JP2013166415A - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ハイブリッド車両が段差を乗り越えようとしているときのドライバビリティーの低下を抑制することができるハイブリッド車両の制御装置を提供すること。
【解決手段】ハイブリッド用電子制御ユニットは、Rポジションが選択されており(ステップS1)、エンジンが始動しておらず(ステップS2)、ハイブリッド車両の後進側で車輪に隣接する段差を検出したこと(ステップS4)を条件として、エンジンを始動させるようにエンジン用電子制御ユニットおよびモータ用電子制御ユニットを制御する(ステップS5)。
【選択図】図5
【解決手段】ハイブリッド用電子制御ユニットは、Rポジションが選択されており(ステップS1)、エンジンが始動しておらず(ステップS2)、ハイブリッド車両の後進側で車輪に隣接する段差を検出したこと(ステップS4)を条件として、エンジンを始動させるようにエンジン用電子制御ユニットおよびモータ用電子制御ユニットを制御する(ステップS5)。
【選択図】図5
Description
本発明は、ハイブリッド車両の制御装置に関する。
従来のハイブリッド車両の制御装置としては、動力源としてエンジンとモータとを備え、エンジン動力の一部により作動されて発電負荷に応じた電力を発電するジェネレータからの電力でモータを駆動するようにしたハイブリッド車両において、エンジンおよびモータから得られる最大駆動力のもとでも走行不能となる大負荷状態を検出する大負荷検出手段と、この手段により大負荷状態が検出されるとき、エンジン回転数を増大させると共に、この増大したエンジン回転数が低下されるよう発電負荷を増大させて、一時的に駆動力を増大させる瞬時駆動力増大手段とを設けたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この構成により、特許文献1に記載されたハイブリッド車両の制御装置は、段差乗り越しでの駆動力不足を、モータ大型化に頼らず、エンジンの回転上昇により蓄えたエネルギーによって発電量を増大することでモータトルクを増大させて補っていた。
しかしながら、特許文献1に記載されたような従来のハイブリッド車両の制御装置は、ハイブリッド車両が、エンジンが始動していない状態で、モータの駆動力のみで段差を乗り越えようとしている状況について考慮されていなかった。
すなわち、エンジンが始動していない状態で、モータの駆動力のみでハイブリッド車両が段差を乗り越えようとしているときには、ハイブリッド車両が大きな駆動力を必要とするため、エンジンが始動する。
ハイブリッド車両が段差を乗り越えようとしているときにエンジンが急に始動すると、ハイブリッド車両が急激に加速してしまう感覚、すなわち、飛び出し感等の違和感をドライバーに与えてしまうことがあり、ドライバビリティーを低下させてしまうことがあった。
このように、従来のハイブリッド車両の制御装置は、ハイブリッド車両が段差を乗り越えようとしているときに、ドライバビリティーを低下させてしまうことがあるといった課題があった。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、ハイブリッド車両が段差を乗り越えようとしているときのドライバビリティーの低下を抑制することができるハイブリッド車両の制御装置を提供することを目的とする。
本発明のハイブリッド車両の制御装置は、上記目的を達成するため、(1)走行駆動力を発生する駆動源として少なくとも機能する回転電機と、前記走行駆動力を補う動力を発生する内燃機関と、を備えたハイブリッド車両の制御装置において、シフトレバーのポジションを検出するシフトポジション検出手段と、前記ハイブリッド車両の進行方向側で車輪に隣接する段差を検出する段差検出手段と、前記シフトポジション検出手段によって走行駆動用の特定のシフトポジションが選択されていることが検出され、前記内燃機関が始動しておらず、前記段差検出手段によって段差が検出されたことを条件として、前記内燃機関を始動させるように制御する内燃機関始動制御手段と、を備えた構成を有している。
この構成により、本発明のハイブリッド車両の制御装置は、ハイブリッド車両が段差を乗り越えようとする前に内燃機関を予め始動させておくことにより、内燃機関の始動による飛び出し感等の違和感をドライバーに与えることを防ぐことができるため、ハイブリッド車両が段差を乗り越えようとしているときのドライバビリティーの低下を抑制することができる。
なお、上記(1)に記載のハイブリッド車両の制御装置において、(2)前記段差検出手段は、ブレーキペダルが操作されておらず、前記ハイブリッド車両の車速の絶対値が、アクセルペダルの踏み込み量と路面の車両進行方向の勾配とに対応して予め定められた閾値未満である状態が予め定められた時間以上継続したことを条件として、前記段差を検出するようにしてもよい。
この構成により、本発明のハイブリッド車両の制御装置は、ハイブリッド車両が段差を乗り越えようとしていることを検出することができる。
また、上記(1)または(2)に記載のハイブリッド車両の制御装置において、(3)前記走行駆動用の特定のシフトポジションは、後進用のシフトポジションであってもよい。
この構成により、本発明のハイブリッド車両の制御装置は、ハイブリッド車両が後進しながら駐車場や車庫等に駐車されるときに、駐車場や車庫等の入口にある段差を乗り越えようとしているときのドライバビリティーの低下を抑制することができる。
本発明によれば、ハイブリッド車両が段差を乗り越えようとしているときのドライバビリティーの低下を抑制することができるハイブリッド車両の制御装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の説明においては、本発明に係るハイブリッド車両の制御装置を動力分割式のハイブリッド車両に適用した場合を例に説明する。
図1に示すように、本実施の形態におけるハイブリッド車両1は、エンジン2と、エンジン2によって発生された動力をドライブシャフト3L、3Rを介して駆動輪4L、4Rに伝達するためのトランスアクスル5と、エンジン2を制御するエンジン用電子制御ユニット(以下、「EG−ECU」という)6と、ハイブリッド車両1の各部を制御するハイブリッド用電子制御ユニット(以下、「HV−ECU」という)7とを備えている。
なお、本実施の形態において、エンジン2は、ガソリンを燃料とする直列4気筒のエンジンによって構成されているものとするが、本発明においては、直列6気筒エンジン、V型6気筒エンジン、V型12気筒エンジンまたは水平対向6気筒エンジン等の種々の型式のエンジンによって構成されていてもよい。
また、エンジン2に用いられる燃料は、ガソリンに代えて、軽油等の炭化水素系の燃料であってもよく、エタノール等のアルコールとガソリンとを混合したアルコール燃料であってもよい。
トランスアクスル5は、動力伝達装置10と、ギヤ機構11と、デファレンシャルギヤ12とを備えている。動力伝達装置10は、電力と回転力とを相互に変換するモータジェネレータMG1、MG2と、エンジン2によって発生された動力を駆動輪4L、4R側に伝達する動力とモータジェネレータMG1を駆動する動力とに分割する動力分割機構13と、モータジェネレータMG2から伝達された回転を減速して駆動トルクを増幅する減速機14とを備えている。
動力分割機構13は、エンジン2の出力軸としてのクランクシャフト15の端部にダンパ16を介して結合された入力軸17と、入力軸17に軸中心が貫通された中空形状のサンギヤ軸18に結合されたサンギヤ19と、サンギヤ19と回転軸が一致するようにサンギヤ19の同心円上に配置されたリングギヤ20と、サンギヤ19およびリングギヤ20に噛み合うようにサンギヤ19とリングギヤ20との間に配置された複数のピニオンギヤ21と、ピニオンギヤ21を自転自在に保持すると共に入力軸17に対して公転自在に保持するキャリア22とを備えている。
このように、動力分割機構13は、サンギヤ19、リングギヤ20、ピニオンギヤ21およびキャリア22を回転要素として、エンジン2によって発生された動力を分割すると共に、モータジェネレータMG1および駆動輪4L、4R側から伝達された動力を統合する遊星歯車機構を構成している。
したがって、動力分割機構13は、エンジン2からキャリア22に入力された動力を、サンギヤ19側と、リングギヤ20側とにそのギヤ比に応じて分割することにより、分割された一方の動力によってモータジェネレータMG1を発電機として機能させると共に、分割された他方の動力によって駆動輪4L、4Rを回転させるようになっている。
また、動力分割機構13は、駆動電力が供給されたモータジェネレータMG1が電動機として機能し、エンジン2が駆動しているときには、エンジン2からキャリア22に入力された動力と、モータジェネレータMG1からサンギヤ19に入力された動力とを統合してリングギヤ20から出力するようになっている。
また、動力分割機構13は、駆動電力が供給されたモータジェネレータMG1が電動機として機能し、エンジン2が停止しているときには、モータジェネレータMG1からサンギヤ19に入力された動力をキャリア22に出力することにより、クランクシャフト15を回転させ、エンジン2を始動させるようになっている。このように、モータジェネレータMG1は、動力分割機構13と協働して、スタータとしても機能するようになっている。
モータジェネレータMG1は、回転磁界を形成するステータ23と、ステータ23の内部に配置され、複数の永久磁石が埋め込まれているロータ24とを備えており、ステータ23は、ステータコアおよびステータコアに巻き掛けられた三相コイルを備えている。
ロータ24は、動力分割機構13のサンギヤ19と一体に回転するサンギヤ軸18に結合されており、ステータ23のステータコアは、例えば、電磁鋼板の薄板を積層して形成され、本体ケース25の内周部に固定されている。
このように構成されたモータジェネレータMG1において、ステータ23の三相コイルに三相交流電力が供給されると、ステータ23によって回転磁界が形成され、この回転磁界にロータ24に埋め込まれた永久磁石が引かれることにより、ロータ24が回転駆動される。このように、モータジェネレータMG1は、電動機として機能するようになっている。
また、ロータ24に埋め込まれた永久磁石が回転すると、回転磁界が形成され、この回転磁界によりステータ23の三相コイルに誘導電流が流れることにより、三相コイルの両端に電力が発生する。このように、モータジェネレータMG1は、発電機としても機能するようになっている。
モータジェネレータMG2は、回転磁界を形成するステータ26と、ステータ26の内部に配置され複数の永久磁石が埋め込まれたロータ27と、を備えており、ステータ26は、ステータコアおよびステータコアに巻き掛けられた三相コイルを備えている。
ロータ27は、減速機14に結合されたロータシャフト28に結合されており、ステータ26のステータコアは、例えば、電磁鋼板の薄板を積層して形成され、本体ケース29の内周部に固定されている。
このように構成されたモータジェネレータMG2において、ステータ26の三相コイルに三相交流電力が供給されると、ステータ26によって回転磁界が形成され、この回転磁界にロータ27に埋め込まれた永久磁石が引かれることにより、ロータ27が回転駆動される。このように、モータジェネレータMG2は、電動機として機能するようになっている。
また、ロータ27に埋め込まれた永久磁石が回転すると、回転磁界が形成され、この回転磁界によりステータ26の三相コイルに誘導電流が流れることにより、三相コイルの両端に電力が発生する。このように、モータジェネレータMG2は、発電機としても機能するようになっている。
減速機14は、モータジェネレータMG2のロータ27に結合されたロータシャフト28に結合されたサンギヤ30と、回転軸がサンギヤ30と一致するようにサンギヤ30の同心円上に配置されたリングギヤ31と、サンギヤ30およびリングギヤ31に噛み合うようにサンギヤ30とリングギヤ31との間に配置された複数のピニオンギヤ32と、一端が本体ケース29に固定され、他端がピニオンギヤ32を自転自在に支持する支持軸を有するキャリア33とを備えている。
このように、減速機14は、サンギヤ30、リングギヤ31およびピニオンギヤ32を回転要素として、モータジェネレータMG2から伝達された回転を減速して駆動トルクを増幅する遊星歯車機構を構成している。
したがって、減速機14は、駆動電力が供給されたモータジェネレータMG2が電動機として機能しているときには、モータジェネレータMG2から伝達された回転を減速して駆動トルクを増幅してリングギヤ31から出力するようになっている。
また、減速機14は、リングギヤ31に入力された動力による回転を加速して駆動トルクを減衰させてサンギヤ30から出力することにより、モータジェネレータMG2を発電機として機能させるようになっている。
動力分割機構13のリングギヤ20および減速機14のリングギヤ31には、リングギヤ20とリングギヤ31とが一体回転するようにカウンタドライブギヤ34が設けられている。
カウンタドライブギヤ34は、ギヤ機構11に噛み合わされ、ギヤ機構11は、デファレンシャルギヤ12に噛み合わされている。カウンタドライブギヤ34に出力された動力は、カウンタドライブギヤ34からギヤ機構11を介して、デファレンシャルギヤ12に伝達されるようになっている。
デファレンシャルギヤ12は、ドライブシャフト3L、3Rに接続され、ドライブシャフト3L、3Rは、駆動輪4L、4Rにそれぞれ接続されている。すなわち、デファレンシャルギヤ12に伝達された動力は、ドライブシャフト3L、3Rを介して、駆動輪4L、4Rに出力される。
したがって、駆動電力が供給されたモータジェネレータMG2は、駆動源として機能するようになっており、モータジェネレータMG2によって発生された動力は、駆動輪4L、4Rに伝達されるようになっている。
以上の説明から理解できるように、本実施の形態におけるモータジェネレータMG2は、本発明において、走行駆動力を発生する駆動源として少なくとも機能する回転電機を構成し、本実施の形態におけるエンジン2は、本発明において、走行駆動力を補う動力を発生する内燃機関を構成する。
また、駆動電力が供給されていないモータジェネレータMG2は、駆動輪4L、4Rの回転を減速しつつ、その回転力を電力に変換する電力回生器として機能するようになっている。
また、ハイブリッド車両1は、モータジェネレータMG1、MG2に対してそれぞれ設けられたインバータ40、41と、モータジェネレータMG1、MG2を駆動制御するためにインバータ40、41を制御するモータ用電子制御ユニット(以下、「MG−ECU」という)42とを備えている。
インバータ40、41は、MG−ECU42による制御に基づいて、モータジェネレータMG1とモータジェネレータMG2とバッテリ43との間で電力のやりとり、すなわち、バッテリ43を充放電させるようになっている。
インバータ40およびインバータ41とバッテリ43とを接続する電力ライン44は、インバータ40およびインバータ41が共用する正極母線および負極母線として構成されており、モータジェネレータMG1、MG2のいずれか一方で発電された電力を他方のモータジェネレータで消費することができるようになっている。
MG−ECU42は、図示を省略するが、CPU(Central Processing Unit)と、ROM(Read Only Memory)と、RAM(Random Access Memory)と、フラッシュメモリと、入出力ポートと、を備えたマイクロプロセッサによって構成されている。
MG−ECU42のROMには、当該マイクロプロセッサをMG−ECU42として機能させるためのプログラムが記憶されている。すなわち、MG−ECU42のCPUがRAMを作業領域としてROMに記憶されたプログラムを実行することにより、当該マイクロプロセッサは、MG−ECU42として機能する。
MG−ECU42には、モータジェネレータMG1、MG2を駆動制御するために必要な信号、例えば、モータジェネレータMG1、MG2の回転子の回転位置をそれぞれ検出する回転位置検出センサ45、46の検出信号、および、モータジェネレータMG1、MG2に入力される相電流を検出する図示しない電流センサの検出信号等が入力されるようになっている。
MG−ECU42は、インバータ40およびインバータ41にスイッチング制御信号を出力することにより、モータジェネレータMG1、MG2を駆動制御するようになっている。
また、MG−ECU42は、HV−ECU7等の他のECUと高速CAN(Controller Area Network)を介して通信するようになっており、HV−ECU7等の他のECUと各種制御信号やデータのやりとりを行うようになっている。
例えば、MG−ECU42は、HV−ECU7から入力された制御信号に応じてインバータ40、41を制御することにより、モータジェネレータMG1、MG2をそれぞれ駆動制御するようになっている。また、MG−ECU42は、必要に応じてモータジェネレータMG1、MG2の駆動状態に関するデータをHV−ECU7に出力するようになっている。
また、ハイブリッド車両1は、バッテリ43の蓄電容量や温度等の状態を管理するためのバッテリ用電子制御ユニット(以下、「B−ECU」という)47を備えている。B−ECU47は、図示を省略するが、CPUと、ROMと、RAMと、フラッシュメモリと、入出力ポートと、を備えたマイクロプロセッサによって構成されている。
B−ECU47のROMには、当該マイクロプロセッサをB−ECU47として機能させるためのプログラムが記憶されている。すなわち、B−ECU47のCPUがRAMを作業領域としてROMに記憶されたプログラムを実行することにより、当該マイクロプロセッサは、B−ECU47として機能する。
B−ECU47には、バッテリ43の状態を管理するために必要な信号、例えば、バッテリ43の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧、バッテリ43の出力端子に接続された電力ライン44に取り付けられた電流センサ48によって検出される充放電電流、および、バッテリ43に取り付けられた図示しない温度センサからの電池温度等を表す信号が入力されるようになっている。
また、B−ECU47は、HV−ECU7等の他のECUと高速CANを介して通信するようになっており、HV−ECU7等の他のECUと各種制御信号やデータのやりとりを行うようになっている。
例えば、B−ECU47は、必要に応じてバッテリ43の状態に関するデータをHV−ECU7に出力するようになっている。また、B−ECU47は、電流センサ48によって検出された充放電電流の積算値に基づいて、バッテリ43の残容量を表すSOC(State Of Charge)を算出し、算出したSOCをHV−ECU7に出力するようになっている。
EG−ECU6は、図示を省略するが、CPUと、ROMと、RAMと、フラッシュメモリと、入出力ポートと、を備えたマイクロプロセッサによって構成されている。EG−ECU6のROMには、当該マイクロプロセッサをEG−ECU6として機能させるためのプログラムが記憶されている。
すなわち、EG−ECU6のCPUがRAMを作業領域としてROMに記憶されたプログラムを実行することにより、当該マイクロプロセッサは、EG−ECU6として機能する。
EG−ECU6は、HV−ECU7等の他のECUと高速CANを介して通信するようになっており、HV−ECU7等の他のECUと各種制御信号やデータのやりとりを行うようになっている。
例えば、EG−ECU6は、HV−ECU7から入力される制御信号およびエンジン2の運転状態を検出する各種センサから入力される検出信号等に基づいて、燃料噴射制御、点火制御および吸入空気量調節制御等のエンジン2の運転制御を行うと共に、必要に応じてエンジン2の運転状態に関するデータをHV−ECU7に出力するようになっている。
HV−ECU7は、図示を省略するが、CPUと、ROMと、RAMと、フラッシュメモリと、入出力ポートと、を備えたマイクロプロセッサによって構成されている。HV−ECU7のROMには、当該マイクロプロセッサをHV−ECU7として機能させるためのプログラムが記憶されている。
すなわち、HV−ECU7のCPUがRAMを作業領域としてROMに記憶されたプログラムを実行することにより、当該マイクロプロセッサは、HV−ECU7として機能する。
HV−ECU7は、B−ECU47等の他のECUと高速CANを介して互いに接続されており、B−ECU47等の他のECUと各種制御信号やデータのやりとりを行うようになっている。
例えば、HV−ECU7は、B−ECU47から送信されたデータが表すSOCが所定の下限値を下回った場合には、モータジェネレータMG1、MG2によって発電された電力をバッテリ43に充電させるようMG−ECU42に制御信号を送信するようになっている。
また、HV−ECU7は、B−ECU47から送信されたデータが表すSOCが所定の上限値を上回った場合には、モータジェネレータMG1、MG2によって発電された電力をバッテリ43に充電させないようMG−ECU42に制御信号を送信するようになっている。
本実施の形態において、HV−ECU7の入力側には、ブレーキペダル50の操作量を検出するブレーキペダルポジションセンサ51と、アクセルペダル52の踏み込み量を検出するアクセルポジションセンサ53と、シフトレバー54によって選択されているシフトポジションを検出するシフトポジションセンサ55と、ハイブリッド車両1の車速を検出する車速センサ56と、ハイブリッド車両1の加速度を検出する加速度センサ57とが接続されている。なお、本実施の形態におけるシフトポジションセンサ55は、本発明におけるシフトポジション検出手段を構成する。
シフトレバー54によって選択されるシフトポジションとしては、駐車時に選択されるP(パーキング)ポジション、駆動輪4L、4Rに駆動力を伝達させないときに選択させるN(ニュートラル)ポジション、前進時に選択されるD(ドライブ)ポジション、エンジンブレーキを優先する前進時に選択されるB(ブレーキ)ポジション、アクセルペダル52の応答性を優先する前進時に選択されるS(スポーツ)ポジションおよび後進時に選択されるR(リバース)ポジションがあり、それぞれPレンジ、Nレンジ、Dレンジ、Bレンジ、SレンジおよびRレンジに対応している。
なお、HV−ECU7は、シフトレバー54によってDポジション、Bポジション、SポジションおよびRポジションのいずれかのシフトポジションが選択されている場合には、アクセルポジションセンサ53によって検出されたアクセルペダル52の踏み込み量が0であっても、ハイブリッド車両1が駆動方向に比較的低いトルクで駆動される所謂クリーピングを再現するように、MG−ECU42を制御し、モータジェネレータMG2に動力を発生させるようになっている。
また、HV−ECU7は、ハイブリッド車両1の進行方向側で車輪に隣接する段差を検出するようになっている。ここで、ハイブリッド車両1の進行方向側は、シフトポジションセンサ55によって検出されたシフトポジションがDポジション、BポジションまたはSポジションである場合には、ハイブリッド車両1の前進側にあたり、シフトポジションがRポジションである場合には、ハイブリッド車両1の後進側にあたる。このように、HV−ECU7は、本発明における段差検出手段を構成する。
具体的には、HV−ECU7は、ブレーキペダル50が操作されておらず、ハイブリッド車両1の車速の絶対値が、アクセルペダル52の踏み込み量と路面の車両進行方向の勾配(以下、単に「路面勾配」という)とに対応して予め定められた閾値未満である状態が予め定められた時間以上継続したことを条件として、ハイブリッド車両1が乗り越えようとしている段差を検出するようになっている。
HV−ECU7のROMには、図2に示すように、ハイブリッド車両1の車速の絶対値に対する閾値THijがアクセルペダル52の踏み込み量Xiと路面勾配Yjとに対応付けられた車速絶対値マップが予め格納されている。ここで、閾値THijは、アクセルペダル52の踏み込み量Xiと路面勾配Yjとに対して予め実験により定められている。
図1において、HV−ECU7は、加速度センサ57によって検出された加速度と車速センサ56によって検出された車速の微分値との差に基づいて路面勾配を推定するようになっている。
HV−ECU7は、アクセルポジションセンサ53によって検出されたアクセルペダル52の踏み込み量Xiと、推定した路面勾配Yjとに車速絶対値マップ上で対応する閾値THijを特定するようになっている。
また、HV−ECU7は、ブレーキペダルポジションセンサ51によって検出されたブレーキペダル50の操作量が0であり、車速センサ56によって検出された車速の絶対値が、マップから特定した閾値THij未満である状態が予め定められた時間、例えば100ms以上継続したことを条件として、ハイブリッド車両1が乗り越えようとしている段差を検出するようになっている。
このように、HV−ECU7は、シフトポジションセンサ55によって検出されたシフトポジションがRポジションの場合には、図3に示すような後進側で後輪に隣接する段差Sを検出するようになっている。
また、HV−ECU7は、シフトポジションセンサ55によって検出されたシフトポジションがRポジションの場合には、図4に示すような後進側で前輪に隣接する段差Sも検出するようになっている。
図1において、HV−ECU7は、シフトポジションセンサ55によって走行駆動用の特定のシフトポジションが選択されていることが検出され、エンジン2が始動しておらず、ハイブリッド車両1の進行方向側で車輪に隣接する段差を検出したことを条件として、エンジン2を始動させるようにEG−ECU6およびMG−ECU42を制御するようになっている。このように、HV−ECU7は、EG−ECU6およびMG−ECU42と協働して、本発明における、内燃機関始動制御手段を構成する。
なお、本実施の形態において、走行駆動用の特定のシフトポジションは、後進用のシフトポジションすなわちRポジションとする。また、HV−ECU7は、EG−ECU6から出力されたエンジン2の運転状態に関するデータ、例えば、EG−ECU6がエンジン2を運転するように制御しているか否かを表すデータに基づいて、エンジン2が始動していないことを検出するようになっている。
このような、HV−ECU7によるエンジン始動制御動作について、図5および図6に示すフローチャートを参照して説明する。なお、図5および図6に示すフローチャートが示すエンジン始動制御動作は、HV−ECU7が定期的に実行する動作の1つとして実行される。
まず、HV−ECU7は、Rポジションが選択されているか否かを判断する(ステップS1)。ここで、Rポジションが選択されていないと判断した場合には、HV−ECU7は、エンジン始動制御動作を終了する。
一方、Rポジションが選択されていると判断した場合には、HV−ECU7は、エンジン2が始動しているか否かを判断する(ステップS2)。ここで、エンジン2が始動していると判断した場合には、HV−ECU7は、エンジン始動制御動作を終了する。
一方、エンジン2が始動していないと判断した場合には、HV−ECU7は、ハイブリッド車両1の後進側で車輪に隣接する段差を検出する段差検出処理を実行する(ステップS3)。
図6に示す段差検出処理において、まず、HV−ECU7は、ブレーキペダル50が操作されていない、すなわち、ブレーキオフ状態であるか否かを判断する(ステップS11)。ここで、ブレーキオフ状態でないと判断した場合には、HV−ECU7は、ハイブリッド車両1の後進側で車輪に隣接する段差が検出されなかったと判断し(ステップS12)、段差検出処理を終了する。
一方、ブレーキオフ状態であると判断した場合には、HV−ECU7は、路面勾配を推定し(ステップS13)、アクセルペダル52の踏み込み量と、推定した路面勾配とに車速絶対値マップ上で対応する閾値THijを特定する(ステップS14)。
次に、HV−ECU7は、車速Vの絶対値|V|が閾値THij未満であるか否かを判断する(ステップS15)。ここで、車速Vの絶対値|V|が閾値THij未満でないと判断した場合には、HV−ECU7は、ハイブリッド車両1の後進側で車輪に隣接する段差が検出されなかったと判断し(ステップS12)、段差検出処理を終了する。
一方、車速Vの絶対値|V|が閾値THij未満であると判断した場合には、HV−ECU7は、段差検出処理の実行時間が予め定められた時間以上継続しているか否かを判断する(ステップS16)。ここで、段差検出処理の実行時間が予め定められた時間以上継続していないと判断した場合には、HV−ECU7は、段差検出処理をステップS11に戻す。
一方、段差検出処理の実行時間が予め定められた時間以上継続していると判断した場合には、HV−ECU7は、ハイブリッド車両1の後進側で車輪に隣接する段差が検出されたと判断し(ステップS17)、段差検出処理を終了する。
図5において、段差検出処理によって段差が検出されなかった場合には(ステップS4:NO)、HV−ECU7は、エンジン始動制御動作を終了する。一方、段差検出処理によって段差が検出された場合には(ステップS4:YES)、HV−ECU7は、エンジン2を始動させるようにEG−ECU6およびMG−ECU42を制御する(ステップS5)。
以上のように、本発明の実施の形態に係るハイブリッド車両の制御装置は、ハイブリッド車両1が段差を乗り越えようとする前にエンジン2を予め始動させておくことにより、エンジン2の始動による飛び出し感等の違和感をドライバーに与えることを防ぐことができるため、ハイブリッド車両1が段差を乗り越えようとしているときのドライバビリティーの低下を抑制することができる。
なお、本実施の形態において、本発明に係るハイブリッド車両の制御装置を動力分割式のハイブリッド車両に適用した例を説明したが、本発明に係るハイブリッド車両の制御装置は、パラレル方式等の他の方式のハイブリッド車両にも適用することができる。
また、本実施の形態において、走行駆動用の特定のシフトポジションを後進用のRポジションとして説明したが、本発明において、走行駆動用の特定のシフトポジションは、後進用のRポジションに加えて、前進用のシフトポジションすなわちDポジション、BポジションおよびSポジションの少なくとも1つのレンジを含むようにしてもよい。
また、今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であってこの実施の形態に制限されるものではない。本発明の範囲は、上記した実施の形態のみの説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
以上のように、本発明に係るハイブリッド車両の制御装置は、ハイブリッド車両が段差を乗り越えようとしているときのドライバビリティーの低下を抑制することができるという効果を奏するものであり、走行駆動力を発生する駆動源として少なくとも機能する回転電機と、走行駆動力を補う動力を発生する内燃機関とを備えたハイブリッド車両の制御装置に有用である。
1 ハイブリッド車両
MG2 モータジェネレータ(回転電機)
2 エンジン(内燃機関)
6 EG−ECU(内燃機関始動制御手段)
7 HV−ECU(段差検出手段、内燃機関始動制御手段)
42 MG−ECU(内燃機関始動制御手段)
50 ブレーキペダル
52 アクセルペダル
54 シフトレバー
55 シフトポジションセンサ(シフトポジション検出手段)
MG2 モータジェネレータ(回転電機)
2 エンジン(内燃機関)
6 EG−ECU(内燃機関始動制御手段)
7 HV−ECU(段差検出手段、内燃機関始動制御手段)
42 MG−ECU(内燃機関始動制御手段)
50 ブレーキペダル
52 アクセルペダル
54 シフトレバー
55 シフトポジションセンサ(シフトポジション検出手段)
Claims (3)
- 走行駆動力を発生する駆動源として少なくとも機能する回転電機と、
前記走行駆動力を補う動力を発生する内燃機関と、を備えたハイブリッド車両の制御装置において、
シフトレバーのポジションを検出するシフトポジション検出手段と、
前記ハイブリッド車両の進行方向側で車輪に隣接する段差を検出する段差検出手段と、
前記シフトポジション検出手段によって走行駆動用の特定のシフトポジションが選択されていることが検出され、前記内燃機関が始動しておらず、前記段差検出手段によって段差が検出されたことを条件として、前記内燃機関を始動させるように制御する内燃機関始動制御手段と、を備えたことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。 - 前記段差検出手段は、ブレーキペダルが操作されておらず、前記ハイブリッド車両の車速の絶対値が、アクセルペダルの踏み込み量と路面の車両前後方向の勾配とに対応して予め定められた閾値未満である状態が予め定められた時間以上継続したことを条件として、前記段差を検出することを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両の制御装置。
- 前記走行駆動用の特定のシフトポジションは、後進用のシフトポジションであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のハイブリッド車両の制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012029514A JP2013166415A (ja) | 2012-02-14 | 2012-02-14 | ハイブリッド車両の制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012029514A JP2013166415A (ja) | 2012-02-14 | 2012-02-14 | ハイブリッド車両の制御装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2013166415A true JP2013166415A (ja) | 2013-08-29 |
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ID=49177219
Family Applications (1)
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JP (1) | JP2013166415A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015136664A1 (ja) * | 2014-03-13 | 2015-09-17 | 三菱電機株式会社 | 車両制御装置および車両制御方法 |
-
2012
- 2012-02-14 JP JP2012029514A patent/JP2013166415A/ja active Pending
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WO2015136664A1 (ja) * | 2014-03-13 | 2015-09-17 | 三菱電機株式会社 | 車両制御装置および車両制御方法 |
JPWO2015136664A1 (ja) * | 2014-03-13 | 2017-04-06 | 三菱電機株式会社 | 車両制御装置および車両制御方法 |
US10053097B2 (en) | 2014-03-13 | 2018-08-21 | Mitsubishi Electric Corporation | Vehicle control apparatus and vehicle control method |
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