JP2013171844A - 光源装置および照明装置 - Google Patents

光源装置および照明装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2013171844A
JP2013171844A JP2012032697A JP2012032697A JP2013171844A JP 2013171844 A JP2013171844 A JP 2013171844A JP 2012032697 A JP2012032697 A JP 2012032697A JP 2012032697 A JP2012032697 A JP 2012032697A JP 2013171844 A JP2013171844 A JP 2013171844A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
phosphor layer
light source
excitation light
hole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012032697A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5917183B2 (ja
Inventor
Shuichi Taya
周一 田谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Stanley Electric Co Ltd
Original Assignee
Stanley Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Stanley Electric Co Ltd filed Critical Stanley Electric Co Ltd
Priority to JP2012032697A priority Critical patent/JP5917183B2/ja
Publication of JP2013171844A publication Critical patent/JP2013171844A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5917183B2 publication Critical patent/JP5917183B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Non-Portable Lighting Devices Or Systems Thereof (AREA)
  • Led Device Packages (AREA)
  • Semiconductor Lasers (AREA)

Abstract

【課題】 可視光の波長領域のうちの所定の波長の光を励起光として発光する固体光源と、該固体光源からの励起光により励起され該固体光源の発光波長よりも長波長の蛍光を発光する少なくとも1種類の蛍光体を含む蛍光体層とを備えている光源装置において、蛍光体層の光取り出し面に生じる色ムラを低減し、かつ、光の取り出し効率の低下を抑える。
【解決手段】 蛍光体層2の光取り出し面2aの外周部に生じるイエローリングのような色ムラを低減するため、蛍光体層2の励起光照射部分STの外周部に、蛍光体層2の厚さ方向を深さ方向とする穴3が設けられている。
【選択図】 図6

Description

本発明は、光源装置および照明装置に関する。
従来、例えば特許文献1や特許文献2には、図1に示すように、青色光を励起光として出射する青色LED103と、青色LED103からの励起光により励起され黄色光の蛍光を発する黄色蛍光体層104とを備え、励起光により励起された蛍光(黄色光)と黄色蛍光体層104を透過した励起光(青色光)との混色により白色光を生成することを意図した光源装置が提案されている。なお、図1において、符号107は黄色蛍光体層104の光取り出し面104aから取り出される出射光(励起光(青色光)、蛍光(黄色光))を示している。
特開平5−152609号公報 特開平7−99345号公報
ところで、図1の構成において、青色LED103からの青色光は、その全てが光軸方向Xに揃って黄色蛍光体層104に入射するのではなく、光軸方向Xに対してある角度分布(例えばランバーシアン分布)をもって黄色蛍光体層104に入射する。従って、この場合、図2に示すように、黄色蛍光体層104に入射した青色光のうち、光軸方向Xに入射した青色光の黄色蛍光体層104内における光路長L1よりも、光軸方向Xに対してある角度をもって入射した青色光の黄色蛍光体層104内における光路長L2の方が、黄色蛍光体層104内における青色光の光路長が長くなる。このように、光軸方向Xに入射した光路長L1の青色光よりも、光軸方向Xに対してある角度をもって入射した光路長L2の青色光の方が黄色蛍光体層104を長く通ることで、蛍光(黄色光)を多く励起する。この結果、図3に示すように、黄色蛍光体層104の光取り出し面104aから見たときに、青色LED103が配置された中心部Cは青色っぽい白色となる一方で、その外周部Rはリング状に黄色っぽい白色となり、イエローリングと呼ばれる色ムラが生じてしまう。
上述の例は固体光源(発光素子)が青色LEDの場合であるが、固体光源が青色LD(半導体レーザー)である場合には、図4に示すように、青色LD203からの青色光は、ほぼ光軸方向Xに黄色蛍光体層104に入射し、一部はほぼ光軸方向Xに黄色蛍光体層104を通過するが(光路長はL1)、他の一部は反射、拡散などによって黄色蛍光体層104内を導光し、光路長はL1に比べて長くなる。このように、ほぼ光軸方向Xに黄色蛍光体層104を通過する光路長L1の青色光よりも、反射、拡散などによって黄色蛍光体層104内を導光する青色光の方が黄色蛍光体層104を長く通ることで、蛍光(黄色光)を多く励起する。この結果、固体光源が青色LD203である場合にも、図3に示したと同様に、黄色蛍光体層104の光取り出し面104aから見たときに、青色LD203が配置された中心部は青色っぽい白色となる一方で、その外周部はリング状に黄色っぽい白色となり、イエローリングと呼ばれる色ムラが生じてしまう。
このように、固体光源が青色LED103、青色LD203のいずれであっても、イエローリングと呼ばれる色ムラが生じてしまう。また、上述の例では、蛍光体層104が黄色蛍光体層であるとし、この場合には、蛍光体層104の光取り出し面104aから見たときに、外周部はリング状に黄色っぽい白色となるが、蛍光体層104が緑色蛍光体層や赤色蛍光体層の場合にも、同様の色ムラが生じる。すなわち、蛍光体層104が緑色蛍光体層や赤色蛍光体層の場合には、外周部はリング状に緑色っぽい白色、赤色っぽい白色となる。
また、上述した例では、固体光源が青色LED、青色LDであるとしたが、青色光に限らず、可視光を出射する固体光源であれば、上述したと同様の色ムラが生じる。
また、上述した例では、固体光源と蛍光体層104とが接して配置されているが、固体光源と蛍光体層104とが空間的に離れて配置されている場合にも、上述したと同様の原理で、上述したと同様の色ムラが生じる。
このような蛍光体層104の光取り出し面104aを直視した際に見られる色ムラは、品質上好ましくないばかりでなく、本光源装置を表示装置に利用したときの表示面における色ムラや、光センサーなど精密機器に利用した場合は誤差を生ずることにもなる。
そこで、図5(a)、(b)に示すように、蛍光体層104の光取り出し面104aの色ムラが生じる部分(図3に示した外周部R)を遮光膜105で覆い、色ムラを隠す手法も考えられる。なお、図5(a)は概略断面図、図5(b)は平面図(蛍光体層の光取り出し面から見た図)である。しかしながら、この場合には、遮光膜105で覆うために光(励起光、蛍光)の取り出し効率が低下してしまうという問題がある。
本発明は、可視光の波長領域のうちの所定の波長の光を励起光として発光する固体光源と、該固体光源からの励起光により励起され該固体光源の発光波長よりも長波長の蛍光を発光する少なくとも1種類の蛍光体を含む蛍光体層とを備えている光源装置において、蛍光体層の光取り出し面に生じる色ムラを低減し、かつ、光の取り出し効率の低下を抑えることの可能な光源装置および照明装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、可視光の波長領域のうちの所定の波長の光を励起光として発光する固体光源と、該固体光源からの励起光により励起され該固体光源の発光波長よりも長波長の蛍光を発光する少なくとも1種類の蛍光体を含む蛍光体層とを備えている光源装置であって、
前記蛍光体層の励起光照射部分の外周部には、前記蛍光体層の厚さ方向を深さ方向とする穴が設けられており、前記蛍光体層の励起光照射部分の外周部における前記穴の直径は、0.5μm〜200μmの範囲に設定され、前記蛍光体層の励起光照射部分の外周部における前記穴の密度は、穴の開口面積と穴加工されていない部分の面積との面積比が(10:90)〜(90:10)の範囲となるように設定されていることを特徴としている。
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の光源装置において、前記蛍光体層の励起光照射部分の外周部における前記穴の直径および密度は、C.I.E.xy色度表記系で、前記励起光照射部分の平均色度x,y値と前記外周部の平均色度x,y値との比が±0.02以内となるように設定されていることを特徴としている。
また、請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2記載の光源装置が用いられていることを特徴とする照明装置である。
請求項1乃至請求項3記載の発明によれば、可視光の波長領域のうちの所定の波長の光を励起光として発光する固体光源と、該固体光源からの励起光により励起され該固体光源の発光波長よりも長波長の蛍光を発光する少なくとも1種類の蛍光体を含む蛍光体層とを備えている光源装置であって、前記蛍光体層の励起光照射部分の外周部には、前記蛍光体層の厚さ方向を深さ方向とする穴が設けられており、前記蛍光体層の励起光照射部分の外周部における前記穴の直径は、0.5μm〜200μmの範囲に設定され、前記蛍光体層の励起光照射部分の外周部における前記穴の密度は、穴の開口面積と穴加工されていない部分の面積との面積比が(10:90)〜(90:10)の範囲となるように設定されているので、蛍光体層の光取り出し面に生じる色ムラを低減し、かつ、光の取り出し効率の低下を抑えることができる。
従来の光源装置を示す図である。 固体光源が青色LEDの場合におけるイエローリングの発生メカニズムを説明するための図である。 従来の光源装置において生ずるイエローリング(色ムラ)を示す図である。 固体光源が青色LDの場合におけるイエローリングの発生メカニズムを説明するための図である。 従来の光源装置において生ずるイエローリング(色ムラ)を防止するための一例を示す図である。 本発明の光源装置の一構成例を示す図である。 蛍光体層2の部分拡大図である。 本発明の照明装置の一例を示す図である。 本発明の光源装置の他の構成例を示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図6(a)、(b)は、本発明の光源装置の一構成例を示す図である。なお、図6(a)は断面図、図6(b)は蛍光体層の平面図である。図6(a)を参照すると、この光源装置10は、可視光の波長領域のうちの所定の波長の光を励起光として発光する固体光源5と、該固体光源5からの励起光により励起され該固体光源5の発光波長よりも長波長の蛍光を発光する少なくとも1種類の蛍光体を含む蛍光体層2とを備えている。
なお、図6(a)、(b)の例では、固体光源5と蛍光体層2とは空間的に離れて配置されている。また、図6(a)、(b)の例において、符号7は蛍光体層2を保持する基板、符号6は蛍光体層2と基板とを接合する接合層、符号STは励起光照射部分(励起光照射スポット部分)である。
また、図6(a)、(b)の光源装置10は、蛍光体層2の励起光が入射する側の面とは反対の側から光(励起光、蛍光)を取り出す方式(以下、これらを透過方式または透過型と称す)が採用されており、固体光源5と蛍光体層2とを空間的に離して配置することにより、従来に比べて十分な高輝度化を図ることが可能となる。なお、透過方式または透過型の光源装置とは、より正確には、図6(a)、(b)のように蛍光体層2に固体光源5からの励起光を照射した場合に、蛍光体層2から発せられる蛍光成分のうち、固体光源5とは反対の側に出てくる成分を利用する光源装置のことであり、このとき、励起光の透過成分も利用し、蛍光成分と励起光の透過成分との混合光を出射光(照明光)として取り出すことができる。
ここで、固体光源5には、可視光領域に発光波長をもつ発光ダイオード(LED)や半導体レーザー(LD)などが使用可能である。
具体的に、固体光源5には、例えば、GaN系の材料を用いた発光波長が約460nm程度の青色光を発光する発光ダイオードや半導体レーザーなどを用いることができる。この場合、蛍光体層2の蛍光体としては、波長が約440nm乃至約470nmの青色光により励起されるものとして、例えば、赤色蛍光体には、CaAlSiN:Eu2+、(Ca,Sr)AlSiN:Eu2+、CaSi:Eu2+、(Ca,Sr)Si:Eu2+、KSiF:Mn4+、KTiF:Mn4+等が用いられ、黄色蛍光体には、YAl12:Ce3+、(Sr,Ba)SiO:Eu2+、Ca(Si,Al)12(O,N)16:Eu2+等が用いられ、緑色蛍光体には、LuAl12:Ce3+、(Lu,Y)Al12:Ce3+、Y(Ga,Al)12:Ce3+、CaScSi12:Ce3+、CaSc:Eu2+、(Ba,Sr)SiO:Eu2+、BaSi12:Eu2+、(Si,Al)(O,N):Eu2+等を用いることができる。
蛍光体層2としては、これらの蛍光体粉末をシリコーン樹脂やガラス中に分散させたもの、ガラス母体に発光中心イオンを添加したガラス蛍光体、樹脂などの結合部材を含まない蛍光体セラミックス等を用いることができる。蛍光体粉末をガラス中に分散させたものの具体例としては、上に列挙した組成の蛍光体粉末をP、SiO、B、Alなどの成分を含むガラス中に分散したものが挙げられる。ガラス母体に発光中心イオンを添加したガラス蛍光体としては、Ce3+やEu2+を付活剤として添加したCa−Si−Al−O−N系やY−Si−Al−O−N系などの酸窒化物系ガラス蛍光体が挙げられる。蛍光体セラミックスとしては、上に列挙した組成の蛍光体組成からなり、樹脂成分を実質的に含まない焼結体が挙げられる。
ここで、青色光励起の黄色発光蛍光体であるYAl12:Ce3+蛍光体を例に、透光性を有する蛍光体セラミックスの製造方法を説明する。蛍光体セラミックスは出発原料の混合工程、成形工程、焼成工程、加工工程を経て製造される。出発原料には、酸化イットリウムや酸化セリウムやアルミナ等、YAl12:Ce3+蛍光体の構成元素の酸化物や、焼成後に酸化物となる炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩等を用いる。出発原料の粒径はサブミクロンサイズのものが望ましい。これらの原料を化学量論比となるように秤量する。このとき焼成後のセラミックスの透過率向上を目的として、カルシウムやシリコンなどの化合物を添加することも可能である。秤量した原料は、水もしくは有機溶剤を用い、湿式ボールミルにより十分に分散、混合を行う。次に混合物を所定の形状に成形する。成形方法としては、一軸加圧法、冷間静水圧法、スリップキャスティング法や射出成形法等を用いることができる。得られた成形体を1600〜1800℃で焼成する。これにより、透光性のYAl12:Ce3+蛍光体セラミックスを得ることができる。
以上のようにして作製した蛍光体セラミックスは、自動研磨装置などを用いて、厚さ数十〜数百μmの厚みに研磨し、ダイアモンドカッターやレーザーを用いたダイシングやスクライブにより、円形や四角形や扇形、リング形など任意の形状の板に切り出して使用する。
ここで蛍光体セラミックスは屈折率が約1.8と、空気に対して屈折率が高く、さらに、内部にポアなどの散乱の原因となるものが少なく、光がセラミックス内部を導波するため、板状に成形した場合には側面から出射される発光成分が増加し、正面方向へ出射される発光成分が減少してしまう。この問題を解決するために、セラミックスの表面にエッチングにより凹凸の光取出し構造を設けたり、レンズを実装したり、側面に反射層を設けることで、正面方向へ出射される発光成分を増加させることも可能である。
ところで、図6(a)、(b)の光源装置10では、蛍光体層2の光取り出し面2aの外周部に生じるイエローリングのような色ムラを低減するため、蛍光体層2の励起光照射部分STの外周部に、蛍光体層2の厚さ方向を深さ方向とする穴3が設けられている。
ここで、蛍光体層2の励起光照射部分STの外周部における穴3の直径は、0.5μm〜200μmの範囲に設定され、蛍光体層2の励起光照射部分STの外周部における穴3の密度は、図7に部分拡大図として示すように、穴3の開口面積と穴加工されていない部分2bの面積との面積比が(10:90)〜(90:10)の範囲となるように設定されている。
換言すれば、後述のように、蛍光体層2の励起光照射部分STの外周部における穴3の直径および密度は、C.I.E.xy色度表記系で、前記励起光照射部分の平均色度x,y値と前記外周部の平均色度x,y値との比が±0.02以内となるように設定されている。
具体的には、励起光の強度や、蛍光体層2の厚さ、拡散度で、蛍光体層2の励起光照射部分STの外周部に発生する蛍光強度の強い部分の発生面積や蛍光強度は異なるため、これらに応じて、穴3の直径や密度は調整される。
このように、本発明では、蛍光体層2の励起光照射部分STの外周部に、蛍光体層2の厚さ方向を深さ方向とする穴3が設けられており、蛍光体層2の励起光照射部分STの外周部における穴3の直径は、0.5μm〜200μmの範囲に設定され、蛍光体層2の励起光照射部分STの外周部における穴3の密度は、穴3の開口面積と穴加工されていない部分2bの面積との面積比が(10:90)〜(90:10)の範囲となるように設定されているので、蛍光体層2の光取り出し面2aの外周部にイエローリングのような色ムラが生じるのを防止し、この場合にも、光の取り出し効率の低下を抑えることができる(イエローリングのような色ムラが生じる部分からの光を有効に活用することができる)。すなわち、固体光源5からの励起光により励起された蛍光が励起光照射部分STの外周部に向けて伝搬するとき、その一部は穴3によって伝搬を遮られることで、蛍光体層2の励起光照射部分STから外周部に向かうに従って、蛍光の発光強度が弱くなるため、蛍光体層2の励起光照射部分STから外周部に向かうに従って蛍光が多く励起されても、それを相殺し、イエローリングのような色ムラを低減できる。
なお、蛍光体層2への穴3の加工方法は材質によって最適方法を選択することができる。
例えば、蛍光体層2が、シリコーン樹脂を媒体として蛍光体粉末を配合して形成される場合は、樹脂硬化前に棒状の治具を所定の場所に配置してから熱硬化させ、硬化後に治具を引き抜くことで、穴3を形成することができる。また、ガラスを媒体とした場合には、レーザーによる加工が可能であり、COガスレーザーやUV固体レーザー、エキシマレーザーなどが使える。また、蛍光体層2が蛍光体セラミックスの場合は、反応性イオンエッチング法で蛍光体セラミックスの微細加工が可能である。
次に、本発明の実施例を説明する。
この実施例では、蛍光体層2として、Ce濃度を3mol%に調整して作製したYAG蛍光体セラミックス(YAl12:Ce3+セラミックス)を直径4.0mm、厚さ0.08mmに加工したプレートを用意した。また、固体光源5として、1A通電時に約900mWの光出力が得られるGaN系青色半導体レーザー(発光波長ピーク455nm)を用意した。そして、蛍光体層2の発光色度を、光取り出し面2aの方向から、Radiant Imaging社製の輝度・照度・色度測定システムProMetricを用いて測定した。
穴加工を施さないYAG蛍光体セラミックス製プレートの中心部(励起光照射部分)に直径1.0mmの照射範囲STで、発光波長ピークが455nmの青色半導体レーザー光を励起光として照射したところ、中心部である直径1.0mmの励起光照射部分STの平均色度は、x=0.3292,y=0.3507であり、中心部である直径1.0mmの励起光照射部分STの外周部の平均色度は、x=0.4183,y=0.5026であった。
これに対し、別のYAG蛍光体セラミックス製プレートでは、直径1.0mmの励起光照射部分STには加工処理を施さず、励起光照射部分STの外周部に直径50μm〜100μmの貫通穴3をレーザー加工機によって設けた。ここで、穴3の開口面積と穴加工されていない部分(非加工部)2bの面積との面積比が50:50となるように穴3を配置した。このように励起光照射部分STの外周部に上記のように穴3が設けられたYAG蛍光体セラミックス製プレートに青色半導体レーザーを励起光として同様に照射したところ、励起光照射部分STの平均色度は、x=0.3302、y=0.3510で、励起光照射部分STの外周部の平均色度は、x=0.3350、y=0.3601であった。このことから、励起光照射部分STの外周部に上記のように穴3が設けられたYAG蛍光体セラミックス製プレートでは、C.I.E.xy色度表記系で、励起光照射部分STの平均色度x,y値と外周部の平均色度x,y値との比が±0.02以内となり、イエローリングのような色ムラを著しく低減できることがわかる。
なお、上述した構成例では、固体光源5と蛍光体層2とが空間的に離れて配置されているが、固体光源5と蛍光体層2とが接して配置されていても良く、この場合にも、蛍光体層2の励起光照射部分STの外周部に、蛍光体層2の厚さ方向を深さ方向とする穴3を設け、蛍光体層2の励起光照射部分STの外周部における穴3の直径を、0.5μm〜200μmの範囲に設定し、蛍光体層2の励起光照射部分STの外周部における穴3の密度を、穴3の開口面積と穴加工されていない部分2bの面積との面積比が(10:90)〜(90:10)の範囲となるように設定することで、蛍光体層2の光取り出し面2aの外周部にイエローリングのような色ムラが生じるのを防止し、かつ、光の取り出し効率の低下を抑えることができる(イエローリングのような色ムラが生じる部分からの光を有効に活用することができる)。
また、上記光源装置10は、所定のレンズ系、あるいは、ミラー、リフレクタなどと組み合わせることで照明装置として構成することができる。図8は上記光源装置10とレンズ系とを組み合わせた照明装置を示す図である。図8の照明装置は、筐体51内に、上記光源装置10と、上記光源装置10からの光を前方に所定の配光特性を持って照射するレンズ系52とが格納されている。この照明装置では、光源装置10が用いられることにより、レンズ系52を用いた時でも、イエローリングなどの色ムラを生じない照明光を得ることができる。
また、上述した例の光源装置10は、蛍光体層2に固体光源5からの励起光を入射させたときに、蛍光体層2の励起光が入射する側の面とは反対の側から蛍光などの光を取り出す透過方式(透過型)を採用したものとなっているが、本発明は、これに限定されるものではなく、光源装置が反射方式(反射型)のもの(すなわち、蛍光体層2の励起光が入射する側の面と同じ側から蛍光などの光を取り出す反射方式(反射型)のもの)である場合も、本発明の範囲に含まれる。すなわち、光源装置が反射方式(反射型)のものである場合にも、蛍光体層2の光取り出し面2aの外周部(図3に示した外周部R)にイエローリングのような色ムラが生じるので、透過方式(透過型)と同様に、蛍光体層2の励起光照射部分STの外周部に、蛍光体層2の厚さ方向を深さ方向とする穴3を設け、蛍光体層2の励起光照射部分STの外周部における穴3の直径を、0.5μm〜200μmの範囲に設定し、蛍光体層2の励起光照射部分STの外周部における穴3の密度を、穴3の開口面積と穴加工されていない部分2bの面積との面積比が(10:90)〜(90:10)の範囲となるように設定することで、蛍光体層2の光取り出し面2aの外周部にイエローリングのような色ムラが生じるのを防止し、かつ、光の取り出し効率の低下を抑えることができる(イエローリングのような色ムラが生じる部分からの光を有効に活用することができる)。
図9(a)、(b)は反射方式(反射型)のものとなっている光源装置の一例を示す図である。なお、図9(a)は断面図、図9(b)は蛍光体層の平面図であり、図9(a)、(b)において、図6(a)、(b)と同様の箇所には同じ符号を付している。図9(a)、(b)の光源装置20では、蛍光体層2の励起光(固体光源5からの励起光)が入射する側の面とは反対の側に、光(蛍光、励起光)を反射する(光(蛍光、励起光)を固体光源5側に出射光として出射させる)反射層23と、放熱基板24と、放熱基板24を反射層23に接合する接合層25とが設けられている。ここで、反射層23、放熱基板24としては、金属製のものを用いることができ、また、接合層25には熱伝導率の高い材料を用いることができる。
図9(a)、(b)の光源装置20のように、光源装置が反射方式(反射型)のものとして構成されている場合にも、蛍光体層2の励起光照射部分STの外周部に、蛍光体層2の厚さ方向を深さ方向とする穴3を設け、蛍光体層2の励起光照射部分STの外周部における穴3の直径を、0.5μm〜200μmの範囲に設定し、蛍光体層2の励起光照射部分STの外周部における穴3の密度を、穴3の開口面積と穴加工されていない部分2bの面積との面積比が(10:90)〜(90:10)の範囲となるように設定することで、蛍光体層2の光取り出し面2aの外周部にイエローリングのような色ムラが生じるのを防止し、かつ、光の取り出し効率の低下を抑えることができる(イエローリングのような色ムラが生じる部分からの光を有効に活用することができる)。
なお、図9(a)、(b)の光源装置20では、蛍光体層2、反射層23を冷却効率の高い基板24上に接着し、蛍光体層2からの発熱を背面から放熱することで、蛍光体層2の変換効率の低下を防止することができる。すなわち、蛍光体は光の波長を変換する場合に発熱し、蛍光体は周囲温度が上昇すると変換効率が低下する温度消光という特性を持っている。光源装置の発光効率低下を防ぐには、より積極的に蛍光体を冷却する必要があり、基板24の背面に放熱フィンを設け、ファン等を用いて空冷しても良いし、ペルチェ素子の様な熱電素子を用いて冷却しても良い。
また、図9(a)、(b)に示すような反射方式(反射型)の光源装置20を用いて、図8に示したような照明装置を構成することもできる。
なお、図6(a)、(b)、図9(a)、(b)の例では、穴3は、蛍光体層2の励起光照射部分STの外周部において、蛍光体層2の励起光照射部分STを中心として同心円状に設けられ、各同心円上で同じ個数設けられており、この場合、外側にいく程、穴3の直径が大きくなっているが、これのかわりに、例えば、穴3は、蛍光体層2の励起光照射部分STの外周部において、全て同じ直径のもので、外側の同心円上ほど、穴3の個数が多くなるようになっていても良い。すなわち、蛍光体層2の励起光照射部分STの外周部における穴3の直径および密度が、上述した条件を満たすものであれば、穴3の個数および直径を任意のものに設定できる。
また、図6(a)、(b)、図9(a)、(b)の例では、蛍光体層2の厚さ方向は、蛍光体層2の光取り出し面2aに対して垂直な方向として図示されているが、蛍光体層2の光取り出し面2aに対して垂直な方向からある角度(例えば5°や10°や20°など)をなす斜め方向も「厚さ方向」に含まれるとする。すなわち、穴3の深さ方向は、蛍光体層2の光取り出し面2aに対して垂直な場合もあるし、蛍光体層2の光取り出し面2aに対して斜めの場合もある。
また、図6(a)、(b)、図9(a)、(b)の例では、穴3は、貫通穴となっており、この場合がイエローリングのような色ムラを低減するのに最も効果的であるが、穴3は、本発明において必ずしも貫通穴でなくても良い。なお、穴3を蛍光体層2を貫通する貫通穴とした場合には、蛍光体層2内において励起光照射部分STから外周部に向けて伝搬する蛍光を、穴3によって蛍光体層2の厚さ方向全域にわたって遮ることができるため、外周部に向かうに従って蛍光の発光強度をより確実に弱くさせることができる。従って、上述したように、穴3が貫通穴となっている場合がイエローリングのような色ムラを低減するのに最も効果的である。
本発明は、ヘッドランプ(前照灯モジュール)などの自動車用照明、プロジェクタ、一般照明などに利用可能である。
2 蛍光体層
3 穴
2 蛍光体層
5 固体光源
6 接合層
7 基板
10、20 光源装置
23 反射層
24 放熱基板
25 反射面を有する基板
51 筐体
52 レンズ系
ST 励起光照射部分(励起光照射スポット部分)

Claims (3)

  1. 可視光の波長領域のうちの所定の波長の光を励起光として発光する固体光源と、該固体光源からの励起光により励起され該固体光源の発光波長よりも長波長の蛍光を発光する少なくとも1種類の蛍光体を含む蛍光体層とを備えている光源装置であって、
    前記蛍光体層の励起光照射部分の外周部には、前記蛍光体層の厚さ方向を深さ方向とする穴が設けられており、前記蛍光体層の励起光照射部分の外周部における前記穴の直径は、0.5μm〜200μmの範囲に設定され、前記蛍光体層の励起光照射部分の外周部における前記穴の密度は、穴の開口面積と穴加工されていない部分の面積との面積比が(10:90)〜(90:10)の範囲となるように設定されていることを特徴とする光源装置。
  2. 請求項1記載の光源装置において、前記蛍光体層の励起光照射部分の外周部における前記穴の直径および密度は、C.I.E.xy色度表記系で、前記励起光照射部分の平均色度x,y値と前記外周部の平均色度x,y値との比が±0.02以内となるように設定されていることを特徴とする光源装置。
  3. 請求項1または請求項2記載の光源装置が用いられていることを特徴とする照明装置。
JP2012032697A 2012-02-17 2012-02-17 光源装置および照明装置 Active JP5917183B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012032697A JP5917183B2 (ja) 2012-02-17 2012-02-17 光源装置および照明装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012032697A JP5917183B2 (ja) 2012-02-17 2012-02-17 光源装置および照明装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013171844A true JP2013171844A (ja) 2013-09-02
JP5917183B2 JP5917183B2 (ja) 2016-05-11

Family

ID=49265644

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012032697A Active JP5917183B2 (ja) 2012-02-17 2012-02-17 光源装置および照明装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5917183B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016083594A1 (de) * 2014-11-27 2016-06-02 Silicon Hill B. V. Lichtemittierende remote-phosphor-vorrichtung
WO2016093076A1 (ja) * 2014-12-09 2016-06-16 信越化学工業株式会社 波長変換部材及び発光装置
JP2019009406A (ja) * 2017-03-03 2019-01-17 日亜化学工業株式会社 光学部品及び光学部品の製造方法
US10330267B2 (en) 2015-09-03 2019-06-25 Sharp Kabushiki Kaisha Light emission body and illumination device
KR20200103057A (ko) * 2017-12-22 2020-09-01 루미레즈 엘엘씨 광 배리어들을 갖는 인광체
JP2021507307A (ja) * 2017-12-22 2021-02-22 ルミレッズ リミテッド ライアビリティ カンパニー 光バリアを有する蛍光体

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004179601A (ja) * 2002-11-22 2004-06-24 Toshiaki Sakaida 発光装置
JP2006179684A (ja) * 2004-12-22 2006-07-06 Matsushita Electric Works Ltd 発光装置
JP2008227042A (ja) * 2007-03-12 2008-09-25 Matsushita Electric Ind Co Ltd 光源装置
JP2011142357A (ja) * 2006-10-12 2011-07-21 Panasonic Corp 発光装置
JP2011222238A (ja) * 2010-04-08 2011-11-04 Stanley Electric Co Ltd 車両用前照灯

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004179601A (ja) * 2002-11-22 2004-06-24 Toshiaki Sakaida 発光装置
JP2006179684A (ja) * 2004-12-22 2006-07-06 Matsushita Electric Works Ltd 発光装置
JP2011142357A (ja) * 2006-10-12 2011-07-21 Panasonic Corp 発光装置
JP2008227042A (ja) * 2007-03-12 2008-09-25 Matsushita Electric Ind Co Ltd 光源装置
JP2011222238A (ja) * 2010-04-08 2011-11-04 Stanley Electric Co Ltd 車両用前照灯

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016083594A1 (de) * 2014-11-27 2016-06-02 Silicon Hill B. V. Lichtemittierende remote-phosphor-vorrichtung
WO2016093076A1 (ja) * 2014-12-09 2016-06-16 信越化学工業株式会社 波長変換部材及び発光装置
JPWO2016093076A1 (ja) * 2014-12-09 2017-09-14 信越化学工業株式会社 波長変換部材及び発光装置
US10450505B2 (en) 2014-12-09 2019-10-22 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Wavelength conversion member and light-emitting device
US10330267B2 (en) 2015-09-03 2019-06-25 Sharp Kabushiki Kaisha Light emission body and illumination device
JP2019009406A (ja) * 2017-03-03 2019-01-17 日亜化学工業株式会社 光学部品及び光学部品の製造方法
JP2019164376A (ja) * 2017-03-03 2019-09-26 日亜化学工業株式会社 光学部品及び光学部品の製造方法
KR20200103057A (ko) * 2017-12-22 2020-09-01 루미레즈 엘엘씨 광 배리어들을 갖는 인광체
JP2021507307A (ja) * 2017-12-22 2021-02-22 ルミレッズ リミテッド ライアビリティ カンパニー 光バリアを有する蛍光体
JP7101785B2 (ja) 2017-12-22 2022-07-15 ルミレッズ リミテッド ライアビリティ カンパニー 光バリアを有する蛍光体
KR102440858B1 (ko) * 2017-12-22 2022-09-06 루미레즈 엘엘씨 광 배리어들을 갖는 인광체
US11480315B2 (en) 2017-12-22 2022-10-25 Lumileds Llc Phosphor with light barriers

Also Published As

Publication number Publication date
JP5917183B2 (ja) 2016-05-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Fujita et al. Luminescence characteristics of YAG glass–ceramic phosphor for white LED
JP5530165B2 (ja) 光源装置および照明装置
EP1979954B1 (en) Light-emitting device
JP5917183B2 (ja) 光源装置および照明装置
JP5709463B2 (ja) 光源装置および照明装置
JP2012089316A (ja) 光源装置および照明装置
JP2012243624A (ja) 光源装置および照明装置
JP2012190628A (ja) 光源装置および照明装置
CN110720060B (zh) 波长转换体和其制造方法以及使用了波长转换体的发光装置
JP2019179920A (ja) 発光装置
JP2011142006A (ja) 光源装置および照明装置
JP2012114040A (ja) 光源装置および照明装置
JP2013168602A (ja) 光源装置および照明装置
JP2012015001A (ja) 光源装置、色調整方法、照明装置
US10727378B2 (en) Optical wavelength conversion member and light-emitting device
JP7454785B2 (ja) 蛍光体およびそれを使用した発光装置
JP2012243618A (ja) 光源装置および照明装置
US20130258638A1 (en) Wavelength-converting structure for a light source
JP2012079989A (ja) 光源装置および照明装置
JP5781367B2 (ja) 光源装置および照明装置
JP5695887B2 (ja) 光源装置および照明装置
JP2009215495A (ja) 蛍光体
JP2013171623A (ja) 光源装置および照明装置
JP5975692B2 (ja) 光源装置および照明装置
JP5766521B2 (ja) 照明装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150127

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20151111

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20151117

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160108

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160308

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160406

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5917183

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250