JP2013171645A - 照明用光学系 - Google Patents
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Abstract
【課題】小型でかつ製造コストを抑えた照明用光学系を提供する。
【解決手段】 照明用光学系は、光線を発射する光源と、印加される電圧に従い、前記光源から発射される光線の屈折角を偏向可能な光偏向液晶光学素子と、前記光偏向液晶光学素子を通過した光線を所定の配光形状を有する再生光に変換するホログラム素子と、前記ホログラム素子から入射する再生光を吸収して可視光を放射する蛍光体を含む蛍光体プレートと、前記蛍光体プレートから放射される可視光を前方に照射するレンズとを有する。
【選択図】 図1
【解決手段】 照明用光学系は、光線を発射する光源と、印加される電圧に従い、前記光源から発射される光線の屈折角を偏向可能な光偏向液晶光学素子と、前記光偏向液晶光学素子を通過した光線を所定の配光形状を有する再生光に変換するホログラム素子と、前記ホログラム素子から入射する再生光を吸収して可視光を放射する蛍光体を含む蛍光体プレートと、前記蛍光体プレートから放射される可視光を前方に照射するレンズとを有する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、照明用光学系に関し、特に、車両用の前照灯光学系に関する。
従来、ハロゲン、HID、LEDなどの非コヒーレント系の光源を用いた車両用前照灯光学系が知られている。車両の前照灯として用いられる光学系においては、走行ビーム配光パターンやすれ違いビーム配光パターンを形成する必要がある。従来の車両用前照灯光学系では、光源の周囲に配置されたリフレクタの反射面などにより配光パターンを作り、光源の光をそこに反射させて、投影レンズを介して前方に反転投影させている(例えば、特許文献1参照)。
また、ホログラム光学素子を投影レンズの前方に配置して、屈折により前照灯の照射領域を拡大して、所望の配光パターンを形成することが知られている(例えば、特許文献2参照)。
モーターなどの機械を用いてメカ的に配光制御を行う従来の技術では、可変配光車両用前照灯光学系を小型化することは困難であり、且つ製造コストを抑えることも難しい。
本発明の目的は、小型でかつ製造コストを抑えた照明用光学系を提供することである。
本発明の一観点によれば、照明用光学系は、光線を発射する光源と、印加される電圧に従い、前記光源から発射される光線の屈折角を偏向可能な光偏向液晶光学素子と、前記光偏向液晶光学素子を通過した光線を所定の配光形状を有する再生光に変換するホログラム素子と、前記ホログラム素子から入射する再生光を吸収して可視光を放射する蛍光体を含む蛍光体プレートと、前記蛍光体プレートから放射される可視光を前方に照射するレンズとを有する。
本発明によれば小型でかつ製造コストを抑えた照明用光学系を提供することができる。
図1は、本発明の第1の実施例による照明用光学系100の一例を表す概略図である。なお、本願の全ての図中の各部の寸法、位置、角度等は実際のものとは異なる。
照明用光学系100は、例えば、車両用のプロジェクター型前照灯(ヘッドライト)等の照明器具であり、カバー60、光源1、プリズム液晶素子(光偏向液晶光学素子)2、ホログラム光学素子(回折光学素子)3、蛍光体プレート4、及びプロジェクターレンズ(投影レンズ)5を含んで構成される。また、必要に応じて遮光膜(カットオフパターン)6を含むようにしても良い。光源1、プリズム液晶素子2、ホログラム光学素子3、蛍光体プレート4、プロジェクターレンズ(投影レンズ)5は、それぞれカバー60に保持されている。また、プリズム液晶素子(光偏向液晶光学素子)2は、制御部36に接続されている。
光源1は、半導体レーザダイオード(LD)等の高出力レーザであり、例えば、プリズム液晶素子2の表面に対して所定の角度(例えば、θ1又はθ2、もしくはθ1〜θ2の中間角度)の方向から、中心波長405nmの青色レーザ(照明光)10を照射する。なお、光源1としては、高出力のLEDを用いることもできる。また、中心波長は405nmに限らず、他の青色や紫外線(375nmなど)でも良いが、中心波長450nm以下であることが好ましい。
プリズム液晶素子2は、光源1の光軸上に配置され、光の角度を制御する機能を有している。この機能は、光源1から照射される青色レーザ(照明光)10を所望の角度(ホログラム光学素子3の表面上の所定位置)へ光を曲げて照射する機能である。プリズム液晶素子2の作製方法については図2〜図4を参照して後述する。
ホログラム光学素子3は、その表面が光源1とプリズム液晶素子2に対して所定の角度になるように配置され、波面変換機能を有している。波面変換機能は、記録された波面変換情報に基づき光源1からプリズム液晶素子2を介して照射される短波長レーザ(照明光)10を所望の配光パターン(ヘッドライトに要求される配光状態)を有する再生光11に変換する機能である。本実施例では、ホログラム光学素子3の表面上の場所ごとに異なる波面変換情報が記録されている。また、本実施例では、ホログラム光学素子3により、再生光11の配光の形状だけでなく、輝度分布も作成可能である。なお、ホログラム光学素子3には、ナノレベルの加工がなされており、青色レーザ光に光強度の分布を持たせるとともに、所定のカットオフ形状にすることが可能である。ホログラム光学素子3は、図5に示す光学分割系干渉露光装置300による撮影で作製される。作製方法の詳細については、図5〜図7を参照して後述する。なお、ホログラム光学素子3に対する波面変換情報の書き込みに用いるレーザの波長は、光源1から照射されるレーザ光10の波長に近いものほど好ましい。また、ホログラム光学素子3の再生光11は後段に配置される蛍光体プレート4の位置に再生されることが望ましい。
蛍光体プレート(蛍光体スクリーン)4は、ホログラム光学素子3の後段であり、かつプロジェクターレンズ5の焦点位置近傍に配置される。蛍光体プレート4は、樹脂やガラス等の透明基板に蛍光体41を塗布したもの、又は樹脂やガラス等の透明基板に蛍光体41を混ぜ込んだものである。本実施例では、ガラス基板に蛍光体41を混ぜ込んだものを蛍光体プレート4として使用した。
蛍光体プレート4の透明基板は、ガラスもしくはできるだけ耐熱性、耐光性の高い樹脂を用いる。樹脂としては、例えば、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)、シリコーン、ポリカーボネート、ポリスチレン、アクリル、エポキシ樹脂等のプラスチック等を用いることができる。
蛍光体41としては、紫外から青色までの波長領域の光を吸収して可視光を放射する材料が用いられ、好ましくは、青色もしくは紫外波長に対して黄色もしくは青色と赤色に発光する材料である。黄色に発光する材料としては、例えば、YAG系蛍光体材料がある。その他、例えば、珪酸塩系蛍光体材料、アルミン酸塩系蛍光体材料、窒化物系蛍光体材料、硫化物系蛍光体材料、酸硫化物系蛍光体材料、硼酸塩系蛍光体材料、燐酸塩硼酸塩系蛍光体材料、燐酸塩系蛍光体、及びハロリン酸塩系蛍光体材料等の蛍光体材料を使用可能である。
なお、蛍光体プレート4の厚さ(蛍光体を塗布する場合は蛍光体の塗布厚)、及び蛍光体41の密度は、光源1から照射される光の量に応じて最適化することが望ましい。蛍光体プレート4から出射される光は白色であることが望ましいため、光源1の青色が残る厚さと密度が好ましいとともに、例えば、すれ違いビーム配光(ロービーム配光)状態は中央部が明るいため、中央部の蛍光体の密度を高くするもしくは厚みを厚くすることが望ましい。このように、蛍光体プレート4の厚さ(蛍光体を塗布する場合は蛍光体の塗布厚)、及び蛍光体41の密度を再生光11の輝度分布に応じて変えることで、どの方向でも白色の光を得ることができる。
プロジェクターレンズ(投影レンズ)5は、凸レンズであり、蛍光体プレート4から出射される再生光11を集光して前方に投影する。
制御部36は、プリズム液晶素子2に印加する電圧を制御することにより、プリズム液晶素子2がレーザ光(照明光)10を曲げる角度を調整し、ホログラム光学素子3に入射するレーザ光(照明光)10の位置や角度を調整可能である。
遮光膜(カットオフパターン)6は、例えば、すれ違いビーム配光(ロービーム配光)状態において、再生光11の一部を遮ることにより不必要な光をカットして、カットオフラインを形成する。遮光膜6は、必須の構成ではなく、ホログラム光学素子3のみで、再生光11を必要なカットオフ形状に配光可能な場合には、省略が可能である。
以上の構成において、光源1を点灯させると、レーザ光(照明光)10が、プリズム液晶素子2を通過して、ホログラム光学素子3に所定の角度(例えば、θ1又はθ2)で照射され、ホログラム光学素子3を透過した光(再生光)11は、所定の光学像を結像する。
プリズム光学素子2に電圧を印加することにより、レーザ光(照明光)10は曲げられて、電圧無印加時とは異なる位置に異なる角度でレーザ光(照明光)10がホログラム光学素子3に照射される。例えば、電圧無印加時はθ1の角度で、ホログラム光学素子3の下半分の位置にレーザ光(照明光)10が照射され、電圧印加時にはθ2の角度で、ホログラム光学素子3の上半分の位置にレーザ光(照明光)10が照射される。これにより、電圧無印加時と印加時では、ホログラム光学素子3を透過した光(再生光)11は、それぞれ異なる光学像を結像する。それらの光学像は光学分布を持った状態で、蛍光体プレート4に投影される。
蛍光体プレート4に投影された青い光である再生光11は、蛍光体41を照射し、その一部は黄色もしくは緑色と赤色に発光する(光源1の青色も残っているため、全体としては白色に発光する)。蛍光体プレート4は、プロジェクターレンズ5の焦点付近に配置されているため、そこでの白色発光像は、プロジェクターレンズ5を通って、前方に反転投影される。
以上のようにして、本発明の実施例による構成によれば、制御部36により、プリズム液晶素子2に印加する電圧を制御することによって、レーザ光10がホログラム光学素子3の表面の異なる位置(それぞれに異なる波面変換情報が記録された場所)に照射され、投影像の形状等を変えることが可能となる。
図2は、本発明の実施例によるプリズム液晶素子(光偏向液晶光学素子)2を概略的に示す厚さ方向断面図である。プリズム液晶素子2は、印加する電圧を変更することにより当該セルを透過する光の光路を変換(変更)可能な光路変換素子である。以下、プリズム液晶素子2の作製方法について説明する。
透明電極が形成された一対のガラス基板(透明電極2が形成されたガラス基板201、及び、透明電極212が形成されたガラス基板211)を用意した。ガラス基板201、211は、それぞれ、厚さ0.7mmtであり、材質は無アルカリガラスである。透明電極202、212は、それぞれ、厚さ150nmであり、材質はインジウムスズ酸化物(ITO)であり、所望の平面形状にパターニングされている。
片側のガラス基板201の透明電極202上に、プリズム層203を形成した。プリズム層203は、ベース層203b上にプリズム203aが並んだ形状を有する。ベース層203bの厚さは、例えば2μm〜30μm程度である。本実施例では、UV硬化型のアクリル系樹脂等の180℃以上の熱処理に対する特性(透過率)変化の少ない材料(以下、単に耐熱性プリズム材料と呼ぶ)を用いてプリズム層203を形成する。なお、UV硬化型のアクリル系樹脂等の180℃以上の熱処理に対する特性(透過率)変化の少ない(180℃以上の熱処理が可能な)材料を用いることにより、従来では非常に困難であったポリイミド等からなるLCD用配向膜をプリズム上に形成できる。なお、本明細書において、「特性(透過率)変化の少ない」とは、特性(透過率)変化が熱処理前に比べて概ね2%以内である状態を示す。UV硬化型のアクリル系樹脂は、耐熱性だけでなく、ガラスへの密着性も優れていると共に金属には密着しにくい(離型性が良い)という性質を有しており、本発明の実施例によるプリズムを形成する材料として好適である。また、エポキシ系の樹脂も耐熱性に優れており、本発明の実施例によるプリズムを形成する材料として使用可能であると考えられる。また、ポリイミドも使用可能である。
図3は、プリズム層203の概略斜視図であり、右側部分にプリズム203aの断面形状の拡大図を示す。各プリズム203aは、例えば、頂角約85°、底角が約5°及び約90°の三角柱状であり、複数のプリズム203aが、プリズム長さ方向と直交する方向(この方向を、プリズム幅方向と呼ぶこととする)に、方向を揃えて並んでいる。プリズム203aの高さは約4〜5μmであり、プリズム203aの底辺の長さ(プリズムのピッチ)は約60μmである。
図4は、ガラス基板201上のプリズム層203の概略平面図である。プリズム層203の作製方法について説明する。プリズム層203の型が形成され、ガラス基板201(縦150mm×横150mm×厚さ0.7mmt)の透明電極202上に、所定量の耐熱性プリズム材料203R(例えば、紫外線(UV)硬化型のアクリル系樹脂)を滴下し、その上の所定位置に、離型剤もしくはコーティング剤付きのプリズム金型を置き、厚手の石英部材などを基板の裏側に配置して補強した状態でプレスを行った。金型のサイズ(プリズム形成領域のサイズ)は、縦80mm×横80mmである。
プレスして1分以上放置し、耐熱性プリズム材料203Rを十分広げた後、ガラス基板201の裏側から紫外線を照射し、耐熱性プリズム材料203Rを硬化させた。紫外線の照射量は200mJ/cm2とした。紫外線の照射量は、樹脂が硬化するように適宜設定すればよい。なお、ITOは紫外線を吸収するため、透明電極の膜厚が変われば紫外線照射量も変える必要があろう。
耐熱性プリズム材料203Rの硬化後、石英、プレス治具などを取り外し、プリズム層203が形成されたガラス基板201を押し下げることにより、プリズム金型から剥離する。
なお、プリズム層203の大きさは、耐熱性プリズム材料203Rの滴下量を調整することにより行う。滴下量を調整してプリズム形成領域全体A1(縦80mm×横80mm)のうちの必要な領域A2(縦60mm×横60mm)にプリズム層203を形成した。なお、プリズム層203を構成するUV硬化型のアクリル系樹脂の屈折率は、1.51である。
プリズム層203は、頂角の角度により、1辺から入射し、他辺から出射する光の進行方向を変える機能を有する。
図2に戻って説明を続ける。プリズム付きガラス基板201と、もう一方のITO付きガラス基板211を洗浄機にて洗浄した。洗浄方法は、アルカリ洗剤を用いたブラシ洗浄、純水洗浄、エアーブロー、紫外線照射、赤外線乾燥の順に行った。なお、洗浄方法はこれに限らず、高圧スプレー洗浄やプラズマ洗浄などを行ってもよい。
次に、プリズム層203上及びもう一方のガラス基板211の透明電極212上に、無機もしくは有機材料からなる配向膜213を形成した。プリズム層203上に配向膜213を形成することにより、配向規制力を十分なものにすることができる。ここでは、ポリイミド膜をフレキソ印刷法で厚さ800Å形成して、220℃で1.5時間焼成を行った。焼成後、配向膜13に配向処理を行った。配向膜213の配向方向は、両ガラス基板を重ね合わせてセルを形成したとき、プリズム層203上の配向膜213ともう一方のガラス基板211の透明電極212上の配向膜213のラビング方向とがアンチパラレルとなるように定めた。なお、配向膜213の材料としては、市販の多くのポリイミド配向膜材料が使用可能であるが、耐光性に優れた無機材料を用いることが好ましい。また、配向膜213の形成方法は、フレキソ印刷法に限らず、インクジェットやスピンコート、スリットコート、スリット&スピンコート法などでもよい。
次に、プリズム層203上の配向膜213に対して、配向処理として光配向を実施した。ここでは紫外線を偏光した光をガラス基板211に対して法線方向から照射する方法を用いた。すなわち、プリズム層203の傾斜面に対しては45°傾けた方向から照射した。露光に用いた偏光フィルタの波長は310nmであり、照度8.5mW/cm2で120秒間露光した(照射量:約1J/cm2)。光配向方向は、露光に用いる偏光フィルタの偏光方向とプリズム方向(図3のx方向)が平行となるようにした。液晶分子の配向方向は紫外光の偏光方向に直交するように並ぶ。結果としてプリズム方向と直交する方向(図3のy方向)に液晶分子が配向するようにした。
配向方法として光配向を用いることにより、凸凹のあるプリズム層203上においても、均一な液晶配向を得ることができるようになる。結果として、ラビング処理に比べて、投影像の画質が著しく向上する。
もう一方のITO付きガラス基板211の配向膜213に対しては、配向処理としてラビング処理を実施した。ストロングアンカリングになるように、押し込み量0.8mmで、強めに押し込んでラビング処理を行った。ラビングの方向はプリズム層203の傾斜方向に対してアンチパラレルになるように、図2の矢印218の方向(図3のx方向とは逆方向)に行った。なお、ガラス基板211の配向膜213に対して光配向を行ってもよい。
次に、プリズム層203を形成した側のガラス基板201上に、ギャップコントロール剤を2wt%〜5wt%含んだメインシール剤216を形成した。形成方法として、スクリーン印刷やディスペンサが用いられる。プリズム層203のベース層(0.5μm〜3μm)とプリズムの高さ(0μm〜5μm)を含め液晶層215の厚さが、例えば10μmとなるように、ギャップコントロール剤を選択した。なお、プリズム層203は位置によって高さが変化するので、それに応じて液晶層215の厚さも変化する。
ここでは、ギャップコントロール剤として径が15μmの積水化学製のプラスチックボールを選択し、これを三井化学製のシール剤ES−7500に4wt%添加して、メインシール剤216とした。
プリズムを形成しない側のガラス基板211上には、ギャップコントロール剤214として径が9μm又は10μmの積水化学製のプラスチックボールを、乾式のギャップ散布機を用いて散布した。
次に、両ガラス基板201、211の重ね合わせを行い、プレス機などで圧力を一定に加えた状態で熱処理することにより、メインシール剤を硬化させた。ここでは、150℃で3時間の熱処理を行った。
このようにして作製された空セルに、液晶を真空注入して、液晶層215を形成した。実施例では、液晶として、Δεが正でΔn=0.21程度(ne=1.72程度、no=1.51程度)で、粘度20ccp程度のものを用いた。液晶は、比較的屈折率異方性が大きく、粘度が低い材料を用いることが好ましい。
液晶注入後、プレスを行い余分な液晶を吐き出してから、注入口にエンドシール剤を塗布し、封止した。封止後、120℃で1時間の熱処理を行い、液晶の配向状態を整えた。このようにして、プリズム液晶素子2を作製した。
配向膜213の配向処理を光配向により行った場合には、液晶の注入から熱処理まではなるべく速やかに行う必要がある。なぜならばプリズム層203上の配向膜213の光配向の配向規制力はそれほど強くなく、液晶注入時の液晶の流れの影響を受ける方向に配向(流動配向)する現象が見られる。これを解消するためには、高温処理を行い、液晶を一旦等方相温度以上にすることで流動配向を消去して本来の光配向に起因した方向に再配向させることができる。しかし、この方法では液晶を注入してから時間がたってしまうと流動配向が安定してしまい、多少の熱処理では完全に消去できなくなる(これを配向のメモリー性と呼ぶ)。したがって、液晶の注入から熱処理まではなるべく速やかに行うことが望ましく、可能であれば3時間以内、遅くとも24時間以内に熱処理を行うことが望ましい。
実施例のプリズム液晶素子2において、電圧無印加状態で、液晶分子の長軸がプリズム長さ方向に直交し、電圧印加により、液晶分子の長軸が基板法線方向に立ち上がる。実施例に用いた液晶は、電気ベクトルの振動方向が液晶分子の長軸方向に平行な偏光成分に対して、屈折率1.72程度を示し、電気ベクトルの振動方向が液晶分子の長軸方向に垂直な偏光成分に対して、屈折率1.51程度を示す。
プリズム層203を構成するUV硬化型のアクリル系樹脂の屈折率は、1.51であり、電気ベクトルの振動方向が液晶分子の長軸方向に垂直な偏光成分に対する液晶の屈折率と同等である。なお、第1の材料の屈折率と第2の材料の屈折率との差が、第1の材料の屈折率または第2の材料の屈折率に対して3%以内(より好ましくは2%以内)であるとき、両材料の屈折率が同等であるとする。
したがって、実施例によるプリズム液晶素子2は、液晶分子の長軸が基板法線方向に立ち上がる電圧印加時には、液晶層の屈折率(1.51程度)とプリズム層203の屈折率(1.51)が同等となるので、プリズムの作用は消滅し、入射光をほぼそのまま直進させることとなる。一方、電圧非印加時(低い電圧の印加時を含む)には、液晶層の屈折率とプリズム層203の屈折率が異なるので、プリズムの作用が生じ、入射光を屈折させることとなる。
なお、プリズム形成用の金型にはエア抜き用の微小な溝を形成してもよい。また、金型と基板とは真空中で重ね合わせてもよい。なお、液晶の注入方法は真空注入に限らず、例えばOneDrop Fill(ODF)法を用いてもよい。また、液晶の配向方向はアンチパラレルに限らない。
本発明者らは、以上のようにして作製したプリズム液晶素子2を用いたところ、電圧に応じて偏光レーザ光の角度を制御できることを確認した。電圧0Vのときに対し、電圧10Vの時のレーザ光の角度は約1.5°(=θ)変化した。また、その際の応答速度は、数百msec(具体的には、100〜300msec)であったので、ヘッドライトの配向パターン切り替えには十分な応答速度であることが確認できた。なお、この時は、偏光レーザの偏光方向とプリズム上の液晶配向が平行になるように、レーザとプリズム液晶素子2の向きを合わせて測定を行った。
なお、本実施例では、垂直配向且つ誘電率異方性が負の液晶を用いたが、水平配向且つ誘電率異方性が正の液晶を用いることもできる。また、プリズム上の配向膜213の配向方法は、光配向に限らず、ラビングなどほかの方法を用いることもできる。また、プリズム203aの形状により液晶分子の倒れる方向はある程度制御されるため、ラビングなどの配向処理を行わないようにすることもできる。
また、プリズム203aのピッチや高さ、ギャップコントロール剤の径などは、上述の例に限るものではない。例えば、50Hzの高速応答が要求される場合には、プリズム203aの高さを2〜3μmに設定し、10Hz程度の応答速度の場合には、プリズム203aの高さは5μm程度に設定すればよい。プリズム203aのピッチは、振り角が1°以下でよい場合には、100〜500μmに設定し、1°以上必要な場合には、10〜100μmに設定することが望ましい。したがって、プリズム203aの高さを「h」、ピッチを「p」とした場合、p/h=5〜200程度が好ましい。ただし、ピッチpが大きくなるにつれ、プリズム203aで光を振れる角度が小さくなるため、光学系の光路長を長く取る必要がある。
なお、レーザ光は干渉を起こしやすいため、プリズム液晶素子2の中のプリズム3aのピッチが細かいと干渉の影響が顕著になりやすい。そこで、理想的にはレーザ光のスポット系(<1mmφ)以上にプリズム3aのピッチを設定することが好ましく、設定が難しい場合にはプリズムピッチをなるべく長くするように設定することが好ましい。
図5は、本発明の第1の実施例によるホログラム光学素子3を作製するための光学分割系干渉露光装置300の一例を示す概略図である。図中、それぞれの矢印は光線の進行方向を示す。以下、光学分割系干渉露光装置300を用いたホログラム光学素子3の作製方法について説明する。
まず、ガラス基板などの透明基板34に感光性モノマー(光を受けてポリマーとなるもの)35を貼り合わせたものを用意する。感光性モノマー35としては、例えば、デュポン製フォトポリマーOmnidexや、他のフォトポリマー(銀塩乳剤等)を用いることができる。本実施例では、青色の波長に感度を持つフォトポリマーを用いた。
レーザ光源11は、図1に示す光源1と同じ発光波長(例えば、405nm)を有するレーザ発振器である。なお、レーザ光源11は、図1に示す光源1と同じ発光波長の±10nm以内が好ましい。レーザ光源11から発振されたレーザ光線12は、ハーフミラー22に45度の角度で入射し、2つの光線13、及び光線14に分割される。
光線13は、必要に応じて反射鏡23によって反射された後に、コリメータ(ビームエキスパンダ)40に入射する。コリメータ40は、収束レンズ24と、ピンホール25と、コリメータレンズ26とによって構成される。
コリメータ40に入射した光線13は、まず収束レンズ24によって収束され、ピンホール25内に位置する焦点を通過した後に発散して、コリメータレンズ26に入射する。コリメータレンズ26に入射した光線13は、平行光線に変換されてホログラム作製用の参照光13となる。この時、プリズム33などを用いてホログラムへの入射角度を調整しても良い。
参照光13は、感光性モノマー35の表面に角度θ1で入射する。ここでの入射角θ1は、図1の照明用光学系100における光源1の入射角度と同一とすることが好ましい。
一方、ハーフミラー22で分割された光線14は、反射鏡27及び反射鏡28により反射されて、物体光光学系50に入射する。物体光光学系50は、収束レンズ29と、ピンホール30と、凸レンズ31とによって構成される。
物体光光学系50に入射した光線14は、まず収束レンズ29によって収束され、ピンホール30内に位置する焦点を通過した後に発散して、凸レンズ31に入射する。凸レンズ31に入射した光線14は、さらに発散して、リフレクターミラー32に入射する。
リフレクターミラー(ロービーム配光形成反射鏡)32からの反射光はホログラム作製用の物体光15となり、感光性モノマー35の表面に法線方向から入射する。リフレクターミラー(ロービーム配光形成反射鏡)32は、所望の配光状態の反射光を得るための反射鏡であり、本実施例では、すれ違いビーム(ロービーム)に必要な配光状態を得るための反射鏡である。
参照光13と物体光15とはフォトマスク37を通じて感光性モノマー35の所定の位置(一部分のみ)に照射される。感光性モノマー35に入射した参照光13と物体光15とは、互いに干渉する。参照光13及び物体光15それぞれの位相情報及び振幅情報が、これらの光の干渉縞として感光性モノマー35に記録される。なお、感光性モノマー35に入射する参照光13と物体光15の光強度比は、2:1から10:1程度が望ましく、光強度の和は1mJ/cm2、照射時間は30秒にて行った。
次に、図6に示すように、フォトマスク37の位置をずらして、再度干渉露光を行った。このとき、参照光13側はプリズム33を変更する(もしくは回転させる)などして、参照光13の光線の角度を変え、感光性モノマー35の表面に角度θ2で入射させる。また、物体光15側では、第1回目の干渉露光のときとほぼ同じ位置に配置されるリフレクターミラー32を、例えば、ハイビーム(走行ビーム)配光形成反射鏡に入れ替え、第2回目の干渉露光を行う。
なお、本実施例で用いたデュポン製フォトポリマーOmnidexは、120℃にて2時間熱処理することにより、回折効率を高くすることができる。
また、ハーフミラー22は、参照光13と物体光15となる光線14とに光線12を分岐するものであり、ハーフミラー22の代わりにビームスプリッターを用いても良い。また、平行光の角度を変えるためにプリズム33を用いたが、ミラーなどを用いてもよい。また、予め平行光ではなく少し拡散する光にしておけば、参照光13の光量が少し減少するものの、プリズム33は不要となる。
以上のようにして、ホログラム光学素子3が完成する。このようにして得られたホログラム光学素子3に角度θ1及びθ2などからレーザ光を照射すると、その再生光から光源とは反対側の法線方向にリフレクターミラー32で作られた様々な光学像が得られる。例えば、本実施例では、角度θ1からレーザ光を照射した場合は、図7(A)に示すような、ロービーム配光状態の光学像を得ることができ、角度θ2からレーザ光を照射した場合は、図7(B)に示すような、ハイビーム配光状態の光学像を得ることができる。
なお、上述の実施例では、フォトマスク37の位置を変えて、それぞれの位置に角度θ1又はθ2から参照光13を感光性モノマー35の表面に入射させ、それぞれの角度について異なる配光パターンを有するリフレクターミラー32を用いて干渉露光を行ったが、フォトマスク37の位置、参照光の入射角度θ及びリフレクターミラー32の配光パターンを3種類以上用いて、当該種類の下図と同じ回数の干渉露光を行うようにしても良い。この場合、上記の2種類の配光状態に加えて、例えば、図7(C)に示すような高速走行用の配光状態や、図7(D)に示すような市街地走行用の配光状態を得ることができる。
なお、図7(E)は、図7(A)〜(D)に示す配光状態(それぞれを順に配光状態A〜Dとする)を上面から見た図である。
以上、本発明の第1の実施例によれば、光源1からのレーザ光10を、体積ホログラムを用いたホログラム光学素子3により効率よく所望の配光パターン(例えば、ロービーム用の配光パターン)に変換することができる。
また、プリズム液晶素子2に電圧を印加することで、レーザ光の角度を1.5°程度連続的に振ることができる。それを利用して、ホログラム光学素子3に入射されるレーザ光の位置(及び角度)を変えることにより、ホログラム光学素子3の別の位置に書き込まれていた波面変換情報に基づく物体像が再生され、その光学像は別の光学分布を持った状態で蛍光体プレート4に投影される。なお、蛍光体プレートに再生光が投影される位置はほぼ同じである。このような構成により、様々な光学分布を持った投影像を電気的信号だけで切り替えることができる。
なお、フェイルセーフ上はプリズム液晶素子2に電圧を印加しないときに投影される配光状態はロービーム用の配光パターンであることが望ましい。
また、本発明の第1の実施例によれば、ホログラム光学素子3を用いて配光パターンを形成するので、照明用光学系(ヘッドライト)100を小型化することができる。
さらに、本発明の第1の実施例によれば、光源1として単色レーザを用いることができるので、照明用光学系(ヘッドライト)100の製造コストを抑えることが可能となる。
また、本発明の第1の実施例によれば、蛍光体プレート4の厚さ(蛍光体を塗布する場合は蛍光体の塗布厚)、及び蛍光体41の密度を、光源1から照射される光の量に応じて変化させるので、どの方向においても白色光を得ることができる。
なお、図1に示す蛍光体プレート4は、図4に示すように、プロジェクターレンズ(投影レンズ)5の焦点距離にあわせて、蛍光体プレート4bの中央部分7aを、湾曲させても良い。さらに、図5に示すように、蛍光体プレート4cの中央部分7bを、ホログラム光学素子3から出射される再生光11の輝度分布にあわせて厚くしても良い。また、蛍光体プレート4の中央部分を、プロジェクターレンズ(投影レンズ)5の焦点距離にあわせて半球状に膨らませても良い。図4及び図5に示すような形状の蛍光体プレート4b又は4cを用いる場合は、ガラスもしくは樹脂材料に熱を加えて液状にし、蛍光体材料を混合攪拌しながら型に流し込んで作製することができる。
図8は、本発明の第2の実施例による照明用光学系101の一例を表す概略図である。
第2の実施例では、ホログラム光学素子8を第1の実施例によるホログラム光学素子3とは異なる方法で作製し、それに伴い、光源1からのレーザ光のホログラム光学素子8への入射角を変更した。それ以外の部分は、第1の実施例と同様である。以下、第1の実施例と異なる部分についてのみ説明する。
第2の実施例では、ホログラム光学素子8を第1の実施例のような光学分割系の干渉露光装置による撮影ではなく、計算機合成ホログラム(CGH:Computer Generated Hologram)を用いて作製した。
ホログラムは3次元の情報を記憶するが、光の干渉をシミュレートすることにより、計算機で作成することができる。本実施例では、光学設計を市販の回折光学設計ツール(ソフトウェア)を用いた計算で行った。光学設計の計算では、光源の情報(ニアフィールド、ファーフィールド)と、結果として得たい光学像(出力形状分布、輝度分布)情報を入力してシミュレーションすることで、最適な位相分布を得ることができる。
位相分布はミクロンオーダーもしくはサブミクロンオーダーの凹凸の分布であり、その加工にはレーザ描画法、電子ビーム描画法などを用いることができる。なお、機械切削、干渉露光装置なども活用可能である。
一旦元となる加工を行えば、その形状は金型で反転転写して作成することもできるため、安価にホログラム光学素子8を量産することが可能となる。位相分布を表す凸凹の断面形状は2段階以上の厚さ分布を持っていれば良く、好ましくは8段階程度の階段状の形状である。なお、レーザ描画機などを用いれば、連続的に厚さが変わる断面形状も形成できるため理想的である。
金型などから位相分布を表す凸凹を反転転写する材料としては、光硬化性樹脂(アクリル系もしくはエポキシ系など)を用いた。本実施例で用いた樹脂材料は耐熱性が高く、200℃以上の熱処理に対しても透過率の変化がほとんど見られず(黄変することなく)、90%以上の高い透過率を示した。また、本実施例で用いた樹脂材料はガラスへの密着性も優れているため、硬化性樹脂と貼り合わせる基板には、ガラス基板を用いた。
このようにして作製した第2の実施例のホログラム光学素子8も、第1の実施例によるホログラム光学素子3と同様に、光源1からプリズム液晶素子2を通過して照射されるレーザ光線を所定の輝度分布(例えば、ロービーム配光状態に適した輝度分布)と所定の配光形状(例えば、ロービーム配光状態に適した配光形状及びハイビーム配光状態に適した配光形状)を有する再生光に変換可能であった。ホログラム光学素子8から照射される再生光は第1の実施例と同様に、蛍光体プレート4及びプロジェクターレンズ5を介して前方に反転投影される。
また、この第2の実施例のようにCGHで作製したホログラム光学素子8では、0次光(回折されずにホログラム光学素子をそのまま透過した光源の光)をほとんど無くすことができるので、図8に示すように、再生光がホログラム光学素子8の法線方向から入射するように光源1を配置することができる。なお、この場合、0次光が残ったとしても、0次光の方向を配光パターン中で最も輝度が高い方向となるように設計することで、0次光を活用することができる。
以上、本発明の第2の実施例によれば、計算機合成ホログラム(CGH)を用いて作製したホログラム光学素子8により、上述した第1の実施例と同様の効果を得ることが可能である。
なお、ホログラム光学素子8のみではカットオフ形状を作りきれない場合は、第1の実施例と同様に、カットしたい部分(形状)に遮光膜を形成しても良い。
以上、本発明の第1及び第2の実施例によれば、小型でかつ製造コストを抑えた照明用光学系を提供することができる。
また、電気的に配光パターンを変えられるため、道路状況の応じた車両用前照灯を実現できる。よって、運転の安全性が向上する。
以上実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に自明であろう。
本発明の各実施例による照明用光学系は、車両用ヘッドライト及びテールライト、フォグランプ、懐中電灯、一般照明、スポットライト、舞台照明、特殊照明、車両用インテリア・エクステリア照明等の各種照明機器等への応用が行える。
1…光源、2…プリズム液晶素子、3、8…ホログラム光学素子(回折光学素子)、4…蛍光体プレート、5…プロジェクターレンズ(投影レンズ)、6…遮光膜(カットオフパターン)、10…青色レーザ(照明光)、11…再生光、12…レーザ光線、13…光線(参照光)、14…光線、15…光線(物体光)、21…レーザ光源、22…ハーフミラー、23…反射鏡、24…収束レンズ、25…ピンホール、26…コリメータレンズ、27、28…反射鏡、29…収束レンズ、30…ピンホール、31…凸レンズ、32…リフレクターミラー、33…プリズム、34…透明基板、35…感光性モノマー、36…制御部、37…フォトマスク、40…コリメータ、41…蛍光体、50…物体光光学系、60…カバー、100、101…照明用光学系(ヘッドライト)、201、211…ガラス基板、202、212…透明電極、203…プリズム層、203a…プリズム、203b…ベース層、213…配向膜、214…ギャップコントロール剤、215…液晶層、216…メインシール剤、100…光偏向液晶セル、300…光学分割系干渉露光装置
Claims (7)
- 光線を発射する光源と、
印加される電圧に従い、前記光源から発射される光線の屈折角を偏向可能な光偏向液晶光学素子と、
前記光偏向液晶光学素子を通過した光線を所定の配光形状を有する再生光に変換するホログラム素子と、
前記ホログラム素子から入射する再生光を吸収して可視光を放射する蛍光体を含む蛍光体プレートと、
前記蛍光体プレートから放射される可視光を前方に照射するレンズと
を有する照明用光学系。 - 前記光偏向液晶光学素子は、
相互に対向する一対の第1及び第2の透明基板と、
前記第1及び第2の透明基板上に形成され、前記第1及び第2の透明基板間に電圧を印加する一対の第1及び第2の透明電極と、
前記第1及び第2の透明基板の一方の上方に形成されるプリズムを有するプリズム層と、
前記プリズム層上に形成され、前記画像表示装置の出力の偏光方向と平行に配向処理が施された配向膜と、
前記第1及び第2の透明基板間に挟まれ、液晶分子を有する液晶層と
を有し、
印加される電圧にしたがい、前記液晶層の屈折率が変化することにより、前記プリズムの斜面と前記液晶層の界面を通過する前記光線の屈折角を偏向する請求項1記載の照明用光学系。 - 前記プリズムの高さをh、ピッチをpとした場合に、p/h=5〜200である請求項2記載の照明用光学系。
- 前記ホログラム素子は、前記光偏向液晶光学素子を通過した光線が照射される位置により、該光線を異なる配光形状を有する再生光に変換する請求項1〜3のいずれか1項に記載の照明用光学系。
- 前記光源から発射される前記光線は、中心波長が450nm以下であり、
前記蛍光体は、紫外から青色までの波長領域の光を吸収して、可視光を放射する請求項1〜4のいずれか1項に記載の照明用光学系。 - 前記蛍光体は、前記輝度分布に対応して、密度分布又は厚さ分布を有している請求項1〜5のいずれか1項に記載の照明用光学系。
- 前記ホログラム素子は、計算機合成ホログラムである請求項1〜6のいずれか1項に記載の照明用光学系。
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