JP2013174568A - 移動体追跡装置、移動体追跡方法、及びプログラム - Google Patents

移動体追跡装置、移動体追跡方法、及びプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2013174568A
JP2013174568A JP2012040638A JP2012040638A JP2013174568A JP 2013174568 A JP2013174568 A JP 2013174568A JP 2012040638 A JP2012040638 A JP 2012040638A JP 2012040638 A JP2012040638 A JP 2012040638A JP 2013174568 A JP2013174568 A JP 2013174568A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
detection information
tracking
unit
distance
history
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012040638A
Other languages
English (en)
Inventor
Junko Kajiki
淳子 梶木
Mitsuru Ochi
満 越智
Tomonori Iketani
智則 池谷
Kazuhiko Shide
和彦 志手
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP2012040638A priority Critical patent/JP2013174568A/ja
Priority to EP13150779.0A priority patent/EP2631673A1/en
Priority to US13/741,048 priority patent/US9151835B2/en
Priority to KR1020130013295A priority patent/KR101441231B1/ko
Publication of JP2013174568A publication Critical patent/JP2013174568A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
    • G01S13/00Systems using the reflection or reradiation of radio waves, e.g. radar systems; Analogous systems using reflection or reradiation of waves whose nature or wavelength is irrelevant or unspecified
    • G01S13/66Radar-tracking systems; Analogous systems
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
    • G01S13/00Systems using the reflection or reradiation of radio waves, e.g. radar systems; Analogous systems using reflection or reradiation of waves whose nature or wavelength is irrelevant or unspecified
    • G01S13/02Systems using reflection of radio waves, e.g. primary radar systems; Analogous systems
    • G01S13/50Systems of measurement based on relative movement of target
    • G01S13/52Discriminating between fixed and moving objects or between objects moving at different speeds
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
    • G01S13/00Systems using the reflection or reradiation of radio waves, e.g. radar systems; Analogous systems using reflection or reradiation of waves whose nature or wavelength is irrelevant or unspecified
    • G01S13/66Radar-tracking systems; Analogous systems
    • G01S13/72Radar-tracking systems; Analogous systems for two-dimensional tracking, e.g. combination of angle and range tracking, track-while-scan radar
    • G01S13/723Radar-tracking systems; Analogous systems for two-dimensional tracking, e.g. combination of angle and range tracking, track-while-scan radar by using numerical data
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
    • G01S13/00Systems using the reflection or reradiation of radio waves, e.g. radar systems; Analogous systems using reflection or reradiation of waves whose nature or wavelength is irrelevant or unspecified
    • G01S13/88Radar or analogous systems specially adapted for specific applications
    • G01S13/91Radar or analogous systems specially adapted for specific applications for traffic control

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Radar, Positioning & Navigation (AREA)
  • Remote Sensing (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Radar Systems Or Details Thereof (AREA)
  • Traffic Control Systems (AREA)

Abstract

【課題】背景物と同一位置に移動体が一時的に停止するような場面でも、移動体の追跡を継続できるようにする。
【解決手段】検出情報記憶部11は、レーダ装置1によって検出された所定の検出タイミング毎の物体までの距離及び移動速度の情報を、検出情報として物体毎に記憶する。予測部12は、レーダ装置1によって新たに検出される検出情報を、検出情報の履歴から物体毎に予測する。追跡部13は、レーダ装置1によって新たに検出された検出情報の対象である物体を、当該検出情報についての予測部12による予測結果に基づいて特定することで、当該物体の追跡を行う。判定部14は、追跡部13により追跡されている物体が固定物であるか移動体であるかを、当該物体についての検出情報の履歴に基づいて判定する。出力部15は、移動体と判定された物体についての前述の検出情報を出力する。
【選択図】図3

Description

本明細書で議論される実施態様は、電波の反射を用いて物体の存在を検知する技術に関するものである。
カーブや上り坂などといった、見通しの悪い道路の先に停止している車列が存在することを検出して、その検出結果を後続の車両に通知する技術は、追突事故の防止の観点から有用である。このような技術のひとつとして、道路に設置したミリ波レーダを使用して、走行車両の追跡検出を行うという技術が知られている。この技術は、まず、第1回目の走査により得られた追跡データを用いて車両の位置・速度を予測する。そして、これにより得られたデータと、次の第2回目の走査により得られた位置・速度データとを、セグメンテーション処理、属性生成処理し、その結果をそれぞれ照合するというものである。この走行車両の追跡検出技術について更に説明する。
この走行車両の追跡検出技術は、まず、ミリ波センサから送られてきた測定データに対し、背景差分処理を施す。この処理は、測定データと背景データとの差分を求めて背景物例えば電柱やガードレール等の固定構造物、についての測定結果を削除して、移動体の測定データを残す処理である。この背景差分処理を行って背景物を後述の処理の対象外とすることで、移動体の追跡検出のための処理に、より多くの処理時間を割くことができるようになる。
なお、背景データの生成に関して、例えば、計測データに対して、以前の背景データとの重み付け平均を取ることによる背景データの更新によって背景データを生成するという技術が知られている。また、他の物体によって一時的に遮蔽された背景物の存在有無の検出結果に応じて、背景データの更新を制御するという技術も知られている。
前述した走行車両の追跡検出技術は、背景差分処理に続いて、速度がほぼ同一である移動体をグループ化するセグメンテーション処理、及び、このグループの測定データから、当該グループの重心位置や速度等の属性を求める属性生成処理を行う。そして、得られた属性に基づいて、このグループについて次に取得される測定データの予測を行い、この予測結果と実際に得られた測定データとを照合することによって、このグループの追跡を行う。
特開2002−99986号公報 特開2000−172980号公報 特開2001−4742号公報
レーダ装置による移動体の検出では、移動体の位置、すなわちレーダ装置からの距離と移動体の速度、すなわちレーダ装置に対する相対速度とが測定データとして得られる。ここで、レーダ装置として回転走査型のものを使用すると、更に、移動体の存在方向、としてレーダ装置から見た移動体の方向も測定データとして得ることができる。
図1は、回転走査型のレーダ装置1と制御装置2とからなる検出システムが、道路3を走行している車両4の検出を行う様子を模式的に表したものである。このレーダ装置1は、検出域5を水平面上で左右に走査することで、車両4と、道路3の路肩に位置している構造物6である樹木との存在方向を検出することができる。
このように、回転走査型のレーダ装置を使用した場合には、移動体の存在方向も測定データとして得られるので、移動体の位置を2次元上で特定することができる。但し、回転走査型のレーダ装置は、レーダ波を水平面上で走査させるために、アンテナを回転させるメカニカルな機構が必要であるため、レーダ装置の保守の作業が必要となる。
これに対し、非走査型のレーダ装置では、移動体の位置の特定は1次元上であるため、例えば、レーダ装置から同一の距離に物体が複数存在する場合には、非走査型のレーダ装置は、それらの物体についての測定データを分離して得ることはできない。
図2は、非走査型のレーダ装置1と制御装置2とからなる検出システムが、道路3を走行している車両4の検出を行う様子を模式的に表したものである。このような、検出域5の走査を行わないレーダ装置1では、車両4の存在方向を検出することはできない。
ここで、このような非走査型のレーダ装置を用いて、前述した走行車両の追跡検出技術を実施する場合を考えてみる。この場合に、例えば、レーダ装置からの距離が、路肩に存在する構造物と同一の位置に車両が暫く停車したような場面では、前述した背景処理によって当該車両についてのデータが失われてしまうため、当該車両の追跡検出が困難なものになってしまう。
上述した問題に鑑み、本明細書で後述する移動体追跡装置は、背景物と同一位置に移動体が一時的に停止するような場面でも、移動体の追跡を継続できるようにする。
本明細書で後述する移動体追跡装置のひとつに、検出情報記憶部と、予測部と、追跡部と、判定部と、出力部とを備えるというものがある。ここで、検出情報記憶部は、レーダ装置によって検出された所定の検出タイミング毎の検出情報を、物体毎に記憶する。なお、レーダ装置は、照射したレーダ波についての物体による反射波を受信することで、当該物体までの距離及び移動速度を、当該物体についての検出情報として検出する装置である。予測部は、このレーダ装置によって新たに検出される検出情報を、検出情報記憶部に記憶されている検出情報の履歴から物体毎に予測する。追跡部は、レーダ装置によって新たに検出された検出情報の対象である物体を、当該検出情報についての予測部による予測結果に基づいて特定することで、当該物体の追跡を行う。判定部は、追跡部により追跡されている物体が固定物であるか移動体であるかを、検出情報記憶部に記憶されている当該物体についての検出情報の履歴に基づいて判定する。そして、出力部は、判定部により移動体と判定された物体についての前述の検出情報を出力する。
また、本明細書で後述する移動体追跡方法のひとつは、まず、レーダ装置によって検出された所定の検出タイミング毎の検出情報を、物体毎に検出情報記憶部に記憶する。なお、レーダ装置は、照射したレーダ波についての物体による反射波を受信することで、当該物体までの距離及び移動速度を、当該物体についての検出情報として検出する装置である。次に、このレーダ装置によって新たに検出される検出情報を、検出情報記憶部に記憶されている検出情報の履歴から物体毎に予測する。次に、このレーダ装置によって新たに検出された検出情報の対象である物体を、当該検出情報についての前述の予測の結果に基づいて特定することで、当該物体の追跡を行う。次に、この追跡により追跡されている物体が固定物であるか移動体であるかを、検出情報記憶部に記憶されている当該物体についての検出情報の履歴に基づいて判定する。そして、この判定により移動体と判定された物体についての前述の検出情報を出力する。
また、本明細書で後述するプログラムのひとつは、以下の処理をコンピュータに行わせる。この処理は、まず、レーダ装置によって検出された所定の検出タイミング毎の検出情報を、物体毎に検出情報記憶部に記憶する。なお、レーダ装置は、照射したレーダ波についての物体による反射波を受信することで、当該物体までの距離及び移動速度を、当該物体についての検出情報として検出する装置である。次に、このレーダ装置によって新たに検出される検出情報を、検出情報記憶部に記憶されている検出情報の履歴から物体毎に予測する。次に、このレーダ装置によって新たに検出された検出情報の対象である物体を、当該検出情報についての前述の予測の結果に基づいて特定することで、当該物体の追跡を行う。次に、この追跡により追跡されている物体が固定物であるか移動体であるかを、検出情報記憶部に記憶されている当該物体についての検出情報の履歴に基づいて判定する。そして、この判定により移動体と判定された物体についての前述の検出情報を出力する。
本明細書で後述する移動体追跡装置によれば、背景物と同一位置に移動体が一時的に停止するような場面でも、移動体の追跡を継続できるという効果を奏する。
回転走査型のレーダ装置の説明図である。 非走査型のレーダ装置の説明図である。 移動体追跡装置の一実施例の構成を図解した機能ブロック図である。 図3の移動体追跡装置のハードウェア構成の一例である。 移動体追跡処理の処理内容を図解したフローチャートである。 レーダ装置1から出力される検出情報のデータ例である。 追跡テーブルの構造を表した図である。 構造物テーブルの構造を表した図である。 オクルージョンの説明図である。
まず図3について説明する。図3は移動体追跡装置の一実施例の構成を図解した機能ブロック図である。
図3において、移動体追跡装置10は、検出情報記憶部11、予測部12、追跡部13、判定部14、及び出力部15を備えている。なお、本実施例においては、図3に図解されているように、移動体追跡装置10は、固定物情報記憶部20を更に備えている。
移動体追跡装置10にはレーダ装置1が接続されている。レーダ装置1は、照射したレーダ波についての、照射先に存在する物体による反射波を受信することで、当該物体までの距離及び移動速度を、当該物体についての検出情報として検出する。
検出情報記憶部11は、レーダ装置1によって検出された所定の検出タイミング毎の検出情報を、物体毎に記憶する記憶部である。
予測部12は、レーダ装置1によって新たに検出される検出情報を、検出情報記憶部11に記憶されている検出情報の履歴から物体毎に予測する。
追跡部13は、レーダ装置1によって新たに検出された検出情報の対象である物体を、当該検出情報についての予測部12による予測結果に基づいて特定することで、当該物体の追跡を行う。
判定部14は、追跡部13により追跡されている物体が固定物であるか移動体であるかを、検出情報記憶部11に記憶されている当該物体についての検出情報の履歴に基づいて判定する。
出力部15は、判定部14により移動体と判定された物体についての検出情報を出力する。
この移動体追跡装置10では、前述した背景処理は行わずに、固定物である物体についても移動体である物体と同様に追跡が行われる。ここで、追跡している物体が固定物である移動体であるかの判定は、その物体についての検出情報の履歴に基づいて行われる。従って、背景物である固定物と同一位置に移動体が一時的に停止するような場面でも、移動体の追跡を継続することができる。
なお、この移動体追跡装置10において、予測部12は、例えば、レーダ装置1によって新たに検出される検出情報における距離の予測を行う。このとき、追跡部13は、予測された距離と新たに検出された検出情報における距離との差が所定の距離閾値よりも小さい場合の検出を行う。追跡部13は、この場合が検出されたときに、新たに検出された検出情報の対象である物体を、予測された距離の予測に予測部12が使用した検出情報の履歴の対象である物体と同一物であると特定する。
上述した差が所定の距離閾値よりも小さい場合とは、検出情報の対象である物体の移動が、予測部12による予測の範囲内にある場合であり、移動体追跡装置10では、このような場合は、当該物体の追跡が適切に行えていると推定している。
なお、移動体追跡装置10において、判定部14は、例えば、検出情報記憶部11に記憶されている検出情報の履歴のうちの最古のものが表している移動速度が所定の速度閾値よりも小さい場合に、当該検出情報の履歴の対象である物体を固定物であるとの判定を下す。より具体的には、判定部14は、検出情報記憶部11に物体毎に記憶されている検出情報において、レーダ装置1が当該物体を最初に検出した際の移動速度が所定の速度閾値よりも小さい場合に、当該検出情報の履歴の対象である物体を固定物であるとの判定を下す。
この速度閾値としては、「0」近傍の値とすることが好ましい。この場合、当該検出情報の履歴の対象である物体は、レーダ装置1によって検出された当初から静止状態にあると推定できるので、固定物であると判断することができる。
ここで、判定部14は、更に、検出情報の履歴の対象である物体についての検出情報が、レーダ装置1によって所定の検出回数閾値以上得られていた場合に、当該検出情報の履歴の対象である物体を固定物であるとの判定を下すようにしてもよい。このようにすることで、レーダ装置1による検出情報に一時的に含まれ得るノイズの影響が抑制されて、固定物である物体が実在することの確からしさが向上する。
また、判定部14は、更に、検出情報の履歴の対象である物体についての追跡を追跡部13が所定の追跡回数閾値以上行っていた場合に、当該検出情報の履歴の対象である物体を固定物であるとの判定を下すようにしてもよい。このようにすることで、レーダ装置1による検出情報に一時的に含まれ得るノイズの影響が更に抑制されて、固定物である物体が実在することの確からしさが更に向上する。
なお、移動体追跡装置10において、レーダ装置1によって新たに検出された検出情報に、追跡部13がそれまで追跡していた物体についての検出情報が含まれていなかった場合がある。この物体が判定部14により移動体と判定された物体である場合には、出力部15は、この物体について新たに検出された検出情報として、予測部12による前述の予測結果を出力するようにしてもよい。
詳細は後述するが、例えば、レーダ装置1と検出対象の物体との間に他の物体が一時的に入り込んでしまった場合には、検出対象の物体についての検出情報がレーダ装置1から得られなくなる。このような場合には、検出対象の物体の追跡を継続して、この追跡を直ちには終了させないようにすることが好ましい。ここで、出力部15が、予測部12による前述の予測結果を、この物体について新たに検出された検出情報として出力することで、レーダ装置1による実際の検出情報が得られなかった検出対象の物体についての当該検出情報の予測結果を提供することができる。
また、移動体追跡装置10において、追跡部13は、レーダ装置1によって新たに検出された検出情報に、追跡部13がそれまで追跡していた物体についての検出情報が所定回数連続して含まれていなかった場合には、その物体の追跡を中止するようにしてもよい。
このような場合には、その物体はレーダ装置1により検出可能な領域から外れたと判断することが妥当である。従って、この場合には、その物体のそれ以上の追跡を中止して追跡処理の処理負担を軽減することが好ましい。
ところで、図3の移動体追跡装置10が備えている固定物情報記憶部20は、判定部14により固定物であると判定された物体についての距離の情報を記憶しておく。ここで、新たに検出された検出情報の対象である物体を、当該検出情報についての予測部12による予測結果に基づいて特定することができなかった場合に、追跡部13は、以下のようにして当該物体の追跡を再開するようにしてもよい。すなわち、追跡部13は、このときに、固定物情報記憶部20に記憶されている距離の情報で表されている距離と、新たに検出された検出情報における距離との差が所定の距離閾値よりも小さい場合の検出を行う。追跡部13は、この場合が検出されたときに、新たに検出された検出情報の対象である物体が、固定物情報記憶部20に記憶されている距離の情報の対象である物体と同一物であると特定して、当該物体の追跡を再開する。このようにすることで、固定物である物体については、前述のようにして追跡が一旦中止された後に追跡が再開されても、追跡の中止前とその再開後との間で同一位置に在る物体が同一のものであることの認識を持つことができる。
移動体追跡装置10は以上の構成要素を備えている。なお、以降の説明においては、レーダ装置1は、道路に設置されて、移動体である、当該道路を走行している車両と当該道路の周辺に固定されている構造物とを検出するものとし、移動体追跡装置10は、この車両に関する検出情報を出力するものとする。
次に図4について説明する。図4は、図3の移動体追跡装置10のハードウェア構成の一例を表している。
本構成例においては、移動体追跡装置10は、コンピュータ30により構成されている。なお、図4においては、コンピュータ30にレーダ装置1と通行監視装置50とが接続されている。なお、通行監視装置50は、移動体追跡装置10、すなわちコンピュータ30の出力である、道路を走行している車両に関する検出情報に基づいて、当該道路を通行する車両の流れ、例えば通行量や速度、の監視を行う装置である。
コンピュータ30は、MPU31、ROM32、RAM33、ハードディスク装置34、入力装置35、表示装置36、インタフェース装置37、及び記録媒体駆動装置38を備えている。なお、これらの構成要素はバスライン39を介して接続されており、MPU31の管理の下で各種のデータを相互に授受することができる。
MPU(Micro Processing Unit)31は、コンピュータ30全体の動作を制御する演算処理装置である。
ROM(Read Only Memory)32は、所定の基本制御プログラムが予め記録されている読み出し専用半導体メモリである。MPU31は、この基本制御プログラムをコンピュータ30の起動時に読み出して実行することにより、コンピュータ30の各構成要素の動作制御が可能になる。なお、ROM32として、フラッシュメモリ等の、記憶データが不揮発性であるメモリを使用してもよい。
RAM(Random Access Memory)33は、MPU31が各種の制御プログラムを実行する際に、必要に応じて作業用記憶領域として使用する、随時書き込み読み出し可能な半導体メモリである。このRAM33は、コンピュータ30を用いて移動体追跡装置10を構成した場合には、図3の検出情報記憶部11及び固定物情報記憶部20としても機能する。
ハードディスク装置34は、MPU31によって実行される各種の制御プログラムや各種のデータを記憶しておく記憶装置である。MPU31は、ハードディスク装置34に記憶されている所定の制御プログラムを読み出して実行することにより、各種の制御処理を行えるようになる。
入力装置35は、例えばキーボード装置やマウス装置であり、例えば移動体追跡装置10の管理者により操作されると、その操作内容に対応付けられている管理者からの各種情報の入力を取得し、取得した入力情報をMPU31に送付する。
表示装置36は例えば液晶ディスプレイであり、MPU31から送付される表示データに応じて各種のテキストや画像を表示する。
インタフェース装置37は、このコンピュータ30に接続される各種機器との間での各種情報の授受の管理を行う。レーダ装置1及び通行監視装置50はインタフェース装置37に接続されている。つまり、レーダ装置1から出力される検出情報はインタフェース装置37を介してコンピュータ30に取り込まれ、コンピュータ30から出力される、道路を走行している車両に関する検出情報は、インタフェース装置37を介して通行監視装置50に送られる。
記録媒体駆動装置38は、可搬型記録媒体40に記録されている各種の制御プログラムやデータの読み出しを行う装置である。MPU31は、可搬型記録媒体40に記録されている所定の制御プログラムを、記録媒体駆動装置38を介して読み出して実行することによって、後述する各種の制御処理を行うようにすることもできる。なお、可搬型記録媒体40としては、例えばCD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)やDVD−ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)、USB(Universal Serial Bus)規格のコネクタが備えられているフラッシュメモリなどがある。
このようなコンピュータ30を用いて移動体追跡装置10を構成するには、例えば、後述する移動体追跡処理をMPU31に行わせるための制御プログラムを作成する。作成された制御プログラムはハードディスク装置34若しくは可搬型記録媒体40に予め格納しておく。そして、MPU31に所定の指示を与えてこの制御プログラムを読み出させて実行させる。こうすることで、コンピュータ30を、検出情報記憶部11、予測部12、追跡部13、判定部14、出力部15、及び固定物情報記憶部20として機能させることが可能となり、コンピュータ30を用いることによる移動体追跡装置10の構成が可能になる。
次に、コンピュータ30において行われる移動体追跡処理について説明する。図5は、この移動体追跡処理の処理内容を図解したフローチャートである。
図5の処理が開始されると、まず、S101において、タイマ起動処理をMPU31が行う。この処理は、MPU31自身が備えているタイマを初期化して計時を開始させる処理である。
次に、S102では、S101の処理で計時を開始したタイマの数値を参照して、所定時間が経過したか否かを判定する処理をMPU31が行う。MPU31は、ここで、判定結果がYesのとき、すなわち、所定時間が経過したと判定したときにはS103に処理を進める。一方、MPU31は、ここで、判定結果がNoのとき、すなわち、所定時間が経過していないと判定したときにはS102へ処理を戻して上述の処理を繰り返す。
S103では、計測データ群を取得する処理をMPU31が行う。この処理は、レーダ装置1から出力される、物体についての検出情報を取得する処理である。
ここで、計測データ群について、図6を用いて説明する。
図6は、レーダ装置1から出力される検出情報のデータ例である。図6に表したように、検出情報は、レーダ装置1から物体までの距離毎に、当該距離のデータと当該物体の移動速度のデータとを対応付けたデータである。本実施例では、この物体毎に対応付けられている距離のデータと移動速度のデータとからなる組のデータを「計測データ」と称することとし、距離のデータが互いに異なる複数の計測データのことを「計測データ群」称することとしている。
次に、S104では、S103の処理により取得された計測データ群と予測データ群とのマッチング処理をMPU31が行う。
ここで、予測データ群及びマッチング処理について、図7を用いて説明する。
図7は追跡テーブルの構造を表している。
追跡テーブル61は、レーダ装置1から出力される検出情報のデータが、当該検出情報の対象である物体毎に格納されるテーブルであり、RAM33において予め定められている記憶領域に配置されるテーブルである。この追跡テーブル61には、各物体についての検出情報のデータが各行に格納される。
以下、この追跡テーブル61の各列の項目について説明する。
『現在距離』及び『現在速度』の列には、それぞれ、レーダ装置1から直近に出力された、検出対象の物体についての検出情報における距離のデータと移動速度のデータとが格納される。但し、詳しくは後述するが、レーダ装置1からの直近の出力に、検出対象の物体についての検出情報が無かった場合には、これらの列には、それぞれ、検出対象の物体の検出情報についての予測値が格納される。
『初出距離』及び『初出速度』の列には、それぞれ、レーダ装置1が最初に出力した検出対象の物体についての検出情報における距離のデータと移動速度のデータとが格納される。
『実測回数』の列には、検出対象の物体をレーダ装置1が実際に検出できた回数、すなわち、検出対象の物体についての検出情報を受け取った回数、が格納される。
『速度合計値』の列には、検出対象の物体についての検出情報であって、レーダ装置1が最初に出力したものから直近に出力したものまでの各検出情報における移動速度のデータの合計値が格納される。
『平均速度』の列には、検出対象の物体についての平均の移動速度、すなわち、『速度合計値』の値を『実測回数』の値で除算した結果の値が格納される。
『連続実測失敗数』の列には、レーダ装置1からの出力に、検出対象の物体についての検出情報が含まれていなかった場合が連続した回数、すなわち、レーダ装置1による計測に失敗した場合が連続した回数、が格納される。
『予測距離』及び『予測速度』の列には、それぞれ、『現在距離』及び『現在速度』の値から予測される、レーダ装置1から次に出力さる、検出対象の物体についての検出情報における距離のデータと移動速度のデータとの予測値が格納される。
『追跡回数』の列には、検出対象の物体の追跡を移動体追跡装置10が継続できている場合における、その追跡の継続回数が格納される。詳しくは後述するが、移動体追跡装置10は、検出対象の物体をレーダ装置1が検出できていない期間においても、検出結果の予測値に基づいた当該物体の追跡を暫くの間は継続する。『追跡回数』の列には、このときの追跡の継続数が格納される。
『構造物フラグ』の列には、検出対象の物体が固定物であるか移動体であるかを表すフラグが格納される。詳しくは後述するが、このフラグの初期値は「OFF」に設定されて検出対象の物体が移動体であることが表され、その後、後述の所定の条件に合致した場合には、このフラグの初期値は「ON」に設定されて検出対象の物体が固定物であることが表される。
追跡テーブル61には、検出対象の物体毎に、以上の各項目のデータが格納される。ここで、検出対象の物体における『予測距離』と『予測速度』とからなる組のデータを「予測データ」と称することとし、距離のデータが互いに異なる複数の計測データのことを「予測データ群」と称することとしている。
図5のS104のマッチング処理では、上述した計測データ群の各計測データと上述した予測データ群の各予測データとを比較して、両者が一致するか否かを判定する処理を行う。但し、この判定では、予測データである『予測距離』及び『予測速度』の各々について、その値を中心とする所定幅の許容範囲を設定し、計測データがその許容範囲以内の値であれば、当該計測データは当該予測データと一致しているとの判定を下すものとする。
S104のマッチング処理では、更に、上述の判定処理の結果、計測データ群の各計測データを、予測データ群に一致する予測データが存在していた計測データと、予測データ群に一致する予測データが存在しなかった計測データとに分類する処理が行われる。更に、予測データ群から、計測データ群のいずれの計測データにも一致しなかった予測データを抽出する処理が行われる。
以上のマッチング処理後の各データのうち、予測データ群に一致する予測データが存在していた計測データに対しては、後述のS105からS107にかけての処理が行われる。また、予測データ群に一致する予測データが存在しなかった計測データに対しては、後述のS112からS115にかけての処理が行われる。更に、計測データ群のいずれの計測データにも一致しなかった予測データに対しては、後述のS108からS111にかけての処理が行われる。これらの各処理について説明する。
まず、S105からS107にかけての処理を説明する。
S105において、追跡テーブル61における、マッチング処理によって計測データと一致すると判定された予測データが格納されていた行を参照して、その行の各項目を当該計測データに基づいて更新する処理をMPU31が行う。具体的には、この行における『現在距離』及び『現在速度』に、当該計測データに含まれている距離のデータと移動速度のデータとがそれぞれ格納される。また、『実測回数』に、この処理時点において『実測回数』に格納されていた値に「1」が加算された値が格納される。そして、『速度合計値』には、この処理時点において『速度合計値』に格納されていた値に、当該計測データに含まれている移動速度のデータが加算された値が格納される。更に、『平均速度』には、『速度合計値』の更新後の値を『実測回数』の更新後の値で除算した値が格納される。なお、『連続実測失敗数』には値「0」が格納されて初期化され、『追跡回数』には、この処理時点において『追跡回数』に格納されていた値に「1」が加算された値が格納される。
次に、S106では、S105の処理によって参照中である追跡テーブル61の行に各種のデータが格納されている検出対象の物体が、固定物であるか否かを判定する条件である、長期停止条件に合致するか否かを判定する処理をMPU31が行う。
長期停止条件は、第一条件として、この物体についての『初出速度』の値が所定の閾値以下であること、より具体的には、速度ゼロ若しくはゼロの近傍であることである。このような物体は、レーダ装置1によって検出された当初から静止状態にあると推定できるので、固定物であると判断することができる。
なお、本実施例では、長期停止条件として、第二条件を更に課している。この第二条件は、この物体についての『実測回数』の値が、所定の閾値以上であることである。この第二条件を課すことで、レーダ装置1による検出情報に一時的に含まれ得るノイズの影響が抑制されて、固定物である物体が実在することの確からしさが向上する。
更に、本実施例では、長期停止条件として、第三条件も課している。この第三条件は、この物体についての『追跡回数』の値が、所定の閾値以上であることである。この第三条件を課すことによっても、レーダ装置1による検出情報に一時的に含まれ得るノイズの影響が抑制されて、固定物である物体が実在することの確からしさが向上する。
なお、第二条件と第三条件とのうちのどちらか一方若しくは両方を、長期停止条件から除外するようにしてもよい。
MPU31は、S106の判定処理において、判定結果がYesのとき、すなわち、追跡テーブル61に格納されている検出対象の物体についてのデータが、長期停止条件に合致すると判定したときにはS107に処理を進める。一方、MPU31は、判定結果がNoのとき、すなわち、S106の判定処理において、当該検出対象の物体についてのデータが、長期停止条件に合致しないと判定したときにはS116に処理を進める。
S107では、構造物テーブルに対して登録若しくは更新を行うと共に、追跡テーブル61における検出対象の物体についてのデータの格納行における『構造物フラグ』を値「ON」とする処理をMPU31が行い、その後はS116に処理を進める。
ここで構造物テーブルについて説明する。図8は構造物テーブルの構造を表している。
構造物テーブル62は、移動体追跡装置10によって固定物である、すなわち構造物であるとの判定が下された物体についての各種の情報が格納されるテーブルであり、RAM33において予め定められている記憶領域に配置されるテーブルである。この構造物テーブル62には、固定物である各物体についての検出情報のデータが各行に格納される。
以下、この構造物テーブル62の各列の項目について説明する。
『ID』の列には、各構造物に対して個々に付与される識別コードが格納される。
『距離』の列には、対象構造物のレーダ装置1からの距離のデータが格納される。
『実測回数』の列には、対象構造物をレーダ装置1が実際に検出できた回数が格納される。
『追跡回数』の列には、対象構造物の追跡を移動体追跡装置10が継続できている場合における、その追跡の継続回数が格納される。
『追跡フラグ』の列には、対象構造物の追跡の現在の状況を表すフラグが格納される。より具体的には、このフラグが「0」の場合には、対象構造物の追跡が、レーダ装置1からの検出情報に基づいて行えていることを表している。また、このフラグが「1」の場合には、対象構造物の追跡が中止されていることを表している。更に、このフラグが「2」の場合には、レーダ装置1からの検出情報に基づいた対象構造物の追跡は行えておらず、検出情報の予測値に基づいた追跡を行っていることを表している。
図5のS107の処理では、MPU31は、まず、S105の処理によって参照中である追跡テーブル61の行における『現在距離』の値を取得し、構造物テーブル62における『距離』のデータから、この『現在距離』の値と一致するものを探す処理を行う。但しこの探索処理では、構造物テーブル62における『距離』のデータについて、その値を中心とする所定幅の許容範囲を設定し、『現在距離』の値がその許容範囲以内の値であれば、両者は一致しているとの判定を下すものとする。
この探索処理により、『現在距離』の値と一致する『距離』のデータを発見した場合には、MPU31は、この『距離』のデータが含まれていた構造物テーブル62の行のデータを更新する処理を行う。より具体的には、MPU31は、S105の処理によって参照中である追跡テーブル61の行における『実測回数』及び『追跡回数』の値を、『距離』のデータが含まれていた構造物テーブル62の行における『実測回数』及び『追跡回数』に格納する処理を行う。更に、MPU31は、この行における『追跡フラグ』の値を「0」とする。なお、このときに、構造物テーブル62におけるこの行の『距離』の値を、追跡テーブル61の行における『現在距離』の値に置き換えてもよく、また、両者の値の平均値に置き換えてもよい。なお、両者の値の平均値の算出では、重み付き平均を算出するようにしてもよい。
一方、前述の探索処理により、『現在距離』の値と一致する『距離』のデータが見つからなかった場合には、MPU31は、構造物テーブル62に新たな行を登録する処理を行う。より具体的には、MPU31は、『ID』として、構造物テーブル62の他の行の値とは異なる値を格納し、『距離』として、S105の処理によって参照中である追跡テーブル61の行における『現在距離』の値を格納する。MPU31は、更に、『実測回数』及び『追跡回数』として、追跡テーブル61の当該行における『実測回数』及び『追跡回数』の値を格納し、この行における『追跡フラグ』の値を「0」とする。
次に、S108からS111にかけての処理を説明する。
前述したように、S108からS111にかけての処理は、計測データ群のいずれの計測データにも一致しなかった予測データに対して行われる。これはすなわち、当該予測データの対象である物体が、レーダ装置1によって今回は検出できず、実測データでの追跡が行えなかった場合を表している。このような場合とは、例えば、オクルージョンが発生した場合を挙げることができる。このオクルージョンについて、図9を用いて説明する。
図9において、道路3を走行している車両4と、道路3の路肩に位置している、構造物6である樹木との両者は、移動体追跡装置10に接続されているレーダ装置1の検出域5内に存在している。しかしながら、図9の例では、レーダ装置1と構造物6との間に車両4が位置しているために、レーダ装置1から見たときに構造物6が車両4によって隠されてしまい、その結果として、レーダ装置1は構造物6を見失ってしまう。このように、物体が他の物体によって隠されることによって当該物体のレーダ計測が途切れてしまう現象がオクルージョンである。
本実施例の移動体追跡装置10では、このようなオクルージョン等によって検出対象の物体のレーダ装置1による計測が途切れても、検出結果の予測値に基づいた当該物体の追跡を暫くの間は継続する。また、本実施例の移動体追跡装置10では、この検出対象の物体のレーダ装置1による計測が途切れている期間においては、実測データに代えて、予測データを出力するようにする。S108からS111にかけての処理は、これらの機能を移動体追跡装置10において実現させるための処理である。
まず、S108では、いずれの計測データにも一致しなかった予測データが格納されていた追跡テーブル61の行を参照し、その行の『現在距離』及び『現在速度』に、当該予測データの値を格納する処理をMPU31が行う。なお、予測データの値とは、具体的には『予測距離』及び『予測速度』の値である。この処理を行うことで、後述するS116の出力処理において、移動体である物体のうち実測データでの追跡が行えなかったものについて、実測データの代わりに予測データを出力させることが可能になる。
次に、S109では、S108の処理によって参照中である追跡テーブル61の行の他の項目を更新する処理をMPU31が行う。具体的には、この行における、『連続実測失敗数』には、この処理時点において『連続実測失敗数』に格納されていた値に「1」が加算された値が格納される。また、『追跡回数』には、この処理時点において『追跡回数』に格納されていた値に「1」が加算された値が格納される。なお、MPU31は、このときに、追跡テーブル61の参照中の行の『構造物フラグ』が「ON」であった場合には、この行にデータが表されていた固定物についての構造物テーブル62における行の『追跡フラグ』を、値「2」に設定する処理も行う。
次に、S109では、S108の処理によって参照中である追跡テーブル61の行の対象である物体の追跡を継続するか否かを判定する処理をMPU31が行う。より具体的には、MPU31は、この行における『連続実測失敗数』の値を読み出し、この値が、所定の追跡中止判定閾値未満であるか否かを判定する処理を行う。なお、追跡中止判定閾値は、例えば数回〜10回程度の値である。MPU31は、ここで、判定結果がYesのとき、すなわち、『連続実測失敗数』が閾値未満であると判定したときには、物体の追跡を継続するとの判定を下してS116に処理を進める。一方、MPU31は、ここで、判定結果がNoのとき、すなわち、『連続実測失敗数』が閾値以上になったと判定したときには、物体の追跡を中止するとの判定を下してS111に処理を進める。
S111では、S108の処理によって参照中である行を追跡テーブル61から削除して、当該行の対象である物体の追跡を中止する処理をMPU31が行い、その後はS116に処理を進める。なお、MPU31は、このときに、追跡テーブル61から削除した行の『構造物フラグ』が「ON」であった場合には、この行にデータが表されていた固定物についての構造物テーブル62における行の『追跡フラグ』を、値「1」に設定する処理も行う。
次に、S112からS115にかけての処理を説明する。
前述したように、S112からS115にかけての処理は、予測データ群のいずれの予測データにも一致しなかった計測データに対して行われる処理である。これらの処理は、この計測データを追跡テーブル61に新たに登録して、当該計測データの対象である物体の追跡を開始する処理である。但し、この計測データの対象である物体は、過去に追跡を行っていたが、レーダ装置1による計測が長期間連続して途絶えたことにより、追跡が中止されていたものである場合がある。特に、この物体が固定物であった場合には、過去に行った追跡によって当該物体の情報が構造物テーブル62に既に登録されていることがある。そこで、S112からS115にかけての処理では、このような場合に、同一の固定物が、構造物テーブル62に重複して登録されることを防止するための処理も行われる。
まず、S112では、いずれの予測データにも一致しなかった計測データの対象である物体についての情報が構造物テーブル62に登録されているか否かを判定する処理をMPU31が行う。より具体的には、この処理において、MPU31は、構造物テーブル62における『距離』のデータから、いずれの予測データにも一致しなかった計測データにおける距離のデータと一致するものを探す処理を行う。但しこの探索処理では、構造物テーブル62における『距離』のデータについて、その値を中心とする所定幅の許容範囲を設定し、当該計測データにおける距離の値がその許容範囲以内の値であれば、両者は一致しているとの判定を下すものとする。
MPU31は、S112の判定処理において、判定結果がYesのとき、すなわち、計測データの対象である物体についての情報が構造物テーブル62に登録されていると判定したときにはS113に処理を進める。一方、MPU31は、S112の判定処理において、判定結果がNoのとき、すなわち、計測データの対象である物体についての情報が構造物テーブル62に登録されていないと判定したときにはS115に処理を進める。
S113では、いずれの予測データにも一致しなかった計測データと、S112の処理で発見された、当該計測データの対象である物体についての構造物テーブル62の情報とを用いて、当該物体のデータを追跡テーブル61に再登録する処理をMPU31が行う。具体的には、追跡テーブル61における『現在距離』及び『初出距離』には、構造物テーブル62における対象の物体についての『距離』のデータが格納される。なお、この物体は固定物であるので、追跡テーブル61における『現在速度』、『初出速度』、『速度合計値』、及び『平均速度』には、値「0」が格納される。また、追跡テーブル61における『実測回数』及び『追跡回数』には、それぞれ、この処理時点において構造物テーブル62における対象の物体についての『実測回数』及び『追跡回数』に格納されていた値に「1」が加算された値が格納される。なお、『連続実測失敗数』には値「0」が格納されて初期化され、『構造物フラグ』は、固定物であることを表す値「ON」が格納される。
次に、S114では、S112の処理で発見された、計測データの対象である物体についての構造物テーブル62の情報を更新する処理をMPU31が行い、その後はS116に処理を進める。このS114の処理では、より具体的には、この物体についての構造物テーブル62における行の『実測回数』及び『追跡回数』に、それぞれ、この処理時点において『実測回数』及び『追跡回数』に格納されていた値に「1」が加算された値が格納される。更に、この行における『追跡フラグ』が値「0」に設定される。
一方、S115では、いずれの予測データにも一致しなかった計測データを用いて、当該計測データの対象である物体のデータを追跡テーブル61に新規に登録する処理をMPU31が行い、その後はS116に処理を進める。このS115の処理では、より具体的には、追跡テーブル61における『現在距離』及び『初出距離』には、当該計測データにおける距離のデータが格納される。また、『現在速度』、『初出速度』、『速度合計値』、及び『平均速度』には、当該計測データにおける移動速度のデータが格納される。また、追跡テーブル61における『実測回数』及び『追跡回数』には値「1」が格納される。なお、『連続実測失敗数』には値「0」が格納されて初期化され、『構造物フラグ』は、ここでは、移動体であることを表す値「OFF」が格納される。
S104のマッチング処理後の各データに対して、以上までに説明したS105からS115にかけての処理が行われた後には、これより説明するS116からS118にかけての処理が行われる。
まず、S116では、追跡テーブル61を参照して、『構造物フラグ』が「OFF」である行を抽出する処理をMPU31が行う。
次に、S117では、S116の処理により抽出された行の『現在距離』と『現在速度』とを読み出し、読み出したデータを各行で対応付けて、インタフェース装置37から出力させる処理をMPU31が行う。
次に、S118では、追跡テーブル61の全ての行について、検出対象の物体についての次の検出情報を行毎に予測して予測結果を格納する処理をMPU31が行う。本実施例では、この予測処理では、MPU31は、まず、予測対象の行の『現在距離』及び『平均速度』の値を取得する。次に、取得した『平均速度』の値に、S102の処理で使用されている所定時間を乗算して、当該所定時間の期間における検出対象の物体の移動量を予測する。そして、取得した『現在距離』の値に、この移動量の予測結果を加算した値を、この物体についての距離の予測値とする。なお、この物体についての移動速度の予測値は、取得した『平均速度』の値とする。その後、MPU31は、得られた距離及び移動速度の予測値を、それぞれ、予測対象の行の『予測距離』及び『予測速度』に格納する。
その後、MPU31は、上述したS118の処理を終えた後には、S102に処理を戻して上述した処理を繰り返す。
以上までの処理が移動体追跡処理である。この移動体追跡処理をMPU31が行うことで、図4のコンピュータ30が図3の移動体追跡装置10として動作し、固定物と同一位置に移動体が一時的に停止するような場面でも、移動体の追跡を継続することができる。
なお、以上までに説明した実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
照射したレーダ波についての、照射先に存在する物体による反射波を受信することで、該物体までの距離及び移動速度を、該物体についての検出情報として検出するレーダ装置によって検出された所定の検出タイミング毎の該検出情報を、物体毎に記憶する検出情報記憶部と、
前記レーダ装置によって新たに検出される検出情報を、前記検出情報記憶部に記憶されている前記検出情報の履歴から物体毎に予測する予測部と、
前記レーダ装置によって新たに検出された検出情報の対象である物体を、該検出情報についての前記予測部による予測結果に基づいて特定することで、該物体の追跡を行う追跡部と、
前記追跡部により追跡されている物体が固定物であるか移動体であるかを、前記検出情報記憶部に記憶されている該物体についての検出情報の履歴に基づいて判定する判定部と、
前記判定部により移動体と判定された物体についての前記検出情報を出力する出力部と、
を備えることを特徴とする移動体追跡装置。
(付記2)
前記予測部は、前記新たに検出される検出情報における前記距離の予測を行い、
前記追跡部は、前記予測された距離と前記新たに検出された検出情報における前記距離との差が所定の距離閾値よりも小さい場合に、前記新たに検出された検出情報の対象である物体を、前記予測された距離の予測に前記予測部が使用した検出情報の履歴の対象である物体と同一物であると特定する、
ことを特徴とする付記1に記載の移動体追跡装置。
(付記3)
前記判定部は、前記検出情報記憶部に前記物体毎に記憶されている検出情報において、前記レーダ装置が該物体を最初に検出した際の移動速度が所定の速度閾値よりも小さい場合に、該検出情報の履歴の対象である物体を固定物であるとの判定を下すことを特徴とする付記1又は2に記載の移動体追跡装置。
(付記4)
前記判定部は、更に、前記検出情報の履歴の対象である物体についての検出情報が、前記レーダ装置によって所定の検出回数閾値以上得られていた場合に、該検出情報の履歴の対象である物体を固定物であるとの判定を下すことを特徴とする付記3に記載の移動体追跡装置。
(付記5)
前記判定部は、更に、前記検出情報の履歴の対象である物体についての追跡を前記追跡部が所定の追跡回数閾値以上行っていた場合に、該検出情報の履歴の対象である物体を固定物であるとの判定を下すことを特徴とする付記3又は4に記載の移動体追跡装置。
(付記6)
前記出力部は、前記レーダ装置によって新たに検出された検出情報に、前記追跡部がそれまで追跡していた物体についての検出情報が含まれていなかった場合であって且つ該物体が前記判定部により移動体と判定された物体である場合には、該物体について新たに検出された検出情報として、前記予測部による前記予測結果を出力することを特徴とする付記1から5のうちのいずれか一項に記載の移動体追跡装置。
(付記7)
前記追跡部は、前記レーダ装置によって新たに検出された検出情報に、該追跡部がそれまで追跡していた物体についての検出情報が所定回数連続して含まれていなかった場合には、該物体の追跡を中止することを特徴とする付記1から5のうちのいずれか一項に記載の移動体追跡装置。
(付記8)
前記判定部により固定物であると判定された物体についての前記距離の情報を記憶しておく固定物情報記憶部を更に備え、
前記追跡部は、前記レーダ装置によって新たに検出された検出情報の対象である物体を、該検出情報についての前記予測部による予測結果に基づいて特定することができなかった場合であって、且つ、前記固定物情報記憶部に記憶されている前記距離の情報で表されている距離と該新たに検出された検出情報における前記距離との差が所定の距離閾値よりも小さい場合には、該新たに検出された検出情報の対象である物体が、前記固定物情報記憶部に記憶されている前記距離の情報の対象である物体と同一物であると特定して、該物体の追跡を再開する、
ことを特徴とする付記7に記載の移動体追跡装置。
(付記9)
照射したレーダ波についての、照射先に存在する物体による反射波を受信することで、該物体までの距離及び移動速度を、該物体についての検出情報として検出するレーダ装置によって検出された所定の検出タイミング毎の該検出情報を、物体毎に検出情報記憶部に記憶し、
前記レーダ装置によって新たに検出される検出情報を、前記検出情報記憶部に記憶されている前記検出情報の履歴から物体毎に予測し、
前記レーダ装置によって新たに検出された検出情報の対象である物体を、該検出情報についての前記予測の結果に基づいて特定することで、該物体の追跡を行い、
前記追跡により追跡されている物体が固定物であるか移動体であるかを、前記検出情報記憶部に記憶されている該物体についての検出情報の履歴に基づいて判定し、
前記判定により移動体と判定された物体についての前記検出情報を出力する、
ことを特徴とする移動体追跡方法。
(付記10)
前記予測では、前記新たに検出される検出情報における前記距離の予測を行い、
前記追跡では、前記予測された距離と前記新たに検出された検出情報における前記距離との差が所定の距離閾値よりも小さい場合に、前記新たに検出された検出情報の対象である物体を、前記距離の予測に使用した検出情報の履歴の対象である物体と同一物であると特定する、
ことを特徴とする付記9に記載の移動体追跡方法。
(付記11)
前記判定では、前記検出情報記憶部に前記物体毎に記憶されている検出情報において、前記レーダ装置が該物体を最初に検出した際の移動速度が所定の速度閾値よりも小さい場合に、該検出情報の履歴の対象である物体を固定物であるとの判定を下すことを特徴とする付記9又は10に記載の移動体追跡方法。
(付記12)
前記判定では、更に、前記検出情報の履歴の対象である物体についての検出情報が、前記レーダ装置によって所定の検出回数閾値以上得られていた場合に、該検出情報の履歴の対象である物体を固定物であるとの判定を下すことを特徴とする付記11に記載の移動体追跡方法。
(付記13)
前記判定では、更に、前記検出情報の履歴の対象である物体についての追跡を所定の追跡回数閾値以上行っていた場合に、該検出情報の履歴の対象である物体を固定物であるとの判定を下すことを特徴とする付記11又は12に記載の移動体追跡方法。
(付記14)
前記判定により移動体と判定された物体についての前記検出情報の出力では、前記レーダ装置によって新たに検出された検出情報に、前記追跡によってそれまで追跡していた物体についての検出情報が含まれていなかった場合であって且つ該物体が移動体と判定された物体である場合には、該物体について新たに検出された検出情報として、前記予測の結果を出力することを特徴とする付記9から13のうちのいずれか一項に記載の移動体追跡方法。
(付記15)
照射したレーダ波についての、照射先に存在する物体による反射波を受信することで、該物体までの距離及び移動速度を、該物体についての検出情報として検出するレーダ装置によって検出された所定の検出タイミング毎の該検出情報を、物体毎に検出情報記憶部に記憶し、
前記レーダ装置によって新たに検出される検出情報を、前記検出情報記憶部に記憶されている前記検出情報の履歴から物体毎に予測し、
前記レーダ装置によって新たに検出された検出情報の対象である物体を、該検出情報についての前記予測の結果に基づいて特定することで、該物体の追跡を行い、
前記追跡により追跡されている物体が固定物であるか移動体であるかを、前記検出情報記憶部に記憶されている該物体についての検出情報の履歴に基づいて判定し、
前記判定により移動体と判定された物体についての前記検出情報を出力する、
処理をコンピュータに実行させるプログラム。
(付記16)
前記予測では、前記新たに検出される検出情報における前記距離の予測を行い、
前記追跡では、前記予測された距離と前記新たに検出された検出情報における前記距離との差が所定の距離閾値よりも小さい場合に、前記新たに検出された検出情報の対象である物体を、前記距離の予測に使用した検出情報の履歴の対象である物体と同一物であると特定する、
ことを特徴とする付記15に記載のプログラム。
(付記17)
前記判定では、前記検出情報記憶部に前記物体毎に記憶されている検出情報において、前記レーダ装置が該物体を最初に検出した際の移動速度が所定の速度閾値よりも小さい場合に、該検出情報の履歴の対象である物体を固定物であるとの判定を下すことを特徴とする付記15又は16に記載のプログラム。
(付記18)
前記判定では、更に、前記検出情報の履歴の対象である物体についての検出情報が、前記レーダ装置によって所定の検出回数閾値以上得られていた場合に、該検出情報の履歴の対象である物体を固定物であるとの判定を下すことを特徴とする付記17に記載のプログラム。
(付記19)
前記判定では、更に、前記検出情報の履歴の対象である物体についての追跡を所定の追跡回数閾値以上行っていた場合に、該検出情報の履歴の対象である物体を固定物であるとの判定を下すことを特徴とする付記17又は18に記載のプログラム。
(付記20)
前記判定により移動体と判定された物体についての前記検出情報の出力において、前記レーダ装置によって新たに検出された検出情報に、前記追跡によってそれまで追跡していた物体についての検出情報が含まれていなかった場合であって且つ該物体が移動体と判定された物体である場合には、該物体について新たに検出された検出情報として、前記予測の結果を出力することを特徴とする付記15から19のうちのいずれか一項に記載のプログラム。
1 レーダ装置
2 制御装置
3 道路
4 車両
5 検出域
6 構造物
10 移動体追跡装置
11 検出情報記憶部
12 予測部
13 追跡部
14 判定部
15 出力部
20 固定物情報記憶部
30 コンピュータ
31 MPU
32 ROM
33 RAM
34 ハードディスク装置
35 入力装置
36 表示装置
37 インタフェース装置
38 記録媒体駆動装置
39 バスライン
40 可搬型記録媒体
50 通行監視装置
61 追跡テーブル
62 構造物テーブル

Claims (10)

  1. 照射したレーダ波についての照射先に存在する物体による反射波を受信することで、該物体までの距離及び移動速度を、該物体についての検出情報として検出するレーダ装置によって検出された所定の検出タイミング毎の該検出情報を、物体毎に記憶する検出情報記憶部と、
    前記レーダ装置によって新たに検出される検出情報を、前記検出情報記憶部に記憶されている前記検出情報の履歴から物体毎に予測する予測部と、
    前記レーダ装置によって新たに検出された検出情報の対象である物体を、該検出情報についての前記予測部による予測結果に基づいて特定することで、該物体の追跡を行う追跡部と、
    前記追跡部により追跡されている物体が固定物であるか移動体であるかを、前記検出情報記憶部に記憶されている該物体についての検出情報の履歴に基づいて判定する判定部と、
    前記判定部により移動体と判定された物体についての前記検出情報を出力する出力部と、
    を備えることを特徴とする移動体追跡装置。
  2. 前記予測部は、前記新たに検出される検出情報における前記距離の予測を行い、
    前記追跡部は、前記予測された距離と前記新たに検出された検出情報における前記距離との差が所定の距離閾値よりも小さい場合に、前記新たに検出された検出情報の対象である物体を、前記予測された距離の予測に前記予測部が使用した検出情報の履歴の対象である物体と同一物であると特定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の移動体追跡装置。
  3. 前記判定部は、前記検出情報記憶部に前記物体毎に記憶されている検出情報において、前記レーダ装置が該物体を最初に検出した際の移動速度が所定の速度閾値よりも小さい場合に、該検出情報の履歴の対象である物体を固定物であるとの判定を下すことを特徴とする請求項1又は2に記載の移動体追跡装置。
  4. 前記判定部は、更に、前記検出情報の履歴の対象である物体についての検出情報が、前記レーダ装置によって所定の検出回数閾値以上得られていた場合に、該検出情報の履歴の対象である物体を固定物であるとの判定を下すことを特徴とする請求項3に記載の移動体追跡装置。
  5. 前記判定部は、更に、前記検出情報の履歴の対象である物体についての追跡を前記追跡部が所定の追跡回数閾値以上行っていた場合に、該検出情報の履歴の対象である物体を固定物であるとの判定を下すことを特徴とする請求項3又は4に記載の移動体追跡装置。
  6. 前記出力部は、前記レーダ装置によって新たに検出された検出情報に、前記追跡部がそれまで追跡していた物体についての検出情報が含まれていなかった場合であって且つ該物体が前記判定部により移動体と判定された物体である場合には、該物体について新たに検出された検出情報として、前記予測部による前記予測結果を出力することを特徴とする請求項1から5のうちのいずれか一項に記載の移動体追跡装置。
  7. 前記追跡部は、前記レーダ装置によって新たに検出された検出情報に、該追跡部がそれまで追跡していた物体についての検出情報が所定回数連続して含まれていなかった場合には、該物体の追跡を中止することを特徴とする請求項1から5のうちのいずれか一項に記載の移動体追跡装置。
  8. 前記判定部により固定物であると判定された物体についての前記距離の情報を記憶しておく固定物情報記憶部を更に備え、
    前記追跡部は、前記レーダ装置によって新たに検出された検出情報の対象である物体を、該検出情報についての前記予測部による予測結果に基づいて特定することができなかった場合であって、且つ、前記固定物情報記憶部に記憶されている前記距離の情報で表されている距離と該新たに検出された検出情報における前記距離との差が所定の距離閾値よりも小さい場合には、該新たに検出された検出情報の対象である物体が、前記固定物情報記憶部に記憶されている前記距離の情報の対象である物体と同一物であると特定して、該物体の追跡を再開する、
    ことを特徴とする請求項7に記載の移動体追跡装置。
  9. 照射したレーダ波についての照射先に存在する物体による反射波を受信することで、該物体までの距離及び移動速度を、該物体についての検出情報として検出するレーダ装置によって検出された所定の検出タイミング毎の該検出情報を、物体毎に検出情報記憶部に記憶し、
    前記レーダ装置によって新たに検出される検出情報を、前記検出情報記憶部に記憶されている前記検出情報の履歴から物体毎に予測し、
    前記レーダ装置によって新たに検出された検出情報の対象である物体を、該検出情報についての前記予測の結果に基づいて特定することで、該物体の追跡を行い、
    前記追跡により追跡されている物体が固定物であるか移動体であるかを、前記検出情報記憶部に記憶されている該物体についての検出情報の履歴に基づいて判定し、
    前記判定により移動体と判定された物体についての前記検出情報を出力する、
    ことを特徴とする移動体追跡方法。
  10. 照射したレーダ波についての照射先に存在する物体による反射波を受信することで、該物体までの距離及び移動速度を、該物体についての検出情報として検出するレーダ装置によって検出された所定の検出タイミング毎の該検出情報を、物体毎に検出情報記憶部に記憶し、
    前記レーダ装置によって新たに検出される検出情報を、前記検出情報記憶部に記憶されている前記検出情報の履歴から物体毎に予測し、
    前記レーダ装置によって新たに検出された検出情報の対象である物体を、該検出情報についての前記予測の結果に基づいて特定することで、該物体の追跡を行い、
    前記追跡により追跡されている物体が固定物であるか移動体であるかを、前記検出情報記憶部に記憶されている該物体についての検出情報の履歴に基づいて判定し、
    前記判定により移動体と判定された物体についての前記検出情報を出力する、
    処理をコンピュータに実行させるプログラム。
JP2012040638A 2012-02-27 2012-02-27 移動体追跡装置、移動体追跡方法、及びプログラム Pending JP2013174568A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012040638A JP2013174568A (ja) 2012-02-27 2012-02-27 移動体追跡装置、移動体追跡方法、及びプログラム
EP13150779.0A EP2631673A1 (en) 2012-02-27 2013-01-10 Moving object tracking apparatus, moving object tracking method, and program
US13/741,048 US9151835B2 (en) 2012-02-27 2013-01-14 Moving object tracking apparatus, and moving object tracking method
KR1020130013295A KR101441231B1 (ko) 2012-02-27 2013-02-06 이동체 추적 장치, 이동체 추적 방법, 및 프로그램을 기록한 컴퓨터 판독 가능한 기록 매체

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012040638A JP2013174568A (ja) 2012-02-27 2012-02-27 移動体追跡装置、移動体追跡方法、及びプログラム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013174568A true JP2013174568A (ja) 2013-09-05

Family

ID=47709831

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012040638A Pending JP2013174568A (ja) 2012-02-27 2012-02-27 移動体追跡装置、移動体追跡方法、及びプログラム

Country Status (4)

Country Link
US (1) US9151835B2 (ja)
EP (1) EP2631673A1 (ja)
JP (1) JP2013174568A (ja)
KR (1) KR101441231B1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9761012B2 (en) 2014-07-08 2017-09-12 Nec Corporation Object tracking device, object tracking method, and computer-readable medium

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
SI2804013T1 (sl) * 2013-05-13 2015-08-31 Kapsch Trafficcom Ag Naprava za merjenje položaja vozila ali površine le-tega
DK2804014T3 (en) * 2013-05-13 2015-08-10 Kapsch Trafficcom Ag DEVICES AND METHOD FOR ESTABLISHING A characteristic feature of A VEHICLE
RU2541504C1 (ru) * 2014-01-09 2015-02-20 Федеральное государственное казенное военное образовательное учреждение высшего профессионального образования "Военная академия войсковой противовоздушной обороны Вооруженных Сил Российской Федерации имени Маршала Советского Союза А.М. Василевского" Министерства Обороны Российской Федерации Устройство селекции движущихся целей для режима перестройки частоты от импульса к импульсу
KR101655606B1 (ko) * 2014-12-11 2016-09-07 현대자동차주식회사 라이다를 이용한 멀티 오브젝트 추적 장치 및 그 방법
JP6970936B2 (ja) * 2016-12-20 2021-11-24 パナソニックIpマネジメント株式会社 物体検出装置、物体検出プログラム、および記録媒体
US11169254B2 (en) * 2017-10-06 2021-11-09 National Chung-Shan Institute Of Science And Technology Operation mode control method and radar system
RU2726189C1 (ru) * 2019-04-22 2020-07-09 Российская Федерация, от имени которой выступает Министерство обороны Российской Федерации Устройство распознавания целей, не являющихся объектами разведки
CN110706258B (zh) 2019-10-10 2022-10-04 北京百度网讯科技有限公司 对象追踪方法及装置
CN112750305B (zh) * 2020-12-29 2022-03-08 江苏航天大为科技股份有限公司 一种基于雷达检测的车辆连续跟踪方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002006040A (ja) * 2000-06-22 2002-01-09 Honda Motor Co Ltd 物体検知装置
JP2005189081A (ja) * 2003-12-25 2005-07-14 Mitsubishi Electric Corp 目標検出装置およびこれを用いた航空管制システム
JP2008051614A (ja) * 2006-08-24 2008-03-06 Honda Motor Co Ltd 物体検知装置
JP2011247721A (ja) * 2010-05-26 2011-12-08 Mitsubishi Electric Corp 角速度推定装置及びコンピュータプログラム及び角速度推定方法

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5519618A (en) * 1993-08-02 1996-05-21 Massachusetts Institute Of Technology Airport surface safety logic
JP3119142B2 (ja) * 1995-12-04 2000-12-18 トヨタ自動車株式会社 車載レーダ装置
US6085151A (en) * 1998-01-20 2000-07-04 Automotive Systems Laboratory, Inc. Predictive collision sensing system
JP3723835B2 (ja) 1998-12-03 2005-12-07 国土交通省国土技術政策総合研究所長 道路上の障害物検出方法
JP3626879B2 (ja) 1999-06-25 2005-03-09 富士通株式会社 道路の障害物検出装置、道路の障害物検出方法、道路の障害物検出システム及び道路の障害物検出プログラムを記録した記録媒体
JP3520326B2 (ja) 2000-09-22 2004-04-19 国土交通省国土技術政策総合研究所長 ミリ波レーダによる走行車両検出方法
JP4698048B2 (ja) * 2001-03-19 2011-06-08 富士通テン株式会社 Fm−cwレーダの路上静止物検知方法
US8035549B1 (en) * 2009-10-13 2011-10-11 Lockheed Martin Corporation Drop track time selection using systems approach

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002006040A (ja) * 2000-06-22 2002-01-09 Honda Motor Co Ltd 物体検知装置
JP2005189081A (ja) * 2003-12-25 2005-07-14 Mitsubishi Electric Corp 目標検出装置およびこれを用いた航空管制システム
JP2008051614A (ja) * 2006-08-24 2008-03-06 Honda Motor Co Ltd 物体検知装置
JP2011247721A (ja) * 2010-05-26 2011-12-08 Mitsubishi Electric Corp 角速度推定装置及びコンピュータプログラム及び角速度推定方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9761012B2 (en) 2014-07-08 2017-09-12 Nec Corporation Object tracking device, object tracking method, and computer-readable medium

Also Published As

Publication number Publication date
US20130222177A1 (en) 2013-08-29
US9151835B2 (en) 2015-10-06
KR20130098208A (ko) 2013-09-04
EP2631673A1 (en) 2013-08-28
KR101441231B1 (ko) 2014-09-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2013174568A (ja) 移動体追跡装置、移動体追跡方法、及びプログラム
JP6024229B2 (ja) 監視装置、監視方法、及びプログラム
US20180260636A1 (en) Obstacle detecting method and apparatus, device and storage medium
US11926318B2 (en) Systems and methods for detecting a vulnerable road user in an environment of a vehicle
US9946935B2 (en) Object tracking device, object tracking method, and object tracking program
JP2015082326A5 (ja)
KR101450997B1 (ko) 주행 차선 검출 장치, 주행 차선 검출 방법, 및 프로그램을 기록한 컴퓨터 판독 가능한 기록 매체
JP2013225295A5 (ja)
EP4105908A1 (en) Method, apparatus, server, and computer program for collision accident prevention
US20140195144A1 (en) Analysis method, and analysis apparatus
JP2016148547A (ja) 検知装置
EP4361682A2 (en) Lidar system design to mitigate lidar crosstalk
JP2012243128A (ja) 監視装置、監視方法及び監視プログラム
CN108458691B (zh) 一种碰撞检测方法及设备
JP4558600B2 (ja) 航跡相関統合装置
KR101372390B1 (ko) 마코브 체인 방식의 다중스캔 추적 기법을 이용한 표적 추적방법 및 이를 이용한 표적 추적장치
JP5526826B2 (ja) 目標物探知装置および目標物探知方法
EP3051315A1 (en) Method and device for activating and deactivating geopositioning devices in moving vehicles
JP6125135B1 (ja) 運転支援装置、運転支援方法及び運転支援プログラム
JP6272158B2 (ja) 人流分析システム
JP2004309166A (ja) 目標追尾装置
JP2015201010A (ja) 予測外動き判定装置
CN108010319A (zh) 一种道路状态的识别方法及装置
JP5609095B2 (ja) 目標相関処理装置、目標相関処理方法及びプログラム
JP2011191087A (ja) 測位データ評価装置、測位データ評価方法および測位データ評価プログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141007

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150708

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150714

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150914

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160223

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20160906