JP2013176270A - ヒューズ撮影装置 - Google Patents

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Takahiro Nakamura
剛裕 中村
Naoichi Tsuji
直一 辻
Yasuo Kumagai
靖夫 熊谷
Yuji Sugie
裕二 杉江
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Abstract

【課題】カットアウト内のヒューズを撮影できる。
【解決手段】電力線と柱上変圧器との間に接続されるヒューズと、前記ヒューズが収容され、前記ヒューズの一部を斜め下方向から確認するための開口を有する絶縁ケースと、前記開口の上側を中心として前記開口を開閉する蓋と、を備え、前記柱上変圧器の近くに設置されるカットアウトのヒューズ撮影装置であって、前記開口を通して前記ヒューズを撮影するカメラと、前記カメラを支持する支持台と、前記支持台を支持する支持棒と、前記カメラが前記開口と対向するように、前記開口と前記蓋との間に挿入されて前記蓋を開状態とする挿入片と、を備える。
【選択図】 図5

Description

本発明は、ヒューズ撮影装置に関する。
例えば、特許文献1において、負荷の変動に起因して、柱上変圧器に対して過電流が供給されるのを防止するためのカットアウトが開示されている。
特開2006−114231号公報
特許文献1のカットアウト内には、電力線と柱上変圧器との間に接続されるヒューズが収容されている。カットアウトには、カットアウトの斜め下方向からヒューズの一部を確認するための開口が設けられる。また、開口から降雨等が入り込んでヒューズが腐食するのを防止するために、開口の上側を中心として開口を開閉する蓋がカットアウトに設けられている。ヒューズの腐食による劣化を確認する場合、カットアウトの外部から開口内のヒューズを確認する必要がある。カットアウトは、高さが比較的高い位置にある柱上変圧器の近くに設置されていること,および高圧充電中のため、ヒューズの劣化を確認する作業員により、手作業で蓋を開けるのが困難である。よって、カットアウトの外部から開口内のヒューズを確認できずに、ヒューズの劣化を確認できない虞がある。
前述した課題を解決する主たる本発明は、電力線と柱上変圧器との間に接続されるヒューズと、前記ヒューズが収容され、前記ヒューズの一部を斜め下方向から確認するための開口を有する絶縁ケースと、前記開口の上側を中心として前記開口を開閉する蓋と、を備え、前記柱上変圧器の近くに設置されるカットアウトのヒューズ撮影装置であって、前記開口を通して前記ヒューズを撮影するカメラと、前記カメラを支持する支持台と、前記支持台を支持する支持棒と、前記カメラが前記開口と対向するように、前記開口と前記蓋との間に挿入されて前記蓋を開状態とする挿入片と、を備えたことを特徴とするヒューズ撮影装置である。
本発明の他の特徴については、添付図面及び本明細書の記載により明らかとなる。
本発明によれば、カットアウト内のヒューズを撮影できる。
本発明の実施形態が適用されるカットアウトの接続を示す図である。 本発明の実施形態が適用されるカットアウトを示す図である。 本発明の実施形態が適用されるカットアウトを示す正面図である。 本発明の実施形態が適用されるヒューズ筒を示す図である。 本発明の実施形態におけるヒューズ撮影装置を示す斜視図である。 本発明の実施形態におけるヒューズ撮影装置を示す正面図である。 本発明の実施形態におけるヒューズ撮影装置とカットアウトとを示す図である。 本発明の実施形態におけるヒューズを撮影する際の、ヒューズ撮影装置とカットアウトとを示す図である。 本発明の実施形態における撮影装置を示す図である。
本明細書および添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
===カットアウト===
以下、図1乃至図4を参照して、本実施形態が適用されるカットアウトについて説明する。図1は、本実施形態が適用されるカットアウトの接続を示す図である。図2は、本実施形態が適用されるカットアウトを示す図である。尚、収容体2の一部、ヒューズ筒3は見えない状態となっているが、説明の便宜上、点線で示されている。図3は、図2をD2方向へ向かって見た、本実施形態が適用されるカットアウトを示す正面図である。尚、説明の便宜上、蓋15を透視した状態で、蓋15は点線で示されている。図4は、本実施形態が適用されるヒューズ筒を示す図である。尚、本体31の一部、ヒューズ38の一部、摘み39は見えない状態となっているが、説明の便宜上、点線で示されている。
<カットアウト>
カットアウト100は、負荷42の変動に起因して、柱上変圧器8の一次側に過電流が供給されるのを防止するための装置である。例えば、負荷42の変動に起因して、柱上変圧器8の二次側から電線L3を介して負荷42に比較的大きな電流が供給されることがある。その場合、柱上変圧器8の二次側から負荷42に対して比較的大きな電流を供給するために、柱上変圧器8の一次側には、所定電流以上の電流が供給されることがある。当該柱上変圧器8の一次側に供給される所定電流以上の電流が、負荷42の変動に起因して、柱上変圧器8の一次側に供給される過電流である。カットアウト100は、架空線(不図示)と柱上変圧器8との間に電気的に接続される。尚、架空線(不図示)には、変電所(不図示)から電力が供給されているものとする。カットアウト100は、例えば、柱上変圧器8と同等の高さをもって、柱上変圧器8の近傍に設置される。ここで、柱上変圧器8は、電柱41の上部に設けられる。柱上変圧器8の一次側には、電線L2とカットアウト100と電線L1と架空線を介して変電所からの電力が供給される。尚、架空線と電線L1が電力線に相当する。柱上変圧器8と負荷42との間には、電線L3が接続される。カットアウト100は、本体1、収容体2、蓋15を有する。尚、本体1と収容体2とが絶縁ケースに相当する。蓋15については後述する。
本体1は、一方側の側面19側が開放されている箱型形状を呈する、例えば磁器製の筐体である。側面19には、開口18Cが形成されている。本体1は、本体1の側面19が斜め下方向(D1方向)を向くように、取付金具10によって、柱上変圧器8の近傍に設けられたアーム4に取り付けられる。本体1の上面11に対して、螺子111を用いて取付金具10が螺着される。本体1の上面11に螺着された取付金具10は、アーム4に対して、螺子112を用いて螺着される。本体1には、電線接続部12、13が設けられている。電線接続部12には、電線L1の一端が接続される。尚、電線L1の他端は、架空線と電気的に接続されているものとする。電線接続部13には、電線L2の一端が接続される。尚、電線L2の他端は、柱上変圧器8の一次側と電気的に接続される。電線接続部12、13に接続された電線L1、L2夫々は、金属製のブレード34、33と電気的に接続された状態となる。尚、ブレード34、33については、後述する。
収容体2は、ヒューズ筒3をカットアウト100内に収容するための、例えば、磁器製の筐体である。尚、ヒューズ筒3については、後述する。収容体2は、例えば、略矩形柱形状を呈し、内部にヒューズ筒3を収容できるような中空構造を有する。収容体2の一方の側面29には、ヒューズ筒3のヘッド32(図4)を収容体2の内部から外部へ突出させるための開口2Aが設けられる。収容体2は、Y軸に沿った回動軸21を中心に、A1、A2方向に回動するように、本体1の凹部18(図3)内に取り付けられる。尚、収容体2には、回動軸21を中心に、収容体2をA1、A2方向に回動させるための把手22が設けられている。
例えば、ヒューズ筒3内のヒューズ38を交換する場合、収容体2は、回動軸21を中心にA2方向へ回動される。その際、電線L1、L2は電気的に遮断された状態となる。一方、例えば、電線L1、L2を電気的に接続する場合、収容体2は、回動軸21を中心にA1方向へ回動される。尚、収容体2をA1方向へ回動させたとき、ブレード34、33が夫々、電線接続部12に取り付けられた電線L1の他端、電線接続部13に取り付けられた電線L2の他端と電気的に接続されるものとする。又、収容体2をA1方向へ回動させて、ブレード34、33が夫々電線L2、L3と電気的に接続された際、ブレード34、33が夫々電線接続部12、13挟まれて、自重による回動軸21を中心とした収容体2のA2方向への回動が規制されることとなる。その際、側面29は、側面19と略平行となっているものとする。
<ヒューズ筒>
ヒューズ筒3(図4)は、収容体2内に収容される。ヒューズ筒3には、負荷42の変動に起因して、柱上変圧器8の一次側に過電流が供給されるのを防止するためのヒューズ38が配設される。ヒューズ筒3は、本体31、ヘッド32、ブレード33、34、留具36、金属板37、ヒューズ38、摘み39を有する。
本体31は、内部にヒューズ38が配設されるような、例えば、長尺状の円筒形状を呈する絶縁性の部材である。
ブレード34、33は、本体31に立設される長尺形状の金属製の部材である。
ヘッド32は、本体31の外径よりも大きな径の開口を有する円筒形状を呈する絶縁性の部材である。ヘッド32は、ヘッド32の開口に本体31の一方側の端部が挿通された状態で、本体31の一方側の端部に取り付けられる。ヘッド32は、ヒューズ筒3における本体31の長手方向に沿った方向の長さ(以下、「ヒューズ筒3の長さ」と称する)が伸縮するように、本体31の一方側でC1方向又はC2方向に移動できるように、本体31に取り付けられる。ヘッド32は、例えばバネ(不図示)によってC1方向に付勢されているものとする。尚、ヒューズ筒3は、ヘッド32先端(縁32B側の端部)が収容体2の開口2Aから斜め下方向に向かって露出するように、収容体2内に収容されているものとする。
ヒューズ38は、負荷42の変動に起因して、柱上変圧器8の一次側に過電流が供給されるのを防止するための、例えば導電線の束である。ヒューズ38の一端は、金属製の留具36によって、金属板37に固定される。その際、ヒューズ38の一端は、金属板37を介してブレード33と電気的に接続された状態となる。ヒューズ38の他端は、ヘッド32の開口を介して本体31の内部に挿通され、本体31内の金属製の摘み39に固定される。尚、摘み39は、ブレード34と電気的に接続されているものとする。よって、ヒューズ38の他端は、摘み39を介してブレード34と電気的に接続された状態となる。ヒューズ38の長さは、ヒューズ38をヒューズ筒3に取り付けた際に、ヘッド32へのC1方向のバネ力に抗するC2方向の力が、ヘッド32の縁32B加えられるような長さに設定されている。つまり、ヒューズ38の一部38Bは、縁32Bと当接し、C1方向のバネ力が加えられることとなる。ヒューズ38に対して所定電流以上の過電流が供給された場合、ヒューズ38は、当該過電流と、縁32Bに加えられるC1方向のバネ力によって、焼損するように、例えば、ヒューズ38の太さと、C1方向のバネ力は設定されているものとする。
例えば、負荷42の変動に起因して、柱上変圧器8を介して柱上変圧器8の一次側に過電流が供給された場合、ヒューズ38が焼損して、電線L1と電線L2との間の区間は電気的に遮断されることとなる。その場合、ヘッド32がC1方向に移動して、当該ヘッド32が収容体2の外部へ開口2Aを通して突出することとなる。
<蓋>
蓋15(図2)は、開口2Aを通して収容体2から露出しているヒューズ38が、風雨に曝されるのを防止するための、例えばゴム製の蓋である。蓋15は、例えば、回動軸21の手前側(−Y)から奥側(+Y)側へ向かって見て、鍵形状となるように、屈曲しているものとする。蓋15は、本体1における側面19に設けられた開口18Cを塞ぐような形状を呈する。蓋15の回動軸21に沿った方向の長さH3は、例えば、開口18Cにおける回動軸21に沿った方向の長さよりも長く、且つ、本体1の両側面1B、1Cの外側の面同士の距離H1よりも短くなるように設定されている。蓋15は、開口2Aと対向するように、本体1に取り付けられる。蓋15は、回動軸21と平行な回動軸14を中心にB1、B2方向へ回動自在に本体1に取り付けられる。つまり、蓋15は、開口2Aの上側(+Z)の回動軸14を中心として、開口2Aを開閉できることとなる。蓋15は、例えば、本体1に取り付けられた際に、回動軸14を中心に自重で回動して、蓋15における開口2Aと対向する面と本体1の側面19との間には、隙間15Cができることとなる。
例えば、負荷42の変動に起因して、柱上変圧器8を介して柱上変圧器8の一次側に過電流が供給されて、ヘッド32が収容体2の外部へ開口2Aを通して突出した場合、蓋15は、回動軸14を中心にB2方向に回動することとなる。又、例えば、回動軸14を中心に蓋15をB2方向に回動させた場合、ヒューズ38の一部38Bは、カットアウト100の斜め下方向から開口2Aを通して確認できることとなる。
===ヒューズの劣化判定===
以下、図3を参照して、本実施形態が適用されるヒューズの劣化判定について説明する。
ヒューズ38が例えば腐食等によって劣化している場合、ヒューズ38に対して過電流が供給されていないにも関わらず、ヒューズ38に加えられるC1方向のバネ力によって切断されて、電線L1と電線L2との間の区間が、電気的に遮断されてしまうことがある。よって、例えば、開口2Aを通して収容体2から露出しているヒューズ38の一部38Bの劣化(例えば、腐食の程度)を、定期的に確認する必要がある。ヒューズ38が劣化しているか否かは、例えば、ヒューズ38の色、ヒューズ38の形状等に基づいて判定される。
===ヒューズ撮影装置===
以下、図5乃至図8を参照して、本実施形態におけるヒューズ撮影装置について説明する。図5は、本実施形態におけるヒューズ撮影装置を示す斜視図である。図6は、本実施形態におけるヒューズ撮影装置を示す正面図である。図7は、本実施形態におけるヒューズ撮影装置とカットアウトとを示す図である。図8は、本実施形態におけるヒューズを撮影する際の、ヒューズ撮影装置とカットアウトとを示す図である。
ヒューズ撮影装置5は、開口2Aを通して露出しているヒューズ38の一部38Bを撮影するための装置である。
ヒューズ撮影装置5は、治具50、支持棒57、カメラ6を備えて構成される。
支持棒57は、カメラ6によってヒューズ38を撮影できるように、治具50を支持するための、絶縁性の棒部材である。支持棒57を略垂直方向(Z軸)に沿わせたときの、支持棒57の上側(+Z)の端部には、治具50が着脱自在に取り付けられる。尚、治具50については、後述する。支持棒57の長さは、例えば、ヒューズ38の劣化状況を確認する作業を行う作業員が、地上から支持棒57を操作して、支持棒57の上側の端部に設けられた治具50を、カットアウト100に固定できるような長さとする。尚、治具50のカットアウト100への固定については、後述する。支持棒57は、例えば、カットアウト100の操作に用いることもできる。カットアウト100の操作とは、回動軸21を中心に収容体2をA1、A2方向へ回動させることをいう。例えば、支持棒57の下端(不図示)には、把手22の孔22Aに引っ掛けて、収容体2を操作するための操作部品(不図示)が取り付けられているものとする。
治具50は、挿入片51、規制片52、53、傾斜板54(支持台)、台55、取付部材56を有する。治具50は、例えば、規制片52、53と直交する方向(Y軸)における規制片52、53の略中央を通るXZ平面を中心に、対称な形状を呈する。尚、例えば、治具50は、樹脂製としてもよい。
台55は、規制片52、53、傾斜板54が設けられる基台である。台55は、例えば、略矩形柱形状を呈する、絶縁性の部材である。台55の下面には、支持棒57の上側の端部を着脱自在に治具50に取り付けるための、取付部材56が設けられる。台55の上面は、例えば、取付部材56に支持棒57が取り付けられた際に、支持棒57の長手方向(Z軸)に対して直交するように形成されているものとする。
取付部材56は、例えば、略矩形柱形状を呈する絶縁性の部材である。取付部材56の上面は、台55の下面に例えば接着される。取付部材56の下面には、支持棒57の上側の端部をはめ込むための凹部(不図示)が形成されている。当該凹部の径は、例えば、支持棒57の上側の端部を取付部材56の凹部にはめ込んだ際に、治具50が支持棒57に対して固定されるように、支持棒57の径よりも略大きいものとする。尚、例えば、取付部材56を設けずに、台55の下面に、支持棒57の上側の端部をはめ込むための孔を設けて、ヒューズ撮影装置5の軽量化を図ってもよい。
規制片52、53は、カットアウト100のヒューズ38を撮影する際に、カットアウト100に対して、治具50を固定するための部材である。尚、カットアウト100に対する治具50の固定については、後述する。規制片52は、例えば、絶縁性の略矩形平板である。規制片52は、本体1の奥側(+Y)の側面1C(図3)と略平行(XZ平面と略平行)となるように、台55上に立設される。規制片52の下側の縁は、台55上における奥側の縁に対して、例えば接着される。規制片53は、規制片52と同様な形状を呈する絶縁性の略矩形平板である。規制片53は、本体1の手前側(−Y)の側面1B及び規制片52と略平行となるように、台55上に立設される。規制片53の下側の縁は、台55上における手前側の縁に対して、例えば接着される。規制片52と規制片53との間の距離H2が、本体1の両側面1B、1Cの外側の面同士の距離H1(図3)よりも長くなるように、規制片52、53は、台55上に取り付けられるものとする。尚、ヒューズ撮影装置5を用いてヒューズ38の一部38Bを撮影する際に、規制片52、53によって本体1の側面1B、1Cを外側から挟んで、治具50が規制片52、53に対して直交する方向に移動するのを規制するように、距離H2は設定されているものとする。ヒューズ38の一部38Bの撮影については、後述する。
傾斜板54は、カメラ6を支持するための部材である。傾斜板54は、例えば、絶縁性の略矩形平板である。傾斜板54は、支持棒57を略垂直とした際に、本体1の側面19と略平行となるように、規制片52、53の間に取り付けられる。傾斜板54は、一方側(+X)から他方側(−X)に移動するにつれて、傾斜板54の垂直方向の高さが高くなるように取り付けられる。尚、傾斜板54は、規制片52、53の上面よりも低い位置に取り付けられるものとする。よって、規制片52、53は、傾斜板54に対して立設された状態となる。傾斜板54の奥側の縁は、規制片52の手前側の面に、例えば接着される。傾斜板54の手前側の縁は、規制片53の奥側の面に、例えば接着される。尚、傾斜板54は、例えば、支持棒57を略垂直とした際に、本体1の側面19と略平行となるような面を有する部材を規制片52、53の間に取り付けて形成してもよい。又、傾斜板54は、例えば、規制片52、53と共に予め形成されている構成としてもよい。傾斜板54上には、カメラ6が取り付けられる。尚、カメラ6の取り付けについては後述する。
挿入片51は、開口2Aと蓋15との間に挿入されて、蓋を開状態とするための部材である。挿入片51は、例えば、長尺状の略三角柱形状を呈する絶縁性の部材である。尚、略三角柱形状の挿入片51の3本の側辺のうちの、2本の辺は略同様長さであり、当該2本の辺以外の1本の辺(以下、「短い辺」と称する)の長さは、略同様な長さの2本の辺の長さよりも短いものとする。挿入片51は、規制片52、53の上面から上側に向かって突出するように形成される。挿入片51は、挿入片51の長手方向が規制片52、53に対して直行する方向に沿うように、規制片52、53の上面における他方側(−X)の端に形成される。例えば、挿入片51は、3本の側辺のうちの短い辺以外の側辺を含む側面を、規制片52、53の上面に接着して形成される。挿入片51は、傾斜板54とは別体として形成されることとなる。挿入片51の幅は、下側(−Z)から上側(+Z)に向かうにつれて、短くなる。挿入片51の幅とは、規制片52、53に対して直交する方向における、挿入片51の長さである。挿入片51の最大の幅H4(図6)は、蓋15の回動軸21に沿った方向の長さH3(図3)以下となるように設定されている。挿入片51の幅は、傾斜板54から離れるにつれて、短くなる。挿入片51の厚みは、下側から上側に向かうにつれて、うすくなる。挿入片51の厚みとは、規制片52、53に対して直交する方向及び支持棒57の長手方向に対して直交するX軸方向における、挿入片51の厚みである。つまり、挿入片51の厚みは、傾斜板54から離れるにつれて、うすくなる。挿入片51は、傾斜板54に対して立設された状態となる。又、例えば、支持棒57を略垂直とした際に、本体1の側面19と略平行となる面を有し、且つ先端が規制片52、53の上面よりも上側に突出する略三角柱形状の部材を台55の上面に配置し、当該略三角柱形状の部材の先端を、挿入片51としてもよい。その際、当該略三角柱形状の部材における、側面19と略平行となる面が、傾斜板54となる。つまり、挿入片51と傾斜板54とを一体的に形成してもよい。挿入片51の規制片52、53の上面から突出する長さは、傾斜板54が側面19に当接するように、治具50を下側から上側に向かって略垂直に移動させたときに、カメラ6が開口2Aと対向する位置で治具50が本体1に対して固定されるような長さとする。つまり、治具50を下側から上側に向かって略垂直に移動させた際、挿入片51の先端が蓋15と開口2Aとの間に入り込んで、蓋15が開状態となる。治具50の傾斜板54と側面19とが当接して、治具50は上側へ案内される。その後、挿入片51の先端が、蓋15における屈曲している面(以下、「屈曲面」と称する)に下側から当接する。挿入片51の先端が蓋15の屈曲面に引っかかって、治具50の上側への移動が規制されて、治具50がカットアウト100に対して固定される。
カメラ6は、収容体2の内部に配設されたヒューズ38の一部38Bを、開口2Aを通して、撮影するための、例えば、小型のCCDカメラである。カメラ6には、例えば、LEDライトが内蔵されているものとする。カメラ6は、カットアウト100に対して治具50を固定した際に、ヒューズ38の一部38Bを撮影できるように、傾斜板54上に取り付けられる。カットアウト100に対する治具50の固定とは、支持棒57を略垂直として、傾斜板54が側面19に当接するように、治具50を下側から上側へ移動させた際に、挿入片51の先端が蓋15の屈曲面に引っかかって治具50の上側への移動が規制されている状態をいう。その際、治具50の上側への移動は、蓋15によって規制され、治具50の規制片52、53に対して直交する方向への移動は、規制片52、53によって規制されることとなる。尚、カメラ6は、カットアウト100に対して治具50が固定された際に、開口2Aを通してヒューズ38の一部38Bを撮影できるように、傾斜板54上に取り付けられているものとする。カメラ6が開口2Aと対向する位置とは、カットアウト100に対して治具50が固定される位置である。尚、カメラ6には、例えば、LEDライトが内蔵されているので、治具50が透光性を有するか否かを問わずに、ヒューズ38の一部38Bを確実に撮影できる。
===撮影装置===
以下、図9を参照して、本実施形態における撮影装置について説明する。図9は、本実施形態における撮影装置を示す図である。
撮影装置7は、ヒューズ38の劣化を判定する際に用いられる装置である。
撮影装置7は、表示部71、72、撮影釦73、登録釦74、表示釦75乃至77を有する。
表示部71、72は、カメラ6で撮影されたヒューズ38の一部38Bの画像を表示するための、例えば液晶ディスプレイである。
撮影釦73は、カメラ6でヒューズ38の一部38Bを撮影する際に押下される。尚、撮影装置7は、カメラ6と、例えば有線や無線で通信可能となっているものとする。例えば、撮影釦73を押下したとき、カメラ6によってヒューズ38の一部38Bの撮影が行われ、撮影画像が表示部71に表示される。
登録釦74は、表示部71に表示された撮影画像を、撮影装置7内のメモリ(不図示)に記憶する際に押下される。
表示釦75乃至77は、撮影装置7内のメモリに予め記憶されている、撮影画像を表示部72に表示するための釦である。撮影装置7内のメモリには、例えば、ヒューズ38の劣化の進行状況に応じた、ヒューズ38の一部38Bの撮影画像が記憶されているものとする。撮影装置7内のメモリには、例えば、劣化が進行していないときの撮影画像(以下、「劣化小の画像」と称する)、劣化が進行しているが使用上問題がないときの撮影画像(以下、「劣化中の画像」と称する)、劣化(ヒューズ38の腐食)が進行し、焼損に至る可能性があるときの撮影画像(以下、「劣化大の画像」と称する)が記憶されているものとする。例えば、表示釦75、76、77を夫々押下した場合、劣化小の画像、劣化中の画像、劣化大の画像が、表示部72に表示されるものとする。
===ヒューズの劣化判定===
以下、図8、図9を参照して、本実施形態におけるヒューズの劣化判定について説明する。
作業員は、支持棒57を手作業で略垂直とした状態で、治具50の挿入片51をカットアウト100の下側から蓋15と開口2Aとの間に挿入する。挿入片51の先端が蓋15と開口2Aとの間に入り込んで、蓋15が開状態となる。治具50の傾斜板54と側面19とが当接して、治具50は上側へ案内される。このとき、カットアウト100は外側から規制片52、53によって挟まれた状態となる。つまり、例えば、作業員の持ち手のぶれによって、治具50が規制片52、53に対して直交する方向にぶれるのを規制することができる。よって、カメラ6が開口2Aと対向するように、治具50を下側から上側へ確実に移動させられることとなる。その後、挿入片51の先端が、蓋15における屈曲面に下側から当接する。挿入片51の先端が蓋15の屈曲面に引っかかって、治具50の上側への移動が規制されて、治具50がカットアウト100に対して固定される。ここで、挿入片51の幅は、蓋15の回動軸21に沿った方向の長さH3(図3)以下となっている。よって、治具50を下側から上側へ移動させて、挿入片51によって蓋15を開状態とした場合、カメラ6を開口2Aと確実に対向させることができる。つまり、挿入片51の幅が、蓋15の回動軸21に沿った方向の長さH3以下となっていることによって、支持棒57に支持された治具50の開口2Aに対する位置決めが容易となる。カメラ6は、開口2Aと対向して、開口2Aを通してヒューズ38の一部38Bを撮影できる状態となる。尚、カメラ6が開口2Aと対向しているとき、カメラ6はヒューズ38と接触しない状態となっているものとする。撮影装置7の撮影釦73が押下された場合、カメラ6によるヒューズ38の一部38Bの撮影が行われ、撮影画像が表示部71に表示される。例えば、表示釦75乃至77を順次押下して、劣化小の画像、劣化中の画像、劣化大の画像を表示部72に順次表示して、ヒューズ38の劣化状況の判定を行う。例えば、表示部71、72に表示された撮影画像は、相互に関連付けられた状態で撮影装置7のメモリに記憶されるものとする。尚、撮影装置7のメモリに記憶された表示部71、72に表示された撮影画像を示す画像データは、パーソナルコンピュータ等で確認できる画像形式で保存されるものとする。
前述したように、カットアウト100は、ヒューズ38、本体1、収容体2、蓋15を有する。カットアウト100は、柱上変圧器8と同等の高さをもって設置される。カメラ6は、開口2Aを通してヒューズ38の一部38Bを撮影する。傾斜板54は、カメラ6を支持する。支持棒57は、傾斜板54を支持する。挿入片51は、開口2Aと蓋15との間に挿入されて、蓋15を開状態とする。その際、カメラ6は、開口2Aと対向する。よって、カメラ6を用いて、開口2Aからヒューズ38の一部38Bを撮影して、ヒューズ38の劣化の判定を行うことができる。比較的高所に設置されているカットアウト100の蓋15を、挿入片51によって開状態とできるために、ヒューズ38の一部38Bを確実に撮影できる。よって、例えば、ヒューズ38の劣化を確認する作業を迅速に行えるので、当該作業の効率化を図ることができる。
又、挿入片51は、傾斜板54に対して立設される。挿入片51の幅は、傾斜板54から離れるにつれて短くなる。挿入片51の厚みは、傾斜板54から離れるにつれてうすくなる。つまり、挿入片51は、傾斜板54から離れる方向に向かって、先端が細くなるように突出している。よって、例えば、蓋15と側面19との間に隙間がないときも、挿入片51の先端を、容易に、蓋15と側面19との間に挿入することができる。蓋15と側面19との間に隙間ができているか否かに関わらず、迅速に蓋15を開状態とできる。従って、使い勝手のよいヒューズ撮影装置5を提供できる。
又、蓋15が挿入片51によって開状態となっているとき、規制片52、53は、カメラ6が開口2Aと対向するように、傾斜板54のY軸方向の移動を規制する。よって、カットアウト100に対して、治具50を確実に固定して、ヒューズ38の一部38Bを確実に撮影することができる。従って、ヒューズ撮影装置5の使い勝手を更に向上させることができる。
尚、上記実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物も含まれる。
1、31 本体
1B、1C、19、29 側面
2 収容体
2A、18C 開口
3 ヒューズ筒
4 アーム
5 ヒューズ撮影装置
6 カメラ
7 撮影装置
8 柱上変圧器
15 蓋
15C 隙間
38 ヒューズ
41 電柱
50 治具
51 挿入片
52、53 規制片
54 傾斜板
55 台
56 取付部材
57 支持棒

Claims (4)

  1. 電力線と柱上変圧器との間に接続されるヒューズと、前記ヒューズが収容され、前記ヒューズの一部を斜め下方向から確認するための開口を有する絶縁ケースと、前記開口の上側を中心として前記開口を開閉する蓋と、を備え、前記柱上変圧器の近くに設置されるカットアウトのヒューズ撮影装置であって、
    前記開口を通して前記ヒューズを撮影するカメラと、
    前記カメラを支持する支持台と、
    前記支持台を支持する支持棒と、
    前記カメラが前記開口と対向するように、前記開口と前記蓋との間に挿入されて前記蓋を開状態とする挿入片と、
    を備えたことを特徴とするヒューズ撮影装置。
  2. 前記挿入片は、前記支持台に対して立設され、
    前記挿入片の幅は、前記支持台から離れるにつれて短くなる
    ことを特徴とする請求項1に記載のヒューズ撮影装置。
  3. 前記挿入片は、前記支持台に対して立設され、
    前記挿入片の厚みは、前記支持台から離れるにつれてうすくなる
    ことを特徴とする請求項1に記載のヒューズ撮影装置。
  4. 前記支持台に対して立設され、前記蓋が前記挿入片によって開状態となっているとき、前記カメラが前記開口と対向するように、前記支持台の移動を規制する規制片、を備える
    ことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のヒューズ撮影装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015146277A (ja) * 2014-02-04 2015-08-13 中国電力株式会社 高圧カットアウト用ヒューズ劣化診断装置および劣化診断方法

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