JP2013168563A - 基板処理装置及びそのための処理液濃度判定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】処理槽内に形成される液流の状態に影響されることなく、処理液の濃度をより正確に求めることができる技術を提供することを目的とする。
【解決手段】基板処理装置1は、処理液である燐酸溶液を貯留する処理槽10と、所定体積の燐酸溶液が貯留された状態における処理槽10の総重量を測定するロードセル60と、その総重量を反映した判定指標値に基づいて、燐酸溶液の濃度に関する判定を行う制御部90と、を備える。処理液の濃度変化によってロードセル60によって測定される総重量が変化することから、逆に、総重量を反映した判定指標値を用いることにより、処理液の濃度変化を判定できる。処理槽と処理液との総重量は、処理槽内に形成される液流の状態に依存しないことから濃度判定が正確となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体基板、フラットパネルディスプレイ用ガラス基板、記録ディスク用基板、フォトマスク用のガラス基板、及び太陽電池パネル用の基板(以下、単に「基板」と称する。)等を薬液中に浸漬させて処理を行う装置と、その装置のための処理液濃度判定方法に関する。
従来、基板に対して薬液処理を行う装置として、例えば基板表面に形成されたシリコン窒化膜を燐酸溶液でエッチングする装置が知られている。このような装置では、エッチングレートを安定化させるために、燐酸溶液の濃度が一定に維持されることが求められる。そこで、燐酸溶液の濃度と相関関係を有する燐酸溶液の比重を算出し、当該比重を所定範囲内に制御する技術が提案されている。
例えば、特許文献1には、処理液が貯留された処理槽の液面下の所定深さに配置したガス放出端から処理液中にガスを放出し、このガスの放出圧力から特定される処理液の液圧に基づいて、処理液の比重を算出する技術が記載されている。
特開2008−235333号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、処理液の比重が変化していないにも関わらず、液圧の変化が検出される場合があった。このような誤検出は、例えば、液面下に設置された複数の吐出ノズルからの処理液の吐出バランスなどが変化すると、それに応じて処理槽内での処理液の流れの向き及び流速が変化し、液圧の検出部が受ける圧力も変化することによって生じる。従って、特許文献1に記載の技術では、比重を正確に計測することに困難性を有するため、処理液の濃度を正確に測定することが難しい場合があった。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、処理槽内に形成される液流の状態に影響されることなく、処理液の濃度をより正確に求めることができる技術を提供することを目的とする。
第1の態様は、基板処理装置であって、処理液を貯留する処理槽と、所定体積の前記処理液が貯留された状態における前記処理槽の総重量を測定する重量測定部と、前記総重量を反映した判定指標値に基づいて、前記処理液の濃度に関する判定を行う濃度判定部と、を備える。
第2の態様は、第1の態様に係る基板処理装置であって、前記処理槽内に設けられるとともに前記処理液を前記処理槽に供給する供給ノズルと、可撓性を有する部材を用いて構成されており、前記供給ノズルに前記処理液を送液する処理液配管と、をさらに備える。
第3の態様は、第1の態様又は第2の態様に係る基板処理装置であって、前記重量測定部は、前記基板を保持した前記基板保持部が前記処理槽外にあるときに前記処理槽の総重量を測定することを特徴とする。
第4の態様は、第1の態様ないし第3の態様のいずれか一つに記載の基板処理装置であって、前記重量測定部は、前記基板を保持した基板保持部が前記基板とともに前記処理槽内の前記処理液に浸漬された状態で前記処理槽の総重量を測定することを特徴とする。
第5の態様は、基板処理装置であって、処理液を貯留する処理槽と、前記基板を保持した状態で前記処理槽の外部から前記処理槽内に吊り下げられて、前記処理槽内の処理液に浸漬された基板保持部と、前記処理液に浸漬されたときに前記基板保持部のうち前記処理液の液面より上となる所定位置に設けられるとともに、前記基板とともに前記基板保持部が前記処理液内に浸漬された状態で、前記基板保持部のうち前記所定位置から下の部分の総重量を測定する総重量測定部と、前記総重量を反映した判定指標値に基づいて、前記処理液の濃度に関する判定を行う濃度判定部と、を備える。
第6の態様は、第5の態様に係る基板処理装置であって、前記基板保持部は、複数の基板を縦姿勢で配列して保持する基板保持本体と、前記処理槽の外部から、前記基板保持本体を片持ちで前記処理槽内に吊り下げる吊下部と、を有しているとともに、前記所定位置は前記吊下部に設定されており、前記総重量測定部が前記吊下部における前記基板保持部の歪みを検出する歪みゲージを有することを特徴とする。
第7の態様は、第6の態様に係る基板処理装置であって、前記吊下部のうち、前記歪みゲージが取り付けられた前記所定位置の裏側に窪みが形成されていることを特徴とする。
第8の態様は、基板処理装置の処理槽内に貯留された処理液の濃度を判定する方法であって、所定体積の前記処理液が貯留された状態における前記処理槽の総重量を測定する総重量測定工程と、前記総重量を反映した判定指標値に基づいて、前記処理液の濃度に関する判定を行う濃度判定工程と、を備える。
第9の態様は、基板処理装置の処理槽内に貯留した処理液の濃度を判定する方法であって、基板を保持した基板保持部を、前記処理槽の外部から前記処理槽内に吊り下げて、前記基板保持部の下側部分を前記基板とともに前記処理槽内の処理液に浸漬させる浸漬工程と、前記浸漬工程において、前記基板と前記基板保持部との総重量を測定する総重量測定工程と、前記総重量を反映した判定指標値に基づいて、前記処理液の濃度に関する判定を行う濃度判定工程と、を備える。
第10の態様は、基板処理装置であって、処理液を貯留する処理槽と、前記処理液中の所定深さからガスを放出し、前記ガスの放出圧力から前記処理液の液圧を測定する圧力測定部と、前記処理液の流速を測定する流速測定部と、前記液圧に基づいて前記処理液の第1の濃度指標値を算出する第1濃度指標値算出部と、前記流速に応じて前記処理槽内における前記処理液の液流状態を判別し、前記液流状態に応じた補正を、前記第1の濃度指標値に対して行い、第2の濃度指標値を算出する第2濃度指標値算出部と、前記第2の濃度指標値に基づいて前記処理液の濃度に関する判定を行う濃度判定部と、を備える。
第11の態様は、第10の態様に係る基板処理装置であって、前記処理槽の内側に設けられるとともに前記処理液を前記処理槽に供給する一対の供給ノズルをさらに備え、前記流速測定部の検出端が、前記一対の供給ノズルのそれぞれから等しい距離に相当する位置に設けられていることを特徴とする。
第12の態様は、基板処理装置の処理槽内に貯留された処理液の濃度を判定する方法であって、処理液中の所定深さからガスを放出し、前記ガスの放出圧力から前記処理液の液圧を測定する圧力測定工程と、前記処理液の流速を測定する流速測定工程と、前記液圧に基づいて前記処理液の第1の濃度指標値を算出する第1濃度指標値算出工程と、前記流速に応じて前記処理槽内における前記処理液の液流状態を判別し、前記液流状態に応じた補正を、前記第1の比重に対して行い、第2の濃度指標値を算出する第2濃度指標値算出工程と、前記第2の濃度指標値に基づいて前記処理液の濃度に関する判定を行う濃度判定工程と、を備える。
この発明の第1の態様から第4の態様は、処理液を含めた処理槽の総重量を測定し、その総重量を反映した判定指標値に基づいて濃度判定を行う。処理槽内に貯留される処理液の重量は処理液の液流の状態には依存しないため、処理槽内における処理液の液流の状態に影響されることなく、処理液の濃度の判定をより正確に行うことができる。
特に、第2の態様によれば、供給ノズルに処理液を供給する処理液配管が可撓性を有する部材を用いて構成されている。このため、処理液配管から供給ノズルを介して処理槽に加わる外力の変動を抑制できるため、処理液を貯留した状態での処理槽の総重量の測定精度が向上し、処理液の濃度判定をより正確に行うことができる。
この発明の第5の態様から第9の態様によれば、処理槽内の処理液に浸漬された状態での基板保持部と基板との総重量を測定する。この総重量は、処理液による基板保持部の浮力によって変化し、その浮力は、基板および基板保持部の浸漬部分の体積(浸漬体積)と処理液の比重とによって定まる。このため、上記の総重量を測定することは、処理液の比重(従って処理液の濃度)を間接的に測定していることになる。従って、この総重量を反映した判定指標値を用いることにより、処理槽内における処理液の液流の状態に影響されることなく処理液の濃度の判定をより正確に行うことができる。
特に、第6の態様によれば、基板保持部は片持ちで外部から吊り下げて支持されることにより、吊下部での歪みを測定することで指標値を算出することができる。
特に、第7の態様によれば、基板保持部における歪みゲージが取り付けられた所定位置の裏側に窪みが形成されている。このため、基板保持部のこの所定位置付近では歪みが生じやすくなり、歪みゲージによる歪みの検出を確実に行うことができる。
この発明の第10の態様から第12の態様によれば、流速測定部で測定された処理液の流速に応じて処理槽内における処理液の液流状態が判別され、液流状態に応じた補正が、圧力測定部で測定された液圧に基づいて算出された第1の濃度指標値に対して行われる。これによって算出された第2の濃度指標値に基づいて処理液の濃度判定がなされる。このため、処理槽内における処理液の液流の状態に影響されることなく、処理液の濃度をより正確に求めることができる。
特に、第11の態様によれば、流速測定部の検出部分が一対の供給ノズルのそれぞれから等しい距離に相当する位置に設けられている。液流状態の変化による流速の変化量は、この位置において大きく検出されるため、処理槽内における液流状態の判別が行いやすい。
第1の実施形態における基板処理装置の概略構成図である。 図1に示される基板処理装置のA−A断面図である。 基板処理装置に貯留された処理液の液流状態を示す図である。 制御部のハードウェア構成を示す図である。 第1の実施形態における基板処理装置での処理の流れを示すフローチャートである。 第2の実施形態における基板処理装置の概略構成図である。 第2の実施形態における基板処理装置での処理の流れを示すフローチャートである。 第2の実施形態における基板処理装置の変形例を示す図である。 第3の実施形態における基板処理装置の概略構成図である。 第3の実施形態における基板処理装置に貯留された処理液の液流状態を示す図である。 第3の実施形態における制御部のハードウェア構成を示す図である。 第3の実施形態における基板処理装置での処理の流れを示すフローチャートである。
以下、添付の図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。以下の実施形態は、本発明を具体化した例であり、本発明の技術的範囲を限定する事例ではない。
<1.第1の実施形態>
図1には、本発明の第1の実施形態に係る基板処理装置1の概略構成図が示されている。また、図2には、図1のA−A線から見た基板処理装置1の断面図が示されている。
本実施形態での基板処理装置1は、燐酸と純水とを混合することで得られた燐酸溶液中に基板Wを浸漬させ、基板Wの表面に形成されたシリコン窒化膜をエッチング処理する装置として形成されている。なお、この発明はエッチング装置に限られるものではなく、例えば洗浄薬液を使用した基板Wの洗浄装置など、処理液中に基板Wを浸漬させて処理を行う装置全般に適用可能である。
この基板処理装置1は、処理液として燐酸溶液を貯留する処理槽10、処理槽10の周囲に設けられた回収槽20、回収槽20の処理液を処理槽10に送液する液循環部30、処理槽10内で基板Wを保持する基板保持部40、燐酸溶液を供給する処理液供給部50、及び燐酸溶液が貯留された状態の処理槽10の質量を測定するロードセル60、を主に備える。
処理槽10は、図2に示されるように、平面視では四角形の構造を有する。この処理槽10の対向する側面の外側には、後述する支持部材61がそれぞれ2本ずつ設けられている。この支持部材61によって、処理槽10は基板処理装置1における所定の設置面に対して固定されている。このような処理槽10の内部に処理液である燐酸溶液が貯留され、基板Wが燐酸溶液中に浸漬されて基板処理が行われる。
回収槽20は、処理槽10の外側の側面の周囲に設けられており、処理槽10からあふれ出た燐酸溶液を受け止める。処理槽10からあふれ出て回収槽20に受け止められた燐酸溶液は、回収槽20の底部開口と処理槽10の底部開口とを接続する配管31を流れ、後に詳述するノズル502から処理槽10に再供給される。
液循環部30は、配管31、循環ポンプ32、ヒータ33及び濾過フィルタ34を備える。具体的には、回収槽20の底部開口から処理槽10の底部開口に向けて循環ポンプ32、ヒータ33及び濾過フィルタ34が配管31に対して順に設けられている。
燐酸溶液は、循環ポンプ32の駆動によって配管31内を流れる。そして、燐酸溶液は、ヒータ33において配管31を介して所定の温度に加熱され、濾過フィルタ34において不純物を除去されることによって一定レベルの清浄度で処理槽10に再供給される。
ノズル502に接続されてノズル502に燐酸溶液を供給する配管31は、可撓性を有する部材(たとえば可撓性樹脂)で構成されている。もっとも、これは、配管31が処理槽10に与える外力の影響を軽減して処理槽10の総重量を正確に測定するための構成であるため、配管31のうち、回収槽20の底部と循環ポンプ32との間の部分31aと、処理槽10の底部と濾過フィルタ34との間の部分31bとが可撓性であればよく、循環ポンプ32からヒータ33を経て濾過フィルタ34に至るまでの中間部分は可撓性を有する必要はない。この配管31が本発明における処理液配管に相当する。
配管31を流れる燐酸溶液は、処理槽10の下部に設置された一対のノズル502から処理槽10の内部に供給される。このノズル502はパイプ状の構造を有しており、処理槽10の内部において、長手方向がY軸方向に沿うようにして設けられている。このノズル502の側面において、複数の吐出孔503が所定間隔をおいて設けられている。配管31を流れてきた燐酸溶液は、この一対の吐出孔503から処理槽10の中央部分付近に向けて吐出されることによって処理槽10の内部に供給される。
図3には、処理槽10の内部に吐出された燐酸溶液による液流の形成状態が示されている。具体的には、図3(a)には、ノズル502それぞれの設置位置、又は吐出孔503の加工が正確に行われた場合に形成される液流の状態が示されている。一方、図3(b)には、ノズル502の設置位置、又は吐出孔503の加工に誤差が含まれる場合に形成される液流の状態が示されている。
図3(a)では、各吐出孔503から吐出された燐酸溶液の吐出角度及び吐出速度のバランスがよいため、ノズル502それぞれから吐出された液流は、一対のノズル502の間で衝突する、時計回りの回転流と反時計回りの回転流との2つの回転流を形成する。
一方、図3(b)では、各吐出孔503から吐出された燐酸溶液の吐出角度及び吐出速度のバランスがとれていないため、ノズル502から吐出された液流は、処理槽10の全体に時計回り、又は反時計回りの一つの回転流を形成する。
図3(a)に示される液流状態と図3(b)に示される液流状態とのいずれが形成されるかについては、基板処理装置1に設置されるノズル502の精度によって決定される。従って、どちらの液流状態が形成されるかは、実際に基板処理装置1において基板処理を行うまでは分からない。また、形成される液流状態は、吐出流量などの吐出条件によらない、基板処理装置1における固有の流れとなる。
基板保持部40は、起立姿勢で等間隔に配列した複数の基板Wを支持するとともに、処理槽10の上方における待機位置と、処理槽10の内部における処理位置との間で昇降移動する。基板保持部40は、複数の基板Wの端縁に接触してこれらの基板Wを保持する基板保持本体401と、処理槽10の外部から基板保持本体401を片持ちで処理槽10内に吊り下げる吊下部402と、で構成される。基板保持部40が保持する基板Wは処理槽10に貯留された燐酸溶液中に浸漬され、所定の処理位置においてエッチング処理が行われる。
回収槽20の上方には、燐酸溶液の新液を供給する処理液供給部50が設けられている。処理液供給部50は、燐酸が貯留されている燐酸槽51、燐酸槽51に貯留された燐酸の供給量を制御する燐酸流量制御弁52、純水が貯留されている純水槽55、純水槽55に貯留された純水の供給量を制御する純水流量制御弁56、そして、これらの溶液を回収槽20に供給する供給配管57を備える。
後述する制御部90によって算出された燐酸溶液の濃度が、所定の上限濃度閾値よりも大きい状態の場合には、純水流量制御弁56が所定の開度で開放されることによって、燐酸溶液中に純水が供給される。これによって、処理槽10内における燐酸溶液の濃度は降下する。また、燐酸溶液の濃度が所定の下限濃度閾値よりも小さい状態の場合には、燐酸流量制御弁52が所定の開度で開放されることによって、燐酸溶液が燐酸溶液中に供給される。これによって、処理槽10内における燐酸溶液の濃度は上昇する。そして、このフィードバック制御によって、処理槽10内における燐酸溶液の濃度は、下限濃度閾値と上限濃度閾値との間の濃度許容範囲内に維持される。
図1又は図2に示されるように、処理槽10の側面には、処理槽10の縁部を下から支える支持部材61が合計で4本設けられており、これによって処理槽10は基板処理装置1の図示しない設置面上において固定設置される。
この支持部材61のそれぞれに、本実施形態における重量測定部に相当するロードセル60が設けられている。具体的には、支持部材61は、処理槽10の外側の側面から側方に延び出た上側支持部材63と、上側支持部材63よりも下方に設けられ、設置面上に設置されている下側支持部材64とで構成されており、ロードセル60は、上側支持部材63と下側支持部材64とに挟まれるようにして設置されている。このロードセル60は、上側支持部材63に接続された処理槽10、処理槽10に設けられた回収槽20及びノズル502、そして処理槽10内に貯留されている燐酸溶液の全体の重量を検出する。なお、以下において、この重量が処理槽10の総重量に相当する。つまり、処理槽10の総重量はロードセル60の検出値に該当する。また、処理槽10の総重量のうち、燐酸溶液の重量を除く重量値が本実施形態における処理槽10の自重に相当する。処理槽10の自重は、例えば処理が開始される前に、処理槽10が空の状態でロードセル60が重量を計測することで得られる。
処理槽10内に燐酸溶液が貯留した状態で各ロードセル60において求められた重量は、制御部90において合計値が算出され、この合計値が、燐酸溶液が貯留した状態での処理槽10の総重量として演算処理に用いられる。また、本実施形態では、圧縮型のロードセル、特にコラム型のロードセルを使用することが想定されているが、このような形態に限られるものではなく、伸長型を含む一般的なロードセルを使用可能である。
図4には、制御部90のハードウェア構成が示されている。制御部90は、CPU91、ROM92、メモリ93、メディアドライブ94、表示部95、操作部96等で構成されている。これらのハードウェアは、それぞれバスライン97によって電気的に接続された構成となっている。
CPU91は、ROM92に記憶されたプログラム(または、メディアドライブによって読み込まれたプログラム)Pに基づいて、上記ハードウェア各部を制御し、基板処理装置1の機能を実現する。
ROM92は、基板処理装置1の制御に必要なプログラムPやデータを予め格納した読み出し専用の記憶装置である。
メモリ93は、読み出しと書き込みとが可能な記憶装置であり、CPU91による演算処理の際に発生するデータなどを一時的に記憶する。メモリ93は、SRAM、DRAMなどで構成される。
メディアドライブ94は、記録媒体(より具体的には、CD−ROM、DVD(Digital Versatile Disk))、フレキシブルディスクなどの可搬性記録媒体)Mからその中に記憶されている情報を読み出す機能部である。
操作部96は、キーボード及びマウスによって構成される入力デバイスであり、コマンドや各種データの入力といったユーザ操作を受け付ける。操作部96が受けたユーザ操作は信号としてCPU91に入力される。本実施形態であらかじめ入力してあらかじめ記憶させておく情報の内容については後述する。
表示部95は、カラーLCDのようなディスプレイ等を備え、各種のデータや動作状態を可変表示する。
各ロードセル60で検出された重量値に基づいて決定された燐酸溶液および処理槽10の重量、即ち処理槽10の総重量が求められる。所定体積における燐酸溶液の重量値は燐酸溶液の濃度によって変化する。具体的には、燐酸溶液の濃度が大きくなるにつれて、その重量値は大きくなる。また、燐酸溶液の濃度が小さくなるにつれて、その重量値は小さくなる。つまり、所定体積における燐酸溶液の重量値が燐酸溶液の濃度と相関しており、処理槽10の自重が一定であれば、燐酸溶液と処理槽10との総重量を反映した判定指標値を用いることによって燐酸溶液の濃度を判定可能である。なお、ここでいう所定体積とは、処理槽10内に基板Wが浸漬されていない状態では、処理槽10の全体の容積に相当する。燐酸溶液は基板処理装置1を循環しており、処理槽10に貯留されている燐酸溶液の体積は処理が行われている間、一定である。
より一般的に表現すれば、処理液を貯留した状態での処理槽10の総重量が特定されれば、その総重量と処理槽10の自重(以下「槽自重」と称する場合がある。)との差として、燐酸溶液の重量(以下「液重量」と称する場合がある。)が定まる。この液重量を処理液の体積で除した値が燐酸溶液の比重であり、燐酸溶液の比重は燐酸溶液の濃度を反映している。
また、一般に、処理液の体積(以下「液体積」と称する場合がある。)が一定であれば、その処理液の重量は処理液の比重に比例しているとともに、処理液の比重は処理液の濃度に相関している。
従って、槽自重及び液体積が既知であれば、1) 処理液を貯留した状態での処理槽10の総重量と、2) 処理液の液重量(=総重量−槽自重)と、3) 処理液の比重(=液重量/液体積)と、4) 処理液の濃度と、の間にはそれぞれ1対1の対応関係が存在し、これらのいずれもが「処理液を貯留した状態での処理槽10の総重量を反映した値」となり得る。それゆえに、これらのうちいずれかの値、あるいはこれらの関数として得られる値を「判定指標値」として、処理液の濃度に関する判定を実行できる。
後に詳述するように、この実施形態の装置では、本発明の特徴に対応して、処理液を含む処理槽10の総重量を測定し、その総重量を反映した判定指標値を用いて濃度判定を行う。
このような判定指標値が用いられて、処理液の濃度に関する判定が制御部90において行われる。具体的には、判定指標値が所定の許容範囲内(下限閾値と上限閾値の間の範囲)に収まっているか否かが判定されることによって、燐酸溶液の濃度が所定の許容範囲に収まっているか否か、濃度に関する判定が行われる。つまり、制御部90が本実施形態における濃度判定部に相当する。
このような判定の結果に基づいて、本実施形態では、燐酸溶液の濃度を上昇させるための燐酸流量制御弁52の調節、又は燐酸溶液の濃度を降下させるための純水流量制御弁56の調節が制御部90の制御下で自動的に行われる。なお、濃度の調整処理に限られず、警報を発生させつつ、基板処理の進行を停止させるなどの処理が行われる形態であってもよい。
既述したように、判定指標値は、上記のような燐酸溶液の重量値に限られず、燐酸溶液の重量値から算出された比重、さらには比重から算出された燐酸溶液の濃度そのものであっても構わない。これらの比重又は濃度は、事前に計測が行われることによって、燐酸溶液の重量と燐酸溶液の比重との相関関係、又は燐酸溶液の重量と濃度との相関関係が理論式あるいは実験的に決定されて所定の数値テーブル又は数式によって表されることにより、容易に求めることができる。
より具体的には、操作部96による操作入力、メディアドライブ94による記録媒体Mからのデータ読み込み、あるいはオンライン通信によってあらかじめ入力されてメモリ93に記憶しておく入力情報には、以下の情報が含まれている。
(a) 判定上限閾値A(+):
これは、燐酸溶液の濃度の許容範囲の上限値(上限濃度閾値D(+))に対応する判定指標値である。
(b) 判定下限閾値A(-):
これは、燐酸溶液の濃度の許容範囲の下限値(下限濃度閾値D(-))に対応する判定指標値である。
ただし、判定指標値として燐酸溶液の濃度または比重以外の値(たとえば燐酸溶液と処理槽10との総重量そのままの値)を使用するときには、処理槽10内に存在する燐酸溶液の体積によって、判定指標値の許容範囲が異なってくる。そのような液体積依存性の判定指標値については、下記の条件ごとに判定パラメータ値A0,A(+),A(-)が異なってくる。
(1) 基板不在条件:
基板保持部40と基板Wとが処理槽10内に存在しておらず、処理槽10の容積全部が燐酸溶液によって満たされているという条件。
(2) 基板浸漬条件:
基板保持部40と、N枚の基板Wとが処理槽10内に存在しており、処理槽10の容積のうちこれらの体積を除いた部分が燐酸溶液で占められているという条件。
そこで、これらの条件のうち基板処理装置における実際の濃度測定に使用する一方または双方について、あらかじめ理論計算または実験によって「判定上限閾値A(+)」「判定下限閾値A(-)」の値の組(判定パラメータ値)を決定して制御部90に記憶させておく。
また「基板浸漬条件」はさらに、基板の数Nにも依存するから、たとえば「基板浸漬条件」での総重量測定を行うように装置を構成する場合には、基板の数Nごとにこれらの判定パラメータ値A(+),A(-)をあらかじめ決定して記憶させておく。
実際に何枚の基板を同時に基板保持部40で保持して処理槽10内の燐酸溶液に浸漬させるか、処理すべき基板Wの各ロットがプロセスの上流側から流れてくる毎に、当該ロットのレシピを記憶した上位コントローラと通信を行うことによって特定される。Nの値ごとにあらかじめ記憶しておいた判定パラメータ値A(+),A(-)の各組のなかから、そのようにして特定された実際の基板枚数に対応した値の組を選択して読出して利用する。
判定パラメータ値A(+),A(-)は、上記のようにそれらの値自身をあらかじめ求めて記憶させておいてもよく、濃度の判定パラメータ値D(+),D(-)からその都度計算して求めるようにしてもよい。
例えば、燐酸溶液を貯留した状態での処理槽10の総重量は、処理槽10の自重と貯留している燐酸溶液の重量との和であるが、その総重量を判定指標値として使用する場合に、処理槽10の自重については、燐酸溶液が処理槽10内に存在しない状態でロードセル60による重量計測が行われることによって特定できる。そしてそれを燐酸溶液の重量についての上限閾値、下限閾値にそれぞれ加算することによって、総重量についての判定パラメータ値A(+),A(-)を特定することができる。
また、判定パラメータ値A(+),A(-)は、他の条件、たとえば処理液の液温などに応じて異なる値の組を準備しておいてもよく、その場合には実測された液温に応じた判定パラメータ値A(+),A(-)を読出して使用する。
続いて、処理の流れについて図5に示されるフローチャートを用いて説明する。なお、ここでは、処理槽10と燐酸溶液との総重量を反映した判定指標値として、燐酸溶液の重量値を使用する例となっている。
はじめに、基板保持部40が待機位置に配置された状態、即ち基板Wを保持した基板保持部40が処理槽10の外側にあるときの処理槽10の総重量がロードセル60によって測定される(ステップS1)。このときの燐酸溶液は、処理槽10、回収槽20、液循環部30、そして再び処理槽10へと循環しつつ流れる状態である。つまり、処理槽10に貯留されている燐酸溶液の体積が、処理槽10の内側における全体体積に相当する。
ロードセル60は連続的に処理槽10の総重量を測定し、この総重量に関する信号を制御部90に送信する。制御部90では、ロードセル60によって測定された処理槽10の総重量から処理槽10の自重が差し引かれる。これによって、処理槽10に貯留されている燐酸溶液の重量値が算出される(ステップS2)。
処理槽10の全体体積における燐酸溶液の重量値が、液重量に関する判定パラメータ値A(+),A(-)によって定まる許容範囲を超えているか否かが判定される(ステップS3)。つまり、処理液である燐酸溶液の濃度に関する判定が行われる。
なお、この場合に適用される基準値は、燐酸溶液中に基板保持部40が浸漬されていない場合、つまり「基板不在条件」での値である。「基板浸漬条件」での総重量の測定と濃度判定とを行う場合には、次に同時処理する基板Wの枚数Nに応じて「基板浸漬条件」について準備されている判定パラメータ値A(+),A(-)を読出して使用する。
このように、はじめに基板Wが燐酸溶液中に浸漬されていない基板不在条件で、燐酸溶液の濃度に関する判定が行われる。そして、燐酸溶液の濃度が判定パラメータ値A(+),A(-)によって定まる許容範囲内に収まっていないと判定された場合には、純水又は燐酸の供給による処理槽10内の燐酸溶液濃度の調整処理が行われる(ステップS4)。
燐酸溶液の濃度が許容範囲内に収まっていると判定された場合には、基板保持部40は、基板Wを載置した状態で処理槽10内に降下し、燐酸溶液中に浸漬される(ステップS5)。基板保持部40の一部、及び複数の基板Wが燐酸溶液中に浸漬されることによって、ロードセル60が検出する重量値は変化する。基板保持部40が燐酸溶液中に浸漬し始めてから処理位置で停止するまでは、重量が安定しないため、その間にロードセル60によって取得された処理槽10の総重量に関する信号は全て破棄される。
そして、基板保持部40が処理位置で停止し、基板Wが処理液中に浸漬されると、処理槽10の総重量がロードセル60によって測定される(ステップS6)。制御部90では、ロードセル60によって測定された処理槽10の総重量から処理槽10の自重が差し引かれる。これによって、処理槽10に貯留されている燐酸溶液の重量値が算出される(ステップS7)。そして、基板保持部40が処理位置に位置する場合に判定指標値との比較に用いられる基板浸漬条件での判定パラメータ値A(+),A(-)が新たに制御部90から読み出され、燐酸溶液の濃度に関する判定に使用される(ステップS8)。燐酸溶液の重量値がそれらの判定パラメータ値A(+),A(-)で定まる許容範囲外となっている場合、すなわち燐酸溶液の濃度が許容範囲内に収まっていないと判定された場合には、純水又は燐酸の供給による処理槽10内の燐酸溶液濃度の調整処理が行われる(ステップS9)。また、ステップ9において、燐酸溶液の調整処理を行うことによって基板Wの品質に難が生じる場合には、基板Wのエッチング処理が停止され、燐酸溶液中に浸漬されていた基板Wがロットアウトされるなどの処理が行われる。
このように、本実施形態では、所定体積の燐酸溶液が貯留された処理槽10の総重量がロードセル60によって測定され、その総重量を反映した判定指標値に基づいて、燐酸溶液の濃度に関する判定が行われる。このため、処理槽10内に形成される燐酸溶液の液流が、図3(a)に示される状態、又は図3(b)に示される状態のいずれであろうと関係なく、燐酸溶液の濃度に関する判定を正確に行うことができる。
また、ノズル502に燐酸溶液を供給する配管31は可撓性を有する部材で構成されている。このため、配管31からノズル502を介して処理槽10に加わる外力の変動を抑制できる。従って、燐酸溶液を貯留した状態での処理槽10の総重量の測定精度が向上し、燐酸溶液の濃度判定をより正確に行うことができる。
<2.第2の実施形態>
第1の実施形態では、処理槽10の外側に設けられたロードセル60によって検出された、燐酸溶液が貯留された処理槽10の総重量に基づいて処理液の濃度が算出されていたが、このような形態には限られない。
第2の実施形態では、基板Wを保持した基板保持部40が処理液中に浸漬された状態でこれらに作用する浮力の変化を検知することにより、処理液の濃度変化を検知する。具体的には、基板保持部40の上側の所定位置に、この基板保持部40のうち当該所定位置よりも下の部分(以下「下側部分」と称する場合がある。)と、基板保持部40によって保持される基板Wとの総重量を測定する総重量測定部として歪みゲージ60bが設けられた形態が示されている。
歪みゲージ60bが設けられる設置位置GPは、処理槽10に貯留された燐酸溶液中に基板保持部40が浸漬された場合に、燐酸溶液の液面よりも上となる位置に設定される。特に、本実施形態は、燐酸溶液の液面から外側に延び出ている基板保持部40の部分であって、基板保持部40と基板保持部40を移動させる移動機構403との取付部分405の近傍の設置位置GPに歪みゲージ60bが設けられている。これによって、歪みゲージ60bは、基板保持部40に生じる歪みを測定することができる。この歪みは、基板保持部40の下側部分とそれによって保持される基板Wとの総重量を反映している。
本実施形態における基板保持部40は片持ちで保持されている。このため、基板保持部40は、基板保持部40の吊下部402と移動機構403との取付部分405を起点にして曲がりやすい構造である。
なお、本実施形態では、基板保持部40は、複数の基板Wを縦姿勢で配列して保持する基板保持本体401と、処理槽10の外部から基板保持本体401を片持ちで処理槽10内に吊り下げる吊下部402と、を有する形態であるが、このような形態には限られない。基板保持部40は、基板保持本体401が両持ちで吊り下げられることで支持される構造を有していても構わない。
このような形態の基板処理装置1bが採用された場合の処理の流れについて図7を参照しつつ説明する。
はじめに、基板Wを保持した状態の基板保持部40が処理槽10の外部から処理槽10の内部に吊り下げられ、基板保持部40の下側部分、つまり基板Wが保持された基板保持本体401と吊下部402の一部とが処理槽10内の燐酸溶液中に浸漬される(ステップS11)。これによって、基板保持部40に生じる歪みを歪みゲージ60bが検出する(ステップS12)。具体的には、燐酸溶液の濃度が変動した場合には、燐酸溶液の比重が変化するため、燐酸溶液中に浸漬されている基板W及び基板保持部40のうち浸漬部分に作用する浮力が変化する。なぜなら浮力は、液体中に占める部材の体積に相当する液体の重量に比例するためである。この基板保持部40のうち浸漬部分及び基板Wに作用する浮力によって、基板保持部40に歪みが生じ(あるいは歪みが変化し)、それが歪みゲージ60bによって検出される。歪みは、浮力が作用した状態での基板Wと基板保持部40の下側部分との総重量(以下「吊下総重量」)を反映している。
この歪みが所定の許容範囲内に収まるか否かが判定されることによって、燐酸溶液の濃度に関する判定が行われる(ステップS13)。
この判定のために、判定パラメータ値B(+),B(-)があらかじめ決定されてメモリ93に記憶されている。これらの判定パラメータ値B(+),B(-)は、燐酸溶液の濃度の許容範囲を規定する上限閾値および下限閾値にそれぞれ対応して決定された、吊下総重量の上限閾値および下限閾値である。つまり、燐酸溶液の濃度が上限濃度閾値と一致しているときの吊下総重量が上限閾値B(+)であり、燐酸溶液の濃度が下限濃度閾値と一致しているときの吊下総重量が下限閾値B(-)である。これらの判定パラメータ値B(+),B(-)は、第1の実施形態における判定パラメータ値A(+),A(-)に対応する意義を有する。
判定の結果、燐酸溶液の濃度が許容範囲内に収まっていないと判定された場合に実施される処理については第1の実施形態と同様に、純水又は燐酸の供給による処理槽10内の燐酸溶液濃度の調整処理が行われる(ステップS14)。また、ステップ14において、燐酸溶液の調整処理を行うことによって基板Wの品質に難が生じる場合には、基板Wのエッチング処理が停止され、燐酸溶液中に浸漬されていた基板Wがロットアウトされるなどの処理が行われる。
以上のように、本実施形態では処理槽10内の燐酸溶液に浸漬された状態での基板保持部40(の下側部分)と基板Wとの総重量が歪みとして測定される。この総重量は、燐酸溶液による基板保持部40の浸漬部分と基板Wとの双方に作用する浮力によって変化し、その浮力は、基板Wおよび基板保持部40の浸漬部分の体積(浸漬体積)と処理液の比重とによって定まる。浸漬体積は(基板枚数が同じであれば)固定値であるから、これらの総重量を測定することは、処理液の比重(従って処理液の濃度)を間接的に測定していることになる。従って、処理槽10内における燐酸溶液の液流の状態に影響されることなく燐酸溶液の濃度の判定をより正確に行うことができる。
なお、本実施形態において、図8に示されるように、歪みゲージ60bが取り付けられている基板保持部40の裏側の部分には窪み406が形成されていることが望ましい。これによって、歪みゲージ60bは、取付部分405を起点としてより振れやすくなるため、歪み量は大きくなり、浮力の変化による基板保持部40の歪みを容易に検出することが可能になる。
また、予め歪み量と燐酸溶液の比重との相関関係、又は歪み量と燐酸溶液の濃度との相関関係を求めておいて、歪み量から求められた燐酸溶液の比重、又は濃度を判定指標値として求める形態であっても構わない。すなわち、この実施形態で直接に測定されるのは基板保持部40の下側部分と基板Wとの総重量であるが、そのようにして測定した総重量を反映した他の判定指標値を用いて濃度判定をしてもよく、基板保持部40の下側部分と基板Wとの総重量の測定値と一対一の関係がある量であれば、種々のものを判定指標値として採用できる。
さらに、この実施形態では基板保持部40が片持ち型式であるために歪みゲージ60bを用いているが、基板Wを縦姿勢で配列したボート状の保持部材緒本体をその両側から吊り下げているような場合(両持ち型式である場合)には、歪みゲージではなく、両側の吊り下げ部にロードセルを配置して基板保持部40と基板Wとの総重量を測定することができる。
なお、「基板保持部と基板Wとの総重量の測定」と表現する場合における「総重量」は、必ずしも基板保持部40の全体の重量を含むことを意味するものではなく、この実施形態での例のように基板保持部のうち下側部分(歪みゲージよりも下の部分)と基板との総重量という場合も含む概念である。
<3.第3の実施形態>
続いて、第3の実施形態について説明する。図9には、本発明の第3の実施形態に係る基板処理装置1cの側面図が示されている。
本実施形態では、基板処理装置1cは、燐酸と純水とを混合することで得られた燐酸溶液中に基板Wを浸漬させ、基板Wの表面に形成されたシリコン窒化膜をエッチング処理する装置に相当する。しかしながら、このような形態に限られるものではなく、例えば基板Wの洗浄装置など、処理液中に基板Wを浸漬させて処理を行う装置に適用可能である。
この基板処理装置1cは、処理液として燐酸溶液を貯留する処理槽10、処理槽10の周囲に設けられた回収槽20、回収槽20の処理液を処理槽10に送液する液循環部30、処理槽10内で基板Wを保持する基板保持部40、燐酸溶液を供給する処理液供給部50、不活性ガスを噴出してガスの圧力を測定するガス圧力測定部80及び燐酸溶液の流速を検出する流速検出センサ70を主に備える。
処理槽10は、内部に処理液である燐酸溶液を貯留する。この燐酸溶液中に基板Wが浸漬されて基板処理が行われる。
回収槽20は、処理槽10の外側の側面の周囲に設けられており、処理槽10からあふれ出た燐酸溶液を受け止める。処理槽10からあふれ出て回収槽20に受け止められた燐酸溶液は、処理槽10の底部開口と回収槽20の底部開口とを接続する配管31を流れ、後に詳述するノズル502から処理槽10に再供給される。
液循環部30は、配管31、循環ポンプ32、ヒータ33及び濾過フィルタ34を備える。具体的には、回収槽20の底部開口から処理槽10の底部開口に向けて循環ポンプ32、ヒータ33及び濾過フィルタ34が配管31に対して順に設けられている。
燐酸溶液は、循環ポンプ32の駆動によって配管31内を流れる。そして、燐酸溶液は、ヒータ33において配管31を介して所定の温度に加熱され、濾過フィルタ34において不純物を除去されることによって一定レベルの清浄度で処理槽10に再供給される。
配管31を流れる燐酸溶液は、処理槽10の下部に設置された一対のノズル502から処理槽10の内部に供給される。このノズル502はパイプ状の構造を有しており、処理槽10の内部において、長手方向がY軸方向に沿うようにして設けられている。このノズル502の側面において、複数の吐出孔503が所定間隔をおいて設けられている。配管31を流れてきた燐酸溶液は、この吐出孔503から吐出されることによって処理槽10の内部に供給される。
基板保持部40は、起立姿勢で基板Wを支持するとともに、処理槽10の上方における待機位置と、処理槽10の内部における処理位置との間で昇降移動する。基板保持部40は、複数の基板Wを縦姿勢で配列して保持する基板保持本体401と、処理槽10の外部から基板保持本体401を片持ちで処理槽10内に吊り下げる吊下部402と、を有している。処理位置において、基板保持部40が保持する基板Wは、処理槽10に貯留された燐酸溶液中に浸漬され、エッチング処理が行われる。
回収槽20の上方には、燐酸溶液の新液を供給する処理液供給部50が設けられている。処理液供給部50は、燐酸が貯留されている燐酸槽51、燐酸槽51に貯留された燐酸の供給量を制御する燐酸流量制御弁52、純水が貯留されている純水槽55、純水槽55に貯留された純水の供給量を制御する純水流量制御弁56、そして、これらの液体を供給する供給配管57を備える。
流速検出センサ70は、処理槽10内における液流の流速を測定する。この流速検出センサ70は、その検出端701が、一対のノズル502のそれぞれから等しい距離に相当する位置に配置された状態で設置されている。つまり、X軸方向における処理槽10の中心位置に配置されている。なお、処理槽10のY軸方向においては、基板保持部40と干渉しない位置、つまり基板保持部40のY軸方向における両端のうちの一方の位置に配置されている。この流速検出センサ70が、検出端701における液流の圧力を検出する。流速検出センサ70が本実施形態における流速測定部に相当する。
図10には、処理槽10の内部に吐出された燐酸溶液による液流の形成状態が示されている。具体的には、図10(a)には、ノズル502それぞれの設置位置、又は吐出孔503の加工が正確に行われた場合に形成される液流の状態が示されている。一方、図10(b)には、ノズル502の設置位置、又は吐出孔503の加工に誤差が含まれる場合に形成される液流の状態が示されている。
図10(a)では、各吐出孔503から吐出された燐酸溶液の吐出角度及び吐出速度のバランスがよいため、ノズル502それぞれから吐出された液流は、一対のノズル502の間で衝突する、時計回りの回転流と反時計回りの回転流との2つの回転流として形成される。
一方、図10(b)では、各ノズル502の設置位置についてのバランスがとれておらず、加工に誤差を含むことによって、処理槽10の全体に時計回り、又は反時計回りの一つの回転流として形成される。
図10(a)に示される液流状態と図10(b)に示される液流状態とのいずれが形成されるかについては、基板処理装置1に設置されるノズル502の精度によって決定される。
このように、処理槽10内に形成される液流は、主に2通りに分けられる。液流は、流速検出センサ70の設置位置付近では、図10(a)に示されるZ軸方向に向かう流れと図10(b)に示されるX軸方向に向かう流れとに分けられる。従って、流速検出センサ70の検出端701における圧力は、液流の形成状態に応じて主に2通りの値で示される。換言すれば、事前に流速の値と液流の形成状態との関係が把握されることによって、液流の流速の値から、処理槽10内に形成される液流の状態が、図10(a)に示される状態であるか、図10(b)に示される状態であるか判別することができる。
基板処理装置1において、どちらの液流状態が形成されるかは、実際に基板処理を行うまでは分からない。また、形成される液流状態は、吐出流量などの条件によらない、基板処理装置1における固有の流れとなる。
基板保持部40は、起立姿勢で基板Wを支持するとともに、処理槽10の上方における待機位置と、処理槽10の内部における処理位置との間で昇降移動する。基板保持部40は、複数の基板Wを保持する基板保持本体401と、処理槽10の外部から基板保持本体401を片持ちで処理槽10内に吊り下げる吊下部402と、で構成される。基板保持部40が保持する基板Wは処理槽10に貯留された燐酸溶液中に浸漬され、所定の処理位置においてエッチング処理が行われる。
ガス圧力測定部80は、ガス放出配管81と、圧力センサ82と、窒素ガス供給源83と、窒素供給弁84を備える。制御部90からの指示に応じて窒素供給弁84が所定の開度で開放されることにより、ガス放出配管81には窒素ガス供給源83から窒素ガスが供給される。このガス放出配管81の先端部801は処理槽10内の所定の高さに位置する。このガス放出配管81は、高温の酸性溶液(燐酸溶液)に接するため、材質は耐熱性、耐薬性に優れたフッ素樹脂性とすることが望ましい。このガス圧力測定部80が圧力測定部に相当する。
圧力センサ82は、ガス放出配管81内の窒素ガス圧力を測定し、測定した窒素ガス圧力に基づく電圧値の検出信号を制御部90に出力する。
窒素ガス圧力は、ガス放出配管81の先端が位置する深さにおける燐酸溶液の液圧とみなされる。ここで、液圧は燐酸溶液の液面からガス放出配管81の先端までの深さと、燐酸溶液の比重と、を変数とする関数で表すことができる。従って、燐酸溶液の液面からガス放出配管81の先端までの所定深さと窒素ガス圧力に基づく電圧値との関係が予め求められることで、処理槽10内の燐酸溶液の比重を算出することができる。このようなガス放出配管81によって算出された比重が、本実施形態における第1の濃度指標値に相当する。
図10には本実施形態における制御部90のハードウェア構成が示されている。つまり、制御部90は、CPU91、ROM92、メモリ93、メディアドライブ94、表示部95、操作部96等で構成されている。これらのハードウェアは、それぞれバスライン97によって電気的に接続された構成となっている。
CPU91は、ROM92に記憶されたプログラム(または、メディアドライブによって読み込まれたプログラム)Pに基づいて、上記ハードウェア各部を制御し、基板処理装置1bの機能を実現する。
ROM92は、基板処理装置1cの制御に必要なプログラムPやデータを予め格納した読み出し専用の記憶装置である。
メモリ93は、読み出しと書き込みとが可能な記憶装置であり、CPU91による演算処理の際に発生するデータなどを一時的に記憶する。メモリ93は、SRAM、DRAMなどで構成される。
メディアドライブ94は、記録媒体(より具体的には、CD−ROM、DVD(Digital Versatile Disk))、フレキシブルディスクなどの可搬性記録媒体)Mからその中に記憶されている情報を読み出す機能部である。
操作部96は、キーボード及びマウスによって構成される入力デバイスであり、コマンドや各種データの入力といったユーザ操作を受け付ける。操作部96が受けたユーザ操作は信号としてCPU91に入力される。
表示部95は、カラーLCDのようなディスプレイ等を備え、各種のデータや動作状態を可変表示する。
この制御部90では、基板処理に先立って、静圧下における燐酸溶液の比重と、図10(a)に示される液流状態で算出される燐酸溶液の比重と、図10(b)に示される液流状態で算出される燐酸溶液の比重との関係が予め求められている。これに基づいて、図10(a)に示される液流状態で算出される燐酸溶液の比重を静圧下における燐酸溶液の比重に換算するための補正係数と、図10(b)に示される液流状態で算出される燐酸溶液の比重を静圧下における燐酸溶液の比重に換算するための補正係数とがあらかじめ実験またはシミュレーションによって決定されて、制御部90において記憶されている。この補正係数が使用されて、液流が形成されている状態で算出された比重を換算することにより、液流状態によらない正確な比重が求められる。つまり、制御部90が本実施形態における第1濃度指標値算出部、第2濃度指標値算出部及び濃度算出部に相当する。
続いて、図12に示されるフローチャートを用いて、処理の流れについて説明する。
はじめに、燐酸溶液を処理槽10内に供給する。処理槽10からあふれ出た燐酸溶液は、回収槽20から配管31を通り、処理槽10に再供給される。
このように基板保持部40が処理槽10内に浸漬されていない状態で、処理槽10に貯留された燐酸溶液の所定深さで、ガス放出配管81から窒素ガスが放出される(ステップ21)。このガスの放出圧力から燐酸溶液の液圧が測定される(ステップS22)。そして、燐酸溶液の液圧から制御部90では燐酸溶液の比重(第1の濃度指標値)が算出される(ステップS23)。
それとともに、流速検出センサ70が検出される処理槽10内に形成される燐酸溶液の流速を測定する(ステップS24)。この流速に基づいて、処理槽10内に形成される液流の状態が判別される(ステップS25)。すなわち、図10(a)のような液流状態(双流)の場合には、2つの回転流のそれぞれの外縁部に流速検出センサ70の検出端701が位置しているため、検出端701で検出される燐酸溶液の流速は比較的大きいが、図10(b)のような液流状態(単流)の場合には、1つの回転流の中心近くに流速検出センサ70の検出端701が位置しているため、検出端701で検出される燐酸溶液の流速は比較的小さい。そこで、検出端701で検出された流速値と所定の流速閾値とを比較し、検出された流速値が流速閾値よりも大きい場合には、図10(a)のような液流状態であると判定して、図10(a)の流れ状態に対応して準備された補正係数を適用する。また、検出端701で検出された流速値が流速閾値よりも小さい場合には、図10(b)のような液流状態であると判定して、図10(b)の流れ状態に対応して準備された補正係数を適用する。
このようにして、判別された燐酸溶液の液流に応じた補正係数が制御部90において読み出される(ステップS26)。この読み出された補正係数による補正が、ガス圧力測定部80における処理によって求められた第1の比重(第1の濃度指標値)に対して行われ、燐酸溶液の比重、即ち本実施形態における第2の比重(第2の濃度指標値)が算出される(ステップS27)。
このようにして算出された第2の比重が、所定の許容範囲に収まっているか否かが判断され(ステップS28)、所定の許容範囲に収まっている場合には、基板Wを保持した基板保持部40が燐酸溶液中に浸漬され、基板処理が行われる(ステップS29)。
また、第2の比重が所定の許容範囲外である場合には、燐酸流量制御弁52、又は純水流量制御弁56のいずれかが所定の開度で開放されて、燐酸溶液の比重(第2の濃度指標値)が所定の許容範囲内に収まるように、燐酸又は純水の供給が行われる。比重が所定の範囲内に収まった段階で、基板Wを保持した基板保持部40が燐酸溶液中に浸漬され、基板処理が行われる。
このような濃度の調整処理は、基板保持部40が燐酸溶液中に浸漬されている状態であっても実施可能である。この場合には、第2の濃度指標値としての第2の比重が所定の許容範囲外であると、例えば警報が発せられるとともに、基板Wの処理が停止するなどの対応がとられる。
このように、従来であれば同一濃度の燐酸溶液であっても、ガス圧力測定部80が放出した窒素ガスの圧力は処理槽10内における燐酸溶液の液流状態に応じて変化するため、正確に濃度を測定することができなかった。しかしながら、本実施形態では、処理槽10内における液流状態の判別を行うことが可能であるとともに、予め液流状態に応じた補正係数を決定しておくことができる。従って、液流状態に応じた補正を行うことが可能であり、処理槽10内に形成される燐酸溶液の液流の状態によらず、正確な燐酸溶液の濃度を求めることができる。
また、流速検出センサ70の検出端701が、一対のノズル502のそれぞれから等しい距離に相当する位置に設けられている。このため、液流状態の変化による流速の変化量は、この位置において大きく検出されるため、処理槽10内における液流状態の判別が行いやすい。
なお、本実施形態では、濃度指標値として燐酸溶液の比重が用いられたが、このような形態には限られない。濃度指標値は、例えば比重から算出された燐酸溶液の濃度そのものであっても構わない。
なお、本実施形態では、図10(b)に示される液流の形成状態は反時計周りに形成されているが、時計周りに液流が形成される形態であっても構わない。
また、本実施形態では、基板処理装置1cが一対のノズル502を備える形態であったがこのような形態には限られない。ノズル502が処理槽10に一つ設けられている形態であっても、処理槽10やノズル502の個体差や、基板Wの配列状態の差によって、処理液の流れの状態が変化する場合もあるため、本発明は適用可能である。
さらに、流速検出センサは、上記の実施形態のように流速の大きさを検出するセンサでもよく、また流速の方向を検出するセンサであってもよい。図10(a)のような流れの場合には、流速検出センサ70の検出端701の位置で処理液の縦流(上下流)が生じる一方、図10(b)のような流れの場合は、検出端701の位置で処理液の横流(左右流)が生じるため、流速の方向判定によって液流の種類を判定できるためである。
この場合には、流れの方向についての閾値(たとえば鉛直方向に対して45度斜め上の方向)を設定し、流れの方向がその方向閾値よりも水平方向に近いか鉛直方向に近いかによって、補正係数を切り替えればよい。
1 基板処理装置
10 処理槽
31 配管
40 基板保持部
60 ロードセル
60b 歪みゲージ
70 流速検出センサ
82 圧力センサ
401 基板保持本体
402 吊下部
406 窪み
502 ノズル
W 基板

Claims (12)

  1. 処理液を貯留する処理槽と、
    所定体積の前記処理液が貯留された状態における前記処理槽の総重量を測定する重量測定部と、
    前記総重量を反映した判定指標値に基づいて、前記処理液の濃度に関する判定を行う濃度判定部と、
    を備える基板処理装置。
  2. 請求項1に記載の基板処理装置であって、
    前記処理槽内に設けられるとともに前記処理液を前記処理槽に供給する供給ノズルと、
    可撓性を有する部材を用いて構成されており、前記供給ノズルに前記処理液を送液する処理液配管と、
    をさらに備える基板処理装置。
  3. 請求項1又は2に記載の基板処理装置であって、
    前記重量測定部は、前記基板を保持した前記基板保持部が前記処理槽外にあるときに前記処理槽の総重量を測定することを特徴とする基板処理装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか一つに記載の基板処理装置であって、
    前記重量測定部は、前記基板を保持した基板保持部が前記基板とともに前記処理槽内の前記処理液に浸漬された状態で前記処理槽の総重量を測定することを特徴とする基板処理装置。
  5. 処理液を貯留する処理槽と、
    前記基板を保持した状態で前記処理槽の外部から前記処理槽内に吊り下げられて、前記処理槽内の処理液に浸漬された基板保持部と、
    前記処理液に浸漬されたときに前記基板保持部のうち前記処理液の液面より上となる所定位置に設けられるとともに、前記基板とともに前記基板保持部が前記処理液内に浸漬された状態で、前記基板保持部のうち前記所定位置から下の部分の総重量を測定する総重量測定部と、
    前記総重量を反映した判定指標値に基づいて、前記処理液の濃度に関する判定を行う濃度判定部と、
    を備える基板処理装置。
  6. 請求項5に記載の基板処理装置であって、
    前記基板保持部は、
    複数の基板を縦姿勢で配列して保持する基板保持本体と、
    前記処理槽の外部から、前記基板保持本体を片持ちで前記処理槽内に吊り下げる吊下部と、
    を有しているとともに、
    前記所定位置は前記吊下部に設定されており、
    前記総重量測定部が前記吊下部における前記基板保持部の歪みを検出する歪みゲージを有することを特徴とする基板処理装置。
  7. 請求項6に記載の基板処理装置であって、
    前記吊下部のうち、前記歪みゲージが取り付けられた前記所定位置の裏側に窪みが形成されていることを特徴とする基板処理装置。
  8. 基板処理装置の処理槽内に貯留された処理液の濃度を判定する方法であって、
    所定体積の前記処理液が貯留された状態における前記処理槽の総重量を測定する重量測定工程と、
    前記総重量を反映した判定指標値に基づいて、前記処理液の濃度に関する判定を行う濃度判定工程と、
    を備える処理液濃度判定方法。
  9. 基板処理装置の処理槽内に貯留した処理液の濃度を判定する方法であって、
    基板を保持した基板保持部を、前記処理槽の外部から前記処理槽内に吊り下げて、前記基板保持部の下側部分を前記基板とともに前記処理槽内の処理液に浸漬させる浸漬工程と、
    前記浸漬工程において、前記基板と前記基板保持部との総重量を測定する総重量測定工程と、
    前記総重量を反映した判定指標値に基づいて、前記処理液の濃度に関する判定を行う濃度判定工程と、
    を備える処理液濃度判定方法。
  10. 処理液を貯留する処理槽と、
    前記処理液中の所定深さからガスを放出し、前記ガスの放出圧力から前記処理液の液圧を測定する圧力測定部と、
    前記処理液の流速を測定する流速測定部と、
    前記液圧に基づいて前記処理液の第1の濃度指標値を算出する第1濃度指標値算出部と、
    前記流速に応じて前記処理槽内における前記処理液の液流状態を判別し、前記液流状態に応じた補正を、前記第1の濃度指標値に対して行い、第2の濃度指標値を算出する第2濃度指標値算出部と、
    前記第2の濃度指標値に基づいて前記処理液の濃度に関する判定を行う濃度判定部と、
    を備える基板処理装置。
  11. 請求項10に記載の基板処理装置であって、
    前記処理槽の内側に設けられるとともに前記処理液を前記処理槽に供給する一対の供給ノズルをさらに備え、
    前記流速測定部の検出端が、前記一対の供給ノズルのそれぞれから等しい距離に相当する位置に設けられていることを特徴とする基板処理装置。
  12. 基板処理装置の処理槽内に貯留された処理液の濃度を判定する方法であって、
    処理液中の所定深さからガスを放出し、前記ガスの放出圧力から前記処理液の液圧を測定する圧力測定工程と、
    前記処理液の流速を測定する流速測定工程と、
    前記液圧に基づいて前記処理液の第1の濃度指標値を算出する第1濃度指標値算出工程と、
    前記流速に応じて前記処理槽内における前記処理液の液流状態を判別し、前記液流状態に応じた補正を、前記第1の濃度指標値に対して行い、第2の濃度指標値を算出する第2濃度指標値算出工程と、
    前記第2の濃度指標値に基づいて前記処理液の濃度に関する判定を行う濃度判定工程と、
    を備える処理液濃度判定方法。
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