JP2013166292A - 液滴吐出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】基準電位が異なる複数の駆動波形による液滴の吐出を高速に行う。
【解決手段】第1基準電位から変化を開始し、当該第1基準電位に収束する第1駆動波形と、前記第1基準電位と異なる第2基準電位から変化を開始し、当該第2基準電位に収束する第2駆動波形とを含む駆動電圧を駆動素子に印加して液滴を吐出させる液滴吐出装置であって、前記第1基準電位と前記第2基準電位との間の範囲内において、前記第1基準電位から変化を開始し、前記第2基準電位に収束する接続波形を、前記第1駆動波形と前記第2駆動波形との間に挿入する挿入手段を備える、液滴吐出装置。
【選択図】図3

Description

本発明は、駆動素子に駆動電圧を印加して液滴を吐出させる液滴吐出装置に関する。
駆動素子に駆動電圧を印加することにより、インク滴を吐出させるプリンターが知られている(特許文献1、参照。)。特許文献1において、印刷画像を形成するための駆動波形と、フラッシングのための駆動波形とがそれぞれ用意されている。各駆動波形は、基準電位から変化が開始し、再び、基準電位に収束する。フラッシングとは、印刷画像を形成する前に、ノズル付近にて品質が劣化したインクを印刷用紙外の容器に吐出することである。特許文献1では、フラッシングのための駆動波形の基準電位を、印刷画像を形成するための駆動波形の基準電位と同じとしている。
特開2010−115865号公報
フラッシングにおいては、1回の吐出により吐出されるインク滴の体積が大きいほど、効率よく劣化したインクを排出できる。従って、フラッシングのための駆動波形の振幅は大きい方が望ましい。しかし、特許文献1のように、フラッシングのための駆動波形の基準電位が、印刷画像を形成するための駆動波形の基準電位と同じである場合、フラッシングのための駆動波形の振幅を大きくすることができないという問題があった。駆動波形の電位をグランド以上に保つ必要があるため、フラッシングのための駆動波形の振幅も、印刷画像を形成するための駆動波形の振幅と同程度に留まるからである。これに対して、基準電位が異なる駆動波形を用意することにより、振幅の調整範囲が広がり、様々な吐出量でインク滴を吐出させることができる。従って、例えばフラッシングのための駆動波形の基準電位を、印刷画像を形成するための駆動波形の基準電位よりも高くすることにより、フラッシングのための駆動波形の振幅を大きくでき、フラッシングを早期に終了させることができる。
しかしながら、基準電位が異なる駆動波形を用意した場合、従来においては、フラッシングのための駆動波形の基準電位から、一旦、ベース電位(0V)を経由して印刷画像を形成するための駆動波形の基準電位へと電位を変化させている。従って、ベース電位を経由する期間だけフラッシングの後に印刷画像を形成するまでの所要期間が長くなるという問題があった。また、被記録媒体に吐出されるインク滴の体積を精度よく調整するためには、駆動波形のみならず振幅のみならず基準電位も変化させることが望ましい。この場合も、基準電位を変化させるごとにベース電位を経由しなければならず、印刷の所要期間が長くなるという問題があった。
本発明の目的は、前記課題にかんがみてなされたもので、基準電位が異なる複数の駆動波形による液滴の吐出を高速に行う液滴吐出装置の提供を目的とする。
前記課題を解決するために本発明の液滴吐出装置は、第1基準電位から変化を開始し、当該第1基準電位に収束する第1駆動波形と、第1基準電位と異なる第2基準電位から変化を開始し、当該第2基準電位に収束する第2駆動波形とを含む駆動電圧を駆動素子に印加して液滴を吐出させる。挿入手段は、第1基準電位と第2基準電位との間の範囲内において、第1基準電位から変化を開始し、第2基準電位に収束する接続波形を、第1駆動波形と第2駆動波形との間に挿入する。すなわち、接続波形は、第1基準電位と第2基準電位との範囲外に変化することなく。第1基準電位から変化を開始し、第2基準電位に収束する。従って、第1基準電位から第2基準電位に至るまでの期間を短縮でき、接続波形を短くすることができる。接続波形を短くすれば、第1駆動波形と第2駆動波形との間に接続波形を挿入した駆動電圧を短くすることができ、当該駆動電圧による液滴の吐出を高速に行うことができる。
さらに、挿入手段は、第1基準電位から単調変化を開始し、第2基準電位に収束する接続波形を挿入してもよい。すなわち、接続波形は、単調増加または単調減少することによって、第1基準電位から単調変化から第2基準電位へと変化してもよい。これにより、第1基準電位から第2基準電位に至るまでの期間を短縮でき、接続波形をより短くすることができる。
また、第1基準電位を、第2基準電位よりも高くしてもよい。第1基準電位を第2基準電位よりも高くすることにより、第1駆動波形の振幅を第2駆動波形の振幅よりも大きくすることができ、第1駆動波形によって吐出される液滴の体積を大きくできる。そして、第1駆動波形の駆動電圧を駆動素子に印加する期間に、液滴を被記録媒体の外部に吐出するようにすれば、吐出口付近にて品質が劣化した吐出液を効率よく被記録媒体の外部に排出できる。従って、吐出口付近にて品質が劣化した吐出液を排出するための所要期間を短縮できる。品質が劣化した吐出液を排出しておけば、振幅が第1駆動波形よりも小さい第2駆動波形によって、微細な液滴を被記録媒体上に記録できる。
また、第2基準電位は、それぞれ液滴の体積が一定となるように変化してもよい。一定の駆動波形の駆動電圧を駆動素子に印加した場合でも、吐出液の特性の変化によって吐出される液滴の体積が変化し得る。例えば、吐出液の粘度が大きくなれば、吐出される液滴の体積が減少し得る。これに対して、第2基準電位を変化させることにより、第2駆動波形によって吐出される液滴の体積を一定とすることができる。このように第2基準電位を変化させた場合、第2基準電位の変化に追従して、当該第2基準電位に収束する接続波形も変化させればよい。なお、第2基準電位のみならず、第1基準電位も液滴の体積が一定となるように変化してもよい。
また、液滴吐出装置は、液滴を吐出するノズルを備える吐出ヘッドが被記録媒体上の一端から他端までを主走査する画像形成期間内において第2基準電位を変化させてもよい。これにより、画像形成期間内においても液滴の体積を一定とすることができる。このように1回の主走査内で第2基準電位を変化させる場合において、第2基準電位が変化する前後の第2駆動波形の間に接続波形を挿入することにより、1回の画像形成期間を短縮できる。
また、接続波形における単位時間あたりの電位変化量を所定の閾値以下とすることにより、接続波形における急激な電位変化に起因して駆動電圧の増幅回路等が故障したり、不要な液滴が吐出されたりすることを防止してもよい。さらに、第1駆動波形および第2駆動波形における単位時間あたりの電位変化量の最大値を閾値としてもよい。通常、第1駆動波形および第2駆動波形における単位時間あたりの電位変化量の最大値は、駆動電圧の増幅回路等が故障しない範囲で設定される。従って、接続波形における単位時間あたりの電位変化量を、第1駆動波形および第2駆動波形における単位時間あたりの電位変化量の最大値以下とすることにより、駆動電圧の増幅回路等の故障を防止できる。
さらに、本発明のように、接続波形を挿入した駆動電圧を生成する手法は、プログラムや方法としても適用可能である。また、以上のような装置、プログラム、方法は、単独の装置として実現される場合もあれば、複合的な機能を有する装置に組み込まれてもよい。
プリンターのブロック図である。 主走査範囲を説明する図である。 駆動波形を示すグラフである。
ここでは、下記の順序に従って本発明の実施の形態について説明する。
(1)プリンターの構成:
(2)変形例:
(1)プリンターの構成:
図1は本発明の一実施形態にかかる液滴吐出装置としてのプリンター1の構成を示すブロック図である。プリンター1は、制御部10と駆動電圧生成回路11と吐出データ生成回路12とキャリッジ制御回路13と搬送制御回路14とセンサー制御回路15とを備える。制御部10は、CPU10aとRAM10bとROM10cとを備える。CPU10aは、ROM10cに記録された制御プログラムをRAM10bにロードして実行する。制御プログラムの機能によりCPU10aは、各制御回路11〜15を制御するための処理を実行する。
駆動電圧生成回路11は、駆動素子としてのピエゾ素子PZTに印加する駆動電圧を生成する回路である。ピエゾ素子PZTに駆動電圧を印加することにより、振動板が接合されたピエゾ素子PZTが機械的に変形する。すると、振動板が壁面を構成するインク室の体積が変化し、当該インク室と連通するノズルNZからインク滴が吐出される。プリンター1は、ピエゾ素子PZTとノズルNZと振動板とインク室とを含む吐出機構を複数備えており、複数の吐出機構のそれぞれにおいてノズルNZからインク滴を吐出させる。ノズルNZは、吐出ヘッドHDに備えられ、吐出ヘッドHDが取り付けられたキャリッジCRが主走査方向に移動する。
図2は、キャリッジCRが主走査方向に移動する様子を示す図である。プリンター1の筐体内においてキャリッジCRが主走査方向に移動できる主走査範囲Aが予め設定されている。主走査範囲Aの一端をホームポジションHPとし、他端をフルポジションFPとする。キャリッジCRが主走査方向に移動しながら吐出ヘッドHDがノズルNZからインク滴を印刷用紙上に吐出することにより、主走査方向にインクドット列を形成できる。印刷用紙は、主走査方向に直交する副走査方向に搬送される。
主走査範囲AのホームポジションHP側において、吐出ヘッドHDのノズルNZに対向するようにキャップCPが備えられている。プリンター1が印刷を実行しない期間において、キャップCPがノズルNZに密着し、ノズルNZ付近のインクの劣化を抑制する。キャップCPと印刷用紙の搬送領域Yとの間にフラッシングボックスFBが備えられている。フラッシングボックスFBは、フラッシングにおいて吐出ヘッドHDからインク滴が吐出される容器であり、吐出されたインク滴を捕集する。印刷用紙の搬送領域Yとは、プリンター1が印刷可能な最大幅(主走査方向)の印刷用紙が搬送され得る範囲を意味する。図2では、プリンター1が印刷可能な最大幅を有する印刷用紙が搬送されていることとする。印刷用紙の搬送領域YのホームポジションHP側の端部と、フラッシングボックスFBとの間の領域を遷移領域Xと表記する。次に駆動電圧生成回路11について説明する。
図1に示すように駆動電圧生成回路11は、駆動波形メモリ11aと駆動波形取得回路11bと挿入回路11cとAD変換回路11dと増幅回路11eとを含む。駆動波形メモリ11aは、第1駆動波形データD1と第2駆動波形データD2と第1基準電位データC1と第2基準電位データC2とを記録する。第1基準電位データC1はヘッド温度と第1基準電位Vs1(>0V)との対応関係を規定し、第2基準電位データC2はヘッド温度と第2基準電位Vs2(>0V)との対応関係を規定する。
図3は、第1駆動波形V1と第2駆動波形V2とを示すグラフである。第1駆動波形V1は、第1基準電位Vs1から変化を開始し、第1基準電位Vs1に収束する。同様に、第2駆動波形V2は、第2基準電位Vs2から変化を開始し、第2基準電位Vs2に収束する。本実施形態では、説明の簡略化のため、単一の吐出タイミングにおいて、単一の第1駆動波形V1または第2駆動波形V2が出力されることとする。本実施形態では、ヘッド温度に依存してノズルNZ付近のインクの粘度が変化してもインク滴の体積が一定となるように、第1基準電位データC1と第2基準電位データC2において、ヘッド温度ごとに第1基準電位Vs1と第2基準電位Vs2とがそれぞれが規定されている。
ここで、第1基準電位Vs1と第2基準電位Vs2とは、第1駆動波形V1と第2駆動波形V2とにおける変化前後において一定に保たれる電位である。すなわち、第1基準電位Vs1と第2基準電位Vs2とは、第1駆動波形V1と第2駆動波形V2とによるピエゾ素子PZTの駆動前後において一定に保たれるインク室の体積に対応する。従って、第1基準電位Vs1と第2基準電位Vs2とを調整することにより、インク室の壁面を構成する振動板の固有周波数を調整することができ、インク室と連通するノズルNZから吐出されるインク滴の体積を調整できる。また、第1基準電位データC1と第2基準電位データC2とにおいて、すべてのヘッド温度について第2基準電位Vs2よりも高い第1基準電位Vs1が対応付けられている。
第1駆動波形データD1は、第1基準電位Vs1に対する第1駆動波形V1の相対電圧ΔV1を示すデータである。本実施形態において、第1駆動波形データD1は、第1駆動波形V1の開始から終了までの各時刻について、第1基準電位Vs1に対する相対電圧ΔV1を規定する。同様に、第2駆動波形データD2は、第2基準電位Vs2に対する第2駆動波形V2の相対電圧ΔV2を示すデータである。第2駆動波形データD2も、第2駆動波形V2の開始から終了までの各時刻について、第2基準電位Vs2に対する相対電圧ΔV2を規定する。第1駆動波形データD1と第2駆動波形データD2において、開始と終了とにおける相対電圧ΔV1,ΔV2はそれぞれ0となる。従って、第1駆動波形V1と第2駆動波形V2とは、それぞれ第1基準電位Vs1と第2基準電位Vs2とから変化を開始し、第1基準電位Vs1と第2基準電位Vs2とに収束する。
なお、第1駆動波形V1と第2駆動波形V2とは、それぞれ電位の最小値が0V以上となるように、相対電圧ΔV1,ΔV2の振幅が設定されている。上述のように第2基準電位Vs2よりも第1基準電位Vs1が高いため、最小値を0V以上としつつ、相対電圧ΔV1の振幅を相対電圧ΔV2の振幅よりも大きくすることができる。相対電圧ΔV1,ΔV2の振幅はインク室の体積変化量に対応するため、フラッシングのためにインク滴の体積を大きくする場合には第1駆動波形V1を用いる。一方、微細なインクドットを形成して高解像度の印刷画像を形成する場合には第2駆動波形V2を用いる。
駆動波形取得回路11bは、第1基準電位データC1を参照してヘッド温度に対応する第1基準電位Vs1を取得する。そして、駆動波形取得回路11bは、第1基準電位Vs1に第1駆動波形データD1が示す相対電圧ΔV1を加算した第1駆動波形V1を取得する。駆動波形取得回路11bは、第2基準電位データC2を参照してヘッド温度に対応する第2基準電位Vs2を取得し、第2基準電位Vs2に第2駆動波形データD2が示す相対電圧ΔV2を加算した第2駆動波形V2を取得する。
駆動波形取得回路11bは、キャリッジCRが主走査方向に移動する主走査期間における複数の吐出タイミングそれぞれについて第1駆動波形V1または第2駆動波形V2を後段のAD変換回路11dに出力する。主走査期間とは、キャリッジCRがホームポジションHPからフルポジションFPまで一回移動(順走査)する期間、および、キャリッジCRがフルポジションFPからホームポジションHPまで一回移動(逆走査)する期間を意味する。駆動波形取得回路11bは、キャリッジCRに備えられた吐出ヘッドHDがフラッシングボックスFB上を移動するフラッシング期間に属する吐出タイミングにおいて、第1駆動波形V1を出力する。駆動波形取得回路11bは、吐出ヘッドHDが主走査方向において印刷用紙の搬送領域Y上の一端から他端まで移動する画像形成期間に属する吐出タイミングにおいて、第2駆動波形V2を出力する。なお、キャリッジCRに備えられた吐出ヘッドHDがフラッシングボックスFBと搬送領域Yとの間の遷移領域Xを移動する期間を遷移期間と表記する。
図2,図3に示すように、キャリッジCRがホームポジションHPからフルポジションFPに順走査する主走査期間において、フラッシング期間の後に遷移期間が到来し、遷移期間の後に画像形成期間が到来する。フラッシング期間においては、主走査期間の開始時におけるヘッド温度に対応する第1基準電位Vs1から変化を開始し、第1基準電位Vs1に収束する第1駆動波形V1が連続する。一方、画像形成期間においては、主走査期間の開始時におけるヘッド温度に対応する第2基準電位Vs2から変化を開始し、第2基準電位Vs2に収束する第2駆動波形V2が連続する。反対に、キャリッジCRがフルポジションFPからホームポジションHPに逆走査する主走査期間において、画像形成期間の後に遷移期間が到来し、遷移期間の後にフラッシング期間が到来する。
図3に示すように挿入回路11cは、キャリッジCRが順走査する場合、第1基準電位Vs1から単調変化を開始し、第2基準電位Vs2に収束する接続波形Vcを第1駆動波形V1と第2駆動波形V2との間に挿入する。図2に示すように、キャリッジCRが順走査する場合、フラッシング期間において第1駆動波形V1が連続し、画像形成期間において第2駆動波形V2が連続する。従って、フラッシング期間と画像形成期間との間の遷移期間において、挿入回路11cが第1基準電位Vs1から線形的な単調減少を開始し、第2基準電位Vs2に収束する接続波形Vcを挿入することにより、第1基準電位Vs1と接続波形Vcと第2基準電位Vs2とを切れ目なく接続できる。また、接続波形Vcは、第1基準電位Vs1から第2基準電位Vs2へと線形的に減少する波形であるため、接続波形Vcが生成される遷移期間を短くすることができる。なお、接続波形Vcは単調変化するため、第1基準電位Vs1と第2基準電位Vs2との間の範囲R内において変化することとなる。従って、接続波形Vcを含む駆動電圧を時間軸に関して短くすることができ、主走査期間を短くすることができる。従って、高速な印刷が可能となる。また、遷移期間は遷移領域Xを移動する期間であるため、遷移期間を短くすることにより主走査方向における遷移領域Xの幅を小さくすることができる。従って、プリンター1の筐体を主走査方向に小型化できる。
挿入回路11cは、第1基準電位Vs1と第2基準電位Vs2との差を遷移期間で除算した値が所定閾値よりも大きい場合、制御部10に異常を通報する。異常が通報された制御部10は、印刷を中止する。挿入回路11cは、第1駆動波形データD1と第2駆動波形データD2に規定されたすべての波形における相対電圧ΔV1,ΔV2の単位時間あたりの電位変化量の絶対値の最大値とされる。図3の例では、相対電圧ΔV1の最初の立ち上がり期間における単位時間あたりの電位変化量(tanθ)の絶対値が閾値とされる。これにより、接続波形Vcにおける単位時間あたりの電位変化量の絶対値が、第1駆動波形V1と第2駆動波形V2における単位時間あたりの電位変化量の絶対値よりも大きくなることが防止できる。増幅回路11eは、第1駆動波形V1と第2駆動波形V2の駆動電圧を安定して増幅することができるように構成されているため、単位時間あたりの電位変化量の絶対値が閾値以下の接続波形Vcを安定して増幅できる。なお、挿入回路11cは、主走査方向における遷移領域Xの幅を、遷移領域X上におけるキャリッジCRの移動速度によって除算することにより遷移期間を特定できる。
挿入回路11cは、キャリッジCRが逆走査する場合には、第2基準電位Vs2から単調変化を開始し、第1基準電位Vs1に収束する接続波形Vcを第2駆動波形V2と第1駆動波形V1との間に挿入する。キャリッジCRが逆走査する場合、画像形成期間と遷移期間とフラッシング期間とが順に到来する。従って、画像形成期間とフラッシング期間との間の遷移期間において、挿入回路11cが第2基準電位Vs2から線形的な単調増加を開始し、第1基準電位Vs1に収束する接続波形Vcを挿入することにより、第2基準電位Vs2と接続波形Vcと第1基準電位Vs1とを切れ目なく接続できる。なお、キャリッジCRが順走査と逆走査を行う双方の場合において、必ずしもフラッシングを行わなくてもよい。この場合、主走査期間に対応する駆動電圧は、第2駆動波形V2のみによって構成することができる。従って、挿入回路11cは、接続波形Vcを挿入しない。
図3に示すAD変換回路11dは、フラッシング期間と画像形成期間とにおいてそれぞれ駆動波形取得回路11bが出力した第1駆動波形V1と第2駆動波形V2とをアナログの駆動電圧に変換する。また、AD変換回路11dは、遷移期間において挿入回路11cが挿入した接続波形Vcを駆動電圧に変換する。これにより、フラッシング期間における第1駆動波形V1と遷移期間における接続波形Vcと画像形成期間における第2駆動波形V2とが連続的に接続された駆動電圧が生成できる。増幅回路11eは、駆動電圧をピエゾ素子PZTが駆動可能な電圧まで増幅する回路である。増幅回路11eは、増幅された駆動電圧を吐出ヘッドHDに出力する。
図1に示す吐出データ生成回路12は、吐出ヘッドHDが備える複数のピエゾ素子PZTのそれぞれについて駆動電圧を印加するか否かを規定した吐出データを生成する。吐出データ生成回路12は、主走査期間に含まれる複数の吐出タイミングのそれぞれについて吐出データを生成し、当該吐出データを吐出ヘッドHDに出力する。吐出ヘッドHDは、複数のピエゾ素子PZTのそれぞれについて駆動電圧を印加するか否かを切り替えるスイッチを備えており、吐出データに基づいてスイッチが開閉される。フラッシング期間の吐出タイミングにおいてピエゾ素子PZTに駆動電圧を印加させると、第1駆動波形V1に応じたインク滴が吐出される。同様に、画像形成期間の吐出タイミングにおいてピエゾ素子PZTに駆動電圧を印加させると、第2駆動波形V2に応じたインク滴が吐出される。上述のように第2駆動波形V2よりも第1駆動波形V1の振幅を大きくすることができるため、画像形成期間よりもフラッシング期間にて吐出されるインク滴の体積を大きくすることができる。従って、少ない吐出回数で効率よくフラッシングを終了させることができる。
キャリッジ制御回路13は、吐出ヘッドHDが取り付けられたキャリッジCRを主走査方向に移動させるキャリッジモーターCMを制御するための回路である。すなわち、キャリッジ制御回路13は、制御部10の指令に基づいて、キャリッジモーターCMに駆動電流を供給する。搬送制御回路14は、印刷用紙を搬送するための搬送モーターFMを制御するための回路である。すなわち、搬送制御回路14は、制御部10の指令に基づいて、キャリッジモーターCMに駆動電流を供給する。
センサー制御回路15は、吐出ヘッドHDに備えられた温度センサーTSが継続したヘッド温度を監視し、制御部10に出力する回路である。ヘッド温度は、駆動波形取得回路11bと挿入回路11cとにおける1基準電位Vs1と第2基準電位Vs2の特定に利用される。本実施形態において、センサー制御回路15は、主走査ごとにヘッド温度を制御部10に出力する。従って、第1基準電位Vs1と第2基準電位Vs2とは1回の主走査期間においてそれぞれ一定値とされる。
(2)変形例:
主走査方向の下流側になるほどピエゾ素子PZTが連続駆動によりヘッド温度が高くなる。また、プリンター1がプラテンヒーター等の熱源を備え、当該熱源が主走査方向に偏在する場合には、1回の主走査においてヘッド温度が変化し得る。このように吐出ヘッドHDの主走査方向の位置に依存してヘッド温度が変化する場合、一定の第2駆動波形V2の駆動電圧をピエゾ素子PZTに印加しても、インク滴の体積が変化する。従って、駆動波形取得回路11bにおいて、1回の主走査における画像形成期間内において第2基準電位Vs2を変化させることにより、印刷用紙上に吐出されるインク滴の体積を一定としてもよい。すなわち、駆動波形取得回路11bは、画像形成期間内の吐出タイミングごとにヘッド温度を取得し、吐出タイミングごとにヘッド温度に対応する第2基準電位Vs2を取得してもよい。すなわち、画像形成期間内の吐出タイミングごとに第2基準電位Vs2を変化させてもよい。この場合、挿入回路11cは、画像形成期間内において、変化前の第2基準電位Vs2から単調変化を開始し、変化後の第2基準電位Vs2に収束する接続波形Vcを生成してもよい。そして、挿入回路11cは、画像形成期間内において、第2基準電位Vs2が変化する前の第2駆動波形V2と、第2基準電位Vs2が変化した後の第2駆動波形V2との間に接続波形Vcを挿入してもよい。また、上述のように主走査方向の位置に依存するヘッド温度の変動には一定の傾向がある。従って、主走査方向の位置と、インク滴の体積が一定となる第2基準電位Vs2との対応関係とを規定したテーブルを用意しておき、当該テーブルを参照することにより、吐出タイミングごとに第2基準電位Vs2を変化させてもよい。
前記実施形態では、説明の簡略化のため、単一の吐出タイミングにおいて、単一の第1駆動波形V1または第2駆動波形V2が出力されることとしたが、単一の吐出タイミングにおいて複数の第1駆動波形V1または第2駆動波形V2が出力されてもよい。例えば、第2駆動波形データD2には、体積の異なるインク滴を吐出したり、インク滴を吐出させることなくノズルNZにおけるインク液面を微振動させたりできるように、形状(振幅、ピーク数、ピークホールド期間、傾き等)の異なる複数の波形を記録されてもよい。そして、駆動波形取得回路11bは、単一の吐出タイミングにおいて複数の形状の異なる第1駆動波形V1を連続して出力してもよい。同様に、第1駆動波形データD1にも、相対電圧ΔV1の複数の波形を記録されてもよい。さらに、接続波形Vcは単調変化することにより、第1基準電位Vs1から単調変化を開始し、第2基準電位Vs2に収束すればよく、必ずしも線形的に変化しなくてもよい。例えば、接続波形Vcは、第1基準電位Vs1と第2基準電位Vs2との間で非線形に単調変化してもよい。
さらに、フラッシングボックスFBを搬送領域YのホームポジションHP側とフルポジションFP側との双方のそれぞれ備えさせてもよい。本発明によれば遷移領域Xを主走査方向において短くすることができるため、フラッシングボックスFBを2個備えたとしても、プリンター1を小型化できるとともに、主走査期間を短くできる。前記実施形態ではプリンター1がインク滴を吐出させる例を示したが、インク滴以外の液滴を吐出させてもよい。さらに、液滴は、ピエゾ素子の機械変化による加圧によって吐出されるものに限られず、気泡の発生による加圧によって吐出されてもよい。さらに、被記録媒体は、印刷用紙に限らず、布や樹脂製のフィルム等であってもよい。
1…プリンター、10…制御部、11…駆動電圧生成回路、11a…駆動波形メモリ、11b…駆動波形取得回路、11c…挿入回路、11d…変換回路、11e…増幅回路、12…吐出データ生成回路、13…キャリッジ制御回路、14…搬送制御回路、15…センサー制御回路、A…主走査範囲、V1…第1駆動波形、V2…第2駆動波形、Vc…接続波形、Vs1…第1基準電位、Vs2…第2基準電位。

Claims (7)

  1. 第1基準電位から変化を開始し、当該第1基準電位に収束する第1駆動波形と、前記第1基準電位と異なる第2基準電位から変化を開始し、当該第2基準電位に収束する第2駆動波形とを含む駆動電圧を駆動素子に印加して液滴を吐出させる液滴吐出装置であって、
    前記第1基準電位と前記第2基準電位との間の範囲内において、前記第1基準電位から変化を開始し、前記第2基準電位に収束する接続波形を、前記第1駆動波形と前記第2駆動波形との間に挿入する挿入手段を備える、
    液滴吐出装置。
  2. 前記接続波形は、前記第1基準電位から単調変化を開始し、前記第2基準電位に収束する、
    請求項1に記載の液滴吐出装置。
  3. 前記第1基準電位は、前記第2基準電位よりも高く、
    前記第1駆動波形の駆動電圧を前記駆動素子に印加する期間に、前記液滴を被記録媒体の外部に吐出し、
    前記第2駆動波形の駆動電圧を前記駆動素子に印加する期間に、前記液滴を前記被記録媒体上に吐出する、
    請求項1または請求項2のいずれかに記載の液滴吐出装置。
  4. 前記液滴の体積が一定となるように前記第2基準電位を変化させる、
    請求項3に記載の液滴吐出装置。
  5. 前記液滴を吐出するノズルを備える吐出ヘッドが、前記被記録媒体上の一端から他端まで主走査する画像形成期間内において前記第2基準電位を変化させ、
    前記挿入手段は、前記画像形成期間内において、変化前の前記第2基準電位から単調変化を開始し、変化後の前記第2基準電位に収束する前記接続波形を、変化前の前記第2基準電位と変化後の前記第2駆動波形との間に挿入する、
    請求項4に記載の液滴吐出装置。
  6. 前記接続波形における単位時間あたりの電位変化量が所定の閾値以下とされる、
    請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の液滴吐出装置。
  7. 前記閾値は、前記第1駆動波形および前記第2駆動波形における単位時間あたりの電位変化量の最大値である、
    請求項6に記載の液滴吐出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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