JP2013175548A - 白色led及びそれを備える白色発光デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】安価に製造することができ、かつ多段励起を起こし難く、色再現性や演色性の高い白色LED及びそれを備える白色発光デバイスを提供する。
【解決手段】青色LEDと、その青色LEDが放つ青色光を吸収して発光する少なくとも2種類以上の蛍光体層を組み合わせた白色発光デバイスであって、蛍光層が少なくとも1種類以上の緑〜黄色系蛍光体と、少なくとも1種類以上の橙〜赤色系蛍光体とを含み、その橙〜赤色系蛍光体がユーロピウム(Eu)を賦活したアルカリ土類金属シリケート蛍光体である。
【選択図】なし

Description

本発明は、白色LED及びそれを備える白色発光デバイスに関し、より詳しくは、青色LEDと黄色〜緑色蛍光体及び橙〜赤色蛍光体とを組み合わせた白色LED及びそれを備える白色発光デバイスに関する。
白色発光ダイオード(白色LED)は、従来、小型携帯機器のLCDバックライト光源として活発に開発がなされてきたが、次世代の応用として照明用途への展開が進んでいる。白色LEDとして主なものは、青色LEDとYAG:Ce3+とを組み合わせたものである。しかしながら、この組み合わせで得られる白色光は演色性が低いという問題がある(例えば、特許文献1を参照。)。
この特許文献1には、青色LEDとYAG:Ceとを組み合わせて作成した白色LEDであり、各色温度での平均演色性評価数Raが示されているが、そのRaは80以下であり照明用途としては演色性が低い。これは、スペクトルにおいて600nm以上の赤み成分が不足しているためである。
この点を改善するため、3波長型といわれる白色LEDが開発され、青色LEDと緑色〜黄色系蛍光体と、赤色蛍光体を用いた白色LEDが提案されている(例えば、特許文献2を参照。)。ここで、赤色蛍光体としては、例えばCaAlSiN:Eu、(Sr,Ca)AlSiNなどの窒化物蛍光体(例えば、特許文献3を参照。)や、CaS:Eu、SrS:Eu、(Ca,Sr)S:Euなどの硫化物蛍光体(例えば、特許文献4を参照。)が知られている。
窒化物赤色蛍光体は、蛍光体としては高輝度が得られるなど高特性であるが、2000℃近い高温の窒素加圧雰囲気下でアニールするという製造工程が必要となり、製造が難しい上に特殊な設備が必要となり、その結果として蛍光体そのものが高価となる。一方、硫化物蛍光体は、その製造方法は窒化物蛍光体に比べて容易であるが、大気中での安定性に問題があり、蛍光体としての輝度の経時変化や分解発生する硫黄によってAgやCuなどの配線材料が腐食するという問題があり、採用することができなかった。
また、これらの窒化物、硫化物赤色蛍光体の励起スペクトルは、長波長側まで延びており、黄色〜緑色蛍光体と混ぜて白色LEDを作製したときには、多段励起が発生しやすいという問題もある。
ここで、図4に、CaAlSiN:Euと(Sr,Ca)AlSiN:Euの励起・発光スペクトルを示す。図4に示されるように、これらの蛍光体は、緑〜黄色の領域において励起強度が高いことが分かる。具体的には、例えば550nmにおける励起強度は、450nmにおける励起強度の50%以上を示している(非特許文献1、p107より抜粋。)。なお、図4は、455nm励起での発光スペクトル測定によって得られたスペクトル図である。
したがって、これらの赤色蛍光体を、緑や黄色の蛍光体と混合させて青色励起した場合には、緑や黄色発光が赤色蛍光体を励起する多段励起が発生し、色味にバラつきが生じたり、白色LEDの発光効率低下が生じやすくなる。この多段励起の影響を減じるために、蛍光層を積層したり分離したりする構造も提案されているが、白色LED製造工程が煩雑になるといった点で問題がある。
ところで、窒化物や硫化物以外の蛍光体として、ユーロピウム(Eu)賦活アルカリ土類金属シリケート蛍光体が知られており、その中でも、(Sr,Ba)SiO:Euが一般的に使用されている。この(Sr,Ba)SiO:Euで表されるEu賦活アルカリ土類金属シリケート蛍光体は、その製造が容易であり特殊な製造設備も必要せず、またBa/Sr比率を変えることによって発光波長の調整が可能であるという特色があるため広く用いられている。しかしながら、この系で実現できる発光波長は580nm程度までであった(例えば、非特許文献2を参照。)
以上のように、従来の青色LEDとYAG:Ceとの組み合わせでは、スペクトルの赤み成分が少ないために演色性が低いという問題がある。また、演色性を上げるための実用的な赤色蛍光体としては、窒化物蛍光体しかなく、製造が難しく高価であるという問題がある。また、励起スペクトルが長波長側まで伸びているために多段励起が起こりやすいという問題もある。
特開平10-242513号公報 特開2000−244021号公報 特開2006−008721号公報 特開昭56−82876号公報
白色LED照明技術のすべて 工業調査会 p54-55及びp107 T.L.Barry J.Electrochem.Soc. 115(1968) 1181-1184
そこで、本発明は、上述した種々の問題を解決するために提案されたものであり、安価に製造することができ、かつ多段励起を起こし難く、色再現性や演色性の高い白色LED及びそれを備える白色発光デバイスを提供することにある。
本発明者らは、上述した種々の問題に鑑みて鋭意検討を重ねた。その結果、安価に製造することができ、かつ多段励起の起こし難く、青色光を吸収して橙〜赤色に強発光するEu賦活アルカリ土類金属シリケート蛍光体を用い、このシリケート蛍光体と青色光を吸収して緑〜黄色に強発光する蛍光体とを組み合わせた蛍光体層を形成し、これを青色LEDと組み合わせることによって、色再現性や演色性の高い白色LEDが得られることを見出して、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明に係る白色LEDは、青色LEDと、該青色LEDが放つ青色光を吸収して発光する少なくとも2種類以上の蛍光体層を組み合わせた白色LEDであって、上記蛍光層が少なくとも1種類以上の緑〜黄色系蛍光体と、少なくとも1種類以上の橙〜赤色系蛍光体とを含み、該橙〜赤色系蛍光体がユーロピウム(Eu)を賦活したアルカリ土類金属シリケート蛍光体であることを特徴とする。
ここで、上記橙〜赤色系蛍光体としては、下記組成式(1)で表されるEu賦活アルカリ土類金属シリケート蛍光体であることが好ましい。
[(SrCaMgEuSi] (1)
(但し、上記式(1)中のa、b、c、d及びeは、a+b+c+d=1であり、且つ、0<a<0.7、0<b<0.7、0≦c<0.5、0.012≦d<0.2、0.8≦e≦1.5を満たす。)
また、上記緑〜黄色系蛍光体としては、βサイアロン、(Ba,Sr)SiO:Eu、YAl12:Ce、Y(Al,Ga)12:Ce、(Y,Gd)Al12:Eu、LuAl12:Ce、Ca−αサイアロンのいずれかであることが好ましい。
また、本発明に係る白色発光デバイスは、上述した白色LEDを備えることを特徴とする。
本発明によれば、安価に製造することができ、かつ多段励起を起こし難く、色再現性や演色性の高い白色LED及びそれを備える白色発光デバイスを提供することができる。
白色LEDの一例を示す概略模式図である。 実施例1にて作製したEu賦活アルカリ土類金属シリケート蛍光体の励起・発光スペクトルを示す図である。 実施例1にて作製した白色LEDの励起・発光スペクトルの示す図である。 CaAlSiN:Euと(Sr,Ca)AlSiN:Euの励起・発光スペクトルを示す図である。
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態(以下、「本実施の形態」という。)について、図面を参照しながら以下の順で詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
1.白色LEDの概要
2.白色LEDの構成例
2−1.全体構成
2−2.蛍光体
2−2−1.緑〜黄色系蛍光体
2−2−2.橙〜赤色系蛍光体
2−2−3.橙〜赤色系蛍光体の製造方法
2−3.白色LEDの他の形態
3.白色発光デバイス
4.実施例
≪1.白色LEDの概要≫
本実施の形態に係る白色発光ダイオード(白色LED)は、発光素子である青色LEDとその青色LEDが放つ青色光を吸収して発光する少なくとも2種類以上の蛍光体からなる蛍光体層を組み合わせたものである。そして、その蛍光体層は、少なくとも1種類以上の緑〜黄色系蛍光体と、少なくとも1種類以上の橙〜赤色系蛍光体を含み、橙〜赤色蛍光体がユーロピウム(Eu)を賦活したアルカリ土類金属シリケート蛍光体であることを特徴としている。
このように、本実施の形態に係る白色LEDは、従来のような高価であって製造プロセスが煩雑となる窒化物系赤色蛍光体や硫化物系赤色蛍光体を用いることなく、安価なプロセスで製造でき、かつ多段励起を起こし難いEu賦活アルカリ土類金属シリケート蛍光体を用いる。これにより、スペクトルの赤み成分を高めることができるとともに、多段励起による色味のバラつきや発光効率の低下を抑制することができ、色再現性があって演色性の高い白色LEDとなる。
≪2.白色LEDの構成例≫
<2−1.全体構成>
本実施の形態に係る白色LEDは、上述のように、発光素子である青色LEDとその青色LEDが放つ青色光を吸収して発光する少なくとも2種類以上の蛍光体からなる蛍光体層を組み合わせて構成されている。そして、その蛍光体層は、少なくとも1種類以上の緑〜黄色系蛍光体と、少なくとも1種類以上の橙〜赤色系蛍光体を含んでいる。そしてさらに、その蛍光体層を構成する橙〜赤色蛍光体が、ユーロピウム(Eu)を賦活したアルカリ土類金属シリケート蛍光体を含むものである。
図1に、本実施の形態に係る白色LEDの一構成例の概略断面図を示す。なお、図1に示す白色LEDは、表面実装型と言われる形態の発光装置であるが、当然この形態に限られるものではなく、種々の形態の発光装置に適用することができる。
白色LED10は、例えば図1に示すように、素子基板21上に発光素子としての青色LED11を有している。素子基板21は、青色LED11を駆動するための電力を供給する電極22,23が絶縁性を保って形成されており、電極22,23は例えばリード線24,25によって青色LED11に接続されている。発光素子である青色LED11は、電極22,23からの電気エネルギーを光に換える光電変換素子となる。
また、白色LED10は、その青色LEDの周囲に、例えば樹脂層26が設けられ、その樹脂層26には青色LED11上を開口する開口部27が形成されている。この開口部27には、青色LED11の発光方向に向かって開口面積が広くなるように反射膜28で覆われた傾斜面が形成されてすり鉢状となっており、その開口部27の底面に青色LED11が配置されるようになっている。
そして、白色LED10では、その開口部27内に、少なくとも1種類以上の緑〜黄色系蛍光体と、少なくとも1種類以上の橙〜赤色系蛍光体とを含んでなる蛍光体層12が形成されている。この蛍光体層12は、少なくとも1種類以上の緑〜黄色系蛍光体と少なくとも1種類以上の橙〜赤色系蛍光体とを、母材である透明樹脂に混練させた混練物12’の状態で構成されており、この混練物12’を青色LED11を覆い被せるように埋め込んで構成されている。蛍光体層12では、上述した発光素子である青色LED11が放つ青色光の一部又は全部を、蛍光体層12を構成する蛍光体が吸収することによって励起されて発光し、その発光成分を出力光として出力する。
蛍光体層12(混練物12’)において、母材としては、例えばエポキシ樹脂、シリコン樹脂などの樹脂、低融点ガラスなどの透明な材料を用いることができる。また、その母材中における蛍光体の含有量としては、特に限定されるものではなく用途などに応じて適宜変更することができるが、5〜80重量%とすることが好ましく、10〜60重量%とすることがより好ましい。
<2−2.蛍光体>
次に、蛍光体層12に含まれる、少なくとも1種類以上の緑〜黄色系蛍光体と、少なくとも1種類以上の橙〜赤色系蛍光体について説明する。
<2−2−1.緑〜黄色系蛍光体>
緑〜黄色系蛍光体としては、SrAl:Eu、CaScSi12:Ce、CaSc:Ce、(Ba,Sr)SiO:Eu、BaSi12:Eu、β−サイアロン、YAl12:Ce、Y(Al,Ga)12:Ce、(Y,Gd)Al12:Eu、LuAl12、Ca−αサイアロンなどの種々のものが挙げられる。
その中でも、特に、高輝度が得られるβ−サイアロン、(Ba,Sr)SiO:Eu、YAl12:Ce、Y(Al,Ga)12:Ce、(Y,Gd)Al12:Eu、LuAl12、Ca−αサイアロンのいずれか1種以上であることが好ましい。
<2−2−2.橙〜赤色系蛍光体>
また、橙〜赤色系蛍光体としては、Euを賦活したアルカリ土類金属シリケート蛍光体を用いる。Eu賦活アルカリ土類金属シリケート蛍光体としては、橙色発光するシリケート蛍光体、又は、橙〜赤色発光するシリケート蛍光体を使用することができる。
このような橙〜赤色系蛍光体としてのEu賦活アルカリ土類金属シリケート蛍光体は、従来用いられていた窒化物系赤色蛍光体や硫化物系赤色蛍光体のように煩雑なプロセスの経ることなく簡便にかつ安価に製造することができる。そして、これを上述の緑〜黄色系蛍光体と組み合わせて用いることによって、安価に白色LED及びそれを備える白色発光デバイスを製造することができる。
また、Eu賦活アルカリ土類金属シリケート蛍光体は、窒化物系赤色蛍光体や硫化物系赤色蛍光体のような蛍光体に比べて、例えば550nm程度の緑〜黄色領域における励起強度が低い。そのため、緑〜黄色系蛍光体と組み合わせて白色LEDを製造した場合においても、多段励起が発生することなく、色味のバラつきや発光効率の低下を効果的に抑制することができ、色再現性があって演色性に優れた白色LEDとすることができる。
橙色発光するEu賦活アルカリ土類金属シリケート蛍光体としては、例えばSrSiO:Euを使用することができる。また、この組成からなるシリケート蛍光体のSrサイトをBaで置換することで、発光波長を600nm程度までシフトさせることができる。
また特に、Eu賦活アルカリ土類金属シリケート蛍光体としては、橙〜赤色発光するシリケート蛍光体であって、下記組成式(1)で表されるEu賦活アルカリ土類金属シリケート蛍光体を使用することがより好ましい。
[(SrCaMgEuSi] (1)
ここで、上記式(1)中のa、b、c、d及びeは、a+b+c+d=1であり、且つ、0<a<0.7、0<b<0.7、0≦c<0.5、0.012≦d<0.2、0.8≦e≦1.5を満たす。
600nm以上で発光するシリケート蛍光体は、これまでには知られていない。しかしながら、上記組成式(1)で表されるEu賦活アルカリ土類金属シリケート蛍光体は、その発光波長が600nmを超えて、また半値幅も小さいものであり、従来の橙〜赤色系蛍光体よりも高輝度で色純度が良好な蛍光体となる。このような上記組成式(1)で表されるEu賦活アルカリ土類金属シリケート蛍光体を用いることによって、スペクトルの赤み成分をより効果的に補うことができ、より一層に演色性の高い白色LEDを作製できる。
具体的に、上記組成式(1)で表されるEu賦活アルカリ土類金属シリケート蛍光体において、アルカリ土類金属であるストロンチウム(Sr)及びカルシウム(Ca)の混合割合は、それぞれ、原子数(a)及び(b)で、0<a<0.7、0<b<0.7とする。これらのアルカリ土類金属の割合が0.7以上では、600nm以上の発光を示す結晶相の割合が相対的に少なり、600nm以上の発光波長のピーク強度が弱くなる。
また、このEu賦活アルカリ土類金属シリケート蛍光体においては、さらにマグネシウム(Mg)を任意に添加することができる。マグシウムの添加量は、原子数(c)で0≦c<0.5とする。このようにマグネシウムを添加することによって、耐湿性の改善や、赤色蛍光体として好適に利用可能なように発光波長や励起波長の最適化をより効果的に行うことができる。一方、マグネシウムの添加割合を0.5以上にすると、別の結晶相に転移するため好ましくない。
また、賦活剤として添加するEuは、その原子数(d)で0.012≦d<0.2の割合となるようにする。Eu濃度が1.2%未満では520nmと580nmに発光のピークを持つ2つの発光が重なった形状を示し、一方で20%以上の場合には濃度消光を生じる可能性がある。したがって、Euの割合(d)を1.2%以上(0.012≦d)とし、また上限としては濃度消光が起きない20%未満(d<0.2)とすることにより、濃度消光を生じさせることなく、600nm以上の波長で発光する蛍光体となる。
また、Eu賦活アルカリ土類金属シリケート蛍光体において、ケイ素(Si)の混合割合は、その原子数(e)で0.8≦e≦1.5とする。ケイ素の混合割合が0.8未満では、SrO、CaO、SrSiOやCaSiO、又はその固溶体相が生成し結晶性が悪くなり、蛍光輝度が低下するため好ましくない。一方で、ケイ素の混合割合が1.5を超える場合においても、SrSiOやCaSiO、又はその固溶体相が生成し結晶性が悪くなり、蛍光輝度が低下するため好ましくない。
このような組成を有するEu賦活アルカリ金属シリケート蛍光体によれば、発光波長を600nm以上とすることができ、また半値幅も小さく、従来の蛍光体よりも高輝度であって色純度が良好な橙〜赤色系の蛍光体とすることができる。そして、このEu賦活アルカリ金属シリケート蛍光体を蛍光体層中に含有させることによって、スペクトルの赤み成分をより効果的に補って演色性の高い白色LEDを作製することができる。
<2−2−3.橙〜赤色系蛍光体の製造方法>
ここで、例えば上記組成式(1)で表される蛍光体などの橙〜赤色発光するEu賦活アルカリ土類金属シリケート蛍光体の製造方法について説明する。
Eu賦活アルカリ土類金属シリケート蛍光体は、作製する組成の原料としてSrCO、CaCO、SiO、Euなどの原料を所定の組成になるように秤量し、これを水またはアルコールに分散し乾燥させて前駆体を得て、これを仮焼成し、さらにフラックスと混合して弱還元雰囲気下で還元焼成してフラックスを除去することによって得ることができる。また、粉末であるSiOの代わりに水溶性ケイ素化合物(Water Soluble Silicon、以下「WSS」と称することがある。)を用いた溶液法により前駆体を作製し、得られた前駆体を還元焼成する方法によって得ることもでき、この方法によれば、構成元素が均一に分布した蛍光体を得ることができるためより好ましい。以下では、WSSを用いて前駆体を作製することによって製造する方法を一例として説明するが、製造方法としてはこれに限られるものではない。
本実施の形態に係る白色LEDの蛍光体層に含まれるEu賦活アルカリ土類金属シリケート蛍光体は、例えば、原料成分を均一に分散させたゲル体を得るゲル体生成工程と、ゲル体を乾燥して前駆体となる乾燥物を得る乾燥工程と、前駆体を仮焼成して仮焼成粉を得る仮焼成工程と、仮焼成粉を還元焼成する還元焼成工程とを有する一連の処理によって製造することができる。
(ゲル体生成工程)
ゲル体生成工程では、所望とする組成となるように所定の割合で秤量した原料金属塩と賦活剤としてのEu化合物とを水に分散させて分散液とし、得られた分散液に所定量の水溶性ケイ素化合物を加えてゲル体を生成する。このように、原料金属塩の分散液と水溶性ケイ素化合物とを混合させてゲル体を生成させることによって、原料を均一に分散させることができる。なお、クエン酸などの有機酸で原料金属塩を溶解した水溶液とすることもできるが、この場合、後工程で熱分解や燃焼による除去が必要となる。また、その燃焼反応時には、酸素が不足して不完全燃焼となりやすく激しい臭気が発生したり、多量の有機酸を焼き飛ばす必要があるなど、あまり実用的ではない。
原料金属塩としては、例えば、カルシウム(Ca)塩とストロンチウム(Sr)塩とEu化合物を用いる。また、原料金属塩としてマグネシウム(Mg)塩をさらに加えることができる。これらのカルシウム塩とストロンチウム塩とマグネシウム塩としては、例えば、SrCO、CaCO、Euなどの炭酸塩、酢酸塩、硝酸塩、塩化物塩などを用いることができるが、その中でも炭酸塩と酢酸塩を用いることが好ましい。また、賦活剤として添加するEuの化合物としては、酸化物、酢酸塩、硝酸塩などを用いることができ、またEu単独で用いることもできる。
この製造方法においては、先ず、所望とする組成となるように準備した原料金属塩であるカルシウム塩やストロンチウム塩、マグネシウム塩と、賦活剤であるEu化合物とを水に加えて撹拌して分散液を得る。
一方、ゲル体生成工程では、上述した原料金属塩を分散させた分散液を準備するとともに、水溶性ケイ素化合物(WSS)を作製して準備する。水溶性ケイ素化合物は、例えば以下に示す方法により作製することができる。すなわち、原料としてテトラエトキシシラン(TEOS)と2価アルコールとを、例えばモル比で1:3以上となるようにそれぞれ加えて80℃で1時間混合し、この混合液に触媒としての酸を少量(混合液の0.2%程度)加えて1時間攪拌することによって作製する。2価アルコールとしては、例えばプロピレングリコールを用いることができ、また触媒として用いる酸としては、乳酸又は塩酸を用いることができる。
このようにして作製された水溶性ケイ素化合物を用いることによって、簡便に原料金属塩を分散させた分散液と混合させることができる。そして、後述のように、このような混合液を用いた湿式合成法を利用して前駆体を形成することによって、原料を均一に分散させた前駆体を得ることができ、特に賦活剤であるEuを均一に添加させることができるので、高輝度な蛍光体を効果的に作製することができる。
また、水溶性ケイ素化合物(WSS)においては、TEOSとプロピレングリコールとがモル比で1:3以上となるように混合することによって水溶性になるが、モル比1:3未満ではゲル化し易くなる。そのため、長期保存を行う場合には、好ましくはTEOSとプロピレングリコールとをモル比1:4以上となるように混合する。
ゲル体生成工程では、上述のようにそれぞれ作製した原料金属を分散させた分散液と水溶性ケイ素化合物とを、所望とする組成比となるように混合し、ゲル体を作製する。
本実施の形態において、例えば、上記式(1)で示される組成式を有するEu賦活アルカリ土類金属シリケート蛍光体、すなわち、組成式[(SrCaMgEuSi]で表され、a+b+c+d=1であり、且つ、0<a<0.7、0<b<0.7、0≦c<0.5、0.012≦d<0.2、0.8≦e≦1.5を満たすEu賦活アルカリ土類金属シリケート蛍光体を作製する場合には、各原子比が上記割合となるように、原料金属塩、Eu化合物を秤量して混合するとともに、水溶性ケイ素化合物を添加することによってゲル体を作製する。供給する原料中の原子比と得られる蛍光体の原子組成比とは略一致することから、所望とする組成比となるように原料をそれぞれ秤量して混合することによって、それぞれの原子を上述した範囲とすることができる。
ゲル体の生成においては、アルカリ土類金属を分散させた分散液に水溶性ケイ素化合物を添加して、撹拌しながらゲル化させる。ゲル化に要する時間は、アルカリ土類金属元素の種類や水溶液の水分量によって変化する。
また、ゲル化温度としては、10℃〜100℃とすることが好ましく、20℃〜80℃とすることがより好ましい。温度が10℃未満ではゲル化時間が長くなり、100℃を超えると水が沸騰して均一なゲル化が難しくなる。
(乾燥工程)
乾燥工程では、得られたゲル体から熱風乾燥機などを用いて溶媒を除去し、前駆体となる乾燥物を得る。ゲル体に含まれる溶媒成分としては、水分や、WSS由来のエタノール、プロピレングリコールである。したがって、この乾燥工程により、これらの溶媒成分を除去して前駆体を生成する。
ゲル体の乾燥処理温度としては、80℃〜120℃とすることが好ましい。また、乾燥処理時間としては、5時間〜10時間程度とすることが好ましい。
(仮焼成工程)
仮焼成工程では、得られた前駆体を所定の処理条件で仮焼成して仮焼成粉を得る。この仮焼成工程では、上述の乾燥工程を経て残留しているWSS由来のプロピレングリコールを分解除去するとともに、炭酸塩を分解して母体結晶を成長させる。
仮焼成の処理条件としては、大気雰囲気中で600℃〜1300℃とすることが好ましい。仮焼成の温度が600℃未満では、プロピレングリコールや炭酸塩の分解、母体結晶の成長が不十分となる。一方で、1300℃を超えると、焼結したり、副生成物が生成したりするため好ましくない。
(還元焼成工程)
還元焼成工程では、得られた仮焼成粉を還元雰囲気下で焼成する。この還元焼成工程では、母体結晶を成長させるとともに、賦活剤であるEuを3価から2価にしてドープする。
また、この還元焼成工程では、仮焼成粉を、フラックスとして例えば塩化ストロンチウム(SrCl)と共に混合し、得られた混合粉を還元焼成することが好ましい。仮焼成分とフラックスとの混合割合としては、仮焼成粉100重量部に対して、フラックスを5〜80重量部の割合で混合することが好ましく、10〜30重量部の割合で混合することがより好ましい。フラックスが仮焼成粉重量に対して5重量部より少ない場合には、フラックスが溶融したときに仮焼成粉全体に十分に混ざり合わない可能性がある。一方で、80重量部を超える場合には、還元焼成後に残留する量が多くなり、焼成後の洗浄処理が困難になるとともに蛍光体の輝度の低下につながる可能性がある。
還元雰囲気としては、水素ガスと不活性ガスである窒素ガスやアルゴンガスとの混合ガスなどを用いることが好ましい。また、還元焼成の温度条件としては、1000℃〜1400℃とすることが好ましく、1100℃〜1300℃とすることがより好ましい。また、還元焼成の処理時間としては、0.5時間〜12時間とすることが好ましく、1時間〜6時間とすることがより好ましい。
還元焼成後、焼成物を解砕することによって蛍光体を得ることができる。このとき、焼成物には、還元焼成工程にて混合させたフラックス成分が残留していることがあるため、解砕して得られた焼成物を洗浄することが好ましく、その後エタノールで置換するなどして乾燥する。
なお、一般的に、Eu賦活アルカリ土類金属シリケート蛍光体は耐湿性に問題があることがある。そのため、長寿命などの実用面を考慮し、表面安定性を向上させるために、得られた蛍光体粒子の表面を異なる物質で被覆する表面処理を行うことが好ましい。具体的に、表面処理の材料としては、有機化合物、無機化合物、ガラス材料などを挙げることができるが、その中でも酸化物であり、酸化珪素を用いることが好ましい。
以上のような製造方法により、例えば、組成式[(SrCaMgEuSi]で表され、a+b+c+d=1であり、且つ、0<a<0.7、0<b<0.7、0≦c<0.5、0.012≦d<0.2、0.8≦e≦1.5を満たす蛍光体など、橙〜赤色を発光するEu賦活アルカリ土類金属シリケート蛍光体を製造することができる。
上述のようなEu賦活アルカリ土類金属シリケート蛍光体は、上述のように、窒化物蛍光体や硫化物蛍光体のように特殊な製造設備を用いることなく、安価に作製することができ、また、緑〜黄色領域での多段励起が起こり難い励起スペクトル形状を有している。そして、特に、上記組成式(1)からなるEu賦活アルカリ土類金属シリケート蛍光体では、その発光波長が600nmを超えて、従来の蛍光体よりも高輝度で色純度が良好な蛍光体となる。そのため、緑〜黄色発光する蛍光体と混合して蛍光層を形成し、青色LEDと組み合わせることで、赤色成分をより効果的に補うことができ、より一層に演色性に優れた白色LEDを得ることができる。
<2−3.白色LEDの他の形態>
上述した白色LEDは、蛍光体層12を青色LED11の直上に形成して青色LED11と共に封止した構造とした具体例を示して説明したが、これに限られるものではない。例えば、白色LEDとして、樹脂やゴムなどによって上述した蛍光体を含む蛍光体シートを形成し、青色LEDと離して設置する、いわゆるリモートフォスファーのような形態としてもよい。
≪3.白色発光デバイス≫
上述した白色LEDを、例えば照明装置などの白色発光デバイスに適用する場合には、公知の照明装置に適宜組み込んで用いればよい。例えば、内面を白色の平滑面などの光不透過性とした方形の保持ケースの底面に、上述した白色LEDを多数設置する。そして、保持ケースの外側に白色LEDの駆動のための電源及び回路などを設けて配置し、保持ケースの蓋部に相当する箇所にアクリル板などの拡散板を固定して形成することができる。
このような白色発光デバイスでは、白色LEDを構成する励起光源となる発光素子の青色LEDに電圧を印加することにより発光させ、その発光の一部又は全部を、白色LEDを構成する蛍光体層中の蛍光体が吸収することによって励起され、蛍光体の発光成分が出力される。
このような白色発光デバイスによれば、スペクトルの赤み成分を高めることができ、色再現性や演色性の高い発光を生じさせることができ、例えば照明装置として好適に利用することができる。
≪4.実施例≫
以下に、本発明について実施例を用いてより詳しく説明する。なお、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
(橙〜赤色発光するEu賦活アルカリ土類金属シリケート蛍光体の作製)
実施例1では、以下の製造方法により組成式[(Sr0.47Ca0.45Eu0.08SiO]で表される蛍光体を作製した。なお、実施例1では、水溶性ケイ素化合物(WSS)を用いた溶液法によって前駆体を得てEu賦活アルカリ土類金属シリケート蛍光体を作製した。使用したWSSとしては、テトラエトキシシラン(TEOS)(関東化学株式会社製)とプロピレングリコール(99%、関東化学株式会社製)とをモル比で1:4になるように秤量し、80℃で1時間混合した混合液に乳酸を微量加えてさらに1時間攪拌し、これに純水を添加して2モル/LとしたWSS水溶液を用いた。
〔工程1〕
先ず、原料としてCaCO、SrCO(いずれも関東化学株式会社製)、Eu(3N、株式会社高純度化学研究所製)を、対応する組成になるように秤量した。これらの秤量した原料を、その原料の合計重量の3.5倍に相当する重量の水に添加し、室温下で30分撹拌して水分散液とした。一方で、2モル/LのWSS水溶液を所定量秤量した。次いで、CaCO、SrCO及びEuの水分散液にWSS水溶液を添加し、10分間室温下で撹拌して液全体が均一なスラリー状になったことを確認した後、ホットマグネチックスターラーによる加温攪拌を開始した。加熱温度は、混合液温度が50℃になるように設定した。加温開始から約20分で全体がゲル化し、均一なゲル体が得られた。
〔工程2〕
工程1により得られたゲル体を、120℃に設定した熱風式大気乾燥機に入れ、6時間乾燥させた後、乾燥機から取り出して乳鉢で軽く解砕し、乾燥物である前駆体を得た。
〔工程3〕
工程2により得られた乾燥物である前駆体をアルミナ製の容器に入れ、大気中で1000℃×3hrの熱処理を施す仮焼成処理を行って仮焼成粉を得た。
〔工程4〕
工程3で得られた仮焼成粉に、フラックスとしてSrClを仮焼成粉重量に対して10wt%添加し、メノウ乳鉢で10分間解砕混合した。この混合物をカーボン製ボートに入れ、電気管状炉(株式会社伊藤製作所製 HTF−410)を用いて、Ar−4%H雰囲気中、1200℃×4hrの還元焼成処理を行って焼成物を得た。
〔工程5〕
得られた焼成物をメノウ乳鉢で解砕し、純水で残留したフラックス成分を洗浄し、その後エタノール置換して温風乾燥して蛍光体を得た。
(Eu賦活アルカリ土類金属シリケート蛍光体の評価)
上述のようにして作製したEu賦活アルカリ土類金属シリケート蛍光体について、蛍光分光光度計FP−6500(日本分光株式会社製)を用いて、455nm励起での発光スペクトル測定を行い、さらに発光ピーク波長に対する励起スペクトルを測定した。図2に測定結果を示す。
図2に示されるように、発光スペクトルの発光ピークの波長は615nmであり、600nm以上の波長領域に発光ピークを有するものであった。また、図4に示した窒化物赤色蛍光体、硫化物赤色蛍光体の励起スペクトルを比較すると、550nm付近での励起強度が低く、多段励起の影響が出にくいスペクトル形状を有していることが確認できる。
(白色LEDの作製)
次に、得られたEu賦活アルカリ土類金属シリケート蛍光体(組成式[(Sr0.47Ca0.45Eu0.08SiO])を、黄色蛍光体YAG:Ceとの重量比で3:7になるように秤量し、シリコン樹脂に20wt%の濃度で混合して混練物とした。そして、セラミック基板上に実装したGaN系の青色LEDチップ上に、作製した混練物を覆うようにして載置して蛍光体層を形成し、これを封止して白色LEDを作製した。
[比較例1]
比較例1では、蛍光体としてYAG:Ceのみを用い、上述の実施例1と同様にして白色LEDを作製した。
(実施例1及び比較例1にて作製した白色LEDのスペクトル評価)
上述のようにして実施例1及び比較例1にて作製した白色LEDについて、蛍光分光光度計FP−6500(日本分光株式会社製)を用いて、455nm励起での発光スペクトル測定を行い、さらに発光ピーク波長に対する励起スペクトルを測定した。図3に、それぞれの測定スペクトルを併せて示す。
図3に示されるように、実施例1にて作製した白色LEDでは、YAG:Ceのみを使用した比較例1の白色LEDに比べて、580nm以上の橙〜赤色スペクトル成分が増加し、演色性が改善されることが分かった。
以上のことから、従来のように高価な窒化物系赤色蛍光体や耐湿性に問題のある硫化物系赤色蛍光体ではなく、簡便な設備と安価なプロセスで製造することができるEu賦活アルカリ土類金属シリケート蛍光体を橙〜赤色系蛍光体として用いることによって、多段励起による色味のバラつきや発光効率の低下を抑制して、色再現性があって演色性に優れた白色LEDを作製することができることが分かった。

Claims (4)

  1. 青色LEDと、該青色LEDが放つ青色光を吸収して発光する少なくとも2種類以上の蛍光体層を組み合わせた白色LEDであって、
    上記蛍光層が少なくとも1種類以上の緑〜黄色系蛍光体と、少なくとも1種類以上の橙〜赤色系蛍光体とを含み、該橙〜赤色系蛍光体がユーロピウム(Eu)を賦活したアルカリ土類金属シリケート蛍光体であることを特徴とする白色LED。
  2. 上記橙〜赤色系蛍光体が、下記組成式(1)で表されるEu賦活アルカリ土類金属シリケート蛍光体であることを特徴とする請求項1に記載の白色LED。
    [(SrCaMgEuSi] (1)
    (但し、上記式(1)中のa、b、c、d及びeは、a+b+c+d=1であり、且つ、0<a<0.7、0<b<0.7、0≦c<0.5、0.012≦d<0.2、0.8≦e≦1.5を満たす。)
  3. 上記緑〜黄色系蛍光体が、βサイアロン、(Ba,Sr)SiO:Eu、YAl12:Ce、Y(Al,Ga)12:Ce、(Y,Gd)Al12:Eu、LuAl12:Ce、Ca−αサイアロンのいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の白色LED。
  4. 請求項1乃至3の何れかに記載の白色LEDを備える白色発光デバイス。
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