JP2013170963A - 荷重センサの取付構造体 - Google Patents
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Abstract
【課題】 伸縮柔軟性を有する荷重センサを、伸縮柔軟性を阻害することなく、簡単かつ低コストに取り付けることができる荷重センサの取付構造体を提供する。
【解決手段】 荷重センサの取付構造体1は、荷重入力面を有する表皮部材10と、伸縮布からなり、周縁部が表皮部材10に固定され表皮部材10の一部と共に袋状の収容部22を形成する袋部材20と、シート状を呈し伸縮柔軟性を有するセンサ本体31、およびセンサ本体31に接続される配線部32x、32yを有する荷重センサ30と、を備える。センサ本体31は収容部22に収容されて荷重入力領域に敷設され、袋部材20は配線部32x、32yの取出口23、24を有し、配線部32x、32yは取出口23、24から収容部22の外部に突出している。
【選択図】 図2
【解決手段】 荷重センサの取付構造体1は、荷重入力面を有する表皮部材10と、伸縮布からなり、周縁部が表皮部材10に固定され表皮部材10の一部と共に袋状の収容部22を形成する袋部材20と、シート状を呈し伸縮柔軟性を有するセンサ本体31、およびセンサ本体31に接続される配線部32x、32yを有する荷重センサ30と、を備える。センサ本体31は収容部22に収容されて荷重入力領域に敷設され、袋部材20は配線部32x、32yの取出口23、24を有し、配線部32x、32yは取出口23、24から収容部22の外部に突出している。
【選択図】 図2
Description
本発明は、伸縮柔軟性を有するシート状の荷重センサを、測定対象部材に取り付けるための取付構造に関する。
例えば、特許文献1、2に開示されているように、一対の表側シートおよび裏側シートの間にエラストマー製の誘電層を挟んで、静電容量型センサを構成することができる。表側シートの裏面には、表側電極および表側配線が形成される。表側電極は、誘電層の表面に接触する。裏側シートの表面には、裏側電極および裏側配線が形成される。裏側電極は、誘電層の裏面に接触する。静電容量型センサに荷重が加わると、その部位に対応する誘電層の厚さが小さくなり、表側電極と裏側電極との間の距離が小さくなる。これにより、荷重入力部位の静電容量が、大きくなる。静電容量型センサは、当該静電容量の変化に基づいて、荷重分布を検出する。
表側シートおよび裏側シートとしては、誘電層の弾性変形を規制しにくいように、伸縮性を有するゴムフィルムが用いられる。表側電極、裏側電極は、各々、エラストマーおよび導電材を含み、伸縮性を有する。このように、センサ全体が柔軟で伸縮性を有する場合、人間がセンサの上に座ったり横になっても、違和感を感じにくい。したがって、伸縮柔軟性を有する上記静電容量型センサは、自動車や車椅子のシート、ベッドのマットレス等、人間の体に接触する場所に配置して体圧分布を測定する荷重センサとして、好適である。
例えば、自動車のシートは、クッション部材と、クッション部材の表面を覆う表皮部材と、を備える。したがって、当該シートに上記静電容量型センサを配置するには、クッション部材と表皮部材との間に、静電容量型センサを挟装すればよい。しかしながら、単に静電容量型センサを挟んだだけでは、使用時にセンサが移動して、シート上の荷重分布を正確に検出できないおそれがある。そこで、静電容量型センサを、直接、クッション部材に接着したり、表皮部材に縫い付けるという方法が考えられる。しかしながら、これらの方法によると、センサの接着部分、あるいは縫い付け部分が相手部材に固定される。固定部分とその付近において、センサの伸縮性が阻害されるため、正確な荷重の検出ができないおそれがある。また、着座者が、突っ張り感等の違和感を感じやすい。また、接着部分が剥離したり、縫い付け部分から裂けてしまうなど、耐久性にも課題がある。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、伸縮柔軟性を有する荷重センサを、伸縮柔軟性を阻害することなく、簡単かつ低コストに取り付けることができる荷重センサの取付構造体を提供することを課題とする。
(1)本発明の荷重センサの取付構造体は、荷重入力面を有する表皮部材と、伸縮布からなり、周縁部が該表皮部材に固定され該表皮部材の一部と共に袋状の収容部を形成する袋部材と、シート状を呈し伸縮柔軟性を有するセンサ本体、および該センサ本体に接続される配線部を有する荷重センサと、を備え、該センサ本体は該収容部に収容されて荷重入力領域に敷設され、該袋部材は該配線部の取出口を有し、該配線部は該取出口から該収容部の外部に突出していることを特徴とする。
本発明の荷重センサの取付構造体(以下、適宜「本発明の取付構造体」と称す)において、荷重センサのセンサ本体は、表皮部材に固定された袋部材の収容部に収容される。このため、センサ本体は、使用時に、収容部以外、すなわち予め設定された荷重入力領域以外には、移動しない。したがって、本発明の取付構造体によると、当該領域における荷重を、正確に検出することができる。また、本発明の取付構造体によると、センサ本体を収容部に収容するだけで、荷重センサを測定対象部材に取り付けることができる。このため、取り付け作業が簡単で、取り付けに要するコストも低い。
センサ本体は、袋部材の収容部に収容されればよく、袋部材に固定される必要はない。このため、センサ本体そのものを、接着したり縫い付けたりして取り付ける場合とは異なり、センサ本体の伸縮性が阻害されにくい。そして、固定する必要がない分、剥離や裂けといった固定部分の耐久性の問題も無い。また、袋部材は、伸縮布からなる。つまり、袋部材は伸縮柔軟性を有する。このため、袋部材は、荷重に応じてセンサ本体と共に伸縮可能であり、センサ本体の伸縮を阻害しにくい。したがって、本発明の取付構造体によると、センサ本体の機能を損なうことなく、荷重センサを測定対象部材に取り付けることができる。また、袋部材とセンサ本体とが共に伸縮柔軟性を有するため、着座者や就寝者が、突っ張り感等の違和感を感じにくい。よって、本発明の取付構造体は、自動車や車椅子のシート、ベッドのマットレス等への荷重センサの取り付けに、好適である。
(2)好ましくは、上記(1)の構成において、前記取出口の幅は、前記センサ本体の幅よりも小さく、前記袋部材の前記周縁部は、該センサ本体が前記収容部に収容される前に、該取出口を除いて前記表皮部材に固定されており、該センサ本体は、変形した状態で該取出口から挿入される構成とする方がよい。
荷重センサを取り付ける際、センサ本体を、収容部の開口部から挿入して、収容部内に配置する。本構成によると、袋部材の周縁部は、配線部の取出口を除いて、予め表皮部材に固定される。したがって、センサ本体を収容部に配置するには、センサ本体を取出口から挿入しなければならない。ここで、取出口の幅は、センサ本体の幅よりも小さい。センサ本体の幅は、シート状のセンサ本体の面方向における最小長さである。したがって、シート状のセンサ本体は、そのままの状態(収容部に配置される状態)では、取出口を通過することはできない。しかしながら、センサ本体は、伸縮柔軟性を有する。このため、センサ本体を、折ったり、曲げたり、丸めたりすることができる。よって、取付口を通過できるようにセンサ本体を変形させて、取出口から挿入すればよい。その後、収容部内で、センサ本体を元の状態に復元すればよい。
このように、本構成においては、収容部の開口部として、センサ本体の幅よりも小さい幅の取出口のみを予め形成しておき、センサ本体を変形させて、当該取出口を通過させる。取出口は、配線部を収容部の外部に突出させる役割を果たすだけでなく、センサ本体の挿入口としても機能する。取出口の幅はセンサ本体の幅よりも小さいため、使用時にセンサ本体が収容部から飛び出すおそれはない。また、取出口から配線部を引き出すことにより、収容部におけるセンサ本体の位置決めを行うことができる。加えて、収容部におけるセンサ本体の移動は、取出口から突出した配線部により規制される。このため、センサ本体の位置ずれを、抑制することができる。また、表皮部材への袋部材の固定を予め完了しておくことにより、センサ本体を収容部に収容した後、配線部の取出口を残して開口部を封止する作業を、省略することができる。
(3)好ましくは、上記(1)または(2)の構成において、前記袋部材の前記周縁部は、前記表皮部材に縫い付けられる構成とする方がよい。
袋部材を表皮部材に縫い付けることにより、袋部材を表皮部材へ強固かつ簡単に固定することができる。縫製する場合、線ファスナー、面ファスナー等により固定する場合と比較して、袋部材と表皮部材との固定部分の厚さを薄くできる。また、糸以外の固定部材が介在しないため、着座者や就寝者が、違和感を感じにくい。
(4)好ましくは、上記(1)ないし(3)のいずれかの構成において、前記袋部材の切断時伸びは、前記表皮部材の切断時伸びよりも大きい構成とする方がよい。
本構成によると、荷重が加わることによる表皮部材の変形が、袋部材により阻害されにくい。また、表皮部材と共に袋部材が伸張した場合に、袋部材が表皮部材よりも先に破断するおそれはない。このため、本構成の取付構造体は、耐久性に優れる。
(5)好ましくは、上記(1)ないし(4)のいずれかの構成において、前記センサ本体は、面方向外側に突出する凸部を有し、前記収容部は、該凸部を収容する凸部収容部を有する構成とする方がよい。
センサ本体の凸部は、凸部収容部に収容されて、ストッパとしての役割を果たす。これにより、センサ本体の面方向における移動、すなわち位置ずれが、抑制される。したがって、収容部内において、センサ本体の偏りやしわが、発生しにくい。よって、本構成によると、入力された荷重を、正確に検出することができる。
(6)好ましくは、上記(1)ないし上記(5)のいずれかの構成において、前記袋部材は、前記表皮部材の前記荷重入力面に背向する背向面に固定される構成とする方がよい。
本構成によると、表皮部材の荷重入力面の意匠性が、損なわれにくい。また、袋部材は、人間の体に直接接触しない。したがって、着座者や就寝者が、違和感を感じにくい。
(7)好ましくは、上記(1)ないし上記(6)のいずれかの構成において、前記センサ本体は、ポリマー製の誘電層と、該誘電層の表側に配置され、エラストマーおよび導電材を含む複数の表側電極と、該誘電層の裏側に配置され、エラストマーおよび導電材を含む複数の裏側電極と、該誘電層を介して表裏方向に対向する該表側電極と該裏側電極との間に形成される複数の検出部と、を備え、該検出部の静電容量の変化から該検出部に加わる荷重を検出する構成とする方がよい。
表側電極および裏側電極は、エラストマーを母材とする。本明細書において、エラストマーは、架橋ゴムおよび熱可塑性エラストマーを含む。エラストマー中には、導電材による導電パスが形成されている。このため、表側電極および裏側電極は、伸縮柔軟性と高い導電性とを有する。また、伸縮や屈曲しても、クラックが発生しにくく、導電性の変化が小さい。本構成のセンサ本体は、複数の検出部を有する。したがって、当該検出部を、センサ本体の全面に分散させることにより、荷重入力領域における荷重分布を検出することができる。
(7−1)好ましくは、上記(7)の構成において、前記センサ本体は、さらに、前記誘電層を挟んで表裏両側に一つずつ配置されるエラストマー製の表側シートおよび裏側シートを備え、前記表側電極は、該表側シートの該誘電層に接触する裏面に形成され、前記裏側電極は、該裏側シートの該誘電層に接触する表面に形成される構成とする方がよい。
例えば、誘電層の表裏両面に、直接、表側電極、裏側電極を形成することができる。この場合、圧縮時の誘電層の伸張に伴う電極間距離および電極面積の変化を利用して、荷重が検出される。したがって、比較的小さな荷重を検出したい場合には、誘電層が変形しやすいように、誘電層に、柔らかい(弾性率が小さい)材料を用いる必要がある。この場合、誘電層がへたりやすくなる等、耐久性が問題になる。この点、本構成によると、表側シートに表側電極が、裏側シートに裏側電極が、各々形成される。このため、主に電極間距離(検出部の厚さ)の変化に伴う静電容量の変化から、荷重を検出することができる。したがって、比較的小さな荷重についても検出しやすい。
以下、本発明の荷重センサの取付構造体の実施の形態について説明する。以下に示す実施形態は、本発明の取付構造体を、荷重センサを自動車のシートに取り付ける形態として具現化したものである。
[取付構造体の構成]
まず、本実施形態の荷重センサの取付構造体(以下、適宜「取付構造体」と称す)の構成について説明する。図1に、本実施形態の取付構造体を備えるシートの上面図を示す。図2に、同シートのシートクッションの上面を覆う表皮部材の裏面図を示す。図3に、収容部に配置された荷重センサの裏面透過図を示す。図4に、図3のIV−IV断面図を示す。図1中、方位は、車両後方から前方を見た場合を基準に定義する。また、説明の便宜上、図1においては、シートバックを一点鎖線で示し、袋部材およびセンサ本体を透過して示す。図2においては、センサ本体および配線部の一部を透過して示す。図3においては、融着部36および検出部A0101〜A0508に、ハッチングを施して示す。
まず、本実施形態の荷重センサの取付構造体(以下、適宜「取付構造体」と称す)の構成について説明する。図1に、本実施形態の取付構造体を備えるシートの上面図を示す。図2に、同シートのシートクッションの上面を覆う表皮部材の裏面図を示す。図3に、収容部に配置された荷重センサの裏面透過図を示す。図4に、図3のIV−IV断面図を示す。図1中、方位は、車両後方から前方を見た場合を基準に定義する。また、説明の便宜上、図1においては、シートバックを一点鎖線で示し、袋部材およびセンサ本体を透過して示す。図2においては、センサ本体および配線部の一部を透過して示す。図3においては、融着部36および検出部A0101〜A0508に、ハッチングを施して示す。
図1、図2に示すように、シート9は、シートクッション90と、シートバック91と、を備えている。シートクッション90は、表皮部材10と、図示しないクッション部材と、を備えている。表皮部材10は、ポリエステル繊維製であり、伸縮柔軟性を有している。表皮部材10の切断時伸びは、70%である。表皮部材10は、クッション部材の表面を覆っている。シートクッション90の上面には、着座者が着座する。表皮部材10の上面は、本発明の「荷重入力面」に含まれる。表皮部材10の下面(裏面)は、本発明の「背向面」に含まれる。シートクッション90は、取付構造体1を備えている。取付構造体1は、表皮部材10と、袋部材20と、荷重センサ30と、を備えている。
袋部材20は、長方形状を呈している。袋部材20は、ポリエステル繊維とポリウレタン繊維とを組み合わせた高伸縮性繊維を使用した伸縮布(旭化成せんい(株)製「テクノファイン(登録商標)・ツーウェイ」)からなる。袋部材20の切断時伸びは、300%である。袋部材20の周縁部は、後述する二つの取出口23、24を除いて、縫製糸(ポリエステル糸:(株)フジックス製「キングスパン#30」)により、表皮部材10の裏面に縫い付けられている(図1、図2中、縫い線21を点線で示す)。これにより、袋部材20の縫い線21の内側には、袋状の収容部22が形成されている。なお、袋部材20の縫い付けは、後述するセンサ本体31を収容部22に収容する前に、完了されている。収容部22は、二つの凸部収容部220、221を有している。凸部収容部220は、収容部22の左前隅に配置されている。凸部収容部221は、収容部22の右前隅に配置されている。
袋部材20は、二つの取出口23、24を有している。取出口23は、袋部材20の左方後端に配置されている。取出口24は、袋部材20の右方後端に配置されている。二つの取出口23、24の幅(左右方向長さ)は、いずれも、後述するセンサ本体31の幅(左右前後方向における最小長さ)よりも小さい。
荷重センサ30は、センサ本体31と、二つの配線部32x、32yと、を備えている。センサ本体31は、袋部材20の収容部22内に収容されている。収容部22は、表皮部材10の荷重入力領域に対応するように、形成されている。よって、センサ本体31は、荷重入力領域全体に敷設されている。
センサ本体31は、二つの凸部310、311を有している。凸部310は、センサ本体31の左前隅に配置されている。凸部310は、凸部収容部220内に収容されている。凸部311は、センサ本体31の右前隅に配置されている。凸部311は、凸部収容部221内に収容されている。
図3、図4に示すように、センサ本体31は、表側シート33と、裏側シート34と、誘電層35と、表側電極01X〜05Xと、裏側電極01Y〜08Yと、検出部A0101〜A0508と、表側配線01x〜05xと、裏側配線01y〜08yと、融着部36と、を備えている。なお、検出部の符合「A○○△△」中、上二桁の「○○」は、表側電極01X〜05Xに対応している。下二桁の「△△」は、裏側電極01Y〜08Yに対応している。
誘電層35は、ウレタンフォーム製であって、長方形のシート状を呈している。誘電層35は、XY方向(左右および前後方向)に延在している。誘電層35は、表側電極01X〜05Xと、裏側電極01Y〜08Yと、の間に介装されている。ウレタンフォームは、本発明の「ポリマー」に含まれる。
表側シート33は、誘電層35の上側(表側)に配置されている。表側シート33は、シリコーンゴム製であり、長方形状を呈している。表側シート33の切断時伸びは、350%である。表側電極01X〜05Xは、表側シート33の下面(裏面)に、合計5本形成されている。表側電極01X〜05Xは、各々、アクリルゴムおよび導電性カーボンブラックを含んでいる。表側電極01X〜05Xは、各々、帯状を呈している。表側電極01X〜05Xは、各々、X方向(左右方向)に、延在している。表側電極01X〜05Xは、Y方向(前後方向)に所定の間隔で離間して、互いに略平行になるように、配置されている。表側電極01X〜05Xは、各々、誘電層35の上面(表面)に接触している。
表側配線01x〜05xは、表側シート33の下面に、合計5本形成されている。表側配線01x〜05xは、各々、アクリルゴムおよび導電性カーボンブラックを含んでいる。表側配線01x〜05xの各々の一端は表側電極01X〜05Xの左端部に、他端は配線部32xに、接続されている。
裏側シート34は、誘電層35の下側(裏側)に配置されている。裏側シート34は、表側シート33と同じシリコーンゴム製であり、長方形状を呈している。裏側電極01Y〜08Yは、裏側シート34の上面(表面)に、合計8本形成されている。裏側電極01Y〜08Yは、各々、アクリルゴムおよび導電性カーボンブラックを含んでいる。裏側電極01Y〜08Yは、各々、帯状を呈している。裏側電極01Y〜08Yは、各々、Y方向(前後方向)に、延在している。裏側電極01Y〜08Yは、X方向(左右方向)に所定の間隔で離間して、互いに略平行になるように、配置されている。裏側電極01Y〜08Yは、各々、誘電層35の下面(裏面)に接触している。
裏側配線01y〜08yは、裏側シート34の上面に、合計8本形成されている。裏側配線01y〜08yは、各々、アクリルゴムおよび導電性カーボンブラックを含んでいる。裏側配線01y〜08yの各々の一端は裏側電極01Y〜08Yの後端部に、他端は配線部32yに、接続されている。
検出部A0101〜A0508は、図3にハッチングで示すように、表側電極01X〜05Xと、裏側電極01Y〜08Yと、が上下方向(表裏方向)から見て重複する部分に、配置されている。検出部A0101〜A0508は、各々、表側電極01X〜05Xの一部と、裏側電極01Y〜08Yの一部と、誘電層35の一部と、を備えている。検出部A0101〜A0508は、合計40個(=5個×8個)配置されている。検出部A0101〜A0508は、誘電層35の略全面に亘って、略等間隔に配置されている。
表側シート33および裏側シート34の周縁部には、図3にハッチングで示すように、複数の融着部36が配置されている。複数の融着部36は、誘電層35の周囲を囲うように、所定の間隔で離間して点線状に配置されている。表側シート33と裏側シート34とは、融着部36において、接合されている。
表側シート33の左前隅は、左方向に突出している。裏側シート34の左前隅も、左方向に突出している。表裏両シート33、34の左方向への突出部分により、前述したセンサ本体31の凸部310が形成されている。同様に、表側シート33の右前隅は、右方向に突出している。裏側シート34の右前隅も、右方向に突出している。表裏両シート33、34の右方向への突出部分により、前述したセンサ本体31の凸部311が形成されている。
配線部32x、32yは、いずれもフレキシブルフラットケーブル(FFC)である。配線部32xは、センサ本体31の左方後端に接続されている。配線部32xは、袋部材20の取出口23から、外部へ引き出されている。配線部32yは、センサ本体31の右方後端に接続されている。配線部32yは、袋部材20の取出口24から、外部へ引き出されている。配線部32x、32yは、共に、図示しない制御部に接続されている。
[荷重センサの製造方法]
次に、本実施形態の荷重センサ30の製造方法について説明する。本実施形態の荷重センサ30の製造方法は、印刷工程と、積層工程と、シート融着工程と、配線部接続工程と、を有している。
次に、本実施形態の荷重センサ30の製造方法について説明する。本実施形態の荷重センサ30の製造方法は、印刷工程と、積層工程と、シート融着工程と、配線部接続工程と、を有している。
印刷工程においては、表側シート33に、表側電極01X〜05Xおよび表側配線01x〜05xを形成する。同様に、裏側シート34に、裏側電極01Y〜08Yおよび裏側配線01y〜08yを形成する。まず、導電塗料を、以下の手順で調製する。アクリルゴムポリマー100質量部、加硫助剤のステアリン酸1質量部、加硫促進剤のジメチルジチオカルバミン酸亜鉛2.5質量部、およびジメチルジチオカルバミン酸第二鉄0.5質量部を、ロール練り機にて混合し、エラストマー組成物を調製する。調製したエラストマー組成物を、メチルエチルケトン(MEK)1500質量部に溶解させる。この溶液に、導電性カーボンブラック(ケッチェンブラック、ライオン(株)製「EC600JD」)22.86質量部を添加して、ロールで混練りして、固形分濃度約7.8質量%のMEK溶液を得る。得られたMEK溶液に、印刷用溶剤のジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート686.7質量部を添加する。そして、印刷用溶剤を添加したMEK溶液を、大気と接しやすい広口容器に入れ、時々攪拌しながら室温にて一日静置する。こうすることで、低沸点のMEKを蒸発させる。このようにして、導電塗料を調製する。なお、印刷用溶剤の沸点は200℃以上である。このため、印刷用溶剤の揮発は無視できる。
次に、表側シート33の下面(図4における下面。印刷時には上向きに配置する。)に、スクリーン印刷機を用いて、調製した導電塗料を印刷する。その後、加熱により塗膜を乾燥すると共に、アクリルゴムポリマーを架橋させて、表側電極01X〜05Xおよび表側配線01x〜05xを形成する。同様にして、裏側シート34の上面に、導電塗料を印刷して、裏側電極01Y〜08Yおよび裏側配線01y〜08yを形成する。
積層工程においては、図4に示すように、下から順に、裏側シート34、誘電層35、および表側シート33を積層する。すなわち、裏側シート34に形成した裏側電極01Y〜08Yと、表側シート33に形成した表側電極01X〜05Xと、の間に誘電層35が介装されるように、裏側シート34、誘電層35、および表側シート33を積層する。
シート融着工程においては、積層された表側シート33および裏側シート34の周縁部を、所定の間隔でスポット融着する。これにより、融着部36が形成される。
配線部接続工程においては、配線部32x、32yを、センサ本体31に接続する。すなわち、配線部32x、32yの前端部を、各々、異方導電接着剤により、センサ本体31に接着する。配線部32xに配置される配線の幅および間隔は、センサ本体31の表側配線01x〜05xの幅および間隔と、同じである。同様に、配線部32yに配置される配線の幅および間隔は、センサ本体31の裏側配線01y〜08yの幅および間隔と、同じである。したがって、表側配線01x〜05xと配線部32xの配線、および裏側配線01y〜08yと配線部32yの配線は、各々、異方導電接着剤を介して導通している。このようにして、本実施形態の荷重センサ30を製造する。
[取付構造体の製造方法]
次に、本実施形態の取付構造体1の製造方法について説明する。本実施形態の取付構造体1の製造方法は、袋部材取付工程と、センサ本体収容工程と、を有している。図5に、袋部材取付工程における、袋部材を取り付けた状態の表皮部材の裏面図を示す。図6に、センサ本体収容工程における、センサ本体挿入時の模式図を示す。
次に、本実施形態の取付構造体1の製造方法について説明する。本実施形態の取付構造体1の製造方法は、袋部材取付工程と、センサ本体収容工程と、を有している。図5に、袋部材取付工程における、袋部材を取り付けた状態の表皮部材の裏面図を示す。図6に、センサ本体収容工程における、センサ本体挿入時の模式図を示す。
袋部材取付工程においては、袋部材20を表皮部材10の裏面に取り付ける。すなわち、図5に示すように、袋部材20の周縁部を、縫い線21に従って、縫製糸により縫い付ける。これにより、袋部材20の縫い線21の内側に、袋状の収容部22を形成する。縫い付けられない部分は、二つの取出口23、24になる。
センサ本体収容工程においては、センサ本体31を、袋部材20の取出口23から挿入して、袋部材20内に配置する。すなわち、まず、図6に示すように、センサ本体31を丸めて、白抜き矢印で示すように、取出口23から挿入する。その後、収容部22内で、センサ本体31を元の状態に復元する(前出図2参照)。その際、配線部32xを取出口23から、配線部32yを取出口24から、各々、外部へ引き出す。また、センサ本体31の凸部310を、凸部収容部220内に配置する。同様に、凸部311を、凸部収容部221内に配置する。このようにして、このようにして、本実施形態の取付構造体1を製造する。
[荷重センサの動き]
次に、本実施形態の荷重センサ30の動きについて説明する。まず、着座者がシート9に着席する前(初期状態)に、表側電極01X〜05Xおよび裏側電極01Y〜08Yに、正弦波状の交流電圧を印加して、検出部A0101〜A0508ごとに静電容量Cを算出する。すなわち、検出部A0101から検出部A0508までを、あたかも走査するように、静電容量Cを算出する。算出された静電容量Cは、制御部において格納される。次に、着座者がシート9に着席した後、検出部A0101〜A0508ごとに、静電容量Cを算出する。算出された静電容量Cは、制御部において格納される。着座者の体重が加わった部分の検出部においては、表側電極と裏側電極との距離が小さくなる。これにより、当該検出部の静電容量Cは、大きくなる。制御部は、静電容量の変化量ΔCから、検出部A0101〜A0508ごとの体圧を算出する。このようにして、シートクッション90上の体圧分布が測定される。
次に、本実施形態の荷重センサ30の動きについて説明する。まず、着座者がシート9に着席する前(初期状態)に、表側電極01X〜05Xおよび裏側電極01Y〜08Yに、正弦波状の交流電圧を印加して、検出部A0101〜A0508ごとに静電容量Cを算出する。すなわち、検出部A0101から検出部A0508までを、あたかも走査するように、静電容量Cを算出する。算出された静電容量Cは、制御部において格納される。次に、着座者がシート9に着席した後、検出部A0101〜A0508ごとに、静電容量Cを算出する。算出された静電容量Cは、制御部において格納される。着座者の体重が加わった部分の検出部においては、表側電極と裏側電極との距離が小さくなる。これにより、当該検出部の静電容量Cは、大きくなる。制御部は、静電容量の変化量ΔCから、検出部A0101〜A0508ごとの体圧を算出する。このようにして、シートクッション90上の体圧分布が測定される。
[作用効果]
次に、本実施形態の取付構造体1の作用効果について説明する。本実施形態の取付構造体1によると、荷重センサ30のセンサ本体31は、表皮部材10に取り付けられた袋部材20の収容部22に収容される。このため、センサ本体31は、使用時に、収容部22以外、すなわち予め設定された荷重入力領域以外には、移動しない。したがって、取付構造体1によると、荷重入力領域における荷重を、正確に検出することができる。また、センサ本体31を収容部22に収容するだけで、荷重センサ30をシートクッション90に取り付けることができる。このため、取り付け作業が簡単で、取り付けに要するコストも低い。また、センサ本体31自体は、表皮部材10に固定されない。このため、センサ本体31の伸縮性は阻害されにくい。また、センサ本体31自体を接着したり、縫い付ける場合に生じる、固定部分の剥離や裂けの問題も無い。よって、センサ本体31は、耐久性に優れる。
次に、本実施形態の取付構造体1の作用効果について説明する。本実施形態の取付構造体1によると、荷重センサ30のセンサ本体31は、表皮部材10に取り付けられた袋部材20の収容部22に収容される。このため、センサ本体31は、使用時に、収容部22以外、すなわち予め設定された荷重入力領域以外には、移動しない。したがって、取付構造体1によると、荷重入力領域における荷重を、正確に検出することができる。また、センサ本体31を収容部22に収容するだけで、荷重センサ30をシートクッション90に取り付けることができる。このため、取り付け作業が簡単で、取り付けに要するコストも低い。また、センサ本体31自体は、表皮部材10に固定されない。このため、センサ本体31の伸縮性は阻害されにくい。また、センサ本体31自体を接着したり、縫い付ける場合に生じる、固定部分の剥離や裂けの問題も無い。よって、センサ本体31は、耐久性に優れる。
袋部材20は、伸縮柔軟性を有する。このため、袋部材20は、荷重に応じてセンサ本体31と共に伸縮可能であり、センサ本体31の伸縮を阻害しにくい。したがって、取付構造体1によると、センサ本体31の機能を損なうことなく、荷重センサ30をシートクッション90に取り付けることができる。また、袋部材20とセンサ本体31とが共に伸縮柔軟性を有するため、着座者が、突っ張り感等の違和感を感じにくい。
袋部材20の切断時伸びは、表皮部材10の切断時伸びよりも大きい。このため、袋部材20は、荷重が加わることによる表皮部材10の変形を、阻害しにくい。また、伸張時に、袋部材20が表皮部材10よりも先に破断するおそれはない。このため、取付構造体1は、耐久性に優れる。
袋部材20は、表皮部材10の裏面、すなわち、荷重入力面に背向する背向面に、取り付けられる。このため、シートクッション90の意匠性を損うことはない。また、着座者が違和感を感じにくい。
袋部材20の周縁部は、表皮部材10に縫い付けられる。よって、表皮部材10から袋部材20が脱落しにくい。また、袋部材20を表皮部材10に、簡単に取り付けることができる。縫製によると、線ファスナー、面ファスナー等を用いる場合と比較して、袋部材20と表皮部材10との固定部分の厚さを薄くすることができる。また、縫製糸以外の固定部材が介在しないため、着座者が違和感を感じにくい。
袋部材20は、二つの取出口23、24を有する。二つの取出口23、24の幅は、いずれも、センサ本体31の幅よりも小さい。このため、使用時に、センサ本体31が収容部22から飛び出すおそれはない。また、配線部32x、32yは、各々、取出口23、24から外部に引き出される。これにより、収容部22におけるセンサ本体31の位置決めを行うことができる。加えて、センサ本体31の左右方向の移動は、取出口23、24から突出した配線部32x、32yにより規制される。このため、収容部22におけるセンサ本体31の位置ずれを、抑制することができる。
袋部材20の周縁部は、二つの取出口23、24を除いて、予め表皮部材10に縫い付けられている。つまり、センサ本体31を収容部22に収容する際には、収容部22の開口部は、二つの取出口23、24しかない。二つの取出口23、24の幅は、いずれも、センサ本体31の幅よりも小さい。しかしながら、センサ本体31は、伸縮柔軟性を有する。このため、センサ本体31を丸めることにより、取出口23(あるいは取出口24)から、挿入することができる。また、袋部材20の縫い付けを予め完了しておくことにより、センサ本体31を収容部22に収容した後、取出口23、24を残して開口部を封止する作業を、省略することができる。
センサ本体31は、二つの凸部310、311を有している。凸部310、311は、各々、凸部収容部220、221内に収容されている。このため、センサ本体31の前後方向における移動、すなわち位置ずれが、抑制される。したがって、収容部22内において、センサ本体31の偏りやしわが、発生しにくい。よって、入力された荷重を、正確に検出することができる。
センサ本体31の表側シート33および裏側シート34の切断時伸びは、表皮部材10の切断時伸びよりも大きい。このため、荷重が加わることによる表皮部材10の変形が、センサ本体31により阻害されにくい。また、伸張時に、表側シート33および裏側シート34が、表皮部材10よりも先に破断するおそれはない。このため、取付構造体1は、耐久性に優れる。
表側電極01X〜05X、裏側電極01Y〜08Y、表側配線01x〜05x、および裏側配線01y〜08y(以下、適宜まとめて「電極および配線」と称す)は、アクリルゴムおよび導電性カーボンブラックを含む。このため、電極および配線は、伸縮柔軟性と高い導電性とを有する。また、伸縮や屈曲しても、クラックが発生しにくく、導電性の変化が小さい。帯状の表側電極01X〜05Xは、荷重入力領域のX方向およびY方向に、略等間隔に配置される。同様に、帯状の裏側電極01Y〜08Yは、荷重入力領域のX方向およびY方向に、略等間隔に配置される。そして、検出部A0101〜A0508は、表側電極01X〜05Xと裏側電極01Y〜08Yとの重複部分を利用して配置される。このため、検出部A0101〜A0508を、荷重入力領域の全体に分散させやすい。
表側シート33と裏側シート34とは、融着部36により接合される。このため、融着されていない部分を通して、誘電層35が介装される内部と外部との間で、空気の移動が可能である。したがって、誘電層35として、ウレタンフォーム等の発泡体を用いた場合でも、セルの圧縮、回復に伴う空気の出入が阻害されない。
[その他]
以上、本発明の取付構造体の実施の形態について説明した。しかしながら、実施の形態は上記形態に特に限定されるものではない。当業者が行いうる種々の変形的形態、改良的形態で実施することも可能である。
以上、本発明の取付構造体の実施の形態について説明した。しかしながら、実施の形態は上記形態に特に限定されるものではない。当業者が行いうる種々の変形的形態、改良的形態で実施することも可能である。
例えば、上記実施形態においては、本発明の取付構造体の適用例として、荷重センサを自動車のシートに取り付ける形態を示した。しかし、本発明の取付構造体の適用対象は、自動車のシートに限定されない。本発明の取付構造体は、車椅子のシート、ベッドのマットレス等、様々な測定対象部材に荷重センサを取り付ける場合に、適用することができる。この場合、表皮部材は、測定対象部材に応じて適宜選択すればよい。例えば、車椅子に取り付ける場合には、シートカバー、ベッドのマットレスに取り付ける場合には、マットレスカバー等が挙げられる。なお、表皮部材は、必ずしも荷重入力側の最表面に配置される必要はない。すなわち、表皮部材の荷重入力面は、直接的に、あるいは他の部材を介して間接的に荷重が入力される面であればよい。また、袋部材は、表皮部材の荷重入力面に配置されていてもよく、荷重入力面と背向する背向面に配置されていてもよい。
袋部材の材質は、伸縮布であれば特に限定されない。但し、表皮部材の変形を阻害しにくくすると共に、耐久性を向上させるという観点から、切断時伸びが、表皮部材の切断時伸びよりも大きい伸縮布を採用することが望ましい。したがって、表皮部材の材質に応じて、適宜伸縮布を選択すればよい。伸縮布としては、例えば、東レ・オペロンテックス(株)製のポリウレタン弾性繊維「ライクラ(登録商標)」、旭化成せんい(株)製のポリウレタン繊維「ロイカ(登録商標)」、同社製のポリエステル繊維「テクノファイン」等を用いた布が挙げられる。袋部材により形成される収容部の形状は、センサ本体の形状に応じて決定すればよい。また、配線部を外部に突出させる取出口の数は、特に限定されない。取出口は、配線部の数に応じて形成してもよいが、例えば一つの取出口から、複数の配線部を突出させてもよい。
上記実施形態においては、センサ本体の幅より小さな幅の取出口から、センサ本体を挿入した。しかし、取出口の幅は、センサ本体の幅と同じかそれ以上でもよい。すなわち、センサ本体を収容するための開口部を、そのまま取出口にしてもよい。この場合、センサ本体を変形させずに、取出口から挿入することができる。また、取出口は、センサ本体の収容前に形成されていなくてもよい。すなわち、収容部の開口部からセンサ本体を挿入した後、開口部の所定部分を封止して、取出口を形成してもよい。
袋部材の固定方法は、特に限定されない。上記実施形態のように縫い付ける他、接着、あるいは、線ファスナー、面ファスナー等を用いて着脱可能に固定してもよい。袋部材を表皮部材に縫い付ける場合、縫製糸の種類は、特に限定されない。例えば、伸縮可能な弾性糸を用いると、表皮部材および袋部材の伸縮に追従しやすい。
荷重センサの種類は、荷重入力領域に配置されるセンサ本体が、シート状を呈し伸縮柔軟性を有するものであれば、特に限定されない。上記実施形態の静電容量型センサの他、電気抵抗の変化(増加、減少)に基づいて荷重を検出する抵抗変化型センサ等であってもよい。上記実施形態においては、センサ本体を荷重入力領域の全体に一つ敷設した。しかし、センサ本体は、荷重入力領域の一部に敷設されてもよい。また、複数のセンサ本体が、荷重入力領域に敷設されてもよい。
荷重センサが静電容量型センサの場合、その構成は上記実施形態に限定されない。例えば、表側シートおよび裏側シートの材質は、伸縮柔軟性を有するものであれば、特に限定されない。シリコーンゴムの他、ブチルゴム、アクリルゴム、ウレタンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)等を用いることができる。また、表側シートと裏側シートとの接合方法は、スポット融着に限定されない。二つのシートを、例えば接着や粘着により一体化してもよい。なお、表側シートおよび裏側シートは必ずしも必要ではない。例えば、誘電層の表裏両面に、直接、電極および配線を形成してもよい。
誘電層は、ポリマー、すなわち、樹脂およびエラストマーの中から、適宜選択すればよい。伸縮の繰り返しに対する耐久性、および静電容量を大きくするという観点から、伸び、強度、および比誘電率が大きいエラストマーが好適である。例えば、シリコーンゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム、アクリルゴム、エピクロロヒドリンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、ウレタンゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、およびこれらの発泡体が挙げられる。誘電層は、ポリマー製のシートの他、ポリマー繊維から形成される布でもよい。誘電層の弾性率を調整することにより、用途に応じて検出感度や検出レンジを調整することができる。例えば、ウレタンフォーム等の弾性率の小さな発泡体を採用すると、小さな荷重を検出しやすい。
表側電極、裏側電極、表側配線、および裏側配線は、伸縮や屈曲しても、クラックが発生しにくく、導電性の変化が小さいという観点から、上記実施形態のように、エラストマーおよび導電材を含む構成が望ましい。エラストマーとしては、シリコーンゴム、エチレン−プロピレン共重合ゴム、天然ゴム、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム、アクリルゴム、エピクロロヒドリンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、ウレタンゴム等が挙げられる。導電材としては、カーボンブラックやグラファイト粉末等の導電性炭素粉末や、銀、銅等の金属粉末を用いることができる。また、電極および配線は、スクリーン印刷の他、インクジェット印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷、パッド印刷、リソグラフィー等により形成してもよい。あるいは、ディップ法、スプレー法、バーコート法等により形成してもよい。
表側電極、裏側電極の形状、配置数、電極間の間隔等は、特に限定されない。例えば、表側電極、裏側電極の幅を、延在方向(前後方向または左右方向)において変化させてもよい。また、表側電極、裏側電極を等間隔に形成するのではなく、場所により間隔を変えて形成してもよい。また、表側電極、裏側電極は、直線状でも、曲線状でもよい。
上記実施形態においては、センサ本体は、二つの凸部を有する。凸部の形状、数、配置場所等は、特に限定されない。凸部は、センサ本体の位置ずれを抑制するために配置される。したがって、センサ本体の形状、配線部の位置等に応じて、凸部の形状、数、配置場所等を決定すればよい。また、センサ本体は、凸部を有しなくてもよい。
1:取付構造体、10:表皮部材、20:袋部材、21:縫い線、22:収容部、23、24:取出口、220、221:凸部収容部、30:荷重センサ、31:センサ本体、32x、32y:配線部、33:表側シート、34:裏側シート、35:誘電層、36:融着部、310、311:凸部。
9:シート、90:シートクッション、91:シートバック。
01X〜05X:表側電極、01x〜05x:表側配線、01Y〜08Y:裏側電極、01y〜08y:裏側配線。
9:シート、90:シートクッション、91:シートバック。
01X〜05X:表側電極、01x〜05x:表側配線、01Y〜08Y:裏側電極、01y〜08y:裏側配線。
Claims (7)
- 荷重入力面を有する表皮部材と、
伸縮布からなり、周縁部が該表皮部材に固定され該表皮部材の一部と共に袋状の収容部を形成する袋部材と、
シート状を呈し伸縮柔軟性を有するセンサ本体、および該センサ本体に接続される配線部を有する荷重センサと、
を備え、
該センサ本体は該収容部に収容されて荷重入力領域に敷設され、
該袋部材は該配線部の取出口を有し、該配線部は該取出口から該収容部の外部に突出していることを特徴とする荷重センサの取付構造体。 - 前記取出口の幅は、前記センサ本体の幅よりも小さく、
前記袋部材の前記周縁部は、該センサ本体が前記収容部に収容される前に、該取出口を除いて前記表皮部材に固定されており、
該センサ本体は、変形した状態で該取出口から挿入される請求項1に記載の荷重センサの取付構造体。 - 前記袋部材の前記周縁部は、前記表皮部材に縫い付けられる請求項1または請求項2に記載の荷重センサの取付構造体。
- 前記袋部材の切断時伸びは、前記表皮部材の切断時伸びよりも大きい請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の荷重センサの取付構造体。
- 前記センサ本体は、面方向外側に突出する凸部を有し、前記収容部は、該凸部を収容する凸部収容部を有する請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の荷重センサの取付構造体。
- 前記袋部材は、前記表皮部材の前記荷重入力面に背向する背向面に固定される請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の荷重センサの取付構造体。
- 前記センサ本体は、
ポリマー製の誘電層と、
該誘電層の表側に配置され、エラストマーおよび導電材を含む複数の表側電極と、
該誘電層の裏側に配置され、エラストマーおよび導電材を含む複数の裏側電極と、
該誘電層を介して表裏方向に対向する該表側電極と該裏側電極との間に形成される複数の検出部と、を備え、
該検出部の静電容量の変化から該検出部に加わる荷重を検出する請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の荷重センサの取付構造体。
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---|---|---|---|---|
DE102014216489A1 (de) | 2013-08-21 | 2015-02-26 | Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. | Dreidimensionale keramikheizeinrichtung |
JP2015154926A (ja) * | 2014-01-17 | 2015-08-27 | 積水化学工業株式会社 | 生体検出システム |
US20200298530A1 (en) * | 2017-12-15 | 2020-09-24 | Alps Alpine Co., Ltd. | Sensor device, method of manufacturing sensor device, and vehicle seat |
-
2012
- 2012-02-22 JP JP2012035865A patent/JP2013170963A/ja active Pending
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