JP2013177774A

JP2013177774A - 重ね式折板屋根用架台

Info

Publication number: JP2013177774A
Application number: JP2012042341A
Authority: JP
Inventors: Tsutomu Irisawa; 勉入澤
Original assignee: Sakata Seisakusho KK
Current assignee: Sakata Seisakusho KK
Priority date: 2012-02-28
Filing date: 2012-02-28
Publication date: 2013-09-09
Anticipated expiration: 2032-02-28
Also published as: JP5779781B2

Abstract

【課題】架台と突起物が干渉してしまう従来の重ね式折板屋根用架台の問題点を解決し、従来にない新規な重ね式折板屋根用架台を提供することにある。
【解決手段】架台２０は、重ね式折板屋根５０へ取付金具７０を介して間接的に固定して使用されるものである。ここで、架台２０には、架台本体２１の底面２２に凹状の溝部２３を長手方向に亘って形成しており、その凹状の溝部２３の深さが重ね式折板屋根５０の山部５１に設けられる突起物６０の高さ以上ある。これによって、架台２０と突起物６０との干渉が無くなり、架台２０の設置に際して突起物６０の切断及び架台２０の底面２２に穴あけを必要としない。その結果、架台２０の設置範囲が広がるとともに、施工性がよく、切断による屋根５０への負担が少ないので屋根５０の破損・漏水等を軽減できる。
【選択図】図２

Description

本願発明は、重ね式折板屋根の上面に設置物（例えば、ソーラーパネルなど）を取り付けるための重ね式折板屋根用架台（ラック）に関するものである。

重ね式折板屋根にソーラーパネルなどの設置物を取り付けるための取付構造としては、例えば下記の特許文献１に示すものなどが挙げられる。

特開２００２−１８０６０９号公報

ところで、重ね式折板屋根にソーラーパネルなどの設置物を取り付けるために、重ね式折板屋根の山部の長手方向に取付金具を介して断面略コ字形の架台（ラック）を設けることが多い。
しかしながら、重ね式折板屋根に架台を設ける場合には、以下のような問題点を有していた。
（１）重ね式折板屋根の山部に突出する突起物、例えば「タイトフレームのボルト」「折板固定ネジ」「ルーフボルト」「サビロック」等が架台と干渉するため、これら突起物を切断したり、又は架台の底面に孔をあけて逃げる必要があった。
（２）切断した突起物に対しては、その突起物の材質等により切断面を亜鉛塗料等で防錆処理をする必要があった。
（３）突起物の切断によっては、屋根の破損・漏水等の危険性があった。
（４）また、架台の底面に穴をあけて架台との干渉を避ける場合は、突起物の位置が屋根により異なるために施行現場で穴あけが必要となり、著しく施工性が低下する。

これに対して、本願発明者は、上記した従来の重ね式折板屋根用架台の問題点を解決し、従来にない新規な重ね式折板屋根用架台を提供すべく鋭意試験・研究を行い、本願発明を完成するに至った。

上記目的を達成するために、本願発明の第１の発明は、重ね式折板屋根の上面に設置物を取り付けるための重ね式折板屋根用架台であって、架台本体の底面に凹状の溝部を長手方向に亘って形成したことを特徴とするものである。
第２の発明は、凹状の溝部の深さが、重ね式折板屋根の山部に設けられる突起物の高さ以上あることを特徴とする同重ね式折板屋根用架台である。
第３の発明は、設置物の取り付けに必要な上部ボルトを設けるための上部ボルト用取付部を、架台本体の上部に備えたことを特徴とする同重ね式折板屋根用架台である。
第４の発明は、重ね式折板屋根の山部に設けられる取付金具を介して固定するための取付金具用フランジ部を、架台本体の下部側面に備えたことを特徴とする同重ね式折板屋根用架台である。
第５の発明は、架台本体が、一体成形されていることを特徴とする同重ね式折板屋根用架台である。

上記した本願発明によれば、以下のような効果を有する。
（１）本願発明は、架台本体の底面に凹状の溝部を長手方向に亘って形成したこと、特に凹状の溝部の深さが、重ね式折板屋根の山部に設けられる突起物の高さ以上あることで、架台と突起物との干渉が無くなり、突起物の切断及び架台底面に穴あけを必要としない。その結果、架台の設置範囲が広がるとともに、施工性がよく、切断による屋根への負担が少ないので屋根の破損・漏水等を軽減できる。
（２）設置物の取り付けに必要な上部ボルトを設けるための上部ボルト用取付部を、架台本体の上部に備えたことで、当該架台を使用して設置物の取り付けが容易に行えるようになる。
（３）重ね式折板屋根の山部に設けられる取付金具を介して固定するための取付金具用フランジ部を、架台本体の下部側面に備えたことで、当該架台を重ね式折板屋根の山部に容易に固定できる。
（４）架台本体が、一体成形されていることで、部品点数が少なく施工性・管理性に優れたものとなる。

重ね式折板屋根用架台の使用状態を示す説明図（１）。重ね式折板屋根用架台の使用状態を示す説明図（２）。重ね式折板屋根用架台のその他の実施形態を示す説明図（１）。重ね式折板屋根用架台のその他の実施形態を示す説明図（２）。重ね式折板屋根用架台の使用状態を示す説明図（３）。

本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図１は、本願発明に係る重ね式折板屋根用架台（以下、単に「架台」という場合もある）１０の使用状態を示す説明図（１）である。
図１に示す架台１０は、重ね式折板屋根５０へ直接的に固定して使用されるものである。ここで、架台１０には、架台本体１１の底面１２に凹状の溝部１３を長手方向に亘って形成しており、その凹状の溝部１３の深さが重ね式折板屋根５０の山部５１に設けられる突起物６０の高さ以上ある。これによって、架台１０と突起物６０との干渉が無くなり、架台１０の設置に際して突起物６０の切断及び架台１０の底面１２に穴あけを必要としない。その結果、架台１０の設置範囲が広がるとともに、施工性がよく、切断による屋根５０への負担が少ないので屋根５０の破損・漏水等を軽減できる。なお、架台１０を重ね式折板屋根５０へ直接的に固定する方法としては、例えばビス止め５５等によって行われる。

図２は、本願発明に係る重ね式折板屋根用架台２０の使用状態を示す説明図（２）である。
図２に示す架台２０は、重ね式折板屋根５０へ取付金具７０を介して間接的に固定して使用されるものである。ここでも、架台２０には、架台本体２１の底面２２に凹状の溝部２３を長手方向に亘って形成しており、その凹状の溝部２３の深さが重ね式折板屋根５０の山部５１に設けられる突起物６０の高さ以上ある。これによって、架台２０と突起物６０との干渉が無くなり、架台２０の設置に際して突起物６０の切断及び架台１０の底面１２に穴あけを必要としない。その結果、架台２０の設置範囲が広がるとともに、施工性がよく、切断による屋根５０への負担が少ないので屋根５０の破損・漏水等を軽減できる。

図３は、本願発明に係る重ね式折板屋根用架台のその他の実施形態を示す説明図（１）である。
図３に示す架台３０は、図２に示す架台２０と同様に、重ね式折板屋根へ取付金具を介して間接的に固定して使用されるものである。架台３０Ａから架台３０Ｇまでデザインに多少の変化はあるが、架台と突起物との干渉を無くすための凹状の溝部３３Ａ乃至溝部３３Ｇを架台本体の底面に形成している。

また、その他全ての架台３０Ａ乃至架台３０Ｇに共通する部分として「上部ボルト用取付部３５Ａ乃至３５Ｇ」及び「取付金具用フランジ部３６Ａ乃至３６Ｇ」がある。
上部ボルト用取付部３５Ａ乃至３５Ｇは、架台本体の上部の内側に形成された空間（スペース）である。ここに、設置物の取り付けに必要な上部ボルト（図示省略）を設けることで、当該架台３０Ａ乃至架台３０Ｇを使用して設置物の取り付けが容易に行えるようになる。
取付金具用フランジ部３６Ａ乃至３６Ｇは、架台本体の下部側面に形成された張り出し部である。ここに、重ね式折板屋根の山部に設けられる取付金具（図示省略）を係止することで、当該架台３０Ａ乃至架台３０Ｇを重ね式折板屋根の山部に容易に固定できる。

なお、架台３０Ａ乃至架台３０Ｇの架台本体は、一体成形されている。これにより、部品点数が少なく施工性・管理性に優れたものとなる。また、接合部分が無いので耐久性・安定性にも優れたものとなる。
また、図３は、架台３０の正面図であるが、架台３０は長手方向に連続した形状となっている。但し、架台の形状は図３に開示されたものに限定されるものではない。
但し、重ね式折板屋根の山部に設けられる突起物を逃げるためには、図４に示すような形状の架台Ａ又は架台Ｂでも可能であるが、左右非対称のため強度不足となるので、推奨できる実施形態ではない。

図５は、図３で例示した重ね式折板屋根用架台３０Ａの使用状態を示す説明図である。
架台３０Ａは、重ね式折板屋根５０の山部５１に取付金具７１を介して設置された受け金具８０に取り付けることで固定される。その固定は、架台３０Ａの取付金具用フランジ部３６Ａに押さえ金具８１を係止し、この押さえ金具８１が受け金具８０に固定される構造となっている。

架台３０Ａは、架台本体の底面に凹状の溝部３３Ａを形成しているので、重ね式折板屋根５０の山部５１に設けられる突起物（図示省略）に干渉せず、突起物の切断及び架台底面に穴あけ無しに架台を山部５１へ取り付けることができる。
また、架台３０Ａの上部に形成された上部ボルト用取付部３５Ａに上部ボルト８２を設けることで、設置物の取り付けが可能になる。

本願発明に係る重ね式折板屋根用架台は、重ね式折板屋根屋にソーラーパネルなどの設置物を取り付けるために広く用いられる架台（ラック）である。特に、重ね式折板屋根の山部に突起物が突出する現場で、広く利用できるものである。

１０重ね式折板屋根用架台（架台）
１１架台本体
１２底面
１３溝部
２０重ね式折板屋根用架台（架台）
２１架台本体
２２底面
２３溝部
３０重ね式折板屋根用架台（架台）
３３溝部
３５上部ボルト用取付部
３６取付金具用フランジ部
３０Ａ重ね式折板屋根用架台（架台）
３３Ａ溝部
３５Ａ上部ボルト用取付部
３６Ａ取付金具用フランジ部
５０重ね式折板屋根
５１山部
５５ビス止め
６０突起物
７０取付金具
７１取付金具
８０受け金具
８１押さえ金具
８２上部ボルト

Claims

重ね式折板屋根の上面に設置物を取り付けるための重ね式折板屋根用架台であって、
架台本体の底面に凹状の溝部を長手方向に亘って形成したことを特徴とする重ね式折板屋根用架台。
凹状の溝部の深さは、重ね式折板屋根の山部に設けられる突起物の高さ以上あることを特徴とする請求項１記載の重ね式折板屋根用架台。
設置物の取り付けに必要な上部ボルトを設けるための上部ボルト用取付部を、架台本体の上部に備えたことを特徴とする請求項１又は２記載の重ね式折板屋根用架台。
重ね式折板屋根の山部に設けられる取付金具を介して固定するための取付金具用フランジ部を、架台本体の下部側面に備えたことを特徴とする請求項１から３のいずれかに記載の重ね式折板屋根用架台。
架台本体は、一体成形されていることを特徴とする請求項１から４のいずれかに記載の重ね式折板屋根用架台。