JP2013170653A - マスターノズル - Google Patents

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Abstract

【課題】マスターノズルのパイプの変形に起因する漏れを少なくする。
【解決手段】
2つのフランジ(21,22)がそれぞれ2つの円柱状の中子(23,24)を挟んで円筒状のボディ(20)の両端に取り付けられ、フランジと中子を貫通する挿通孔(11)にパイプ(12)が挿通され、各中子とフランジ間においてパイプの外周にO−リング(29)が設けられてフランジの挿通孔の内周面とパイプの外周面間がシールされ、ボディ内においてパイプをその側縁と接触して受ける平坦な頂面を有する固定的な受け台(25)が設けられ、パイプの、受け台と反対側の側縁と交差するように圧接バー(27)が配置され、その圧接バーをパイプに向けて押圧する粗調整ネジ(26)がボディの外周面からボディ内に連通して形成された粗調整ネジ穴(20c)に装着されている。圧接バーのパイプとの対向面は、パイプとの接触長がパイプの径より小とされている。
【選択図】図2

Description

この発明は例えば基準となる流量抵抗に設定し、流量測定器等の校正用などとして使用される流量抵抗設定ノズル(以下、マスターノズルと呼ぶ)に関する。
この種のマスターノズルとして、本願出願人は特許文献1に、流量抵抗の微調整可能なマスターノズルを提案した。そのマスターノズルを図1を参照して以下に説明する。
図1Aはマスターノズルの中心軸Xに沿った断面を示し、図1Bは軸Xと直角な1b−1b断面を示し、図1Cは図1Aにおける平面を示す。マスターノズルは、円柱状の金属製のボディ1Aと、ボディ1Aの軸X方向一端にネジ5によりネジ止めされボディ1Aと同心で同じ外径を有する金属製のフランジ1Bとを有している。ボディ1Aの軸X方向他端の外面から軸Xと同心状に突出して、図示してない流量計測システムの配管に接続するための円筒状の接続部2Aが一体に形成され、フランジ1Bの、ボディ1Aと反対側の面から軸Xと同心状に突出して接続部2Bが一体に形成されている。これら接続部2A、ボディ1A、フランジ1B、接続部2Bを中心軸Xに沿ってステンレスなどの金属パイプ(以下単にパイプと呼ぶ)12が挿通される挿通孔11が形成され、その挿通孔11はボディ1A内からフランジ1B内に連通して径が拡大された円筒状の圧接スペース11cとされている。接続部2A,2Bにおいてもその挿通孔11の内径が拡大され、パイプ12の外周面と接続部2A,2Bのネジが切られた内周面の間に円筒状のアッタチメント3A,3Bがネジで挿入され,その先端でO−リング4を軸方向に押圧してパイプ12の外周面と接続部2A,2Bの内周面との間を密封している。
ボディ1Aの軸X方向ほぼ中央に外周面から軸Xと直角に交差し、圧接スペース11cに貫通する粗調整ネジ穴8aが形成され、粗調整ネジ15が装着されている。その粗調整ネジ穴8aの延長方向においてボディ1Aに装着穴8bが形成され、円柱状の受け台18が装着されている。受け台18の軸Xに対し外側端には軸Xと平行に延びる基部18aが一体形成され、ボディ1Aにネジ止めされている。受け台18の圧接スペース11c内に突出した先端は軸Xと直角方向の直線を中心とする半円筒面とされ、その半円筒面の先端がパイプ12と接触している。粗調整ネジ15のパイプ側端面は軸Xと平行な平面とされている。
ボディ1Aには軸Xと直角方向に、圧接バー14を挿入するための直径がパイプ12の径の2倍以上の挿入穴13が貫通形成されている。その挿入穴13の長さ方向中心から両側に等距離をおいて、挿入穴13の中心軸に向け直角に、かつ軸Xと直角な方向にネジ駆動穴7が挿入穴13に連通するようそれぞれ形成され、ネジ駆動穴7の延長線上においてボディ1Aに粗調整ネジ15より径の小さい2つの微調整ネジ穴17が形成されている。挿入穴13内には断面が矩形の圧接バー14が軸Xと直角方向に延びてパイプ12と粗調整ネジ15の先端との間に配置される。圧接バー14のパイプ12と反対側の面(上面とする)の中央部に粗調整ネジ15の下端面が対接され、圧接バー14の下面にパイプ12が接触している。圧接バー14の、その長さ方向中心から両側に等距離位置に圧接バー14を軸Xと直角方向に貫通する貫通穴14aが形成されている。
微調整ネジ6は径がネジ駆動穴7より小で貫通穴14aより大とされた頭部6aを有し、微調整ネジ6のネジ部6bは頭部6a及び粗調整ネジ15より径が小さく、かつネジのピッチも小さい。微調整ネジ6の先端から圧接バー14の貫通穴14aを通して微調整ネジ穴17に係合される。粗調整ネジ15を回動させることにより圧接バー14を軸Xに向けて押圧し、それにより圧接バー14はパイプ12を受け台18に押圧することでパイプ12が潰れ、パイプ12の穴の断面積が小さくなり、従って流量抵抗が大きくなる。更に、ネジ駆動穴7を通して微調整ネジ6を回動することにより粗調整ネジ15より微小に圧接バー14をパイプ12に対し移動可能である。従って、パイプ12を潰す変形量を微細に制御しながらマスターノズルを所望の規定流量抵抗に設定することができる。
特許第3778359号公報
ところで、図1のマスターノズルによれば、圧接バー14の圧接によりパイプ12が図1Aに模式的に示すように圧接バー14のパイプ12との対向面14bの軸X方向幅より大きな比較的広い長さ方向の範囲に渡って変形を受け、そのため、接続部2A,2BのO−リング4において、パイプ12の長さ方向の移動が生じたり、パイプ12の中心軸が軸Xに対しわずかに回動する場合があり、その結果O−リング4において漏れが生じてしまうことがある。
この発明の目的は、このようなパイプの撓みに起因する漏れが生じにくいマスターノズルを提供することである。
この発明によるパイプを潰して基準の流量抵抗を設定するマスターノズルは、上記パイプを貫通させ、潰すための圧接スペースが形成されたボディと、上記ボディの、上記パイプを貫通させる両端に上記圧接スペースをその両端で塞ぐようにそれぞれ取り付けられた2つのフランジと、上記パイプと上記圧接スペース内で直角に交差して配置され、上記パイプに対し進退可能に保持された圧接バーと、上記ボディに装着され、上記圧接バーを上記パイプに向けて相対移動させることにより上記パイプの外周面の第1接触部で圧接させる調整ネジと、上記パイプの外周面の、上記第1接触部と直径方向反対側で対向する第2接触部と接触する平坦な頂面を有し、上記圧接スペース内において上記ボディに固定して取り付けられた受け台と、各上記フランジと上記パイプの外周面との間に設けられ、上記圧接スペースをシールするシール部材と、を含み、上記受け台の頂面は上記パイプの長さ方向と平行な平面であり、上記圧接バーの、変形前の上記パイプに対するパイプ長手方向の接触長は、上記受け台の上記パイプに対する同方向の接触長より短くなるよう構成されている。
この発明の別の解決手段によるマスターノズルは、上記進退可能な圧接バーの、上記第1接触部を通り上記パイプの長手方向と平行な断面形状は上記パイプに向かって細くなる先細形状とされている。
この発明の別の解決手段によるマスターノズルは、上記受け台の上記パイプとの接触長は上記パイプの径より大きく、上記圧接バーの上記パイプとの接触長が上記パイプ径より小さく設定されている。
この発明の別の解決手段によるマスターノズルは、上記受け台の上記パイプとの接触長はパイプ変形前後とも変形前の上記パイプの径の1.5倍以上とされている。
更に、この発明の別の解決手段によるマスターノズルは、上記ボディ両端部と上記各フランジとの間に挟まれるように配置された一対の中子を有し、この中子には上記パイプを挿通させる挿通孔が設けられ、この挿通孔は、上記パイプの外周面と密接する大きさに設定されており、上記シール部材は上記パイプの外周面において上記フランジと上記中子の間に挟まれている。
このように、この発明によれば、受け台の固定した平坦な頂面で接触してパイプを受け、パイプに対して進退可能な圧接バーによりパイプを潰すようにしたためパイプの変形が少なく、それによりシール部材の変形が抑制され、漏れが生じにくい。また、ボディと一対のフランジとの組み合わせにより圧接スペースを生成するようにしているため、径が異なるパイプが用いられる場合であってもボディはそのまま変えることなく用いることができ、フランジなどを変更するのみでよいので経済合理性において優れている。
また、この発明によれば、受け台の上記パイプとの接触長はパイプの径の1.5倍以上とされているので、パイプの変形を更に抑制することができ、シール部材のシール効果を良好に維持することができる。
更に、この発明によれば、ボディ両端部と各フランジとの間に挟まれるように一対の中子を配置し、この中子にはパイプを挿通させ、かつパイプ外周面と密接する大きさに設定されている挿通孔を設けたため、パイプの変形をより良く抑制することができ、シール部材のシール効果を良好に維持することができる。
特許文献1に示されている従来のマスターノズルの構成を示し、Aは軸方向断面図、Bは軸と直角方向の断面図、Cは平面図である。 この発明のマスターノズルの構成を示し、Aは軸方向の断面図、Bは軸と直角方向の断面図を示す。 Aは圧接バーの変形例を示し、Bは圧接バーの他の変形例を示す。 マスターノズルの変形実施例の軸方向断面図を示す。 O−リングを装着する環状溝の近傍の部分断面図を示し、Aは環状溝をテーパー面で構成した場合、Bは段状の環状溝を中子に形成した場合、Cは環状溝を中子にテーパー面で形成した場合を示す。
図2Aはこの発明によるマスターノズルの中心軸X方向断面を示し、図2Bは軸X方向中心における軸Xと直角方向の断面を示す。この発明によるマスターノズルは、圧接スペース20aが形成された円筒状のボディ20と、ボディ20と同じ外径を有しそのボディの両側に取り付けられた2つのフランジ21,22と、ボディ20の両端と各フランジ21、22の間に設けられた中子23、24と、軸Xに沿ってこれらボディ20、フランジ21、22、中子23、24に挿通されたパイプ12を有する。フランジ21はディスク部21Bとそのディスク部21Bの、ボディ20と反対側の外壁面からディスク部21Bと同心にボディ20と反対方向に突出し、外径がディスク部21Bより小さい円柱状の接続部21Aと、ディスク部21Bの外周縁から接続部21Aと反対方向に延長しボディ20の端面に対接する円筒部21Cとを有している。接続部21Aの外周面には図示してない流量計測システムの配管と接続するためのネジが切られている。
円筒部21Cの収容穴21aの内径はパイプ12の外径より大であり、またボディ20の圧接スペース20aを形成する穴の径より大である。ボディ20の、円筒部21Cと対向する端面の内周角部は、円筒部21Cの収容穴21aの内径と同じに拡大された内径の段部20sが形成されている。この円筒部21Cの収容穴21aの内径とほぼ同じ外径を有する円柱状の中子23の一端側が収容穴21aに挿入され、中子23の他端側はボディ20の段部20sに挿入されている。収容穴21aの軸X方向の長さと段部20sの軸X方向の長さの和は中子23の軸X方向の長さと等しいかそれよりわずかに短くされている。
フランジ21及び中子23を貫通して軸Xを中心とする挿通孔11が形成されている。ディスク部21Bの、中子23と軸X方向に対向する面の、挿通孔11に隣接する内周縁に挿通孔11の径を拡大した軸X方向断面が段状の環状溝21bが形成されている。環状溝21bの軸X方向深さと半径方向深さはほぼ等しく、その深さより断面の径が大のゴム製のO−リング29が、環状溝21bに装着されている。
フランジ22はフランジ21と同様に接続部22Aとディスク部22Bと円筒部22Cを有しており、それらはフランジ21の対応する部分と同じ形状である。また、中子24も中子23と同じ形状であり、ボディ20とフランジ22の間に中子24を挟む構造も同じである。従って、軸Xと同心の挿通孔11は接続部21A、中子23,24、接続部22Aを貫通している。その挿通孔11を挿通し、環状溝21b、22bに装着されたO−リング29を挿通して流路を形成するパイプ12が接続部21A,22A間に渡って延長するように設けられている。中子23,24の挿通孔11は、パイプ12の外周と密に接する大きさに設定され、各中子23,24の挿通孔11がパイプ12を一定位置、一定状態に保持し、パイプ12に変形を抑止するよう構成されている。更に、各フランジ21,22の挿通孔11も同様にパイプ12と密に接する大きさに設定するとフランジ21,22と中子23,24それぞれの挿通孔11によりパイプ12を一定位置、一定状態に保持し、パイプ12に変形をより効果的に抑止することが期待できる。フランジ21,22の円筒部21C,22Cを軸X方向に貫通し、ボディ20の端面から軸X方向に形成されたネジ穴に破線で示す固定ネジ28が装着され、フランジ21,22をボディ20に圧接固定することにより、中子23,24がO−リング29を押圧して変形し、それによって環状溝21b、22b内においてパイプ12の外周面とフランジ21,22の挿通孔11の内周面との間がシールされる。
ボディ20の軸X方向中央において、外周面から軸Xを直角に横切って貫通する内径が少なくともパイプ12の径の2倍より大で、この例ではボディ20の圧接スペース20aとほぼ同じ挿入穴20hが形成されており、更に、その挿入穴20hの軸心と直角に、かつ、軸X方向と直角にボディ20の外周面から圧接スペース20aに連通する粗調整ネジ穴20cが形成されている。その粗調整ネジ穴20cの延長上でボディ20の圧接スペース20aの内周面に円形の受け穴20bが形成され、その受け穴20bに一端が嵌合され、他端が軸Xに対向するよう円柱状の受け台25が装着されている。受け台25の径はパイプ12の径の1.5倍以上が好ましく、頂面はパイプ12の長手方向と平行な平面とされている。言い換えると、受け台25の頂面とパイプ12の軸X方向における接触長は、パイプ12の変形前後とも変形前のパイプ12の径の1.5倍以上とされている。粗調整ネジ穴20cには粗調整ネジ26が装着されており、そのパイプ12側の端面は挿入穴20h内かつ圧接スペース20a内に位置し、粗調整ネジ26のパイプ側の端面には半円柱状の圧接バー27が挿入穴20h内に延長して設けられている。
圧接バー27はその半円筒面をパイプ12に対する対向面27bとして配置され、圧接バー27の中心から長さ方向両側に等距離の位置にネジ挿通穴27aが形成されている。また、ボディ20の粗調整ネジ穴20cの軸中心からボディの周方向両側に等距離の位置にネジ駆動穴7が粗調整ネジ穴20cと平行に形成され、そのネジ駆動穴7と圧接バー27のネジ挿通穴27aを通して微調整ネジ6がボディの微調整ネジ穴17に係合する構造は図1の従来技術と同じである。
この発明の実施例において特徴的なことは、この受け台25の頂面がパイプ12の長手方向と平行な平坦面とされ,変形前のパイプ12と平行に接触して固定配置されていることと、圧接バー27の、パイプ12との対向面27bの変形前のパイプ12との軸X方向(即ちパイプの長手方向)における接触長が受け台25のパイプ12との接触長よりより小、好ましくはパイプ12の径より小とされていることである。この実施例では圧接バー27の対向面27bの長さ方向と直交する断面は半円であり、従って変形前のパイプ12と軸X方向において理想的には半円上の点で接触している。
この発明のマスターノズルの組み立て手順の一例を説明すると、受け台25を、圧接スペース20aの開口部、粗調整ネジ穴20c又は挿入穴20hからボディ20内の受け穴20bに装着し、ボディ20の両側から中子23、24を装着し、パイプ12を中子23,24の挿通孔11に挿通し、その外側からそれぞれO−リング29をパイプ12に装着し、その外側からフランジ21、22を装着してネジ28でフランジ21,22をボディ20に固定する。圧接バー27をパイプ12と交差するよう挿入穴20hに挿入し、粗調整ネジ26を粗調整ネジ穴20cに装着し、微調整ネジ6を駆動穴7を通して圧接バー27のネジ挿通穴27aに挿通させ、微調整ネジ穴17に係合させてマスターノズルの組み立てができる。
こうして組み立てたマスターノズルの接続部21A,22Aを図示してない流量計測システムの配管に接続し、流体をマスターノズルに流し、粗調整ネジ26を回動してパイプ12を少しずつ潰して流量が規定値の少し手前になるまで減らし、次に2つの微調整ネジ6を交互に回動して流量抵抗が規定値になるまで微調整する。
このように、受け台25の頂面は軸Xと平行(従ってパイプと平行)な平面であり、その径の全長でパイプ12を受けており、パイプ12が圧接バー27により潰されても、パイプ12の長さ方向の広い範囲に渡って受け台25方向への移動や変位は生じない。一方、圧接バー27のパイプ12との軸X方向(パイプ12の長手方向)における接触長は受け台25とパイプ12の接触長より短いので、圧接バー27でパイプ12を押圧変形した場合にパイプ12が受ける変形の軸X方向の長さは図1の従来技術の場合より短いため、O−リング29におけるパイプ12の軸X方向の移動量が少なくなり、O−リング29の変形が抑制され、機密性能の低下を抑止できる。このとき、圧接バー27のパイプ12に対する軸X方向の接触長が受け台25のパイプ12との接触長より短く、受け台25のパイプ12とのX軸方向接触長がパイプ12の径より大きく(例えば、パイプ径の1.5倍以上に)なるよう設定すれば、この抑止効果がより確実になる。しかも、パイプ12の押圧変形時に中子23,24によりパイプ12の中心軸Xからのずれ及び傾斜を防ぐ効果がある。従って、O−リング29における流体の漏れが生じる可能性が図1の従来技術より少ない。
図2の実施例の更に有利な点は、中子23,24を使ってO−リング29を押圧して気密にする構造のため、図1におけるアタッチメント3A,3Bを使用する必要がないことである。そのため、接続部21A,22Aの外径と挿通孔11との間の部材肉厚が図1の場合に比べ大となる。マスターノズルは流量計測システムの配管に接続して使用されるが、通常は配管側の接続部は所定の内径を有している。大きな流量のマスターノズルが要求される場合、径の大きなパイプのマスターノズルを使用することが要求される場合がある。図1において流量計測システムの配管と接続される接続部2A,2Bの外径を変更しないものとすると、パイプ12の径を大にするには接続部の肉厚及びアタッチメントの肉厚を減らす必要があるが、それには限界があるのでパイプの太さをあまり大きくすることはできない。これに対し、図2の実施例では接続部の肉厚が厚いのでそれだけ径の大きな挿通孔11を形成でき、従ってより太いパイプを使用したマスターノズルを製作することができる。
更に、径が異なるパイプ12を用いる場合、本発明の実施例では、ボディ20はそのままで変えることなく用いることができる。図1の従来技術の場合には、ボディ18も含めて全て交換する必要があり、数多くの部品を用意しておく必要があり経済合理性の観点から問題があるが、本発明では、ボディ20はそのまま利用でき、フランジ21,22、中子23,24などを変更するのみでよいので経済合理性において優れている。
図2の実施例において、圧接バー27はパイプ12との対向面が半円筒面の場合を示したが、図3Aに示すように対向面27'bの断面が、パイプ12に向かって先端が細くなる台形状の圧接バー27'を使用してもよい。要するに、圧接バー27の先端が先細になっていればよい。図3Aは圧接バー27をパイプ12側から見た平面と、その右側に3a−3a断面を示している。この場合も台形状対向面27'bのパイプ12と接触する軸X方向の長さは受け台25の接触長より短い、好ましくはパイプ12の径より小とする。
あるいは、図3Bにパイプ側から見た平面と、その右側に3b−3b断面を示すように、パイプ12を圧接するバーが板状の圧接バー27"を使用してもよい。この例では圧接バー27"はパイプを圧接する断面が矩形の圧接板部27"Aと、その両端に幅が拡大されて一体形成され、ネジ挿通穴27aを有する保持部27"Bとから構成されている。圧接板部27"Aのパイプ12との対向面27"bは平坦であり、そのパイプ12の長手方向の幅(板部の厚さ)は受け台25の径より小(受け台25のパイプ長手方向との接触長より小)、好ましくはパイプ12の径より小とする。
図2の実施例では受け台25が円柱の場合として説明したが、受け台25は多角柱、例えば四角柱であってもよい。その場合も、受け台25の頂面である平行四辺形の面の、パイプ12とのX軸方向接触長はパイプ12の径の1.5倍以上が好ましく、その四辺形のX軸方向と直角な方向の最大長もパイプ12の径の1.5倍以上が好ましい。
図2の実施例では受け台25は受け穴20bに装着し、高さ調整ができない場合を示したが、この場合、異なる径のパイプのマスターノズルは異なる高さの受け台25を用意する必要がある。これに対し、図4に示すように図2における受け穴20bをボディ20の外周面に貫通させて内周面にネジを形成した貫通ネジ穴20fに、外周面にネジが形成された受け台25'をパイプ12の長手方向の外壁面と平行な頂面がパイプに接触するよう高さの調節ができるようにしてもよい。この場合であっても、受け台25'は一旦パイプ外径に合わせて適正位置に位置決めされるとその位置で固定的に維持される。その他の構成は図2と同じである。この変形例は他の全ての変形例にも適用できる。図4の変形実施例においても圧接バー27として図3に示した圧接バー27'を使用してもよい。
図2及び図4の実施例において、O−リング29が装着される環状溝21b、22bは90°の段を形成した場合を示しているが、図5Aに部分断面で示すように、テーパー面で環状溝22cを形成してもよい。なお、O−リングの材料としては、フッ素ゴム、シリコンゴム、テフロン(登録商標)ゴム、ニトリルゴム、などを使用することができる。
図2及び図4の実施例ではO−リング29を装着する環状溝21b、22bをフランジ21,22に形成する場合を示したが、図5Bに部分断面で示すように中子23,24に環状溝24bを形成してもよい。その場合、図5Cに部分断面を示すように、図5Aと同様にテーパー面で環状溝24cを形成してもよい。
図2及び図4の実施例では、ボディ20、フランジ21,22の外周は円形の場合を示したが、任意の多角形でもよいことは明らかである。また、断面が左右対称の構成例を示したが、各部の軸X方向の長さは対称に選択しても非対称に選択してもよいことは明らかである。例えば、粗調整ネジ穴20c、粗調整ネジ26、圧接バー27、受け台25、挿入穴20hがボディ20の軸X方向中心に位置する場合を示したが、中心から軸X方向にずれてもよいし、フランジ21,22の円筒部21C,22Cの軸X方向の長さが同じ場合を示したが、異なってもよい。
上記実施例において、圧接バー27の相対移動は粗調整及び微調整の二段階で調整できることとしたが、この二段階調整は本発明においては必ずしも必要でなく、ひとつの調整ネジにて圧接バーを移動調整するようにしてもよい。また、上記実施例においては、機密性を実現するためにO−リングを用いたが、これに限ることはなく、別のシールを用いても良く、要するに接続部21A,22A側のパイプに装着され圧接スペース間の機密を保持するためのシール部材であればよい。
11:挿通孔
12:パイプ
20:ボディ
20a:圧接スペース
20h:挿入穴
21b、22b:環状溝
21,22:フランジ
21A,22A:接続部
23,24:中子
25:受け台
26:粗調整ネジ
27,27'、27":圧接バー
27b:対向面
29:O−リング
6:微調整ネジ

Claims (5)

  1. パイプを潰して基準の流量抵抗を設定するマスターノズルであり、
    上記パイプを貫通させ、潰すための圧接スペースが形成されたボディと、
    上記ボディの、上記パイプを貫通させる両端に上記圧接スペースをその両端で塞ぐようにそれぞれ取り付けられた2つのフランジと、
    上記パイプと上記圧接スペース内で直角に交差して配置され、上記パイプに対し進退可能に保持された圧接バーと、
    上記ボディに装着され、上記圧接バーを上記パイプに向けて相対的に移動させることにより上記パイプの外周面の第1接触部で圧接させる調整ネジと、
    上記パイプの外周面の、上記第1接触部と直径方向反対側で対向する第2の接触部と接触する平坦な頂面を有し、上記圧接スペース内において上記ボディに固定して取り付けられた受け台と、
    各上記フランジと上記パイプの外周面との間に設けられ、上記圧接スペースをシールするシール部材と、
    を含み、
    上記受け台の頂面は上記パイプの長さ方向と平行な平面であり、上記圧接バーの、変形前の上記パイプに対するパイプ長手方向の接触長は、上記受け台の上記パイプに対する同方向の接触長より短くなるよう構成したことを特徴とするマスターノズル。
  2. 請求項1記載のマスターノズルにおいて、上記圧接バーの、上記第1接触部を通り上記パイプの長手方向と平行な断面形状は上記パイプに向かって細くなる先細形状とされていることを特徴とするマスターノズル。
  3. 請求項1または2記載のマスターノズルにおいて、上記受け台の上記パイプとの接触長は上記パイプの径より大きく、上記圧接バーの上記パイプとの接触長は上記パイプ径より小さく設定されていることを特徴とするマスターノズル。
  4. 請求項1乃至3の何れか記載のマスターノズルにおいて、上記受け台の上記パイプとの接触長はパイプ変形前後とも変形前の上記パイプの径の1.5倍以上とされていることを特徴とするマスターノズル。
  5. 請求項1乃至4の何れか記載のマスターノズルにおいて、上記ボディ両端部と上記各フランジとの間に挟まれるように配置された一対の中子を有し、この中子には上記パイプを挿通させる挿通孔が設けられ、この挿通孔は、上記パイプの外周面と密接する大きさに設定されており、上記シール部材は上記パイプの外周面において上記フランジと上記中子の間に挟まれていることを特徴とするマスターノズル。
JP2012035869A 2012-02-22 2012-02-22 マスターノズル Active JP5346389B2 (ja)

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