JP2013164963A - スイッチ装置 - Google Patents

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Masanobu Kino
昌信 木野
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Abstract

【課題】可動接点が固定接点に接触した状態で異常発熱した場合に、その異常発熱状態を解消する。
【解決手段】スイッチ装置は、移動不能に設けられた固定接点4a,4bと、移動可能に設けられその移動に伴い固定接点4a、4bに対して接離する可動接点7と、操作力を受けて可動接点7を移動させる操作機構14と、固定接点4aの近傍に設けられ、所定温度以上の熱を受けて変形し可動接点7を前記固定接点4aから離間させる熱変形部材16と、を具備する。
【選択図】図1

Description

本発明は、可動接点の移動に伴い、可動接点が固定接点に対して接離する構成のスイッチ装置に関する。
従来、例えば特許文献1に記載のように、操作機構の操作によって可動接点が移動この場合揺動され、これにより可動接点が固定接点に対して接離するスイッチ装置が公知である。このようなスイッチ装置において、例えば可動接点と固定接点との間に炭化物などの異物が入り込むなどしてスイッチのオン状態が継続すると、可動接点と固定接点との間の電気抵抗が大きくなって異常発熱するおそれがある。そして、このような異常発熱状態が持続されると、その熱が周囲に悪影響を及ぼすおそれがある。
特開2005−322466号公報
本発明は上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、可動接点が固定接点に接触した状態で異常発熱した場合に、その異常発熱状態を解消することができるスイッチ装置を提供することにある。
上記した目的を達成するために、本発明のスイッチ装置は、移動不能に設けられた固定接点と、移動可能に設けられその移動に伴い前記固定接点に対して接離する可動接点と、操作力を受けて前記可動接点を移動させる操作機構と、前記固定接点の近傍に設けられ、所定温度以上の熱を受けて変形し前記可動接点を前記固定接点から離間させる熱変形部材と、を具備する。
可動接点が固定接点に接触した状態で異常発熱した場合、その発熱によって、固定接点の近傍に設けられた熱変形部材が熱を受ける。熱変形部材が受けた熱が所定温度以上になると、当該熱変形部材が変形し、可動接点を固定接点から離間させる。これにより、可動接点と固定接点との間の導通状態が遮断され、異常発熱状態を解消することができる。
第1実施形態のスイッチ装置を示すもので、オフ状態での概略的な縦断面図 オン状態での概略的な縦断面図 熱変形部材が変形した状態での概略的な縦断面図 第2実施形態のスイッチ装置を示す図2相当図 図3相当図
(第1実施形態)
第1実施形態について、図1〜図3を参照して説明する。まず、図1において、スイッチ装置におけるケース1の底部には、回路基板を構成するインシュレータ2が固定状態に設けられている。ケース1およびインシュレータ2は、ともに合成樹脂などの絶縁性の材料により形成されている。ケース1の上部壁1aとインシュレータ2の上面との間には、ホルダ収容部3が形成されている。インシュレータ2の上面部には、複数、この場合2個の固定接点4a,4bが移動不能に設けられている。これら2個の固定接点4a,4bは、所定距離離間した状態で左右に並べて配置されている。2個の固定接点4a,4bのうち、図1の左側の固定接点4aは、ケース1における左側の側壁1bの近傍に配置されている。
ホルダ収容部3内には、コンタクトホルダ5が収容されている。このコンタクトホルダ5は、固定接点4a,4bの並び方向である左右方向への移動が可能とされている。コンタクトホルダ5も、合成樹脂などの絶縁性の材料により形成されている。コンタクトホルダ5は下面が開口した接点収容部6を有していて、この接点収容部6に、板ばね製の可動接点7が収容されている。可動接点7は導電材製で、下方へ突出する2個の接点部7a,7bを左右に有している。接点収容部6の上面と可動接点7の上面との間には圧縮コイルばね8が配設されていて、この圧縮コイルばね8の付勢力により、可動接点7が下方(インシュレータ2側)に付勢されている。コンタクトホルダ5の上面部には、ノブ挿入部9が設けられている。ノブ挿入部9は、この場合左右一対の立ち上がり壁10によって形成されている。
ケース1の上部壁1aには、コンタクトホルダ5の上方に位置させて筒状のノブ挿入口11が形成されている。ノブ挿入口11は上下両面が開口していて、このノブ挿入口11に、操作ノブ12のアーム部12aが挿入されている。そのアーム部12aの長さ方向の中間部が軸部13を介してノブ挿入口11に回動可能に支持されており、操作ノブ12は、軸部13を支点にしてノブ挿入口11に揺動可能に支持されている。操作ノブ12の上部はノブ挿入口11から上方へ突出し、アーム部12aの下端部12bは前記ノブ挿入部9内に挿入されている。この場合、操作ノブ12を揺動操作すると、アーム部12aの下端部12bによりコンタクトホルダ5が左右方向へスライド移動され、それに伴い可動接点7も左右方向へスライド移動される。このとき、可動接点7の接点部7a,7bがインシュレータ2の上面を摺動し、固定接点4a,4bに対して接離する。操作ノブ12とコンタクトホルダ5は、可動接点7を移動させるための操作機構14を構成している。
前記ケース1における左側の側壁1bの内面側には、左側の固定接点4aの左近傍に位置させて収容凹部15が形成されている。この収容凹部15は、左右方向の深さは浅く、インシュレータ2の上面よりやや下の付近から上方に向けて延びている。そして、この収容凹部15内に、縦長板状の熱変形部材16が収容されている。この熱変形部材16は、この場合形状記憶合金により形成されたもので、通常の状態では、収容凹部15内に沿った平板状をなしていて、下端部16aが側壁1bとインシュレータ2とで挟まれた状態となっている。この熱変形部材16は、所定温度(例えば約150℃)以上の熱を受けると、図3に示すように、上下方向の中間の屈曲部16bが右方向(コンタクトホルダ5側)へ突出する逆「く」字状に変形するようになっている。
次に上記構成の作用を説明する。
図1は、操作ノブ12が中立位置にある状態が示されている。この状態では、可動接点7のうち右側の接点部7bは右側の固定接点4bに接触しているが、左側の接点部7aは左側の固定接点4aから右側へ離間した位置に位置されている。この状態では、スイッチとしてはオフ状態で、負荷例えばモータは断電状態となっている。
図1の状態から操作ノブ12が矢印A1方向へ揺動操作されると、図2に示すように、コンタクトホルダ5が矢印B1方向へスライド移動され、これに伴い可動接点7も同矢印B1方向へスライド移動される。これに伴い、右側の接点部7bは右側の固定接点4b上を摺動して当該固定接点4bに接触したままであるが、左側の接点部7aが左側の固定接点4aに接触するようになる。この状態では、スイッチとしてはオン状態となり、固定接点4a,4b間が導通し、負荷であるモータが通電状態となって駆動されるようになる。なお、操作ノブ12が中立位置へ戻されると、コンタクトホルダ5および可動接点7も図1の状態に戻される。
ところで、例えば固定接点4aと可動接点7の接点部7aとの間に炭化物などの異物(図示せず)が入り込み、かつ上記オン状態(図2の状態)が長時間続くようなことがあると、固定接点4a付近で異常発熱し、その結果、これにより生じた熱が周囲に悪影響を及ぼすおそれがある。
本実施形態においては、固定接点4a付近で異常発熱が生じて、熱変形部材16がその熱を受け、その熱が所定温度(例えば150℃)以上になると、熱変形部材16は、図3に示すように逆「く」字状に変形する。この変形により、熱変形部材16の屈曲部16bが、コンタクトホルダ5を矢印B1とは反対の矢印B2方向へ強制的に移動させるようになる。このコンタクトホルダ5の移動に伴い、可動接点7も同方向へ移動し、左側の接点部7aが左側の固定接点4aから離間し、可動接点7と固定接点4aとの間の導通状態が遮断される。これにより、スイッチとしてはオフ状態となり、その結果、異常発熱状態が解消される。
上記した実施形態においては、図1の中立状態からコンタクトホルダ5および可動接点7が左方向へ移動する場合についてのみ説明したが、図1の中立状態からコンタクトホルダ5および可動接点7が右方向へも移動する場合にも適用できる。この場合、もう一つの固定接点および熱変形部材16を、固定接点4bを中心に左右対象に設けるようにする。
(第2実施形態)
第2実施形態について、図4および図5を参照して説明する。この第2実施形態は、上記した第1実施形態とは次の点が異なっている。すなわち、可動接点18の下面18aには、この場合下方へ突出する接点部は形成されておらず、その下面18aは平坦状に形成されている。そして、熱変形部材19およびこれを収容する収容凹部20は、インシュレータ2上面において左側の固定接点4aと右側の固定接点4bとの間に位置させてやや左側に配置されている。
熱変形部材19も、この場合形状記憶合金により形成されたもので、通常の状態では、収容凹部20内に沿った平板状をなしている。熱変形部材19の上面は、周囲のインシュレータ2の上面とほぼ面一状態となっている。この場合、熱変形部材19の右端部は、インシュレータ2に固定されている。この熱変形部材19は、所定温度(例えば約150℃)以上の熱を受けると、図5に示すように、左右方向の中間の屈曲部19aが上方へ突出する山形状に変形するようになっている。
上記構成において、図4は、中立状態から操作ノブ12が矢印A1方向へ揺動操作され、コンタクトホルダ5および可動接点18が矢印B1方向へ移動した状態が示されている。この状態では、可動接点18の下面18aが、左右の2個の固定接点4a,4bに接触していて、スイッチとしてはオン状態で、固定接点4a,4b間が導通し、負荷であるモータが通電状態となっている。
この図4のオン状態が長時間続くようなことがあると、固定接点4a、4b付近で異常発熱するおそれがある。固定接点4a、4b付近で異常発熱が発生した場合、本実施形態においては、熱変形部材19がその熱を受け、その熱が所定温度(例えば150℃)以上になると、熱変形部材19は、図5に示すように山形状に変形する。この変形により、熱変形部材19の屈曲部19aが、可動接点18の左側を下から押し上げるようになり、可動接点18の下面18aが左側の固定接点4aから離間し、可動接点18と固定接点4aとの間の導通状態が遮断される。これにより、スイッチとしてはオフ状態となり、その結果、異常発熱状態が解消される。
上記した実施形態においても、中立状態からコンタクトホルダ5および可動接点18が左方向へ移動する場合についてのみ説明したが、中立状態からコンタクトホルダ5および可動接点18が右方向へも移動する場合にも適用できる。この場合も、第1実施形態と同様に、もう一つの固定接点および熱変形部材19を、固定接点4bを中心に左右対象に設けるようにする。
(その他の実施形態)
熱変形部材16,19としては、所定温度の熱を受けて変形するものであれば、形状記憶合金に限られず、例えば2種類の金属部材を合わせたバイメタルを用いることもできる。
上記した各実施形態では、可動接点7,18が横方向へスライド移動して固定接点4a,4bに対して接離するものを例示したが、可動接点が上下方向へ移動して固定接点に対して接離するもの、あるいは、可動接点がシーソー式に揺動して固定接点に対して接離するものにも適用することができる。
その他、本発明は上記しかつ図面に示した実施形態にのみ限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施することができる。
図面中、1はケース、2はインシュレータ、4a,4bは固定接点、5はコンタクトホルダ、7は可動接点、12は操作ノブ、14は操作機構、16は熱変形部材、18は可動接点、19は熱変形部材を示す。

Claims (1)

  1. 移動不能に設けられた固定接点と、
    移動可能に設けられその移動に伴い前記固定接点に対して接離する可動接点と、
    操作力を受けて前記可動接点を移動させる操作機構と、
    前記固定接点の近傍に設けられ、所定温度以上の熱を受けて変形し前記可動接点を前記固定接点から離間させる熱変形部材と、を具備することを特徴とするスイッチ装置。
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