JP2013173175A - 扁平パイプの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構造の金型を活用でき、高い生産効率で成形することができる扁平パイプの製造方法を提供する。
【解決手段】平板状の被加工板を打ち抜いて、一対の縦桟と、ワークと、縦桟およびワークを連結するよう、縦桟連結部と、ワーク連結部と、縦桟連結部とワーク連結部とを縦桟から離隔して繋げる離隔部とを有する連結桟とを形成する打ち抜きステップと、ワークの中央部分および離隔部を縦桟に直交する方向で折り曲げて、ワークを、ワーク連結部が連結されている一方側面部およびワーク連結部が連結されていない他方側面部を起立させるU曲げステップと、U曲げステップにより折り曲げられた一方側面部および離隔部のみを、U曲げステップにより折り曲げられる前の元の状態に戻すようワークおよび離隔部の姿勢を変換する姿勢変換ステップと、を含む。
【選択図】図10

Description

本発明は、扁平パイプの製造方法に関し、特に、プレス成形法により作製する扁平パイプの製造方法に関する。
従来、この種のプレス成形法として、生産性の良好な順送りプレス加工装置によるプレス成形法が活用されている。順送りプレス加工装置は、異なる機能をもつ複数のプレス型をシート材の搬送方向に並設し、一方向に連続して延びるシート材を使って、シート材を搬送方向に搬送させつつ、各プレス型で次々と連続的にプレス成形を加えて成形を進める装置であり、高い生産性を有している。
このようなプレス成形法として、例えば、次のような順送りプレス加工方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この順送りプレス加工方法は、送り桟幅が零で板取り設定された一対の第1ワーク部および第2ワーク部がペアで送られるようにしている。そして、シート材を長手方向へ一定のピッチで間欠送りしながら、送り方向の複数位置で複数段のプレス加工を同時に行うようにしている。
この順送りプレス加工方法は、第1ワーク部を送り方向と直角な幅方向の両端部において縁桟に連結する一対の連結部を残して、第1ワーク部の周縁部を切断する切断工程と、第1ワーク部を一対の連結部まわりに回転させて送り方向と交差するように起立させ、第2ワーク部との間に隙間を形成する第1回転工程と、第1ワーク部が起立させられた状態で、第2ワーク部に所定のプレス加工を施す第1加工工程とを有している。
この順送りプレス加工方法においては、第1加工工程で第2ワーク部にプレス加工を施す際、起立した第1ワーク部と第2ワーク部との間に隙間ができるので次の効果がある。すなわち、第2ワーク部の送り方向端部に曲げプレスや絞りプレスを行う場合でも、パンチやダイス等のプレス型の送り方向の寸法をワーク部間の隙間分だけ大きくでき、十分な強度を確保することが可能となる。その結果、プレス型の設計の自由度が高くなる。例えば、材料コストを低減したりプレス装置の小型化を図ったりするために送り桟幅を零とした場合でも、プレス型の設計の自由度が高くて十分な強度を確保できることになる。
また、このような順送りプレス加工方法で成形したワークを、さらに折り曲げ成形する場合、例えば、短辺および長辺からなる方形断面を有し、短辺で接合され、軸線方向に一端開口部および他端開口部を有する扁平パイプを成形により製造する場合、次のような工程により行われる。
すなわち、図23(a)に示すように、扁平パイプは、カム面105aを有する上側スライド金型105と、カム面105aに接するカム面106aを有する下側スライド金型106とを備えたプレス加工装置により成形される。搬送されたワークWは、下側スライド金型106の中央部にセットされる。続いて、図23(b)に示すように、上側スライド金型105が下降し、カム面105aがカム面106aを押圧すると、下側スライド金型106がスライドし、ワークWの両側面を押圧する。この押圧により、短辺同士が重なり合わさって方形断面を有する扁平パイプが完成する。
特開平8−19823号公報
しかしながら、このような従来の扁平パイプの製造方法においては、図23(a)に示すように、搬送されたワークWを、下側スライド金型106の中央部にセットする際、ワークWと上側スライド金型105との間に隙間Sが必要となるので、大きなプレスストロークLを確保しなければならない。
また、ワークWを下側スライド金型106にセットする際、搬送ラインから上方に一端リフトする必要があり、搬送ラインでリフト量を確保する必要がある。
このような大きなプレスストロークの確保や搬送ラインにおけるリフト量の確保は、生産効率の低下を招いてしまうという問題がある。
また、図23(b)に示すように、上側スライド金型105の下降方向と、下側スライド金型106のスライド方向が直交するカム機構で金型が構成されるので、金型のコストが高くなり、ひいては製品の生産コストの増大を招いてしまうという問題がある。
本発明は、上述のような従来の問題を解決するためになされたもので、簡単な構造の金型を活用でき、高い生産効率で成形することができる扁平パイプの製造方法を提供することを課題とする。
本発明に係る扁平パイプの製造方法は、上記課題を解決するため、(1)短辺および長辺からなる方形断面を有するとともに、一端開口部および他端開口部を有し、前記短辺で接合される扁平パイプの製造方法において、平板状の被加工板を打ち抜いて、前記被加工板の長手方向の両端に延びる一対の縦桟と、被加工物と、前記一対の縦桟および前記被加工物を連結するよう、前記縦桟と連結する縦桟連結部と前記被加工物と連結する被加工物連結部と、前記縦桟連結部と前記被加工物連結部とを前記縦桟から離隔して繋げる離隔部とを有する連結桟と、を形成する打ち抜き工程と、前記被加工物の中央部分および前記連結桟の前記離隔部を前記縦桟に直交する方向で折り曲げて、前記被加工物を、前記被加工物連結部が連結されている一方側面部および前記被加工物連結部が連結されていない他方側面部の双方が所定の角度で起立するよう形成する折り曲げ工程と、前記折り曲げ工程により折り曲げられた前記一方側面部および前記連結桟の前記離隔部のみを、前記折り曲げ工程により折り曲げられる前の元の状態に戻すよう前記被加工物および前記連結桟の前記離隔部の姿勢を変換する姿勢変換工程と、を含むことを特徴とする。
この構成により、本発明に係る扁平パイプの製造方法においては、簡単な構造の金型を活用できるとともに、高い生産効率で扁平パイプを作製することができる。
すなわち、折り曲げ工程において、一方側面部および他方側面部の双方が所定の角度で起立するよう折り曲げられた被加工物に対して、姿勢変換工程を設けたので、被加工物の高さが著しく低減される。その結果、従来のプレス装置における大型で、カム機構を備えた金型によらなくても、被加工物を成形することができ、高い生産効率で扁平パイプを作製することができ、簡単な構造の金型を活用できる。したがって、金型のコストが著しく低減され、ひいては製品の生産コストが低減される。
上記(1)に記載の扁平パイプの製造方法において、(2)前記姿勢変換工程の後に、前記連結桟の前記離隔部の平面から突出する突起を形成する突起形成工程が行われることを特徴とする。
この構成により、本発明に係る扁平パイプの製造方法においては、突起形成工程において、連結桟の離隔部にそれぞれ突起を形成するようにしたので、離隔部の剛性を高めることができる。その結果、姿勢変換工程により、姿勢変換された被加工物の姿勢および形状が安定し、ばらつきの少ない安定した品質を有する扁平パイプを作製することができる。また、本発明に係る扁平パイプの製造方法においては、被加工物の姿勢および形状が安定するので、単位時間当たりの加工製品の個数(SPM:Shots Per Minute)を向上させることができ、生産効率が高まる。
上記(1)に記載の扁平パイプの製造方法において、(3)前記突起形成工程の後に、前記他方側面部を前記一方側面部の方向に押圧し、前記一方側面部と前記他方側面部とが略並行の状態で対向するよう成形する押圧成形工程が行われることを特徴とする。
この構成により、本発明に係る扁平パイプの製造方法においては、押圧成形工程において、簡単な構造の下側金型、上側金型により、いわゆるO曲げを行うことができる。この点、カム面を有する上側スライド金型とカム面を有する下側スライド金型で構成されたカム機構を備えた従来のプレス加工装置の場合、大きなプレスストロークLを確保しなければならなかった。また、搬送ラインでリフト量を確保する必要があり、生産効率の低下を招いてしまうという問題があった。また、カム機構で金型が構成されるので、金型のコストが高くなり、ひいては製品の生産コストの増大を招いてしまうという問題があった。
本発明に係る扁平パイプの製造方法においては、O曲げの金型は、小型のものでプレス加工をすることができるようになり、従来の問題となっていたプレスストロークや搬送ラインでのリフト量を少なくすることができる。その結果、従来の生産効率の低下の問題が解消され、生産効率が高まる。
本発明によれば、簡単な構造の金型を活用でき、高い生産効率で成形することができる扁平パイプの製造方法を提供することができる。
本発明に係る扁平パイプの製造方法の実施形態を示す図であり、EGRクーラの平面図である。 本発明に係る扁平パイプの製造方法の実施形態を示す図であり、EGRクーラの側面図である。 本発明に係る扁平パイプの製造方法の実施形態を示す図であり、EGRクーラの正面図である。 本発明に係る扁平パイプの製造方法の実施形態を示す図であり、図1のA−A断面を示す断面図である。 本発明に係る扁平パイプの製造方法の実施形態を示す図であり、図2のB−B断面を示す断面図である。 本発明に係る扁平パイプの製造方法の実施形態を示す図であり、図2のC−C断面を示す断面図である。 本発明に係る扁平パイプの製造方法の実施形態を示す図であり、ケースに組み付けられる7個の扁平パイプの斜視図である。 本発明に係る扁平パイプの製造方法の実施形態を示す図であり、扁平パイプの斜視図である。 本発明に係る扁平パイプの製造方法の実施形態を示す図であり、EGRクーラの製造工程を示す工程図である。 本発明に係る扁平パイプの製造方法の実施形態を示す図であり、扁平パイプ作製工程を示す工程図である。 本発明に係る扁平パイプの製造方法の実施形態を示す図であり、(a)は、搬送されるシート材の斜視図であり、(b)は、打ち抜きされたワークの斜視図である。 本発明に係る扁平パイプの製造方法の実施形態を示す図であり、(a)は、両端部が折り曲げられたワークの斜視図であり、(b)は、折り曲げ型の模式図である。 本発明に係る扁平パイプの製造方法の実施形態を示す図であり、(a)は、Uの字形状に折り曲げられる状態のワークの斜視図であり、(b)は、折り曲げ型の模式図である。 本発明に係る扁平パイプの製造方法の実施形態を示す図であり、(a)は、Uの字形状に折り曲げられたワークおよび折り曲げ型の斜視図であり、(b)は、姿勢変換された状態のワークの斜視図である。 本発明に係る扁平パイプの製造方法の実施形態を示す図であり、(a)は、連結桟に打ち出し加工がされた状態のワークの斜視図であり、(b)は、連結桟の上側方向に凸条に形成された状態のD−D断面を示す断面図であり、(c)は、連結桟の下側方向に凸条に形成された状態のD−D断面を示す断面図である。 本発明に係る扁平パイプの製造方法の実施形態を示す図であり、(a)は、Oの字形状に折り曲げられたワークの斜視図であり、(b)は、折り曲げ型の模式図である。 本発明に係る扁平パイプの製造方法の実施形態を示す図であり、ワークが切断された状態を示す斜視図である。 本発明に係る扁平パイプの製造方法の実施形態を示す図であり、(a)は、ケースに組み付けられる前の扁平パイプの断面図であり、(b)は、ケースに組み付けられる途中の扁平パイプの断面図である。 本発明に係る扁平パイプの製造方法の実施形態を示す図であり、(a)は、ケース内の仮付されていない扁平パイプに治具を挿入した状態の断面図であり、(b)は、ケース内の扁平パイプが仮付された状態の断面図である。 本発明に係る扁平パイプの製造方法の実施形態を示す図であり、(a)は、ケース内の全ての扁平パイプに治具を挿入した状態の断面図であり、(b)は、ケース内の一部の扁平パイプに治具を挿入した状態の断面図である。 本発明に係る扁平パイプの製造方法の実施形態を示す図であり、ケース内の積層された扁平パイプの寸法とケースの内壁面間の寸法を示す断面図である。 従来の扁平パイプの製造方法を示す図であり、ろう付けされた状態の扁平パイプとケースの一部を示す断面図である。 従来の扁平パイプの製造方法を示す図であり、(a)は、搬送されたワークWを下側スライド金型にセットされる状態の模式図であり、(b)は、上側スライド金型および下側スライド金型により成形される状態の模式図である。
以下、本発明に係る扁平パイプの製造方法を内燃機関の排気再循環(EGR:Exhaust Gas Recirculation)装置におけるEGRクーラ1を構成する扁平パイプ12の製造方法に適用した実施形態について、図面を参照して説明する。
(実施形態)
図1ないし図6に示すように、EGRクーラ1は、ケース11と、扁平パイプ12と、ガス流入ガイド13と、ガス排出ガイド14と、冷却水流入ガイド15と、冷却水排出ガイド16と、ケース11に設けられEGRクーラ1を図示しないエンジン本体に装着する一対のブラケットとを含んで構成されている。このEGRクーラ1は、エンジン本体から排気される排気ガスと冷却水との間で熱交換し、排気ガスの温度を低下させて吸入空気内に再循環させるよう構成されている。
ケース11は、図7に示すように、ケース本体21と、ケースカバー22とを有しており、内部に扁平パイプ12を収容するようになっている。
ケース本体21は、コの字形状の断面を有し、対向する内壁面21a間の長さがLで形成され、一方の内壁面21bと開口端21cとの間の長さがLよりも長いLで形成されている。このケース本体21には、方形の貫通孔21dが形成されており、この貫通孔21d内を冷却水が流通するようになっている。
このケース本体21は、板金をプレス加工により作製してもよく、他の作製方法、例えば、金属をダイキャストなどの成形方法により作製するようにしてもよい。
ケースカバー22は、長方形の板金で形成されており、ケース本体21の開口端21cにろう付けなどの接合手段により接合されるようになっている。このケースカバー22には、方形の貫通孔22aが形成されており、この貫通孔22a内を冷却水が流通するようになっている。
図8に示すように、扁平パイプ12は、短辺31aおよび長辺31bからなる方形断面の中央部31と、短辺31aよりも大きな短辺32aと長辺31bからなる方形断面の一端開口部32とを有している。また、扁平パイプ12は、一端開口部32の反対側で、短辺31aよりも大きな短辺33aと長辺31bからなる方形断面の他端開口部33を有している。短辺31aは、長さLで形成され、短辺32a、33aは、Lで形成され、長辺31bは、Lで形成されている。短辺31a、32a、33aおよび長辺31bの縦横比、長さL、L、Lは、ケース本体21の長さL、L、EGRクーラ1の構造、形状、熱交換容量などの設計諸元により適宜選択される。
中央部31、一端開口部32および他端開口部33は一体的に形成されている。
一方側の短辺31aおよび短辺32aは、長辺31bから対向するように互いに屈曲し、所定の幅で重ね合わされており、いわゆるオーバーラップされた構成となっている。扁平パイプ12は、短辺31aおよび短辺32aのオーバーラップ部分で接合され、扁平なパイプとして形成されるようになっている。
この扁平パイプ12は、ケース11内に7個が組み付けされ、それぞれが互いに、ろう付けされるようになっている。また、扁平パイプ12がケース11内に組み付けされた状態で、扁平パイプ12の外壁面とケース11の内壁面との間の隙間は、組み付けされる際の作業性やろう付けする際のろう付け性が最適になるよう設定されている。
ガス流入ガイド13は図1ないし図3に示すように、エンジン本体から排気される排気ガスをケース11の各扁平パイプ12内に流入させるよう排気ガス流通管101と連結される連結部13aと、ケース11と連結される連結部13bとを有している。ガス流入ガイド13は、連結部13aおよび連結部13bとの間で排気ガスを流通させる流通部13cを有しており、各構成要素は一体的に形成されている。
連結部13bがケース11に連結された状態で、連結部13bの内壁面とケース11の外壁面との間の隙間は、連結する際の作業性やろう付けする際のろう付け性が最適になるよう設定されている。
ガス排出ガイド14は、ケース11の各扁平パイプ12内を流通した排気ガスを排出させて排気ガス流通管102内に流入させるよう排気ガス流通管102と連結される連結部14aと、ケース11と連結される連結部14bとを有している。ガス排出ガイド14は、ガス流入ガイド13と同様、連結部14aおよび連結部14bとの間で排気ガスを流通させる流通部14cを有しており、各構成要素は一体的に形成されている。
連結部14bがケース11に連結された状態で、連結部14bの内壁面とケース11の外壁面との間の隙間は、連結する際の作業性やろう付けする際のろう付け性が最適になるよう設定されている。
冷却水流入ガイド15は、冷却水と空気との間で熱交換する熱交換器、例えば、ラジエータから供給される冷却水をケース11の内壁面と各扁平パイプ12の中央部31の外壁面との間に形成される間隙内に流入させるよう構成されている。
この冷却水流入ガイド15は、冷却水流通管103と連結される連結部15aと、ケース11のケースカバー22と連結される連結部15bとを有している。
この冷却水流入ガイド15は、連結部15aおよび連結部15bとの間で冷却水を流通させる流通部15cを有しており、各構成要素は一体的に形成されている。
連結部15bは、図6、図7に示すように、方形に形成された開口15dを有しており、供給された冷却水をケース11内の7個の扁平パイプ12により画成される各間隙に均一に流入させるよう、開口を大きくしている。
連結部15bは、ケースカバー22にろう付けや溶接などの接合手段により連結されており、流通する冷却水が漏れないようになっている。
冷却水排出ガイド16は、ケース11の内壁面と各扁平パイプ12の中央部31の外壁面との間に形成される間隙内を流通した冷却水を冷却水流通管104内に流入させるよう構成されている。
この冷却水排出ガイド16は、冷却水流通管104と連結される連結部16aと、ケース11のケース本体21と連結される連結部16bとを有している。
また、この冷却水排出ガイド16は、連結部16aおよび連結部16bとの間で冷却水を流通させる流通部16cを有しており、各構成要素は一体的に形成されている。
連結部16bは、図7に示すように、方形に形成された開口16dを有しており、流通した冷却水7個の扁平パイプ12により画成される各間隙から均一に排出させるよう、開口を大きくしている。
連結部16bは、ケース本体21にろう付けや溶接などの接合手段により連結されており、流通する冷却水が漏れないようになっている。
次に、実施形態に係るEGRクーラ1の製造方法を説明する。
EGRクーラ1の製造方法は、次の製造工程によって構成されている。すなわち、EGRクーラ1の製造工程は、図9に示すように、準備工程と、扁平パイプ作製工程と、ケース作製工程と、ろう材内部塗布工程と、組付前仮付工程と、扁平パイプ組付工程と、治具挿入工程と、組付後仮付工程と、ろう材外部塗布工程と、ろう付け工程と、ブラケット類取付工程と、リーク検査工程とを含んで構成されている。
各工程は、上記の記載順に行われるが、扁平パイプ作製工程およびケース類作製工程は、同時に行われてもよく、逆の順で行われてもよい。また、準備工程およびリーク検査工程は、製造工程に含まれていなくてもよい。
準備工程は、EGRクーラ1を製造する加工機などの製造装置、治具や工具などの製造に必要なものを準備し、装置の点検、調整を含む公知の準備工程からなる。
扁平パイプ作製工程は、図10に示すように、打ち抜きステップと、両端部折り曲げステップと、U曲げ成形ステップと、姿勢変換ステップと、突起形成ステップと、O曲げ成形ステップと、ワーク切断ステップとを含んで構成されている。
この扁平パイプ作製工程は、図示しない順送りプレス加工装置によるプレス成形法で各ステップが上記の記載の順に行われる。
この順送りプレス加工装置は、異なる機能をもつ複数のプレス型をシート材の搬送方向に並設し、一方向に連続して延びる帯状のシート材を搬送方向に搬送させつつ、併設した各プレス型で次々と連続的にプレス加工を加えて成形を進める装置で構成されている。
この順送りプレス加工装置は、製品の形状、大きさ、構造、材質などの製品の特性によって異なるが、前述のSPMが30個ないし60個程の高い生産性を有している。
打ち抜きステップは、図11(a)、(b)に示すように、金属からなる平板状の被加工板Pを打ち抜いて、被加工板Pの矢印nで示す長手方向の両端に延びる一対の縦桟51、52と、被加工物となるワークWの外形と、一対の縦桟51、52およびワークWを連結する連結桟53、54とを形成するステップからなる。さらに、送り桟55や図示しないパイロット孔などのプレスに必要な形状が打ち抜かれる。
連結桟53は、縦桟51に連結する縦桟連結部53aと、ワークWと連結するワーク連結部53bと、縦桟連結部53aとワーク連結部53bとを縦桟51から離隔して繋げる離隔部53cとを有している。
連結桟54は、連結桟53と長手方向の中央部を中心とする左右対称形で形成されており、縦桟52に連結する縦桟連結部54aと、ワークWと連結するワーク連結部54bと、縦桟連結部54aとワーク連結部54bとを縦桟52から離隔して繋げる離隔部54cとを有している。なお、離隔部53c、54cは、プレス加工におけるいわゆる曲げ桟を構成している。
実施形態に係る扁平パイプの製造方法における打ち抜きステップは、本発明に係る扁平パイプの製造方法における打ち抜き工程に対応する。また、ワーク連結部53bとワーク連結部54bは、被加工物連結部にそれぞれ対応する。
両端部折り曲げステップは、図12(a)、(b)に示すように、ワークWの一方端部61と、他方端部62の両端部に、所定の高さおよび同じ上方向に直角になるよう送り桟55と並行方向に折り曲げるステップからなる。この曲げは、下側金型63および上側金型64により、プレス加工されるいわゆるL曲げによる。
U曲げ成形ステップは、図13(a)、(b)に示すように、ワークWの長手方向の中央部分および連結桟53、54の離隔部53c、54cを縦桟51、52に直交する方向でUの字形に折り曲げるステップからなる。このU曲げにより、ワークWには、ワーク連結部53bとワーク連結部54bとが連結されている一方側面部71と、ワーク連結部53bとワーク連結部54bとが連結されていない他方側面部72が形成される。
このU曲げ成形ステップにおいて、連結桟53、54の離隔部53c、54cが曲げられるので、縦桟51、52に曲げ力が作用することなくワークWを曲げることができる。
ワークWは、一方側面部71および他方側面部72が、それぞれU曲げ前の平面から所定の角度、例えば、60°ないし80°程度で起立する姿勢となる。
このU曲げは、下側金型73および上側金型74によりプレス加工される。
実施形態に係る扁平パイプ12の製造方法におけるU曲げ成形ステップは、本発明に係る扁平パイプの製造方法における折り曲げ工程に対応する。
姿勢変換ステップは、図14(a)、(b)に示すように、U曲げ成形ステップにより折り曲げられた一方側面部71および連結桟53、54の離隔部53c、54cのみを、U曲げ成形ステップにより折り曲げられる前の元の状態に戻すようワークWおよび53、54の離隔部53c、54cの姿勢を変換するからなる。したがって、U曲げ成形ステップにより折り曲げられた他方側面部72は、曲げ加工がなされた状態で、姿勢が変換される。この姿勢変換は、一方側面部71および連結桟53、54の離隔部53c、54cのみを押圧する図示しない金型によって行われる。
実施形態に係る扁平パイプの製造方法における姿勢変換ステップは、本発明に係る扁平パイプの製造方法における姿勢変換工程に対応する。
突起形成ステップは、図15(a)、(b)に示すように、姿勢変換ステップの後に、連結桟53、54の離隔部53c、54cの平面からそれぞれ突出する突起81を形成するステップからなる。この突起は、図15(c)に示すように、突起81と反対側の裏面に突出する突起82であってもよい。
この突起81または突起82は、図示しない下側金型および上側金型によりプレス加工されて形成される。この突起81または突起82により、連結桟53、54の剛性が高まるので、姿勢変換ステップの後に、ワークWの姿勢が安定する。
O曲げ成形ステップは、図16(a)、(b)に示すように、突起形成ステップの後に、他方側面部72を一方側面部71の方向に押圧し、一方側面部71と他方側面部72とが略並行の状態で対向するようO曲げ成形するステップからなる。
このO曲げは、下側金型91および上側金型92によりプレス加工される。
実施形態に係る扁平パイプ12の製造方法におけるO曲げ成形ステップは、本発明に係る扁平パイプの製造方法における押圧成形工程に対応する。
ワーク切断ステップは、図17に示すように、O曲げ成形ステップの後に、O曲げ成形されたワークWをワーク連結部53b、54bから切り離すステップからなる。このワーク切断ステップにより、扁平パイプが得られる。
なお、図10に示す扁平パイプ作製工程は、前述のように打ち抜きステップからワーク切断ステップまでの各ステップを経て行われ、扁平パイプが得られるが、説明の便宜上、いくつかのステップを省略して説明した。
実施形態に係るEGRクーラ1を構成する扁平パイプ12を作製するには、経るべきいくつかのステップが必要となる。具体的には、扁平パイプ12は、前述のように、図8に示す短辺31aおよび長辺31bからなる方形断面の中央部31と、短辺31aよりも大きな短辺32aと長辺31bからなる方形断面の一端開口部32とを有している。また、扁平パイプ12は、一端開口部32の反対側で、短辺31aよりも大きな短辺33aと長辺31bからなる方形断面の他端開口部33を有している。そのため、実際の扁平パイプ12を作製するには、前述の各ステップの適正なステップ間に、一端開口部32と他端開口部33を成形するいくつかのステップが必要となる。
ケース類作製工程は、プレス加工や成形加工などの公知の加工工程からなり、ケース本体21、ケースカバー22、ガス流入ガイド13、ガス排出ガイド14、冷却水流入ガイド15、冷却水排出ガイド16およびEGRクーラ1をエンジン本体に装着する一対のブラケットが作製される。公知の加工工程としては、例えば、下金型および上金型を備え、曲げ加工、打ち抜き加工および成形加工などのプレス加工を行うプレス機械と、被加工材をプレス機械に供給するよう搬送する搬送機械により作製する加工工程が挙げられる。
ろう材内部塗布工程は、ケース本体21およびケースカバー22の内部、扁平パイプ12の短辺31a、32aのオーバーラップ部分、すなわち、内壁面のろう付けに必要な領域にろう材を塗布する公知の塗布工程からなる。このろう材は、接合する母材よりも融点の低い合金、例えば、銀の合金で構成されている。このろう材塗布工程には、塗布前に被塗布部品を洗浄し、塗布後に被塗布部品を乾燥する公知の工程が含まれる。
公知の塗布工程としては、例えば、ペースト状態のろう材を塗布する方法、スクリーン印刷なとの印刷による方法、粉末状のろう材を散布する方法、箔帯などのシート材を貼り付ける方法などが挙げられる。なお、この中でも粉末状のろう材を散布する方法などの粉末金属を塗布する方法は、自動化に対応することができ多量生産に適している。
組付前仮付工程は、扁平パイプ作製工程により作製された複数の扁平パイプ12のうち、ケース本体21の内壁面21aに接する扁平パイプ12を仮付けする工程からなる。
この仮付けは、扁平パイプ12をケース本体21に組み付ける前に行われ、図18(a)に示すように、扁平パイプ12の短辺32aのkで示すオーバーラップ部分を接合するもので、TIG溶接やスポット溶接などの溶接により行われる。この仮付け工程により、扁平パイプ12はパイプとしての剛性が高められる。すなわち、外力が加わった際に変形し難いパイプとなる。
扁平パイプ組付工程は、図18(b)に示すように、組付前仮付工程により、仮付けされた一対の扁平パイプ12の間に5個の仮付けされていない扁平パイプ12を挟むようにして、ケース本体21に組み付ける工程からなる。
治具挿入工程は、図19(a)に示すように、仮付けされた一対の扁平パイプ12の間の5個の仮付けされていない扁平パイプ12に治具110を挿入する工程からなる。
この治具110は、くさびの形に形成されており、扁平パイプ12に挿入することにより、ケース本体21と7個の扁平パイプ12との間の隙間を弾性変形させて詰めることができ、ろう付けに最適な隙間を得ることができる。
また、治具挿入工程は、図20(a)に示すように、kで示す仮付けされた一対の扁平パイプ12および仮付けされていない5個の扁平パイプ12に治具110を挿入する工程によって行ってもよい。また、7個の扁平パイプ12のうち、任意の扁平パイプ12に治具110を挿入するようにしてもよい。例えば、図20(b)に示すように、中央に位置する扁平パイプ12に治具110を挿入するようにしてもよく、他の複数の扁平パイプ12に治具110を挿入するようにしてもよい。
組付後仮付工程は、図19(b)に示すように、治具挿入工程により前述の隙間が詰められた状態で、扁平パイプ12の各長辺31bを仮付けする工程からなる。
長辺31bの仮付けは、組付前仮付工程と同様、TIG溶接やスポット溶接などの溶接により行われ、例えば、2箇所が溶接される。
ろう材外部塗布工程は、ケース11の外部、すなわち、ガス流入ガイド13とケース11の接合領域、ガス排出ガイド14とケース11の接合領域、冷却水流入ガイド15とケース11の接合領域、冷却水排出ガイド16とケース11の接合領域にろう材を塗布する公知の塗布工程からなる。この塗布工程は、ろう材内部塗布工程と同様の方法で行われる。
なお、ろう材外部塗布工程の前には、治具挿入工程により挿入された治具110は取り外される。
ろう付け工程は、ろう材外部塗布工程によりろう材が塗布されたケース11、ガス流入ガイド13、ガス排出ガイド14、冷却水流入ガイド15および冷却水排出ガイド16が、図1に示すように組立てられた状態で、炉内にセットされ、公知のろう付け方法により行われる。
公知のろう付け方法としては、例えば、ろう付けする部品の加熱を炉内で行う炉中ろう付け、炎の燃焼熱を利用したガスろう付け、加熱コイルに高周波誘導電流を流し、加熱コイル遅角の被ろう付け部品に誘導電流を生じさせ、その自己加熱によってろう付けする高周波ろう付け、一定時間、被ろう付け部品に適当な電流を流し、その抵抗熱を利用してろう付けする抵抗ろう付けなどが挙げられる。
このろう付け工程により、塗布されたろう材が溶融して、部品同士が均一に隙間なく接合される。
ブラケット類取付工程は、エンジン本体にEGRクーラ1を装着するための一対のブラケットや、その他必要な部品をケース11に取り付ける工程からなる。取付方法は、公知の方法で行われ、例えば、前述のTIG溶接やスポット溶接などの溶接により行われる。
リーク検査工程は、ろう付け工程によりろう付けがされ、ブラケット類取付工程によりブラケット類が取り付けられたEGRクーラ1に対して公知の検査方法により行われる。
公知の検査方法としては、例えば、ガス流入ガイド13、ガス排出ガイド14、冷却水流入ガイド15および冷却水排出ガイド16の各開口部分をキャップなどの閉塞部材で閉塞して行われる。そして、閉塞されたEGRクーラ1の内部に空気圧を加える圧力供給部材をEGRクーラ1に接続して、所定の圧力を加えて検査する。EGRクーラ1から空気もれが有るか否かを、例えば、EGRクーラ1全体を水中に浸漬して確認するようにしてもよい。
次に、EGRクーラ1の作用について簡単に説明する。
図示しないエンジンが始動され、運転状態に応じて、EGRクーラ1と図示しない吸気装置との間に設けられたEGRバルブが開状態となる。EGRバルブが開かれると、エンジンから排出された排気ガスは、排気ガス流通管101を通って、図1の矢印aに示すように、ガス流入ガイド13からケース11内に流入する。そして、排気ガスは、扁平パイプ12内を流通して、図1の矢印bに示すように、ガス排出ガイド14から排気ガス流通管102を通って吸気装置に還流される。
排気ガスがケース11内を流通するとき、図示しないラジエータから冷却水流通管103を経由して冷却水が、図1の矢印cに示すように、冷却水流入ガイド15に流入する。この冷却水は、扁平パイプ12とケース本体21の内壁面21aとの間の間隙および各扁平パイプ12の中央部31間に形成された間隙を流通して、冷却水排出ガイド16から、図1の矢印dに示すように、冷却水流通管104内に排出され、ラジエータに還流される。
扁平パイプ12内を流通する高温の排気ガスは、ケース11内を流通する冷却水との間で熱交換が行われ、温度を下げられて、ガス排出ガイド14から排気ガス流通管102に排出される。排気ガスを冷却してから吸気装置を介してエンジンに送り込むことで、混合気が燃焼する際の最高温度を低くすることができ、窒素酸化物(NO)の発生量を抑えることができる。
吸気中の酸素含有量を排気ガスの量で調整することにより、スロットルを絞っているのと同じ状況を作り出すことができるため、スロットルの開度を大きくすることができ、吸気時における損失、いわゆるポンピングロスを低減することができ、ひいては燃費の向上を図ることができる。すなわち、エンジンのピストン1ストローク当たりの吸入酸素量が減少することで、あたかも小排気量のエンジンのアクセルを踏み込んで走行するのと同等の燃費が得られる。
実施形態における扁平パイプ12の製造方法は、上記に説明したように構成されているので、以下の効果が得られる。
すなわち、実施形態における扁平パイプ12の製造方法は、打ち抜きステップと、両端部折り曲げステップと、U曲げ成形ステップと、姿勢変換ステップと、突起形成ステップと、O曲げ成形ステップと、ワーク切断ステップとを含んで構成されている。
この扁平パイプ作製工程は、順送りプレス加工装置によるプレス成形法で各ステップが順に行われるようになっている。
その結果、実施形態における扁平パイプ12の製造方法においては、簡単な構造の金型を活用できるとともに、高い生産効率で扁平パイプ12を作製することができるという効果が得られる。
すなわち、U曲げ成形ステップにおいて、Uの字形に折り曲げられたワークWに対して、姿勢変換ステップを設けたので、ワークWの高さを著しく低減することができる。その結果、従来のプレス装置における金型のカム機構によらなくても、ワークWを成形できるようになった。したがって、金型のコストが著しく低減され、ひいては製品の生産コストを低減することができるという効果が得られる。
さらに、突起形成ステップにおいて、連結桟53、54の離隔部53c、54cにそれぞれ突起81を形成したので、離隔部53c、54cの剛性を高めることができた。その結果、姿勢変換ステップにより、姿勢変換されたワークWの姿勢および形状が安定し、ばらつきの少ない安定した品質を有する扁平パイプ12を作製することができるという効果が得られる。また、実施形態における扁平パイプ12の製造方法においては、前述のSPMを向上させることができ、生産効率が高まるという効果が得られる。
また、O曲げ成形ステップにおいて、簡単な構造の下側金型91、上側金型92によりO曲げを行うことができる。
この点、図23(a)、(b)に示すカム面105aを有する上側スライド金型105とカム面106aを有する下側スライド金型106とを備えた従来のプレス加工装置の場合、大きなプレスストロークLを確保しなければならない。また、搬送ラインでリフト量を確保する必要があり、生産効率の低下を招いてしまうという問題があった。また、カム機構で金型が構成されるので、金型のコストが高くなり、ひいては製品の生産コストの増大を招いてしまうという問題があった。
実施形態におけるO曲げの金型は、小型のものでプレス加工をすることができるようになり、従来の問題となっていたプレスストロークや搬送ラインでのリフト量を少なくすることができた。その結果、従来の生産効率の低下の問題が解消されるという効果が得られる。
また、実施形態におけるEGRクーラ1の製造方法においては、仮付工程の前に、治具挿入工程が行われるので、各扁平パイプ12間および扁平パイプ12とケース本体21間の短辺方向の隙間を弾性変形させて詰めることができる。その結果、扁平パイプ12の組み付け精度が向上する。
なお、一般にろう付けする母材間の隙間は、0.1mmないし0.5mm程度以内であることが要請され、0.2mm程度が好ましい寸法とされている。各扁平パイプ12を正寸出しして仮付けした場合には、隙間が小さいので、扁平パイプ12をケース本体21に組み付ける際に、扁平パイプ12をケース本体21内に挿入し難くなってしまう。これに対して、実施形態におけるEGRクーラ1の製造方法においては、仮付けされていない変形可能な扁平パイプ12があるので、扁平パイプ12をケース本体21に組み付ける際に、扁平パイプ12をケース本体21内に挿入し易くなり、組み付けの作業性が向上する。
なお、この隙間をsとすると、隙間sは、図21に示すように、ケース本体21の内壁面21a間の寸法Lと、各扁平パイプ12を積層した短辺方向の寸法、L×7+sが等しくなることから、隙間sは、L−L×7で表される。この隙間sがろう付けに好適な寸法になるよう治具挿入工程により弾性変形させて詰められた状態で仮付けすることができるので、組み付け精度を著しく向上させることができる。
すなわち、複数の扁平パイプ12のケース本体21内への容易な組み付け性と、複数の扁平パイプ12およびケース本体21の高い組み付け精度とを両立させることができる。
実施形態におけるEGRクーラ1の製造方法においては、ケース11内に7個の扁平パイプ12が組み込まれた構成で説明した。
しかしながら、EGRクーラ1の製造方法においては、7個以外の他の員数で構成するようにしてもよい。例えば、最小の3個であってもよく、8個ないし15個の員数であってもよく、また、それ以上の員数の扁平パイプで構成するようにしてもよい。
また、実施形態におけるEGRクーラ1の製造方法においては、冷却水流入ガイド15が、ガス流入ガイド13の近傍に配置され、冷却水排出ガイド16が、ガス排出ガイド14の近傍でガス流入ガイド13と対向する側面に配置した場合について説明した。
しかしながら、EGRクーラ1の製造方法においては、冷却水流入ガイドおよび冷却水排出ガイドは、任意の位置に配置するようにしてもよい。例えば、冷却水流入ガイドをガス排出の近傍に配置し、冷却水排出ガイドをガス流入ガイドの近傍で冷却水流入ガイドに対向する側面に配置してもよく、冷却水流入ガイドおよび冷却水排出ガイドをケースの同じ側面に配置するようにしてもよい。
また、実施形態におけるEGRクーラ1の製造方法においては、ガス流入ガイド13が、流入する排気ガスをケース11の軸線方向の中心に向かって流入させるよう構成し、ガス排出ガイド14が、ガス流入ガイド13と同様の方向に向かって排気ガスを排出させるよう構成した場合について説明した。
しかしながら、EGRクーラ1の製造方法においては、ガス流入ガイドおよびガス排出ガイドは、任意の方向に排気ガスを案内するようにしてもよい。例えば、ガス流入ガイドをケースの側面方向に向かって案内するようにしてもよく、ガス排出ガイドをケースの側面方向に向かって案内するようにしてもよい。
以上のように、本発明に係る扁平パイプの製造方法は、簡単な構造の金型を活用でき、高い生産効率で成形することができる扁平パイプの製造方法を提供することができるという効果を有し、短辺および長辺からなる方形断面を有する扁平パイプの製造方法全般に有用である。
1 EGRクーラ
11 ケース
12 扁平パイプ
13 ガス流入ガイド
14 ガス排出ガイド
15 冷却水流入ガイド
16 冷却水排出ガイド
21 ケース本体
22 ケースカバー
31 中央部
31a、32a、33a 短辺
31b 長辺
32 一端開口部
33 他端開口部
51、52 縦桟
53、54 連結桟
53a、54a 縦桟連結部
53b、54b ワーク連結部(被加工物連結部)
53c、54c 離隔部
71 一方側面部
72 他方側面部
81、82 突起
W ワーク(被加工物)

Claims (3)

  1. 短辺および長辺からなる方形断面を有するとともに、一端開口部および他端開口部を有し、前記短辺で接合される扁平パイプの製造方法において、
    平板状の被加工板を打ち抜いて、前記被加工板の長手方向の両端に延びる一対の縦桟と、被加工物と、前記一対の縦桟および前記被加工物を連結するよう、前記縦桟と連結する縦桟連結部と前記被加工物と連結する被加工物連結部と、前記縦桟連結部と前記被加工物連結部とを前記縦桟から離隔して繋げる離隔部とを有する連結桟と、を形成する打ち抜き工程と、
    前記被加工物の中央部分および前記連結桟の前記離隔部を前記縦桟に直交する方向で折り曲げて、前記被加工物を、前記被加工物連結部が連結されている一方側面部および前記被加工物連結部が連結されていない他方側面部の双方が所定の角度で起立するよう形成する折り曲げ工程と、
    前記折り曲げ工程により折り曲げられた前記一方側面部および前記連結桟の前記離隔部のみを、前記折り曲げ工程により折り曲げられる前の元の状態に戻すよう前記被加工物および前記連結桟の前記離隔部の姿勢を変換する姿勢変換工程と、
    を含むことを特徴とする扁平パイプの製造方法。
  2. 前記姿勢変換工程の後に、前記連結桟の前記離隔部の平面から突出する突起を形成する突起形成工程が行われることを特徴とする請求項1に記載の扁平パイプの製造方法。
  3. 前記突起形成工程の後に、前記他方側面部を前記一方側面部の方向に押圧し、前記一方側面部と前記他方側面部とが略並行の状態で対向するよう成形する押圧成形工程が行われることを特徴とする請求項2に記載の扁平パイプの製造方法。
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