JP2013178187A - 羽根車式流量計の自己診断装置 - Google Patents

羽根車式流量計の自己診断装置 Download PDF

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Abstract

【課題】メンテナンスによる手間や費用を軽減することが可能な羽根車式流量計の自己診断装置の提供を目的とする。
【解決手段】本発明の羽根車式流量計10は、羽根車16の最新の一定複数回転分の周回時間を更新して記憶しておき、羽根車16の停止を自動判定し、羽根車16が停止したときには、その停止前の一定複数回転分の周回時間の総和の長短に応じて、羽根車式流量計10の流量計測精度の劣化が許容範囲内か否かを判定する自己診断装置25を備えている。そして、この判定結果を表示部27に表示することにより、従来のような手間と費用がかけずに、最適なメンテナンス時期を知ることができる。これにより、過剰なメンテナンスを防いで、メンテナンスによる手間や費用を軽減することが可能になる。
【選択図】図1

Description

本発明は、羽根車の回転量に基づいて流体の流量を計測する羽根車式流量計の自己診断装置に関する。
この種の羽根車式流量計は、長期に亘って使用していると、羽根車の回転支持部の摩耗や羽根車の流体内の不純物の付着等により羽根車の回転抵抗が大きくなって流量計測精度が劣化する。これに対し、羽根車を取り外してメンテナンス可能とした羽根車式流量計が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平08−62017号公報(図1参照)
ところで、従来の羽根車式流量計では、予め定めた使用保証期間の経過を条件にメンテナンスを行っていた。しかしながら、羽根車の回転抵抗の増加及びそれに伴う流量計測精度の劣化の進行速度は、羽根車式流量計の使用環境や耐久性能のばらつきによって異なる。このため、上記使用保証期間は、通常、マージンを含んだ短めの期間に設定されていて、実際には十分な精度で流量計測可能な状態であるにも拘わらず、過剰にメンテナンスが行われて、その手間と費用が無駄になることがあった。これに対し、例えば、予め決めた一定流量の流体を羽根車式流量計に流して実測流量と比較する精度検査を行うと、メンテナンスを行う場合と同様に手間と費用がかかるという問題が生じる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、メンテナンスによる手間や費用を軽減することが可能な羽根車式流量計の自己診断装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1の発明に係る羽根車式流量計の自己診断装置は、計測流路内に備えた羽根車の回転量に基づいて計測流路内を流れる流体の流量を計測する羽根車式流量計の自己診断装置において、流体の流れが止まって羽根車の慣性回転が停止するまでの間の回転量、減速度その他の減速特性値が、予め定められた基準値を超えたか否かによって流量計測精度の劣化が許容範囲内か否かを判定する劣化判定手段を備えたところに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1に記載の羽根車式流量計の自己診断装置において、羽根車の1回転に要する時間を周回時間として計測する周回時間計測手段と、周回時間が予め定められた停止判定時間を超えたか否かにより羽根車が停止したか否かを判定する停止判定手段と、予め定められた一定複数回転分の最新の周回時間を更新して記憶する更新記憶手段と、羽根車が停止したときに、一定複数回転分の周回時間からの減速特性値を演算する減速特性演算手段とを備えたところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項2に記載の羽根車式流量計の自己診断装置において、減速特性演算手段は、一定複数回転分の周回時間の総和を減速特性値として演算するところに特徴を有する。
請求項4の発明は、請求項2に記載の羽根車式流量計の自己診断装置において、減速特性演算手段は、一定複数回転分の周回時間同士の差分を減速特性値として演算するところに特徴を有する。
請求項5の発明は、請求項1に記載の羽根車式流量計の自己診断装置において、羽根車の停止を検出するための停止検出手段と、所定周期で羽根車の回転位置を検出して回転位置データを出力する回転位置センサと、回転位置センサが検出した最新の一定複数の回転位置データを更新して記憶するデータ更新記憶部と、羽根車が停止したときに、一定複数の回転位置データからの減速特性値を演算する減速特性演算手段とを備えたところに特徴を有する。
羽根車の回転抵抗が大きくなると、羽根車の慣性回転が停止するまでの回転量、減速度その他の減速特性値が変化する。本願発明の羽根車式流量計の自己診断装置では、羽根車の慣性回転が停止するまでの減速特性値が基準値を超えたか否かによって流量計測精度の劣化が許容範囲内か否かを判定するので、従来のような手間と費用がかけずに、最適なメンテナンス時期を知ることができる。これにより、過剰なメンテナンスを防いで、メンテナンスの手間や費用を軽減することが可能になる。
ここで、羽根車の減速特性値を求める際には、例えば、流体の流れを強制的に停止するための流体停止手段を設けておき、流体の流れを停止してからの羽根車の回転に基づいて減速特性値を演算してもよいし、いつ流体が停止してもよいように、請求項2〜5の発明のように、羽根車の回転に係る最新のデータを更新記憶しておき、羽根車の停止を自動判定して、羽根車の停止後に、停止前の羽根車の回転に係る最新のデータに基づいて減速特性値を演算してもよい。
本発明に係る第1実施形態の自己診断装置を備えた羽根車式流量計の概念図 羽根車式流量計の側断面図 第2実施形態に係る自己診断装置を備えた羽根車式流量計の概念図
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態を図1及び図2に基づいて説明する。図1に示した羽根車式流量計10は、流量計本体11と信号処理部20とからなる。図2に示すように、流量計本体11は、例えば、円筒状の計測管12(本発明の「計測流路」に相当する)の内側に羽根車16を備えている。また、計測管12の両端部には、フランジ部12F,12Fが備えられ、各フランジ部12Fには複数の取付孔12Aが貫通形成されている。そして、計測管12は、流体としての燃焼用のガスが流されるガス管90の途中に配置されて、各フランジ部12Fの取付孔12Aに挿通した図示しないボルトにてガス管90に固定される。
羽根車16は、羽根支持盤16Aの外周面に複数の羽根16Bを備え、羽根支持盤16Aの一端面の中心から回転シャフト16Cが突出し、その回転シャフト16Cが回転支持部材13に回転可能に支持されている。回転支持部材13は、支柱部13Sの一端部から放射状に複数の整流板13Fが張り出した構造をなし、それら複数の整流板13Fが、例えば、計測管12の一端の開口縁に形成された複数の係止溝12Bに収まった状態でガス管90にて抜け止めされている。また、回転支持部材13には、整流板13Fを備えた端部とは反対側の端部に中心孔13Cを備え、その中心孔13C内に、例えば1対のベアリング15,15が備えられている。そして、それらベアリング15,15にて前述の如く、回転シャフト16Cが回転可能に支持されている。また、羽根16Bは、羽根車16の回転軸方向に対して捻れた形状をなし、計測管12内を流れるガスから動圧を受け、これにより羽根車16が回転する。
計測管12のうち羽根支持盤16Aを間に挟んで回転支持部材13と反対側には、センサ支持部材14が設けられている。センサ支持部材14は、回転支持部材13と同様に、支柱部14Sの一端部から放射状に複数の整流板14Fが張り出した構造をなし、複数の整流板14Fが、計測管12の開口縁の係止溝12Bに収まった状態でガス管90にて抜け止めされている。
羽根支持盤16Aのうちセンサ支持部材14に対向した端面には、その中心から離れた位置に原点検出用マグネット17Aが埋設されている。一方、センサ支持部材14のうち羽根支持盤16Aとの対向面には、羽根支持盤16A及びセンサ支持部材14の軸方向で原点検出用マグネット17Aと対向し得る位置に原点検出用磁気センサ17Bが埋設されている。その原点検出用磁気センサ17Bは、原点検出用磁気マグネット17Aとの位置関係に応じて電気抵抗が変化するようになっている。
図1に示すように、信号処理部20には、原点検出用磁気センサ17Bに接続された原点検出パルス生成回路21が備えている。ここで、原点検出用マグネット17Aと原点検出用磁気センサ17Bとが最も近づいて対向したときの羽根車16の回転位置を原点位置とすると、例えば、原点検出パルス生成回路21は、原点検出用磁気センサ17Bの電気抵抗の変化に基づいて、羽根車16が原点位置を通過する度に原点検出パルスを出力するようになっている。
原点検出パルスは、信号処理部20に備えた制御部22に取り込まれている。制御部22は、図示しないCPU、ROM、RAMからなるマイクロコンピュータ(以下、マイコンという)が備えられ、CPUが、ROMに記憶された所定のプログラムを実行することで、マイコンが図1にブロック図で示した流量演算部23、オーバーメータリング補正部24、自己診断装置25、表示制御部26として機能する。
流量演算部23は、例えば、単位時間(例えば、1秒又は1分)当りの原点検出パルス数(即ち、羽根車16の回転量)をカウントし、そのカウント結果に予め定めた流量演算係数を乗じて単位時間当りの流体の流量を演算すると共に、累積の流量も演算する。なお、流体演算係数は、本実施形態の羽根車式流量計10とは別の流量計で計測した一定量の流体を、本実施形態の羽根車式流量計10に実際に流し、そのときに原点検出パルス生成回路21から出力される原点検出パルス数をカウントして、流量と原点検出パルス数との関係に基づいて予め定められている。なお、流量演算部23が演算した流量及び累積の流量は、表示制御部26に受け渡されて、信号処理部20に備えた表示部27に表示される。
オーバーメータリング補正部24は、流体の流量の急激な低下に伴って羽根車16が慣性回転しているか否かを判定し、羽根車16が慣性回転している場合には、その慣性回転分の原点検出パルス数を流量演算部23による原点検出パルスのカウント値から差し引く補正を行う。これにより、オーバーメータリングの防止を図っている。なお、オーバーメータリングとは、流体の流量が急激に低下した後の羽根車16の慣性回転により、実流量より多くの流量を羽根車式流量計10が計測することをいい、オーバーメータリングの防止を図るための技術は、例えば、特開平1−282426号、特開平3−107726号、特開平8−62017号等に記載されている。本実施形態の羽根車式流量計10のオーバーメータリング補正部24では、これら公報に開示の技術と同様の技術を利用して、羽根車16が慣性回転しているか否かを判定して上記処理を行っている。
自己診断装置25は、原点検出パルス生成回路21からの原点検出パルスの出力間隔、即ち、羽根車16が1回転するのに要した時間を、本発明に係る周回時間として計測する周回時間検出部28を備えている。従って、羽根車16が連続回転して原点検出パルスが順次生成されているときには、周回時間計測部28(本発明の「周回時間計測手段」に相当する)によって、順次、周回時間が計測されていく。
周回時間計測部28による周回時間の計測経過は、処理判定部29(本発明の「停止判定手段」に相当する)によって監視されている。その処理判定部29は、周回時間が計測途中で予め定められた停止判定時間を超えたときに、羽根車16が停止状態であると判定する。一方、周回時間計測部28による周回時間の計測が停止判定時間以内に終了した場合には、羽根車16が回転状態であると判定する。そして、処理判定部29は、羽根車16が回転状態であると判定したときには、周回時間計測部28にて計測した周回時間のデータをデータ更新部30に付与する。一方、羽根車16が回転状態から停止状態に変化したと判定したときには、周回時間計測部28による周回時間の計測を停止させ、データ更新部30に周回時間のデータを付与せずに、減速特性演算部32(本発明の「減速特性演算手段」に相当する)に起動指令を付与する。
なお、周回時間計測部28は、周回時間の計測を停止した状態で、新たに原点検出パルスを原点検出パルス生成回路21から取得したことを条件に起動して、再び、周回時間を計測する。また、処理判定部29は、予め設定された基準連続回転(例えば、10億回転)以上、連続して羽根車16が回転し続けているか否かを監視していて、基準連続回転を超えて羽根車16が連続回転している場合には、表示制御部26を通して処理判定部29に「劣化自己診断用に流体の流れを停止せよ」という旨をメッセージを表示させるようになっている。
データ更新部30は、マイコンのRAMのメモリ空間に予め設定した一定複数個のデータ格納部31に周回時間計測部28から取得した周回時間のデータを格納する(書き込む)。具体的には、各データ格納部31にはアドレスが付されていて、例えば、データ更新部30は、最も小さいアドレスのデータ格納部に最新の周回時間のデータを格納し、最も小さいアドレス以外の各データ格納部31に格納されている古い周回時間のデータを、順次、隣の大きいアドレスのデータ格納部31に移動し、さらに、最も大きいアドレスのデータ格納部31に格納されていた周回時間のデータを廃棄する。これにより、最新の一定複数個の周回時間が更新されてデータ格納部31に格納される。即ち、データ更新部30によって予め定められた一定複数回転分の最新の周回時間が更新してRAMに記憶される。なお、本実施形態の羽根車式流量計10では、上記したデータ更新部30とデータ格納部31とから本発明に係る「更新記憶手段」が構成されている。
減速特性演算部32は、羽根車16の停止により処理判定部29から起動指令を受けると、全てのデータ格納部31に格納される周回時間のデータの総和(即ち、一定複数回転分の周回時間の総和)である羽根車停止時間を、本発明に係る減速特性値として演算して劣化判定部33(本発明の「劣化判定手段」に相当する)に付与する。すると、劣化判定部33は、羽根車停止時間と、予め設定した第1基準停止時間及び、その第1基準停止時間より小さい値である第2基準停止時間と比較する。
そして、劣化判定部33は、羽根車停止時間が第1基準停止時間以上である場合には、羽根車16の回転抵抗が許容範囲である旨のメッセージ(例えば、「羽根車回転負荷小:良好状態」というメッセージ)を表示制御部26を通して表示部27に表示させる。また、劣化判定部33は、羽根車停止時間が第1基準停止時間より小さく、第2基準時間以上である場合には、羽根車16の回転抵抗が許容範囲を超えた旨のメッセージ(例えば、「羽根車回転負荷大:羽根車及び軸受部のメンテ要」というメッセージ)を表示部27に表示させ、さらに、羽根車停止時間が第2基準停止時間より小さい場合には、羽根車16の回転抵抗が許容範囲を大きく超えている旨のメッセージ(例えば、「羽根車回転負荷異常:羽根車及び軸受部を至急メンテ」というメッセージ)を表示部27に表示させる。
なお、制御部22は、信号処理部20に備えた図示しない電源としての電池の残容量を監視していて、その残容量が基準値を超えて低下した場合には、その旨のメッセージを表示部27に表示するようになっている。
本実施形態の自己診断装置25を有した羽根車式流量計10の構成に関する説明は以上である。次に、この羽根車式流量計10の作用効果について説明する。羽根車式流量計10を取り付けたガス管90にガスが流れると羽根車16が回転し、羽根車16が原点位置を通過する度に、原点検出パルスが生成されて、それら原点検出パルスに基づいて羽根車式流量計10を通過するガスの流量が計測される。
ところで、例えば、住居内で給湯器を使用後、停止した場合のように、ガス管90を流れていたガスの流量が急激に低下する場合がある。すると、ガスの流れた停止した後に羽根車16が慣性回転する現象が起こり得る。これに対し、本実施形態の羽根車式流量計10では、羽根車16の慣性回転分の原点検出パルスをキャンセルする処理を行うので、ガスの流量が頻繁に変化しても精度が高い流量計測を行うことができる。
さて、羽根車16が慣性回転した際、ベアリング15の摩耗による羽根車16の回転抵抗が比較的小さいと、羽根車16の慣性回転による回転速度は、緩やかに低下するので、羽根車16の慣性回転が停止する前の一定複数回転に要する時間は、比較的長くなる。一方、ベアリング15の摩耗による羽根車16の回転抵抗が比較的大きいと、羽根車16の慣性回転による回転速度が急激に低下して停止するので、羽根車16の慣性回転が停止する前の一定複数回転に要する時間は、比較的短くなる。
これに対し、本実施形態の羽根車式流量計10に備えた自己診断装置25は、羽根車16の最新の一定複数回転分の周回時間を更新して記憶しておき、羽根車16の停止を自動判定し、羽根車16が停止したときには、その停止前の一定複数回転分の周回時間の総和の長短に応じて、羽根車式流量計10の流量計測精度の劣化が許容範囲内か否かを判定する。そして、流量計測精度の劣化の判定結果として表示部27に「羽根車回転負荷大:羽根車及び軸受部のメンテ要」か、「羽根車回転負荷異常:羽根車及び軸受部を至急メンテ」というメッセージが表示されたときには、ガス管90から計測管12を外してから、回転支持部材13を羽根車16と共に計測管12から取り出し、それら回転支持部材13及び羽根車16を交換するか、回転支持部材13内のベアリング15,15を交換するメンテナンスを行う。一方、流量計測精度の劣化の判定結果として表示部27に「羽根車回転負荷小:良好状態」というメッセージが表示されたときには、流量計測精度の劣化を心配せずに、上記ベアリング15等の交換のように手間がかかるメンテナンスを行わずに、安心して羽根車式流量計10を使用し続けることができる。
このように本実施形態の羽根車式流量計10に備えた自己診断装置25によれば、従来のような手間と費用がかけずに、最適なメンテナンス時期を知ることができる。これにより、過剰なメンテナンスを防いで、メンテナンスによる手間や費用を軽減することが可能になる。
なお、上記した減速特性演算部32及び劣化判定部33を以下のように構成してもよい。即ち、減速特性演算部32が、羽根車16の停止により処理判定部29から起動指令を受けると、隣り合ったアドレスのデータ格納部31に格納されている周回時間同士の差分を演算し、複数組の周回時間同士の差分のうちから最大値の差分を求め、劣化判定部33が、減速特性演算部32が求めた周回時間同士の最大の差分と、予め設定した第1基準差分時間及び、その第1基準差分時間より大きい値である第2基準差分時間と比較する構成にしてもよい。そして、劣化判定部33は、周回時間同士の最大の差分が第1基準差分時間以下である場合には、例えば、「羽根車回転負荷小:良好状態」というメッセージを表示部27に表示させ、周回時間同士の最大の差分が第1基準差分時間より大きく、第2基準時間以下である場合には、例えば、「羽根車回転負荷大:羽根車及び軸受部のメンテ要」というメッセージを表示部27に表示させ、さらに、周回時間同士の最大の差分が第2基準差分時間より大きい場合には、例えば、「羽根車回転負荷異常:羽根車及び軸受部を至急メンテ」というメッセージを表示部27に表示させてもよい。
なお、羽根車16の慣性回転が停止するときには、停止に近づくに従って回転速度が低下するので周回時間は長くなる。そして、羽根車16の回転抵抗が比較的小さければ、羽根車16の慣性回転による回転速度は、緩やかに低下するので周回時間同士の差分は比較的小さくなる一方、羽根車16の回転抵抗が比較的大きいと周回時間同士の差分は比較的大きくなる。これにより、上記周回時間同士の差分を利用しても、流量計測精度の劣化を自己診断することができる。
[第2実施形態]
本実施形態の羽根車式流量計10Vは、図3に示されており、第1実施形態における原点検出用マグネット17A及び原点検出用磁気センサ17Bに代わって、流量計本体11Vが有する羽根車16のうち羽根支持盤16Aの中心に回転位置検出用のマグネット41Aが埋設されると共に、センサ支持部材14のうち回転位置検出用マグネット41Aと対向する位置に回転位置検出用磁気センサ41Bが埋設され、さらに、その回転位置検出用磁気センサ41Bが信号処理部20Vに備えた回転位置データ生成回路40に接続されている。回転位置検出用磁気センサ41Bは、羽根車16の1回転を複数等分した所定の分割角を、所謂、電気角の1回転とし、その分割角内の位置に応じて電気抵抗が変化するように構成されている。そして、回転位置データ生成回路40が、回転位置検出用磁気センサ41Bの電気抵抗の変化に基づいて、羽根車16の回転位置を特定する回転位置データを生成すると共に、羽根車16が原点位置を通過する度に原点検出パルスを出力するようになっている。なお、回転位置検出要磁気センサ41Bと回転位置データ生成回路40とが、本発明の「回転位置センサ」に相当する。
本実施形態の自己診断装置25Vに備えたデータ更新部30Vは、回転位置データ生成回路40が生成した回転位置データを所定のデータ取得周期(例えば、10〜50[msec])で取り込み、第1実施形態のデータ更新部30と同様に、最新の一定複数の最新の回転位置データをデータ格納部31に更新記憶させるように構成されている。また、処理判定部29が、羽根車16が回転状態から停止状態に変化したと判定したときには、データ格納部31への回転位置データの更新記憶が停止され、減速特性演算部32Vが起動する。すると、減速特性演算部32は、データ格納部31に記憶されている最新の回転位置データ群と前記データ取得周期とに基づいて、羽根車16の減速度(負の加速度)の最大値を演算して劣化判定部33Vに付与する。そして、劣化判定部33Vが羽根車16の減速度の最大値と、予め設定されている基準減速度とを比較し、羽根車16の減速度が基準減速度以下のときには、例えば、「羽根車回転負荷小:良好状態」というメッセージを表示部27に表示させ、羽根車16の減速度の最大値が基準減速度より大きいときには、例えば、「羽根車回転負荷大:羽根車及び軸受部のメンテ要」というメッセージを表示部27に表示させる。本実施形態の構成によっても第1実施形態と同様の効果を奏する。
なお、上記第2実施形態の減速特性演算部32において、データ格納部31に記憶されている最新の回転位置データ群と前記データ取得周期とに基づいて近似式を作成し、その近似式から羽根車16の減速度(負の加速度)の最大値を算出する構成にしてもよい。
なお、上記第2実施形態の自己診断装置25Vでは、回転位置データ生成回路40が出力した原点検出パルスを取り込まず、回転位置データのみを取り込んで、その回転位置データから常に羽根車16の回転速度を求めて監視し、羽根車16の回転速度が規定の誤差範囲で「0」と一致したときに、データ更新部30によるデータ格納部31への回転位置データの更新記憶を停止し、減速特性演算部32Vを起動する構成にしてもよい。
また、羽根車16の回転速度が規定の誤差範囲で「0」と一致したときから遡って一定時間内に、羽根車16が回転した回転角(以下、「停止回転角」という)を本発明に係る減速特性値として求めて、その停止回転角が予め設定した基準停止回転角より小さい場合には、流量計測精度の劣化が許容範囲を超えて悪化している旨を処理判定部29に表示し、停止回転角が基準停止回転角以上である場合には、流量計測精度の劣化が許容範囲内である旨を処理判定部29に表示する構成にしてもよい。
[他の実施形態]
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)前記第1及び第2実施形態では、流体としてガスを例示したが、本発明はガスに限るものではなく、例えば、水などの液体であってもよい。
(2)前記第1及び第2実施形態では、流量の計測精度の劣化の判定結果を常時、表示部27に表示する構成になっていたが、例えば、判定結果を記憶して、単位時間(例えば、1時間又は1日)毎に最新の判定結果を表示する構成であってもよい。
(3)前記第1及び第2実施形態では、流量の計測精度の劣化の判定結果を表示部30に「羽根車回転負荷小:良好状態」等のメッセージで表示していたが、例えば、表示部にランプを設け、ランプの点灯・点滅で判定結果を示してもいいし、ランプの色(例えば、赤・青等)や音声案内によって判定結果を示す構成であってもよい。
10,10V 羽根車式流量計
11,11V 流量計本体
12 計測管
16 羽根車
20,20V 信号処理部
25,25V 自己診断装置
28 周回時間計測部(周回計測手段)
29 処理判定部(停止判定手段、停止検出手段)
30 データ記憶部(データ更新記憶部)
32 減速特定演算部(減速特性演算手段)
33 劣化判定部(劣化判定手段)

Claims (5)

  1. 計測流路内に備えた羽根車の回転量に基づいて前記計測流路内を流れる流体の流量を計測する羽根車式流量計の自己診断装置において、
    前記流体の流れが止まって前記羽根車の慣性回転が停止するまでの間の回転量、減速度その他の減速特性値が、予め定められた基準値を超えたか否かによって流量計測精度の劣化が許容範囲内か否かを判定する劣化判定手段を備えたことを特徴とする羽根車式流量計の自己診断装置。
  2. 前記羽根車の1回転に要する時間を周回時間として計測する周回時間計測手段と、
    前記周回時間が予め定められた停止判定時間を超えたか否かにより前記羽根車が停止したか否かを判定する停止判定手段と、
    予め定められた一定複数回転分の最新の前記周回時間を更新して記憶する更新記憶手段と、
    前記羽根車が停止したときに、前記一定複数回転分の前記周回時間からの前記減速特性値を演算する減速特性演算手段とを備えたことを特徴とする請求項1に記載の羽根車式流量計の自己診断装置。
  3. 前記減速特性演算手段は、前記一定複数回転分の前記周回時間の総和を前記減速特性値として演算することを特徴とする請求項2に記載の羽根車式流量計の自己診断装置。
  4. 前記減速特性演算手段は、前記一定複数回転分の前記周回時間同士の差分を前記減速特性値として演算することを特徴とする請求項2に記載の羽根車式流量計の自己診断装置。
  5. 前記羽根車の停止を検出するための停止検出手段と、
    所定周期で前記羽根車の回転位置を検出して回転位置データを出力する回転位置センサと、
    前記回転位置センサが検出した最新の一定複数の前記回転位置データを更新して記憶するデータ更新記憶部と、
    前記羽根車が停止したときに、前記一定複数の前記回転位置データからの前記減速特性値を演算する減速特性演算手段とを備えたことを特徴とする請求項1に記載の羽根車式流量計の自己診断装置。
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