JP2013175640A - 基板の表面改質方法、コンピュータ記憶媒体及び基板の表面改質装置 - Google Patents

基板の表面改質方法、コンピュータ記憶媒体及び基板の表面改質装置 Download PDF

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Abstract

【課題】基板の表面を改質し、当該基板の表面と結合対象物との密着性を向上させる。
【解決手段】ウェハWの表面に対して、エネルギー線を照射し、その後当該ウェハWの表面に対して、表面改質液供給源63から、供給ノズル60によって、3個の炭素原子が単結合で直鎖状に結合し、その両端の炭素原子の一端は1個の水酸基が結合し、他の一端は3個の水素原子と結合した構造を有するアルコールを含む表面改質液を供給する。これによって、ウェハWの表面には、多数の水酸基を存在させることができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、基板の表面を改質する表面改質方法、コンピュータ記憶媒体及び基板の表面改質装置に関する。
例えば半導体デバイスの製造工程では、例えば半導体ウェハ(以下、「ウェハ」という。)にフォトリソグラフィー処理を行い、ウェハ上に所定のレジストパターンを形成することが行われている。
上述したレジストパターンを形成する際には、半導体デバイスのさらなる高集積化を図るため、当該レジストパターンの微細化が求められている。一般にフォトリソグラフィー処理における微細化の限界は、露光処理に用いる光の波長程度である。このため、従来より露光処理の光を短波長化することが進められている。しかしながら、露光光源の短波長化には技術的、コスト的な限界があり、光の短波長化を進める方法のみでは、例えば数ナノメートルオーダーの微細なレジストパターンを形成するのが困難な状況にある。
そこで、近年、ウェハにフォトリソグラフィー処理を行う代わりに、いわゆるインプリントと呼ばれる方法を用いてウェハ上に微細なレジストパターンを形成することが提案されている。この方法は、表面に微細なパターンを有するテンプレート(モールドや型と呼ばれることもある。)をウェハ上に形成したレジスト表面に圧着させ、その後剥離し、当該レジスト表面に直接パターンの転写を行うものである(特許文献1)。
特開2009−43998号公報
上述のインプリント方法で用いられるテンプレートの表面には、テンプレートをレジストから剥離し易くするため、通常、レジストに対して撥液性を有する離型剤が成膜されている。
テンプレートの表面に離型剤を成膜する際には、先ず、テンプレートの表面を洗浄した後、当該テンプレートの表面に離型剤を塗布する。次に、成膜される離型剤が所定の接触角を有してレジストに対する撥液性機能を発揮できるようにするため、離型剤をテンプレートの表面に密着させる。具体的には、離型剤とテンプレートの表面を化学反応させ、すなわち離型剤分子とテンプレートの表面の水酸基とを脱水縮合により結合させる。そして、離型剤中に含まれる成分のうち、レジストに対して撥液性を有する成分、例えばフッ化物成分をテンプレートの表面に吸着させる。その後、離型剤の未反応部を除去して、テンプレートの表面に所定の膜厚の離型剤が成膜される。なお、離型剤の未反応部とは、離型剤がテンプレートの表面と化学反応して密着する部分以外をいう。
上述ように離型剤を成膜する場合において、離型剤をテンプレートの表面に十分に密着させるためには、テンプレートの表面に多くの水酸基が存在していることが必要となる。しかしながら、例えばテンプレートの表面に十分な前処理が行われていない場合や、例えばテンプレートの表面の材質が水酸基を形成し難い材質である場合には、当該テンプレートの表面に形成される水酸基が少なくなる。かかる場合、離型剤をテンプレートの表面に十分に密着させることができなかった。さらに最近注目されている基板同士の貼り合わせについても、従来の技術は満足できるものではなかった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、基板の表面を改質し、当該基板の表面と結合対象物との密着性を向上させることを目的とする。
前記の目的を達成するため、本発明は、基板の表面を改質する方法であって、基板の表面にエネルギー線を照射する工程と、3個の炭素原子が単結合(飽和)で直鎖状に結合し、その両端の炭素原子の一端は1個の水酸基が結合し、他の一端は3個の水素原子と結合した構造を有するアルコールを含む表面改質液を、前記基板の表面に供給して前記基板の表面に水酸基を付与する工程と、を有する。
前記アルコールは、1−プロパノール、2−ブタノール、イソブタノール、tert−ペンタノール、β−メタリルアルコール、3−メチル−3−ペンタノール、1,2−ジメチル−2−プロペン−1−オールのうちの、少なくとも一つを含むものであってもよい。
前記基板の表面に水酸基を付与した後、当該基板上にシランカップリング剤を供給し、前記水酸基とシランカップリング剤を結合する工程をさらに有していてもよい。
前記シランカップリング剤の供給は、液体の塗布でもよいが、シランカップリング剤の蒸気を供給することで行なうようにしてもよい。
前記エネルギー線としては、たとえば、紫外線やX線を例示できる。
前記エネルギー線を照射する工程は、前記アルコールを含む表面改質液を、前記基板の表面に供給するより前に行うようにしてもよい。
前記エネルギー線の照射と、前記アルコールを含む表面改質液の供給を同時に行なうようにしてもよい。
前記基板は、例えば、SiO、SiN、SiON、SOGなど、表面にSi含有材料を有するものであることが好ましい。
前記基板としては、シリコンウェハなどのいわゆる半導体基板の他に、たとえば表面に転写パターンが形成され、且つ前記転写パターンを他の基板上のレジスト膜に転写してレジストパターンを形成するためのテンプレートを例示できる。
別な観点によれば、本発明は、前記した基板の表面改質方法を表面改質装置によって実行させるために、当該表面改質装置を制御する制御部のコンピュータ上で動作するプログラム格納した、読み取り可能なコンピュータ記憶媒体である。
さらに別な観点によれば、本発明は、基板の表面を改質する表面改質装置であって、基板の表面にエネルギー線を照射するエネルギー線照射部と、基板の表面に水酸基を付与するための、3個の炭素原子が単結合で直鎖状に結合し、その両端の炭素原子の一端は1個の水酸基が結合し、他の一端は3個の水素原子と結合した構造を有するアルコールを含む表面改質液を、前記基板に供給する表面改質液供給部と、を有することを特徴とする。
前記表面改質液供給部は、前記表面改質液の蒸気を生成する蒸気生成部を有し、当該蒸気生成部によって生成された前記表面改質液の蒸気を前記基板に供給するようにしてもよい。この場合、前記蒸気生成部は、前記表面改質液を加熱する加熱部を有していてもよい。
この場合、前記アルコールは、たとえば、1−プロパノール、2−ブタノール、イソブタノール、tert−ペンタノール、β−メタリルアルコール、3−メチル−3−ペンタノール、1,2−ジメチル−2−プロペン−1−オールの少なくとも一つを含むものを使用できる。
前記基板としては、シリコンウェハなどのいわゆる半導体基板の他に、たとえば、表面に転写パターンが形成され、且つ前記転写パターンを他の基板上のレジスト膜に転写してレジストパターンを形成するためのテンプレートを例示できる。
本発明によれば、基板の表面を改質し、当該基板の表面と結合対象物との密着性を向上させることができる。
実施の形態にかかる表面改質方法を実施するための照射ユニットの構成の概略を示す縦断面図である。 実施の形態にかかる表面改質方法を実施するための表面改質液供給ユニットの構成の概略を示す縦断面図である。 実施の形態にかかる表面改質方法を実施するためのシランカップリング剤供給ユニットの構成の概略を示す縦断面図である。 特定アルコールとそれ以外のアルコール等を表面改質液に使用した場合の、密着膜形成後の表面の接触角の値を示すグラフである。 特定アルコールとそれ以外のアルコール等を表面改質液に使用した場合の、剥離試験の結果を示すグラフである。 他の本実施の形態にかかるテンプレート処理装置の構成の概略を示す平面図である。 他の本実施の形態にかかるテンプレート処理装置の構成の概略を示す側面図である。 他の本実施の形態にかかるテンプレート処理装置の構成の概略を示す側面図である。 テンプレートの斜視図である。 表面改質ユニットの構成の概略を示す縦断面図である。 保持部材の構成の概略を示す平面図である。 表面改質ユニットの構成の概略を示す横断面図である。 リンスユニットの構成の概略を示す縦断面図である。 テンプレート処理の各工程を示したフローチャートである。 テンプレート処理の各工程におけるテンプレートの状態を模式的に示した説明図であり、(a)はテンプレートの表面を洗浄する様子を示し、(b)はテンプレートの表面に紫外線を照射しながら、当該テンプレートの表面に表面改質液を供給する様子を示し、(c)はテンプレートの表面に紫外線を照射しながら、当該テンプレートの表面に離型剤を塗布する様子を示し、(d)はテンプレート上に離型剤が成膜された様子を示す。 他の実施の形態にかかる表面改質ユニットの構成の概略を示す縦断面図である。 他の実施の形態にかかるテンプレート処理の各工程におけるテンプレートの状態を模式的に示した説明図であり、(a)はテンプレートの表面を洗浄する様子を示し、(b)はテンプレートの表面と支持板との間に表面改質液を供給する様子を示し、(c)はテンプレートの表面に表面改質液が供給された状態で、当該テンプレートの表面に紫外線を照射する様子を示し、(d)はテンプレート上に離型剤が成膜された様子を示す。 テンプレートの裏面側から表面に紫外線を照射する様子を示す説明図である。 洗浄ユニットの構成の概略を示す縦断面図である。 洗浄ユニットの構成の概略を示す横断面図である。 本実施の形態にかかるテンプレート処理装置を備えたインプリントシステムの構成の概略を示す平面図である。 インプリントユニットの構成の概略を示す縦断面図である。 インプリントユニットの構成の概略を示す横断面図である。 インプリント処理の各工程を示したフローチャートである。 インプリント処理の各工程におけるテンプレートとウェハの状態を模式的に示した説明図であり、(a)はウェハ上にレジスト液が塗布された様子を示し、(b)はウェハ上のレジスト膜を光重合させる様子を示し、(c)はウェハ上にレジストパターンが形成された様子を示し、(d)はウェハ上の残存膜が除去された様子を示す。
本発明の実施の形態を説明すると、本実施の形態にかかる表面改質方法は、例えば図1〜図3に示した、照射ユニット1、表面改質液供給ユニット40、シランカップリング剤供給ユニット71を用いて実施される。図1は基板表面にエネルギー線を照射するための照射ユニット1の構成を示しており、この照射ユニット1は、側面に基板、例えばシリコンウェハ(以下、ウェハWという)の搬入出口(図示せず)が形成された処理容器10を有している。
処理容器10の天井面には、処理容器10の内部に向けて不活性ガス、例えば窒素ガスを供給するためのガス供給口11が形成されている。ガス供給口11には、ガス供給管12を介して窒素ガスを供給するガス供給源13が接続されている。
処理容器10の底面には、処理容器10の内部の雰囲気を排気するための排気口14が形成されている。排気口14には、排気管15を介して処理容器10の内部の雰囲気を真空引きする排気ポンプ16が接続されている。
処理容器10内の底部には、ウェハWが載置される載置台20が設けられている。ウェハWは、その処理面が上方を向くように載置台20の上面に載置される。載置台20内には、ウェハWを下方から支持し、これを昇降させるための昇降ピン21が設けられている。昇降ピン21は、昇降駆動部22により上下動できる。載置台20の上面には、当該上面を厚み方向に貫通する貫通孔23が形成されており、昇降ピン21は、貫通孔23を上下方向に挿通するようになっている。
処理容器10内の天井面であって、載置台20の上方には、ウェハWの処理面に対して、例えば172nmの波長の紫外線(キセノンエキシマUV)を照射する紫外線照射部25が設けられている。紫外線照射部25は、例えば載置台20上に載置されたウェハWの処理面に対向して配置されており、ウェハWの処理面全面に対して、紫外線を照射することが可能である。
表面改質液供給ユニット40は、図2に示した構成を有している。すなわち、側面にウェハWの搬入出口(図示せず)が形成された処理容器41を有している。処理容器41の天井面には、処理容器41の内部に向けて不活性ガス、例えば窒素ガスを供給するためのガス供給口42が形成されている。ガス供給口42には、ガス供給管43を介して窒素ガスを供給するガス供給源44が接続されている。
処理容器41の底面には、処理容器41の内部の雰囲気を排気するための排気口45が形成されている。排気口45には、排気管46を介して処理容器41の内部の雰囲気を真空引きする排気ポンプ47が接続されている。
処理容器41内の中央部には、ウェハWを保持して回転させる、保持部材50が設けられている。保持部材50としては、たとえば公知のいわゆるバキュームチャックを用いることができる。保持部材50の下方には、シャフト51を介して回転駆動部52が設けられている。この回転駆動部52によって、保持部材50は鉛直軸周りに所定の速度で回転できる。また図示しない上下駆動機構によって、シャフト51は上下動可能である。
保持部材50の周囲には、ウェハWから飛散又は落下する表面改質液を受け止め、回収するカップ53が設けられている。カップ53の下面には、回収した表面改質液を排出する排出管54と、カップ53内の雰囲気を排気する排気管55が接続されている。
処理容器41内には、表面改質液を保持部材50上のウェハWに対して供給する供給ノズル60が設けられている。この供給ノズル60は、アーム61によって支持され、アーム61は、例えば適宜のレール(図示せず)上を移動して、保持部材50上のウェハW上方の中心である供給位置と、カップ53の外側の待機位置との間を移動可能である。前記アーム61は、駆動機構(図示せず)によって昇降可能であり、支持している供給ノズル60の高さを調整することが可能になっている。
そして供給ノズル60は、供給チューブ62を介して、表面改質液供給源63と接続されている。この表面改質液供給源63には、1−プロパノール、2−ブタノール、イソブタノール、tert−ペンタノール、β−メタリルアルコール、3−メチル−3−ペンタノール、1,2−ジメチル−2−プロペン−1−オールの少なくとも一つを含むアルコール(以下、特定アルコールという)が用意されている。
シランカップリング剤供給ユニット71は、図3に示した構成を有している。このシランカップリング剤供給ユニット71は、蓋体72aと本体72bによって構成される処理容器72を有している。本体72bの内部には、載置台73が収容されている。載置台73の内部には、昇降ピン74を上下に昇降させる駆動部75が設けられている。この駆動部75によって、昇降ピン74は、載置台73に形成された貫通孔76内を上下に昇降し、ウェハWを持ち上げたり、昇降ピン74に支持されたウェハWを、載置台74の上面に載置することが可能である。したがって、ウェハWを載置台73に載置したり、載置台73から搬出する場合には、蓋体72aは、本体72bから上方に分離するように、蓋体72aは、図示しない、蓋体昇降機構によって支持されている。
本体72bの底部には、排気口81が形成されており、排気管82を通じて、排気装置83に通じている。したがって、排気装置83によって、処理容器72内の雰囲気は、載置台73の周囲から排気口81を経由して、処理容器72外に排気可能である。
蓋体72aの中心部には、シランカップリング剤供給源90から、供給管91を介してシランカップリング剤の蒸気やミストを処理容器72内に導入するための導入口92が形成されている。シランカップリング剤供給源90は、シランカップリング剤を貯留しており、例えばポンプなどの圧送手段(図示せず)によって、流量調整部93を介して、所定流量のシランカップリング剤を、供給管91に設けられた混合部94に供給可能である。またこの混合部94には、窒素ガス供給源95から、流量調整部96を介して、所定流量の窒素ガスが供給可能である。そして混合部94では、所定流量のシランカップリング剤と窒素ガスとを混合し、シランカップリング剤のミストや蒸気を含んだシランカップリング剤含有ガスを供給管91内に供給することが可能である。なお窒素ガスのみを供給管91に供給することも可能であるから、当該窒素ガスを処理容器72内のパージガスとして用いることもできる。
供給管91には、加熱部97が設けられており、供給管91を通じて導入口92に流れるシランカップリング剤のミストや蒸気を含んだシランカップリング剤含有ガスを所定温度に加熱することができる。なお混合部94で加熱するようにしてもよい。導入口92に供給されたシランカップリング剤の蒸気やミストは、図中の矢印に示したように、中心から周辺方向に拡散して、載置台73上のウェハWに対して均一に供給される。そしてその後載置台73の周囲から、底部の排気口81を通じて、処理容器72外に排気される。
実施の形態にかかる表面改質方法を実施するための照射ユニット1、表面改質液供給ユニット40、シランカップリング剤供給ユニット71は、以上の構成を有しており、次にそのプロセスについて説明する。
まず処理対象となるウェハWは、照射ユニット1内に搬入され、図1に示したように、載置台20上に載置される。そして紫外線照射部25から、ウェハWの表面に対して、172nmの波長の紫外線が、例えば10秒照射される。
その後、ウェハWを照射ユニット1から搬出し、次にこのウェハWは表面改質液供給ユニット40に搬入され、保持部材50上に保持される。次いで供給ノズル60がウェハWの中心部上方の所定の高さ位置に移動して、保持部材50によって回転するウェハWに対して、表面改質液が供給される。これによって、いわゆるスピンコーティング法によって、ウェハWに対して所定量の表面改質液が塗布される。
塗布された後、暫く保持部材50によってウェハWはいわゆる振り切り乾燥に付される。このとき同時に、ガス供給源44から窒素ガスが供給され、乾燥が促進される。
そのようにして乾燥処理が施されたウェハWは、シランカップリング剤供給ユニット71に搬入される。そして載置台73上に載置された後、ミストや蒸気状態のシランカップリング剤がウェハW上に供給される。そして所定時間、例えば3分、シランカップリング剤のミストや蒸気に曝されたウェハWは、シランカップリング剤供給ユニット71から搬出される。
かかるプロセスを通じて、ウェハWの表面は所定の改質処理されるが、各プロセスにおけるウェハWの状態について説明する。
まず、照射ユニット1内で、172nmの波長の紫外線が、ウェハWの表面に照射されると、発明者の知見では、ベアシリコンウェハはもちろんのこと、シリコン系の材質を持ったウェハWの表面(たとえば、ウェハの表面に熱酸化膜、TEOS、CVD酸化膜、SOG膜、窒化膜、酸窒化膜が表面に形成されたシリコンウェハ)には、酸素原子が表面に存在していると考えられる。
この状態で、表面改質液供給ユニット40において、前記したC−C−C−OHの3個の炭素が単結合で直鎖状に結合され、一端に水酸基を持った特定アルコールが供給されると、一端の水酸基は、角度110°で自由に動くことができるから、Siのsp軌道と結合している前記酸素原子と容易に結合し、表面に多くの水酸基を存在させることができる。
したがって、その後にシランカップリング剤を供給することで、ウェハ表面に強固にシランカップリング剤を密着させることが可能である。
そして本実施の形態では、シランカップリング剤供給ユニット71においては、蒸気やミスト状態のシランカップリング剤をウェハWに供給しているので、液体で供給するよりも、単分子膜で形成しやすく、シランカップリング剤の膜厚を、ナノメートルオーダーで形成することが可能である。一般的に蒸気で供給すると、表面に到達する分子数が液体の場合よりも少なくなり、その場合、表面の水酸基の多少が、膜の性質や処理時間に影響するが、本実施の形態では、前記したように、特定アルコールを供給するようにしたので、多くの水酸基をウェハW表面に存在させることができる。したがってそのように蒸気状態のシランカップリング剤をウェハWに供給しても、膜の特性が良好でかつ強固に密着させることが可能になっている。しかも、シランカップリング剤の膜厚を、従来よりも薄く形成することができるから、今後要求される微細加工に極めて有用である。なおもちろん、液体状態でシランカップリング剤を供給するようにしてもよい。
ところで、近年は、パターンを形成したウェハなどの基板同士を貼り合わせて1つのデバイスとする手法が提案されている。この基板同士の貼り合わせには、貼り合わせられる基板表面に、SiOの酸化膜が形成されることが多い。これは基板表面に水酸基を形成するために行なわれる。そして現在は、プラズマCVDによって酸化膜が形成されることが多く、そのため装置コストが高くなっているのが実状である。たとえば、真空チャンバー、真空ポンプ、高周波電源などの高価な装置が必要であり、またスループット向上のためには、ロードロック室も必要である。
かかる点を鑑みれば、表面改質液供給ユニット40において特定アルコールを供給して、ウェハ表面に多数の水酸基を発生させた状態のウェハは、そのまま前記した基板の貼り合わせプロセスに用いることが可能になり、低コストかつ高いスループットを容易に達成することが可能になる。
次に実施の形態にしたがって、ウェハW表面にシランカップリング剤の密着膜を形成した際の、密着度を実証する試験(Peel試験)の結果について説明する。
この試験で用いたシランカップリング剤は、信越シリコーン株式会社の製品「KBM−503」(3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン)である。そして特定アルコール以外のアルコールと、アンモニア水、酢酸、紫外線照射のみとを比較するようにした。対象としたウェハには、表面に多量にメチル基を含んだSOG膜が形成されているシリコンウェハを用いた。そしてその表面に波長が172nmを10秒照射し、数分間クリーンルームに放置し、その後に特定アルコール、それ以外のアルコール、並びにアンモニア水、酢酸を供給した。次いで、前記したシランカップリング剤の蒸気を供給した。
また実証にあたって採用したPeel試験は、次の通りである。まず、シランカップリング剤の供給によってウェハの表面に形成された密着膜に対して、
UV硬化樹脂をマイクロピペットで滴下し、離型膜付のガラス基板を密着させ、365nmの波長を有する紫外線を照射して、UV硬化樹脂を硬化させた。その後、ガラス基板を取り去り、カッターナイフで、硬化した樹脂表面に、一辺が2mmとなるように、正方形に切れ目を入れた。正方形の数は25個となるようにした。
次いで粘着テープ(セロハンテープ)をその上から貼り付け、押圧した後、
粘着テープを剥がし、ウェハ表面に残った硬化樹脂の数をカウントして、各場合比較するようにした。剥離した場合、2mm辺の硬化樹脂は、粘着テープの方に貼り付く。
図4は、シランカップリング剤の密着膜が形成された後の、表面の接触角を示している。これによれば、特定アルコールとそれ以外のアルコールとを比較すると、特定アルコールの方は、全般的に他のアルコールよりも接触角が高くなっているが、他のアルコールについても、それなりに高い接触角が得られている。
しかしながら、Peel試験の結果を示した図5の表によれば、実施の形態にしたがって特定アルコールを用いた処理では、硬化樹脂片は全く剥がれることなく、ウェハ上に100%残っていた。これに対し、他のアルコールでは、僅かにイソペンタノールのみ、20%の残膜率を示したが、他はすべて剥がれてしまっていた。
かかる結果から判るように、実施の形態にしたがって特定アルコールを用いて表面改質処理してシランカップリング剤の密着膜を形成すると、極めて強固にウェハ表面にシランカップリング剤の密着膜を形成することが判った。
なおかかる試験からも判明したが、紫外線を照射した後、直ちに特定アルコールを
供給しなくても、数分間経過後に特定アルコールを供給しても、所期の効果が得られている。したがって、紫外線の照射と特定アルコールの供給は同時に実施しなくてもよいことが判明した。ただし、照射後、数時間経過すると、ウェハ表面に自然酸化膜が成長して表面状態が変化することも予想されるので、好ましくは、紫外線を照射した後、1時間以内、より好ましくは、数十分以内に特定アルコールを供給することが好ましい。
またそのように、紫外線の照射と特定アルコールの供給は同時に実施しなくてもよいので、紫外線の照射と特定アルコールの供給を同一処理容器で行なう必要はなく、図1、図2に示したように、各々別の処理容器内で実施してもよい。したがって実施する装置の簡素化が図れる。
また前記した実施の形態では、シランカップリング剤は蒸気状態で供給したが、もちろん、液体状態で供給するようにしてもよい。また特定アルコールの供給についても、前記した装置例では、特定アルコールは、供給ノズル60を用いて、液体状態で塗布するようにしていたが、特定アルコールを例えば加熱して、蒸気状態で供給するようにしてもよい。これによって必要な特定アルコールの量を低減させ、水酸基付与効率を向上させることが可能である。かかる場合の供給装置としては、たとえば前記した図3に示したシランカップリング剤供給ユニット71と同様な構成を持った装置を適用することができる。
また表面改質の対象となる膜については、基板表面にSi含有材料(SiO2、SiN、SiON、SOG等)を有するものに限らず、レジストやCVD、PVD、ALD、無電解メッキ等で形成される種々の膜の下地膜についても適用することができる。例えば、CoWB(コバルトタングステンボロン)の無電解メッキの場合、前記したような、特定アルコールの供給によって水酸基を付与した後、シランカップリング剤の供給処理を行った後、Pd(パラジウム)等の触媒層を表面に形成して、CoWBをメッキする事でCoWBの密着性を高める事ができる。
さらにまた前記した例では、使用するエネルギー線として、波長が172nmの紫外線を用いたが、たとえば222nmの波長の紫外線を照射してもよい。好ましくは、200nm以下の波長を有する紫外線がよい。またその他、X線を照射するようにしてもよい。
前記した実施の形態では、エネルギー線(紫外線)の照射、表面改質液の供給、シランカップリング剤の供給を3つのユニットで、個別に行なったが、もちろんこれらの処理を1または2のユニットにて行なってもよい。たとえばエネルギー線(紫外線)の照射と表面改質液の供給、あるいは、表面改質液の供給、シランカップリング剤の供給を1のユニットで行なってもよい。もちろん全ての処理を1つのユニットで行なうようにしてもよい。ただし、エネルギー線(紫外線)の照射と、表面改質液の供給を同時に行う場合には、これらの処理を1つのユニットで行なうことになる。
次に、本発明の他の実施の形態について説明する。図6は、他の本実施の形態にかかるテンプレート処理装置101の構成の概略を示す平面図である。図7及び図8は、テンプレート処理装置101の構成の概略を示す側面図である。
テンプレート処理装置101では、図9に示すように直方体形状を有し、表面に所定の転写パターンCが形成された、基板としてのテンプレートTが用いられる。以下、転写パターンCが形成されているテンプレートTの面を表面Tといい、当該表面Tと反対側の面を裏面Tという。なお、テンプレートTには、可視光、近紫外光、紫外線などの光を透過可能な透明材料、例えば石英ガラスが用いられる。
テンプレート処理装置101は、図6に示すように複数、例えば5枚のテンプレートTをカセット単位で外部とテンプレート処理装置101との間で搬入出したり、テンプレートカセットCに対してテンプレートTを搬入出したりするテンプレート搬入出ステーション102と、テンプレートTに所定の処理を施す複数の処理ユニットを備えた処理ステーション103とを一体に接続した構成を有している。
テンプレート搬入出ステーション102には、カセット載置台110が設けられている。カセット載置台110は、複数のテンプレートカセットCをX方向(図6中の上下方向)に一列に載置自在になっている。すなわち、テンプレート搬入出ステーション102は、複数のテンプレートTを保有可能に構成されている。
テンプレート搬入出ステーション102には、X方向に延伸する搬送路111上を移動可能なテンプレート搬送体112が設けられている。テンプレート搬送体112は、鉛直方向及び鉛直周り(θ方向)にも移動自在であり、テンプレートカセットCと処理ステーション103との間でテンプレートTを搬送できる。
処理ステーション103には、その中心部に搬送ユニット120が設けられている。この搬送ユニット120の周辺には、各種処理ユニットが多段に配置された、例えば4つの処理ブロックG1〜G4が配置されている。処理ステーション103の正面側(図6のX方向負方向側)には、テンプレート搬入出ステーション102側から第1の処理ブロックG1、第2の処理ブロックG2が順に配置されている。処理ステーション103の背面側(図6のX方向正方向側)には、テンプレート搬入出ステーション102側から第3の処理ブロックG3、第4の処理ブロックG4が順に配置されている。処理ステーション3のテンプレート搬入出ステーション102側には、テンプレートTの受け渡しを行うためのトランジションユニット121が配置されている。
搬送ユニット120は、テンプレートTを保持して搬送し、且つ水平方向、鉛直方向及び鉛直周りに移動自在な搬送アームを有している。そして、搬送ユニット120は、処理ブロックG1〜G4内に配置された後述する各種処理ユニット、及びトランジションユニット121に対してテンプレートTを搬送できる。
第1の処理ブロックG1には、図7に示すように複数の液処理ユニット、例えばテンプレートTの表面Tに紫外線を照射しながら、当該テンプレートTの表面Tに表面改質液を供給する表面改質装置としての表面改質ユニット130、テンプレートTの表面Tに紫外線を照射しながら、当該テンプレートTの表面Tに離型剤を塗布する塗布ユニット131が下から順に2段に重ねられている。第2の処理ブロックG2も同様に、表面改質ユニット132、塗布ユニット133が下から順に2段に重ねられている。また、第1の処理ブロックG1及び第2の処理ブロックG2の最下段には、前記液処理ユニットに各種処理液を供給するためのケミカル室134、135がそれぞれ設けられている。
第3の処理ブロックG3には、図8に示すように複数の液処理ユニット、例えばテンプレートT上の離型剤をリンスするリンスユニット140、141が下から順に2段に重ねられている。第4の処理ブロックG4も同様に、リンスユニット142、143が下から順に2段に重ねられている。また、第3の処理ブロックG3及び第4の処理ブロックG4の最下段には、前記液処理ユニットに各種処理液を供給するためのケミカル室144、145がそれぞれ設けられている。
次に、上述した表面改質ユニット130、132の構成について説明する。表面改質ユニット130は、図10に示すように側面にテンプレートTの搬入出口(図示せず)が形成された処理容器200を有している。
処理容器200の天井面には、処理容器200の内部に向けて不活性ガス、例えば窒素ガスを供給するためのガス供給口201が形成されている。ガス供給口201には、ガス供給管202を介して窒素ガスを供給するガス供給源203が接続されている。
処理容器200の底面には、処理容器200の内部の雰囲気を排気するための排気口204が形成されている。排気口204には、排気管205を介して処理容器200の内部の雰囲気を真空引きする排気ポンプ206が接続されている。
処理容器200内の中央部には、テンプレートTを保持して回転させる保持部材210が設けられている。保持部材210の中央部分は下方に窪み、テンプレートTを収容する収容部211が形成されている。収容部211の下部には、テンプレートTの外形より小さい溝部211aが形成されている。したがって、収容部211内では、溝部211aによってテンプレートTの下面内周部は保持部材210と接しておらず、テンプレートTの下面外周部のみが保持部材210に支持されている。収容部211は、図11に示すようにテンプレートTの外形に適合した略四角形の平面形状を有している。収容部211には、側面から内側に突出した突出部112が複数形成され、この突出部112により、収容部111に収容されるテンプレートTの位置決めがされる。また、搬送ユニット120の搬送アームから収容部211にテンプレートTを受け渡す際に、当該搬送アームが収容部211と干渉するのを避けるため、収容部211の外周には、切欠き部213が4箇所に形成されている。
保持部材210は、図10に示すようにカバー体214に取り付けられ、保持部材210の下方には、シャフト215を介して回転駆動部216が設けられている。この回転駆動部216により、保持部材210は鉛直周りに所定の速度で回転でき、且つ昇降できる。
保持部材210の周囲には、テンプレートTから飛散又は落下する表面改質液を受け止め、回収するカップ220が設けられている。カップ220の下面には、回収した表面改質液を排出する排出管221と、カップ220内の雰囲気を排気する排気管222が接続されている。
図12に示すようにカップ220のX方向負方向(図12の下方向)側には、Y方向(図12の左右方向)に沿って延伸するレール230が形成されている。レール230は、例えばカップ220のY方向負方向(図12の左方向)側の外方からY方向正方向(図12の右方向)側の外方まで形成されている。レール230には、アーム231が取り付けられている。
アーム231には、テンプレートTの表面Tに表面改質液を供給する表面改質液供給部としての表面改質液ノズル232が支持されている。アーム231は、ノズル駆動部233により、レール230上を移動自在である。これにより、表面改質液ノズル232は、カップ220のY方向正方向側の外方に設置された待機部234からカップ220内のテンプレートTの中心部上方まで移動できる。また、アーム231は、ノズル駆動部233によって昇降自在であり、表面改質液ノズル232の高さを調整できる。なお、表面改質液には、後述するようにテンプレートTの表面Tに水酸基を付与することができる材料が用いられる。たとえば、1−プロパノール、2−ブタノール、イソブタノール、tert−ペンタノール、β−メタリルアルコール、3−メチル−3−ペンタノール、1,2−ジメチル−2−プロペン−1−オールのうちの、少なくとも一つを含むものが使用できる。本実施の形態においては、例えばtert−ペンタノールが用いられる。
処理容器200内の天井面であって、保持部材210の上方には、テンプレートTの表面Tに例えば172nmの波長の紫外線(キセノンエキシマUV)を照射する紫外線照射部240が設けられている。紫外線照射部240は、例えば保持部材210に保持されたテンプレートTの表面Tに対向し、当該表面T全面を覆うように配置されている。
なお、例えば保持部材210の溝部211a内に、洗浄液、例えば有機溶剤を噴射する洗浄液ノズルを設けてもよい。この洗浄液ノズルからテンプレートTの裏面Tに洗浄液を噴射することによって、当該裏面Tを洗浄することができる。
なお、表面改質ユニット132の構成は、上述した表面改質ユニット130の構成と同様であるので説明を省略する。
また、塗布ユニット131、133の構成は、上述した表面改質ユニット130において、表面改質液ノズル232を離型剤ノズルに置換した構成を有している。離型剤ノズルは、テンプレートT上に離型剤を供給できる。なお、塗布ユニット131、133のその他の構成は、表面改質ユニット130の構成と同様であるので説明を省略する。また、離型剤の材料には、後述するウェハ上のレジスト膜に対して撥液性を有する材料、例えばフッ素炭素系化合物等が用いられる。
次に、上述したリンスユニット140〜143の構成について説明する。リンスユニット140は、図13に示すように側面にテンプレートTの搬入出口(図示せず)が形成された処理容器250を有している。
処理容器250内の底面には、テンプレートTを浸漬させる浸漬槽251が設けられている。浸漬槽251内には、テンプレートT上の離型剤をリンスするためのリンス液、例えば有機溶剤が貯留されている。
処理容器250内の天井面であって、浸漬槽251の上方には、テンプレートTを保持する保持部252が設けられている。保持部252は、テンプレートTの裏面Tの外周部を吸着保持するチャック253を有している。テンプレートTは、その表面Tが上方を向くようにチャック253に保持される。チャック253は、昇降機構254により昇降できる。そして、テンプレートTは、保持部252に保持された状態で浸漬槽251に貯留された有機溶剤に浸漬され、当該テンプレートT上の離型剤がリンスされる。
保持部252は、チャック253に保持されたテンプレートTの上方に設けられた気体供給部255を有している。気体供給部255は、例えば窒素等の不活性ガスや乾燥空気などの気体ガスを下方、すなわちチャック253に保持されたテンプレートTの表面Tに吹き付けることができる。これにより、浸漬槽251でリンスされたテンプレートTの表面Tを乾燥させることができる。なお、リンスユニット140には、内部の雰囲気を排気する排気管(図示せず)が接続されている。
なお、リンスユニット141〜143の構成は、上述したリンスユニット140の構成と同様であるので説明を省略する。
以上のテンプレート処理装置101には、図6に示すように制御部260が設けられている。制御部260は、例えばコンピュータであり、プログラム格納部(図示せず)を有している。プログラム格納部には、テンプレート搬入出ステーション102と処理ステーション103との間のテンプレートTの搬送や、処理ステーション103における駆動系の動作などを制御して、テンプレート処理装置101における後述するテンプレート処理を実行するプログラムが格納されている。なお、このプログラムは、例えばコンピュータ読み取り可能なハードディスク(HD)、フレキシブルディスク(FD)、コンパクトディスク(CD)、マグネットオプティカルディスク(MO)、メモリーカードなどのコンピュータに読み取り可能な記憶媒体に記録されていたものであって、その記憶媒体から制御部260にインストールされたものであってもよい。
本実施の形態にかかるテンプレート処理装置101は以上のように構成されている。次に、そのテンプレート処理装置101で行われるテンプレート処理について説明する。図14は、このテンプレート処理の主な処理フローを示し、図15は、各工程におけるテンプレートTの状態を示している。
先ず、テンプレート搬送体112によって、カセット載置台110上のテンプレートカセットCからテンプレートTが取り出され、処理ステーション103のトランジションユニット121に搬送される(図14の工程A1)。このとき、テンプレートカセットC内には、テンプレートTは、転写パターンCが形成された表面Tが上方を向くように収容されており、この状態でテンプレートTはトランジションユニット121に搬送される。
その後、搬送ユニット120によって、テンプレートTは、表面改質ユニット130に搬送され、保持部材210に受け渡される。続いて、ガス供給口201から窒素ガスが処理容器200内に供給される。このとき、排気口204から処理容器200の内部の雰囲気が排気されて、処理容器200の内部は窒素ガス雰囲気に置換される。その後、図15(a)に示すように紫外線照射部240からテンプレートTの表面T全面に紫外線が照射される。そして、テンプレートTの表面Tの有機物が除去され、当該テンプレートTの表面Tが洗浄される(図14の工程A2)。
その後、表面改質液ノズル232をテンプレートTの中心部上方まで移動させると共に、テンプレートTを回転させる。そして、図15(b)に示すように引き続き紫外線照射部240からテンプレートTの表面Tにエネルギーの高い紫外線を照射しながら、表面改質液ノズル232から回転中のテンプレートT上に表面改質液Mを供給する。すなわち、紫外線の照射中に、テンプレートTの表面Tへの表面改質液Mの供給を開始する。供給された表面改質液Mは遠心力によりテンプレートTの表面T全面に拡散する。
ここで、発明者らが鋭意検討したところ、このようにテンプレートTの表面Tに紫外線を照射すると、当該表面Tが活性化することが分かった。そして、石英ガラスからなるテンプレートTの活性化した表面Tに対して、1−プロパノール、2−ブタノール、イソブタノール、tert−ペンタノール、β−メタリルアルコール、3−メチル−3−ペンタノール、1,2−ジメチル−2−プロペン−1−オールのうちの、少なくとも一つを含むものを供給すると、既述したように、表面Tに多量の水酸基(OH基)が付与される。こうして、テンプレートTの表面Tが改質される(図14の工程A3)。なお、この工程A3において、処理容器200の内部は窒素ガス雰囲気に維持されている。また表面Tの改質後、紫外線照射部240からの紫外線の照射と表面改質液ノズル232からの表面改質液Mの供給を停止した後、引き続きテンプレートTを回転させて、当該テンプレートTの表面Tを振り切り乾燥させる。
なお、表面改質液Mには、テンプレートTの表面Tの材質によって最適な液を選択できる。本実施の形態においては、石英ガラスであるテンプレートTに対してtert−ペンタノールを用いたが、これに限らず、既述の特定アルコールを用いることができ、その他3個の炭素原子が単結合で直鎖状に結合し、その両端の炭素原子の一端は1個の水酸基が結合し、他の一端は3個の水素原子と結合した構造を有するアルコールを含む表面改質液を使用することができる。
その後、搬送ユニット120によって、テンプレートTは、塗布ユニット131に搬送され、保持部材210に受け渡される。続いて、ガス供給口201から窒素ガスが処理容器200内に供給される。このとき、排気口204から処理容器200の内部の雰囲気が排気されて、処理容器200の内部は窒素ガス雰囲気に置換される。
その後、離型剤ノズルをテンプレートTの中心部上方まで移動させると共に、テンプレートTを回転させる。そして、図15(c)に示すように紫外線照射部240からテンプレートTの表面Tに紫外線を照射しながら、離型剤ノズルから回転中のテンプレートT上に離型剤Sを供給する。すなわち、紫外線の照射中に、テンプレートTの表面Tへの離型剤Sの供給を開始する。供給された離型剤Sは遠心力によりテンプレートT上で拡散し、当該テンプレートTの表面T全面に塗布される(図14の工程A4)。その塗布後、紫外線照射部240からの紫外線の照射と離型剤ノズルからの離型剤Sの供給を停止した後、引き続きテンプレートTを回転させて、当該テンプレートTの表面Tを振り切り乾燥させる。
この工程A4では、紫外線が照射されることによって、テンプレートTの表面T上の水酸基の酸素と水素の結合が切断される。そして、このように水酸基の結合が切断された直後に、テンプレートTの表面Tと離型剤分子が脱水縮合により結合される。さらに、テンプレートTの表面Tに照射された紫外線によって、隣接する離型剤分子同士が脱水縮合により結合する。こうして、テンプレートTの表面Tと離型剤Sとの化学反応が促進され、当該テンプレートTの表面Tと離型剤Sとの密着性が向上する。
その後、搬送ユニット120によって、テンプレートTはリンスユニット140に搬送され、保持部252に保持される。続いて、保持部252を下降させ、テンプレートTを浸漬槽251に貯留された有機溶剤に浸漬させる。所定時間経過すると、離型剤Sの未反応部のみ、すなわち離型剤SがテンプレートTの表面Tと化学反応して当該表面Tと密着する部分以外のみが剥離する。このとき、上述の工程A4においてテンプレートTの表面Tに離型剤Sが密着しているので、テンプレートTの表面Tから所定の距離の離型剤Sが剥離することはない。また、テンプレートT上の離型剤Sの接触角は所定の角度、例えば110度以上になっており、離型剤Sは後述するレジスト膜に対して十分な撥液性を有し、その離型機能を発揮することができる。こうして、図15(d)に示すようにテンプレートT上に転写パターンCに沿った離型剤Sが所定の膜厚で成膜される(図4の工程A5)。その後、保持部252を上昇させ、気体供給部255から気体ガスをテンプレートTに吹き付け、その表面Tを乾燥させる。
その後、搬送ユニット120によって、テンプレートTはトランジションユニット121に搬送され、テンプレート搬送体112によってテンプレートカセットCに戻される(図14の工程A6)。こうしてテンプレート処理装置101における一連のテンプレート処理が終了し、テンプレートTの表面Tに、転写パターンCの形状に沿った離型剤Sが所定の膜厚で成膜される。
以上の実施の形態によれば、工程A3において、テンプレートTの表面Tに紫外線を照射するので、当該表面Tを活性化できる。そして、テンプレートTの表面Tを活性化しながら、当該表面Tに表面改質液Mを供給するので、テンプレートTの表面Tに多量の水酸基を付与することができる。このようにテンプレートTの表面Tを十分に改質できるので、その後テンプレートTの表面Tと離型剤Sが化学結合する際に、当該表面Tと離型剤Sとの密着性を向上させることができる。
以上の実施の形態では、石英ガラスのテンプレートTに対してtert−ペンタノールを用いたが、表面改質液Mには基板の表面の材質によって最適な液を選択することができる。なお、基板の表面の材質とは、基板自体が表面に露出している場合には当該基板自体の材質を指し、基板の表面に膜が形成されている場合には当該基板の表面の膜の材質を指す。
発明者らが鋭意検討したところ、例えば基板の表面がチタン(Ti)、タングステン(W)、アルミナ(Al)、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)の場合にも、基板の表面に多量の水酸基を付与できることが分かった。かかる場合、基板の表面を十分に改質できるので、基板の表面と結合対象物との密着性を向上させることができる。例えば上記実施の形態のように基板がテンプレートTであって、結合対象物が離型剤Sの場合、テンプレートTの表面Tと離型剤Sとの密着性を向上させることができ、離型剤Sの接触角を例えば110度以上にまで向上させることができる。
以上の実施の形態では、表面改質液MによるテンプレートTの表面Tの改質と当該表面Tへの離型剤Sの塗布とは、それぞれ表面改質ユニット130、132と塗布ユニット131、133の別のユニットで行われていたが、一のユニットで行ってもよい。かかる場合、例えば表面改質ユニット130内に、表面改質液ノズル232と離型剤ノズルが共に設けられる。そして、一のユニット内でテンプレートTを移動させることなく、表面改質液MによるテンプレートTの表面Tの改質と当該表面Tへの離型剤Sの塗布とを行うことができる。したがって、テンプレート処理のスループットを向上させることができる。また、テンプレート処理装置1の構成を簡略化することもできる。
以上の実施の形態では、工程A3において紫外線を照射中にテンプレートTの表面Tへの表面改質液Mの供給を開始していたが、テンプレートTの表面Tに表面改質液Mが供給された状態で、テンプレートTの表面Tへの紫外線の照射を開始してもよい。
かかる場合、工程A3を行うため、例えば図16に示す表面改質ユニット130が用いられる。表面改質ユニット130は、側面にテンプレートTの搬入出口(図示せず)が形成された処理容器300を有している。
処理容器300の天井面には、処理容器300の内部に向けて不活性ガス、例えば窒素ガスを供給するためのガス供給口301が形成されている。ガス供給口301には、ガス供給管302を介して窒素ガスを供給するガス供給源303が接続されている。なお、処理容器300の内部は、窒素ガスと水蒸気の混合ガスを供給してもよい。
処理容器300の底面には、処理容器300の内部の雰囲気を排気するための排気口304が形成されている。排気口304には、排気管305を介して処理容器300の内部の雰囲気を真空引きする排気ポンプ306が接続されている。
処理容器300内の底面には、テンプレートTが載置される載置台310が設けられている。テンプレートTは、その表面Tが上方を向くように載置台310の上面に載置される。載置台310内には、テンプレートTを下方から支持し昇降させるための昇降ピン311が設けられている。昇降ピン311は、昇降駆動部312により上下動できる。載置台310の上面には、当該上面を厚み方向に貫通する貫通孔313が形成されおり、昇降ピン311は、貫通孔313を挿通するようになっている。
処理容器300内の天井面であって、載置台310の上方には、テンプレートTの表面Tに例えば172nmの波長の紫外線を照射する紫外線照射部320が設けられている。紫外線照射部320は、例えば載置台310上に載置されたテンプレートTの表面Tに対向し、当該表面T全面を覆うように配置されている。
載置台310と紫外線照射部320との間には、支持板321が配置されている。支持板321は、例えば所定の隙間を介して載置台310上に載置されたテンプレートTの表面Tと対向し、当該表面T全面を覆うように配置されている。なお、支持板321は移動機構(図示せず)によって処理容器300内を移動可能になっている。また、支持板321は、紫外線を透過可能な透明材料が用いられ、本実施の形態においてはテンプレートTと同じ材料の石英ガラスが用いられる。
処理容器300の内部には、載置台310上に載置されたテンプレートTの表面Tと支持板321との間に表面改質液Mを供給する、表面改質液供給部としての表面改質液ノズル330が配置されている。表面改質液ノズル330は、例えばその下端部の供給口330aが斜め下方に向くように配置されている。表面改質液ノズル330は、アーム331に支持されている。アーム331には移動機構(図示せず)が取り付けられ、表面改質液ノズル330は、処理容器300内を可能になっている。
なお、表面改質ユニット132の構成は、上述した表面改質ユニット130の構成と同様であるので説明を省略する。また、テンプレート処理装置101のその他の構成は、上記実施の形態のテンプレート処理装置101の構成と同様であるので説明を省略する。
次に、本実施の形態のテンプレート処理装置101で行われるテンプレート処理について説明する。図17は、テンプレート処理の各工程におけるテンプレートTの状態を示している。なお、本実施の形態におけるテンプレート処理の処理フローは図14で示した処理フローと同様である。
先ず、テンプレート搬送体112によって、カセット載置台110上のテンプレートカセットC内のテンプレートTがトランジションユニット121に搬送される(図14の工程A1)。
その後、搬送ユニット120によって、テンプレートTは、表面改質ユニット130に搬送される。表面改質ユニット130に搬入されたテンプレートTは、昇降ピン311に受け渡され、載置台310に載置される。続いて、ガス供給口301から窒素ガスが処理容器300内に供給される。このとき、排気口304から処理容器300の内部の雰囲気が排気されて、処理容器300の内部は窒素ガス雰囲気に置換される。その後、図17(a)に示すように紫外線照射部320からテンプレートTの表面T全面に紫外線が照射される。そして、テンプレートTの表面Tの有機物が除去され、当該テンプレートTの表面Tが洗浄される(図14の工程A2)。
その後、紫外線照射部320からの紫外線の照射を一旦停止し、図17(b)に示すようにテンプレートTの表面Tと支持板321が所定の隙間を介して対向するように支持板321を配置する。そして、表面改質液ノズル330からテンプレートTの表面Tと支持板321との間に、表面改質液Mが供給される。供給された表面改質液Mは、毛細管現象によってテンプレートTの表面Tと支持板321との間を拡散する。続いて、図17(c)に示すようにテンプレートTの表面Tと支持板321と間に表面改質液Mが供給された状態で、紫外線照射部320から下方に紫外線が照射される。紫外線は、支持板321を通過してテンプレートTの表面T全面に照射される。なお、この工程A3において、処理容器300の内部は窒素ガス雰囲気に維持されている。そして、この工程A3により、テンプレートTの表面Tに多量の水酸基が付与され、当該表面Tが改質される(図14の工程A3)。表面Tの改質後、紫外線照射部320からの紫外線の照射と表面改質液ノズル330からの表面改質液Mの供給を停止した後、例えば窒素等の不活性ガスや乾燥空気などの気体ガスをテンプレートTの表面Tに吹き付けて、当該表面Tを乾燥させる。なお、テンプレートTの表面Tの改質の態様は、上記実施の形態の工程A3における表面改質と同様であるので詳細な説明を省略する。
その後、搬送ユニット120によって、テンプレートTは、塗布ユニット131に搬送され、テンプレートTの表面Tに紫外線を照射しながら、回転中のテンプレートT上に離型剤Sを供給する。供給された離型剤Sは遠心力によりテンプレートT上で拡散し、当該テンプレートTの表面T全面に塗布される(図14の工程A4)。なお、この工程A4は、上記実施の形態の工程A4と同様であるので詳細な説明を省略する。
その後、搬送ユニット120によって、テンプレートTはリンスユニット140に搬送されてリンスされ、図17(d)に示すようにテンプレートT上に転写パターンCに沿った離型剤Sが所定の膜厚で成膜される(図14の工程A5)。なお、この工程A5は、上記実施の形態の工程A5と同様であるので詳細な説明を省略する。
その後、搬送ユニット120によって、テンプレートTはトランジションユニット121に搬送され、テンプレート搬送体112によってテンプレートカセットCに戻される(図14の工程A6)。こうしてテンプレート処理装置101における一連のテンプレート処理が終了し、テンプレートTの表面Tに、転写パターンCの形状に沿った離型剤Sが所定の膜厚で成膜される。
本実施の形態においても、上記実施の形態の効果と同様の効果を享受できる。すなわち工程A3において、テンプレートTの表面Tに紫外線を照射しながら、当該テンプレートTの表面Tに表面改質液Mを供給するので、テンプレートTの表面Tに多量の水酸基を付与することができる。
なお、本実施の形態の工程A3では、毛細管現象を利用してテンプレートTの表面Tと支持板321との間に表面改質液Mを供給していたが、表面改質液Mの供給方法はこれに限定されない。例えばテンプレートTの表面Tと支持板321との間に表面改質液Mを圧入してもよい。
また、本実施の形態の工程A3では、テンプレートTの表面Tと支持板321との間に表面改質液Mを供給する際、紫外線照射部320からの紫外線の照射を一旦停止していたが、当該紫外線の照射を継続して行ってもよい。すなわち、工程A2と工程A3において、紫外線照射部320からの紫外線の照射を継続して行ってもよい。
以上の実施の形態では、工程A3において、支持板321側からテンプレートTの表面Tに紫外線を照射していたが、図18に示すようにテンプレートTの裏面T側から表面Tに紫外線を照射してもよい。このように紫外線を照射するため、表面改質ユニット130では、テンプレートTと支持板321の上下配置を反対にしてもよい、すなわちテンプレートTを支持板321の上方に配置してもよい。あるいは、処理容器300の天井面に配置された紫外線照射部320をテンプレートTの下方に配置してもよい。
かかる場合、図18に示すようにテンプレートTの裏面T側から照射された紫外線は、テンプレートTを通過し、当該テンプレートTの表面Tに照射される。こうしてテンプレートTの表面Tに紫外線を照射しながら、テンプレートT上に表面改質液Mが供給される。そうすると、テンプレートTの表面Tに多量の水酸基を付与することができ、当該表面Tを十分に改質することができる。
本実施の形態によれば、テンプレートTの裏面T側から表面Tに紫外線を照射しているので、紫外線は表面改質液Mに邪魔されることなくテンプレートTの表面Tと表面改質液Mの界面に到達する。このため、紫外線は表面改質液Mによって減衰することなくテンプレートTの表面Tに照射される。したがって、テンプレートTの表面Tより効率よく改質することができる。
以上の実施の形態では、工程A2におけるテンプレートTの表面Tの洗浄は、工程A3を行う表面改質ユニット130で行われていたが、別の洗浄ユニットで行われてもよい。この洗浄ユニットは、例えばテンプレート処理装置101の処理ブロックG1〜G4のいずれかに配置される。
かかる場合、図19及び図20に示すように洗浄ユニット340は、側面にテンプレートTの搬入出口(図示せず)が形成された処理容器350を有している。
処理容器350内には、テンプレートTを吸着保持するチャック351が設けられている。チャック351は、テンプレートTの表面Tが上方を向くように、その裏面Tを吸着保持する。チャック351の下方には、チャック駆動部352が設けられている。このチャック駆動部352は、処理容器350内の底面に設けられ、Y方向に沿って延伸するレール353上に取付けられている。このチャック駆動部352により、チャック351はレール353に沿って移動できる。
処理容器350内の天井面であって、レール353の上方には、チャック351に保持されたテンプレートTに紫外線を照射する紫外線照射部354が設けられている。紫外線照射部354は、図20に示すようにX方向に延伸している。
そして、洗浄ユニット340に搬送されたテンプレートTは、チャック351に吸着保持される。続いて、チャック駆動部352によってテンプレートTをレール353に沿って移動させながら、紫外線照射部354から当該テンプレートTに紫外線が照射される。こうして、テンプレートTの表面T全面に紫外線が照射され、テンプレートTの表面Tが洗浄される。
以上の実施の形態では、表面改質ユニット130において、回転中のテンプレートT上に表面改質液Mを供給していたが、例えばテンプレートTの幅方向に延伸し、下面にスリット状の供給口が形成された表面改質液ノズルを用いてテンプレートT上に表面改質液Mを供給してもよい。かかる場合、表面改質液ノズルをテンプレートTの辺方向に移動させながら、供給口から表面改質液Mが供給される。
以上の実施の形態のリンスユニット140では、浸漬槽251に貯留された有機溶剤にテンプレートTを浸漬することで離型剤Sをリンスしていたが、図10及び図12に示した表面改質ユニット130と同様の構成を有するリンスユニットを用いてもよい。かかる場合、表面改質ユニット130の表面改質液ノズル232に代えて、テンプレートT上に離型剤Sのリンス液としての有機溶剤を供給するリンス液ノズルが用いられる。
そして、このリンスユニットでは、回転中のテンプレートT上に有機溶剤を供給し、テンプレートTの表面T全面をリンスする。所定時間経過すると、離型剤Sの未反応部のみが剥離し、テンプレートT上に転写パターンCに沿った離型剤Sが成膜される。その後、有機溶剤の供給を停止した後、さらにテンプレートTを回転させ続け、その表面Tを振り切り乾燥させる。このようにして、テンプレートT上の離型剤Sがリンスされる。
以上の実施の形態では、工程A4において、テンプレートTの表面Tに紫外線を照射しながら、当該表面Tに離型剤Sを塗布していたが、テンプレートTの表面Tと離型剤Sとを密着性させる方法はこれに限定されない。例えばテンプレートTの表面Tに離型剤Sを塗布した後、当該離型剤Sを加熱してもよい。あるいは、テンプレートTの表面Tに離型剤Sを塗布した後、当該離型剤S上にアルコールを塗布してもよい。いずれの場合でも、テンプレートTの表面Tと離型剤Sとを密着させることができる。
以上の実施の形態では、処理ステーション103において、搬送ユニット120によってテンプレートTを搬送していたが、いわゆる平流し形式を用いてテンプレートTを搬送ローラ上で搬送してもよい。かかる場合、処理ステーション103には、表面改質ユニット、塗布ユニット、リンスユニットがこの順で配置される。そして、テンプレート搬入出ステーション102から搬出されたテンプレートTは、搬送ローラを用いた搬送によってこれら処理ユニットに順次搬送される。各処理ユニットでは、搬送中のテンプレートTに所定の処理が行われる。こうしてテンプレートT上に離型剤Sが成膜されると、テンプレートTがテンプレート搬入出ステーション102に戻され、一連のテンプレート処理が終了する。この場合、各処理ユニットにおいてテンプレートTの搬送中に所定の処理が行われるので、テンプレート処理のスループットをより向上させることができる。
以上の実施の形態のテンプレート処理装置101は、図21に示すようにインプリントシステム400に配置されていてもよい。インプリントシステム400は、テンプレートTを用いて他の基板としてのウェハW上にレジストパターンを形成するインプリントユニット410と、複数、例えば25枚のウェハWをカセット単位で外部とインプリントシステム400との間で搬入出したり、ウェハカセットCに対してウェハWを搬入出したりするウェハ搬入出ステーション411とを有している。また、テンプレート処理装置101とインプリントユニット410との間には、テンプレートTの受け渡しを行うインターフェイスステーション412が配置されている。インプリントシステム400は、これらテンプレート処理装置101、インターフェイスステーション412、インプリントユニット410、ウェハ搬入出ステーション411を一体に接続した構成を有している。
ウェハ搬入出ステーション411には、カセット載置台420が設けられている。カセット載置台420は、複数のウェハカセットCをX方向(図21中の上下方向)に一列に載置自在になっている。すなわち、ウェハ搬入出ステーション411は、複数のウェハWを保有可能に構成されている。
ウェハ搬入出ステーション411には、X方向に延伸する搬送路421上を移動可能なウェハ搬送体422が設けられている。ウェハ搬送体422は、鉛直方向及び鉛直周り(θ方向)にも移動自在であり、ウェハカセットCとインプリントユニット410との間でウェハWを搬送できる。
ウェハ搬入出ステーション411には、ウェハWの向きを調整するアライメントユニット423がさらに設けられている。アライメントユニット423では、例えばウェハWのノッチ部の位置に基づいて、ウェハWの向きが調整される。
インターフェイスステーション412には、X方向に延伸する搬送路430上を移動するテンプレート搬送体431が設けられている。また、搬送路430のX方向正方向側には、テンプレートTの表裏面を反転させる反転ユニット432が配置され、搬送路430のX方向負方向側には、複数のテンプレートTを一時的に保管するバッファカセット433が配置されている。テンプレート搬送体431は、鉛直方向及び鉛直周り(θ方向)にも移動自在であり、処理ステーション103、反転ユニット432、バッファカセット433、インプリントユニット410との間でテンプレートTを搬送できる。
テンプレート処理装置101の処理ステーション103には、搬送ユニット120のインターフェイスステーション412側に、テンプレートTの受け渡しを行うためのトランジションユニット434が配置されている。
次に、上述したインプリントユニット410の構成について説明する。インプリントユニット410は、図22に示すように側面にテンプレートTの搬入出口(図示せず)とウェハWの搬入出口(図示せず)が形成された処理容器440を有している。
処理容器440内の底面には、ウェハWが載置されて保持されるウェハ保持部441が設けられている。ウェハWは、その被処理面が上方を向くようにウェハ保持部441の上面に載置される。ウェハ保持部441内には、ウェハWを下方から支持し昇降させるための昇降ピン442が設けられている。昇降ピン442は、昇降駆動部443により上下動できる。ウェハ保持部441の上面には、当該上面を厚み方向に貫通する貫通孔444が形成されおり、昇降ピン442は、貫通孔444を挿通するようになっている。また、ウェハ保持部441は、当該ウェハ保持部441の下方に設けられた移動機構445により、水平方向に移動可能で、且つ鉛直周りに回転自在である。
図23に示すようにウェハ保持部441のX方向負方向(図23の下方向)側には、Y方向(図23の左右方向)に沿って延伸するレール450が設けられている。レール450は、例えばウェハ保持部441のY方向負方向(図23の左方向)側の外方からY方向正方向(図23の右方向)側の外方まで形成されている。レール450には、アーム451が取り付けられている。
アーム451には、ウェハW上にレジスト液を供給するレジスト液ノズル452が支持されている。レジスト液ノズル452は、例えばウェハWの直径寸法と同じかそれよりも長い、X方向に沿った細長形状を有している。レジスト液ノズル452には、例えばインクジェット方式のノズルが用いられ、レジスト液ノズル452の下部には、長手方向に沿って一列に形成された複数の供給口(図示せず)が形成されている。そして、レジスト液ノズル452は、レジスト液の供給タイミング、レジスト液の供給量等を厳密に制御できる。
アーム451は、ノズル駆動部453により、レール450上を移動自在である。これにより、レジスト液ノズル452は、ウェハ保持部441のY方向正方向側の外方に設置された待機部454からウェハ保持部441上のウェハWの上方まで移動でき、さらに当該ウェハWの表面上をウェハWの径方向に移動できる。また、アーム451は、ノズル駆動部453によって昇降自在であり、レジスト液ノズル452の高さを調整できる。
処理容器440内の天井面であって、ウェハ保持部441の上方には、図22に示すようにテンプレートTを保持するテンプレート保持部460が設けられている。すなわち、ウェハ保持部441とテンプレート保持部460は、ウェハ保持部441に載置されたウェハWと、テンプレート保持部460に保持されたテンプレートTが対向するように配置されている。また、テンプレート保持部460は、テンプレートTの裏面Tの外周部を吸着保持するチャック461を有している。チャック461は、当該チャック461の上方に設けられた移動機構462により、鉛直方向に移動自在で、且つ鉛直周りに回転自在になっている。これにより、テンプレートTは、ウェハ保持部441上のウェハWに対して所定の向きに回転し昇降できる。
テンプレート保持部460は、チャック461に保持されたテンプレートTの上方に設けられた光源463を有している。光源463からは、例えば可視光、近紫外光、紫外線などの光が発せられ、この光源463からの光は、テンプレートTを透過して下方に照射される。
本実施の形態にかかるインプリントシステム400は以上のように構成されている。次に、そのインプリントシステム400で行われるインプリント処理について説明する。図24は、このインプリント処理の主な処理フローを示し、図25は、このインプリント処理の各工程におけるテンプレートTとウェハWの状態を示している。
先ず、テンプレート搬送体112によって、テンプレート搬入出ステーション102から処理ステーション103にテンプレートTが搬送される(図24の工程B1)。処理ステーション103では、テンプレートTの表面Tの洗浄(図24の工程B2)、表面Tへの紫外線の照射及び表面Tへの表面改質液Mの供給による表面Tの改質(図24の工程B3)、表面Tへの紫外線の照射及び表面Tへの離型剤Sの塗布(図24の工程B4)、離型剤Sのリンス(図24の工程B5)が順次行われ、テンプレートTの表面Tに離型剤Sが成膜される。なお、これら工程B2〜B5は、前記実施の形態における工程A2〜A5と同様であるので、詳細な説明を省略する。
離型剤Sが成膜されたテンプレートTは、トランジションユニット434に搬送される。続いて、テンプレートTは、インターフェイスステーション412のテンプレート搬送体431によって、反転ユニット432に搬送されて、テンプレートTの表裏面が反転される。すなわち、テンプレートTの裏面Tが上方に向けられる。その後、テンプレートTは、テンプレート搬送体431によってインプリントユニット410に搬送され、テンプレート保持部460のチャック461に吸着保持される。
このように処理ステーション103においてテンプレートTにテンプレート処理を行い、インプリントユニット410へテンプレートTを搬送中に、ウェハ搬入出ステーション411では、ウェハ搬送体422により、カセット載置台420上のウェハカセットCからウェハWが取り出され、アライメントユニット423に搬送される。そして、アライメントユニット423において、ウェハWのノッチ部の位置に基づいて、ウェハWの向きが調整される。その後、ウェハWは、ウェハ搬送体422によってインプリントユニット410に搬送される(図24の工程B6)。なお、ウェハ搬入出ステーション411において、ウェハカセットC内のウェハWは、その被処理面が上方を向くように収容されており、この状態でウェハWはインプリントユニット410に搬送される。
インプリントユニット410に搬入されたウェハWは、昇降ピン442に受け渡され、ウェハ保持部441上に載置され保持される。続いて、ウェハ保持部441に保持されたウェハWを水平方向の所定の位置に移動させて位置合わせをした後、レジスト液ノズル452をウェハWの径方向に移動させ、図25(a)に示すようにウェハW上にレジスト液が塗布され、レジスト膜Rが形成される(図24の工程B7)。このとき、制御部260により、レジスト液ノズル452から供給されるレジスト液の供給タイミングや供給量等が制御される。すなわち、ウェハW上に形成されるレジストパターンにおいて、凸部に対応する部分(テンプレートTの転写パターンCにおける凹部に対応する部分)に塗布されるレジスト液の量は多く、凹部に対応する部分(転写パターンCにおける凸部に対応する部分)に塗布されるレジスト液の量は少なくなるように塗布される。このように転写パターンCの開口率に応じてウェハW上にレジスト液が塗布される。
ウェハW上にレジスト膜Rが形成されると、ウェハ保持部441に保持されたウェハWを水平方向の所定の位置に移動させて位置合わせを行うと共に、テンプレート保持部460に保持されたテンプレートTを所定の向きに回転させる。そして、図25(a)の矢印に示すようにテンプレートTをウェハW側に下降させる。テンプレートTは所定の位置まで下降し、テンプレートTの表面TがウェハW上のレジスト膜Rに押し付けられる。なお、この所定の位置は、ウェハW上に形成されるレジストパターンの高さに基づいて設定される。続いて、光源463から光が照射される。光源463からの光は、図25(b)に示すようにテンプレートTを透過してウェハW上のレジスト膜Rに照射され、これによりレジスト膜Rは光重合する。このようにして、ウェハW上のレジスト膜RにテンプレートTの転写パターンCが転写され、レジストパターンPが形成される(図24の工程B8)。
その後、図25(c)に示すようにテンプレートTを上昇させて、ウェハW上にレジストパターンPを形成する。このとき、テンプレートTの表面Tには離型剤Sが塗布されているので、ウェハW上のレジストがテンプレートTの表面Tに付着することはない。その後、ウェハWは、昇降ピン442によりウェハ搬送体422に受け渡され、インプリントユニット410からウェハ搬入出ステーション411に搬送され、ウェハカセットCに戻される(図24の工程B9)。なお、ウェハW上に形成されたレジストパターンPの凹部には、薄いレジストの残存膜Lが残る場合があるが、例えばインプリントシステム400の外部において、図25(d)に示すように当該残存膜Lを除去してもよい。
以上の工程B6〜B9(図24中の点線で囲った部分)を繰り返し行い、一のテンプレートTを用いて、複数のウェハW上にレジストパターンPをそれぞれ形成する。この間、上述した工程B1〜B5を繰り返し行い、複数のテンプレートTの表面T上に離型剤Sを成膜する。離型剤Sが成膜されたテンプレートTは、インターフェイスステーション412のバッファカセット433に保管される。
そして、所定枚数のウェハWに対して工程B6〜B9が行われると、テンプレート搬送体331によって、使用済みのテンプレートTがインプリントユニット410から搬出され、反転ユニット432に搬送される(図24の工程B10)。続いて、テンプレート搬送体431によって、バッファカセット433内のテンプレートTがインプリントユニット410に搬送される。こうして、インプリントユニット410内のテンプレートTが交換される。なお、テンプレートTを交換するタイミングは、テンプレートTの劣化等を考慮して設定される。また、ウェハWに異なるレジストパターンPを形成する場合にも、テンプレートTが交換される。そして、例えばテンプレートTを1回使用する度に当該テンプレートTを交換してもよい。また、例えば1枚のウェハW毎にテンプレートTを交換してもよいし、例えば1ロット毎にテンプレートTを交換してもよい。
反転ユニット432に搬送された使用済みのテンプレートTは、その表裏面が反転される。その後、テンプレート搬送体431、搬送ユニット120、テンプレート搬送体112によって、テンプレートTはテンプレートカセットCに戻される。このようにして、インプリントシステム400において、テンプレートTを連続的に交換しつつ、複数のウェハWに対して所定のレジストパターンPが連続的に形成される。
以上の実施の形態のインプリントシステム400はテンプレート処理装置101を有しているので、インプリントシステム400において、テンプレートT上に離型剤Sを成膜しつつ、当該テンプレートTをインプリントユニット410に連続的に供給できる。これによって、例えばテンプレートTが劣化する前、あるいは複数のウェハW上に異なるレジストパターンPを形成する場合でも、インプリントユニット410内のテンプレートTを連続して効率よく交換することができる。したがって、複数のウェハWに対して所定のレジストパターンPを連続的に形成することができる。また、これによって、半導体デバイスの量産化を実現することも可能となる。
以上の実施の形態では、基板としてのテンプレートTの表面Tと離型剤Sとを密着させるために当該表面Tを改質したが、本発明は別の基板の表面を改質する際にも適用できる。
例えば近年、半導体デバイスの高集積化が進んでおり、当該半導体デバイスを3次元に積層する3次元集積技術を用いることが提案されている。この3次元集積技術においては、例えば2枚の基板としての半導体ウェハ(以下、「ウェハ」という。)の接合が行われる。かかる場合、ウェハ上に形成された水酸基同士が脱水縮により結合されることで、ウェハ同士が強固に接合される。そこで、このウェハ同士の結合をより強固にするため、例えば酸素プラズマをウェハに照射して、当該ウェハ上により多量の水酸基を形成することが行われている。しかしながら、この場合、酸素プラズマによってウェハの表面が物理的なダメージやチャージアップダメージを被るおそれがある。この点、本発明のようにウェハの表面に紫外線を照射しながら、表面改質液を供給すると、当該ウェハの表面に多量の水酸基を付与することができる。したがって、本発明によればウェハの表面にダメージを与えることなく当該ウェハの表面を改質することができ、本発明はかかるウェハの接合にも有用である。
また、本発明は、基板が例えばFPD(フラットパネルディスプレイ)、フォトマスク用のマスクレチクルなどの別の基板である場合にも適用できる。
さらに、本発明は、基板を別の対象結合物、例えば別のシランカップリング剤と結合させる場合にも適用できる。すなわち、基板の表面に水酸基を多量に付与することで、当該基板の表面とシランカップリング剤との結合が促進される。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1 照射ユニット
10 処理容器
25 紫外線照射部
40 表面改質液供給ユニット
60 供給ノズル
63 表面改質液供給源
71 シランカップリング剤供給ユニット
101 テンプレート処理装置
130、132 表面改質ユニット
131、133 塗布ユニット
140〜143 リンスユニット
232 表面改質液ノズル
240 紫外線照射部
260 制御部
320 紫外線照射部
321 支持板
330 表面改質液ノズル
C 転写パターン
M 表面改質液
P レジストパターン
R レジスト膜
S 離型剤
T テンプレート
W ウェハ

Claims (15)

  1. 基板の表面を改質する方法であって、
    基板の表面にエネルギー線を照射する工程と、
    3個の炭素原子が単結合で直鎖状に結合し、その両端の炭素原子の一端は1個の水酸基が結合し、他の一端は3個の水素原子と結合した構造を有するアルコールを含む表面改質液を、前記基板の表面に供給して前記基板の表面に水酸基を付与する工程と、
    を有することを特徴とする、基板表面の改質方法。
  2. 前記アルコールは、1−プロパノール、2−ブタノール、イソブタノール、tert−ペンタノール、β−メタリルアルコール、3−メチル−3−ペンタノール、1,2−ジメチル−2−プロペン−1−オール
    のうちの、少なくとも一つを含むことを特徴とする、請求項1に記載の基板表面の改質方法。
  3. 前記基板の表面に水酸基を付与した後、当該基板上にシランカップリング剤を供給し、前記水酸基とシランカップリング剤を結合する工程を有することを特徴とする、請求項1または2に記載の基板表面の改質方法。
  4. 前記シランカップリング剤の供給は、シランカップリング剤の蒸気を供給することで行なうことを特徴とする、請求項3に記載の基板表面の改質方法。
  5. 前記エネルギー線は、紫外線またはX線であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の基板表面の改質方法。
  6. 前記エネルギー線を照射する工程は、前記アルコールを含む表面改質液を、前記基板の表面に供給するより前に行われることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の基板表面の改質方法。
  7. 前記エネルギー線の照射と、前記アルコールを含む表面改質液の供給は同時に行われることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の基板表面の改質方法。
  8. 前記基板は、表面にSi含有材料を有することを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の基板表面の改質方法。
  9. 前記基板は、表面に転写パターンが形成され、且つ前記転写パターンを他の基板上のレジスト膜に転写してレジストパターンを形成するためのテンプレートであることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の基板の表面改質方法。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の基板の表面改質方法を表面改質装置によって実行させるために、当該表面改質装置を制御する制御部のコンピュータ上で動作するプログラム格納した、読み取り可能なコンピュータ記憶媒体。
  11. 基板の表面を改質する表面改質装置であって、
    基板の表面にエネルギー線を照射するエネルギー線照射部と、
    基板の表面に水酸基を付与するための、3個の炭素原子が単結合で直鎖状に結合し、その両端の炭素原子の一端は1個の水酸基が結合し、他の一端は3個の水素原子と結合した構造を有するアルコールを含む表面改質液を、前記基板に供給する表面改質液供給部と、を有することを特徴とする、基板の表面改質装置。
  12. 前記表面改質液供給部は、前記表面改質液の蒸気を生成する蒸気生成部を有し、当該蒸気生成部によって生成された前記表面改質液の蒸気を前記基板に供給することを特徴とする、請求項11に記載の基板の表面改質装置。
  13. 前記蒸気生成部は、前記表面改質液を加熱する加熱部を有することを特徴とする、請求項12に記載の基板の表面改質装置。
  14. 前記アルコールは、1−プロパノール、2−ブタノール、イソブタノール、tert−ペンタノール、β−メタリルアルコール、3−メチル−3−ペンタノール、1,2−ジメチル−2−プロペン−1−オールの少なくとも一つを含むことを特徴とする、請求項11〜13のいずれかに記載の基板の表面改質装置。
  15. 前記基板は、表面に転写パターンが形成され、且つ前記転写パターンを他の基板上のレジスト膜に転写してレジストパターンを形成するためのテンプレートであることを特徴とする、請求項11〜14のいずれかに記載の基板の表面改質装置。
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