JP2012050521A - マットレス - Google Patents
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Abstract
【課題】臥床者の体格や姿勢などに応じて簡単に体圧を分散させることができるマットレスを提供することを課題とする。
【解決手段】マットレス1は、臥床者Mを下方から支持すると共に、複数のグループ2α〜2γに分けられ、流体が出入可能な複数のセル20α〜20γを有するセルユニット2と、グループ2α〜2γ単位で複数のセル20α〜20γの内圧を変化させることにより、臥床者Mの体圧分布を変化させる体圧調整部3と、体圧調整部3を制御し内圧を変化させ、臥床者Mの体圧が分散する内圧の組合せ条件を算出する制御部4と、を備えてなることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】マットレス1は、臥床者Mを下方から支持すると共に、複数のグループ2α〜2γに分けられ、流体が出入可能な複数のセル20α〜20γを有するセルユニット2と、グループ2α〜2γ単位で複数のセル20α〜20γの内圧を変化させることにより、臥床者Mの体圧分布を変化させる体圧調整部3と、体圧調整部3を制御し内圧を変化させ、臥床者Mの体圧が分散する内圧の組合せ条件を算出する制御部4と、を備えてなることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、気体や液体などの流体が入った複数のセルを備えるマットレスに関する。
病院や介護施設などにおいては、患者や寝たきり老人など、マットレスに寝ている臥床者の床ずれが問題になっている。床ずれは、臥床者の体の一部(例えば臀部など)に、体圧(臥床者がマットレスに加える荷重の反力)が集中することにより、発生する。
そこで、多数のエアセルが並べられたマットレスが市販されている。多数のエアセルの内圧は、定期的に所定のパターンで変更される。このため、臥床者の体圧を分散させることができる。したがって、床ずれの発生を抑制することができる。
しかしながら、市販のマットレスの場合、臥床者の体格や姿勢などとは無関係に、エアセルの内圧が変更される。このため、臥床者の体格や姿勢などによっては、充分な効果が得られにくい。
この点に鑑み、特許文献1には、マットレスと患者との間の荷重を、自動的に最小化することが可能なマットレスが開示されている。同文献記載のマットレスによると、患者の体圧を分散させることができる。このため、床ずれの発生を抑制することができる。
しかしながら、特許文献1のマットレスの場合、マットレスと患者との間の荷重を、逐次監視する必要がある。また、初期の荷重と現在の荷重とを比較し、比較の結果に基づいて、現在の荷重を調整する必要がある。このため、患者の体格や姿勢などに応じてきめ細やかに荷重を調整できるというメリットがある反面、エアセルの内圧調整方法が複雑である。
本発明のマットレスは、上記課題に鑑みて完成されたものである。本発明は、臥床者の体格や姿勢などに応じて簡単に体圧を分散させることができるマットレスを提供することを目的とする。
(1)上記課題を解決するため、本発明のマットレスは、臥床者を下方から支持すると共に、複数のグループに分けられ、流体が出入可能な複数のセルを有するセルユニットと、該グループ単位で複数の該セルの内圧を変化させることにより、該臥床者の体圧分布を変化させる体圧調整部と、該体圧調整部を制御し該内圧を変化させ、該臥床者の体圧が分散する該内圧の組合せ条件を算出する制御部と、を備えてなることを特徴とする。
本発明のマットレスの制御部は、臥床者の体圧が分散する内圧の組合せ条件を算出することができる。このため、臥床者の体格や姿勢などに応じた内圧の組合せ条件を算出することができる。したがって、床ずれの発生を抑制することができる。
また、本発明のマットレスのセルユニットは、複数のセルを備えている。複数のセルは、複数のグループに分けられている。体圧調整部は、当該グループ単位で、複数のセルの内圧を変化させることができる。このため、簡単に臥床者の体圧を分散させることができる。
(2)好ましくは、上記(1)の構成において、さらに、前記セルユニットの、上方および下方のうち、少なくとも一方に配置され、ポリマーを含み前記臥床者の前記体圧により弾性的に変形可能なセンサ薄膜と、該センサ薄膜に直接あるいは間接的に接続される複数の電極と、複数の該電極間に形成される複数の検出部と、を有し、複数の該検出部に加わる荷重を電気量として検出可能なシート状のセンサを備え、前記制御部は、該センサを駆動し、該センサの該電気量から該臥床者の前記体圧分布を算出し、該臥床者の該体圧が分散する前記内圧の前記組合せ条件を算出する請求項1に記載のマットレス。
ここで、「直接あるいは間接的に」とは、電極とセンサ薄膜とが接合されているかいないかによらず電極がセンサ薄膜に直接接続されている場合と、電極とセンサ薄膜との間に少なくとも一つの別の層(例えば電極保護層など)が介装されている場合と、を含む。
センサは、複数の検出部を備えている。センサは、複数の検出部に加わる荷重を、電気量として検出することができる。このため、本構成によると、少なくともセンサが検出する体圧分布を基に、内圧の組合せ条件を算出することができる。
また、センサ薄膜は、臥床者の体圧により弾性的に変形可能である。このため、センサは、柔軟であり、伸縮性を有している。したがって、センサが、臥床者の体に沿って変形しやすい。よって、センサが、臥床者の近く、例えばセルユニットの上方に配置されている場合であっても、臥床者は、硬さ、ごわつきなどの違和感を感じにくい。また、センサは、臥床者の体の動きに対しても、追従して変形しやすい。このため、体圧分布の検出精度が高い。
(3)好ましくは、上記(2)の構成において、前記制御部は、前記グループ毎に交代で前記内圧を変化させ、該グループ毎に、前記体圧分布の最大値が最小になる適正内圧を算出し、該適正内圧が少なくとも一つ含まれる前記内圧の前記組合せ条件を算出する構成とする方がよい。
制御部は、セルの内圧を変化させながら、臥床者の体圧分布を算出している。そして、体圧分布の最大値が最小になる適正内圧を算出している。なお、セルの内圧を変化させる過程で、体圧分布の最大値が算出される検出部は、同じ場合と異なる場合とがある。
制御部は、複数のセルの内圧を、グループ単位で変化させる。このため、簡単なアルゴリズムで内圧の組合せ条件を算出することができる。また、制御部は、適正内圧として、各グループの体圧分布の最大値の最小値を抽出している。この点においても、簡単なアルゴリズムで内圧の組合せ条件を算出することができる。
(4)好ましくは、上記(3)の構成において、前記体圧分布の前記最大値は、全ての前記検出部を複数の検出部グループに分け、該検出部グループにおける該検出部の荷重の最大値を、全ての該検出部グループで平均化した平均値である構成とする方がよい。
仮に、体圧が一番集中するセルが常に同一である場合、荷重の最大値が検出される検出部も、常に同一になる可能性が高い。この場合、当該検出部の荷重だけが、他の検出部の荷重に対して、優先的に適正内圧に反映されることになる。言い換えると、2番目に大きい荷重が検出される検出部の検出値や、3番目に大きい荷重が検出される検出部の検出値などが、適正内圧に反映されないことになる。
これに対して、本構成によると、複数の最大値の平均値を、体圧分布の最大値としている。このため、荷重の最大値が検出される検出部の検出値のみならず、2番目に大きい荷重が検出される検出部の検出値や、3番目に大きい荷重が検出される検出部の検出値なども、適正内圧に反映されることになる。したがって、より臥床者の体圧分布の実情に合った、内圧の組合せ条件を設定することができる。
(5)好ましくは、上記(3)または(4)の構成において、前記制御部は、前記グループ毎に交代で前記内圧を、最大値から最小値に向かって、または該最小値から該最大値に向かって、変化させることにより、前記適正内圧を算出する構成とする方がよい。
本構成によると、グループ単位で、セルの内圧を減圧あるいは増圧させながら、すなわち一方向に変化させながら、臥床者の体圧分布を算出している。このため、簡単なアルゴリズムで内圧の組合せ条件を算出することができる。
(6)好ましくは、上記(5)の構成において、前記制御部は、任意の一つの前記グループの前記内圧を、前記最大値および前記最小値のうち一方から他方に向かって変化させ、並行して残りの該グループの該内圧を該一方に固定する第一単位工程を、該グループの数だけ繰り返す第一測定工程と、該グループ毎に前記体圧分布の前記最大値が最小になる適正内圧候補を算出し、複数の該適正内圧候補のうち最小値を、該最小値が属する該グループの前記適正内圧に決定し、残りの該グループの該内圧を、各々、該一方に決定する第一算出工程と、を実行する構成とする方がよい。
制御部は、第一測定工程と第一算出工程とを実行する。第一測定工程においては、第一単位工程をグループの数だけ繰り返す。第一単位工程は、択一的な二つの測定パターンを有している。一つの測定パターンは、複数のグループの内圧のうち、任意の一つのグループの内圧を最大値から最小値まで変化させ、並行して残りグループの内圧を最大値に固定しておくものである。もう一つの測定パターンは、複数のグループの内圧のうち、任意の一つのグループの内圧を最小値から最大値まで変化させ、並行して残りグループの内圧を最小値に固定しておくものである。第一算出工程においては、第一測定工程が完了してから、つまり全グループについて第一単位工程が完了してから、グループ毎に適正内圧候補を算出する。そして、適正内圧候補のうち最小値を、当該最小値が属するグループの適正内圧に決定する。また、残りの該グループの内圧を、各々、一方(第一測定工程において、内圧を最大値から最小値まで変化させる場合は最大値、内圧を最小値から最大値まで変化させる場合は最小値)に決定する。本構成によると、簡単なアルゴリズムで内圧の組合せ条件を算出することができる。また、臥床者の体の一部(例えば臀部など)に、局所的に体圧が集中する場合、効果的に体圧を分散することができる。
(7)好ましくは、上記(5)の構成において、前記制御部は、任意の一つの前記グループの前記内圧を、前記最大値および前記最小値のうち一方から他方に向かって変化させ、並行して残りの該グループの該内圧を該一方に固定し、任意の一つの該グループの前記適正内圧を算出する第二単位工程を、該グループの数だけ繰り返す第二測定算出工程を実行する構成とする方がよい。
制御部は、第二測定算出工程を実行する。第二測定算出工程においては、第二単位工程をグループの数だけ繰り返す。第二単位工程は、択一的な二つの測定算出パターンを有している。一つの測定算出パターンにおいては、まず、複数のグループの内圧のうち、任意の一つのグループの内圧を最大値から最小値まで変化させる。この際、残りグループの内圧を最大値に固定しておく。次に、内圧を変化させたグループの適正内圧を算出する。もう一つの測定算出パターンにおいては、まず、複数のグループの内圧のうち、任意の一つのグループの内圧を最小値から最大値まで変化させる。この際、残りグループの内圧を最小値に固定しておく。次に、内圧を変化させたグループの適正内圧を算出する。本構成によると、簡単なアルゴリズムで内圧の組合せ条件を算出することができる。また、第二単位工程が実行される毎に、つまり各グループ毎に、段階的に適正内圧を算出することができる。
(8)好ましくは、上記(5)の構成において、前記制御部は、任意の一つの前記グループの前記内圧を、前記最大値および前記最小値のうち一方から他方に向かって変化させ、並行して残りの該グループの該内圧を該一方に固定する第三単位工程を、該グループの数だけ繰り返す第三測定工程と、該グループ毎に前記体圧分布の前記最大値が最小になる適正内圧候補を算出し、複数の該適正内圧候補のうち最小値を、該最小値が属する該グループの前記適正内圧に決定する第三算出工程と、を実行する第三工程と、任意の一つの該グループの該内圧を、該最大値および該最小値のうち一方から他方に向かって変化させ、並行して既に該適正内圧が決定された該グループの該内圧を該適正内圧に固定すると共に、残りの該グループの該内圧を該一方に固定する第四単位工程を、未だ該適正内圧が決定されていない該グループの数だけ繰り返す第四測定工程と、該グループ毎に該適正内圧候補を算出し、複数の該適正内圧候補のうち最小値を該最小値が属する該グループの該適正内圧に決定する第四算出工程と、を全ての該グループの該適正内圧が決定されるまで繰り返す第四工程と、を実行する構成とする方がよい。
制御部は、第三工程と第四工程とを実行する。第三工程においては、第三測定工程と第三算出工程とを実行する。第三測定工程においては、第三単位工程をグループの数だけ繰り返す。第三単位工程は、択一的な二つの測定パターンを有している。一つの測定パターンは、複数のグループの内圧のうち、任意の一つのグループの内圧を最大値から最小値まで変化させ、並行して残りグループの内圧を最大値に固定しておくものである。もう一つの測定パターンは、複数のグループの内圧のうち、任意の一つのグループの内圧を最小値から最大値まで変化させ、並行して残りグループの内圧を最小値に固定しておくものである。第三算出工程においては、第三測定工程が完了してから、つまり全グループについて第三単位工程が完了してから、グループ毎に適正内圧候補を算出する。そして、複数の適正内圧候補のうち最小値を、当該最小値が属するグループの適正内圧に決定する。すなわち、適正内圧を一つだけ決定する。第三工程を実行することにより、体圧の分散に最も有効な適正内圧を決定することができる。
第四工程においては、第四測定工程と第四算出工程とを実行する。第四測定工程においては、第四単位工程をグループ(未だ適正内圧が決定されていないグループ)の数だけ繰り返す。第四単位工程は、択一的な二つの測定パターンを有している。一つの測定パターンの場合、複数のグループの内圧のうち、任意の一つのグループの内圧を最大値から最小値まで変化させる。この際、既に適正内圧が決定されたグループの内圧を、当該適正内圧に固定しておく。並びに、残りグループの内圧を最大値に固定しておく。もう一つの測定パターンの場合、複数のグループの内圧のうち、任意の一つのグループの内圧を最小値から最大値まで変化させる。この際、既に適正内圧が決定されたグループの内圧を、当該適正内圧に固定しておく。並びに、残りグループの内圧を最小値に固定しておく。第四算出工程においては、第四測定工程が完了してから、つまり適正内圧が未決定のグループについて第三単位工程が完了してから、グループ毎に適正内圧候補を算出する。そして、複数の適正内圧候補のうち最小値を、当該最小値が属するグループの適正内圧に決定する。すなわち、適正内圧を一つだけ決定する。第四測定工程と第四算出工程とを一回実行することにより、体圧の分散に2番目に有効な適正内圧を決定することができる。第四測定工程と第四算出工程とを二回実行することにより、体圧の分散に3番目に有効な適正内圧を決定することができる。第四測定工程と第四算出工程とは、全てのグループの適正内圧が決定されるまで、繰り返される。本構成によると、簡単なアルゴリズムで内圧の組合せ条件を算出することができる。また、体圧の分散に有効な順に、言わば勝ち抜け順に、適正内圧を決定することができる。
(9)好ましくは、上記(2)ないし(8)のいずれかの構成において、前記センサにおいて、複数の前記電極は、前記センサ薄膜の上側に配置される帯状の上側電極と、該センサ薄膜の下側に配置される帯状の下側電極と、からなり、複数の前記検出部は、該上側電極と該下側電極とが、上方または下方から見て、交差することにより形成され、前記荷重により該検出部の静電容量が変化する構成とする方がよい。本構成によると、検出部の静電容量の変化を基に、体圧分布を算出することができる。
(10)好ましくは、上記(9)の構成において、前記上側電極および前記下側電極は、ポリマーと、該ポリマーに充填される導電性フィラーと、を含んで形成される構成とする方がよい。
本構成によると、上側電極、下側電極が、センサ薄膜と共に伸縮することができる。したがって、センサ薄膜の伸縮を、上側電極、下側電極が規制するおそれは小さい。また、センサ全体の伸縮性がより大きくなる。このため、センサが、臥床者の体に沿って変形しやすい。また、センサが、臥床者の体の動きに対しても、追従して変形しやすい。
(11)好ましくは、上記(3)ないし(10)のいずれかの構成において、前記セルユニットと前記センサとは、上方または下方から見て、前記グループ毎に少なくとも一つの前記セルが該センサに重なるように、配置され、複数の該セルの座標と、該センサの複数の前記検出部の座標と、は互いに関連付けられていない構成とする方がよい。
セルユニットとセンサとは、上方または下方から見て、グループ毎に少なくとも一つのセルがセンサに重なるように、配置されている。一例として、グループが3個ある場合は、グループ数に対応して3種類のセル(少なくとも3個のセル)がセンサに重なるように、配置されている。
セルユニットとセンサとは、上方または下方から見て、グループ毎に少なくとも一つのセルがセンサに重なるように、配置されている。一例として、グループが3個ある場合は、グループ数に対応して3種類のセル(少なくとも3個のセル)がセンサに重なるように、配置されている。
上記(3)の構成によると、制御部は、体圧分布の最大値を基に適正内圧を算出している。このため、セルの座標(水平方向位置)と検出部の座標(水平方向位置)とが、制御部で関連付けられていないくても、検出部からの電気量を基に、セルの内圧を調整することができる。したがって、セルユニットに対して、センサの位置を自在に移動させることができる。例えば、臥床者の頭部や臀部など、体圧が集中しやすい部位に、センサを配置することができる。また、既設のセルユニットにセンサをアドオンするだけで、本発明のマットレスを得ることができる。このため、汎用性が高い。
本発明によると、臥床者の体格や姿勢などに応じて簡単に体圧を分散させることができるマットレスを提供することができる。
以下、本発明のマットレスの実施の形態について説明する。
<第一実施形態>
[マットレスの配置および構成]
まず、本実施形態のマットレスの配置および構成について説明する。図1に、本実施形態のマットレスが配置されたベッドの分解斜視図を示す。図2に、同ベッドの前後方向断面図を示す。図1、図2に示すように、ベッド9は、マットレス1と、ベッド本体90と、クッションマット91と、を備えている。
[マットレスの配置および構成]
まず、本実施形態のマットレスの配置および構成について説明する。図1に、本実施形態のマットレスが配置されたベッドの分解斜視図を示す。図2に、同ベッドの前後方向断面図を示す。図1、図2に示すように、ベッド9は、マットレス1と、ベッド本体90と、クッションマット91と、を備えている。
マットレス1は、ベッド本体90の床板900の上面に配置されている。クッションマット91は、マットレス1の上面に配置されている。クッションマット91は、ポリエチレンテレフタレートなどの三次元立体編物(旭化成せんい(株)製「フュージョン(登録商標)」)製であって、長方形板状を呈している。臥床者Mは、クッションマット91の上面に寝ている。マットレス1は、セルユニット2と、体圧調整部と、制御部と、センサ5と、カバー6と、を備えている。
(セルユニット2、カバー6)
図3に、本実施形態のマットレスのセルユニットの上面図を示す。図1〜図3に示すように、セルユニット2は、前後方向に長い長方形板状を呈している。セルユニット2は、合計24個のエアセル20α〜20γを備えている。エアセル20α〜20γは、本発明の「セル」の概念に含まれる。エアセル20α〜20γは、各々、ウレタンフィルム製であって、左右方向に長い角筒状を呈している。エアセル20α〜20γは、前後方向に連なっている。エアセル20α〜20γは、柔軟である。エアセル20α〜20γと、後述する体圧調整部と、の間では、空気の給排が行われる。空気は、本発明の「流体」の概念に含まれる。
図3に、本実施形態のマットレスのセルユニットの上面図を示す。図1〜図3に示すように、セルユニット2は、前後方向に長い長方形板状を呈している。セルユニット2は、合計24個のエアセル20α〜20γを備えている。エアセル20α〜20γは、本発明の「セル」の概念に含まれる。エアセル20α〜20γは、各々、ウレタンフィルム製であって、左右方向に長い角筒状を呈している。エアセル20α〜20γは、前後方向に連なっている。エアセル20α〜20γは、柔軟である。エアセル20α〜20γと、後述する体圧調整部と、の間では、空気の給排が行われる。空気は、本発明の「流体」の概念に含まれる。
24個のエアセル20α〜20γは、3個のグループ2α〜2γに分けられている。グループ2αには、8個のエアセル20αが属している。グループ2βには、8個のエアセル20βが属している。グループ2γには、8個のエアセル20γが属している。エアセル20αとエアセル20βとエアセル20γとは、エアセル20α→エアセル20β→エアセル20γ→再びエアセル20αの順に、後方から前方に向かって、繰り返し配置されている。カバー6は、ウレタンフィルム製であって、前後方向に長い長方形袋状を呈している。カバー6には、セルユニット2が収容されている。
(体圧調整部3)
体圧調整部3は、ポンプ30と、給排切替バルブ31と、圧力計32と、グループ切替バルブ33と、合計3本の分岐ホース34α〜34γと、メインホース35と、排気ホース36と、を備えている。メインホース35は、ポンプ30とグループ切替バルブ33とを接続している。メインホース35の途中には、給排切替バルブ31と、圧力計32と、が配置されている。給排切替バルブ31はポンプ30側に、圧力計32はグループ切替バルブ33側に、それぞれ配置されている。排気ホース36は、給排切替バルブ31に接続されている。給排切替バルブ31を切り替えることにより、メインホース35と排気ホース36とを、連結、遮断することができる。
体圧調整部3は、ポンプ30と、給排切替バルブ31と、圧力計32と、グループ切替バルブ33と、合計3本の分岐ホース34α〜34γと、メインホース35と、排気ホース36と、を備えている。メインホース35は、ポンプ30とグループ切替バルブ33とを接続している。メインホース35の途中には、給排切替バルブ31と、圧力計32と、が配置されている。給排切替バルブ31はポンプ30側に、圧力計32はグループ切替バルブ33側に、それぞれ配置されている。排気ホース36は、給排切替バルブ31に接続されている。給排切替バルブ31を切り替えることにより、メインホース35と排気ホース36とを、連結、遮断することができる。
分岐ホース34αは、グループ切替バルブ33と、グループ2αに属する8個のエアセル20αと、を分岐接続している。分岐ホース34βは、グループ切替バルブ33と、グループ2βに属する8個のエアセル20βと、を分岐接続している。分岐ホース34γは、グループ切替バルブ33と、グループ2γに属する8個のエアセル20γと、を分岐接続している。グループ切替バルブ33により、メインホース35に対して、3本の分岐ホース34α〜34γを、択一的に連結することができる。
(センサ5)
図1、図2に示すように、センサ5は、カバー6の上面に配置されている。図4に、本実施形態のマットレスのセンサの透過上面図を示す。図5に、図4のV−V断面図を示す。なお、図4においては、上側絶縁被覆層52を省略して示す。また、下側電極01Y〜16Y、下側配線01y〜16yを細線で示す。また、検出部A0101〜A1616にハッチングを施して示す。また、図5においては、上側配線01x〜16x、下側配線01y〜16y、上側配線用コネクタ54、下側配線用コネクタ55を省略して示す。
図1、図2に示すように、センサ5は、カバー6の上面に配置されている。図4に、本実施形態のマットレスのセンサの透過上面図を示す。図5に、図4のV−V断面図を示す。なお、図4においては、上側絶縁被覆層52を省略して示す。また、下側電極01Y〜16Y、下側配線01y〜16yを細線で示す。また、検出部A0101〜A1616にハッチングを施して示す。また、図5においては、上側配線01x〜16x、下側配線01y〜16y、上側配線用コネクタ54、下側配線用コネクタ55を省略して示す。
図4、図5に示すように、センサ5は、センサ薄膜51と、上側電極01X〜16Xと、下側電極01Y〜16Yと、検出部A0101〜A1616と、上側配線01x〜16xと、下側配線01y〜16yと、上側絶縁被覆層52と、下側絶縁被覆層53と、上側配線用コネクタ54と、下側配線用コネクタ55と、を備えている。なお、検出部の符号「A○○△△」中、上二桁の「○○」は、上側電極01X〜16Xに対応している。下二桁の「△△」は、下側電極01Y〜16Yに対応している。センサ5の切断時伸びは、300%である。
センサ薄膜51は、ウレタンゴム製であって、シート状を呈している。ウレタンゴムは、本発明の「ポリマー」の概念に含まれる。センサ薄膜51は、前後方向に長い長方形膜状を呈している。
上側電極01X〜16Xは、センサ薄膜51の上面に、合計16本配置されている。上側電極01X〜16Xは、各々、アクリルゴムと、導電性カーボンブラックと、を含んで形成されている。アクリルゴムは、本発明の「ポリマー」の概念に含まれる。導電性カーボンブラックは、本発明の「導電性フィラー」の概念に含まれる。上側電極01X〜16Xは、各々、帯状を呈している。上側電極01X〜16Xは、各々、左右方向に延在している。上側電極01X〜16Xは、前後方向に、所定間隔毎に離間して、互いに略平行になるように、配置されている。
上側配線01x〜16xは、センサ薄膜51の上面に、合計16本配置されている。上側配線01x〜16xは、各々、アクリルゴムと、銀粉と、を含んで形成されている。上側配線01x〜16xは、各々、線状を呈している。上側配線用コネクタ54は、センサ薄膜51の右前隅に配置されている。上側配線01x〜16xは、各々、上側電極01X〜16Xの右端と、上側配線用コネクタ54と、を接続している。
上側絶縁被覆層52は、センサ薄膜51の上方に配置されている。上側絶縁被覆層52は、アクリルゴムを含んで形成されている。上側絶縁被覆層52は、シート状を呈している。上側絶縁被覆層52は、センサ薄膜51、上側電極01X〜16X、上側配線01x〜16xを、上方から覆っている。
下側電極01Y〜16Yは、センサ薄膜51の下面に、合計16本配置されている。下側電極01Y〜16Yは、各々、アクリルゴムと、導電性カーボンブラックと、を含んで形成されている。アクリルゴムは、本発明の「ポリマー」の概念に含まれる。導電性カーボンブラックは、本発明の「導電性フィラー」の概念に含まれる。下側電極01Y〜16Yは、各々、帯状を呈している。下側電極01Y〜16Yは、各々、前後方向に延在している。下側電極01Y〜16Yは、左右方向に、所定間隔毎に離間して、互いに略平行になるように、配置されている。
下側配線01y〜16yは、センサ薄膜51の下面に、合計16本配置されている。下側配線01y〜16yは、各々、アクリルゴムと、銀粉と、を含んで形成されている。下側配線01y〜16yは、各々、線状を呈している。下側配線用コネクタ55は、センサ薄膜51の右後隅に配置されている。下側配線01y〜16yは、各々、下側電極01Y〜16Yの後端と、下側配線用コネクタ55と、を接続している。
下側絶縁被覆層53は、センサ薄膜51の下方に配置されている。下側絶縁被覆層53は、アクリルゴムを含んで形成されている。下側絶縁被覆層53は、シート状を呈している。下側絶縁被覆層53は、センサ薄膜51、下側電極01Y〜16Y、下側配線01y〜16yを、下方から覆っている。
検出部A0101〜A1616は、図4にハッチングで示すように、上側電極01X〜16Xと、下側電極01Y〜16Yと、が上方または下方から見て、交差する部分(重複する部分)に配置されている。検出部A0101〜A1616は、各々、上側電極01X〜16Xの一部と、下側電極01Y〜16Yの一部と、センサ薄膜51の一部と、を備えている。検出部A0101〜A1616は、合計256個(=16個×16個)配置されている。検出部A0101〜A1616は、センサ5の略全面に亘って配置されている。
(制御部4)
制御部4は、電源回路41と、CPU(Central Processing Unit)42と、RAM(Random Access Memory)43と、ROM(Read Only Memory)44と、駆動回路45と、を備えている。
制御部4は、電源回路41と、CPU(Central Processing Unit)42と、RAM(Random Access Memory)43と、ROM(Read Only Memory)44と、駆動回路45と、を備えている。
電源回路41は、検出部A0101〜A1616に、正弦波状の交流電圧を印加する。交流電圧は、検出部A0101〜A1616に、走査的に順番に印加される。ROM44には、予め、検出部A0101〜A1616における静電容量と荷重(体圧)との対応を示すマップが、格納されている。RAM43には、上側配線用コネクタ54、下側配線用コネクタ55から入力されるインピーダンス、位相が、一時的に格納される。CPU42は、RAM43に格納されたインピーダンス、位相を基に、検出部A0101〜A1616の静電容量を抽出する。そして、静電容量から、センサ5における体圧分布を算出する。
図3に示すように、駆動回路45は、体圧調整部3のポンプ30と、給排切替バルブ31と、グループ切替バルブ33と、に接続されている。また、制御部4には、体圧調整部3の圧力計32から、圧力が電気信号として入力される。
[エアセルの内圧調整方法]
次に、エアセル20α〜20γの内圧調整方法について説明する。エアセル20α〜20γの内圧は、グループ2α〜2γ毎に調整される。グループ2α〜2γ毎の内圧調整方法は同様である。そこで、以下、グループ2α〜2γを代表して、グループ2αに属する8個のエアセル20αの内圧調整方法について説明する。
次に、エアセル20α〜20γの内圧調整方法について説明する。エアセル20α〜20γの内圧は、グループ2α〜2γ毎に調整される。グループ2α〜2γ毎の内圧調整方法は同様である。そこで、以下、グループ2α〜2γを代表して、グループ2αに属する8個のエアセル20αの内圧調整方法について説明する。
グループ2αに属する8個のエアセル20αに空気を供給する場合は、まず、駆動回路45により、給排切替バルブ31と、グループ切替バルブ33と、を駆動する。すなわち、メインホース35と排気ホース36とを遮断する。並びに、メインホース35と、分岐ホース34αと、を連結する。次いで、駆動回路45により、ポンプ30を駆動する。
グループ2αに属する8個のエアセル20αの内圧を一定に保つ場合は、駆動回路45により、ポンプ30を停止する。なお、制御部4は、圧力計32を介して、8個のエアセル20αの内圧をチェックすることができる。
グループ2αに属する8個のエアセル20αから空気を排気する場合は、まず、駆動回路45により、ポンプ30を停止する。次いで、駆動回路45により、給排切替バルブ31を駆動する。すなわち、メインホース35と排気ホース36とを連結する。
[制御部の動き]
次に、本実施形態のマットレス1の制御部4の動きについて説明する。制御部4は、内圧調整モードと内圧保持モードとに切替可能である。
次に、本実施形態のマットレス1の制御部4の動きについて説明する。制御部4は、内圧調整モードと内圧保持モードとに切替可能である。
(内圧調整モード)
内圧調整モードにおいては、上記内圧調整方法を用いて、臥床者Mの体圧が分散する内圧の組合せ条件を、算出する。つまり、エアセル20α〜20γの内圧を最適化する。図6に、内圧調整モードにおける内圧変化の模式図を示す。図6に示すように、内圧調整モードにおいて、制御部4は、第一測定工程と第一算出工程とを実行する。
内圧調整モードにおいては、上記内圧調整方法を用いて、臥床者Mの体圧が分散する内圧の組合せ条件を、算出する。つまり、エアセル20α〜20γの内圧を最適化する。図6に、内圧調整モードにおける内圧変化の模式図を示す。図6に示すように、内圧調整モードにおいて、制御部4は、第一測定工程と第一算出工程とを実行する。
第一測定工程においては、クッションマット91上に臥床者Mが寝ている状態で(図2参照)、第一単位工程をグループ2α〜2γの数だけ繰り返す。つまり、第一単位工程を3回繰り返す。具体的には、まず、グループ2β、2γの内圧を最大値PHに固定した状態で、グループ2αの内圧を最大値PHから最小値PLまで変化させる。次に、グループ2αの内圧を最大値PHに復帰させる(1回目の第一単位工程)。続いて、グループ2α、2γの内圧を最大値PHに固定した状態で、グループ2βの内圧を最大値PHから最小値PLまで変化させる。それから、グループ2βの内圧を最大値PHに復帰させる(2回目の第一単位工程)。続いて、グループ2α、2βの内圧を最大値PHに固定した状態で、グループ2γの内圧を最大値PHから最小値PLまで変化させる。それから、グループ2γの内圧を最大値PHに復帰させる(3回目の第一単位工程)。第一測定工程においては、制御部4により、検出部A0101〜A1616の静電容量が、継続的に算出されている。
第一算出工程においては、適正内圧Pαを算出する。具体的には、制御部4は、グループ2αの内圧を最大値PHから最小値PLまで変化させた場合の体圧分布の最大値の最小値を算出する。また、グループ2βの内圧を最大値PHから最小値PLまで変化させた場合の体圧分布の最大値の最小値を算出する。また、グループ2γの内圧を最大値PHから最小値PLまで変化させた場合の体圧分布の最大値の最小値を算出する。グループ2αの最小値、グループ2βの最小値、グループ2γの最小値のうち、最も小さい最小値を適正内圧Pαに決定する。また、グループ2β、2γの内圧は、最大値PHに決定する。このようにして、臥床者Mの体圧が分散する内圧の組合せ条件(2α,2β,2γ)=(Pα,PH,PH)が、算出される。
(内圧保持モード)
内圧保持モードにおいては、上記内圧の組合せ条件が保持される。すなわち、グループ2αに属する8個のエアセル20αの内圧が、適正内圧Pαに保持される。また、グループ2βに属する8個のエアセル20βの内圧が、最大値PHに保持される。また、グループ2γに属する8個のエアセル20γの内圧が、最大値PHに保持される。
内圧保持モードにおいては、上記内圧の組合せ条件が保持される。すなわち、グループ2αに属する8個のエアセル20αの内圧が、適正内圧Pαに保持される。また、グループ2βに属する8個のエアセル20βの内圧が、最大値PHに保持される。また、グループ2γに属する8個のエアセル20γの内圧が、最大値PHに保持される。
[作用効果]
次に、本実施形態のマットレス1の作用効果について説明する。本実施形態のマットレス1の制御部4は、臥床者Mの体圧が分散する内圧の組合せ条件を算出することができる。このため、臥床者Mの体格や姿勢などに応じた内圧の組合せ条件を算出することができる。
次に、本実施形態のマットレス1の作用効果について説明する。本実施形態のマットレス1の制御部4は、臥床者Mの体圧が分散する内圧の組合せ条件を算出することができる。このため、臥床者Mの体格や姿勢などに応じた内圧の組合せ条件を算出することができる。
また、本実施形態のマットレス1のセルユニット2は、24個のエアセル20α〜20γを備えている。24個のエアセル20α〜20γは、3個のグループ2α〜2γに分けられている。体圧調整部3は、当該グループ2α〜2γ単位で、24個のエアセル20α〜20γの内圧を変化させることができる。このため、簡単に臥床者Mの体圧を分散させることができる。並びに、簡単なアルゴリズムで内圧の組合せ条件を算出することができる。
また、本実施形態のマットレス1の体圧調整部3は、単一のポンプ30、単一のグループ切替バルブ33により、24個のエアセル20α〜20γに空気を送っている。このため、24個のエアセル20α〜20γ毎にポンプ30、バルブを配置する場合と比較して、マットレス1の構造が簡単である。
また、本実施形態のマットレス1のセンサ5は、256個の検出部A0101〜A1616を備えている。このため、検出部A0101〜A1616に加わる荷重を参照しながら、内圧の組合せ条件を算出することができる。
また、センサ5のセンサ薄膜51は、ウレタンゴム製である。このため、センサ5は、柔軟であり、伸縮性を有している。したがって、センサ5が、臥床者Mの体に沿って変形しやすい。よって、臥床者Mは、硬さ、ごわつきなどの違和感を感じにくい。また、センサ5は、臥床者Mの体の動きに対しても、追従して変形しやすい。このため、体圧分布の検出精度が高い。また、本実施形態のマットレス1によると、センサ5の静電容量の変化から体圧分布を算出することができる。
また、センサ5の上側電極01X〜16X、下側電極01Y〜16Yは、アクリルゴムを含んでいる。このため、上側電極01X〜16X、下側電極01Y〜16Yが、センサ薄膜51と共に伸縮することができる。したがって、センサ薄膜51の伸縮を、上側電極01X〜16X、下側電極01Y〜16Yが規制するおそれは小さい。また、センサ5全体の伸縮性がより大きくなる。このため、センサ5が、臥床者Mの体に沿って変形しやすい。また、センサ5が、臥床者Mの体の動きに対しても、追従して変形しやすい。
また、センサ5の上側絶縁被覆層52、下側絶縁被覆層53は、アクリルゴムを含んでいる。このため、上側絶縁被覆層52が上側電極01X〜16Xと共に伸縮することができる。並びに、下側絶縁被覆層53が下側電極01Y〜16Yと共に伸縮することができる。このため、上側電極01X〜16X、下側電極01Y〜16Yの伸縮を上側絶縁被覆層52、下側絶縁被覆層53が規制するおそれは小さい。また、センサ5全体の伸縮性がより大きくなる。このため、センサ5が、臥床者Mの体に沿って変形しやすい。また、センサ5が、臥床者Mの体の動きに対しても、追従して変形しやすい。
また、本実施形態のマットレス1の制御部4は、適正内圧Pαを決定する際、各グループ2α〜2γの体圧分布の最大値の最小値を抽出している。この点においても、簡単なアルゴリズムで内圧の組合せ条件を算出することができる。
また、本実施形態のマットレス1の制御部4によると、内圧調整モードにおいて、グループ2αの最小値、グループ2βの最小値、グループ2γの最小値のうち、最も小さい最小値を適正内圧Pαに決定している。並びに、グループ2β、2γの内圧を、当該適正内圧Pαが出力された際の内圧(=最大値PH)に決定している。このため、臥床者Mの体の一部に局所的に体圧が集中している場合に、有効に体圧を分散することができる。
また、制御部4は、グループ2α〜2γ毎に交代でエアセル20α〜20γの内圧を、最大値PHから最小値PLに向かって変化させている。この点においても、簡単なアルゴリズムで内圧の組合せ条件を算出することができる。
また、本実施形態のマットレス1の制御部4は、内圧調整モードと内圧保持モードとに切替可能である。このため、所定の頻度で内圧調整モードを実行することにより、臥床者Mにとって快適な内圧の組合せ条件を、設定し続けることができる。また、内圧調整モードにおいて、制御部4は、第一測定工程と第一算出工程とを実行するだけで、簡単に内圧の組合せ条件を算出することができる。
また、上側電極01X〜16X、下側電極01Y〜16Yは、共に帯状である。並びに、検出部A0101〜A1616は、上側電極01X〜16Xと下側電極01Y〜16Yとの交差部分を利用して配置されている。このため、電極数および配線数が少なくて済む。すなわち、検出部A0101〜A1616は、センサ5に、合計256個配置されている。ここで、検出部A0101〜A1616毎に電極を配置すると、上側電極が256個、下側電極が256個、それぞれ必要になる。これに対して、本実施形態のセンサ5によると、256個の検出部A0101〜A1616を確保するのに、上側電極01X〜16X、下側電極01Y〜16Yを合計32本(=16本+16本)配置するだけで済む。このため、電極および配線の配置数が少なくなる。加えて、上側電極01X〜16X、下側電極01Y〜16Yの本数、配置などを変更するだけで、検出部A0101〜A1616の数、配置密度などを調整することができる。したがって、エアセル20α〜20γの数や大きさに応じて、所望のセンサ5を容易に構成することができる。
また、エアセル20α〜20γの内圧調整には、空気が用いられている。このため、内圧調整に液体(水など)を使用する場合と比較して、セルユニット2の重量が軽くなる。また、センサ5の上面には、クッションマット91が配置されている。言い換えると、臥床者Mとセンサ5との間に、クッションマット91が介装されている。クッションマット91は通気性に優れている。このため、センサ5と臥床者Mとの間に湿気がこもりにくい。その結果、床ずれを抑制することができ、寝心地も向上する。
<第二実施形態>
本実施形態のマットレスと第一実施形態のマットレスとの相違点は、内圧調整モードにおける制御部の動きだけである。ここでは、相違点についてのみ説明する。図7に、内圧調整モードにおける内圧変化の模式図を示す。図7に示すように、内圧調整モードにおいて、制御部は、第一測定工程と第一算出工程とを実行する。
本実施形態のマットレスと第一実施形態のマットレスとの相違点は、内圧調整モードにおける制御部の動きだけである。ここでは、相違点についてのみ説明する。図7に、内圧調整モードにおける内圧変化の模式図を示す。図7に示すように、内圧調整モードにおいて、制御部は、第一測定工程と第一算出工程とを実行する。
第一測定工程においては、第一単位工程を3回繰り返す。具体的には、まず、グループ2β、2γの内圧を最小値PLに固定した状態で、グループ2αの内圧を最小値PLから最大値PHまで変化させる。次に、グループ2αの内圧を最小値PLに復帰させる(1回目の第一単位工程)。続いて、グループ2α、2γの内圧を最小値PLに固定した状態で、グループ2βの内圧を最小値PLから最大値PHまで変化させる。それから、グループ2βの内圧を最小値PLに復帰させる(2回目の第一単位工程)。続いて、グループ2α、2βの内圧を最小値PLに固定した状態で、グループ2γの内圧を最小値PLから最大値PHまで変化させる。それから、グループ2γの内圧を最小値PLに復帰させる(3回目の第一単位工程)。
第一算出工程においては、グループ2αの体圧分布の最大値の最小値、グループ2βの体圧分布の最大値の最小値、グループ2γの体圧分布の最大値の最小値のうち、最も小さい最小値を適正内圧Pαに決定する。また、グループ2β、2γの内圧は、最小値PLに決定する。このようにして、臥床者Mの体圧が分散する内圧の組合せ条件(2α,2β,2γ)=(Pα,PL,PL)が、算出される。
本実施形態のマットレスは、構成が共通する部分に関しては、第一実施形態のマットレスと同様の作用効果を有する。本実施形態のマットレスのように、内圧調整モードの第一測定工程において、固定用の内圧を、最大値PHではなく最小値PLとしてもよい。
<第三実施形態>
本実施形態のマットレスと第一実施形態のマットレスとの相違点は、内圧調整モードにおける制御部の動きだけである。ここでは、相違点についてのみ説明する。図8に、内圧調整モードにおける内圧変化の模式図を示す。図8に示すように、内圧調整モードにおいて、制御部は第二測定算出工程を実行する。
本実施形態のマットレスと第一実施形態のマットレスとの相違点は、内圧調整モードにおける制御部の動きだけである。ここでは、相違点についてのみ説明する。図8に、内圧調整モードにおける内圧変化の模式図を示す。図8に示すように、内圧調整モードにおいて、制御部は第二測定算出工程を実行する。
第二測定算出工程においては、第二単位工程を3回繰り返す。具体的には、まず、グループ2β、2γの内圧を最大値PHに固定した状態で、グループ2αの内圧を最大値PHから最小値PLまで変化させる。次に、グループ2αの内圧を最大値PHに復帰させる。
それから、グループ2αの内圧を最大値PHから最小値PLまで変化させた際の、グループ2αの適正内圧Pαを算出する。まず、制御部4は、グループ2αの内圧を最大値PHから最小値PLまで変化させた場合の、任意の時点における、体圧分布の最大値を決定する。具体的には、上側電極01X〜16X毎に、左右方向に連なる検出部(一例としてA0101〜A0116)を一つの検出部グループとする。検出部グループは、上側電極01X〜16Xの数だけ、つまり16個存在する。そして、各々の検出部グループに属する検出部の静電容量(つまり荷重)の最大値を、当該検出部グループの最大値とする。そして、16個の最大値の平均値を、当該時点における体圧分布の最大値とする。次に、制御部4は、各時点における体圧分布の最大値のうち最小のものを、適正内圧Pαに決定する(1回目の第二単位工程)。
続いて、グループ2α、2γの内圧を最大値PHに固定した状態で、グループ2βの内圧を最大値PHから最小値PLまで変化させる。それから、グループ2βの内圧を最大値PHに復帰させる。そして、適正内圧Pαと同様の手法により、グループ2βの内圧を最大値PHから最小値PLまで変化させた際の、グループ2βの適正内圧Pβを算出する(2回目の第二単位工程)。続いて、グループ2α、2βの内圧を最大値PHに固定した状態で、グループ2γの内圧を最大値PHから最小値PLまで変化させる。それから、グループ2γの内圧を最大値PHに復帰させる。そして、適正内圧Pαと同様の手法により、グループ2γの内圧を最大値PHから最小値PLまで変化させた際の、グループ2γの適正内圧Pγを算出する(3回目の第二単位工程)。このようにして、臥床者の体圧が分散する内圧の組合せ条件(2α,2β,2γ)=(Pα,Pβ,Pγ)が、算出される。
本実施形態のマットレスは、構成が共通する部分に関しては、第一実施形態のマットレスと同様の作用効果を有する。本実施形態のマットレスのように、グループ2α〜2γ毎に、段階的に適正内圧Pα〜Pγを算出してもよい。
また、本実施形態のマットレス1の制御部4は、体圧分布の最大値として、各検出部グループに対応する検出部A0101〜A1616の荷重の最大値の平均値を、採用している。仮に、体圧が一番集中するエアセル20α〜20γが常に同一である場合、荷重の最大値が検出される検出部A0101〜A1616も、常に同一になる可能性が高い。この場合、当該検出部A0101〜A1616の荷重だけが、他の検出部A0101〜A1616の荷重に対して、優先的に適正内圧Pα〜Pγに反映されることになる。言い換えると、2番目に大きい荷重が検出される検出部A0101〜A1616の検出値や、3番目に大きい荷重が検出される検出部A0101〜A1616の検出値などが、適正内圧Pα〜Pγに反映されないことになる。
これに対して、本実施形態のマットレス1によると、16個の検出部グループの最大値の平均値を、体圧分布の最大値としている。このため、荷重の最大値が検出される検出部A0101〜A1616の検出値のみならず、2番目に大きい荷重が検出される検出部A0101〜A1616の検出値や、3番目に大きい荷重が検出される検出部A0101〜A1616の検出値なども、適正内圧Pα〜Pγに反映されることになる。したがって、より臥床者Mの体圧分布の実情に合った、内圧の組合せ条件を設定することができる。
<第四実施形態>
本実施形態のマットレスと第三実施形態のマットレスとの相違点は、内圧調整モードにおける制御部の動きだけである。ここでは、相違点についてのみ説明する。図9に、内圧調整モードにおける内圧変化の模式図を示す。図9に示すように、内圧調整モードにおいて、制御部は第二測定算出工程を実行する。
本実施形態のマットレスと第三実施形態のマットレスとの相違点は、内圧調整モードにおける制御部の動きだけである。ここでは、相違点についてのみ説明する。図9に、内圧調整モードにおける内圧変化の模式図を示す。図9に示すように、内圧調整モードにおいて、制御部は第二測定算出工程を実行する。
第二測定算出工程においては、第二単位工程を3回繰り返す。具体的には、まず、グループ2β、2γの内圧を最小値PLに固定した状態で、グループ2αの内圧を最小値PLから最大値PHまで変化させる。次に、グループ2αの内圧を最小値PLに復帰させる。それから、第三実施形態の第二測定算出工程と同様の手法により、グループ2αの内圧を最小値PLから最大値PHまで変化させた際の、グループ2αの適正内圧Pαを算出する(1回目の第二単位工程)。続いて、グループ2α、2γの内圧を最小値PLに固定した状態で、グループ2βの内圧を最小値PLから最大値PHまで変化させる。それから、グループ2βの内圧を最小値PLに復帰させる。そして、第三実施形態の第二測定算出工程と同様の手法により、グループ2βの内圧を最小値PLから最大値PHまで変化させた際の、グループ2βの適正内圧Pβを算出する(2回目の第二単位工程)。続いて、グループ2α、2βの内圧を最小値PLに固定した状態で、グループ2γの内圧を最小値PLから最大値PHまで変化させる。それから、グループ2γの内圧を最小値PLに復帰させる。そして、第三実施形態の第二測定算出工程と同様の手法により、グループ2γの内圧を最小値PLから最大値PHまで変化させた際の、グループ2γの適正内圧Pγを算出する(3回目の第二単位工程)。このようにして、臥床者の体圧が分散する内圧の組合せ条件(2α,2β,2γ)=(Pα,Pβ,Pγ)が、算出される。
本実施形態のマットレスは、構成が共通する部分に関しては、第三実施形態のマットレスと同様の作用効果を有する。本実施形態のマットレスのように、内圧調整モードの第二測定算出工程において、固定用の内圧を、最大値PHではなく最小値PLとしてもよい。
<第五実施形態>
本実施形態のマットレスと第一実施形態のマットレスとの相違点は、内圧調整モードにおける制御部の動きだけである。ここでは、相違点についてのみ説明する。図10に、内圧調整モードにおける内圧変化の模式図を示す。図10に示すように、内圧調整モードにおいて、制御部は、第三工程と第四工程とを実行する。
本実施形態のマットレスと第一実施形態のマットレスとの相違点は、内圧調整モードにおける制御部の動きだけである。ここでは、相違点についてのみ説明する。図10に、内圧調整モードにおける内圧変化の模式図を示す。図10に示すように、内圧調整モードにおいて、制御部は、第三工程と第四工程とを実行する。
第三工程においては、第三測定工程と第三算出工程とを実行する。第三測定工程においては、第三単位工程をグループ2α〜2γの数だけ繰り返す。つまり、第三単位工程を3回繰り返す。具体的には、まず、グループ2β、2γの内圧を最大値PHに固定した状態で、グループ2αの内圧を最大値PHから最小値PLまで変化させる。次に、グループ2αの内圧を最大値PHに復帰させる(1回目の第三単位工程)。続いて、グループ2α、2γの内圧を最大値PHに固定した状態で、グループ2βの内圧を最大値PHから最小値PLまで変化させる。それから、グループ2βの内圧を最大値PHに復帰させる(2回目の第三単位工程)。続いて、グループ2α、2βの内圧を最大値PHに固定した状態で、グループ2γの内圧を最大値PHから最小値PLまで変化させる。それから、グループ2γの内圧を最大値PHに復帰させる(3回目の第三単位工程)。第三測定工程においては、制御部により、全ての検出部の静電容量が、継続的に算出されている。
第三算出工程においては、グループ2α〜2γ毎に、適正内圧候補を算出する。グループ2α〜2γ毎の適正内圧候補の算出方法は、第三実施形態の第二測定算出工程の適正内圧の算出方法と同様である。そして、三つの適正内圧候補のうち最小値を、当該最小値が属するグループ2γの適正内圧Pγに決定する。すなわち、適正内圧を一つだけ決定する。第三工程を実行することにより、体圧の分散に最も有効な適正内圧Pγを決定することができる。
第四工程においては、第四測定工程と第四算出工程とを実行する。第四測定工程においては、第四単位工程を、適正内圧が未決定のグループ2α、2βの数だけ繰り返す。つまり、第四単位工程を2回繰り返す。具体的には、まず、グループ2γの内圧を適正内圧Pγに固定し、かつグループ2βの内圧を最大値PHに固定した状態で、グループ2αの内圧を最大値PHから最小値PLまで変化させる。次に、グループ2αの内圧を最大値PHに復帰させる(1回目の第四単位工程)。続いて、グループ2γの内圧を適正内圧Pγに固定し、かつグループ2αの内圧を最大値PHに固定した状態で、グループ2βの内圧を最大値PHから最小値PLまで変化させる。それから、グループ2βの内圧を最大値PHに復帰させる(2回目の第四単位工程)。第四測定工程においては、制御部により、全ての検出部の静電容量が、継続的に算出されている。
第四算出工程においては、グループ2α、2β毎に、適正内圧候補を算出する。グループ2α、2β毎の適正内圧候補の算出方法は、第三実施形態の第二測定算出工程の適正内圧の算出方法と同様である。そして、二つの適正内圧候補のうち最小値を、当該最小値が属するグループ2βの適正内圧Pβに決定する。すなわち、適正内圧を一つだけ決定する。第四測定工程と第四算出工程とを一回実行することにより、体圧の分散に2番目に有効な適正内圧Pβを決定することができる。
この後、再び、第四測定工程と第四算出工程とを実行する。第四測定工程においては、第四単位工程を、適正内圧が未決定のグループ2αの数だけ繰り返す。つまり、第四単位工程を1回だけ実行する。具体的には、まず、グループ2γの内圧を適正内圧Pγに固定し、かつグループ2βの内圧を適正内圧Pβに固定した状態で、グループ2αの内圧を最大値PHから最小値PLまで変化させる。次に、グループ2αの内圧を最大値PHに復帰させる(1回目の第四単位工程)。第四測定工程においては、制御部により、全ての検出部の静電容量が、継続的に算出されている。
第四算出工程においては、グループ2αの適正内圧Pαを算出する。グループ2αの適正内圧Pαの算出方法は、第三実施形態の第二測定算出工程の適正内圧の算出方法と同様である。第四測定工程と第四算出工程とを二回実行することにより、体圧の分散に3番目に有効な適正内圧Pαを決定することができる。このようにして、臥床者の体圧が分散する内圧の組合せ条件(2α,2β,2γ)=(Pα,Pβ,Pγ)が、算出される。
本実施形態のマットレスは、構成が共通する部分に関しては、第一実施形態のマットレスと同様の作用効果を有する。また、本実施形態のマットレスによると、体圧の分散に有効な順に、言わば勝ち抜け順に、適正内圧Pα〜Pγを決定することができる。
<第六実施形態>
本実施形態のマットレスと第五実施形態のマットレスとの相違点は、内圧調整モードにおける制御部の動きだけである。ここでは、相違点についてのみ説明する。図11に、内圧調整モードにおける内圧変化の模式図を示す。図11に示すように、内圧調整モードにおいて、制御部は、第三工程と第四工程とを実行する。
本実施形態のマットレスと第五実施形態のマットレスとの相違点は、内圧調整モードにおける制御部の動きだけである。ここでは、相違点についてのみ説明する。図11に、内圧調整モードにおける内圧変化の模式図を示す。図11に示すように、内圧調整モードにおいて、制御部は、第三工程と第四工程とを実行する。
第三工程においては、第三測定工程と第三算出工程とを実行する。第三測定工程においては、第三単位工程をグループ2α〜2γの数だけ繰り返す。つまり、第三単位工程を3回繰り返す。具体的には、まず、グループ2β、2γの内圧を最小値PLに固定した状態で、グループ2αの内圧を最小値PLから最大値PHまで変化させる。次に、グループ2αの内圧を最小値PLに復帰させる(1回目の第三単位工程)。続いて、グループ2α、2γの内圧を最小値PLに固定した状態で、グループ2βの内圧を最小値PLから最大値PHまで変化させる。それから、グループ2βの内圧を最小値PLに復帰させる(2回目の第三単位工程)。続いて、グループ2α、2βの内圧を最小値PLに固定した状態で、グループ2γの内圧を最小値PLから最大値PHまで変化させる。それから、グループ2γの内圧を最小値PLに復帰させる(3回目の第三単位工程)。第三測定工程においては、制御部により、全ての検出部の静電容量が、継続的に算出されている。第三算出工程においては、第五実施形態の第三算出工程と同様の手法により、グループ2γの適正内圧Pγを決定する。
第四工程においては、第四測定工程と第四算出工程とを実行する。第四測定工程においては、第四単位工程を、適正内圧が未決定のグループ2α、2βの数だけ繰り返す。つまり、第四単位工程を2回繰り返す。具体的には、まず、グループ2γの内圧を適正内圧Pγに固定し、かつグループ2βの内圧を最小値PLに固定した状態で、グループ2αの内圧を最小値PLから最大値PHまで変化させる。次に、グループ2αの内圧を最小値PLに復帰させる(1回目の第四単位工程)。続いて、グループ2γの内圧を適正内圧Pγに固定し、かつグループ2αの内圧を最小値PLに固定した状態で、グループ2βの内圧を最小値PLから最大値PHまで変化させる。それから、グループ2βの内圧を最小値PLに復帰させる(2回目の第四単位工程)。第四測定工程においては、制御部により、全ての検出部の静電容量が、継続的に算出されている。第四算出工程においては、第五実施形態の第四算出工程と同様の手法により、グループ2βの適正内圧Pβを決定する。
この後、再び、第四測定工程と第四算出工程とを実行する。第四測定工程においては、第四単位工程を、適正内圧が未決定のグループ2αの数だけ繰り返す。つまり、第四単位工程を1回だけ実行する。具体的には、まず、グループ2γの内圧を適正内圧Pγに固定し、かつグループ2βの内圧を適正内圧Pβに固定した状態で、グループ2αの内圧を最小値PLから最大値PHまで変化させる。次に、グループ2αの内圧を最小値PLに復帰させる(1回目の第四単位工程)。第四測定工程においては、制御部により、全ての検出部の静電容量が、継続的に算出されている。第四算出工程においては、第五実施形態の第四算出工程と同様の手法により、グループ2αの適正内圧Pαを決定する。このようにして、臥床者の体圧が分散する内圧の組合せ条件(2α,2β,2γ)=(Pα,Pβ,Pγ)が、算出される。
本実施形態のマットレスは、構成が共通する部分に関しては、第五実施形態のマットレスと同様の作用効果を有する。本実施形態のマットレスのように、内圧調整モードの第三測定工程、第四測定工程において、固定用の内圧を、最大値PHではなく最小値PLとしてもよい。
<第七実施形態>
本実施形態のマットレスと第一実施形態のマットレスとの相違点は、センサの構成だけである。ここでは相違点について説明する。図12に、本実施形態のマットレスのセンサの断面図を示す。なお、図5と対応する部位については同じ符号で示す。
本実施形態のマットレスと第一実施形態のマットレスとの相違点は、センサの構成だけである。ここでは相違点について説明する。図12に、本実施形態のマットレスのセンサの断面図を示す。なお、図5と対応する部位については同じ符号で示す。
図12に示すように、センサ5は、上側電極保護層520と、上側基板521と、下側電極保護層530と、下側基板531と、を備えている。上側基板521は、シリコーンゴム製であって、前後方向に長い長方形フィルム状を呈している。上側電極01X〜16X、上側配線は、上側基板521の下面に配置されている。上側電極保護層520は、シリコーンゴム製である。上側電極保護層520は、上側電極01X〜16X、上側配線を下側から覆っている。下側基板531は、シリコーンゴム製であって、前後方向に長い長方形フィルム状を呈している。下側電極09Y、下側配線は、下側基板531の上面に配置されている。下側電極保護層530は、シリコーンゴム製である。下側電極保護層530は、下側電極09Y、下側配線を上側から覆っている。センサ薄膜51は、ウレタンフォーム製である。
本実施形態のマットレスは、構成が共通する部分に関しては、第一実施形態のマットレスと同様の作用効果を有する。本実施形態のマットレスのように、上側電極01X〜16Xとセンサ薄膜51との間に上側電極保護層520が、下側電極09Yとセンサ薄膜51との間に下側電極保護層530が、それぞれ介装されていても、言い換えると、センサ薄膜51に、上側電極01X〜16Xと、下側電極09Yと、が「間接的に」接続されていてもよい。本実施形態のマットレスによると、センサ薄膜51に電極、配線を配置しにくい場合(例えばセンサ薄膜51が発泡体製の場合)であっても、上側基板521、下側基板531に電極、配線を配置することができる。
<第八実施形態>
本実施形態のマットレスと第一実施形態のマットレスとの相違点は、センサの構成が異なる点である。ここでは相違点についてのみ説明する。図13に、本実施形態のマットレスのセンサの上面図を示す。図13に示すように、センサ7は、基板76と、センサ薄膜77と、コネクタ78と、電極01a〜16a、01b〜16b、01c〜16c、01d〜16dと、配線79と、を備えている。
本実施形態のマットレスと第一実施形態のマットレスとの相違点は、センサの構成が異なる点である。ここでは相違点についてのみ説明する。図13に、本実施形態のマットレスのセンサの上面図を示す。図13に示すように、センサ7は、基板76と、センサ薄膜77と、コネクタ78と、電極01a〜16a、01b〜16b、01c〜16c、01d〜16dと、配線79と、を備えている。
基板76は、エラストマー製であって、長方形板状を呈している。基板76は、弾性変形可能である。センサ薄膜77は、基板76の上面に配置されている。センサ薄膜77は、導電性フィラーが配合されたエチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM)製であって、長方形膜状を呈している。センサ薄膜77における導電性フィラーの含有割合は、センサ薄膜77の体積を100vol%とした場合の約45vol%である。荷重が入力されていない状態(無荷重状態)において、センサ薄膜77は、高い導電性を有する。一方、荷重が加わりセンサ薄膜77が変形すると、導電性フィラー同士の接触状態が変化する。これにより、三次元的な導電パスが崩壊し、センサ薄膜77の電気抵抗は増加する。つまり、センサ薄膜77の電気抵抗は、弾性変形量が増加するのに従って増加する。コネクタ78は、正方形板状を呈している。コネクタ78は、基板76の上面の右後隅に配置されている。
電極01a〜16aは、センサ薄膜77の左辺に、所定間隔ずつ離間して並んでいる。電極01b〜16bは、センサ薄膜77の右辺に、所定間隔ずつ離間して並んでいる。電極01a〜16aと電極01b〜16bとは、図13に一点鎖線で示すように、各々、左右方向に対向している。
電極01c〜16cは、センサ薄膜77の後辺に、所定間隔ずつ離間して並んでいる。電極01d〜16dは、センサ薄膜77の前辺に、所定間隔ずつ離間して並んでいる。電極01c〜16cと電極01d〜16dとは、図13に一点鎖線で示すように、各々、前後方向に対向している。これら一点鎖線の交点(合計256=16×16)が、検出部である。電極01a〜16a、01b〜16b、01c〜16c、01d〜16dと、コネクタ78とは、各々、配線79により接続されている。
制御部8は、電源回路81と、CPU82と、RAM83と、ROM84と、駆動回路85と、を備えている。制御部8は、コネクタ78と電気的に接続されている。ROM84には、予め、検出部における電気抵抗と荷重(体圧)との対応を示すマップが、格納されている。電源回路81は検出部に直流電圧を印加する。直流電圧は、合計256点の検出部に、走査的に順番に印加される。各検出部の電気抵抗は、RAM83に一時的に格納される。CPU82は、RAM83に格納された電気抵抗から、センサ薄膜77の荷重分布を算出する。駆動回路85は、前出図3を援用して示すように、体圧調整部3のポンプ30と、給排切替バルブ31と、グループ切替バルブ33と、に接続されている。また、制御部8には、体圧調整部3の圧力計32から、圧力が電気信号として入力される。
本実施形態のマットレスは、構成が共通する部分に関しては、第一実施形態のマットレスと同様の作用効果を有する。また、本実施形態のマットレスによると、センサ7の電気抵抗の変化から体圧分布を算出することができる。
<その他>
以上、本発明のマットレスの実施の形態について説明した。しかしながら、実施の形態は上記形態に特に限定されるものではない。当業者が行いうる種々の変形的形態、改良的形態で実施することも可能である。
以上、本発明のマットレスの実施の形態について説明した。しかしながら、実施の形態は上記形態に特に限定されるものではない。当業者が行いうる種々の変形的形態、改良的形態で実施することも可能である。
例えば、センサ5、7の構成、形状、大きさなどは、特に限定しない。また、センサ5、7から出力される電気量についても、電圧、電気抵抗、静電容量などのいずれであってもよい。電源回路41、81が検出部に印加する電圧は、交流であっても直流であってもよい。また、電圧の波形は、正弦波状であっても、矩形波状であってもよい。
また、センサ5、7において、センサ薄膜51、77のポリマーの種類は、特に限定しない。例えば、第一〜第七実施形態の静電容量型のセンサ5では、伸縮の繰り返しに対する耐久性、および静電容量を大きくするという観点から、伸び、強度、および比誘電率が大きいエラストマーを用いることが望ましい。例えば、シリコーンゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム、アクリルゴム、エピクロロヒドリンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、ウレタンゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、およびこれらの発泡体や、ウレタンフォームなどが好適である。
また、センサ薄膜51は、エラストマー以外の他のポリマー製、例えば伸縮性を有する布製であってもよい。この場合、センサ薄膜51に荷重が加わると、布を構成する繊維間の隙間が潰されて、布の厚さは小さくなる。つまり、センサ薄膜51の厚さが小さくなる。これにより、上側電極01X〜16Xと下側電極01Y〜16Yとの間の距離は小さくなる。その結果、上側電極01X〜16Xと下側電極01Y〜16Yとの間の静電容量(検出部A0101〜A1616の静電容量)が大きくなり、荷重が検出される。
布は、伸縮性を有するものであれば、織布、編み布、不織布のいずれであってもよい。布を使用することにより、伸縮柔軟性に優れたセンサ薄膜51を、比較的低コストに実現することができる。また、布を構成する繊維間には隙間がある。このため、小さな荷重で押圧された場合でも、隙間が潰れることにより、布の厚さは変化しやすい。したがって、センサ薄膜51は、高い検出感度を有し、応答性に優れる。センサ薄膜51は、単層であっても、複層であってもよい。複層の場合、異なる材質の誘電層を用いてもよい。
また、第八実施形態の抵抗変化型のセンサ7では、導電性フィラーとの相溶性などを考慮して、シリコーンゴム、エチレン−プロピレン共重合ゴム、天然ゴム、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム、アクリルゴムなどが好適である。なお、第八実施形態では、センサ薄膜77の電気抵抗は、弾性変形量(荷重)が増加するのに従って増加した。しかし、荷重が増加するのに従って、電気抵抗が低下するようなセンサ薄膜77を使用してもよい。センサ薄膜77の電気抵抗の挙動については、母材のエラストマーの種類、導電性フィラーの種類および配合量などにより、調整することができる。
また、上側基板521、下側基板531の材質は、特に限定しない。絶縁性を有する樹脂、エラストマーを用いればよい。例えば、ポリアミド、ポリエチレン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、アクリルゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、エチレンプロピレン共重合体ゴム、天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、エピクロルヒドリンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、塩素化ポリエチレンゴム、ブチルゴムを用いてもよい。なお、電極、配線は、上側基板521、下側基板531に印刷してもよい。
第一〜第七実施形態のセンサ5においては、電極および配線を、エラストマーを含んで形成した。この場合、電極および配線が伸縮するため、センサ薄膜51と一体となって変形することができる、という利点がある。
電極および配線に用いられるポリマーの材質は特に限定しない。ポリマーは、シリコーンゴム、エチレン−プロピレン共重合ゴム、天然ゴム、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム、アクリルゴム、エピクロロヒドリンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、ウレタンゴムなどのエラストマーであってもよい。また、ポリマーは、ポリエステル、エポキシなどの樹脂であってもよい。こうすると、電極の伸縮性が高くなる。このため、電極とセンサ薄膜51とが一体的に屈曲、伸縮しやすい。
電極および配線に用いられる導電性フィラーの材質は特に限定しない。導電性フィラーは、炭素材料および金属から選ばれる一種以上からなるものであってもよい。金属としては、導電性の高い銀、銅等が好適である。よって、導電性フィラーとして、銀、銅等の微粒子、あるいは表面に銀等のめっきを施した微粒子を使用することができる。また、炭素材料は、導電性が良好で、比較的安価である。このため、炭素材料からなる導電性フィラーを用いると、センサ5、7の製造コストを低減することができる。炭素材料としては、例えば、導電性カーボンブラック、カーボンナノチューブ、カーボンナノチューブの誘導体、グラファイト、導電性炭素繊維などが挙げられる。特に、導電性カーボンブラック、グラファイト、導電性炭素繊維は、導電性が良好で、比較的安価である。このため、これらの材料を用いると、センサ5、7延いてはマットレス1の製造コストを削減することができる。また、電極、配線を、金属や、有機繊維の表面に金属めっきを施した材料などで形成してもよい。
また、いずれの実施形態においても、電極の数、配置場所については、特に限定しない。例えば、第一〜第七実施形態のセンサ5において、帯状の上側電極01X〜16X、下側電極01Y〜16Yの数、幅、長さについては、適宜決定すればよい。例えば、幅が大きいものと小さいものとを混合して、配置してもよい。また、上側電極01X〜16X、下側電極01Y〜16Yの配置形態を変えることにより、検出部A0101〜A1616の数、配置を調整すればよい。
上記実施形態では、一層のセンサ5、7により、体圧分布を検出した。しかし、二層以上のセンサ5、7を使用して、体圧分布を検出してもよい。また、上記実施形態では、臥床者Mの体全体の体圧分布を検出して、体圧の分散や体位の変換を行うようにした。しかし、床ずれが生じやすい部位だけにセンサ5、7を配置して、体圧の分散や体位の変換を行ってもよい。この場合、センサ5、7が配置されている部分に、エアセル20α、20β、20γが、各々、少なくとも一つある方がよい。こうすると、臥床者Mの体圧が分散する内圧の組合せ条件を算出しやすい。
上記実施形態では、センサ5、7を、カバー6の上面に配置した。しかし、センサ5、7を、カバー6の下側に配置してもよい。また、センサ5、7を、カバー6の内部に配置してもよい。センサ5、7とカバー6とは、全体的に接着されていても、されていなくてもよい。センサ5、7をカバー6の上面に配置する場合には、センサ5、7がエアセル20α〜20γの動きに追従しやすいように、センサ5、7の全体を接着しない方が望ましい。この場合、例えば、センサ5、7の外縁の複数個所をカバー6に固定することにより、センサ5、7のずれを抑制することができる。
上記実施形態では、センサ5、7の上面に、クッションマット91を配置した。クッションマット91の材質は、通気性、クッション性を有するものであれば、特に限定しない。上記実施形態の他、例えば、東洋紡績(株)製の「ブレスエアー(登録商標)」、ウレタンフォームなどを用いたマットを使用してもよい。なお、クッションマット91を配置しなくてもよい。
また、クッションマット91の上面を覆うように、さらにカバーを配置してもよい。これにより、クッションマット91、マットレス1が汚れるのを抑制することができる。また、意匠性も向上する。この場合、カバーは通気性を有することが望ましい。
上記実施形態では、エアセル20α〜20γの内圧調整に空気を用いたが、窒素など他の気体、水、オイル、ジェルなどの液体を用いてもよい。また、エアセル20α〜20γの配置数、形状、寸法などは特に限定しない。また、グループ2α〜2γの数、グループ2α〜2γに属するエアセル20α〜20γの配置パターンなどは特に限定しない。エアセル20α〜20γと検出部A0101〜A1616とを、上下方向に対向して配置してもよい。また、ポンプ30の代わりに、コンプレッサーやブロワなど、別の送風装置を配置してもよい。また、上記実施形態では、センサ5、7により、臥床者Mの体圧分布を算出したが、圧力計32の圧力を基に、臥床者Mの体圧分布を算出してもよい。
内圧調整モードと内圧保持モードとの切替のタイミングは特に限定しない。例えば、マットレス1使用開始の際に内圧調整モードを行い、その後内圧保持モードを実行してもよい。また、内圧保持モードの実行中に、所定時間毎に内圧調整モードを割り込ませてもよい。また、内圧保持モードの実行中に、臥床者Mが寝返りを打つ毎に内圧調整モードを割り込ませてもよい。また、内圧の最大値PH、最小値PLは特に限定しない。一例として、最大値PHを4kPa、最小値PLを1.5kPaにしてもよい。
1:マットレス、2:セルユニット、2α〜2γ:グループ、3:体圧調整部、4:制御部、5:センサ、6:カバー、7:センサ、8:制御部、9:ベッド。
01X〜16X:上側電極、01Y〜16Y:下側電極、01a〜16a:電極、01b〜16b:電極、01c〜16c:電極、01d〜16d:電極、01x〜16x:上側配線、01y〜16y:下側配線、A0101〜A1616:検出部、20α〜20γ:エアセル(セル)、30:ポンプ、31:給排切替バルブ、32:圧力計、33:グループ切替バルブ、34α〜34γ:分岐ホース、35:メインホース、36:排気ホース、41:電源回路、42:CPU、43:RAM、44:ROM、45:駆動回路、51:センサ薄膜、52:上側絶縁被覆層、53:下側絶縁被覆層、54:上側配線用コネクタ、55:下側配線用コネクタ、76:基板、77:センサ薄膜、78:コネクタ、79:配線、81:電源回路、82:CPU、83:RAM、84:ROM、85:駆動回路、90:ベッド本体、91:クッションマット。
520:上側電極保護層、521:上側基板、530:下側電極保護層、531:下側基板、900:床板。
M:臥床者、Pα〜Pγ:適正内圧、PH:最大値、PL:最小値。
01X〜16X:上側電極、01Y〜16Y:下側電極、01a〜16a:電極、01b〜16b:電極、01c〜16c:電極、01d〜16d:電極、01x〜16x:上側配線、01y〜16y:下側配線、A0101〜A1616:検出部、20α〜20γ:エアセル(セル)、30:ポンプ、31:給排切替バルブ、32:圧力計、33:グループ切替バルブ、34α〜34γ:分岐ホース、35:メインホース、36:排気ホース、41:電源回路、42:CPU、43:RAM、44:ROM、45:駆動回路、51:センサ薄膜、52:上側絶縁被覆層、53:下側絶縁被覆層、54:上側配線用コネクタ、55:下側配線用コネクタ、76:基板、77:センサ薄膜、78:コネクタ、79:配線、81:電源回路、82:CPU、83:RAM、84:ROM、85:駆動回路、90:ベッド本体、91:クッションマット。
520:上側電極保護層、521:上側基板、530:下側電極保護層、531:下側基板、900:床板。
M:臥床者、Pα〜Pγ:適正内圧、PH:最大値、PL:最小値。
Claims (11)
- 臥床者を下方から支持すると共に、複数のグループに分けられ、流体が出入可能な複数のセルを有するセルユニットと、
該グループ単位で複数の該セルの内圧を変化させることにより、該臥床者の体圧分布を変化させる体圧調整部と、
該体圧調整部を制御し該内圧を変化させ、該臥床者の体圧が分散する該内圧の組合せ条件を算出する制御部と、
を備えてなるマットレス。 - さらに、前記セルユニットの、上方および下方のうち、少なくとも一方に配置され、ポリマーを含み前記臥床者の前記体圧により弾性的に変形可能なセンサ薄膜と、該センサ薄膜に直接あるいは間接的に接続される複数の電極と、複数の該電極間に形成される複数の検出部と、を有し、複数の該検出部に加わる荷重を電気量として検出可能なシート状のセンサを備え、
前記制御部は、該センサを駆動し、該センサの該電気量から該臥床者の前記体圧分布を算出し、該臥床者の該体圧が分散する前記内圧の前記組合せ条件を算出する請求項1に記載のマットレス。 - 前記制御部は、前記グループ毎に交代で前記内圧を変化させ、該グループ毎に、前記体圧分布の最大値が最小になる適正内圧を算出し、該適正内圧が少なくとも一つ含まれる前記内圧の前記組合せ条件を算出する請求項2に記載のマットレス。
- 前記体圧分布の前記最大値は、全ての前記検出部を複数の検出部グループに分け、該検出部グループにおける該検出部の荷重の最大値を、全ての該検出部グループで平均化した平均値である請求項3に記載のマットレス。
- 前記制御部は、前記グループ毎に交代で前記内圧を、最大値から最小値に向かって、または該最小値から該最大値に向かって、変化させることにより、前記適正内圧を算出する請求項3または請求項4に記載のマットレス。
- 前記制御部は、任意の一つの前記グループの前記内圧を、前記最大値および前記最小値のうち一方から他方に向かって変化させ、並行して残りの該グループの該内圧を該一方に固定する第一単位工程を、該グループの数だけ繰り返す第一測定工程と、
該グループ毎に前記体圧分布の前記最大値が最小になる適正内圧候補を算出し、複数の該適正内圧候補のうち最小値を、該最小値が属する該グループの前記適正内圧に決定し、残りの該グループの該内圧を、各々、該一方に決定する第一算出工程と、
を実行する請求項5に記載のマットレス。 - 前記制御部は、任意の一つの前記グループの前記内圧を、前記最大値および前記最小値のうち一方から他方に向かって変化させ、並行して残りの該グループの該内圧を該一方に固定し、任意の一つの該グループの前記適正内圧を算出する第二単位工程を、該グループの数だけ繰り返す第二測定算出工程を実行する請求項5に記載のマットレス。
- 前記制御部は、任意の一つの前記グループの前記内圧を、前記最大値および前記最小値のうち一方から他方に向かって変化させ、並行して残りの該グループの該内圧を該一方に固定する第三単位工程を、該グループの数だけ繰り返す第三測定工程と、
該グループ毎に前記体圧分布の前記最大値が最小になる適正内圧候補を算出し、複数の該適正内圧候補のうち最小値を、該最小値が属する該グループの前記適正内圧に決定する第三算出工程と、
を実行する第三工程と、
任意の一つの該グループの該内圧を、該最大値および該最小値のうち一方から他方に向かって変化させ、並行して既に該適正内圧が決定された該グループの該内圧を該適正内圧に固定すると共に、残りの該グループの該内圧を該一方に固定する第四単位工程を、未だ該適正内圧が決定されていない該グループの数だけ繰り返す第四測定工程と、
該グループ毎に該適正内圧候補を算出し、複数の該適正内圧候補のうち最小値を該最小値が属する該グループの該適正内圧に決定する第四算出工程と、
を全ての該グループの該適正内圧が決定されるまで繰り返す第四工程と、
を実行する請求項5に記載のマットレス。 - 前記センサにおいて、複数の前記電極は、前記センサ薄膜の上側に配置される帯状の上側電極と、該センサ薄膜の下側に配置される帯状の下側電極と、からなり、
複数の前記検出部は、該上側電極と該下側電極とが、上方または下方から見て、交差することにより形成され、
前記荷重により該検出部の静電容量が変化する請求項2ないし請求項8のいずれかに記載のマットレス。 - 前記上側電極および前記下側電極は、ポリマーと、該ポリマーに充填される導電性フィラーと、を含んで形成される請求項9に記載のマットレス。
- 前記セルユニットと前記センサとは、上方または下方から見て、前記グループ毎に少なくとも一つの前記セルが該センサに重なるように、配置され、
複数の該セルの座標と、該センサの複数の前記検出部の座標と、は互いに関連付けられていない請求項3ないし請求項10のいずれかに記載のマットレス。
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