JP2013173846A - 樹脂組成物および樹脂成形体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】周波数1rad/sec、温度220℃の条件で測定した損失正接(tanδ)が1以下であるセルロース材料と、ポリカーボネートと、を含む樹脂組成物。
【選択図】なし
Description
近年地球規模での環境問題に対して、植物由来の樹脂の利用は、温室効果ガス排出量の低減し得る材料として大きな期待が寄せられている。従来から知られている植物由来の樹脂の一つに、セルロースがある。セルロースは、従来、塗料としての用途や、繊維としての用途では広く利用されているが、セルロースの樹脂成形体への利用に際しては、まだ用いられている例は少ない。
即ち、請求項1に係る発明は、
周波数1rad/sec、温度220℃の条件で測定した損失正接(tanδ)が1以下であるセルロース材料と、ポリカーボネートと、を含む樹脂組成物である。
前記セルロース材料が、周波数1rad/sec、温度220℃の条件で測定した損失正接(tanδ)が1以下であるセルロース樹脂である請求項1に記載の樹脂組成物である。
前記セルロース材料が、架橋構造を有するセルロース樹脂である請求項1または請求項2に記載の樹脂組成物である。
前記セルロース材料が、温度220℃の条件で溶融しないマトリックス樹脂と、前記マトリックス樹脂中に分散され且つ温度220℃の条件で溶融するセルロース樹脂と、を含んでなる請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の樹脂組成物である。
周波数1rad/sec、温度220℃の条件で測定した損失正接(tanδ)が1以下であるセルロース材料と、ポリカーボネートと、を含む樹脂成形体である。
本実施形態に係る樹脂組成物は、周波数1rad/sec、温度220℃の条件で測定した損失正接(tanδ)が1以下であるセルロース材料と、ポリカーボネートと、を含む。
しかし、樹脂成形体を形成する樹脂組成物中に粘性支配のセルロース系の樹脂等を含有する場合、温度上昇に伴う粘度低下により流動が発現し形成されたチャーの割れや剥がれが発生して難燃化が効率的に達成し得ないことがあった。
このメカニズムは必ずしも明確ではないが、例えば以下のように推察される。即ち、樹脂成形体の燃焼時に難燃剤の働きによって脱水、脱炭酸、炭化によるチャー形成が行われるが、チャーが形成されても、樹脂自体に流動性があるとチャーが割れたり剥がれたりして、成形体表面にムラなくチャーが形成されないものと考えられる。これに対し、本実施形態では上記の通り220℃の温度で弾性支配であるセルロース材料が含有されており、流動性が抑制されるため、セルロース材料とポリカーボネートとによって形成されたチャーの割れや剥がれが抑制され、その結果効率的な難燃化が達成されるものと考えられる。
本実施形態におけるセルロース材料は、周波数1rad/sec、温度220℃の条件で測定した損失正接(tanδ)が1以下である
(1)周波数1rad/sec、温度220℃の条件で測定した損失正接(tanδ)が1以下であるセルロース樹脂
(2)架橋構造を有するセルロース樹脂
(3)温度220℃の条件で溶融しないマトリックス樹脂と、前記マトリックス樹脂中に分散され且つ温度220℃の条件で溶融するセルロース樹脂と、を含んでなる材料
原料綿は、綿花リンタ、木材パルプ(広葉樹パルプ、針葉樹パルプ)などの天然セルロースはもとより、微結晶セルロースなど木材パルプを酸加水分解して得られる重合度の低い(重合度100から300)セルロースでも使用され、混合して使用してもよい。これらの原料となるセルロースについての詳細な記載は、例えば「プラスチック材料講座(17)繊維素系樹脂」(丸澤、宇田著、日刊工業新聞社、1970年発行)や発明協会公開技報2001−1745(7頁から8頁)、および「セルロースの事典(523頁)」(セルロース学会編、朝倉書店、2000年発行)に記載のセルロースが用いられ、特に限定されるものではない。
これらの中でも好ましくはt−ブチルアセチル基、2−メチルバレリル基、3−メチルバレリル基、4−メチルバレリル基、2−プロピルペンタノイル基、2−メチルヘキサノイル基、2−エチルブタノイル基、2−エチルヘキサノイル基、イソステアロイル基、チグリノイル基、3,3−ジメチルアクリル基、2−メチル−2−ペンテノイル基、シトロネリル基などが挙げられる。
より好ましくは、t−ブチルアセチル基、2−メチルバレリル基、3−メチルバレリル基、4−メチルバレリル基、2−プロピルペンタノイル基、2−メチルヘキサノイル基、2−エチルブタノイル基、2−エチルヘキサノイル基、イソステアロイル基、シトロネリル基である。
尚、上記重量平均分子量は以下の方法により測定される。まずセルロースを溶媒に溶解し、この溶液をサイズ排除クロマトグラフ(GPC)にて、重量平均分子量を求める。
周波数1rad/sec、温度220℃の条件で測定した損失正接(tanδ)が1以下であるセルロース材料を得る方法として、セルロース樹脂を架橋する方法が挙げられる。尚、セルロース樹脂を架橋してゲル化することで、前記損失正接(tanδ)の要件が達成される。
セルロース樹脂同士を架橋剤を介して架橋して、損失正接(tanδ)を前記範囲に制御する方法について説明する。
セルロース樹脂中には反応性に富むOH基があり、このOH基と反応し得る官能基を2個以上有する有機系架橋剤や無機系架橋剤が用いられる。
尚、セルロース樹脂に対する架橋剤の量を多くする程、損失正接(tanδ)の値は小さくなる傾向にある。
セルロース樹脂同士を共有結合して、損失正接(tanδ)を前記範囲に制御する方法について説明する。
セルロース樹脂中のOH基同士の縮合反応、あるいはOH基を、OH基と縮合反応し得る官能基(例えばカルボキシル基、カルボキシメチル基、スルホン酸基等)に置換し、縮合反応することによりセルロース樹脂同士を共有結合により架橋し得る。
また、高エネルギーの電子線、γ線を照射することで自己架橋も行われる。
また、電子線、γ線の場合はセルロース樹脂に照射することによって架橋反応が行える。分子鎖切断やガス発生などの他の副反応を抑える目的で2個以上のビニル基を有する架橋促進剤を用いてもよい。
形成される共有結合の割合を多くする程、損失正接(tanδ)の値は小さくなる傾向にある。
セルロース樹脂同士をイオン結合して、損失正接(tanδ)を前記範囲に制御する方法について説明する。
イオン結合を形成し得る基を有するセルロース樹脂としては、OH基やエーテル基が相互作用してイオン結合を形成するが、該イオン結合を形成し得る基としては、より強固なイオン結合を形成するためにはカルボキシル基、カルボキシメチル基、スルホン酸基等が挙げられる。
形成されるイオン結合の割合を多くする程、損失正接(tanδ)の値は小さくなる傾向にある。
周波数1rad/sec、温度220℃の条件で測定した損失正接(tanδ)が1以下であるセルロース材料を得る方法として、温度220℃の条件で溶融するセルロース樹脂を温度220℃の条件で溶融しないマトリックス樹脂中に分散し、一体化した材料とする方法が挙げられる。
また、前記IPN構造体を形成するその他の方法としては、例えば、三次元網目構造を有し温度220℃の条件で溶融しないマトリックス樹脂と温度220℃の条件で溶融するセルロース樹脂とを溶媒に溶解し混合して乾燥回収する方法が挙げられる。
本実施形態のセルロース材料においては、損失正接(tanδ)の要件が前記の範囲を外れない範囲で、可塑剤の添加によって可塑化してもよい。
可塑剤としては、例えば、クエン酸トリエチル、クエン酸アセチル・トリエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジアリール、フタル酸ジエチル、フタル酸ジメチル、リン酸トリエチル、リン酸トリフェニル、トリプロピオニン、酒石酸ジブチル、トリアセチン等が挙げられる。
しかし、本実施形態に係るセルロース材料は、そもそも難燃剤の添加によらずに効率的な難燃化を図ることに着目したものであり、つまり難燃剤の添加量を増加せずとも難燃性を向上し得るものである。そして、難燃剤の添加量を増加する必要がないため、難燃剤の増量に伴う熱力学特性の低下や機械物性の低下等が効果的に抑制される。
上記セルロース系材料の形状としては、公知のいかなる形状であってもよく、例えば球状、楕円状、針状、繊維状、扁平状、異形状等が挙げられる。
周波数1rad/sec、温度220℃の条件で測定した損失正接(tanδ)が1以下であるセルロース材料の含有量としては、該セルロース樹脂とポリカーボネートとの総量に対して25質量%以上90質量%以下であることが好ましく、更に50質量%以上80質量%以下であることがより好ましい。
本実施形態に係る樹脂組成物は、ポリカーボネートを含有する。
ポリカーボネートは、結晶性であっても非晶性であってもよいが、特に結晶性ポリカーボネートがより好適に用いられる。
尚、上記メルトボリュームフローレイトはメルトインデックサF−F01((株)東洋精機製作所製)を用いて、ISO1133に従い300℃,荷重1.2kgfの条件で測定される。
上記スチレン系樹脂としては、例えば、GPPS樹脂(一般ポリスチレン樹脂)、HIPS樹脂(耐衝撃性ポリスチレン)、SBR樹脂(スチレンブタジエンゴム)、ABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエンゴム−スチレン共重合体)、AES樹脂(アクリロニトリル−エチレンプロピレンゴム−スチレン共重合体)、AAS樹脂(アクリロニトリル−アクリルゴム−スチレン共重合体)、MBS樹脂(メタクリル酸メチル−ブタジエンゴム−スチレン共重合体)、AS樹脂(アクリロニトリル−スチレン共重合体)、MS樹脂(メタクリル酸メチル−スチレン共重合体)などが挙げられる。上記の中でも、HIPS樹脂、ABS樹脂、AS樹脂等が望ましい。
・ポリカーボネート以外の樹脂
本実施形態における樹脂組成物には、更に前記ポリカーボネートと併用して、他の樹脂を用いてもよい。他の樹脂としては従来公知の樹脂が用いられ、具体的には、ポリプロピレン、ポリ乳酸、脂肪族ポリエステル、芳香族ポリエステル、ポリオレフィン、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリスルフォン、ポリエーテルスルフォン、ポリアリーレン、ポリエーテルイミド、ポリアセタール、ポリビニルアセタール、ポリケトン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアリールケトン、ポリエーテルニトリル、液晶樹脂、ポリベンズイミダゾール、ポリパラバン酸等が挙げられ、また芳香族アルケニル化合物、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステルおよびシアン化ビニル化合物からなる群より選ばれる1種以上のビニル単量体を、重合若しくは共重合させて得られるビニル系重合体若しくは共重合体樹脂、ジエン−芳香族アルケニル化合物共重合体樹脂、シアン化ビニル−ジエン−芳香族アルケニル化合物共重合体樹脂、芳香族アルケニル化合物−ジエン−シアン化ビニル−N−フェニルマレイミド共重合体樹脂、シアン化ビニル−(エチレン−ジエン−プロピレン(EPDM))−芳香族アルケニル化合物共重合体樹脂、ポリオレフィン、塩化ビニル樹脂、塩素化塩化ビニル樹脂等の熱可塑性樹脂が挙げられる。
また、生分解性樹脂も好ましく用いられ、例えばポリブチレンサクシネート、ポリヒドロキシブチレート、ポリカプロラクトン、ポリ(ブチレンサクシネート/アジペート)、ポリエチレンサクシネート、ポリビニルアルコール、デンプン変性樹脂、等が用いられる。
本実施形態に係る樹脂組成物は、さらに難燃剤を添加してもよい。
上記難燃剤としては、例えば、リン系、シリコーン系、含窒素系、硫酸系、無機水酸化物系等の難燃剤が用いられる。これらの中でもリン系難燃剤が好ましく、リン酸エステルが特に好ましい。
上記リン系難燃剤としては、縮合リン酸エステル、リン酸メラミン、リン酸アンモニウム、リン酸アルミニウムなどが、上記シリコーン系難燃剤としては、ジメチルシロキサン、ナノシリカ、シリコーン変性ポリカーボネートなどが、上記含窒素系難燃剤としては、メラミン化合物、トリアジン化合物などが、上記硫酸系難燃剤としては、硫酸メラミン、硫酸グアニジンなどが、上記無機水酸化物系難燃剤としては、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムなどが挙げられる。
これらの中でも、特に縮合リン酸エステルが好適に用いられる。
本実施形態に係る樹脂組成物は、効果を損なわない範囲で上記以外の他の成分を含んでもよい。該他の成分としては、例えば、ドリップ防止剤(例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE))、可塑剤、酸化防止剤、離型剤、耐光剤、耐候剤、着色剤、顔料、改質剤、帯電防止剤、耐加水分解防止剤、充填剤、補強剤(ガラス繊維、炭素繊維、タルク、クレー、マイカ、ガラスフレーク、ミルドガラス、ガラスビーズ、結晶性シリカ、アルミナ、窒化ケイ素、窒化アルミナ、ボロンナイトライド等)等が挙げられる。
上記他の成分の配合比は、樹脂組成物における固形分中0質量%以上10質量%以下であることが望ましく、0質量%以上5質量%以下であることがより望ましい。ここで、「0質量%」とは上記他の成分を含まない形態を意味する。
本実施形態に係る樹脂組成物は、少なくとも前述の周波数1rad/sec、温度220℃の条件で測定した損失正接(tanδ)が1以下であるセルロース材料と、ポリカーボネートとを用いて溶融混練することにより製造される。ここで、溶融混練の手段としては公知の手段が用いられ、例えば、二軸押出し機、ヘンシェルミキサー、バンバリーミキサー、単軸スクリュー押出機、多軸スクリュー押出機、コニーダ等が挙げられる。
本実施形態に係る樹脂成形体は、前述の本実施形態に係る樹脂組成物が成形されてなる。つまり、周波数1rad/sec、温度220℃の条件で測定した損失正接(tanδ)が1以下であるセルロース材料と、ポリカーボネートと、を含む。
尚、例えば射出成形、押し出し成形、熱プレス成形、カレンダ成形、トランスファ成形などの成形方法により本実施形態に係る樹脂成形体が成形される。
この際、シリンダ温度としては、180℃以上350℃以下とすることが望ましく、200℃以上300℃以下とすることがより望ましい。また、金型温度としては、50℃以上150℃以下とすることが望ましく、80℃以上120℃以下とすることがより望ましい。
図1の画像形成装置100は、本体装置110の前面にフロントカバー120a,120bを備えている。これらのフロントカバー120a,120bは、操作者が装置内を操作するよう開閉自在となっている。これにより、操作者は、トナーが消耗したときにトナーを補充したり、消耗したプロセスカートリッジを交換したり、装置内で紙詰まりが発生したときに詰まった用紙を取り除いたりする。図1には、フロントカバー120a,120bが開かれた状態の装置が示されている。
リン酸エステル難燃剤(大八化学社製、PX200)をポリカーボネート(帝人化成社製:商品名パンライトL−1225Y)に対し下記表1に記載の量で添加し、二軸押出し機を用いて240℃で溶融混合した。次いで、下記表1に記載のセルロース系材料を表1に記載の量で添加し、再度二軸押出し機を用いて220℃で溶融混合して樹脂組成物を作製した。(尚、比較例6ではセルロース系材料を添加しなかった。)
・DAC(ジアセチルセルロース)
:ダイセル社製、商品名アセチ L−70
・CMC(カルボキシメチルセルロース)
:日本製紙ケミカル社製、商品名サンローズ S
・セルロース繊維:レッテンマイヤー社製、商品名ARBOCEL BE600−30
・CAP(セルロースアセテートプロピオネート)
:イーストマンケミカル社製、商品名EASTMAN CAP 482−20
・エチルセルロース:ダウケミカル社製、商品名エトセル 200
CAPを以下の方法により架橋した。CAPとエポキシ系架橋剤(マーブルーフG1005S、日油社製)を二軸押し出し機を用いて200℃で溶融混練を行い架橋CAPを作製した。CAP/架橋剤の割合は90/10とした。
エチルセルロースを以下の方法により架橋した。エチルセルロースとエポキシ系架橋剤(マーブルーフG1005S、日油社製)を二軸押し出し機を用いて200℃で溶融混練を行い架橋エチルセルロースを作製した。エチルセルロース/架橋剤の割合は90/10とした。
DACを以下の方法により可塑化し、tanδが前記表1の値のDACを得た。DACおよびクエン酸トリエチルをそれぞれテトラヒドロフランに溶解してDAC/クエン酸トリエチルが95/5になるよう混合した後、乾燥して可塑化DAC(A)を得た。
温度220℃の条件で溶融しない樹脂であるDAC中に、温度220℃の条件で溶融する樹脂であるCAPを、以下の方法により分散した。CAPおよびDACをテトラヒドロフランに溶解しCAP/DACが45/55になるよう溶解物を混合した。この混合物を高速攪拌している水浴に添加し脱溶媒と微粒子化を行いCAP分散DACを得た。
温度220℃の条件で溶融しない樹脂である前記DAC中に、温度220℃の条件で溶融する樹脂であるエチルセルロースを、以下の方法により分散した。DACおよびエチルセルロースをテトラヒドロフランに溶解しエチルセルロース/DACが45/55になるよう溶解物を混合した。この混合物を高速攪拌している水浴に添加し脱溶媒と微粒子化を行いエチルセルロース分散DACを得た。
DACを以下の方法により可塑化し、tanδが前記表1の値のDACを得た。DACおよびクエン酸トリエチルをそれぞれテトラヒドロフランに溶解してDAC/クエン酸トリエチルが75/25になるよう混合した後、乾燥して可塑化DAC(B)を得た。
温度220℃の条件で溶融する樹脂であるCAP中に、温度220℃の条件で溶融しない樹脂であるDACを、以下の方法により分散した。二軸押し出し機を用いて200℃で溶融しているCAPにDACパウダーの混練を行いDAC分散CAPペレットを作製した。CAP/DACの割合は45/55とした。
温度220℃の条件で溶融する樹脂であるエチルセルロース中に、温度220℃の条件で溶融しない樹脂であるDACを、以下の方法により分散した。二軸押し出し機を用いて200℃で溶融しているエチルセルロースにDACパウダーの混練を行いDAC分散エチルセルロースのペレットを作製した。エチルセルロース/DACの割合は45/55とした。
作製した樹脂組成物及び燃焼試験用試験片について、下記評価を行った。
−分散性評価−
作製した樹脂組成物中における分散性を評価した。作製した樹脂組成物を200℃でプレスして厚み500μmのフィルムを作製し、顕微鏡により観察した。分散性の評価基準は以下の通りである。
G1:各成分がムラなく分散しており、分散性良好
G2:各成分の少量の凝集が確認され、若干のムラがあるものの概ね分散している
G3:成分の凝集部分が多数確認され、良好に分散していない
UL−94におけるVテスト用UL試験片(厚さ2mm)を用いて、UL−94の垂直燃焼試験を行い、UL−94規格の判定基準に従って、難燃性が高い方から順にV−0、V−1、V−2、HBおよび燃焼(NG)の5つのランクで判定した。
ISO多目的ダンベル試験片をノッチ加工したもの(板厚4mm)を用い、ISO−179に規定の方法に従って衝撃試験装置(東洋精機社製、DG−5)によりシャルピー衝撃強度(kJ/m2)を測定した。測定値が大きい程、耐衝撃性に優れている。
JIS−K7191−2(1996年)に準拠し、試験片(板厚4mm)について加重たわみ温度を測定し、以下の評価基準により耐熱性評価を行った。
G1:加重たわみ温度がベース樹脂の温度同等以上
G2:加重たわみ温度がベース樹脂の温度未満
(※尚、上記「ベース樹脂の温度」とは、セルロース系材料を含まない時の樹脂のたわみ温度をさす。)
110 本体装置
120a、120b フロントカバー
136 用紙供給部
138 用紙排出部
142 プロセスカートリッジ
150、152 筐体
Claims (5)
- 周波数1rad/sec、温度220℃の条件で測定した損失正接(tanδ)が1以下であるセルロース材料と、ポリカーボネートと、を含む樹脂組成物。
- 前記セルロース材料が、周波数1rad/sec、温度220℃の条件で測定した損失正接(tanδ)が1以下であるセルロース樹脂である請求項1に記載の樹脂組成物。
- 前記セルロース材料が、架橋構造を有するセルロース樹脂である請求項1または請求項2に記載の樹脂組成物。
- 前記セルロース材料が、温度220℃の条件で溶融しないマトリックス樹脂と、前記マトリックス樹脂中に分散され且つ温度220℃の条件で溶融するセルロース樹脂と、を含んでなる請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の樹脂組成物。
- 周波数1rad/sec、温度220℃の条件で測定した損失正接(tanδ)が1以下であるセルロース材料と、ポリカーボネートと、を含む樹脂成形体。
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