JP2013165781A - 表示断面設定装置、画像処理装置および医用画像取得装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】3次元空間において、直感的に容易に任意の表示断面を設定することを支援する技術を提供する。
【解決手段】直交する3断面の中で、直前に回転角度を受け付けた他の断面の位置決め画像上の表示断面の回転角度を保持したまま、所定の断面の法線軸周りの回転角度を受け付ける。回転角度を受け付けた断面とは異なる断面で先に回転している場合、受け付けた回転角度に応じて、直前に回転を受け付けた断面の回転角度を反映した軌跡上で前記ガイドを回転させて表示する。
【選択図】図7
【解決手段】直交する3断面の中で、直前に回転角度を受け付けた他の断面の位置決め画像上の表示断面の回転角度を保持したまま、所定の断面の法線軸周りの回転角度を受け付ける。回転角度を受け付けた断面とは異なる断面で先に回転している場合、受け付けた回転角度に応じて、直前に回転を受け付けた断面の回転角度を反映した軌跡上で前記ガイドを回転させて表示する。
【選択図】図7
Description
本発明は、三次元空間内での断面の決定支援技術に関し、特に、医用画像取得装置における断面決定支援技術に関する。
被検体内部のデータを収集し、収集されたデータに基づいて被検体内部を画像化し、医用画像を生成、表示する医用画像取得装置がある。例えば、超音波撮影装置、磁気共鳴イメージング装置(以下、MRI装置と呼ぶ)、X線コンピュータ断層撮影装置(以下、X線CT装置と呼ぶ)などである。
これらの医用画像取得装置では、予め3次元のボリュームデータを取得し、その中から、任意の断面の画像を切り出し、2次元の表示画面を有する表示装置に表示する。また、MRI装置では、予め撮像断面を設定し、その撮像断面からデータを収集し、画像化する。いずれにしても、2次元の表示画面に表示する画像の断面を設定する必要がある。以後、本明細書では、3次元のボリュームデータから切り出す断面、撮像断面を合わせて表示断面と呼ぶ。
表示断面は、一般に、予め医用画像取得装置に設定された、XYZ軸からなる三次元直交座標系の各軸に直交する面(直交面)が指定される。しかし、表示断面として、直交面以外の面(非直交面)が指定されることもある。非直交面は、直交面を回転させて設定する。表示断面は、撮影時は、被検体をどの向きから撮像するかを規定し、解析時には、どの向きから表示するかを規定する。
例えば、各軸の直交面(直交3断面)の画像上に、それぞれ表示断面の初期位置を表示し、それぞれの位置決め画像上で表示断面を回転操作することにより、非直交面である表示断面を指定する技術がある(例えば、特許文献1参照。)。このとき、1の位置決め画像上で表示断面に対して行った回転操作に応じて、他の2つの位置決め画像自体も回転させて表示し、その状態で指定を受ける技術がある(例えば、特許文献2参照。)。
しかし、特許文献1に開示の技術では、直交する3つの位置決め画像上でそれぞれ回転操作を行うため、1の位置決め画像上で行った回転操作が他の位置決め画像上の表示断面にも影響を与える。従って、所定の位置決め画像上で、所望の回転角度まで表示断面を回転操作後、他の位置決め画像上で回転操作を行うと、先に回転操作した位置決め画像上の表示断面の回転角度がずれる。このように、各軸周りの回転角度を独立して設定することが難しい。
また、特許文献2に開示の技術では、特許文献1に開示の技術のような、他の位置決め画像上での回転による回転角度のずれは発生しない。しかし、表示断面の設定に用いる位置決め画像自体がオブリーク断面像として表示されるため、直感的に各軸周りの回転角度を指示することが難しい。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、3次元空間において、直感的に容易に任意の表示断面を設定することを支援する技術を提供することを目的とする。
本発明は、直交する3断面の中で、直前に回転角度を受け付けた他の断面の位置決め画像上の表示断面の回転角度を保持したまま、所定の断面の法線軸周りの回転角度を受け付ける。
例えば、操作者からの指示に従って、表示断面を決定する表示断面設定装置であって、互いに直交する3断面毎の前記表示断面の回転角度を受け付けて前記表示断面を当該回転角度分回転させるとともに、前記3断面それぞれの位置決め画像上に前記表示断面を示すガイドを表示する指示受付手段と、前記指示受付手段を介して受け付けた回転角度を反映して前記表示断面を決定し、決定した表示断面を特定するパラメータを算出するパラメータ算出手段と、を備え、前記指示受付手段は、前記回転角度を受け付けた断面である受付断面とは異なる断面で先に回転が行われている場合、先に回転が行われた断面の中の最後に回転が行われた断面である直前断面の位置決め画像上に表示される前記ガイドの表示角度を固定し、前記受付断面の位置決め画像上で前記ガイドを回転させて表示することを特徴とする表示断面設定装置を提供する。
また、前記表示断面設定装置を用いて決定した表示断面を撮像断面として撮像を実行する撮像手段、を備えてもよい。
また、3次元データから、前記表示断面設定装置を用いて決定した表示断面の画像を切出して表示する断面表示手段、を備えてもよい。
さらに、前記表示断面設定装置を用いて決定した表示断面を投影面とし、投影処理を行う投影手段、を備えることを特徴とする画像処理装置を提供する。
本発明によれば、3次元空間において、直感的に容易に任意の表示断面を設定できる。
<<第一の実施形態>>
以下、添付図面に従って本発明を適用する実施形態を説明する。なお、発明の実施形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
以下、添付図面に従って本発明を適用する実施形態を説明する。なお、発明の実施形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
本実施形態では、医用画像表示装置としてMRI装置を用いる場合を例にあげて説明する。最初に、本実施形態のMRI装置の一例の全体概要を説明する。図1は、本実施形態のMRI装置100の全体構成を示すブロック図である。本実施形態のMRI装置100は、NMR現象を利用して被検体の断層画像を得るもので、図1に示すように、静磁場発生系120と、傾斜磁場発生系130と、送信系150と、受信系160と、制御処理系170と、シーケンサ140と、を備える。
静磁場発生系120は、垂直磁場方式であれば、被検体101の周りの空間にその体軸と直交する方向に、水平磁場方式であれば、体軸方向に、均一な静磁場を発生させるもので、被検体101の周りに配置される永久磁石方式、常電導方式あるいは超電導方式の静磁場発生源を備える。
傾斜磁場発生系130は、MRI装置100の座標系(装置座標系)であるX、Y、Zの3軸方向に巻かれた傾斜磁場コイル131と、それぞれの傾斜磁場コイルを駆動する傾斜磁場電源132とを備え、後述のシ−ケンサ140からの命令に従ってそれぞれの傾斜磁場コイル131の傾斜磁場電源132を駆動することにより、X、Y、Zの3軸方向に傾斜磁場Gx、Gy、Gzを印加する。
送信系150は、被検体101の生体組織を構成する原子の原子核スピンに核磁気共鳴を起こさせるために、被検体101に高周波磁場パルス(以下、「RFパルス」と呼ぶ。)を照射するもので、高周波発振器(シンセサイザ)152と変調器153と高周波増幅器154と送信側の高周波コイル(送信コイル)151とを備える。高周波発振器152はRFパルスを生成し、シーケンサ140からの指令によるタイミングで出力する。変調器153は、出力されたRFパルスを振幅変調し、高周波増幅器154は、この振幅変調されたRFパルスを増幅し、被検体101に近接して配置された送信コイル151に供給する。送信コイル151は供給されたRFパルスを被検体101に照射する。
受信系160は、被検体101の生体組織を構成する原子核スピンの核磁気共鳴により放出される核磁気共鳴信号(エコー信号、NMR信号)を検出するもので、受信側の高周波コイル(受信コイル)161と信号増幅器162と直交位相検波器163と、A/D変換器164とを備える。受信コイル161は、被検体101に近接して配置され、送信コイル151から照射された電磁波によって誘起された被検体101の応答のNMR信号を検出する。検出されたNMR信号は、信号増幅器162で増幅された後、シーケンサ140からの指令によるタイミングで直交位相検波器163により直交する二系統の信号に分割され、それぞれがA/D変換器164でディジタル量に変換されて、制御処理系170に送られる。
シーケンサ140は、RFパルスと傾斜磁場パルスとを所定のパルスシーケンスに従って繰り返し印加する。なお、パルスシーケンスは、高周波磁場、傾斜磁場、信号受信のタイミングや強度を記述したもので、予め制御処理系170に保持される。シーケンサ140は、制御処理系170からの指示に従って動作し、被検体101の断層画像のデータ収集に必要な種々の命令を送信系150、傾斜磁場発生系130、および受信系160に送信する。
制御処理系170は、MRI装置100全体の制御、各種データ処理等の演算、処理結果の表示及び保存等を行うもので、CPU171と記憶装置172と表示装置173と入力装置174とを備える。記憶装置172は、ハードディスクなどの内部記憶装置と、外付けハードディスク、光ディスク、磁気ディスクなどの外部記憶装置とにより構成される。表示装置173は、CRT、液晶などのディスプレイ装置である。入力装置174は、MRI装置100の各種制御情報や制御処理系170で行う処理の制御情報の入力のインタフェースであり、例えば、トラックボールまたはマウスとキーボードとを備える。入力装置174は、表示装置173に近接して配置される。操作者は、表示装置173を見ながら入力装置174を通してインタラクティブにMRI装置100の各種処理に必要な指示、データを入力する。
CPU171は、操作者が入力した指示に従って、記憶装置172に予め保持されるプログラムを実行することにより、MRI装置100の動作の制御、各種データ処理等の制御処理系170の各処理を実現する。例えば、受信系160からのデータが制御処理系170に入力されると、CPU171は、信号処理、画像再構成等の処理を実行し、その結果である被検体101の断層像を表示装置173に表示するとともに、記憶装置172に記憶する。
送信コイル151と傾斜磁場コイル131とは、被検体101が挿入される静磁場発生系120の静磁場空間内に、垂直磁場方式であれば被検体101に対向して、水平磁場方式であれば被検体101を取り囲むようにして設置される。また、受信コイル161は、被検体101に対向して、或いは取り囲むように設置される。
現在、MRI装置の撮像対象核種で、臨床で普及しているものは、被検体101の主たる構成物質である水素原子核(プロトン)である。MRI装置100では、プロトン密度の空間分布や、励起状態の緩和時間の空間分布に関する情報を画像化することで、人体頭部、腹部、四肢等の形態または機能を、二次元もしくは三次元的に撮像する。
図2は、本実施形態の制御処理系170の機能ブロック図である。本実施形態の制御処理系170は、上述のように、MRI装置100の各部を動作させて、所定の断面(撮像断面)のデータの計測を行い、撮像断面の画像を得る。これを実現するため、本の制御処理系170は、撮像パラメータと、予め記憶装置172に保持されるパルスシーケンスとに従って、MRI装置100の各部の動作を制御して、データの計測を行い、得られたデータから画像を再構成する撮像部210と、操作者の指示に従って、撮像断面を決定し、撮像パラメータに反映する表示断面設定部220と、を備える。撮像部210および表示断面設定部220は、上述のように、CPU171が、記憶装置172に予め保持されるプログラムをメモリにロードして実行することにより実現する。
撮像部210による撮像手順は以下のとおりである。まず、撮像パラメータおよびパルスシーケンスに従って送信系150に指示を出し、送信コイル151から被検体101にRFパルスを照射する。RFパルスの照射により被検体101から発生するエコー信号に、傾斜磁場により異なる位相エンコードを与える。位相エンコードの数は通常1枚の画像あたり128、256、512等の値が選ばれる。各エコー信号を、受信コイル161で検出する。エコー信号は、通常128、256、512、1024個のサンプリングデータからなる時系列信号として検出される。これらのデータを受信系160から制御処理系170に送信する。そして、制御処理系170において、2次元フーリエ変換等の画像処理が施され、1枚の再構成画像が生成される。
上記撮像は、撮像スライスとして設定された撮像断面毎に行われる。撮像断面は、例えば、MRI装置100に予め設定される前述の装置座標系を用いて特定される。本実施形態では、この装置座標系はX軸,Y軸,Z軸からなる右手直交座標系とする。撮像部210は、傾斜磁場とRFパルスの照射周波数とを調整することにより、特定された撮像断面の撮像を実現する。
本実施形態では、この撮像断面は、各軸に直交する断面に限られない。表示断面設定部220は、この撮像断面の向き(傾き)を、操作者から受け付け、撮像パラメータに反映する。本実施形態では、撮像断面の向き(傾き)は、上記装置座標系の各軸周りの角度により設定する。各軸周りの角度は、各軸をそれぞれ法線とする直交する3断面において設定する。これを実現するため、表示断面設定部220は、指示受付部221と、パラメータ算出部222とを備える。
本実施形態の指示受付部221は、図3(a)に示す指示入力画面300を生成し、表示装置173に表示し、当該指示入力画面300を介して撮像断面の向き(傾き)の指定を受け付ける。指示入力画面300には、各座標軸を法線とする直交する3断面(直交3断面)の位置決め画像と、各位置決め画像上での撮像断面の配置状態を示すガイドと、各座標軸周りの回転角が表示される。指示受付部221は、各座標軸周りの回転角、すなわち、各座標軸を法線とする直交3断面上での回転角度により撮像断面の向き(傾き)の指定を受け付ける。
図3(a)の例では、指示入力画面300は、直交3断面の位置決め画像およびガイドを表示する断面表示領域310と、操作者による操作完了の意思を受け付ける決定ボタン320と、各直交3断面上での撮像断面の現在の回転角度を表示するとともに操作者から回転角度の入力を受け付ける入力領域330と、を備える。
本実施形態の断面表示領域310は、それぞれ、位置決め画像の、X−Z断面を表示するX−Z断面表示領域311と、Y−Z断面を表示するY−Z断面表示領域312と、X−Y断面を表示するX−Y断面表示領域313と、を備える。
例えば、水平磁場方式のMRI装置100を用い、静磁場方向を装置座標系のZ軸方向とし、Z軸に垂直な2方向のうち、被検体101を載置するベッドに平行な方向をX軸方向、ベッドに垂直な方向をY方向とする。被検体101としてヒトをベッドに仰向けにした状態で撮像する場合、X−Z断面表示領域311には、コロナル(COR)断面の画像、Y−Z断面表示領域312には、サジタル(SAG)断面の画像、X−Y断面表示領域313には、アキシャル(AX)断面の画像が表示される。
また、各断面表示領域311、312、313には、図3(b)に示すように、撮像断面を示すガイド400が表示される。図3(b)には、ガイド400として、撮像視野(FOV)を考慮した矩形枠を用いる場合を例示する。ここで例示されている撮像断面は、Z軸に直交する断面である。X−Z断面表示領域311には、現在の撮像断面をX−Z断面に投影した状態を、Y−Z断面表示領域312には、撮像断面をY−Z断面に投影した状態を、X−Y断面表示領域313には、撮像断面をX−Y断面に投影した状態を、それぞれ、ガイド400として表示する。すなわち、X−Z断面表示領域311には、撮像断面の、X−Z断面の法線軸(Y軸)周りの回転量が表示され、Y−Z断面表示領域312には、撮像断面の、Y−Z断面の法線軸(X軸)周りの回転量が表示され、X−Y断面表示領域313には、撮像断面の、X−Y断面の法線軸(Z軸)周りの回転量が表示される。
入力領域330には、現在の撮像断面の各直交3断面上での回転角度、すなわち、各直交3断面の法線軸周りの回転角度を表示する。また、操作者は各直交3断面上での回転角度を、入力装置174を介して入力領域330に入力する。表示および入力する回転角度は、所定の軸を基準とした回転角であってもよいし、撮像断面の初期状態を基準とし、そこからの回転角度であってもよい。
指示受付部221は、操作者により入力された回転角度を受け付け、予め記憶装置172に保持されるプログラムに従って、各断面表示領域311、312、313に表示するガイド400を計算し、表示する。すなわち、回転角度を受け付け、回転の指示を受け付けた断面が表示される断面表示領域で、受け付けた回転角度分ガイド400を回転させる。そして、他の断面表示領域では、その回転に伴って変化後の撮像断面に応じてガイド400を表示する。
なお、撮像断面の位置を表示するガイド400は、これに限られない。撮像断面が特定できればよい。また、指示入力画面300の初期表示時には、初期の撮像断面を規定するガイド400が表示される。初期の撮像断面は、当初入力された撮像パラメータで設定される撮像断面である。
なお、指示入力画面300のデータは、予め記憶装置172に保持される。位置決め画像は、予め位置決め画像取得用のシーケンスに従って撮像部210により取得される。
また、断面表示領域310は、ガイド400にて設定された撮像断面の画像(オブリーク断面画像)および座標系を表示するオブリーク断面表示領域をさらに備えてもよい。また、オブリーク断面表示領域には、オブリーク断面画像は表示せず、座標系と撮像断面を特定するガイド400のみ表示するよう構成してもよい。また、オブリーク断面表示領域314には、オブリーク断面画像のみを表示するよう構成してもよい。
図4に、オブリーク断面表示領域314に表示されるオブリーク断面画像614の例を示す。ここで、610は位置決め画像、611は、X−Z断面画像、612は、Y−Z断面画像、613は、X−Y断面画像である。ガイド400が図4(a)に示す位置から図4(b)に示す位置に変化すると、オブリーク断面表示領域314に表示されるオブリーク断面画像614は、図4(a)に示すものから図4(b)に示すものへと更新される。
パラメータ算出部222は、入力領域330を介して撮像断面の傾きが入力され、決定ボタン320の押下により決定されると、その時点で入力されている各直交3断面上(各直交3断面の法線軸周り)の回転角度に従って、撮像断面を特定する撮像パラメータを算出する。撮像部210は、パルスシーケンスと、この撮像パラメータとを用いて撮像を行う。
次に、本実施形態の指示受付部221による、各軸周りの回転角度を受け付ける処理の詳細を説明する。以下、本明細書では、各軸周りの回転は右手系とし、回転行列は右からかけるものとする。X軸、Y軸、Z軸周りの各回転行列RX(θ)、RY(θ)、RZ(θ)は、以下の式(1)で表される。
また、任意の軸に対する回転行列RA(θ)は、以下の式(2)で表される。
本実施形態の指示受付部221による撮像断面の回転角度を受け付ける処理の説明に先立ち、特許文献1および特許文献2に開示の手法による、操作者による回転角度の指示およびそれに伴う画面表示を説明する。ここでは、本実施形態の指示入力画面300を用いて説明する。図5(a)〜(c)は、特許文献1の手法による、各直交3断面上の回転角度の入力と、それに伴う各断面表示領域311、312、313におけるガイド400の表示を説明するための図である。
ここでは、ガイド400として、撮像断面上の矩形の枠(ガイド枠420)を用いる。ここでは、初期の撮像断面を、X−Y(AX)断面とする。図5(a)に示すように、表示するガイド枠420の各頂点P1.P2.P3.P4の座標を、例えば、それぞれ、P1(−x0,−y0,0)、P2(x0,−y0,0)、P3(x0,y0,0)、P4(−x0,y0,0)とする。このとき、X−Z(COR)断面表示領域311には、P1(P4)およびP2(P3)を結ぶ直線が、Y−Z(SAG)断面表示領域312には、P1(P3)およびP2(P4)を結ぶ直線が、X−Y(AX)断面表示領域313には、P1,P2,P3、P4をそれぞれ頂点とする矩形が、それぞれ、ガイド420として表示される。
なお、この場合、例えば、オブリーク断面表示領域を備える場合、図5(a)右側に示すように、オブリーク断面表示領域には、X−Y(AX)断面表示領域313と同じガイド枠420が表示される。以下、図5(a)〜(c)では、オブリーク断面表示領域への表示を、右側に抜き出して示す。
操作者は、入力領域330のX−Z断面の回転角度を入力する欄に所望の角度を入力することにより、撮像断面の、X−Z断面上(Y軸周り)の回転角度を指定する。ここで、入力された回転角度をα度とする。ここでは、0<α<π/2とする。撮像断面をX−Z断面の法線軸であるY軸周りに、α度回転後の各断面表示領域311、312、313に表示されるガイド枠420の様子を図5(b)に示す。
撮像断面(ガイド枠420)のY軸周りのα度回転により、Y−Z(SAG)断面表示領域312に表示されるガイド枠420は、P1’とP2’、および、P3’とP4’の各頂点の、Z軸方向の位置が互いに異なるため、図5(b)の点線で表示される矩形421となる。
マルチスライスの撮像断面を設定する場合など、設定する撮像断面が複数の場合、設定する撮像断面の数だけ、ガイド枠420を表示させる。このように、表示させるガイド枠420が複数の場合、X−Z(COR)断面表示領域311およびY−Z(SAG)断面表示領域312において、例えば、ガイド枠420の矩形421をスライス間隔分ずつずらして表示すると、表示が煩雑になる。このため、ガイド枠420として、矩形421の中心線を表示する場合を例にあげて説明する。
X−Z(COR)断面表示領域311およびY−Z(SAG)断面表示領域312において、中心線をガイド枠420として表示する場合、Y−Z(SAG)断面表示領域312に表示されるガイド枠420は変化しない。ガイド枠420のY軸周りのα度回転により、X−Y(AX)断面表示領域313に表示されるガイド400は、Y軸方向は変化しないが、X軸方向の幅が小さくなる。
続いて、操作者は、入力領域330のY−Z断面の回転角度を入力する欄に所望の角度を入力することにより、Y−Z断面上(X軸周り)の回転角度を指定する。ここで、入力された回転角度をβ度とする。ここでは、0<β<π/2とする。X軸周りにβ度回転後の各表示領域に表示されるガイド枠420の様子を図5(c)に示す。
Y軸周りのα度回転に続き、β度回転させると、ガイド400の各頂点Pi’(i=1、2、3、4)の座標はそれぞれ、以下の式(5)で表されるPi”
(i=1、2、3、4)となる。
即ち、以下の式(6)で表される。
(i=1、2、3、4)となる。
ガイド枠420のX軸周りのβ度回転により、X−Z(COR)断面表示領域311に表示されるガイド枠420も、図5(c)に示すように変化する。本来は、ガイド枠420は、図5(c)の点線で示す矩形421となるが、ここでは、上記同様、この矩形の中心線をガイド枠420として表示する場合を例にあげて説明する。
このとき、撮像断面の傾きは、X軸周りのβ度の回転の影響を受ける。従って、X−Z(COR)断面表示領域311に表示されるガイド枠420の、初期の位置からの回転角度は、α度から以下の式(7)で表されるα’度となる。
このように、特許文献1に開示の手法を用いると、Y軸周りにα度回転後、X軸周りにβ度回転させると、Y軸周りの回転角度がα’度となり、先に設定したα度からずれる。
次に、特許文献2に開示の手法を説明する。図6は、特許文献2の手法による、回転角度の入力と断面指示入力領域310におけるガイド400の表示を説明するための図である。ここでも、特許文献1に開示の手法の説明と同様、本実施形態の指示入力画面300を用いて説明する。初期の撮像断面は、XーY(AX)断面とする。また、ガイド400として、同様に矩形のガイド枠420を用いる。そして、まず、X−Z断面上でY軸周りにα度回転させ、次に、Y−Z断面上でβ度回転させるものとする。なお、0<α<π/2、−π/2<β<0とする。
本手法では、Y軸周りにα度回転させた際、Y−Z(SAG)断面表示領域312およびX−Y(AX)断面表示領域313に、X軸及びZ軸もα度回転させた回転座標軸X’軸、Z’軸、および位置決め画像を表示する。図6(a)には、Y−Z(SAG)断面表示領域312に表示される座標系、ガイド枠421を例示する。
図6(a)に示す状態のY−Z(SAG)断面表示領域312で、そのX’軸周りに受け付けたβ度回転させてガイド枠420を表示する。このとき、X’軸方向の単位ベクトル511は、以下の式(8)で表される。
従って、回転行列RA(β)は、以下の式(9)で表される。
図6(b)に示すように、ガイド枠420で特定される撮像断面の法線ベクトル410をD=(0,0,1)とすると、Y軸周りのα度の回転と、それに続くX’軸周りのβ度の回転により、法線ベクトル410の各成分は、以下の式(10)で表される。
このとき、X−Z(COR)断面表示領域311に表示されるガイド枠420の角度α’は、この法線ベクトル410の垂直方向に対する角度α’であり、以下の式(11)で表される。
このように、特許文献2の手法によれば、Y軸周りにα度回転後、X’軸周りにβ度回転させる場合であっても、Y軸周りの回転角度α’は、当初の設定の回転角度αと等しくなる。すなわち、先に設定したα度からずれない。
このように、本来設定したいX軸周りの回転角度β’は、回転座標軸であるX’軸で設定したβ度とは一致しない。
次に、本実施形態の指示受付部221による回転角度受け付け時の処理を説明する。まず、操作者による回転角度の入力およびそれに伴う指示入力画面300の各断面表示領域311、312、313のガイド400の表示の変化を説明する。
本実施形態の指示受付部221は、予め取得された各直交3断面の位置決め画像を各断面表示領域311、312、313に表示する。また、入力された撮像パラメータに従って、初期の撮像断面を特定し、それに従って、初期のガイド400を表示する。その後、指示受付部221は、操作者による入力領域330への入力値(回転角度)に従って、各断面表示領域のガイド400の表示および入力領域330に表示する値を更新する。指示受付部221は、受け付けた回転角度に応じたガイド400の表示位置を算出し、算出結果に従って、各断面表示領域311、312、313にガイド400を表示する。また、受け付けた回転角度、算出結果は、記憶装置172に格納する。
図7(a)〜(c)は、操作者から回転角度を受け付ける際の、各断面表示領域311、312、313の、ガイド400の表示の変化を説明するための図である。なお、図7(a)〜(c)においても、オブリーク断面表示領域314に表示される座標系およびガイド400の様子を右側に抽出して示す。
上述のように、本実施形態の指示受付部221は、直前に回転角度の指示を受け付け、ガイド400を回転させた断面の回転角度を保持し、次の異なる断面の回転角度の指示を受け付ける。指示入力画面300の各断面表示領域311、312、313では、直前に回転角度が指示され、ガイド400を回転させた断面の位置決め画像が表示される断面表示領域でのガイド400の表示角度を固定し、次に回転角度が指示された異なる断面の位置決め画像が表示される断面表示領域でガイド400を回転させて表示する。ここでは、上記同様、撮像パラメータで規定される初期の撮像断面はX−Y(AX)断面とし、X−Z断面(Y軸周り)でα度の回転を受け付け、その後、Y−Z断面(X軸周り)でβ度の回転を受け付ける場合を例にあげて説明する。
なお、ここでは、撮像断面を特定するガイド400として、撮像断面の法線ベクトル430を用いる場合を例にあげて説明する。ガイド400として用いる法線ベクトル430は、撮像断面の断層画像の表示方向を、視点方向を用いて指定する場合の、視点方向に相当する。なお、ここでは、法線ベクトル430は、単位ベクトルとする。すなわち、法線ベクトル430をD=(x、y、z)で表すと、D2=x2+y2+z2=1である。
撮像断面設定の指示を受け付けると、指示受付部221は、表示装置173に指示入力画面300を表示する。このとき、各断面表示領域311、312、313には、直交3断面の位置決め画像とともに初期の撮像断面の単位法線ベクトル430を表示する。さらに、入力領域330には、初期値(例えば、0)を設定し、表示する。また、例えば、オブリーク断面表示領域には、所定の視点方向からの座標系とガイド400とを表示する。ここでは、矩形の枠420と単位法線ベクトル430とを表示する場合を例示する。
この場合、表示直後の指示入力画面300の各断面表示領域311、312、313には、図7(a)に示すように、ガイド400として法線ベクトル430が表示される。図7(a)に示すように、法線ベクトル430は、X−Z(COR)断面表示領域311では、Z軸方向に長さ1の矢印として表示され、Y−Z(SAG)断面表示領域312では、Z軸方向に長さ1の矢印として表示され,X−Y(AX)断面表示領域313では、紙面手前から後ろ(Z方向)へ貫通するものとして表示される。
まず、操作者は、入力領域330の、X−Z断面の回転角度を入力する欄にα度と入力することにより、X−Z断面上でのY軸周りのα度の回転の指示を行う。指示受付部221は、操作者の指示に従って、図7(b)に示すように、X−Z(COR)断面表示領域311で単位法線ベクトル430の先端を半径1の円周521に沿ってα度回転させて表示する。これは、上記特許文献1の手法と同様である。すなわち、回転前の法線ベクトル430をD、α度回転後の法線ベクトル430をD’とすると、D’は、Dを用いて以下の式(14)で表される。
Y軸周りの回転に従って、撮像断面自体が回転する。それに伴い、指示受付部221は、他の断面表示領域312、313に表示される法線ベクトル430の表示も回転後の配置に変化させる。X−Z(COR)断面表示領域311で法線ベクトル430をY軸周りにα度回転させると、例えば、Y−Z(SAG)断面表示領域312の法線ベクトル430は、向きはそのままZ軸方向であるものの、その長さがcosαの矢印で表示される。また、X−Y(AX)断面表示領域313では、法線ベクトル430は、X軸方向にsinαの長さの矢印で表示される。
続いて、操作者は、入力領域330の、Y−Z断面の回転角度を入力する欄にβ度と入力することにより、Y−Z断面上でのX軸周りのβ度の回転の指示を行う。指示受付部221は、操作者の指示に従って、図7(c)に示すように、Y−Z(SAG)断面表示領域312で単位法線ベクトル430の先端をβ度回転させて表示する。このとき、本実施形態の指示受付部221は、直前に法線ベクトル430を回転させたX−Z(COR)断面表示領域311での法線ベクトル430の傾き(α度)を変更しないよう、Y−Z(SAG)断面表示領域312で法線ベクトル430を回転させる。
これを実現するためには、Y−Z(SAG)断面表示領域312での回転前の法線ベクトル430(D’)の各成分を(D’X,D’Y,D’Z)とし、回転後の法線ベクトル430(D”)の各成分を(D”X,D”Y,D”Z)とすると、それぞれ、以下の式(15)を満たす必要がある。
従って、本実施形態の指示受付部221は、X−Z断面でのY軸周りの回転に続き、Y−Z断面でX軸周りの回転を受け付ける場合、Y−Z(SAG)断面表示領域312での回転軌跡を、真円ではなく、楕円とする。すなわち、本実施形態の指示受付部221は、操作者の入力した回転角度に従って、ガイド400である法線ベクトル430(D’)の先端を、上記式(15)で規定される楕円軌跡522に沿って回転させ、表示する。
この楕円軌跡522に沿って、Y−Z(SAG)断面表示領域312で法線ベクトル430(D’)をX軸周りにβ度回転させると、回転後の法線ベクトル430(D”)の座標は、次の式(16)を満たす。
従って、X軸周りにβ度回転後の、Y−Z(SAG)断面表示領域312に表示される法線ベクトル430(D”)の座標は、次の式(17)で表される。
このとき、X−Z(COR)断面表示領域311に表示される法線ベクトル430(D”)の、初期の法線ベクトル430(D)に対するY軸周りの回転角α’は、以下の式(18)に示されるように、先に設定した回転角αと一致する。
なお、X軸周りの回転に従って、撮像断面自体が回転する。それに伴い、指示受付部221は、他の断面表示領域311、313に表示される法線ベクトル430の表示も回転後の配置に変化させる。
なお、Y軸周りの回転角度として指定するαの角度の反転、すなわち、α±πを許せば、X軸周りの回転角度として指定するβは、−π<β≦πの範囲で指定が可能である。
また、図7では、X−Z断面(Y軸周り)の回転角度を受け付け、法線ベクトル430をX−Z(COR)断面表示領域311で回転させ、その後、Y−Z断面(X軸周り)の回転角度を受け付け、法線ベクトル430をY−Z(SAG)断面表示領域312で回転させる場合を例にあげて説明したが、回転角度の指示順はこれに限られない。他の順で各断面の回転角度を受け付ける場合も同様である。
次に、以上の画面表示を実現する、本実施形態の指示受付部221による指示受付処理の流れについて説明する。上述のように、指示受付部221は、最初に回転角度を受け付ける断面の位置決め画像を表示する断面表示領域では、ガイド400を、式(14)に従って、真円の軌跡521上で回転させる。このとき、他の断面表示領域においても、受け付けた回転角度に従って、表示するガイド400を変化させる。そして、以降の回転角度を受け付ける断面の位置決め画像を表示する断面表示領域では、直前に回転角度を受け付けた他の断面での回転を考慮して、上記式(15)に従って、ガイド400を、楕円軌跡522上で回転させる。この場合、直前に回転角度を受け付けた断面を表示する断面表示領域のガイド400の回転角度は固定する。その他の断面表示領域では、受け付けた回転角度に従って、表示するガイド400を変化させる。
このような本実施形態の指示受付部221による指示受付処理の流れの一例を、図8の処理フローに従って、説明する。
操作者からの指示に従って、表示断面設定部220は、指示入力画面300を表示装置173に表示する(ステップS1001)。このとき、各断面表示領域には、上述のように、X−Z(COR)断面、Y−Z(SAG)断面、X−Y(AX)断面の位置決め画像が表示される。さらに、各断面表示領域には、初期の撮像断面の単位法線ベクトル430がガイド400として表示される。初期の撮像断面は、操作者により設定された撮像パラメータから決定されたものである。
指示入力画面300を表示すると、指示受付部221は、処理に必要なパラメータの初期設定を行う(ステップS1002)。ここでは、回転角度を受け付けた断面数をカウントする断面カウンタNsを1とするとともに、回転角度を受け付けた断面を特定する情報を格納する断面パラメータSP[Ns]を初期化する。さらに、入力領域330の、各断面の回転角度も合わせて初期化する。例えば、全て0度とする。
なお、断面カウンタNsは、回転角度を受け付けた断面の受け付け順を特定するために用い、断面パラメータSP[Ns]は、直前に回転角度を受け付けた他の断面を特定するために用いる。本実施形態では、操作者が回転角度を指示する断面が変わる毎に、直前に回転角度を指示した他の断面での回転角度を維持するようガイド400の表示を制御するためである。
なお、前回の操作から継続して行う場合は、初期設定のステップS1002は、スキップする。表示断面設定部220は、ステップS1001に先立ち、前回の操作から継続して行うか否かを判断する。前回の操作から継続するか否かは、ステップS1001において表示する画像に対応づけて、断面パラメータSP[Ns]、断面カウンタNs、各直交三断面の回転角度が記憶装置172に保存されているか否かにより決定する。これらの情報が保存されていれば、表示断面設定部220は、前回操作から継続するものとし、ステップS1002をスキップする。
指示受付部221は、操作者からの回転角度を入力する断面の選択を受け付ける(ステップS1003)。ここでは、入力領域330の中の、操作者がマウスカーソルを置いた入力欄で特定される断面を、選択された断面と判断する。
そして、指示受付部221は、以前に他の断面の回転角度の入力を受け付けていないかを判別する(ステップS1004)。ここでは、断面カウンタNsが1より大きいか否かを判別する。
断面カウンタNsが1の場合、指示受付部221は、現在選択されている断面が最初に回転角度を受け付ける断面と判断する。そして、まず、指示受付部221は、選択された断面を特定する情報を、断面パラメータSP[Ns]に格納し、記憶装置172に記憶する(ステップS1005)。
そして、指示受付部221は、入力領域330の、選択された断面の回転角度の入力を可能とし、操作者から入力された回転角度θ1を受け付ける(ステップS1006)。そして、回転角度を受け付けた断面(SP[Ns]で特定される断面)の位置決め画像が表示される断面表示領域において、ガイド400(法線ベクトル430)を、真円軌跡上で回転させるNormal回転処理を行う(ステップS1007)。ここでは、上記式(14)に従って算出される円周521上を、ガイド400(法線ベクトル430)の先端が移動するよう表示を制御する。また、SP[Ns]で特定される断面以外の位置決め画像が表示される断面表示領域では、撮像断面の回転に伴い、表示するガイド400(法線ベクトル430)の表示を変化させる。
そして、指示受付部221は、受け付けた回転角度θ1を、θSPNsとし、断面パラメータSP[Ns]に対応づけて記憶装置172に記憶する(ステップS1008)。
その後、指示受付部221は、終了の指示の有無を確認し(ステップS1015)、終了の指示が無い場合(Continue;Yes)は、断面カウンタNsを1インクリメントし(ステップS1016)、ステップS1003へ移行し、操作者による断面の選択を待つ。一方、終了の指示が有る場合(Continue;No)は、断面パラメータSP[Ns]、断面カウンタNsとして、その時点の断面カウンタNsを1インクリメントした値(Ns+1)、および、各直交三断面の回転角度(入力領域330への入力値)を、指示入力画面300に表示される画像に対応づけて記憶装置172に保存し(ステップS1017)、処理を終了する。なお、終了の指示は、決定ボタン320が押下されたことにより受け付ける。
ステップS1004において、断面カウンタNsが1より大きい場合、指示受付部221は、現在選択されている断面が、2回目以降に回転角度を受け付ける断面と判断する。そして、選択されている断面が、1回前に回転角度を受け付けた断面と同じであるか否か、判別する(ステップS1009)。ここでは、選択されている断面を特定する情報と、1回前に回転角度を受け付けた断面を特定する情報、すなわち、断面パラメータSp[Ns−1]に格納されている情報とを比較する。
同じと判断された場合、断面カウンタを1デクリメントし(ステップS1014)、ステップS1004へ戻る。一方、異なる場合、指示受付部221は、異なる断面が選択されたと判断する。そして、まず、指示受付部221は、選択された断面を特定する情報を、断面パラメータSP[Ns]に格納し、記憶装置172に記憶する(ステップS1010)。
そして、指示受付部221は、入力領域330の、選択された断面の回転角度の入力を可能とし、操作者から入力された回転角度θ1を受け付ける(ステップS1011)。そして、回転角度を受け付けた断面(SP[Ns]で特定される断面)の位置決め画像が表示される断面表示領域において、ガイド400(法線ベクトル430)を、楕円軌跡522上で回転させる楕円回転処理を行う(ステップS1012)。ここでは、直前に回転角度を受け付けた他の断面の回転角度を考慮し、上記式(15)に従って算出される楕円の周522上を、ガイド400(法線ベクトル430)の先端が移動するよう表示を制御する。このとき、直前に回転角度を受け付けた断面SP[Ns−1]に対応づけて記憶装置172に登録されている回転角度θSPNsを、α、今回の断面SP[Ns]で受け付けた回転角度θ1を、βとする。また、SP[Ns]およびSP[Ns−1]で特定される断面以外の位置決め画像を表示する断面表示領域では、撮像断面の回転に伴い、表示するガイド400(法線ベクトル430)の表示を変化させる。
その後、指示受付部221は、受け付けた回転角度θ1を、θSPNsとし、断面パラメータSP[Ns]に対応づけて記憶装置172に記憶する(ステップS1013)。その後、ステップS1015へ移行する。
なお、ステップS1015で、決定ボタン320が押下されることにより、終了の指示を受け付けると、指示受付部221は、その時点で入力領域330に表示さる回転角度で規定される断面を撮像断面とし、撮像断面が決定したことをパラメータ算出部222に通知する。パラメータ算出部222は、これを受け、決定した撮像断面を特定する撮像パラメータを算出する。
なお、上記処理の中で、断面が選択される毎に、選択された断面に対応づけて入力領域330に入力されている回転角度θ0を記憶し、新たに回転角度θ1が入力される毎に、θ0とθ1とを比較するよう構成してもよい。そして、θ0とθ1とが異なる場合のみ、Normal回転、または、楕円回転を行うよう構成してもよい。
以上説明したように、本実施形態の磁気共鳴イメージング装置は、操作者からの指示に従って、表示断面を決定する表示断面設定部220であって、互いに直交する3断面毎の前記表示断面の回転角度を受け付けて前記表示断面を当該回転角度分回転させるとともに、前記3断面それぞれの位置決め画像上に前記表示断面を示すガイド400を表示する指示受付部221と、前記指示受付部221を介して受け付けた回転角度を反映して前記表示断面を決定し、決定した表示断面を特定するパラメータを算出するパラメータ算出部222と、を備え、前記指示受付部221は、前記回転角度を受け付けた前記断面である受付断面とは異なる断面で先に表示断面の回転が行われている場合、先に回転が行われた断面の中の最後に回転が行われた断面である直前断面の位置決め画像上に表示される前記ガイド400の表示角度を固定し、前記受付断面の位置決め画像上で前記ガイドを回転させて表示することを特徴とする表示断面設定部220を備える。また、前記表示断面設定装部220を用いて決定した表示断面を撮像断面として撮像を実行する撮像部210を、さらに備える。
前記指示受付部221は、前記受付断面とは異なる断面で先に回転が行われている場合、当該受付断面に対する前記回転角度に応じて、前記直前断面で行われた回転を反映した軌跡上で前記ガイドを回転させて表示する。そして、前記軌跡は、楕円軌跡とする。なお、前記ガイド400には、表示断面の単位法線ベクトル430を用いる。
すなわち、本実施形態によれば、各々直交する3つの断面上で、撮像断面の傾きを設定するにあたり、直前に傾き(回転角度)を受け付けた他の断面上の撮像断面の回転角度を保持した状態で、回転角度を受け付ける。このため、他の断面の法線軸周りの回転角度を反映しても、直前に受け付けた断面の法線軸周りの回転角度は維持される。従って、操作者は、各断面上で当該断面の法線軸周りの回転角度を、直前に回転角度を受け付けた他の断面の回転角度に影響を与えることなく指定することができる。従って、本実施形態の表示断面設定部220により、操作者は、直感的に容易に任意の撮像断面を設定できる。
特に、MRI装置において撮像断面を設定する場合、指示入力画面300の各断面表示領域に表示する直交3断面の位置決め画像のみ取得すればよい。従って、予め3次元データを取得する必要がないため、位置決め画像取得処理にかかる時間を短縮することができる。
また、上記実施形態では、表示断面設定部220を、撮像断面の決定に用いているが、これに限られない。例えば、予め取得した3次元データから、任意の断面を抽出して表示するMPR(multi−planar reconstruction)法において、抽出する断面の設定に用いることができる。また、三次元的に構築されたデータに対し任意の視点方向に投影処理を行い、投影経路中の最大値を投影面に表示する最大値投影(MIP,maximum intensity projection)法において、投影面の設定に用いることができる。さらに、3次元ボリュームデータから二次元画像を作成するVR(volumr rendering)法、中心投影法を用いた三次元画像処理である仮想内視鏡と呼ばれる手法において、それぞれ投影面の設定に用いることができる。表示断面設定部220により、3次元データから断面を抽出する、もしくは、投影面を設定する場合、指示入力画面に最初に表示するガイド400の位置は、予め定めておく。
また、設定した断面ごとの回転角度、法線ベクトル430(視点方向)の座標を記憶装置172に保存するよう構成してもよい。このように構成することにより、別の操作画面に反映させることができる。従って、指示入力画面300で設定した断面の角度を、他の解析や撮像に再利用することができる。
<<第二の実施形態>>
次に、本発明を適用する第二の実施形態について説明する。第一の実施形態では、操作者からの指示を受け付けるガイド400として、撮像断面の単位法線ベクトル430を用いる。一方、本実施形態では、ガイド400として撮像断面上の四角形を用いる。
次に、本発明を適用する第二の実施形態について説明する。第一の実施形態では、操作者からの指示を受け付けるガイド400として、撮像断面の単位法線ベクトル430を用いる。一方、本実施形態では、ガイド400として撮像断面上の四角形を用いる。
本実施形態も第一の実施形態同様、医用画像表示装置としてMRI装置を用いる場合を例にあげて説明する。用いるMRI装置は、基本的に第一の実施形態のMRI装置100と同様である。また、制御処理系170の機能構成も基本的に第一の実施形態と同様である。ただし、指示入力画面300に表示するガイド400の形状が異なる。このため、指示受付部221の処理の詳細が異なる。以下、本実施形態について、第一の実施形態と異なる構成に主眼をおいて説明する。
本実施形態においても、X軸,Y軸,Z軸からなる右手直交座標系による装置座標系を用い、指示受付部221による処理を説明する。水平磁場方式のMRI装置100を用い、静磁場方向をZ軸方向とし、Z軸に垂直な2方向のうち、被検体101を載置するベッドに平行な方向をX軸方向、ベッドに垂直な方向をY方向とする座標系を用いる。また、被検体101として、ヒトをベッドに仰向けにした状態で撮像する場合を例にあげて説明する。すなわち、直交する3断面の位置決め画像を表示する断面表示領域310の、X−Z断面表示領域311には、コロナル(COR)断面の画像、Y−Z断面表示領域312には、サジタル(SAG)断面の画像、X−Y断面表示領域313には、アキシャル(AX)断面の画像が表示される。
まず、本実施形態の回転角度を受け付ける際の、各断面表示領域311、312、313の、ガイド400の表示を説明する。本実施形態においても、指示受付部221は、予め取得された各直交3断面の位置決め画像を、断面指示入力領域310の、各断面表示領域にそれぞれ表示する。また、入力された撮像パラメータに従って、初期の撮像断面を特定し、初期のガイド400を表示する。さらに、入力領域330の、断面毎の回転角度を初期化する。その後、指示受付部221は、第一の実施形態同様、操作者による入力領域330への回転角度の入力に従って、各断面表示領域のガイド400の表示を更新する。また、本実施形態においても、指示受付部221は、指示入力画面300の表示を、予め記憶装置172に記憶されるデータを用い、予め記憶装置172に記憶されるプログラムに従って行う。
図9は、操作者から回転角度を受け付ける際の、各断面表示領域311、312、313の、ガイド400の表示を説明するための図である。上述のように、本実施形態の指示受付部221は、直前に回転角度の指示を受け付けた断面での撮像断面の表示角度を固定し、次の異なる断面表示領域で回転角度の指示を受け付ける。ここでは、第一の実施形態同様、撮像パラメータで規定される初期の撮像断面はX−Y(AX)断面とし、X−Z断面の回転角度としてα度を受け付け、その後、Y−Z断面の回転角度としてβ度の回転を受け付ける場合を例にあげて説明する。
本実施形態では、上述のように、ガイド400として、撮像断面上の異なる四点(P1、P2、P3、P4)を結ぶ、四角形のガイド枠440を用いる。ここでは、図9(a)に示すように、ガイド枠440の四つの頂点(P1、P2、P3、P4)の座標をそれぞれ、P1(−1,−1,0)、P2(1,−1,0)、P3(1,1,0)、P4(−1,1,0)とする。すなわち、各頂点の座標は1で規格化する。本図においても、オブリーク断面表示領域の表示は、図の右側に抽出して示す。
まず、操作者は、撮像断面をX−Z断面上でその法線軸周りにα度回転させる指示として、入力装置174を用いて、入力領域330のX−Z断面の回転角度を入力する欄に、α度を入力する。指示受付部221は、操作者の指示に従って、図9(b)に示すように、ガイド枠440の両端を半径2の円周531に沿ってα度回転させて表示する。回転後のガイド枠440の各頂点(P1’,P2’、P3’、P4’)の座標は、以下の式(19)で表される。
X−Z断面上でのα度の回転に従って、撮像断面自体が回転する。それに伴い、指示受付部221は、他の断面表示領域312、313に表示されるガイド枠440の表示も回転後の配置、形状に更新する。
ガイド枠440をY軸周りにα度回転させると、例えば、Y−Z(SAG)断面表示領域312では、α度回転後のガイド枠440の頂点P1’とP2’、および、P3’とP4’、それぞれのZ軸方向の座標が異なる。このため、Y−Z(SAG)断面表示領域312において、回転後のガイド枠440を正確に表示すると、図9(b)に点線で示す矩形441となる。しかし、設定する表示断面が複数、すなわち、オブリーク断面に表示させる画像が複数枚ある場合など、ガイド枠440が1組ではない場合、矩形441のガイド枠440をスライス間隔分ずらして複数表示すると、表示が煩雑になる。従って、Y−Z(SAG)断面表示領域312に表示する回転後のガイド枠440は、撮像断面の傾きがわかるように、図9(b)に太線で示すガイド枠440の中心線とすることが望ましい。このように中心線のみ表示するよう構成すると、図9(b)に示すように、Y軸周りにα度回転後にY−Z(SAG)断面表示領域312に表示されるガイド枠440は、変化しない。
続いて、操作者は、Y−Z断面上でその法線軸周りにβ度回転させる指示として、入力装置174を用いて、入力領域330のY−Z断面の回転角度を入力する欄に、β度を入力する。このとき、指示受付部221は、第一の実施形態同様、直前に回転操作したXーZ(COR)断面表示領域311でのガイド400の傾き(α度)を変更しないよう、Y−Z(SAG)断面表示領域312でガイド枠440を回転させながら表示する。
これを実現するため、X−Z(COR)断面表示領域311でα度回転後のガイド枠440の各頂点をPi’(i=1、2、3、4)、Y−Z(SAG)断面表示領域312でβ度回転後のガイド枠440の各頂点をPi”(i=1、2、3、4)とすると、Pi’とPi”とは、以下の式(20)を満たす必要がある。
なお、(Pi’X,Pi’Y,Pi’Z)および(Pi”X,Pi”Y,Pi”Z)は、それぞれ、Pi’およびPi”の各成分である。
従って、本実施形態の指示受付部221は、Y−Z(SAG)断面表示領域312でガイド枠440(の中心線)の各頂点を、上記式(20)で規定される楕円軌跡532上でβ度回転させて表示する。すなわち、本実施形態の指示受付部221は、操作者から回転角度を受け付けると、ガイド枠440(の中心線)の両端を、図9(c)に示すように、上記式(20)で規定される楕円軌跡532に沿って、回転させて表示する。
楕円軌跡532に沿って、Y−Z(SAG)断面表示領域312でガイド枠440をX軸周りにβ度回転させると、回転後のガイド枠440の各頂点Pi”(i=1、2、3、4)の座標は、以下の式(21)を満たす。
なお、Y−Z(SAG)断面表示領域312でX軸周りにβ度回転後の、Y−Z(SAG)断面表示領域312に表示されるガイド枠440の各頂点の座標は、式(20)及び式(21)を解くことで求まる。
なお、本実施形態の表示断面設定部220のパラメータ算出部222、制御処理系170の撮像部210の処理は、第一の実施形態と同様である。
また、本実施形態の指示受付部221による指示受付処理の流れも、図8に示す第一の実施形態と同様である。ただし、指示入力画面300の各断面表示領域に表示するガイド400が、第一の実施形態の単位法線ベクトル430に代わり、ガイド枠440となる。また、α度回転時は、上記式(19)に従って、各頂点を回転させ、β度回転時は、上記式(20)に従って、各頂点を回転させて表示する。
以上説明したように、本実施形態の磁気共鳴イメージング装置は、操作者からの指示に従って、表示断面を決定する表示断面設定部220であって、互いに直交する3断面毎の前記表示断面の回転角度を受け付けて前記表示断面を当該回転角度分回転させるとともに、前記3断面それぞれの位置決め画像上に前記表示断面を示すガイド400を表示する指示受付部221と、前記指示受付部221を介して受け付けた回転角度を反映して前記表示断面を決定し、決定した表示断面を特定するパラメータを算出するパラメータ算出部222と、を備え、前記指示受付部221は、前記回転角度を受け付けた前記断面である受付断面とは異なる断面で先に表示断面の回転が行われている場合、先に回転が行われた断面の中の最後に回転が行われた断面である直前断面の位置決め画像上に表示される前記ガイドの表示角度を固定し、前記受付断面の位置決め画像上で前記ガイドを回転させて表示することを特徴とする表示断面設定部220を備える。また、前記表示断面設定装部220を用いて決定した表示断面を撮像断面として撮像を実行する撮像部210を、さらに備える。
前記指示受付部221は、前記受付断面とは異なる断面で先に回転が行われている場合、当該受付断面に対する前記回転角度に応じて、前記直前断面で行われた回転を反映した軌跡上で前記ガイドを回転させて表示する。そして、前記軌跡は、楕円軌跡とする。なお、前記ガイド400には、表示断面上の同一直線上にない3点以上を頂点とする多角形のガイド枠440を用いる。
すなわち、本実施形態によれば、各々直交する3つの断面上で、撮像断面の傾きを設定するにあたり、直前に傾き(回転角度)を受け付けた他の断面上の撮像断面の回転角度を保持した状態で、回転角度を受け付ける。このため、他の断面の法線軸周りの回転角度を反映しても、直前に受け付けた断面の法線軸周りの回転角度は維持される。従って、操作者は、各断面上で当該断面の法線軸周りの回転角度を、直前に回転角度を受け付けた他の断面の回転角度に影響を与えることなく指定することができる。従って、本実施形態の表示断面設定部220により、操作者は、直感的に容易に任意の撮像断面を設定できる。
また、指示入力画面300の各断面表示領域に表示する直交3断面の位置決め画像のみ取得すればよい。従って、予め3次元データを取得する必要がないため、位置決め画像取得処理にかかる時間を短縮することができる。
さらに、操作者に撮像断面の回転の様子を示すガイド400として用いるのが、撮像断面を特定するガイド枠440であるため、操作者は、撮像断面の回転の様子を、より直感的に把握しやすい。
また、上記実施形態では、表示断面設定部220を、撮像断面の決定に用いているが、これに限られない。例えば、予め取得した3次元データから、任意の断面を抽出して表示するMPR(multi−planar reconstruction)法において、抽出する断面の設定に用いることができる。また、三次元的に構築されたデータに対し任意の視点方向に投影処理を行い、投影経路中の最大値を投影面に表示する最大値投影(MIP,maximum intensity projection)法において、投影面の設定に用いることができる。さらに、3次元ボリュームデータから二次元画像を作成するVR(volumr rendering)法、中心投影法を用いた三次元画像処理である仮想内視鏡と呼ばれる手法において、それぞれ投影面の設定に用いることができる。表示断面設定部220により、3次元データから断面を抽出する、もしくは、投影面を設定する場合、指示入力画面に最初に表示するガイド400の位置は、予め定めておく。
本実施形態においても、第一の実施形態同様、設定した断面表示領域毎の回転角度、ガイド枠440の各頂点の座標を、記憶装置172に保存し、他に利用できるよう構成してもよい。
なお、上記各実施形態では、操作者が入力領域330の各直交3断面の回転角度を入力する欄に回転角度を入力し、各断面の回転角度を指定しているが、回転角度の指定はこれに限られない。各軸周りの回転角度を、順に設定可能であればよい。
例えば、各断面表示領域311、312、313に表示されるガイド400を、操作者が入力装置174を用いて回転操作するよう構成してもよい。この場合、指示受付部221は、所定のタイミングでガイド400の表示角度を検出し、各軸周りの回転角度を算出し、他の断面表示領域のガイド400の表示を更新する。このとき、直前に他の断面表示領域で回転操作が成されている場合は、ガイド400の回転を、上述の楕円軌跡上で行う。
さらに、入力領域330への回転角度の入力と、ガイド400への操作とを併用するよう構成してもよい。入力領域330の所定の欄に回転角度が入力されると、指示受付部221は、上述の各実施形態の手法で、受け付けた回転角度を反映し、ガイド400の表示を更新する。また、ガイド400が回転操作されると、それに応じて回転角度を算出し、入力領域330の回転角度を更新する。両者を併用する場合、いずれの指示を優先するかを予め定めておいてもよい。
また、上記実施形態では、撮像断面の傾きの現状を操作者に示すガイド400として、撮像断面の単位法線ベクトル430、または、ガイド枠440を用いる場合を例にあげて説明したが、ガイド400の形状はこれらに限られない。撮像断面を特定可能なものであればよい。
上記各実施形態では、医用画像取得装置としてMRI装置を用いる場合を例にあげて説明したが、これに限られない。X線CT装置、超音波診断装置などであってもよい。また、表示断面を設定する対象の画像も、医用画像に限られない。
以上のように、上記各実施形態によれば、3次元画像表示装置において、断層画像を表示する際に、先に回転操作した直交断面での回転角度を保持したまま別の直交断面で回転操作が可能であり、操作者の意図する角度の設定が容易となる。また、画像撮像装置において、断層面を決定する際に、先に回転操作した直交断面での回転角度を保持したまま別の直交断面で回転操作が可能であり、操作者の意図する角度の設定が容易となる。さらに、オブリーク断面で回転角度を設定する必要がないため、スライス位置決め用画像を3次元データで撮る必要がなく、撮像時間を短縮できる。
100…MRI装置、101…被検体、120…静磁場発生系、130…傾斜磁場発生系、131…傾斜磁場コイル、132…傾斜磁場電源、140…シーケンサ、150…送信系、151…送信コイル、152…高周波発振器、153…変調器、154…高周波増幅器、160…受信系、161…受信コイル、162…信号増幅器、163…直交位相検波器、164…A/D変換器、170…制御処理系、171…CPU、172…記憶装置、173…表示装置、174…入力装置、210…撮像部、220…表示断面設定部、221…指示受付部、222…パラメータ算出部、300…指示入力画面、310…断面指示入力領域、311…X−Z断面表示領域、312…Y−Z断面表示領域、313…X−Y断面表示領域、314…オブリーク断面表示領域、320…決定ボタン、330…入力領域、400…ガイド、410…法線ベクトル、420…ガイド枠、421…矩形、430…法線ベクトル、440…ガイド枠、441…矩形、511…単位ベクトル、521…円周、522…楕円軌跡、531…円周、532…楕円軌跡
Claims (13)
- 操作者からの指示に従って、表示断面を決定する表示断面設定装置であって、
互いに直交する3断面毎の前記表示断面の回転角度を受け付けて前記表示断面を当該回転角度分回転させるとともに、前記3断面それぞれの位置決め画像上に前記表示断面を示すガイドを表示する指示受付手段と、
前記指示受付手段を介して受け付けた回転角度を反映して前記表示断面を決定し、決定した表示断面を特定するパラメータを算出するパラメータ算出手段と、を備え、
前記指示受付手段は、前記回転角度を受け付けた断面である受付断面とは異なる断面で先に回転が行われている場合、先に回転が行われた断面の中の最後に回転が行われた断面である直前断面の位置決め画像上に表示される前記ガイドの表示角度を固定し、前記受付断面の位置決め画像上で前記ガイドを回転させて表示すること
を特徴とする表示断面設定装置。 - 請求項1記載の表示断面設定装置であって、
前記指示受付手段は、前記受付断面とは異なる断面で先に回転が行われている場合、当該受付断面に対する前記回転角度に応じて、前記直前断面で行われた回転を反映した軌跡上で前記ガイドを回転させて表示すること
を特徴とする表示断面設定装置。 - 請求項2記載の表示断面設定装置であって、
前記軌跡は、楕円軌跡であること
を特徴とする表示断面設定装置。 - 請求項1から3いずれか1項記載の表示断面設定装置であって、
前記ガイドは、表示断面の単位法線ベクトルであること、
を特徴とする表示断面設定装置。 - 請求項2記載の表示断面設定装置であって、
前記ガイドは、表示断面の単位法線ベクトルであり、
前記指示受付手段は、前記単位法線ベクトルの先端が前記軌跡上を回転するよう前記表示を制御すること
を特徴とする表示断面設定装置。 - 請求項1から3いずれか1項記載の表示断面設定装置であって、
前記ガイドは、表示断面上の同一直線上にない3点以上を頂点とする多角形であること
を特徴とする表示断面設定装置。 - 請求項2記載の表示断面設定装置であって、
前記ガイドは、表示断面上の同一直線上にない4点を頂点とする四角形であり、
前記指示受付手段は、前記四角形の対向する2辺の中点を結ぶ線分の両端が、前記楕円軌跡上を回転するよう前記表示を制御すること
を特徴とする表示断面設定装置。 - 請求項1から7いずれか1項記載の表示断面設定装置であって、
前記指示受付手段は、前記受付断面に対して受け付けた回転角度に応じて、前記全位置決め画像上の前記ガイドを、前記回転角度回転後の位置に表示すること
を特徴とする表示断面設定装置。 - 請求項1から8いずれか1項記載の表示断面設定装置であって、
前記指示受付手段は、前記回転角度を前記断面ごとに数値で受け付けること
を特徴とする表示断面設定装置。 - 請求項1から8いずれか1項記載の表示断面設定装置であって、
前記指示受付手段は、前記回転角度を、前記ガイドに対する操作量で受け付けること
を特徴とする表示断面設定装置。 - 請求項1から10いずれか1項記載の表示断面設定装置と、
前記表示断面設定装置を用いて決定した表示断面を撮像断面として撮像を実行する撮像手段と、を備えること
を特徴とする医用画像取得装置。 - 請求項1から10いずれか1項記載の表示断面設定装置と、
3次元データから、前記表示断面設定装置を用いて決定した表示断面の画像を切出して表示する断面表示手段と、を備えること
を特徴とする画像処理装置。 - 請求項1から9いずれか1項記載の表示断面設定装置と、
前記表示断面設定装置を用いて決定した表示断面を投影面とし、投影処理を行う投影手段と、を備えること
を特徴とする画像処理装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012029888A JP2013165781A (ja) | 2012-02-14 | 2012-02-14 | 表示断面設定装置、画像処理装置および医用画像取得装置 |
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JP2012029888A JP2013165781A (ja) | 2012-02-14 | 2012-02-14 | 表示断面設定装置、画像処理装置および医用画像取得装置 |
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JP2012029888A Pending JP2013165781A (ja) | 2012-02-14 | 2012-02-14 | 表示断面設定装置、画像処理装置および医用画像取得装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2016220962A (ja) * | 2015-05-29 | 2016-12-28 | 東芝メディカルシステムズ株式会社 | 医用画像処理装置及び磁気共鳴イメージング装置 |
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2012
- 2012-02-14 JP JP2012029888A patent/JP2013165781A/ja active Pending
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