JP4416221B2 - 磁気共鳴画像診断装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気共鳴画像診断装置(以下、MRI装置という)に関し、特にスペクトロスコピックイメージング計測機能を備えたMRI装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
医療用磁気共鳴診断装置(MRI)を用いるスペクトロスコピックイメージング法(以下、MRSI法と記す)は生体内の特定の化学種の分布を画像化する手法であり、通常のMRIとは異なり形態情報のみでなく、糖代謝、エネルギー代謝等の化学情報が得られるため、疾病の初期段階での診断に利用されている。
【0003】
MRSI法としては、化学情報であるケミカルシフトを時間の係数として計測する3D-CSI法など様々なMRSI法が試みられているが、臨床用MRI装置ではプロトン(1H核)を対象としたものが一般的である。
【0004】
プロトンを対象とするMRSIでは、代謝物質に比べて2〜4桁多く生体内に存在する水や脂肪の信号が妨害となるため、これらを抑圧する技術を併用することが必要である。このような技術では、前工程として、水のスペクトルを選択的に励起し、続いて傾斜磁場を印加して水の磁化をディフェーズさせ信号を生じないようにし、さらに脂肪の部位を選択的に励起し、同じく傾斜磁場によるディフェーズを行う。しかる前工程後に、本計測であるスペクトロスコピック計測を行う。
【0005】
この脂肪部位の抑制では、撮影断面に垂直なスライス内を励起した後、傾斜磁場を印加してこの垂直スライス内の磁化をディフェーズさせる(OVS:0uter Volume Suppression)。この工程を、スライスを変えて、脂肪領域が十分覆われるまで反復する。図9で頭部トランス面を例にとって説明すると、概略楕円形の頭表を覆うように、方向を変えながらスライス1〜8の励起とディフェーズを行う。図9では皮下脂肪を覆うため、8枚のスライスを用いており、通常4〜8スライスが用いられる。
【0006】
図10は、従来の3D-CSIに上述の水抑圧と脂肪抑圧を組み込んだシーケンスの一例を示す図である。3D-CSI法ではx、y方向の空間情報は位相エンコードされ、スペクトル情報は信号計測時の時間経過でエンコードされる。水抑圧と脂肪抑圧を合わせた前工程は、このような3D-CSI法による本計測の励起毎に繰り返す必要がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の脂肪抑圧法では、脂肪組織を複数の矩形で覆うため、脂肪の領域を正確に覆うことは困難であり、脂肪からの信号を十分抑制することができなかった。一方、脂肪組織を十分に覆うためには矩形の数を増やす必要があり、矩形領域の設定が煩雑になる。また矩形の数を増やすと前工程が長くなり、縦緩和による水の磁化の回復が生じ、水の抑圧が不十分になる。
【0008】
さらに3D-CSI法では、2ないし3軸の空間座標情報を信号に付与するために少なくとも2重の位相エンコードループが用いられ、計測に時間がかかるが、従来の脂肪抑制法では、前工程に20〜50ms程度を要するため、さらに計測時間が延長するという問題がある。
【0009】
そこで本発明は、不要な信号の抑制が確実でしかも計測時間の延長を伴うことのないMRSI法を実現できるMRI装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、スペクトロスコピック計測を行うMRI装置において、その制御の機能として、2ないし3軸方向の振動傾斜磁場を所定の高周波磁場(RF)と同時に印加する機能を付加することにより、位相エンコードループにおける脂肪抑制工程を不要にするとともに、脂肪組織からの信号を大幅に低減したものである。
【0011】
振動傾斜磁場と、励起の形状関数から計算されるRF波形との組合せにより、空間選択励起を行う技術に関しては、J. Pauly, D. NishimuraとA. Macovskiによる論文"A k-Space Analysis of Small-Tip-Angle Excitation", J. Magn. Reson., 81, 43-56(1989)等に詳しく述べられているが、本発明のMRI装置は、MRSI計測において具体的にこのような空間選択励起の技術を取り込む手段を与えるものである。
【0012】
即ち、本発明のMRI装置は、被検体が置かれる空間に静磁場、傾斜磁場および高周波磁場(RF)の各磁場を発生する磁場発生手段と、被検体の発生する磁気共鳴信号を検出する検出手段と、検出した磁気共鳴信号を用いて画像再構成する画像再構成手段と、再構成された画像を表示する表示手段と、上記各手段を制御する制御手段とを備え、制御手段は、被検体の所定の領域内に所望の関心領域(ROI)を設定する手段と、このROIを選択的に励起するRFの変調波形をリアルタイムで算出する手段とを備え、変調波形によって変調されたRFを2ないし3軸方向の振動傾斜磁場をと同時に印加し、被検体の所定の領域についてスペクトル情報を含む信号を取得する制御を行う。
【0013】
注目する任意の形状のROIの内部だけを励起して信号を得ることができるため、ROIの外部からの脂肪や水の影響を効果的に抑制できる。これによりスペクトルの定量性が向上し、診断の精度が向上する。また、励起パルスに領域選択性を持たせたため、位相エンコードの反復毎に行う前工程の中では脂肪抑圧RFパルスを打つ必要がなく、前工程の全長を短縮できる。この結果水信号の回復を低減できる。
【0014】
本発明のMRI装置において、ROIを設定する手段は、所望のスライスについて撮影した断層像をスカウト画像として表示手段に表示し、 表示されたスカウト画像上でROIを対話的に設定するための入力を受け付ける機能を有する。
【0015】
変調波形を算出する手段は、具体的には、ROIの形状から励起形状関数を作成し、この励起形状関数の2次元フーリエ変換から高周波磁場の変調波形をほぼリアルタイムで計算する。
【0016】
この選択励起のRF波形は、ROIの形状に応じて異なるが、スカウト画像を予め撮影、表示し、このスカウト画像上でROIを対話的に設定するため、任意の形状のROIを簡便に設定できる。また、設定したROI形状の2次元フーリエ変換からRF変調波形を計算機により生成するため、ほぼリアルタイムでROIに対応するRF波形を得ることができ、ROIの設定に続いて直ちにMRSI計測を行うことができる。
【0017】
本発明のMRI装置のさらに好適な態様では、制御手段は、ROIを含む最小の矩形領域を設定し、この矩形領域に応じて画像マトリクスサイズを決定する。
【0018】
画像マトリクスサイズとは、2次元或いは3次元に配列したピクセル(或いはボクセル)の数(行×列数)で表される画像データの大きさであり、空間情報をエンコードする傾斜磁場のエンコード数によって決る。従って画像マトリクスサイズを、ROI形状を覆う最小の矩形に応じて決定することにより、マトリクスサイズを不要に大きくせずに済む。この結果、不要な位相エンコードを反復せずに済み、MRSIの撮影時間を短縮できる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、実施例を用いて本発明を詳細に説明する。図4は本発明が適用されるMRI装置の概略構成図である。このMRI装置は、被検体401内部に一様な静磁場B0を発生させるための静磁場発生磁気回路402と、直交するx、yおよびzの3方向に強度が線形に変化する傾斜磁場Gx、Gy、Gzを発生する傾斜磁場発生系403と、高周波磁場を発生する送信系404と、被検体から生じる核磁気共鳴信号を検出する検出系405と、信号処理系406と、画像再構成のための計算を行うとともに装置全体を制御するコンピュータ408と、コンピュータ408からの命令によって傾斜磁場発生系403、送信系404および検出系405を制御するシーケンサ407と、信号処理系406およびコンピュータ408に必要な指令を送るための操作部421とを備えている。
【0020】
静磁場発生磁気回路402は、電磁石または永久磁石からなり、その静磁場空間内に被検体401が搬入される。
【0021】
傾斜磁場発生系403は、3軸の傾斜磁場コイル409と、傾斜磁場に電流を供給するための電源410とからなり、核磁気共鳴信号に空間情報を付与するための線形の傾斜磁場と、ROI選択励起時に振動傾斜磁場を発生する。
【0022】
送信系404は、所定の高周波を発生するシンセサイザ414と、シンセサイザ411が発生した高周波を変調する変調器412と、電力増幅器413と、送信コイル414aとを備える。この変調器412が変調する変調波形は、後述する手続きによりコンピュータ408が計算し、保存していたものを、シーケンサ407から与える。送信コイル414aに所定の変調波形で変調された高周波を供給することにより被検体401の内部に高周波磁場を発生させ、核スピンを励起させることができる。励起する核スピンは通常1Hを対象とするが、31P、12C等、核スピンを有する他の原子核を対象とすることもある。
【0023】
検出系405は、被検体401から放出される核磁気共鳴信号を受信する受信コイル414bと、増幅器415と、直交位相検波器416と、A/D変換器417とを備え、受信コイル414bで受信され、増幅器415で増幅された核磁気共鳴信号は、直交位相検波後、 A/D変換されてコンピュータ408へ入力される。
【0024】
送信コイル414aと受信コイル414bは図示するように別々でもよいし、送受信両用のコイルでもよい。
【0025】
コンピュータ408は信号処理後、核スピンの密度分布、緩和時間分布、スペクトル分布等に対応する画像を再構成し、CRTディスプレイ428に表示する。操作部421は、コンピュータ408内に組み込まれた、本MRI装置による処理や各種設定のためのプログラムを実行するのに必要な指令をコンピュータ408に入力する。操作部421を介して実行される処理には、被検体の所定の領域にROI(関心領域)を設定する処理、ROIに応じて画像マトリクスサイズを決定する処理、ROIの形状に基づき、送信系404の発生するRF変調波形を計算する処理が含まれる。これらコンピュータ408が行う計算の途中のデータあるいは最終データはメモリ424と425に収納される。
【0026】
コンピュータ408は所定の撮像シーケンスによる撮影を行うために、シーケンサ407を介して傾斜磁場発生系403、送信系404、検出系405を制御する。
【0027】
次にこのような構成のMRI装置によるMRSI計測を説明する。尚、以下説明する実施例では下腹部のトランス面(x-y面)で、プロトンのMRSIを行う場合を仮定するが、他のスライス面でも同様に本方法を適用できる。また、脂肪の抑圧を例にとって説明するが、脂肪以外のスペクトルを抑圧対象としてもよい。
【0028】
図1は、本発明によるMRSIのフローを示す図、図2はROIの設定を説明する図、図3は本発明によるMRSI法の撮像シーケンスの一実施例を示す図である。
【0029】
本実施例のMRSI計測では、本計測(スペクトロスコピック計測)に先だって所望のスライスのスカウト画像を得る(図1、ステップ11)。スカウト画像はFSE(ファーストスピンエコー)法、EPI(エコープレナー)法等の一般的なMRIの撮像法を用い撮像することができる。ここで選択するスライスは、本計測で対象とする領域に含まれる任意のスライスである。
【0030】
次にこのスカウト画像をディスプレーへ表示した上で、脂肪を避けかつ所望の領域を完全に覆うようにマウス等で閉領域のROIを設定する(ステップ12)。図2はディスプレーに表示されたスカウト画像を模式的に示した図で、61はマウスで入力されたROIを示す。
【0031】
このように設定したROI61をスムージングした後、ROI内部を1、外部を0とする2値関数を作り形状関数D(x、y)とする(ステップ13)。ROI形状は原理的には任意の形状が指定できる。しかし、複雑な形状になるほど形状関数D(x、y)のフーリエ変換D'(kx,ky)は高周波成分(k空間の辺縁の成分)を多く含むことになるので、その後の本計測においてk空間を拡大する必要がある。これは振動傾斜磁場の振幅を大きくするか、または印加時間を長くすることを意味し、装置的な困難や撮影時間の延長を伴う。従って、ROI形状の入力に際しては不要に複雑にならないようにするのが実際的である。また、形状関数の境界は立ち上がりが急俊であるほど、脂肪領域シャープに抑圧されるが、傾斜磁場の振幅特性と過渡特性への要求が厳しくなる。そこで、2値関数D(x、y)は必要に応じてスムージングを施してもよい。例えばDの値が0から1に変わる境界に一定の幅をもたせ、この幅内で関数値が1から0に滑らかに減少するようにする。
【0032】
次に形状関数D(x、y)を2次元フーリエ変換し、k空間の関数D'((kx、ky)を作成する。この関数D'を用いて式(1)によりRF波形B1(t)を計算する(ステップ14)。
【0033】
【数1】
Figure 0004416221
式中、γは核磁気回転比、G(t)は傾斜磁場ベクトルである。尚、傾斜磁場ベクトルG(t)は、本計測においてRFと同時に印加される傾斜磁場波形Gx(t)、Gy(t) から求めることができる。
【0034】
傾斜磁場波形Gx(t)、Gy(t) は、本計測の撮像シーケンスとして予め決められており、例えば、k空間の辺縁から原点へ、一定速度で収束する螺旋軌跡を与える傾斜磁場波形Gx(t)、Gy(t)が採用される。このような傾斜磁場波形Gx(t)、Gy(t)の具体例を次式に示す。これらはそれぞれ振幅が時間の1次関数で減衰するsin波、cos波である。
【0035】
【数2】
Figure 0004416221
式中、T/nは空間のスパイラルの回転周期を表す。またAはスパイラルの大きさを決める定数である。通常nは10前後とする。
【0036】
尚、傾斜磁場波形Gx(t)、Gy(t) は、その軌跡がk空間を一様にカバーするものであればよく、螺旋に限らずEPI法のようなジグザグ状の軌跡を与えるものを用いることもできる。
【0037】
このように求めたRF波形B1(t)をメモリヘセーブし、前工程を終了する。次いでこのRF波形B1(t)により変調したRFを励起パルスとして用いて本計測であるMRSIを実行する(ステップ15)。この際、 RF波形B1(t)の振幅は、その最大フリップ角が90゜となるように実験的に調整する。
【0038】
本発明によるMRSI撮像シーケンスの一実施例を図3に示す。この撮像シーケンスでは、空間選択励起を3D-CSI法に適用したもので、まず励起パルス71と共にx、y方向に振動する傾斜磁場74、75を印加することにより、x-y面内の2次元領域内部の磁化のみを励起する。ここではスライス選択傾斜磁場Gzは用いない。この励起パルスによりROI内部は概略D(x,y)の形状に励起される。励起形状の正確さは、傾斜磁場74、75がk空間の高周波成分を含む程度に依存したものになる。次いで位相エンコード傾斜磁場76、77によりx、y空間情報を磁化の位相にエンコードする。スライスを選択する傾斜磁場Gz73とともにリフォーカスパルス72を印加し、励起後TE時間経過後にエコー78を発生させる。 こうして発生したエコーを信号として受信する。
【0039】
その後、縦磁化の回復を待ち、次のサイクルへ移り位相エンコード量を変えて信号計測を繰り返す。エコー信号を位相エンコード(kx,ky)および時間tの関数として3次元フーリエ変換し、スペクトロスコピックイメージ(代謝物分布画像)を得る。なお、MRSI法は図示するようなスピンエコー型とするのが望ましい。一般に、励起パルスの周波数が共鳴周波数からずれている場合、このオフセットにより励起される領域の形状や横磁化の位相は影響を受けるが、スピンエコー型ではリフォーカス180°パルス72により、このオフセットの影響を相殺できる。
【0040】
再構成された代謝物分布画像はそのままCRTディスプレイに表示してもよいが、好適には励起形状関数D(x,y)の逆関数を乗じることにより、空間分布を補正する。これにより励起のフリップ角の空間的な変化を補正できるので、定量性のある代謝物分布画像が得られる。
【0041】
このように本発明のMRSIでは、脂肪抑制のためのOVS工程を必要としないので、二重の位相エンコードループのある3D-CSIを、抑制工程を含まないときと同程度に短縮でき、しかも効果的に脂肪抑制が可能となる。
【0042】
図5は本発明による3D-CSI法の他の実施例を示す図で、この撮像シーケンスは水抑圧を併用している点で、図3の撮像シーケンスと異なる。即ち、位相エンコードのサイクル毎に周知のCHESSパルス81により水スペクトルを励起し、クラッシャー傾斜磁場82を印加して水の磁化をディフェーズさせる。CHESSパルスにはSinc関数、ガウス関数などがあり、励起スペクトルの形状と印加時間などを考慮して、適宜選択して用いる。
【0043】
クラッシャー傾斜磁場82印加に続く計測は図3の撮像シーケンスと同様である。すなわち、予めスカウト画像上で対話的に設定したROIに基づき、RFの変調波形を計算し、メモリにセーブしておき、この変調波形で変調されたRFをx、y方向に振動する傾斜磁場とともに印加し、予め設定したROIを選択的に励起し、位相エンコードの後、リフォーカスパルス72を印加し、エコー78を発生させる。
【0044】
上述した図3および図5の撮像シーケンス(2次元MRSI)は、スライス位置を変えて計測することにより3次元のスペクトロスコピックイメージを得ることができる。この場合において、スライス位置によってROIがずれる場合には、 RF波形B1(t)に位相変調を加えることにより、ROIを基準位置から並行移動させることができる。
【0045】
即ち、ROIの位置をx0シフトさせるには数3のような位相変調をRFに加えればよい。
【0046】
【数3】
Figure 0004416221
式中、G(s)は傾斜磁場ベクトル、TはB1(t)の印加時間である。スカウト画像上で位置のシフトx0を指定すると、数3により位相変調したRFパルス波形を計算することができる。ここで傾斜磁場波形G(s)は予め定めておく
【0047】
次に本発明によるMRSIの他の実施例を図6のフローにより説明する。この実施例でも、スカウト画像の撮影(ステップ11)からRF波形B1(t)の計算(ステップ14)までは図1のフローと同様であるが、この実施例ではスカウト画像の表示上でROIの設定に次いで本計測における画像マトリクスサイズの設定を行う(ステップ16、17)。このため、まず図2(b)に示すように、画像上でROI61を対話的に指定した後ROIを覆う最小の矩形領域62を自動生成し(ステップ16)、この矩形領域に応じて例えば16×12などの画像マトリクスサイズを設定する(ステップ17)。本計測(空間選択励起MRSI)は、この画像マトリクスサイズに対応する位相エンコードステップ(kx,ky)行われる。
【0048】
通常の3D-CSI法において、位相エンコードステップは通常16×16あるいは32×32が用いられ、図3の63で示すように、視野は正方形となる。これに対し、この実施例では、ROIを覆う最小の矩形領域62に応じて画像マトリクスを設定するので、磁化が励起されない外部のピクセルを計測せずに済み、位相ループの反復回数を低減できる。尚、図2(c)(d)に示すようにROI61の傾きに画像計測マトリクスの座標軸の方向を矩形の方向に応じて回転させてもよい。これによりROI形に沿って領域を設定できるため、反復ステップ数を最小限に抑えることができる。その他は、図1に示す実施例と同様である。
【0049】
以上の実施例では、本発明を2次元MRSIに適用した場合を説明したが、本発明はスライス方向の位相エンコードを行う3次元MRSIに適用することも可能である。図7に3次元MRSIの撮像シーケンスの一例を示す。この撮像シーケンスは、図5のシーケンスと同様に水抑制(水スペクトル励起パルス81およびクラッシャー傾斜磁場82の印加)を含み、さらにスライス方向の位相エンコードループ91が付加されている。尚、リフォーカスパルス72と同時に印加するスライス方向の傾斜磁場はスラブ選択傾斜磁場であり、省くことも可能である。
【0050】
この3次元MRSIの場合にも前工程としてスカウト画像を撮影し、スカウト画像上でROIを設定し、この形状関数からRF波形を計算することは同じであり、また設定されたROIに応じてxy方向の画像マトリクスサイズを決定することができる。
【0051】
また以上の実施例では、スピンエコー型のMRSIを説明し、また共鳴周波数からのオフセットの影響を排除するためにスピンエコー型が望ましいことを説明したが、短T2物質の計測にはFID型とすることもできる。
【0052】
この例を図10に示す。図10では励起RFパルス71を印加後位相エンコード76、77を短時間で印加し、直ちにFIDを計測する。
【0053】
以上、3D-CSI法を例にとり、空間選択励起によるMRSIを説明したが、他のEPI、FSEなどを用いるMRSIシーケンスで空間選択励起を行うこともできる。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、脂肪等の不要部位を、その形状に沿って正確に避けて必要な部位のみを励起して信号を得ることができる。これにより脂肪信号を正確に除いた代謝物画像を得ることができる。また、位相エンコード毎に脂肪を前工程のOVSの中で抑圧する必要がなくなるため、前工程を短縮でき、縦緩和による水の回復を低減できる。また、スカウト画像上で対話的に所望のROIを設定し、ROI形状から励起RF波形を計算磯で自動的に得るため、ROIの設定後直ちにMRSIを実行できる。更に、ROIに応じて最小の矩形マトリクスを設定するため、MRSIの無用な計測ループを削減でき、高速化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による手順を示すフロー図。
【図2】対話的にROIを設定する方法、およびマトリクス設定方法を説明する図。
【図3】本発明が適用される選択励起3D-CSI法のシーケンスの一例を示す図。
【図4】本発明のMRI装置の全体の構成を示す図。
【図5】本発明が適用される選択励起3D-CSI法のシーケンスの他の例を示す図。
【図6】本発明の他の実施例による手順を示すフロー図。
【図7】本発明が適用される選択励起4D-CSI法のシーケンスを示す図。
【図8】本発明が適用されるFID型3D-CSI法のシーケンスを示す図。
【図9】従来の脂肪抑制を説明する図。
【図10】従来型の水抑圧と脂肪抑圧を併用する3D-CSI法のシーケンスを示す図。
【符号の説明】
401 被検体
402 静磁場発生磁気回路
403 傾斜磁場発生系
404 送信系(高周波磁場発生発生手段)
405 検出系
406 信号処理系(画像再構成手段)
428 ディスプレイ(表示手段)
408 コンピュータ(制御手段)
61 関心領域
71 空間選択励起高周波磁場
74,75 振動傾斜磁場

Claims (1)

  1. 被検体が置かれる空間に静磁場、傾斜磁場および高周波磁場の各磁場を発生する磁場発生手段と、前記被検体の発生する磁気共鳴信号を検出する検出手段と、検出した磁気共鳴信号を用いて画像再構成する画像再構成手段と、再構成された画像を表示する表示手段と、前記各手段を制御する制御手段とを備えた磁気共鳴画像診断装置において、
    前記制御手段は、スカウト画像上で閉鎖域の関心領域を設定する手段と、前記閉鎖域の内部と外部を区別する2値関数を作成し、前記2値関数をスムージングするスムージング手段と、前記スムージングされた関心領域の内部を選択的に励起する高周波磁場の変調波形を算出する手段とを備え、前記変調波形によって変調された高周波磁場を2ないし3軸方向の振動傾斜磁場と同時に印加し、前記被検体の所定の領域についてスペクトル情報を含む信号を取得する制御を行うことを特とする磁気共鳴画像診断装置。
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