JP2013171855A - 分割コア - Google Patents

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Abstract

【課題】絶縁被膜が被覆された磁性粉末を圧縮成形した複数のコア(圧粉磁心)を配列した分割コアにおいて、従来より磁気特性の向上が確実に図られる分割コアを提供する。
【解決手段】一対のサイドコア10の端面110間に複数のミドルコア20を配置して閉回路を構成した分割コアであって、各コア10,20は絶縁被膜を表面に被覆してなる磁性粉末を圧縮成形した圧粉磁心からなり、各コア10,20の対向面(サイドコアの端面110とミドルコアの端面210)を、圧縮成形時において絶縁被膜が破壊されないパンチ面で構成し、磁束の貫通面の絶縁性を確保したものとする。
【選択図】図2

Description

本発明は、磁性粉末を圧縮成形してなるコア(磁心)に係り、特に、コアを複数に分割し、これら複数のコアを所定形状に合体させて使用する形式の分割コアに関する。
近年、燃料電池車、電気自動車、ハイブリッド自動車等のいわゆる低公害車の開発が進められており、特にハイブリッド自動車は、国内外で普及が進みつつある。このようなハイブリッド自動車等においては、バッテリーの電圧から電装品用の電圧への降圧や、モータ等をインバータ制御する場合には、直流電流から高周波数の交流電源への変換がスイッチング電源などを介して行われる。
スイッチング電源の回路には、コアと、コアの周囲に巻回されたコイルとからなるリアクトルが設けられる。リアクトルの性能としては、小型、低損失、低騒音であることに加え、幅広い直流電流領域で安定したインダクタンス特性を有すること、すなわち、直流重畳特性に優れることが求められる。そのため、リアクトル用コアとしては、低鉄損であるとともに、低磁場から高磁場まで微分透磁率が低下せず透磁率が安定しているコア、すなわち恒透磁率性に優れるコアが望ましい。
一般に、リアクトル用コアは珪素鋼板により構成されているが、透磁率が高い材料であるため、高磁場側では磁束密度が飽和し、磁化曲線の接線の傾きである微分透磁率が低下してしまうという特性を有している。このような恒透磁率性に劣るコアをリアクトルに適用するためには、コアを複数に分割した分割コアとし、コア間のギャップにより磁束密度の飽和を抑制して恒透磁率性が確保されるよう調整している。
しかしながら、珪素鋼板は、渦電流損を向上させるために鉄を硬化させる珪素を含有することから、曲げ加工ができず、このためコアを作製するには、珪素鋼板を打ち抜き加工し、打ち抜かれた珪素鋼板を積層して作製しており、造形性に乏しいものである。また、珪素鋼板は透磁率が高いことから、分割コアとする際の個々のコア間のギャップを大きく設ける必要があるが、その場合には、漏れ磁束の発生、損失の増加、騒音の増大、あるいはリアクトルの大型化といった問題を招く。
このため、近年では、鉄などの軟磁性金属粉末を圧縮成形して作製した圧粉磁心の適用が進んでいる。圧粉磁心は、珪素鋼板などによる積層磁心と比較して、作製時の材料歩留まりがよく、材料コストを低減することができたり、形状自由度が高いために形状の最適設計に基づく特性向上を図ることができたりする。さらに、有機樹脂や無機粉末等の電気絶縁物質と金属粉末を混合したり、金属粉末の表面に絶縁被膜を被覆したりして金属粉末間の電気絶縁性を向上させることにより渦電流損を大幅に低減することができ、特に高周波域において優れた磁気特性が得られる。これらの特徴から、リアクトル用コアとして圧粉磁心が注目されている(特許文献1,2等)。
特開2004−146804号公報 国際公開WO2001/118774号公報
上記リアクトル用コアとして、両端部が向かい合ったU字状部分に形成され、これらU字状部分の対向する一対の各端面間を直線的に結んだ略長方形状のコアが用いられている。このような形状のコアを分割コアで構成するには、両端部のU字状部分のコアと、これらU字状部分の間の直線部分を構成する複数のコアとを作製し、これらコアを、コア間に一定のギャップを設けた状態で略長方形状に組み込んで保持する。この場合、磁束は各コアの対向面を貫通して閉回路を構成する。
さて、このような分割コアの各コアを、金属粉末の表面に絶縁被膜が被覆された磁性粉末を圧縮成形した圧粉磁心として作製したところ、磁気特性が期待するほど得られない場合があることが判明した。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その主たる技術的課題は、絶縁被膜が表面に被覆されている磁性粉末を用いた圧粉磁心からなる分割コアにおいて、従来より磁気特性の向上が確実に図られる分割コアを提供することを目的とする。
本発明は、一対の端面を有する略U字状の一対のサイドコアを、前記端面が向き合う状態に対向配置するとともに、前記一対のサイドコアの向き合う前記端面間に、略矩形状のミドルコアを複数配置して閉回路を構成した分割コアであって、前記サイドコアおよび前記ミドルコアは、絶縁被膜を表面に被覆してなる磁性粉末を用いた圧粉磁心からなり、前記サイドコアの前記端面と、前記ミドルコアにおける前記サイドコアの前記端面に対向する端面と、前記ミドルコアどうしの対向する端面とが、摺動痕を含まない面に形成されていることを特徴とする分割コアである。
上記本発明によれば、磁束が貫通する各コアの互いの対向面である端面が、摺動痕を含まない面に形成されているため、それら端面の磁性粉末は絶縁被膜で被覆され絶縁性が保たれている。このため、鉄損の低減が生じにくく従来より磁気特性の向上が確実に図られる。
また、本発明は、一対の端面を有する略U字状の一対のサイドコアを、前記端面が向き合う状態に対向配置するとともに、前記一対のサイドコアの向き合う前記端面間に、略矩形状のミドルコアを複数配置して閉回路を構成した分割コアであって、前記サイドコアおよび前記ミドルコアが、絶縁被膜を表面に被覆してなる磁性粉末を用いた圧粉磁心からなるとともに、前記サイドコアの前記端面と、前記ミドルコアにおける前記サイドコアの前記端面に対向する端面と、前記ミドルコアどうしの対向する端面とが、圧縮成形時におけるパンチ面で構成されていることを特徴とする分割コアである。
上記本発明によれば、磁束が貫通する各コアの互いの対向面である端面が、圧縮成形時におけるパンチ面で構成されているため、それら端面は、圧縮成形後の抜き出し時に金型内面に摺動して摺動痕が形成されることがなく、磁性粉末は絶縁被膜で被覆され絶縁性が保たれている。このため、鉄損の低減が生じにくく従来より磁気特性の向上が確実に図られる。
本発明によれば、絶縁被膜が表面に被覆されている磁性粉末を用いた圧粉磁心からなる分割コアにおいて、従来より磁気特性の向上が確実に図られる分割コアが提供されるといった効果を奏する。
本発明の一実施形態に係る分割コアの(a)平面図、(b)側面図である。 同分割コアの(a)組み立て状態の斜視図、(b)分割した状態の斜視図である。 同分割コアを構成するサイドコアを金型装置を用いて作製する工程の一例を示す断面図である。 同金型装置の(a)ダイス側の平面図、(b)上型側の下面図である。 同分割コアを構成するミドルコアを金型装置を用いて作製する工程の一例を示す断面図である。 同金型装置のダイス側の平面図である。 コアの(a)パンチ面の拡大模式図、(b)ダイス摺動面の拡大模式図である。 実施例で作製されたコアの(a)パンチ面の顕微鏡写真、(b)ダイス摺動面の顕微鏡写真である。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。
図1(a)、(b)は、一実施形態に係る分割コア1の平面図、側面図をそれぞれ示している。図2は分割コア1の斜視図であって、(a)は組み立て状態を示し、(b)は分割した状態を示している。一実施形態の分割コア1は、一対のサイドコア10と、これらサイドコア10間に配置された複数(この場合、3個)のミドルコア20とが、全体として略長方形状に配列され、かつ、隣接するコア間に所定のギャップdを設けた状態が保持されて構成される。ここで、図1および図2に示すX方向、Y方向、Z方向を、それぞれ分割コア1の幅方向、長さ方向、高さ方向とする。
各コア10,20は圧粉磁心であって、鉄粉末等の金属粉末の個々の表面に絶縁被膜を被覆した磁性粉末を圧縮成形してなるもので、断面は直方体状に形成されている。金属粉末の表面に被覆される絶縁被膜は、例えばシリコーン等の有機樹脂や、シリカ等の無機粉末、あるいはリン酸塩系の絶縁化合物等が用いられる。
サイドコア10は、X方向両側の一対の端部11・11と、X方向に延びる中間部12と、中間部12から端部11に移行する各湾曲部13・13とを有する略U字状に形成されており、各端部11に、Y方向に直交する端面110がそれぞれ形成されている。一対のサイドコア10は、所定の間隔を空けて各端面110が向き合う状態に対向配置される。
ミドルコア20は三辺の長さが異なる直方体状に形成されており、一対のサイドコア10の互いに向き合う端面110間に直線的に配列される。この場合、ミドルコア20は、図2に示すように各辺の長さがZ方向、Y方向、X方向の順に長くなる状態に配置され、隣接するミドルコア20の端面210が平行に対向し、かつ、サイドコア10に隣接するミドルコア20の端面210がサイドコア10の端面110に平行に対向している。
このようにコア10,20が配列された分割コア1は、互いに対向する端面110,210間に一定間隔のギャップdを設けて配列状態が保持される。端面110,210間のギャップdはそのまま空間に設定されるか、あるいは絶縁性を高め磁束密度の飽和抑制作用を高めるために、セラミック等の適宜材料からなる薄板部材が挟まれる。この分割コア1にはコイルが巻回されて例えばリアクトルとして用いられ、使用時には各コア10,20を配列順に循環するように磁束が流れる。すなわち、磁束は各コア10,20の対向する端面110,210を直交する状態に貫通して流れ、閉回路を構成する。
上記構成の分割コア1を構成するサイドコア10とミドルコア20は、上記のように金属粉末の表面に絶縁被膜を被覆した磁性粉末を圧縮成形してなるものであり、以下、その作製方法の一例を説明する。
図3は、サイドコア用の金型装置50でサイドコア10を作製する工程の一例を示している。同図で51は上面が水平で上下方向に貫通する形孔510を有するダイスである。図4(a)に示すように、ダイス51の形孔510はサイドコア10の幅と高さ(それぞれ図2でのX方向長さとZ方向長さ)に対応した直方体状に形成されている。この形孔510には、形孔510の中心に配置された内側下パンチ52と、内側下パンチ52を幅方向の両側から挟む左右一対の外側下パンチ53とが、上下方向に移動自在に挿入される。
図4(a)に示すように、一対の外側下パンチ53は形孔510の幅側内面511と高さ側内面512に摺動するように挿入され、これら外側下パンチ53間に、高さ側内面512に摺動する内側下パンチ52が下側から摺動自在に挿入される。内側下パンチ52の上端面は、サイドコア10の両端部間にわたる内面を形成する形状に形成されている。また、左右の外側下パンチ53の上端面は水平に形成されている。
ダイス51の上方には、内側下パンチ52の直上に位置付けられた上パンチ55と、上下方向に移動可能で、上パンチ孔560を有する上型56とが配設されている。図4(b)に示すように、上型56の上パンチ孔560はサイドコア10の中間部の外面の幅と高さに対応した直方体状に形成されており、この上パンチ孔560に上パンチ55が上下方向に摺動自在に挿入される。上型56の下面の、上パンチ孔560の両側には、サイドコア10の湾曲部13の外面を形成する凹状の湾曲面563が形成されている。上パンチ55および上型56の各下面は、水平に形成されている。上型56が下降すると、図3(b)に示すように下面がダイス51の上面に当接して型締めの状態となり、湾曲面563はダイス51の孔510に対応するように配置される。
以上の構成を有する金型装置50でサイドコア10を作製するには、まず、図3(a)に示すように、ダイス51内に外側下パンチ53および内側下パンチ52を挿入し、内側下パンチ52を外側下パンチ53よりも所定長さ上方に突出させ、ダイス51内に所定容積のキャビティ59を形成する。そしてこのキャビティ59内に原料粉末すなわち磁性粉末Pをすり切りして供給する。
次に、図3(b)に示すように、上パンチ55を下端面が上型56の湾曲面563よりも上昇させた状態としてから、上型56を下降させて下面をダイス51の上面に当接させて型締めし、さらにこの状態を保持して、上型56および上パンチ55と、ダイス51とを下降させ、キャビティ59を略U字状に変形させてそのキャビティ59内に磁性粉末Pが充満した状態とする。
次に、図3(c)に示すように上パンチ55を下方に、また、各下パンチ52,53を上方にそれぞれ移動させて磁性粉末Pを圧縮し、磁性粉末Pをサイドコア10の形状に成形する。次いで、図3(d)に示すように、上型56および上パンチ55を上方に退避させ、ダイス51を下降させて、サイドコア10の成形体を抜き出す。この後は内側下パンチ52を下降させ、サイドコア10を取り出す。このサイドコア10の端面110は、外側下パンチ53の上端面で押圧されたパンチ面で構成される。
次に、ミドルコア20の作製方法を説明する。図5は、ミドルコア用の金型装置60でミドルコア20を作製する工程の一例を示している。同図で61は上面が水平で上下方向に貫通する形孔610を有するダイスである。図6に示すように、ダイス61の形孔610はミドルコア20の幅と高さ(それぞれ図2でのX方向長さとZ方向長さ)に対応した直方体状に形成されている。この形孔610には、下側から下パンチ62が、また、上側から上パンチ65が、それぞれ摺動自在に挿入される。下パンチ62の上端面および上パンチ65の下端面は水平に形成されている。
この金型装置60によってミドルコア20を作製するには、まず、図5(a)に示すように、ダイス61内に下パンチ62を挿入してダイス61内に所定容積のキャビティ69を形成する。そしてこのキャビティ69内に磁性粉末Pをすり切りして供給する。
次に、図5(b)に示すように、上パンチ65を下降させてキャビティ69内に挿入し、続いて下パンチ62を上方に移動させて磁性粉末Pを圧縮し、磁性粉末Pをミドルコア20の形状に成形する。次いで、図5(c)に示すように、上パンチ65をダイス61から抜いて上方に退避させ、ダイス61を下降させて、成形体すなわちミドルコア20を抜き出す。このミドルコア20においては、上下のパンチ65,62で押圧されたパンチ面が、分割コア1に組み立てられた際に上記端面110とされる。
以上のようにしてサイドコア10とミドルコア20は磁性粉末を圧縮成形して得られるが、各コア10,20は圧縮成形後に所定温度で熱処理され、上記分割コア1に組み立てられる。熱処理は、金属粉末を被覆している絶縁被膜の材質に応じた温度で行われ、例えば絶縁被膜が樹脂の場合には例えば300〜400℃程度、シリカ等の無機材料の場合には若干耐熱性が上がるため例えば500〜600℃程度で行われる。
作製されたサイドコア10とミドルコア20は、図1および図2に示すように配列されて分割コア1として構成される。この分割コア1においては、互いに対向する端面、すなわちサイドコア10の端面110と、ミドルコア20の端面210が、上記のようにパンチ面で構成されており、これらパンチ面である端面110,210を磁束が貫通することになる。
ここで、それぞれのパンチ面について着目すると、パンチ面は図7(a)に示すように金属粉末が押圧されて扁平状に変形するものの、個々の金属粉末の表面に絶縁被膜が被覆されている状態は保たれている。
一方、各コア10,20においては、圧縮成形後にダイス(51,61)から抜き出す際に、ダイスの内壁面に接して摺動するダイス摺動面がある。このダイス摺動面としては、サイドコア10においては端部11の内面や外面、U字状の上下の面であり、ミドルコア20においては端面110以外の側面および上下の面である。
金型内で圧縮成形されたコア10,20は、金型内において横方向すなわちダイスの内壁面方向に膨出するように圧縮されているため、その内壁面に強く圧接している状態である。この状態からダイス外に抜き出されるコア10,20は、ダイス摺動面がダイスの内壁面に強く圧接した状態で摺動しながら抜き出され、このためコア10,20のダイス摺動面には抜き方向に沿った擦れ傷すなわち摺動痕が形成される。この摺動痕は、パンチ面である端面110,210には形成されない。摺動痕が形成されたダイス摺動面は、図7(b)に示すように、金属粉末を被覆している絶縁被膜が破壊され、隣接する金属粉末どうしが接触して導通するという絶縁不良が発生しやすくなる。
絶縁被膜は、金属粉末間の電気絶縁性を向上させて渦電流損を大幅に低減させ、かつ、最大微分透磁率を低減させて恒透磁率性を高め、特に高周波域において優れた磁気特性が得られることに寄与することは前述した通りである。したがって絶縁被膜による金属粉末間の絶縁性が保持されているパンチ面を磁束が通る端面110,210としている本実施形態の分割コア1は、コアとして高性能を有し、例えばリアクトル用コアとしてきわめて好適である。これに対し、ダイス摺動面を磁束が貫通する端面として分割コアを構成した場合には、絶縁被膜による磁気特性向上の効果が得にくくなる。
[実施例]
図1および図2に示したような分割コアとして、コアどうしの対向面を上記実施形態のようにパンチ面で構成した分割コア(実施例)と、比較例としてダイス摺動面とした分割コアを磁性粉末を用いて実際に作製し、磁束密度0.1T、周波数5kHzの条件下で鉄損を測定した。その結果、実施例の分割コアの鉄損は21(W/kg)であったのに対し、比較例の分割コアの鉄損は9(W/kg)と大幅に低く、磁気特性に大きな差異があり実施例の方が優位であることがわかった。
図8(a)、(b)は、それぞれコアのパンチ面、ダイス摺動面の顕微鏡写真を示している。図8(a)に示すパンチ面においては、個々の金属粉末は絶縁被膜で被覆された状態が保たれている。これに対し図8(b)に示すダイス摺動面には、摺動痕が形成されており、絶縁被膜は破壊されて確認することができず、個々の金属粉末も判別することができずに擦られて繋がったような状態に見える。これら写真で明らかなように、個々のコアの対向面にパンチ面を配置することにより、ダイス摺動面を配置した場合に比べて磁気特性を大幅に向上させることがわかった。
本発明は、変圧器、リアクトル、サイリスタバルブ、ノイズフィルタ、チョークコイル、あるいは比較的高い磁束密度が必要なモータ用コアやディーゼルエンジンおよびガソリンエンジンの電子制御式燃料噴射装置に組み込まれる電磁弁用のソレノイドコア等の圧粉磁心からなる分割コアとして利用することができる。
1…分割コア
10…サイドコア
20…ミドルコア
110…サイドコアの端面(パンチ面)
210…ミドルコアの端面(パンチ面)
P…磁性粉末

Claims (2)

  1. 一対の端面を有する略U字状の一対のサイドコアを、前記端面が向き合う状態に対向配置するとともに、前記一対のサイドコアの向き合う前記端面間に、略矩形状のミドルコアを複数配置して閉回路を構成した分割コアであって、
    前記サイドコアおよび前記ミドルコアは、絶縁被膜を表面に被覆してなる磁性粉末を用いた圧粉磁心からなり、
    前記サイドコアの前記端面と、前記ミドルコアにおける前記サイドコアの前記端面に対向する端面と、前記ミドルコアどうしの対向する端面とが、摺動痕を含まない面に形成されていることを特徴とする分割コア。
  2. 一対の端面を有する略U字状の一対のサイドコアを、前記端面が向き合う状態に対向配置するとともに、前記一対のサイドコアの向き合う前記端面間に、略矩形状のミドルコアを複数配置して閉回路を構成した分割コアであって、
    前記サイドコアおよび前記ミドルコアが、絶縁被膜を表面に被覆してなる磁性粉末を用いた圧粉磁心からなるとともに、
    前記サイドコアの前記端面と、前記ミドルコアにおける前記サイドコアの前記端面に対向する端面と、前記ミドルコアどうしの対向する端面とが、圧縮成形時におけるパンチ面で構成されていることを特徴とする分割コア。
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