端近傍には係合穴249が配される。係合穴249には案内軸241が挿通される。延伸部244の図中右端近傍には案内軸243が固定される。これにより、案内軸243は、レンズ保持枠242と一体的に移動する。
図4は、レンズ鏡筒200の部分的な断面図であり、光軸Xと直交する面により移動筒203を、切った様子を示す。図3までと共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
リニアアクチュエータ280を形成するボイスコイル246は、レンズ保持枠242の延伸部244に固定される。一方、永久磁石282およびヨーク284は、移動筒203内面の図中上端および図中下端に固定される。よって、ボイスコイル246に駆動電流が供給された場合、レンズ保持枠242は紙面に垂直な駆動力を受ける。
また、レンズ保持枠242は、図中の左端および右端において、案内軸241、243に案内される。図中左側の案内軸241は、レンズ保持枠242の延伸部244に形成された係合穴249に挿通される。案内軸241と係合穴249は、案内軸241の径と略等しい間隔の平行面を含む長穴状の形状を有する。他方の案内軸243は、延伸部244に対して固定される。
このように、一対のリニアアクチュエータ280は、光軸Xに対して略対称な位置に配される。また、一対の案内軸241、243も、光軸Xに対して略対称な位置に配される。更に、図示の断面において一対のリニアアクチュエータ280を結ぶ直線は、同断面において一対の案内軸241、243を結ぶ直線と略直交する。
このような配置により、リニアアクチュエータ280が発生する駆動力は、レンズ保持枠242に対して略対称に作用する。また、一対の案内軸241、243により生じる摺動抵抗も、レンズ保持枠242に対して略対称に作用する。よって、リニアアクチュエータ280を動作させてレンズ保持枠242を移動させる場合に、レンズ保持枠242を光軸Xに対して傾ける力が生じ難い。
図5は、レンズ鏡筒200の部分的な断面図であって、図4に点線Aで示すように、移動筒203を、光軸Xを含む垂直面で切った様子を示す。図4までと共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
移動筒203の内部において、永久磁石282およびヨーク284は、互いに平行に、また、長手方向が光軸Xに平行に配される。よって、レンズ保持枠242と一体的なボイスコイル246に駆動電流が供給された場合、レンズ保持枠242を光軸と平行に移動させる駆動力を発生する。これにより、移動筒203の両端に配された第三レンズ群230および第五レンズ群250の間で、第四レンズ群240を光軸Xと平行な方向に移動させることができる。
図6は、レンズ鏡筒200の部分的な断面図であって、図4に点線Bで示すように、移動筒203を、光軸Xを含む水平面で切った様子を示す。図5までと共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
図中で上側に位置する一方の案内軸241は、既に説明した通り、レンズ保持枠242の延伸部244に設けられた長穴状の係合穴249に挿通される。また、案内軸241は、移動筒203の端面と、移動筒203の内部に設けられた軸支持部205との間に両端を挟まれ、光軸Xと平行に、移動筒203に対して固定される。
これにより、案内軸241は、レンズ保持枠242を係合支持する。よって、案内軸241は、レンズ保持枠242が光軸X方向に移動することを許容しつつ、係合穴249を含む延伸部244が紙面に垂直に移動することを規制する。
図中で下側に位置する他方の案内軸243は、レンズ保持枠242の延伸部244に対して固定される。また、案内軸243は、移動筒203の端面と、移動筒203の内部に設けられた軸支持部205とにそれぞれ設けられた嵌合穴209に挿通される。
嵌合穴209は、案内軸243の外周面と略相補的な内面形状を有して、案内軸243を嵌合支持する。これにより、案内軸243は、レンズ保持枠242が光軸X方向に移動することを許しつつ、光軸X方向と交差する方向に移動することを規制する。
また、光軸X方向について、移動筒203の端面と軸支持部205とに設けられた嵌合穴209の間隔Sは、案内軸243がレンズ保持枠242と共に移動した場合も変化しない。これにより、嵌合支持された案内軸243は、レンズ保持枠242の位置にかかわらず常に間隔Sで支持され、光軸Xに対する傾きを強く規制される。
なお、案内軸243は、軸支持部205の図中左側の端部に、当接面248を有する。当接面248において、軸支持部205に対向する面には、緩衝部材245が貼付される。また、当接面248において、移動筒203の端面に対向する面には、磁性体部材247が固定される。緩衝部材245は、エラストマ、ゴム等の弾性または粘弾性を有する材料により形成できる。
更に、移動筒203の内面において、当接面248に対向する面には、係止磁石207が固定される。係止磁石207は永久磁石を含み、外部から電力等を供給されることなく磁力を発生する。
図示のように、第四レンズ群240が前進し切った状態では、移動筒203の軸支持部205と案内軸243の当接面248との間に緩衝部材245が挟まれる。これにより、当接面248が軸支持部205に当接した場合の衝撃が緩和される。よって、リニアアクチュエータ280により第四レンズ群240を図中左側に当たるレンズ鏡筒200の前方に移動させた場合の他、外部からの衝撃等により第四レンズ群240が慮外に前進した場合も、第四レンズ群240にかかる衝撃を緩和できる。
なお、一眼レフカメラ100の電源が投入され、レンズ鏡筒200が動作している場合、レンズ保持枠242は、緩衝部材245が軸支持部205に当接するまで移動するとは限らない。むしろ、レンズ保持枠242は、緩衝部材245と軸支持部205とが衝突しない範囲を移動し、外部から衝撃を受ける等した場合に例外的に、緩衝部材245および軸支持部205の当接により停止する。
図7は、レンズ鏡筒200の部分的な断面図であり、レンズ保持枠242が初期位置に係止された状態を示す。図6と共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
第四レンズ群240は、案内軸243の当接面248が、移動筒203の後側の端面に当接するまで移動できる。よって、図中に矢印で示すように、第四レンズ群240の移動範囲Tは、当接面248の緩衝部材245が軸支持部205に当接する位置から、当接面248の磁性体部材247が移動筒203の端面に当接するまでの範囲となる。
このような移動範囲Tを第四レンズ群240が移動した場合も、案内軸243を嵌合支持する嵌合穴209の間隔Sは変化しない。よって、第四レンズ群240の光軸Xに対する傾きは安定している。
また、当接面248が移動筒203の端面に当接した場合、磁性体部材247が、係止磁石207に吸着される。これにより、第四レンズ群240は、移動範囲Tの後側の端に固定される。
よって、一眼レフカメラ100の電源が絶たれた状態であっても、レンズ保持枠242は、後端の初期位置に係止される。また、外部から振動、衝撃等が加わった場合も案内軸243に結合されたレンズ保持枠242は係止され、第四レンズ群240が他のレンズまたは部材に衝突することが防止される。
なお、一眼レフカメラ100の電源が投入され、レンズ鏡筒200が動作している場合、レンズ保持枠242は、係止磁石207が磁性体部材247を吸着するまで移動するとは限らない。むしろ、レンズ保持枠242は、磁性体部材247が係止磁石207に吸着されない範囲で移動し、一眼レフカメラ100の電源が遮断された場合に、係止磁石207の作用により係止される。
また、係止磁石207による吸着は、一眼レフカメラ100の電源が遮断された場合でも維持されるので、一眼レフカメラ100が次に動作する場合も、レンズ保持枠242は初期位置に係止されている。よって、レンズ保持枠242の位置の初期化を省くことができ、レンズ保持枠242を初期位置に移動させる電力を節約できる。また、一眼レフカメラ100の起動に要する時間を短縮できる。
更に、永久磁石282および係止磁石207は、いずれも移動筒203に対して固定されており、移動筒203に対する相対位置は変化しない。よって、永久磁石282および係止磁石207が発生した磁力線が、レンズ鏡筒200に実装された電子回路、磁気センサ等に影響を及ぼすことはない。
上記のようなレンズ鏡筒200において係止状態にある第四レンズ群240を再び移動させる場合は、係止磁石207の吸引力に打ち勝って磁性体部材247を引きはがすに足る駆動力をリニアアクチュエータ280に発生させる。磁性体部材247が係止磁石207から離間した後は、第四レンズ群240、レンズ保持枠242、延伸部244および案内軸241、243を移動させるに足る駆動力をリニアアクチュエータ280に発生させればよい。
なお、上記の例では、移動筒203側に係止磁石207を配し、案内軸243側に磁性体部材247を配した。しかしながら、移動筒203側に磁性体部材247を配し、案内軸243側に係止磁石207を配しても同様の機能を実現できることはいうまでもない。
また、上記の例では、案内軸243の端部に、係止磁石207が吸着する磁性体部材247を固定する構造とした。しかしながら、案内軸243そのものを磁性体材料により形成して、磁性体部材247を省略してもよい。
更に、上記の例では、レンズ保持枠242を係合支持する案内軸241は移動筒203に対して固定され、レンズ保持枠242に対して摺動する。一方、レンズ保持枠242を嵌合支持する案内軸243は、レンズ保持枠242と一体的に移動し、移動筒203に固定された軸支持部205に対して摺動する。しかしながら、両方の案内軸241、243がレンズ保持枠242に対して固定され、レンズ保持枠242と一体的に移動するレンズ鏡筒200においても、上記と同様の係止機構を形成できる。
また更に、両方の案内軸241、243がレンズ保持枠242と一体的に移動する構造にした場合は、両方の案内軸241、243に対して係止部を形成してもよい。これにより、リニアアクチュエータ280への給電が絶たれた場合に、レンズ保持枠242をより強固に保持できる。
図8は、他の実施形態に係るレンズ鏡筒200における移動筒203の断面図であって、図6および図7と同じ視点からの断面を示す。次に説明する点を除くと、図6および図7に示した形態と同じ構造を有するので、共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
図示の移動筒203において、案内軸243の磁性体部材247は、レンズ保持枠242の延伸部244前面に、移動筒203の前側端面に対向して配される。また、緩衝部材245は、延伸部244の背面に、軸支持部205の前面に対向して配される。これにより、案内軸243の当接面248は省かれる。
また、係止磁石207は、磁性体部材247に対向して、移動筒203前側端面に配される。更に、係止磁石207の周囲には、駆動電流を供給された場合に係止磁石207の生じる磁力線を打ち消す極性を有する電磁石206が配される。
このように、案内軸243を係止する機構は、移動筒203の前側端面と軸支持部205との間に形成される。これにより、第四レンズ群240の移動範囲Tは、緩衝部材245が軸支持部205に当接する位置から、磁性体部材247が係止磁石207に吸着して当接する位置までの間となる。
図9は、図8に示したレンズ鏡筒200において、レンズ保持枠242が初期位置に係止された状態を示す。図8と共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
図示の構造において、レンズ保持枠242は、その可動範囲Tで最も前方に移動して、磁性体部材247が係止磁石207に吸着されている。これにより、一眼レフカメラ100の電源が遮断された場合であっても、レンズ保持枠242が、外部からの振動、衝撃等により移動することはない。
また、係止状態にある第四レンズ群240を再び移動させる場合、電磁石206に通電して、係止磁石207の磁力線を打ち消すことにより、リニアアクチュエータ280の駆動力を大きくすることなく、磁性体部材247を係止磁石207から引き離すことができる。
更に、図示の位置を第四レンズ群240の初期位置とすることにより、第四レンズ群240を初期位置に移動する電力を節約できると共に、レンズ鏡筒200の初期化動作を短縮できる。
なお、上記の例は、移動筒203の前側端面に係止磁石207および電磁石206を配置し、磁性体部材247を延伸部244の前面に配した。しかしながら、例えば、係止磁石207および電磁石206を軸支持部205の前面において嵌合穴209の周囲に固定し、磁性体部材247を延伸部244の背面に配してもよい。また、上記の例は、案内軸243と結合された延伸部244に緩衝部材245を配したが、軸支持部205に緩衝部材245を配してもよい。
また、上記の例は、レンズ保持枠242を係合支持する案内軸241は移動筒203に対して固定され、レンズ保持枠242を嵌合支持する案内軸243はレンズ保持枠242と一体的に移動する構造を有する。しかしながら、両方の案内軸241、243がレンズ保持枠242に対して固定され、レンズ保持枠242と一体的に移動するレンズ鏡筒200においても、上記と同様の係止機構を形成できる。更に、単一の案内軸241を備えたレンズ鏡筒200または、3本以上の案内軸241、243を備えたレンズ鏡筒200においても、上記のような係止機構を形成することができる。
図10は、また他の実施形態に係るレンズ鏡筒200における移動筒203の断面図であって、図6および図7と同じ視点からの断面を示す。次に説明する点を除くと、図6および図7に示した形態と同じ構造を有するので、共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
図示の移動筒203において、案内軸243を係止する機構は、軸支持部205および移動筒203の後側端面に配された係止ばね290を含む。係止ばね290は、屈曲した板ばねにより形成され、内側に向かって突出した凸部を有する。
また、案内軸243は、後端近傍の周面に周溝292を有する。また、案内軸243は、延伸部244の前面側および背面側に一対の緩衝部材245を有する。前側の緩衝部材245は、移動筒203の前側の端面に対向する。後側の緩衝部材245は、軸支持部205の前面に対向する。
このような移動筒203において、第四レンズ群240の移動範囲Tは、後側の緩衝部材245が軸支持部205に当接する位置から、前側の緩衝部材245が移動筒203の前側端面に当接するまでの間となる。図示のように、第四レンズ群240が最も後方に移動している場合、後ろ側の係止ばね290の凸部が、案内軸243に形成された周溝292の凹部にはまり込む。これにより、第四レンズ群240は、係止ばね290に挟持されて移動範囲Tの後端に係止される。
図11は、図10に示したレンズ鏡筒200において、レンズ保持枠242が前側の係止位置に係止された状態を示す。図10と共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
図示の構造において、レンズ保持枠242は、その可動範囲Tで最も前方に移動している。この場合、案内軸243における周溝292の凹部には、前側の係止ばね290の凸部が嵌まり込む。これにより、レンズ保持枠242は、移動範囲Tの前端に係止される。係止されたレンズ保持枠242を再び移動させる場合は、係止ばね290の付勢力に打ち勝って案内軸243を移動させる駆動力をリニアアクチュエータ280に発生させる。
なお、上記の例では2つの係止ばね290を用いて、案内軸243の移動範囲Tの前端および後端においてレンズ保持枠242を係止した。しかしながら、単一の係止ばね290により、単一の初期位置で案内軸243を係止する構造としてもよい。
ここまで、ボイスコイルモータを用いたレンズ鏡筒200を例にあげて説明した。しかしながら、案内軸241、243を備えたレンズ鏡筒200であれば、ボイスコイルモータ以外のアクチュエータを用いたレンズ鏡筒200であっても上記の構造を適用できる。
また、交換可能なレンズ鏡筒200を備えた一眼レフカメラ100を例にあげて説明したが、クイックリターンミラーを備えていないレンズ交換式の撮像装置であっても上記の構造を適用できる。更に、レンズ鏡筒200とカメラボディ300が一体に形成されたカメラにおいても上記の構造を適用できる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
100 一眼レフカメラ、200 レンズ鏡筒、201 固定筒、203 移動筒、205 軸支持部、206 電磁石、207 係止磁石、209 嵌合穴、210 第一レンズ群、212、222、232、236、242、252 レンズ保持枠、214 繰り出し筒、217 駆動環、218 回転アクチュエータ、219 駆動ギヤ、220 第二レンズ群、226、241、243 案内軸、228 回転アクチュエータ、229 リードスクリュー、230 第三レンズ群、234 防振レンズ、240 第四レンズ群、244 延伸部、245 緩衝部材、246 ボイスコイル、247 磁性体部材、248 当接面、249 係合穴、250 第五レンズ群、260 レンズ側マウント部、280 リニアアクチュエータ、282 永久磁石、284 ヨーク、290 係止ばね、292 周溝、300 カメラボディ、310 シャッタユニット、320 基板、322 制御部、324 画像処理部、330 撮像素子、332 ローパスフィルタ、340 表示部、350 ファインダ、352 フォーカシングスクリーン、354 ペンタプリズム、356 ファインダ光学系、360 ボディ側マウント部、370 ミラーユニット、371 メインミラー、372 メインミラー保持部、373 メインミラー回動軸、374 サブミラー、375 サブミラー保持部、376 サブミラー回動軸、380 合焦光学系、382 焦点検出センサ、390 測光センサ
Claims (11)
- 光学部品を保持する保持部と、
前記光学部品の光軸方向に配され前記保持部と一体的に移動する案内軸と、
前記光軸方向に移動可能に前記案内軸を支持する支持部と、
前記案内軸を前記光軸方向に駆動する駆動部と、
前記光軸方向について予め定められた係止位置まで前記駆動部が前記案内軸を移動させた場合に前記案内軸を前記支持部に対して係止する係止部と
を備えるレンズ鏡筒。 - 前記係止部は、前記案内軸および前記支持部を磁力により係止する磁石および磁性体の一方を有する請求項1に記載のレンズ鏡筒。
- 前記係止部は、前記支持部に固定され、前記案内軸と一体的に移動する前記磁石および前記磁性体の一方を吸着する前記磁石および前記磁性体の他方を有する請求項2に記載のレンズ鏡筒。
- 前記係止部は、前記駆動部が前記案内軸を前記係止位置から移動させる場合に前記磁石が前記磁性体に作用させる磁力を打ち消す磁力を発生する電磁石を更に有する請求項2または請求項3に記載のレンズ鏡筒。
- 少なくとも一部が前記案内軸および前記支持部の間に介在する緩衝部を更に有する請求項2から請求項4までのいずれか一項に記載のレンズ鏡筒。
- 前記支持部は、前記案内軸を挿通された案内穴を含む案内部を有し、
前記係止部は、前記案内穴の周囲に配された、前記磁石および前記磁性体のいずれか一方を有する
請求項2から請求項5までのいずれか一項に記載のレンズ鏡筒。 - 前記案内軸は、前記磁石および前記磁性体のいずれか一方により形成される請求項2から請求項6までのいずれか一項に記載のレンズ鏡筒。
- 前記係止部は、前記係止位置に到達した前記案内軸を挟持する挟持部を有する請求項1に記載のレンズ鏡筒。
- 前記係止部は、前記支持部に固定され、前記案内軸と一体的に移動する凸部および凹部の一方と嵌合する前記凸部および前記凹部の他方を有する請求項8に記載のレンズ鏡筒。
- 前記凸部および前記凹部の一方は前記案内軸の周面に形成され、
前記凸部および前記凹部の他方は、前記支持部に固定された板ばねにより形成される
請求項9に記載のレンズ鏡筒。 - 請求項1から請求項10までのいずれか一項に記載のレンズ鏡筒と、
前記レンズ鏡筒を通じて入射した像光を撮像する撮像部と
を備える撮像装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012042039A JP2013178376A (ja) | 2012-02-28 | 2012-02-28 | レンズ鏡筒および撮像装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012042039A JP2013178376A (ja) | 2012-02-28 | 2012-02-28 | レンズ鏡筒および撮像装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013178376A true JP2013178376A (ja) | 2013-09-09 |
Family
ID=49270069
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012042039A Pending JP2013178376A (ja) | 2012-02-28 | 2012-02-28 | レンズ鏡筒および撮像装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2013178376A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11550115B2 (en) * | 2017-12-20 | 2023-01-10 | Nittoh Inc. | Lens barrel and camera device |
-
2012
- 2012-02-28 JP JP2012042039A patent/JP2013178376A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US11550115B2 (en) * | 2017-12-20 | 2023-01-10 | Nittoh Inc. | Lens barrel and camera device |
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