JP2013165411A - 画像読取り装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像読取り装置において、効率的に原稿を照射すること。
【解決手段】発光素子11から放射された光を導光体12に入射させ、該入射光を導光体12から線状光Lとして射出し、原稿を照明する画像読取り装置。導光体12の発光素子11から放射された光が入射する入射面13が負の屈折力を有している。
【選択図】図2

Description

本発明は、画像読取り装置、特に、原稿画像をスキャンしてその画像を電子データとして取得する画像読取り装置に関する。
近年、文書などを電子データとしたり、複写するためのデバイスとしてイメージスキャナと呼ばれる画像読取り装置が用いられている。この種の画像読取り装置としては、文書の読取りに特化した密着型等倍光学系と、ある程度の立体物の読取りも可能な縮小光学系とが提供されている。密着型等倍光学系は小型化が可能であるが焦点深度が浅く、立体物の読取りには向いていない。縮小光学系は立体物の読取りが可能であるが、原稿から読み取り素子までの光路長を長く設定する必要があり、密着型に比べて小型化が難しい。また、密着型に比べて結像レンズの画角が広いので、ライン状に均一に照明するのではなく、原稿からの反射光が読取り素子に均一に照射する配光が理想的となる。
光源としては、蛍光灯やハロゲンランプなどのランプ類が使用されており、近年では、LEDや有機EL素子が省電力、低発熱な光源として注目を集めている。特に、ここ数年はLEDが低価格、光利用効率、省スペースなどの面で優位に立ち、LEDを光源とした画像読取り装置が種々開発されている。
ところで、LEDを光源として使用する場合は、導光体を用いたライドガイド方式を採用することになる。しかし、LED単体では光量が不足していること、所望の配光とすることの困難性から、LEDは密着型等倍光学系で採用されることが多く、複写機などに搭載される縮小光学系にはあまり採用されていない。つまり、LEDを縮小光学系に用いるには、放射される光を導光体の内部で効果的に発散させ、照射照度の向上を図ることが望まれている。
特許文献1には、入射効率の向上を図るために、導光体の入射面を、LEDの発光中心部に向くように凸形状とし、LEDを取り囲むように周辺を筒形状にすることが記載されている。
特開2009−122301号公報
本発明の目的は、効率的に原稿を照射することのできる画像読取り装置を提供することにある。
そこで、本発明の一形態である画像読取り装置は、
発光素子から放射された光を導光体に入射させ、該入射光を導光体から線状光として射出し原稿を照明する画像読取り装置において、
前記導光体の前記発光素子から放射された光が入射する入射面が負の屈折力を有すること、
を特徴とする。
前記画像読取り装置においては、導光体の入射面が負の屈折力を有しているため、指向性(直進性)の強い光であっても入射すると発散することになり、導光体の内部で反射を繰り返し、線状光として導光体から射出する。換言すれば、入射した光が導光体を長辺方向に貫通してしまったり、内部で吸収されたりするロスが少なくなり、原稿を効率的に照射する。また、光量が少ないLEDであっても密着型等倍光学系で好適に用いることができる。
本発明によれば、効率的に原稿を照射することができる。
一実施例である画像読取り装置を示す概略構成図である。 実施例1を示す垂直断面図である。 実施例2を示す垂直断面図である。 実施例3を示す垂直断面図である。 実施例4を示し、(A)は平面図、(B)は長辺方向の垂直断面図、(C)は短辺方向の垂直断面図である。 実施例5を示し、(A)は平面図、(B)は長辺方向の垂直断面図、(C)は短辺方向の垂直断面図である。 実施例6を示し、(A)は平面図、(B)は垂直断面図、(C)は斜視図である。 実施例7を示し、(A)は平面図、(B)は長辺方向の垂直断面図、(C)は斜視図、(D)は短辺方向の垂直断面図である。 実施例8を示し、(A)は長辺方向の垂直断面図、(B)は短辺方向の垂直断面図である。
以下、本発明に係る画像読取り装置の実施例について、添付図面を参照して説明する。なお、各図において同じ部材には共通する符号を付し、重複する説明は省略する。
(画像読取り装置の概略構成、図1参照)
図1に示すように、画像読取り装置1は、照明手段10とミラー21とを含む第1スライダ25と、ミラー22,23を含む第2スライダ26と、結像レンズ27と、光電変換素子(ラインセンサ)28とで構成されている。照明手段10は端面(入射面)にLED11を配置した導光体12(以下に実施例1〜8で詳述する)と反射板19とを含んでいる。
照明手段10からは主走査方向Yに直線状の照明光がプラテンガラス5に向けて照射される。また、第1スライダ25は所定の速度Vでプラテンガラス5の直下で副走査方向Zに移動し、第2スライダ26は速度V/2で副走査方向Zに移動する。
原稿Dはプラテンガラス5上に載置され、照明手段10から光を照射され、原稿Dからの反射光はミラー21,22,23を介してかつ結像レンズ27を介して光電変換素子28に縮小結像される。これにて原稿像が主走査方向Yに1ラインずつ読み取られる。そして、原稿像は第1スライダ25及び第2スライダ26が副走査方向Zに移動することにより、2次元の画像データとして読み取られる。
(実施例1、図2参照)
実施例1は、図2に示すように、導光体12の端面を入射面13として、該入射面13にLED11を近接配置したもので、LED11の発光面は入射面13のほぼ全面に対応してもよく、あるいは、入射面13の光軸X部分(中央部分)にのみ対応していてもよい。導光体12は、好ましくはアクリル樹脂からなり(他の実施例でも同じ)、円形ないし円形類似の断面形状を有し、光軸Xの近傍部分12aが低屈折率材料(屈折率n1)からなり、周辺部分12bが高屈折率材料(屈折率n2)からなる。このような低屈折率材料と高屈折率材料との組み合わせにより、入射面13に負の屈折力を持たせることができる。なお、光軸X近傍部分12aを中空にして低屈折率部分としてもよい。
本実施例1においては、導光体12の入射面13が負の屈折力を有することにより、LED11から放射された指向性の強い光が入射面13で発散し、導光体12の内部で反射を繰り返すことになり、主走査方向Yに線状の照明光Lとして原稿を照射する。このように、入射した光が発散するので、光が導光体12を長辺方向に貫通してしまったり、内部で吸収されたりするロスが少なくなり、原稿を効率的に照射する。
(実施例2、図3参照)
実施例2は、図3に示すように、断面形状が円形の導光体12において、光軸X部分から周辺部分にわたって屈折率nを徐々に大きく設定したものである。半径方向の屈折率分布を半径方向に徐々に大きくしたことで、換言すれば、屈折率nを光軸X部分から外周方向に連続的に変化させることで、入射面13に負の屈折力を持たせることができる。これにて、前記実施例1と基本的に同様の作用効果を得ることができる。
半径方向の屈折率分布を連続的に変化させた導光体12は、従来知られている屈折率分布ファイバーと同様にして製作することができる。屈折率が階段状に変化するステップインデックス型であっても、連続的に変化する屈折率分布型のいずれであってもよい。
(実施例3、図4参照)
実施例3は、図4に示すように、導光体12の入射面13の形状を凹面としたものである。入射面13の形状が凹面であることにより、簡単な形状で入射面13に負の屈折力を持たせることができる。これにて、前記実施例1と基本的に同様の作用効果を得ることができる。なお、凹面は、球面、非球面、シリンダ面、トロイド面のいずれであってもよい。また、導光体12はアクリルによって容易に製作することができる。
(実施例4、図5参照)
実施例4は、図5に示すように、導光体12の底部に反射面14を設け、入射面13の形状を凹面としたものである。入射面13が反射面14に対して垂直な方向に負の屈折力を有することにより、導光体12を貫通してしまう光を積極的に反射面14に向かわせることができ、原稿を照明する効率がより向上する。反射面14は、導光体12の底部に細かい溝(プリズム)を形成したり、白色塗料を塗布することにより形成される。また、凹面は、球面、非球面、シリンダ面、トロイド面のいずれであってもよいことは前記実施例3と同様である。
(実施例5、図6参照)
実施例5は、図6に示すように、導光体12の底部に反射面14を設け、入射面13の形状をトロイド面としたものである。入射面13は導光体12の内部から光が射出する面(原稿面)に対して垂直方向と水平方向とで異なる屈折力を有することになる。即ち、入射面13をトロイド面とすることで、屈折率nを任意に設定して原稿を照射する配光を調整することができる。即ち、原稿を所望の配光で照射でき、均一な光で結像することができる。また、水平方向に正の屈折力を持たせることで、内部反射することなく導光体12を水平方向に透過してしまう光がなくなり、照明効率がより向上する。
(実施例6、図7参照)
実施例6は、図7に示すように、導光体12の底部に反射面14を設け、導光体12の入射面13において光軸X近傍の面が他の面よりは大きな屈折力を持つようにしたものである。具体的には、入射面13の光軸X近傍に小さな凹部13aを形成することにより、導光体12の入射面13において光軸X近傍の曲率を大きくし(曲率半径を小さくし)、光軸X近傍の面が他の面よりは大きな屈折力を持つようにしている。
導光体12に対して光軸X近傍に入射する光は最も大きな強度を有し、かつ、指向性が強く、導光体12を水平方向に抜けてしまう。本第6実施例では、このような光軸X近傍を直進する光を発散させ、内部反射によってより多くの光を反射させるので、原稿を照明する効率がより向上する。
(実施例7、図8参照)
実施例7は、図8に示すように、導光体12の底部と上肩部にそれぞれ反射面14a,14bを設け、それぞれの反射面14a,14bに対して、それぞれ、原稿面に対する水平方向及び垂直方向の断面において異なる屈折力(屈折率n1,n2、但し、n1<n2)を持たせたものである。これにて、導光体12に入射した光を各反射面14a,14bに効率的に導光することができ、原稿を照明する効率がより向上する。
(実施例8、図9参照)
実施例8は、図9に示すように、導光体12の底部に反射面14を設け、導光体12の入射面13を所定の形状とすることにより、入射面13で光を発散させる角度を光軸Xに対して一定の角度以下にしたものである。導光体12へ入射した光は導光体12の内部で反射を繰り返し、反射面14に当たった光のみが外部へ射出されることが好ましい。入射面13に負の屈折力を持たせることで光は発散するが、全反射する角度よりも入射角が大きくなると光は外部へ射出される。導光体は一般的にアクリル樹脂を素材としている。アクリル樹脂は屈折率が1.49であるため、周囲が屈折率1の空気で満たされている場合、スネルの法則から、42°以上の光は全反射する。そのため、導光体12の側面が光軸Xと平行の場合、入射面13で発散させる角度が光軸Xに対して42°以下であれば、反射面14に当たる光以外の光は全反射を繰り返すことになる。
なお、本発明に係る画像読取り装置は前記実施例に限定するものではなく、その要旨の範囲内で種々に変更できる。
特に、LEDや導光体の配置関係は任意である。また、原稿からの反射光を光電変換素子に導く光路の配置なども任意である。さらに、前記各実施例を適宜組み合わせた形態としてもよい。また、光源としてはLED以外にランプ(電球)であってもよい。
以上のように、本発明は、画像読取り装置に有用であり、特に、効率的に原稿を照射できる点で優れている。
1…画像読取り装置
10…照明手段
11…LED
12…導光体
13…入射面
14,14a,14b…反射面

Claims (10)

  1. 発光素子から放射された光を導光体に入射させ、該入射光を導光体から線状光として射出し原稿を照明する画像読取り装置において、
    前記導光体の前記発光素子から放射された光が入射する入射面が負の屈折力を有すること、
    を特徴とする画像読取り装置。
  2. 前記発光素子はLED又はランプであること、を特徴とする請求項1に記載の画像読取り装置。
  3. 前記導光体は、光軸近傍部分が低屈折率材料からなり、周辺部分が高屈折率材料からなること、を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像読取り装置。
  4. 前記導光体は光軸部分から外周部分にわたって屈折率を徐々に大きく設定されていること、を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像読取り装置。
  5. 前記入射面の形状が凹面であること、を特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の画像読取り装置。
  6. 前記導体体に反射面を設け、前記入射面は該反射面に対して垂直な方向に負の屈折力を有すること、を特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の画像読取り装置。
  7. 前記入射面は前記導光体の内部から射出する面に対して垂直方向と水平方向とで異なる屈折力を有すること、を特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の画像読取り装置。
  8. 前記入射面がトロイド面であること、を特徴とする請求項7に記載の画像読取り装置。
  9. 前記入射面において前記導光体の光軸近傍の面が他の面よりは大きな屈折力を有すること、を特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の画像読取り装置。
  10. 前記導光体は複数の反射面を有していること、を特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の画像読取り装置。
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