JP2013166741A - 消化管ホルモン分泌調節剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】医薬又は食品として有用な消化管ホルモン分泌調節剤の提供。
【解決手段】重量平均分子量20万超〜90万以下のアルギン酸又はその塩を有効成分とする消化管ホルモン分泌調節剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、消化管ホルモン分泌調節剤に関する。
消化管ホルモンは、消化管粘膜内に散在する特定の内分泌細胞から産生され、消化管、肝、胆、膵等へ作用してその分泌と運動を調節することが知られているホルモンである。
Glucagon−like peptide−1(GLP−1)は、インクレチン(incretin: Intestine Secretion Insulin)作用を備えたホルモンであり、膵β細胞からのインスリン分泌を促進させ、あるいは膵臓からのグルカゴン分泌を抑制することにより、血糖値を低下させる。GLP−1による血糖値低下作用は、低血糖によるグルカゴン分泌と拮抗せず、またインスリン濃度に依存しないことが報告されていることから、糖尿病患者の血糖値制御に有用である。GLP−1投与により1型糖尿病患者及び2型糖尿病患者で共にインスリン量が減少したことが報告されている(非特許文献1)。
他のGLP−1の作用としては、膵β細胞の増殖促進、胃排泄や胃酸分泌の抑制、食欲と摂食の抑制等が知られている(非特許文献2)。また、中枢神経系を介した記憶学習能力向上作用や、神経突起伸長促進作用、神経傷害によるアポトーシスからの保護作用があることが知られており(非特許文献3〜4)、認知症等の神経変性疾患や糖尿病に伴う神経障害の改善に有用であると考えられている。
従って、GLP−1の効果を高めることは、肥満、糖尿病等の生活習慣病の改善に有用である。近年では、GLP−1補充療法やGLP−1受容体(GLP−1R)アゴニストを利用した糖尿病治療法の開発も進められている。しかし、通常GLP−1は非常に分解され易く、生体内での半減期は非常に短いため、体外からGLP−1を投与しても、その血中濃度を一定に保つのは非常に難しい。従って、生体内でのGLP−1濃度を長時間にわたって高めるためには、外からの投与よりも内因性GLP−1の分泌を促進することが望ましい。
Gastric inhibitory polypeptide(GIP)は、胃酸分泌抑制作用や胃運動抑制作用を有することが知られている。また、GIPは、膵β細胞からのインスリン分泌を促進し、インスリン存在下でのグルコースの脂肪細胞への取り込みを亢進することが知られている。そのため、GIPの作用が肥満の一要因になっているとも考えられ、事実、GIPの機能を阻害すると、肥満が抑制されるとの報告がある(非特許文献5)。そのため、GIPの上昇抑制は、食後の消化促進や胃もたれの改善、又は肥満の予防・改善等に有効であると考えられる。
ペプチドYY(PYY)は1968年にブタの小腸より単離されたペプチドで、ニューロペプチドY(NPY)、膵ポリペプチド(PP)とともに一つのペプチドファミリーを形成している。PYYは、主に下部消化管(回腸および結腸)の粘膜層内細胞から食後分泌される。PYYの末梢投与は膵外分泌および腸運動を抑制させることが知られている。
これまでの研究では、GLP−1の分泌を促進する物質として、パルミチン酸、オレイン酸、肉加水分解物(MH)、ガストリン放出ペプチド(GRP)、カルバコール、フォルスコリン、イオノマイシン、酢酸ミリスチン酸ホルボール(PMA)、必須アミノ酸(EAA)、ロイシン、イソロイシン、スキムミルク、カゼイン、レプチン、ムスカリン性受容体M1、M2が報告されている。
また、GIPの機能を阻害する物質として、3−ブロモ−5−メチル−2−フェニルピラゾロ[1,5−a]ピリミジンー7−オール(BMPP)が知られ、食後GIPの分泌を抑制するものとして、グアガム等が知られている。
また、PYYの分泌を促進するものとして、レジスタントスターチ、ラクチトール及びβ−グルカンが知られている。
また特許出願人は、これまでに、平均分子量20万以下、好ましくは10万以下のアルギン酸やその塩にGIP分泌抑制作用があることを見出し、特許出願している(特許文献1)。さらに特許出願人は、平均分子量1〜6万のアルギン酸カリウムにGIP分泌抑制作用(特許文献2)及び肥満予防改善作用(特許文献3)があること、ならびに平均分子量1〜10万のアルギン酸又はその塩にペプチドYY分泌促進作用があること(特許文献4)を見出し、特許出願している。
しかし、これらのアルギン酸又はその塩は、いずれも平均分子量20万以下、特に10万以下という比較的低分子量のものであった。さらに、特許出願2〜4では、平均分子量が20万超アルギン酸又はその塩は、粘度が高いため、喉ごし、嚥下のしやすさ等の観点から好ましくないものとされていた。
他方、平均分子量が20万超のアルギン酸又はその塩は、食品の増粘剤や歯科印象剤のゲル化剤として広く使用されている。例えば、特許文献5及び6には、タンパク質とpH2から4の間で変性または加水分解しないバイオポリマー増粘剤とを配合し、胃内でゲルを形成して胃の膨張を導くことで促進された満腹効果を有する食品組成物が開示され、バイオポリマー増粘剤として好ましい分子量範囲が20万〜40万のアルギン酸塩が例示されている。しかし、これらの平均分子量が20万超のアルギン酸又はその塩については、消化管ホルモン分泌調節を有することは知られていなかった。
特開2006−342085号公報 特開2009−149621号公報 特開2011−021012号公報 特開2011−121885号公報 米国特許公開公報2005/0233045 米国特許公開公報2005/0084592
医学のあゆみ, 2009, 231(7):755-758 Eur J Pharmacol, 2002, 440(2-3):269-279 Nat Med, 2003, 9:1173-1179 J. Pharmacol. Exp. Ther., 2002, 302(3):881-888 Miyawaki Kら、NAT Med., 2002, Jul;8(7):738-42
本発明は、医薬又は食品として有用な消化管ホルモン分泌調節剤を提供することに関する。
本発明者らは、アルギン酸又はその塩の消化管ホルモン分泌に対する作用について詳細に検討し、平均分子量20万超〜90万のアルギン酸又はその塩が、GIP分泌抑制及びPYY分泌促進作用を有するとともに、GLP−1分泌促進作用を更に有しており、消化管ホルモン分泌調節に優れた作用を発揮し得ることを見出した。
すなわち、本発明は以下を提供する。
(1)重量平均分子量20万超〜90万以下のアルギン酸又はその塩を有効成分とする消化管ホルモン分泌調節剤。
(2)消化管ホルモン分泌調節が食後GLP−1分泌促進である、(1)の調節剤。
(3)消化管ホルモン分泌調節が食後GIP分泌抑制である、(1)の調節剤。
(4)消化管ホルモン分泌調節が食後ペプチドYY分泌促進である、(1)の調節剤。
(5)重量平均分子量20万超〜90万以下のアルギン酸又はその塩を有効成分とする肥満予防及び/又は改善剤。
(6)重量平均分子量20万超〜90万以下のアルギン酸又はその塩を有効成分とする内臓脂肪蓄積抑制剤。
(7)重量平均分子量が25万以上50万以下である(1)〜(6)のいずれか1に記載の剤。
(8)アルギン酸の塩がアルギン酸カリウムである(1)〜(7)のいずれか1項に記載の剤。
本発明の消化管ホルモン分泌調節剤は、食後におけるGLP−1、GIP、及びペプチドYYの分泌を調節することができ、また内臓脂肪蓄積抑制や肥満予防及び/又は改善に有用である。
食後最大血中GIP値(平均±S.E.)。グラフ中のP値はコントロール群と比較したFisher’s PLSD検定の結果を示す。 食後の血中GIP経時変化(平均±S.E.)。*:P<0.05、**:P<0.01(vs.対照、paired t-test)。#:P<0.05(アルギン酸K(平均分子量41万)vs.アルギン酸K(平均分子量5万)、paired t-test)。 食後の血中GLP−1経時変化(平均±S.E.)。*:P<0.05(vs.対照、paired t-test)。#:P<0.05(アルギン酸K(平均分子量41万)vs.アルギン酸K(平均分子量5万)、paired t-test)。 食後の血中PYY経時変化(平均±S.E.)。*:P<0.05、**:P<0.01(vs.対照、paired t-test)。
本明細書において、「GLP−1分泌促進」とは食事を摂取することで引き起こされる生体内でのGLP−1分泌を促進することを意味する。あるいは、「GLP−1分泌促進」とは、主として食後に生じる生体内でのGLP−1分泌に伴う血中GLP−1濃度上昇を増強するか、上昇した血中GLP−1濃度を維持するか、又は上昇した血中GLP−1濃度の低下を抑制することをいう。
本明細書において、「GIP分泌抑制」とは、食事を摂取することで引き起こされる生体内でのGIP分泌を抑制することを意味する。あるいは、「GIP分泌抑制」とは、主として食後に生じる生体内でのGIP分泌に伴う血中GIP濃度の上昇を抑制するか、又は上昇した血中GIP濃度の低下を促進することをいう。
本明細書において、「ペプチドYY(PYY)分泌促進」とは、主として食後に生じる生体内でのペプチドYY分泌を促進することを意味する。あるいは、「ペプチドYY(PYY)分泌促進」とは、生体内でのペプチドYY分泌に伴う血中ペプチドYY濃度上昇を増強するか、上昇した血中ペプチドYY濃度を維持するか、又は上昇した血中ペプチドYY濃度の低下を抑制することをいう。
本発明における「食後」とは摂取した食事中の炭水化物がおおむね吸収されるまでの時間を指し、食事の摂取後の直後(0分)から6時間後まで、好ましくは5時間後まで、より好ましくは4時間後まで、さらに好ましくは3時間後までの時間を指す(Diabete Care,2001,24(4):775−778)。
本明細書において、「非治療的」とは、医療行為、すなわち治療による人体への処置行為を含まない概念である。
本明細書において、「改善」とは、疾患、症状又は状態の好転、疾患、症状又は状態の悪化の防止又は遅延、あるいは疾患又は症状の進行の逆転、防止又は遅延をいう。
本明細書において、「予防」とは、個体における疾患若しくは症状の発症の防止又は遅延、あるいは個体の疾患若しくは症状の発症の危険性を低下させることをいう。
アルギン酸は、全ての褐藻類に細胞壁間物質として分布するウロン酸(β−D−マンヌロン酸とα−L−グルロン酸)を主要構成糖とする高分子酸性多糖であり、1構成単位に1つのカルボキシル基を持つ。本発明に用いるアルギン酸又はその塩において、β−D−マンヌロン酸とα−L−グルロン酸の割合や配列順序は特に制限されない。したがって、本発明においては、β−D−マンヌロン酸のみからなるブロック、α−L−グルロン酸のみからなるブロック、両者が混合しているブロックの全てを有するアルギン酸又はその塩を使用してもよいし、そのいずれか1種又は2種からなるアルギン酸又はその塩を使用してもよいが、このうち、アルギン酸の塩を使用することが好ましい。
本発明に用いるアルギン酸の塩としては、アルギン酸の金属塩が好ましく、アルギン酸の一価の金属イオンの塩がより好ましく、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カリウムがさらに好ましく、アルギン酸カリウムがなお好ましい。本発明に用いるアルギン酸塩は、一価の金属イオンの塩を10質量%以上含み、好ましくはカリウム塩を14質量%以上含み得る。また、本発明に用いるアルギン酸塩を構成する金属イオンは、異なる種類の金属イオンを含んでいてもよいが、好ましくは、該金属イオン中の80%以上は一価の金属イオンであり、より好ましくはカリウムイオンである。
本発明において用いられるアルギン酸又はその塩は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)法で測定した重量平均分子量は、肥満予防及び/又は改善効果の点から、20万超が好ましく、21万以上がより好ましく、25万以上がさらに好ましく、27万以上がなお好ましい。また、配合時の取り扱いなどの点から重量平均分子量は90万以下が好ましく、60万以下がより好ましく、50万以下がさらに好ましく、45万以下がなお好ましく、41万以下がさらになお好ましい。
よって、本発明において用いられるアルギン又はその塩の分子量は、20万超〜90万以下であればよいが、好ましい実施形態においては、20万超〜60万以下、より好ましくは20万超〜50万以下、さらに好ましくは20万超〜45万以下、なお好ましくは20万超〜41万以下、さらになお好ましくは20万超〜35万以下である。より好ましい実施形態においては、21万以上90万以下、好ましくは21万以上60万以下、より好ましくは21万以上50万以下、さらに好ましくは21万以上45万以下、なお好ましくは21万以上41万以下、さらになお好ましくは21万超〜35万以下である。さらに好ましい実施形態においては、25万以上60万以下、好ましくは25万以上50万以下、より好ましくは25万以上45万以下、さらに好ましくは25万以上41万以下である。なお好ましい実施形態においては、27万以上60万以下、好ましくは27万以上50万以下、より好ましくは27万以上45万以下、さらに好ましくは27万以上41万以下である。また、これら好ましい重量平均分子量範囲を有するアルギン酸カリウムを使用することがことさら好ましい。
本発明のアルギン酸又はその塩は、加圧加熱分解(特開平6−7093号公報)、または酵素分解(特開平2−303468号公報、特開平3−94675号公報、特開平4−169189号公報、特開平6−245767号公報、特開平6−217774号公報)等の方法により製造することができる。すなわち、例えば、原料となる高分子量アルギン酸塩や高分子量アルギン酸を、加圧加熱分解、常圧加熱分解、酵素分解等によって所望の分子量に低分子化し、必要に応じて中和、脱水、凍結乾燥することにより得ることができる。分子量の調整は、例えば、加熱分解では、反応pH、反応温度、反応時間等を制御することにより行うことができる。
後記実施例に示すように、平均分子量が20万超のアルギン酸又はその塩は、糖質、脂質、蛋白質を同時摂取した後に、血中GLP−1及びPYYを上昇させ、他方血中GIP上昇を低下させる作用を有する。しかもそれらの作用は、従来知られていた低分子量アルギン酸又はその塩の作用と比べてはるかに優れている。
したがって、重量平均分子量20万超〜90万以下のアルギン酸又はその塩(以下、本発明のアルギン酸又はその塩とも称する)は、食後におけるGLP−1分泌促進、GIP分泌抑制、PYY分泌促進等の、消化管ホルモン分泌調節のために使用することができ、且つこれらの作用を介して、内臓脂肪蓄積抑制、肥満予防及び/又は改善等のために使用することができる。上記使用は、ヒト若しくは非ヒト動物、又はそれらに由来する検体における使用であり得、また治療的使用であっても非治療的使用であってもよい。
また本発明のアルギン酸又はその塩は、食後におけるGLP−1分泌促進剤、GIP分泌抑制剤、PYY分泌促進剤等の消化管ホルモン分泌調節剤を製造するため、ならびに内臓脂肪蓄積抑制剤や肥満予防及び/又は改善剤を製造するために使用することができる。
すなわち、一態様において、本発明は、重量平均分子量20万超〜90万以下のアルギン酸又はその塩を有効成分とする消化管ホルモン分泌調節剤を提供し得る。一実施形態において、該消化管ホルモン分泌調節は、食後GLP−1分泌促進、食後GIP分泌抑制、又は食後ペプチドYY分泌促進であり得る。別の態様において、本発明は、重量平均分子量20万超〜90万以下のアルギン酸又はその塩を有効成分とする内臓脂肪蓄積抑制剤、ならびに肥満予防及び/又は改善剤を提供し得る。
上記本発明の剤は、本質的に重量平均分子量20万超〜90万以下のアルギン酸又はその塩から構成されていてもよい。
また、本発明のアルギン酸又はその塩は、食後におけるGLP−1分泌促進、GIP分泌抑制、PYY分泌促進等の消化管ホルモン分泌調節のため、あるいは内臓脂肪蓄積抑制や肥満予防及び/又は改善のための組成物、医薬、医薬部外品、飲食品若しくはその原料、又は飼料若しくはその原料に素材として配合することができ、あるいはその製造のために使用することができる。
上記組成物、医薬、医薬部外品、飲食品、飼料、又は飲食品若しくは飼料の原料は、ヒト又は非ヒト動物用として製造され、又は使用され得る。本発明のアルギン酸又はその塩は、当該組成物、医薬、医薬部外品、飲食品、飼料、又は飲食品若しくは飼料の原料に素材として配合され、食後におけるGLP−1分泌促進、GIP分泌抑制、PYY分泌促進等の消化管ホルモン分泌調節のため、あるいは内臓脂肪蓄積抑制や肥満予防及び/又は改善のための有効成分であり得る。
上記医薬又は医薬部外品は、本発明のアルギン酸又はその塩を有効成分として含有する。当該医薬又は医薬部外品は、経口投与及び非経口投与を含む任意の投与形態で投与され得るが、好ましくは経口投与され得る。上記医薬や医薬部外品は、本発明のアルギン酸又はその塩を単独で含有していてもよく、又は薬学的に許容される担体と組み合わせて含有していてもよい。また、当該医薬や医薬部外品は、本発明のアルギン酸又はその塩の消化管ホルモン分泌調節作用が失われない限り、他の有効成分や薬理成分を含有していてもよい。
上記医薬又は医薬部外品は、本発明のアルギン酸又はその塩から、あるいは必要に応じて担体、他の有効成分や薬理成分を組みあわせて、常法により製造することができる。例えば、経口用固形製剤を調製する場合には、本発明のアルギン酸又はその塩に、賦形剤、必要に応じて結合剤、崩壊剤、滑沢剤、着色剤、矯味剤、矯臭剤等を加えた後、常法により錠剤、被覆錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤等を製造することができる。また、経口用液体製剤を調製する場合は、矯味剤、緩衝剤、安定化剤、矯味剤等を加えて常法により内服液剤、シロップ剤、エリキシル剤等を製造することができる。
上記医薬又は医薬部外品における本発明のアルギン酸又はその塩の含有量は、0.01〜100質量%であればよいが、好ましくは0.1〜80質量%であり得る。より好ましくは、固形製剤とする場合には1〜50質量%であり得、液体製剤とする場合には0.1〜20質量%であり得る。
上記飲食品や飼料は、食後におけるGLP−1分泌促進、GIP分泌抑制、PYY分泌促進等の消化管ホルモン分泌調節機能、あるいは内臓脂肪蓄積抑制機能や、肥満予防及び/又は改善機能を有し、且つ当該機能を必要に応じて表示した飲食品、機能性飲食品、病者用飲食品、特定保健用飲食品、ペットフード等であり得る。飲食品や機能性飲食品、病者用飲食品、特定保健用飲食品としては固形の食品、ゼリーの様な常温で半固形の食品、アイスクリームや氷菓のように低温で固形又は半固形の食品、飲料の形態が含まれる。
また、上記飲食品は、内臓脂肪蓄積抑制機能や、肥満予防及び/又は改善機能を有する飲食品として、肥満を改善したい者に摂取され得る。より好ましくは、肥満を改善したい者の中でも、胃もたれや消化不良等の症状を有する者に摂取され得る。
二価の金属イオンは、アルギン酸又はその塩の粘度やゲル強度に影響を与え得るため、上記飲食品中の二価の金属イオンの含有量は、当該飲食品に含まれるアルギン酸又はその塩が極端に増粘されない程度に少ない量であることが好ましい。例えば、上記飲食品中の二価の金属イオンの含有量は、該飲食品中のアルギン酸又はその塩の総量に対して、好ましくは2質量%未満であり、より好ましくは1.5質量%以下であり、さらに好ましくは1質量%以下であり、さらにより好ましくは0.5質量%以下であり、なお好ましくは0.2質量%以下であり、さらになお好ましくは0.1質量%以下であり、さらになお好ましくは0.05質量%以下であり、さらになお好ましくは0.01質量%以下であり得る。二価の金属イオンとしては、リン酸カルシウム及び炭酸カルシウムのような水に不溶性で胃内にて可溶性になる二価の金属イオン、乳酸カルシウムのような水溶性の二価の金属イオン、ならびに塩化カルシウム、水酸化カルシウム、クエン酸カルシウム、乳酸発酵カルシウム、貝殻焼成カルシウム、グルタミン酸カルシウムなどが挙げられる。
上記飲食品若しくは飼料、又はそれらの原料は、本発明のアルギン酸又はその塩を単独で含有していてもよく、又は他の食材や、溶剤、軟化剤、油、乳化剤、防腐剤、香科、安定剤、着色剤、酸化防止剤、保湿剤、増粘剤等の添加剤を組み合わせて含有していてもよい。当該飲食品若しくは飼料中の本発明のアルギン酸又はその塩の含有量は、0.01〜30質量%とするのが好ましく、0.1〜10質量%とするのがより好ましく、1〜5質量%とするのがさらに好ましい。
あるいは、本発明のアルギン酸又はその塩は、食後におけるGLP−1分泌促進、GIP分泌抑制、PYY分泌促進等の消化管ホルモン分泌調節のため、あるいは内臓脂肪蓄積抑制や、肥満予防及び/又は改善のため、それらを必要とする対象に有効量で投与されるか又は摂取され得る。
本発明のアルギン酸又はその塩を投与又は摂取する対象としては、食後におけるGLP−1分泌促進、GIP分泌抑制、PYY分泌促進等の消化管ホルモン分泌調節を必要とする動物、あるいは内臓脂肪蓄積抑制や、肥満予防及び/又は改善を必要とする動物であり得る。動物は、好ましくはヒト又は非ヒト哺乳動物であり、より好ましくはヒトである。対象動物がヒトの場合、肥満や生活習慣病を予防又は改善したい者も対象者に含まれる。生活習慣病を予防又は改善したい者としては、糖尿病を予防又は改善したい者、糖尿病に伴う神経障害を予防又は改善したい者が含まれる。上記肥満を改善したい者の中でも、胃もたれや消化不良等の症状を有する者を対象者とすることがより好ましい。また、肥満や糖尿病等の生活習慣病に罹患していない者で胃もたれや消化不良等の症状を有する者も対象者とすることができる。一態様において、上記投与又は摂取は、美容目的で、又は健康改善等を意図して非治療的に行われ得る。
本発明のアルギン酸又はその塩の好ましい投与又は摂取量は、対象の種、体重、性別、年齢、状態又はその他の要因に従って変動し得る。投与の用量、経路、間隔、及び摂取の量や間隔は、当業者によって適宜決定され得る。例えば、ヒトに経口投与又は摂取させる場合、投与又は摂取量は、アルギン酸として、一日当り、0.001g/kg体重以上が好ましく、0.01〜1.0g/kg体重とするのがより好ましい。
本発明のアルギン酸又はその塩を内臓脂肪蓄積抑制や、肥満予防及び/又は改善のためヒトに投与又は摂取する場合の期間は、内臓脂肪蓄積抑制のためには、7日以上が好ましく、10日以上がより好ましく、2週間以上がさらに好ましく、8週間以上がさらにより好ましい。肥満予防及び/又は改善のためには2週間以上が好ましく、4週間以上がより好ましく、8週以上がさらに好ましい。好ましい投与又は摂取の形態は、上記投与または摂取の期間に食事と同時又は食事の前後に摂取することが好ましく、食事の前後としては食事の前後1時間以内が好ましく、前後30分以内がより好ましく、前後10分以内がさらに好ましい。
本発明のアルギン酸又はその塩を食後におけるGLP−1分泌促進、GIP分泌抑制、PYY分泌促進等の消化管ホルモン分泌調節のためにヒトに投与または摂取する場合は、単回の投与又は摂取でも継続して投与又は摂取してもよい。継続して投与又は摂取する場合の期間は前述の内臓脂肪蓄積抑制の為の期間でも肥満予防及び/又は改善のための期間でも良い。好ましい投与又は摂取の形態は、上記単回投与又は摂取のとき、または上記継続投与又は摂取の期間に、食事と同時又は食事の前後に摂取することが好ましく、食事の前後としては食事の前後1時間以内が好ましく、前後30分以内がより好ましく、前後10分以内がさらに好ましい。
上述した本発明の別の実施形態として、さらに以下の組成物、製造方法、あるいは用途を本明細書に開示する。
<1>消化管ホルモン分泌調節のために使用される重量平均分子量20万超〜90万以下のアルギン酸又はその塩。
<2>消化管ホルモン分泌調節が食後GLP−1分泌促進である<1>のアルギン酸又はその塩。
<3>消化管ホルモン分泌調節が食後GIP分泌抑制である<1>のアルギン酸又はその塩。
<4>消化管ホルモン分泌調節が食後ペプチドYY分泌促進である<1>のアルギン酸又はその塩。
<5>肥満予防及び/又は改善のために使用される重量平均分子量20万超〜90万以下のアルギン酸又はその塩。
<6>内臓脂肪蓄積抑制のために使用される重量平均分子量20万超〜90万以下のアルギン酸又はその塩。
<7>重量平均分子量が、20万超〜60万以下、好ましくは20万超〜50万以下、より好ましくは20万超〜45万以下、さらに好ましくは20万超〜41万以下、なお好ましくは20万超〜35万以下である<1>〜<6>のいずれか1に記載のアルギン酸又はその塩。
<8>重量平均分子量が、21万以上60万以下、好ましくは21万以上50万以下、より好ましくは21万以上45万以下、さらに好ましくは21万以上41万以下、なお好ましくは21万超〜35万以下である<1>〜<6>のいずれか1に記載のアルギン酸又はその塩。
<9>重量平均分子量が25万以上60万以下、好ましくは25万以上50万以下、より好ましくは25万以上45万以下、さらに好ましくは25万以上41万以下である<1>〜<6>のいずれか1に記載のアルギン酸又はその塩。
<10>重量平均分子量が27万以上60万以下、好ましくは27万以上50万以下、より好ましくは27万以上45万以下、さらに好ましくは27万以上41万以下である<1>〜<6>のいずれか1に記載のアルギン酸又はその塩。
<11>アルギン酸の塩がアルギン酸カリウムである<1>〜<10>のいずれか1に記載のアルギン酸又はその塩。
<12>アルギン酸又はその塩が飲料又は半固形形態の食品に配合され、当該飲料又は半固形形態の食品中の二価の金属イオンの濃度が、アルギン酸又はその塩の総量に対して、好ましくは2%質量未満、より好ましくは1.5%質量以下、さらに好ましくは1%質量以下、さらにより好ましくは0.5質量%以下、なお好ましくは0.2質量%以下、さらになお好ましくは0.1質量%以下、さらになお好ましくは0.05質量%以下、さらになお好ましくは0.01質量%以下である、<1>〜<11>のいずれか1に記載のアルギン酸又はその塩。
<13>二価の金属イオンが乳酸カルシウム、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、塩化カルシウム、水酸化カルシウム、クエン酸カルシウム、乳酸発酵カルシウム、貝殻焼成カルシウム及びグルタミン酸カルシウムからなる群より選択される<12>に記載のアルギン酸又はその塩。
<14>重量平均分子量20万超〜90万以下のアルギン酸又はその塩の消化管ホルモン分泌調整剤の製造のための使用。
<15>消化管ホルモン分泌調節剤が食後GLP−1分泌促進剤である<14>のアルギン酸又はその塩の消化管ホルモン分泌調整剤の製造のための使用。
<16>消化管ホルモン分泌調節剤が食後GIP分泌抑制剤である<14>のアルギン酸又はその塩の消化管ホルモン分泌調整剤の製造のための使用。
<17>消化管ホルモン分泌調節剤が食後ペプチドYY分泌促進である<14>のアルギン酸又はその塩の消化管ホルモン分泌調整剤の製造のための使用。
<18>重量平均分子量20万超〜90万以下のアルギン酸又はその塩の肥満予防及び/又は改善剤の製造のための使用。
<19>重量平均分子量20万超〜90万以下のアルギン酸又はその塩の内臓脂肪蓄積抑制剤の製造のための使用。
<20>重量平均分子量が、20万超〜60万以下、好ましくは20万超〜50万以下、より好ましくは20万超〜45万以下、さらに好ましくは20万超〜41万以下、なお好ましくは20万超〜35万以下である<14>〜<19>のいずれか1に記載のアルギン酸又はその塩の消化管ホルモン分泌調節剤、肥満予防及び/又は改善剤、または内臓脂肪蓄積抑制剤の製造のための使用。
<21>重量平均分子量が、21万以上60万以下、好ましくは21万以上50万以下、より好ましくは21万以上45万以下、さらに好ましくは21万以上41万以下、なお好ましくは21万以上〜35万以下である<14>〜<19>のいずれか1に記載のアルギン酸又はその塩の消化管ホルモン分泌調節剤、肥満予防及び/又は改善剤、または内臓脂肪蓄積抑制剤の製造のための使用。
<22>重量平均分子量が25万以上60万以下、好ましくは25万以上50万以下、より好ましくは25万以上45万以下、さらに好ましくは25万以上41万以下である<14>〜<19>のいずれか1に記載のアルギン酸又はその塩の消化管ホルモン分泌調節剤、肥満予防及び/又は改善剤、または内臓脂肪蓄積抑制剤の製造のための使用。
<23>重量平均分子量が27万以上60万以下、好ましくは27万以上50万以下、より好ましくは27万以上45万以下、さらに好ましくは27万以上41万以下である<14>〜<19>のいずれか1に記載のアルギン酸又はその塩の消化管ホルモン分泌調節剤、肥満予防及び/又は改善剤、または内臓脂肪蓄積抑制剤の製造のための使用。
<24>アルギン酸の塩がアルギン酸カリウムである<14>〜<23>のいずれか1に記載のアルギン酸又はその塩の消化管ホルモン分泌調節剤、肥満予防及び/又は改善剤、または内臓脂肪蓄積抑制剤の製造のための使用。
<25>消化管ホルモン分泌調節剤、肥満予防及び/又は改善剤、または内臓脂肪蓄積抑制剤が飲料又は半固形形態の食品の形態であり、当該飲料又は半固形形態の食品中の二価の金属イオンの濃度が、アルギン酸又はその塩の総量に対して、好ましくは2%質量未満、より好ましくは1.5%質量以下、さらに好ましくは1%質量以下、さらにより好ましくは0.5質量%以下、なお好ましくは0.2質量%以下、さらになお好ましくは0.1質量%以下、さらになお好ましくは0.05質量%以下、さらになお好ましくは0.01質量%以下である、<14>〜<24>のいずれか1に記載のアルギン酸又はその塩の消化管ホルモン分泌調節剤、肥満予防及び/又は改善剤、または内臓脂肪蓄積抑制剤の製造のための使用。
<26>二価の金属イオンが乳酸カルシウム、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、塩化カルシウム、水酸化カルシウム、クエン酸カルシウム、乳酸発酵カルシウム、貝殻焼成カルシウム及びグルタミン酸カルシウムからなる群より選択される<25>に記載のアルギン酸又はその塩の消化管ホルモン分泌調節剤、肥満予防及び/又は改善剤、または内臓脂肪蓄積抑制剤の製造のための使用。
製造例1 アルギン酸カリウム(重量平均分子量約21万)の調製
アルギン酸(ダックアシッドA Lot.X−2702):株式会社フードケミファ)を2%溶液に調整し、水酸化カリウムを加えてpH7になるように中和した。次いで、80%エタノール溶液になるようにエタノールを加えて、アルギン酸塩を沈殿させた。その後、遠心分離(3000rpm,10min)により沈殿物を回収後、乾燥して、アルギン酸カリウムを調製した。得られたアルギン酸カリウムの重量平均分子量を後述の方法にて計測をしたところ、約21万(207,605)であった。
製造例2 アルギン酸カリウム(重量平均分子量約2.5万)の調製
アルギン酸(ダックアシッドA、Lot.X−2702:株式会社紀文フードケミファ)を5%溶液に調整し、100℃、120分間加熱分解した。次いで、水酸化カリウムを加えてpH7になるように中和し、その後、80%エタノール溶液になるようにエタノールを加えて、アルギン酸塩を沈殿させた。その後、遠心分離(3000rpm,10min)により沈殿物を回収後、乾燥して、アルギン酸カリウムを調製した。得られたアルギン酸カリウムの重量平均分子量を後述の方法にて計測をしたところ、約2.5万(25,801)であった。
製造例3 アルギン酸カリウム(重量平均分子量約5.2万)の調製
アルギン酸(ダックアシッドA、Lot.X−2702:株式会社紀文フードケミファ)を5%溶液に調整し、100℃、45分間加熱分解した。次いで、水酸化カリウムを加えてpH7になるように中和し、その後、80%エタノール溶液になるようにエタノールを加えて、アルギン酸塩を沈殿させた。その後、遠心分離(3000rpm,10min)により沈殿物を回収後、乾燥して、アルギン酸カリウムを調製した。得られたアルギン酸カリウムの重量平均分子量を後述の方法にて計測をしたところ、約5.2万(52,163)であった。
アルギン酸の平均分子量の測定(重量平均分子量測定法)
アルギン酸の重量平均分子量は高速液体クロマトグラフィー(HPLC)にて測定した。アルギン酸(塩)を0.1g取り、蒸留水で0.1%溶液になるように定容して得られたものをHPLC用分析試料とした。
HPLC操作条件は以下の通りであった。分子量算出用の検量線には、標準プルラン(昭和電工(株)製 Shodex STANDARD P−82)を用いた。HPLC用分析試料をHPLCに100μL注入し、得られたクロマトチャートより、試料中のアルギン酸の重量平均分子量を算出した。
<HPLC操作条件>
カラム:
(1)Super AW-L(ガードカラム):東ソー(株)製
(2)TSK-GEL Super AW4000(GPC用カラム):排除限界分子量4×105 PEO/DMF、
長さ15cm,内径6mm、東ソー(株)製
(3)TSK-GEL Super AW2500(GPC用カラム):排除限界分子量2×103 PEO/DMF、
長さ15cm,内径6mm、東ソー(株)製
上記カラムはAW-L,AW4000,AW2500の順で連結する。
カラム温度:40℃
検出器:示差屈折計
移動相:0.2 mol/L硝酸ナトリウム水溶液
流速:0.6 mL/min
注入量:100 μL
実施例1 アルギン酸カリウム(重量平均分子量約21万)の食後GIP分泌抑制効果
(1−1 試験試料)
試験試料として、重量平均分子量約21万のアルギン酸カリウム(製造例1)(以下、「アルギン酸K(平均分子量21万)」と記載する)、又は重量平均分子量約2.5万のアルギン酸カリウム(製造例2)(以下、「アルギン酸K(平均分子量2.5万)」と記載する)を用いた。
(1−2 試験動物)
10〜11週齢の雄性マウスC57BL/6J Jcl(日本クレア)を用いた。各群N=6とした。
(1−3 経口投与サンプルの調製と投与量)
トリオレイン(Glyceryl trioleate:Sigma−Aldrich製)をレシチン(卵製)(和光純薬)とアルブミン(ウシ血清由来)(Sigma−Aldrich製)を用いて乳化し、乳液を調製した。この乳液に、上述の試験試料を添加し、最終濃度が試験試料5(w/w)%、トリオレイン5(w/w)%、乳化剤(レシチン0.2(w/w)%、アルブミン1.0(w/w)%)となるよう、経口投与試験サンプルを調製した。なお、コントロールは、試験試料を添加しない乳液のみとした。動物に対する経口投与量は下表1のとおりである。
(1−4 経口投与試験)
一晩絶食させたマウスをジエチルエーテル麻酔下、眼窩静脈よりヘパリン処理ヘマトクリット毛細管(VITREX製)を用い、初期採血を行った。その後、経口投与サンプルを経口ゾンデ針にて胃内投与し、10分、30分、1、2時間後にジエチルエーテル麻酔下、眼窩静脈より採血を行った。
ヘパリン処理ヘマトクリット毛細管で採取した血液は血漿分離まで氷冷下で保存後、11000rpmにて5分間遠心し、血漿を得た。得られた血漿からRat/Mouse GIP(total)ELISA Kit(Millipore co.製)を用いて血中GIP濃度を測定した。
(1−5 データ解析および統計学的検定法)
サンプル投与後2時間後までの血中GIPについて、個体ごとの最大値(個体によって10分または30分)を求め、平均±標準誤差(S.E.)を算出した。群間の統計学的有意差については、分散分析によって有意性(P<0.05)が認められた場合、多重比較検定(Fisher’s PLSD法)を実施した。
(1−6 結果)
サンプル投与後の最大血中GIP値を図1に示す。アルギン酸K(平均分子量2.5万)及びアルギン酸K(平均分子量21万)は、いずれもコントロール群に比べて食後の最大血中GIP値が有意に低く、血中GIP分泌抑制効果が認められた。さらにアルギン酸K(平均分子量21万)とアルギン酸K(平均分子量2.5万)とを比較すると、アルギン酸K(平均分子量21万)の方が最大血中GIP値が低かった。この結果から、アルギン酸K(平均分子量21万)はアルギン酸K(平均分子量2.5万)に比べ、食後血中GIP分泌抑制効果に優れることが明らかとなった。
実施例2 アルギン酸カリウム(重量平均分子量約41万)のヒトに対する食後消化管ホルモン分泌調節効果
(2−1 試験試料)
試験試料として、重量平均分子量約41万(410,000)のアルギン酸カリウム(キミカアルギンKL−1((株)キミカ製、Lot.0L08002)(以下、「アルギン酸K(平均分子量41万)」と記載する))、又は重量平均分子量約5万のアルギン酸カリウム(キミカアルギンK試作品((株)キミカ製、Lot.7E28041)(本実施例において、以下「アルギン酸K(平均分子量5万)」と記載する))を用いた。
(2−2 対象)
健常成人男性10名(平均年齢36.8歳)
(2−3 試験飲料)
(1)対照飲料(試験試料未含有の市販麦茶100g)
(2)アルギン酸K(平均分子量41万)含有飲料(市販麦茶97g中に試験試料3g含有)
(3)アルギン酸K(平均分子量5万)含有飲料(市販麦茶97g中に試験試料3g含有)
(2−4 方法)
1人の試験参加者に対し、対照飲料、アルギン酸K(平均分子量41万)含有飲料、およびアルギン酸K(平均分子量5万)含有飲料の単回摂取試験を実施する3群のクロスオーバー試験を行った。試験参加者の試験順序はランダムに割り付け、それぞれの単回摂取試験は5日間以上の間隔をあけて実施した。
試験参加者は、試験前日、夕食として指定した食事(約900kcal/食、脂質約25g)を試験13時間前に摂取した。試験当日、試験参加者は試験飲料を飲んだ直後にカレーライスおよびサラダ(800kcal/食、エネルギー比率P:F:C=14:26:60%)を摂取し、経時的に6時間後まで採血を行った。血液採取用採血管にはBD安定化剤入り採血管P700(DPP−IV阻害剤、EDTA2K入り、日本ベクトン・ディッキンソン(株)製)を用い、採血後すみやかにプロテアーゼ阻害剤(Sigma−Aldrich製)、セリンプロテアーゼ阻害剤(ロシュ・ダイアグノスティックス(株)製)を添加した。定法により得られた血漿についてGIP(total)、PYY(total)、GLP−1(active)をそれぞれHuman GIP(total)ELISA Kit(Millipore製)、MILLIPLEX MAP Human Metabolic Hormone Pane(Millipore製、測定機器:BioPlex200システム(Bio Rad製))、Glucagon−Like Peptide−1(active)ELISA Kit(Millipore製)を用いて測定した。
(2−5 データ解析および統計学的検定法)
各測定について、平均±標準誤差(S.E.)を算出した。群間の統計学的有意差については、対応のあるt検定を行い、有意水準5%未満の場合にはP値を表記した。
(2−6 結果)
血中GIP、GLP−1、PYYの経時変化を図2〜4に示した。
アルギン酸K(平均分子量5万)を食事(800kcal)の直前に摂取した場合、対照飲料に比べ、食後30分後の血中GIPが有意に低く、食後血中GIP分泌の抑制が確認された。一方、アルギン酸K(平均分子量41万)を食事(800kcal)の直前に摂取した場合、対照飲料に比べ、食後1時間および2時間後の血中GIPが有意に低く、食後血中GIP分泌の抑制が確認された。さらに、アルギン酸K(平均分子量5万)とアルギン酸K(平均分子量41万)を比較すると、アルギン酸K(平均分子量41万)の方が食後1時間後の食後血中GIPが有意に低く、食後GIP上昇抑制に優れることが確認された(図2)。
さらに、摂取後の血中GLP−1は、摂取6時間までの経時変化および最大血中濃度(以下、Cmax)のいずれもアルギン酸K(平均分子量5万)は対照飲料と差がないのに対し、アルギン酸K(平均分子量41万)を摂取した場合、食後30分後およびCmaxが有意高く、食後のGLP−1分泌亢進が認められた(図3)。
また、摂取後の血中PYYは、摂取6時間までの経時変化は食後30分後でアルギン酸K(平均分子量41万)のみ対照飲料より有意に高かった。血中PYYのCmaxのいずは対照飲料に比べアルギン酸K(平均分子量5万)が高かったが、さらにアルギン酸K(平均分子量41万)の方が有意に高かった(図4)。
実施例3 アルギン酸カリウム(重量平均分子量約21万)の抗肥満効果
(3−1 試験試料)
試験試料として、製造例1のアルギン酸K(平均分子量21万)、又は重量平均分子量約5.2万のアルギン酸カリウム(製造例3)(本実施例において、以下「アルギン酸K(平均分子量5.2万)」と記載する)を用いた。
(3−2 試験群)
試験群1〜4(各群N=12)は、以下の表2に記載の4つの試験食で実施した。試験食中のコーン油、ラード、カゼイン、セルロース、AIN76ミネラル混合、AIN76ビタミン混合、α化ポテト澱粉は、オリエンタル酵母工業(株)製、蔗糖は和光純薬(株)製スクロース細粒(特級)を使用した。
(3−3 試験動物および飼育条件)
7週齢雄性マウスC57BL/6J Jcl(日本クレア)を1週間通常食(CE−2:moisture 9.3%、crude protein 25.1%、crude fat 4.8%、crude fiber 4.2%、crude ash 6.7%、NFE 50.0%:日本クレア製)で飼育後、8週齢時に初期体重がほぼ一定になるように4つの試験群に群分けした。群分け後、表2に示した試験食を用いて試験を開始し、8週後まで試験を実施した。給餌はローデンカフェを用いた自由摂食、給水は自由飲水とした。
(3−4 体重および内臓脂肪重量の測定)
体重測定は試験開始後、週1回測定した。試験最終日は解剖直前まで自由摂食、自由飲水とした。マウスをイソフルラン吸入麻酔下で開腹し、腹部大静脈より採血を行い安楽死させた。その後、内臓脂肪(副睾丸周囲脂肪、腎周囲脂肪、後腹膜脂肪、腸間膜脂肪)を採取し、重量を測定し、その合計値を内臓脂肪量とした。
(3−5 データ解析および統計学的検定法)
各測定について、平均±標準誤差(S.E.)を算出した。群間の統計学的有意差については、分散分析によって有意性(P<0.05)が認められた場合、多重比較検定(Fisher’s PLSD法)を実施した。
(3−6 結果)
(1)体重
試験前、試験開始4週後及び8週後の体重を下表3に示した。試験開始4週後と8週後の体重は、いずれも分散分析のP値が5%未満であった(いずれもP<0.001)。Fisher’s PLSD検定は、高脂肪食群(試験群2)と比較し、有意水準5%未満の場合にはP値、5%以上の場合にはN.S.(not significant)を表記した。高脂肪食群(試験群2)は、低脂肪食群(試験群1)に比べて試験開始4週及び8週後の体重が有意に高く、高脂肪食摂取による肥満が認められた。アルギン酸K(平均分子量5.2万)摂取群(試験群3)では、4週及び8週後の体重はいずれも高脂肪食群(試験群2)と有意な差がなく、8週後までに明確な肥満抑制効果は認められなかった。一方、アルギン酸K(平均分子量21万)摂取群(試験群4)では、8週後の体重が高脂肪食群(試験群2)に比べて有意に低く、肥満抑制効果が認められた。
(2)内臓脂肪量
各群の試験開始8週後の内臓脂肪量を下表4に示した。内臓脂肪量の分散分析のP値は5%未満(P<0.01)であった。Fisher’s PLSD検定は、高脂肪食群(試験群2)と比較し有意水準5%未満の場合にはP値、5%以上の場合にはN.S.(not significant)を表記した。
高脂肪食群(試験群2)は、低脂肪食群(試験群1)に比べて内臓脂肪量が有意に多く、高脂肪食摂取による内臓脂肪蓄積が確認された。アルギン酸K(平均分子量5.2万)摂取群(試験群3)では、内臓脂肪量は高脂肪食群(試験群2)と差がなく、8週後の時点ではアルギン酸K摂取による内臓脂肪蓄積抑制作用は明確には認められなかった。一方、アルギン酸K(平均分子量21万)摂取群(試験群4)では、内臓脂肪重は高脂肪食群(試験群2)に比べて有意に低く、8週間摂取での内臓脂肪蓄積抑制効果が認められた。
以上の結果から、アルギン酸K(平均分子量21万)は、アルギン酸K(平均分子量5.2万)に比べて高脂肪食による体重増加や内臓脂肪蓄積を抑制する作用に優れ、より短期間で体重増加抑制効果や内臓脂肪蓄積抑制効果を発揮することが明らかとなった。
実施例4 アルギン酸カリウム(重量平均分子量約41万)の抗肥満効果
(4−1 試験試料)
試験試料として、実施例2で用いたものと同じアルギン酸K(平均分子量41万)又はアルギン酸K(平均分子量5万)を用いた。
(4−2 試験群)
試験群1〜4(各群N=12)は、以下の表5に記載の4つの試験食で実施した。試験食中のコーン油、ラード、カゼイン、セルロース、AIN76ミネラル混合、AIN76ビタミン混合、α化ポテト澱粉は、オリエンタル酵母工業(株)製、蔗糖は和光純薬(株)製スクロース細粒(特級)を使用した。
(4−3 試験動物および飼育条件)
7週齢雄性マウスC57BL/6J Jcl(日本クレア)を1週間通常食(CE−2:moisture 9.3%、crude protein 25.1%、crude fat 4.8%、crude fiber 4.2%、crude ash 6.7%、NFE 50.0%:日本クレア製)で飼育後、8週齢時に初期体重がほぼ一定になるように4つの試験群に群分けした。群分け後、表5に示した試験食を用いて試験を開始し、2週後まで試験を実施した。給餌はローデンカフェを用いた自由摂食、給水は自由飲水とした。
(4−4 体重および内臓脂肪重量の測定)
体重測定は試験開始後、週1回測定した。試験最終日は解剖直前まで自由摂食、自由飲水とした。マウスをイソフルラン吸入麻酔下で開腹し、腹部大静脈より採血を行い安楽死させた。その後、内臓脂肪(副睾丸周囲脂肪、腎周囲脂肪、後腹膜脂肪、腸間膜脂肪)を採取し、重量を測定し、その合計値を内臓脂肪量とした。
(4−5 データ解析および統計学的検定法)
各測定について、平均±標準誤差(S.E.)を算出した。群間の統計学的有意差については、分散分析によって有意性(P<0.05)が認められた場合、多重比較検定(Fisher’s PLSD法)を実施した。
(4−6 結果)
(1)体重
試験前、試験開始2週後の体重を下表6に示した。試験開始2週後の体重の分散分析のP値は5%未満であった(P<0.05)。Fisher’s PLSD検定は、高脂肪食群(試験群2)と比較し、有意水準5%未満の場合にはP値、5%以上の場合にはN.S.(not significant)を表記した。
高脂肪食群(試験群2)は、低脂肪食群(試験群1)に比べて試験開始2週後の体重が有意に高く、高脂肪食摂取による肥満が認められた。アルギン酸K(平均分子量5万)摂取群(試験群3)の2週後の体重は高脂肪食群(試験群2)と有意な差がなく明確な肥満抑制効果は認められなかった。一方、アルギン酸K(平均分子量41万)摂取群(試験群4)では、2週後の体重が高脂肪食群(試験群2)に比べて有意に低く、肥満抑制効果が認められた。
(2)内臓脂肪量
各群の試験開始2週後の内臓脂肪量を上表7に示した。内臓脂肪量の分散分析のP値は5%未満(P<0.0001)であった。Fisher’s PLSD検定は、高脂肪食群(試験群2)またはアルギン酸K(平均分子量5万)(試験群3)と比較し有意水準5%未満の場合にはP値、5%以上の場合にはN.S.(not significant)を表記した。
高脂肪食群(試験群2)は、低脂肪食群(試験群1)に比べて内臓脂肪量が有意に多く、高脂肪食摂取による内臓脂肪蓄積が確認された。アルギン酸K(平均分子量5万)摂取群(試験群3)の内臓脂肪量は高脂肪食群(試験群2)より少なく、内臓脂肪蓄積抑制作用が認められた。一方、アルギン酸K(平均分子量41万)摂取群(試験群4)の内臓脂肪重は高脂肪食群(試験群2)に比べて有意に少なく、さらに、アルギン酸K(平均分子量5万)に比べ有意に少なかった。
以上の結果から、アルギン酸K(平均分子量41万)は、アルギン酸K(平均分子量5万)に比べて高脂肪食による体重増加や内臓脂肪蓄積を抑制する作用に優れ、より短期間で体重増加抑制効果や内臓脂肪蓄積抑制効果を発揮することが明らかとなった。
以上、本発明の実施形態を説明したが、これが、本発明を、説明した特定の実施形態に限定することを意図するものではないことを理解すべきである。本発明の範囲内にある様々な他の変更及び修正は当業者には明白である。
本明細書に引用されている文献及び特許出願は、あたかもそれが本明細書に完全に記載されているかのように参考として援用される。

Claims (8)

  1. 重量平均分子量20万超〜90万以下のアルギン酸又はその塩を有効成分とする消化管ホルモン分泌調節剤。
  2. 消化管ホルモン分泌調節が食後GLP−1分泌促進である請求項1記載の調節剤。
  3. 消化管ホルモン分泌調節が食後GIP分泌抑制である請求項1記載の調節剤。
  4. 消化管ホルモン分泌調節が食後ペプチドYY分泌促進である請求項1記載の調節剤。
  5. 重量平均分子量20万超〜90万以下のアルギン酸又はその塩を有効成分とする肥満予防及び/又は改善剤。
  6. 重量平均分子量20万超〜90万以下のアルギン酸又はその塩を有効成分とする内臓脂肪蓄積抑制剤。
  7. 重量平均分子量が25万以上50万以下である請求項1〜6のいずれか1項記載の剤。
  8. アルギン酸の塩がアルギン酸カリウムである請求項1〜7のいずれか1項記載の剤。
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