JP2013170477A

JP2013170477A - 密閉型圧縮機

Info

Publication number: JP2013170477A
Application number: JP2012033718A
Authority: JP
Inventors: Toru Aya; 亨綾
Original assignee: Panasonic Corp
Current assignee: Panasonic Corp
Priority date: 2012-02-20
Filing date: 2012-02-20
Publication date: 2013-09-02

Abstract

【課題】簡易且つ低コストに吐出ポート下流で発生する騒音を低減できる密閉型圧縮機を提供すること。
【解決手段】電動要素と圧縮要素とを収納した密閉容器１と、前記圧縮要素に設けられた２つのシリンダと、この２つのシリンダを仕切る中間仕切り板７と、前記２つのシリンダ開口端を閉塞する二つの軸受部と、これら軸受部に各々嵌合された二つのバルブカバーと、一方のバルブカバー内に吐出された冷媒ガスをもう一方のバルブカバー内に導くガス連通穴とを有する密閉型圧縮機において、中間仕切り板７の連通穴１１を中間仕切り板７の周方向に沿った円弧状の構成とする。
【選択図】図３

Description

本発明は、空気調和機、冷蔵庫、給湯機等に用いられる密閉型圧縮機に関するものである。

一般的なロータリ式密閉形圧縮機の構成は、密閉ケース内に電動機部およびこの電動機部と連結される圧縮機構部を収容しており、シリンダ、上軸受け、下軸受けで構成された圧縮機構部で冷媒ガスを圧縮し、密閉ケース内に吐出する。

近年、上記シリンダを上下に２セット備えた、２シリンダタイプのロータリ式密閉形圧縮機が標準化されつつある。こうした２シリンダ型の圧縮機においては、上シリンダ側と下シリンダ側の上と下の２方向に冷媒ガスが吐出される。そのため冷媒ガスの吐出音が１シリンダタイプの圧縮機に比べて大きくなるという不具合が起こる場合があった。そのためヘルムホルツ型消音器を上下シリンダ間の中間仕切り板に設置し、騒音を低減する技術があった（例えば、特許文献１参照）。

特開２０００−３２０４７９号公報

しかしながら、上記従来の構成では中間仕切り板に小径の穴及び溝を加工する必要があり、加工工数の増加によりコストが増大するといった課題があった。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、圧縮機構部で発生する騒音を低減する際に、工数の少ない簡易な方法で加工でき、かつ確実な騒音低減効果の得られる密閉型圧縮機を提供するものである。

前記従来の課題を解決するための本発明にかかる密閉型圧縮機は、密閉容器内に圧縮機構部と電動機部を収納し、圧縮機構部は上軸受け、上下シリンダ、中間仕切り板、下軸受けで構成される。上シリンダで圧縮された冷媒ガスは上軸受けから吐出され、下シリンダで圧縮された冷媒ガスは下軸受けから吐出される。下軸受けから吐出された冷媒ガスは、下軸受け、下シリンダ、中間仕切り板、上シリンダ、上軸受けを貫通して設置される連通穴を通過して上軸受け側へと導かれる。

これにより、上記連通穴のうち中間仕切り板に設置した穴形状を周方向に大きくし、連通穴通路途中部に直角曲がり部を構成することによって騒音低減効果を得るものである。

本発明によって、加工工数を増やすことなく低コストで騒音低減効果の得られる圧縮機を提供することができる。

本発明の実施の形態１における密閉型圧縮機の断面図本発明の実施の形態１における中間仕切り板の上面図本発明の実施の形態１における圧縮機構部の連通穴経路に沿った断面図

第１の発明は、電動要素と圧縮要素とを収納した密閉容器と、前記圧縮要素に設けられた２つのシリンダと、この２つのシリンダを仕切る中間仕切板と、前記２つのシリンダ開口端を閉塞する二つの軸受部と、軸受部に各々嵌合された二つのバルブカバーと、一方のバルブカバー内に吐出された冷媒ガスをもう一方のバルブカバー内に導くガス連通穴とを有する密閉型圧縮機において、前記中間仕切板に設けられた連通穴を、前記中間仕切板の周方向に沿った円弧状の構成とし、連通穴の経路方向に直角曲がり部を２箇所構成している。これにより、加工工数を増やすことなく低コストで騒音低減効果の得られる圧縮機を提供することができる。

以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。

（実施の形態１）
図１は本発明の第１の実施の形態における密閉型圧縮機の断面図である。

本発明にかかる密閉型圧縮機は、密閉容器１内に圧縮機構部２と電動機部３を収納し、圧縮機構部２は上軸受け４、上シリンダ５、下シリンダ６、中間仕切り板７、下軸受け８で構成される。上シリンダ５で圧縮された冷媒ガスは上軸受け４から吐出され、上軸受け４に取り付けられた上バルブカバー９内を通過し、密閉容器１内に吐出される。一方、下シリンダ６で圧縮された冷媒ガスは下軸受け８から吐出される。

下軸受け８から吐出された冷媒ガスは、一旦下軸受け８に取り付けられた下バルブカバー１０内に導かれる。その後下軸受け８、下シリンダ６、中間仕切り板７、上シリンダ５、上軸受け４を貫通して設置される連通穴１１を通過して上軸受け４側へと導かれ、上バルブカバー９内を通過して密閉容器１内へ吐出される。

図２に本実施形態における中間仕切り板７の上面図を示す。本発明においては、中間仕切り板７に設置された連通穴１１を、中間仕切り板７の周方向に沿って延長することにより円弧状の形状とした。

本発明における圧縮機構部２の連通穴１１に沿った断面を図３に示す。本構成により、連通穴１１は下軸受け８および下シリンダ６内部では鉛直上向き方向に、中間仕切り板７内部では水平方向に、上シリンダ５および上軸受け４内部では再び鉛直上向きに方向を転換する構成となる。結果として、連通穴１１は通路方向に２箇所、直角に曲がる部分を構成する。一般的に、音の伝わる通路（ダクト）に直角曲がり部が形成されると、曲がり部の外側を曲がる音と内側を曲がる音で距離に差があるため、両者の間に位相のずれが生じて減衰することが知られている。当該構成のような連通穴においては、通路方向に２箇所直角曲がり部を構成しており、十分な騒音低減効果を発揮できる。

また、中間仕切り板７部の連通穴は、騒音低減効果を損なわないために水平方向に十分な距離をとる必要があるが、上記構成の圧縮機においては中間仕切り板７の半径方向への連通穴１１の拡大は設計上限界がある。そのため本発明では中間仕切り板７の周方向へ円弧状の連通穴を設けることで十分な距離を確保した。

以上のように、本発明にかかる密閉型圧縮機は、簡素な構造で、安価でかつ確実に騒音を低減することが可能となるので、空気調和装置や冷蔵庫等の冷凍機器の用途に適用できる。

１密閉容器
２圧縮機構部
３電動機部
４上軸受け
５上シリンダ
６下シリンダ
７中間仕切り板
８下軸受け
９上バルブカバー
１０下バルブカバー
１１連通穴

Claims

電動要素と圧縮要素とを収納した密閉容器と、前記圧縮要素に設けられた２つのシリンダと、この２つのシリンダを仕切る中間仕切板と、前記２つのシリンダ開口端を閉塞する二つの軸受部と、軸受部に各々嵌合された二つのバルブカバーと、一方のバルブカバー内に吐出された冷媒ガスをもう一方のバルブカバー内に導く連通穴とを有する密閉型圧縮機において、
前記中間仕切板に設けられた連通穴を、前記中間仕切板の周方向に沿った円弧状の構成とし、前記連通穴の経路方向に直角曲がり部を２箇所構成したことを特徴とする密閉型圧縮機。