JP2013163745A - 粘着剤組成物および光学部材表面保護フィルム - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、粘着剤組成物および光学部材表面保護フィルムに関する。
液晶表示板は、薄型軽量であること、消費電力が少なくて済むことなどから、近年、各種の情報関連機器、例えばワ−ドプロセッサやノ−ト型パソコンなどの画面表示装置として利用されている。このような液晶表示板には、本体である液晶を内包したガラスセル(液晶セル)と共に偏光板や位相差板などの光学部材が用いられている。
これらの光学部材は、通常、打抜加工、検査、輸送、液晶表示板の組立などの各工程を経る間にその表面が汚染されたり損傷したりしないように、さらに表面保護フィルムで粘着被覆されて長尺の光学部材積層体として形成され、該表面保護フィルムは表面保護が不要となった段階で光学部材から剥離除去される。
このような表面保護フィルムは、光学部材の表面保護が必要とされる間、該部材の表面上でずれを生じたり表面から脱落したりすることがない程度にその表面に粘着していると共に、液晶の性能など各種の検査に支障を来さないように、高度に透明であること及びフクレ、トンネリング、ハガレなど粘着剤層内及び該粘着剤層と光学部材との界面に欠陥がないことが要求される。光学部材からの該フィルムの剥離に際しては、剥離に伴う歪みによって光学部材や液晶セルを損傷することがないように、また液晶セルから光学部材が剥離してしまうなどの不都合が生じないように、容易に剥離できることが必要である。
近年、作業効率の向上を目的として表面保護フィルムの剥離の速度が高速化される傾向にあり高速剥離における作業性も粘着剤の特性として要求されるようになった。
近年、作業効率の向上を目的として表面保護フィルムの剥離の速度が高速化される傾向にあり高速剥離における作業性も粘着剤の特性として要求されるようになった。
上記に関連して、アクリル系共重合体、金属塩、およびポリオキシアルキレン基を有するオルガノポリシロキサンを含む粘着剤が開示されている(例えば、特許文献1、2参照)。
しかしながら、特許文献1、2に記載の粘着剤では、剥離帯電による静電気の発生抑制と、被着体の低汚染性とを両立することが難しい場合があった。
本発明は、粘着性、剥離帯電による静電気の発生抑制、および被着体の低汚染性のすべてに優れる粘着剤組成物およびこれを用いてなる光学部材表面保護フィルムを提供することを課題とする。
本発明は、粘着性、剥離帯電による静電気の発生抑制、および被着体の低汚染性のすべてに優れる粘着剤組成物およびこれを用いてなる光学部材表面保護フィルムを提供することを課題とする。
前記課題を解決するための具体的手段は以下の通りである。
<1> 分子内に水酸基を有するアクリル系共重合体と、アルカリ金属塩と、下記一般式(1)で表されるジメチルポリシロキサン化合物と、を含有する粘着剤組成物である。
<1> 分子内に水酸基を有するアクリル系共重合体と、アルカリ金属塩と、下記一般式(1)で表されるジメチルポリシロキサン化合物と、を含有する粘着剤組成物である。
(一般式(1)中、mは0〜100の整数、nは2〜100の整数、aは1〜100の整数をそれぞれ表す)
<2> 前記ジメチルポリシロキサン化合物のアクリル系共重合体に対する質量比(ジメチルポリシロキサン化合物/アクリル系共重合体)が、0.1/100以上5.0/100以下である前記<1>に記載の粘着剤組成物である。
<3> 前記ジメチルポリシロキサン化合物のアルカリ金属塩に対する質量比(ジメチルポリシロキサン化合物/アルカリ金属塩)が、1/2以上2/1以下である前記<1>または<2>に記載の粘着剤組成物である。
<4> ポリエステル基材と、前記ポリエステル基材上に設けられ、前記<1>〜<3>のいずれか1項に記載の粘着剤組成物に由来する粘着剤層と、を備えた光学部材表面保護フィルムである。
本発明によれば、粘着性、剥離帯電による静電気の発生抑制、および被着体の低汚染性のすべてに優れる粘着剤組成物およびこれを用いてなる光学部材表面保護フィルムを提供することができる。
本明細書において「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値および最大値として含む範囲を示す。また本明細書において組成物中の各成分の量について言及する場合、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合には、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
<粘着剤組成物>
本発明の粘着剤組成物は、分子内に水酸基を有するアクリル系共重合体の少なくとも1種と、アルカリ金属塩の少なくとも1種と、下記一般式(1)で表されるジメチルポリシロキサン化合物の少なくとも1種と、を含有することを特徴とする。
本発明の粘着剤組成物は、分子内に水酸基を有するアクリル系共重合体の少なくとも1種と、アルカリ金属塩の少なくとも1種と、下記一般式(1)で表されるジメチルポリシロキサン化合物の少なくとも1種と、を含有することを特徴とする。
一般式(1)中、mはジメチルシロキサン構造単位の繰り返し数であって0〜100の整数を表す。nはポリオキシエチレン基を有するメチルプロピレンシロキサン構造単位の繰り返し数であって2〜100の整数を表す。またaはオキシエチレン構造単位の繰り返し数であって1〜100の整数をそれぞれ表わす。
かかる態様であることにより、粘着性、剥離帯電による静電気の発生抑制、および被着体の低汚染性のすべてに優れ、信頼性の高い表面保護フィルム用粘着組成物を構成することができる。
かかる態様であることにより、粘着性、剥離帯電による静電気の発生抑制、および被着体の低汚染性のすべてに優れ、信頼性の高い表面保護フィルム用粘着組成物を構成することができる。
[ジメチルポリシロキサン化合物]
本発明の粘着剤組成物は、上記一般式(1)で表されるジメチルポリシロキサン化合物の少なくとも1種を含む。本発明におけるジメチルポリシロキサン化合物は、ジメチルシロキサン構造単位に加えて、ポリオキシエチレン基を有するメチルプロピレンシロキサン構造単位を有し、ポリオキシエチレン基の末端が水酸基であることを特徴とする。
分子内に末端が水酸基であるポリオキシエチレン基を有することで、帯電防止性能が効果的に発揮される。これは例えば、ジメチルポリシロキサン化合物が粘着剤組成物に由来する粘着剤層の表面近傍に偏在することにより、アルカリ金属塩と相互作用するポリオキシエチレン基が粘着剤層の表面近傍に存在することになり、その結果、粘着剤層の表面における表面抵抗を低下させるためと考えることができる。
本発明の粘着剤組成物は、上記一般式(1)で表されるジメチルポリシロキサン化合物の少なくとも1種を含む。本発明におけるジメチルポリシロキサン化合物は、ジメチルシロキサン構造単位に加えて、ポリオキシエチレン基を有するメチルプロピレンシロキサン構造単位を有し、ポリオキシエチレン基の末端が水酸基であることを特徴とする。
分子内に末端が水酸基であるポリオキシエチレン基を有することで、帯電防止性能が効果的に発揮される。これは例えば、ジメチルポリシロキサン化合物が粘着剤組成物に由来する粘着剤層の表面近傍に偏在することにより、アルカリ金属塩と相互作用するポリオキシエチレン基が粘着剤層の表面近傍に存在することになり、その結果、粘着剤層の表面における表面抵抗を低下させるためと考えることができる。
本発明において、ポリオキシエチレン構造単位の繰り返し数aは1〜100の整数であるが、25〜100の整数であることが好ましい。aが0の場合には十分な導電性が得られず、帯電防止効果が低下する場合がある。またaが100を超えると粘着剤組成物を構成する他の成分との相溶性が低下し、粘着剤層の透明性が低下する場合がある。
またジメチルシロキサン構造単位の繰り返し数mは、0〜100の整数であるが、1〜80の整数であることが好ましい。mが0の場合には帯電防止効果が低下する場合がある。またmが100を超えると粘着剤組成物を構成する他の成分との相溶性が低下し、粘着剤層の透明性が低下する場合がある。
さらにメチルプロピレンシロキサン構造単位の繰り返し数nは、2〜100の整数であるが、2〜80の整数であることが好ましい。nが2未満の場合には十分な導電性が得られず、帯電防止効果が低下する場合がある。またnが100を超えると粘着剤組成物を構成する他の成分との相溶性が低下し、粘着剤層の透明性が低下する場合がある。
さらにメチルプロピレンシロキサン構造単位の繰り返し数nは、2〜100の整数であるが、2〜80の整数であることが好ましい。nが2未満の場合には十分な導電性が得られず、帯電防止効果が低下する場合がある。またnが100を超えると粘着剤組成物を構成する他の成分との相溶性が低下し、粘着剤層の透明性が低下する場合がある。
本発明におけるジメチルポリシロキサン化合物の重量平均分子量については特に制限はなく、例えば、5,000以上12,000以下とすることができ、6,000以上10,000以下であることが好ましい。
また本発明におけるジメチルポリシロキサン化合物のHLB値については特に制限されないが、樹脂との相溶性、表面偏在性、および粘着性の観点から、5以上11未満であることが好ましく、7以上9以下であることがより好ましい。
前記HLB値は、ジメチルポリシロキサン化合物(界面活性剤)の親水性と疎水性のバランスを示す尺度である。本発明においては、下記式1で算出されるグリフィン法の定義に従うが、前記ジメチルポリシロキサン化合物が市販品の場合、そのカタログデータを優先して採用する。
式1 {(親水性基部分の式量の総和)/(界面活性剤の分子量)}×20
前記HLB値は、ジメチルポリシロキサン化合物(界面活性剤)の親水性と疎水性のバランスを示す尺度である。本発明においては、下記式1で算出されるグリフィン法の定義に従うが、前記ジメチルポリシロキサン化合物が市販品の場合、そのカタログデータを優先して採用する。
式1 {(親水性基部分の式量の総和)/(界面活性剤の分子量)}×20
前記ジメチルポリシロキサン化合物は分子内に、ジメチルシロキサン構造単位と、ポリオキシエチレン基を有するメチルプロピレンシロキサン構造単位とを有する。これらの構造単位は、それぞれブロック共重合体を構成していても、ランダム共重合体を構成していてもよい。
前記一般式(1)で表されるジメチルポリシロキサン化合物の具体例としては、例えば、「KF−351A」、「KF−352A」、「KF−353」、「KF−354L」、「KF−355A」、「KF−615A」、「KF−945」、「KF−640」、「KF−641」、「KF−642」、「KF−643」、「KF−6020」、「X−22−6191」、「X−22−4515」、「KF−6011」、「KF−6012」、「KF−6013」、「KF−6015」、「KF−6016」、「KF−6017」、「X−22−4741」、「KF−1002」、「X−22−4952」、「X−22−4272」、「X−22−6266」、「KF−6004」、「KP−301」、「KP−323」、「KP−354」、「KP−355」、「KP−341」、「KP−118」、「F−501」、「X−22−6191」、「X−22−3506」、「X−22−3004」、「KF−6005」、「KP−101」、「KF−889」、「KF−6003」、「X−22−4515」、「F−3031」、「X−24−1430」、「X−22−4991」、「KP−208」、「KF−6003」〔以上、信越化学(株)製〕;「L−720」、「L−7604」、「Y−7006」、「FZ−2101」、「FZ−2118」、「FZ−2120」、「FZ−2122」、「FZ−2130」、「FZ−2161」、「FZ−2162」、「FZ−2163」、「FZ−2164」、「FZ−2166」、「FZ−2191」、「FZ−2154」、「SF−8428」、「SH−3773M」、「FZ−5609」、「FZ−7001」、「FZ−7002」〔以上、東レ・ダウ(株)製〕、「TSF−4440」、「TSF−4441」、「TSF−4445」、「TSF−4446」、「TSF−4450」、「TSF−4452」、「TSF−4460」〔以上、モメンティブ・パフォーマンス(株)製〕などを挙げることができる。
本発明におけるジメチルポリシロキサン化合物は、上記のような市販品から選択されたものであっても、また、水素化ケイ素を有するジメチルポリシロキサン主鎖に対し、不飽和結合及びポリオキシエチレン基を有する有機化合物をヒドロシリル化反応によりグラフトさせることによって得ることもできる。
前記粘着剤組成物中における、前記ジメチルポリシロキサン化合物の、分子内に水酸基を有するアクリル系共重合体に対する質量基準の含有比(ジメチルポリシロキサン化合物/アクリル系共重合体)は特に制限されないが、0.1/100以上5.0/100以下であることが好ましく、0.2/100以上1.5/100以下であることがより好ましく、0.3/100以上0.7/100以下であることがさらに好ましい。
前記ジメチルポリシロキサン化合物の前記アクリル系共重合体に対する含有比が前記下限値以上であることで表面保護フィルムを剥離する際の帯電防止効果をより効果的に得ることができる。また前記上限値以下であることで、被着体への汚染(クモリ)の発生や、アクリル共重合体との相溶性が低下して、白濁することを抑制することができる。
本発明の粘着剤組成物は、前記一般式(1)で表されるジメチルポリシロキサン化合物に加えて、本発明の効果を損なわない範囲で、一般式(1)とは異なる構造を有し、ポリオキシエチレン基を含むジメチルポリシロキサン化合物を含んでいてもよい。
一般式(1)とは異なる構造を有し、ポリオキシエチレン基を含むジメチルポリシロキサン化合物としては、例えば、ポリオキシエチレン基の末端がアルコキシ基やアシルオキシ基である化合物、ポリオキシエチレン基が側鎖ではなく、主鎖や末端に含まれる化合物等を挙げることができる。
一般式(1)とは異なる構造を有し、ポリオキシエチレン基を含むジメチルポリシロキサン化合物としては、例えば、ポリオキシエチレン基の末端がアルコキシ基やアシルオキシ基である化合物、ポリオキシエチレン基が側鎖ではなく、主鎖や末端に含まれる化合物等を挙げることができる。
具体的には例えば、「BY−16−201」、「FZ−77」、「FZ−2104」、「FZ−2110」、「FZ−2203」、「FZ−2207」、「FZ−2208」、「L−7001」、「L−7002」、「SF−8427」、「SH−3749」、「SH−3773M」、「SH−8400」〔以上、東レ・ダウ(株)製〕等を挙げることができる。
前記粘着剤組成物が、前記一般式(1)とは異なる構造を有し、ポリオキシエチレン基を含むジメチルポリシロキサン化合物を含む場合、その含有率はジメチルポリシロキサン化合物の総量中に、0.05質量%以下であることが好ましく、0.03質量%以下であることがより好ましい。
[アクリル系共重合体]
(分子内に水酸基を有するアクリル系共重合体)
本発明の粘着剤組成物は、分子内に水酸基を有するアクリル系共重合体(以下、「第1のアクリル系共重合体」ということがある)の少なくとも1種を含む。ここでアクリル系共重合体とは、共重合体を構成する全単量体成分(共重合体を構成する単量体を単に共重合成分と記載することがある)の50質量%以上、好ましくは90質量%以上が(メタ)アクリル単量体である共重合体をいう。また(メタ)アクリル単量体とは、アクリル単量体およびメタクリル単量体の少なくとも一方を意味する。
(分子内に水酸基を有するアクリル系共重合体)
本発明の粘着剤組成物は、分子内に水酸基を有するアクリル系共重合体(以下、「第1のアクリル系共重合体」ということがある)の少なくとも1種を含む。ここでアクリル系共重合体とは、共重合体を構成する全単量体成分(共重合体を構成する単量体を単に共重合成分と記載することがある)の50質量%以上、好ましくは90質量%以上が(メタ)アクリル単量体である共重合体をいう。また(メタ)アクリル単量体とは、アクリル単量体およびメタクリル単量体の少なくとも一方を意味する。
本発明における第1のアクリル系共重合体に水酸基を導入する方法には特に制限はない。例えば、水酸基を有する単量体の少なくとも1種と、その他の単量体(好ましくは、(メタ)アクリル酸アルキルエステルの少なくとも1種)とを共重合することで、分子内に水酸基を有するアクリル系共重合体を構成することができる。
また水酸基を有しないアクリル系共重合体に通常用いられる方法で水酸基を導入してもよい。
また水酸基を有しないアクリル系共重合体に通常用いられる方法で水酸基を導入してもよい。
前記水酸基を有する単量体は、水酸基およびエチレン性不飽和結合基を有する単量体であれば特に制限はない。例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−メチル−3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、1,1−ジメチル−3−ブチル(メタ)アクリレート、1,3−ジメチル−3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2,2,4−トリメチル−3−ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、2−エチル−3−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)モノ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート類;N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド類;アリルアルコール、メタリルアルコール等を挙げることができる。
中でも、その他の単量体との相溶性及び共重合性が良好である点、並びに架橋剤との架橋反応が良好である点から、水酸基と炭素数2〜6のアルキル基を含む(メタ)アクリル酸エステルであることが好ましく、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートであることがより好ましい。
前記水酸基を有するアクリル系共重合体における、前記水酸基を有する単量体に由来する構成単位の含有比率としては、例えば、アクリル系共重合体中に0.1質量%以上10.0質量%以下とすることができ、2.0質量%以上8.0質量%以下であることが好ましい。水酸基を有する単量体に由来する構成単位の含有比率が前記下限値以上であることで被着体への汚染の発生を抑制できる。また前記上限値以下であることでなじみ性(濡れ性)が良好になる。
前記第1のアクリル系共重合体におけるその他の単量体としては、(メタ)アクリル酸アルキルエステルの少なくとも1種を用いることが好ましい。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、i−オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)アクリレート、i−ノニル(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アクリレート、n−ドデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸の炭素数1〜18の直鎖または分枝アルキルエステル、および、これらの各種誘導体を挙げることができる。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、i−オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)アクリレート、i−ノニル(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アクリレート、n−ドデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸の炭素数1〜18の直鎖または分枝アルキルエステル、および、これらの各種誘導体を挙げることができる。
中でも、粘着性の観点から、炭素数1〜14の直鎖または分枝アルキルを有する(メタ)アクリル酸エステルから選ばれる少なくとも1種であることが好ましく、炭素数2〜10の直鎖または分枝アルキルを有する(メタ)アクリル酸エステルから選ばれる少なくとも1種であることがより好ましい。
前記第1のアクリル系共重合体中における、(メタ)アクリル酸アルキルエステルに由来する構成単位の含有比率としては、例えば、80質量%以上99質量%以下とすることができ、粘着性の観点から、90質量%以上99質量%以下であることが好ましい。
前記第1のアクリル系共重合体における、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル以外のその他の単量体としては、非(メタ)アクリル単量体、および水酸基以外の官能基を有する(メタ)アクリル単量体を挙げることができる。
非(メタ)アクリル単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、p−クロロスチレン、クロロメチルスチレン、ビニルトルエン等の芳香族モノビニル単量体;例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル単量体;例えば、蟻酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バーサチック酸ビニル等、更にこれらの各種誘導体を挙げることができる。
前記水酸基以外の官能基を有する(メタ)アクリル単量体としては、例えば、カルボキシル基含有単量体、グリシジル基含有単量体、アミド基またはN−置換アミド基含有単量体、三級アミノ基含有単量体等の少なくとも1種を挙げることができる。
前記カルボキシル基含有単量体としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イタコン酸、シトラコン酸、桂皮酸、コハク酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、マレイン酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、フマル酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、フタル酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、1,2−ジカルボキシシクロヘキサンモノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸ダイマー、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
グリシジル基含有単量体としては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、グリシジルビニルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシルビニルエーテル、グリシジル(メタ)アリルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシル(メタ)アリルエーテル等が挙げられる。
アミド基またはN−置換アミド基含有単量体としては、例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−プロポキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−tert−ブチルアクリルアミド、N−オクチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド等が挙げられる。
三級アミノ基含有単量体としては、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
前記第1のアクリル系共重合体の重量平均分子量(Mw)は特に制限されないが、例えば、30万〜100万とすることができ、40万〜80万であることが好ましい。
前記重量平均分子量が該下限値以上あれば、再剥離時の粘着力が大きくなりすぎることがなく、特に加熱処理などを行っても光学部材の損傷や光学部材の不具合を生じることなしに表面保護フィルムを容易に剥離することができるので好ましい。一方該上限値以下であれば、得られる粘着剤層の流動性が優れており、表面の微小の凹凸を有する偏光板に用いたときにでも粘着剤層が偏光板表面を十分に濡らすことができるため、偏光板表面と表面保護フィルムの粘着剤層との間にフクレを生じることがないので好ましい。
前記重量平均分子量が該下限値以上あれば、再剥離時の粘着力が大きくなりすぎることがなく、特に加熱処理などを行っても光学部材の損傷や光学部材の不具合を生じることなしに表面保護フィルムを容易に剥離することができるので好ましい。一方該上限値以下であれば、得られる粘着剤層の流動性が優れており、表面の微小の凹凸を有する偏光板に用いたときにでも粘着剤層が偏光板表面を十分に濡らすことができるため、偏光板表面と表面保護フィルムの粘着剤層との間にフクレを生じることがないので好ましい。
前記第1のアクリル系共重合体の重量平均分子量は、下記(1)〜(3)に従って測定される。
(1)アクリル系共重合体溶液を剥離シートに塗布した後、100℃で2分間乾燥し、フィルム状のアクリル系共重合体を得る。
(2)上記(1)で得られたフィルム状のアクリル系共重合体をテトラヒドロフランにて固形分0.2%になるように溶解させる。
(3)下記条件にて、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて、アクリル系共重合体の重量平均分子量(Mw)を測定する。
(1)アクリル系共重合体溶液を剥離シートに塗布した後、100℃で2分間乾燥し、フィルム状のアクリル系共重合体を得る。
(2)上記(1)で得られたフィルム状のアクリル系共重合体をテトラヒドロフランにて固形分0.2%になるように溶解させる。
(3)下記条件にて、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて、アクリル系共重合体の重量平均分子量(Mw)を測定する。
(条件)GPC:HLC−8220、GPC〔東ソー(株)製〕カラム:TSK−GEL GMHXL 4本使用、移動相溶媒:テトラヒドロフラン、流速:0.6ml/min、カラム温度:40℃
前記第1のアクリル系共重合体の製造方法としては、特に制限されるものではなく、溶液重合、乳化重合、懸濁重合などの公知の方法により重合できる。重合により得られたアクリル系共重合体を用いて本発明の粘着剤組成物を製造するに当り、処理工程が比較的簡単で且つ短時間で行えることから溶液重合により重合することが好ましい。
溶液重合は、一般に、重合槽内に所定の有機溶媒、単量体、重合開始剤、及び、必要に応じて用いられる連鎖移動剤を仕込み、窒素気流中又は有機溶媒の還流温度で、撹拌しながら数時間加熱反応させることにより行なうなど公知の方法を使用することができる。
なお、本発明において第1のアクリル系共重合体の重量平均分子量は、反応温度、時間、溶剤量、触媒の種類や量により容易に調節することができる。
前記第1のアクリル系共重合体の製造に用いる重合用有機溶剤としては、例えば、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、n−プロピルベンゼン、t−ブチルベンゼン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、テトラリン、デカリン、芳香族ナフサなどの芳香族炭化水素類;例えば、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、i−オクタン、n−デカン、ジペンテン、石油スピリット、石油ナフサ、テレピン油などの脂肪系もしくは脂環族系炭化水素類;例えば、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸n−アミル、酢酸2−ヒドロキシエチル、酢酸2−ブトキシエチル、酢酸3−メトキシブチル、安息香酸メチルなどのエステル類;例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチル−i−ブチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノンなどのケトン類;例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルなどのグリコールエーテル類;例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、i−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、i−ブチルアルコール、s−ブチルアルコール、t−ブチルアルコールなどのアルコール類;などを挙げることができる。これらの有機溶剤はそれぞれ単独で、又は2種以上混合して用いることができる。
これら重合用有機溶剤のうち、前記第1のアクリル系共重合体の重合に際しては、重合反応中に連鎖移動を生じにくい有機溶剤、例えば、エステル類、ケトン類を使用することが好ましく、特に、第1のアクリル系共重合体の溶解性、重合反応の容易さなどの点から、酢酸エチル、アセトンなどの使用が好ましい。
前記の重合開始剤としては、通常の溶液重合で使用できる有機過酸化物、アゾ化合物などを使用することが可能である。
このような有機過酸化物としては、例えば、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、カプロイルパーオキシド、ジ−i−プロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシビバレート、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(4,4−ジ−t−アミルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(4,4−ジ−t−オクチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(4,4−ジ−α−クミルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)ブタン、2,2-ビス(4,4−ジ−t−オクチルパーオキシシクロヘキシル)ブタンなどが挙げられる。また、アゾ化合物としては、例えば、2,2’−アゾビス−i−ブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリルなどを挙げることができる。
このような有機過酸化物としては、例えば、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、カプロイルパーオキシド、ジ−i−プロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシビバレート、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(4,4−ジ−t−アミルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(4,4−ジ−t−オクチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(4,4−ジ−α−クミルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)ブタン、2,2-ビス(4,4−ジ−t−オクチルパーオキシシクロヘキシル)ブタンなどが挙げられる。また、アゾ化合物としては、例えば、2,2’−アゾビス−i−ブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリルなどを挙げることができる。
これら有機過酸化物のうち、前記第1のアクリル系共重合体の重合に際しては、重合反応中にグラフト反応を起こさない重合開始剤が好ましく、特にアゾ化合物が好ましい。
その使用量は、通常、単量体合計100質量部に対して0.01〜2.0質量部、好ましくは0.1〜1.0質量部である。
その使用量は、通常、単量体合計100質量部に対して0.01〜2.0質量部、好ましくは0.1〜1.0質量部である。
重合温度としては、一般に約30〜180℃、好ましくは40〜150℃、より好ましくは50〜90℃の範囲である。
なお、溶液重合法などで得られた重合物中に未反応の単量体が含まれる場合は、該単量体を除くために、メタノールなどによる再沈澱法で精製することも可能である。
前記本発明の粘着剤組成物における前記第1のアクリル系共重合体の含有比率は特に制限されないが、粘着性の観点から、粘着剤組成物の全質量中に70質量%以上98質量%以下であることが好ましく、80質量%以上96質量%以下であることがより好ましい。
(ポリオキシアルキレン基を有するアクリル系共重合体)
本発明の粘着剤組成物は、前記第1のアクリル系共重合体に加えて、ポリオキシアルキレン基を有するアクリル系共重合体(以下、「第2のアクリル系共重合体」ということがある)の少なくとも1種を含むことが好ましい。
ポリオキシアルキレン基を有するアクリル系共重合体をさらに含むことで、より効果的に帯電防止効果が向上する。
本発明の粘着剤組成物は、前記第1のアクリル系共重合体に加えて、ポリオキシアルキレン基を有するアクリル系共重合体(以下、「第2のアクリル系共重合体」ということがある)の少なくとも1種を含むことが好ましい。
ポリオキシアルキレン基を有するアクリル系共重合体をさらに含むことで、より効果的に帯電防止効果が向上する。
前記第2のアクリル系共重合体に、ポリオキシアルキレン基を導入する方法としては、ポリオキシアルキレン基を有するアクリル系単量体を共重合に用いる方法であっても、ポリオキシアルキレン基を有しないアクリル系共重合体に高分子反応でポリオキシアルキレン基を導入する方法であってもよい。本発明においてはポリオキシアルキレン基を有するアクリル系単量体を共重合に用いる方法であることが好ましい。
前記ポリオキシアルキレン基を有するアクリル系単量体としては、例えば、ポリオキシエチレン基、およびポリオキシプロピレン基の少なくとも一方を有するアクリル系単量体が挙げられ、具体的には、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート等を挙げることができ、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレートが好ましい。
前記ポリオキシアルキレン基におけるオキシアルキレン構造単位の繰り返し数に特に制限はないが、20以上であることが好ましく、40以上であることがより好ましい。オキシアルキレン構造単位の繰り返し数が20以上であることで、後述するアルカリ金属塩との組み合わせによって、より顕著な帯電防止効果を発揮することができる。
また前記ポリオキシアルキレン基の末端は、水酸基、アルコキシ基、アシルオキシ基等のいずれであってもよいが、相溶性の観点から、アルコキシ基であることが好ましい。
前記ポリオキシアルキレン基の末端のアルコキシ基は、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよい。またアルコキシ基の炭素数としては特に制限されないが、例えば、1〜10とすることができ、1〜5であることが好ましい。
前記ポリオキシアルキレン基の末端のアルコキシ基は、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよい。またアルコキシ基の炭素数としては特に制限されないが、例えば、1〜10とすることができ、1〜5であることが好ましい。
前記第2のアクリル系共重合体は、ポリオキシアルキレン基を有する単量体に由来する構成単位の少なくとも1種を含むことが好ましいが、その他の単量体に由来する構成単位をさらに含んで構成することができる。前記その他の単量体としては、前記第1のアクリル系共重合体におけるその他の単量体として例示した、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、非(メタ)アクリル単量体、および水酸基以外の官能基を有する(メタ)アクリル単量体等を挙げることできる。
前記第2のアクリル系共重合体は、帯電防止と粘着性の観点から、ポリオキシアルキレン基を有する単量体に由来する構成単位の少なくとも1種と、(メタ)アクリル酸アルキルエステルに由来する構成単位の少なくとも1種とを含むことが好ましい。
前記第2のアクリル系共重合体における、ポリオキシアルキレン基を有するアクリル系単量体に由来する構成単位の含有比率は特に制限されないが、帯電防止と汚染性の観点から、第2のアクリル系共重合体の全質量中に70質量%以上100質量%以下であることが好ましく、80質量%以上100質量%以下であることがより好ましい。
また第2のアクリル系共重合体の重量平均分子量(Mw)としては、0.3万以上10万以下であることが好ましく、0.5万以上6.0万以下であることがより好ましい。
重量平均分子量が0.3万以上であることでより優れた粘着力が得られる。また10万以下であることでより良好な相溶性が得られる。
重量平均分子量が0.3万以上であることでより優れた粘着力が得られる。また10万以下であることでより良好な相溶性が得られる。
前記第2のアクリル系共重合体は、前記第1のアクリル系共重合体と同様にして製造することができ、製造方法の好ましい態様も同様である。
本発明の粘着剤組成物における前記第2のアクリル系共重合体の含有比率は特に制限されないが、帯電防止と粘着性の観点から、前記第1のアクリル系共重合体100質量部に対して、0.1質量部以上2.0質量部以下であることが好ましく、0.2質量部以上1.0質量部以下であることがより好ましい。
[アルカリ金属塩]
本発明の粘着剤組成物は、アルカリ金属塩の少なくとも1種を含有する。前記アルカリ金属塩は、リチウムイオン(Li+)、ナトリウムイオン(Na+)、カリウムイオン(K+)、ルビジウム(Rb+)等をカチオンとする金属塩であれば特に制限されない。
具体的には、Li+、Na+、K+等のカチオンと、Cl−、Br−、I−、BF4 −、PF6 −、SCN−、ClO4 −、CF3SO3 −、(CF3SO2)2N−、(C2F5SO2)2N−、(CF3SO2)3C−等のアニオンから構成される金属塩が好適に用いられる。
本発明の粘着剤組成物は、アルカリ金属塩の少なくとも1種を含有する。前記アルカリ金属塩は、リチウムイオン(Li+)、ナトリウムイオン(Na+)、カリウムイオン(K+)、ルビジウム(Rb+)等をカチオンとする金属塩であれば特に制限されない。
具体的には、Li+、Na+、K+等のカチオンと、Cl−、Br−、I−、BF4 −、PF6 −、SCN−、ClO4 −、CF3SO3 −、(CF3SO2)2N−、(C2F5SO2)2N−、(CF3SO2)3C−等のアニオンから構成される金属塩が好適に用いられる。
中でも、帯電防止の観点から、LiBr、LiI、LiBF4、LiPF6、LiSCN、LiClO4、LiCF3SO3、Li(CF3SO2)2N、Li(C2F5SO2)2N、Li(CF3SO2)3Cなどのリチウム塩が好ましく用いられる。
特に、帯電防止効果、金属腐食性の観点から、LiCF3SO3、Li(CF3SO2)2N、Li(C2F5SO2)2N、Li(CF3SO2)3C等のフルオロメチルスルホニルリチウム塩がより好ましく、LiCF3SO3、Li(CF3SO2)2N、Li(C2F5SO2)2Nがさらに好ましい。
これらのアルカリ金属塩は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
特に、帯電防止効果、金属腐食性の観点から、LiCF3SO3、Li(CF3SO2)2N、Li(C2F5SO2)2N、Li(CF3SO2)3C等のフルオロメチルスルホニルリチウム塩がより好ましく、LiCF3SO3、Li(CF3SO2)2N、Li(C2F5SO2)2Nがさらに好ましい。
これらのアルカリ金属塩は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
前記粘着剤組成物におけるアルカリ金属塩の含有量については、前記第1のアクリル系共重合体100質量部に対して、0.005質量部以上0.6質量部以下であることが好ましく、0.005質量部以上0.3質量部以下であることがより好ましく、0.01質量部以上0.2質部以下であることがさらに好ましい。
アルカリ金属塩の含有量が前記第1のアクリル系共重合体100質量部に対して、0.005質量部以上であることで十分な帯電特性が得られる。一方、0.6質量部以下であることで含有量に対する帯電防止効果率が十分に得られる。
アルカリ金属塩の含有量が前記第1のアクリル系共重合体100質量部に対して、0.005質量部以上であることで十分な帯電特性が得られる。一方、0.6質量部以下であることで含有量に対する帯電防止効果率が十分に得られる。
また前記粘着剤組成物における、前記ジメチルポリシロキサン化合物の前記アルカリ金属塩に対する質量比(ジメチルポリシロキサン化合物/アルカリ金属塩)としては、帯電防止効果と粘着性の観点から、1/2以上2/1以下であることが好ましい。
[ポリイソシアネート化合物]
本発明の粘着剤組成物は、ポリイソシアネート化合物の少なくとも1種をさらに含むことが好ましい。ポリイソシアネート化合物と、例えば、前記分子内に水酸基を有するアクリル系共重合体とが架橋反応することで、粘着性と、被着体の低汚染性とがバランスよく向上する。
本発明の粘着剤組成物は、ポリイソシアネート化合物の少なくとも1種をさらに含むことが好ましい。ポリイソシアネート化合物と、例えば、前記分子内に水酸基を有するアクリル系共重合体とが架橋反応することで、粘着性と、被着体の低汚染性とがバランスよく向上する。
前記ポリイソシアネート化合物としては、例えば、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリレンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート化合物;例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、該芳香族ポリイソシアネート化合物の水素添加物等の脂肪族又は脂環族ポリイソシアネート化合物;それらポリイソシアネート化合物の2量体もしくは3量体;これらポリイソシアネート化合物と、トリメチロールプロパンなどのポリオール化合物とのアダクト体などを挙げることができる。これらのイソシアネート化合物の中では、ヘキサメチレンジイソシアネートが特に好ましい。
これらのイソシアネート化合物は、単独でまたは2種類以上混合して使用することができる。
これらのイソシアネート化合物は、単独でまたは2種類以上混合して使用することができる。
前記ポリイソシアネート化合物は、例えば、「コロネートHX」、「コロネートHL−S」、「コロネート2234」「アクアネート200」、「アクアネート210」〔以上、日本ポリウレタン(株)製〕、「デスモジュールN3400」〔以上、住友バイエルウレタン(株)製〕、「デュラネートE−405−80T」、「デュラネート24A−100」、「デュラネートTSE−100」〔以上、旭化成工業(株)製〕、「タケネートD−110N」、「タケネートD−120N」、「タケネートM−631N」「MT−オレスターNP1200」〔以上、三井武田ケミカル(株)製〕などの商品名により市販されているものを好適に使用することができる。
これらポリイソシアネート化合物の配合量は、前記第1のアクリル系共重合体および第2のアクリル系共重合体に含まれることがある反応性官能基の合計を1当量とした時、イソシアネート基として0.3〜1.2当量の範囲となる配合量であることが好ましく、0.5〜0.9当量の範囲となる配合量であることがより好ましい。
また、必要に応じて、ジブチル錫ラウリレート等の硬化触媒をさらに添加してもよい。
また、必要に応じて、ジブチル錫ラウリレート等の硬化触媒をさらに添加してもよい。
本発明の粘着剤組成物には、以上述べた第1のアクリル系共重合体、アルカリ金属塩、ジメチルポリシロキサン化合物の他に、必要に応じて、耐候性安定剤、タッキファイヤー、可塑剤、軟化剤、剥離助剤、染料、顔料、無機充填剤、界面活性剤、などを適宜配合することができる。
<光学部材表面保護フィルム>
本発明の光学部材表面保護フィルムは、ポリエステル基材と、前記ポリエステル基材上に設けられるとともに、前記粘着剤組成物に由来する粘着剤層と、を備える。
前記粘着剤層が、前記粘着剤組成物に由来するものであることにより、粘着性、剥離帯電による静電気の発生抑制、および被着体の低汚染性のすべてに優れる粘着剤層を構成することができる。
本発明の光学部材表面保護フィルムは、ポリエステル基材と、前記ポリエステル基材上に設けられるとともに、前記粘着剤組成物に由来する粘着剤層と、を備える。
前記粘着剤層が、前記粘着剤組成物に由来するものであることにより、粘着性、剥離帯電による静電気の発生抑制、および被着体の低汚染性のすべてに優れる粘着剤層を構成することができる。
本発明の光学部材表面保護フィルムに用いられる基材は、該基材上に粘着剤層が形成可能であれば特に制限されない。
前記基材は、透視による光学部材の検査や管理の観点から、例えば、ポリエステル系樹脂、アセテート系樹脂、ポリエーテルサルホン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂などからなるフィルムを挙げることができる。中でも、表面保護性能の観点から、ポリエステル系樹脂が好ましく、実用性を考慮すればポリエチレンテレフタレート樹脂が特に好ましい。
前記基材は、透視による光学部材の検査や管理の観点から、例えば、ポリエステル系樹脂、アセテート系樹脂、ポリエーテルサルホン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂などからなるフィルムを挙げることができる。中でも、表面保護性能の観点から、ポリエステル系樹脂が好ましく、実用性を考慮すればポリエチレンテレフタレート樹脂が特に好ましい。
前記基材の厚さは、一般には500μm以下とすることができ、好ましくは5〜300μm、さらに好ましくは10〜200μm程度の厚さを例示することができる。
前記基材の片面又は両面には、剥離時の帯電防止を目的に、帯電防止層が設けられていてもよい。また前記基材の、粘着剤層が設けられる側の表面には、粘着剤層との密着性を向上させるためにコロナ放電処理等が施されていてもよい。
前記基材上には、前記粘着剤組成物に由来する粘着剤層が設けられている
粘着剤層の形成方法としては、例えば、ポリイソシアネート化合物を含む粘着剤組成物を、そのまま又は、必要に応じて適宜の溶媒で希釈し、これを表面保護ベースフィルム(基材)に直接塗布・乾燥して溶媒を除去する方法を採用することができる。
また、先ずシリコーン樹脂等により離型処理が施された紙やポリエステルフィルム等の適宜のフィルムからなる剥離シート上に、例えば、ポリイソシアネート化合物を含む粘着剤組成物を塗布し、加熱乾燥して粘着剤層を形成させ、次に該剥離シートの粘着剤層側を表面保護ベースフィルム(基材)に圧接して該粘着剤層を該保護フィルムに転写させる方法を採用することもできる。
粘着剤層の形成方法としては、例えば、ポリイソシアネート化合物を含む粘着剤組成物を、そのまま又は、必要に応じて適宜の溶媒で希釈し、これを表面保護ベースフィルム(基材)に直接塗布・乾燥して溶媒を除去する方法を採用することができる。
また、先ずシリコーン樹脂等により離型処理が施された紙やポリエステルフィルム等の適宜のフィルムからなる剥離シート上に、例えば、ポリイソシアネート化合物を含む粘着剤組成物を塗布し、加熱乾燥して粘着剤層を形成させ、次に該剥離シートの粘着剤層側を表面保護ベースフィルム(基材)に圧接して該粘着剤層を該保護フィルムに転写させる方法を採用することもできる。
本発明において前記粘着剤層は、前記粘着剤組成物が含むポリイソシアネート化合物によって、アクリル系共重合体の少なくとも1種(好ましくは、第1のアクリル系共重合体)が架橋されてなる粘着剤層であることが好ましい。これにより粘着剤層の粘着性と低汚染性とがより向上する。
アクリル系共重合体の少なくとも1種をポリイソシアネート化合物で架橋する条件は特に制限されない。
アクリル系共重合体の少なくとも1種をポリイソシアネート化合物で架橋する条件は特に制限されない。
前記粘着剤層は、例えば、20インチ以上の液晶表示画面に使用されるような大型の光学部材に対して十分な粘着力を持ち(低速剥離の粘着力が十分大きい)かつ高速剥離時に容易に剥離でき(高速剥離時の粘着力が大きくならない)かつなじみ性が良好である(切断した場合に切断端がめくり上がらない)ことが好ましい。
すなわち、光学部材に対する23℃での180度ピールの粘着力は、剥離速度0.3m/分(低速剥離)における粘着力(剥離力)が0.05N/25mm以上であることが好ましく、0.06N/25mm以上であることがより好ましい。
低速剥離時の粘着力が0.05N/25mm以上であることで、めくれやずれの発生が抑制される。
低速剥離時の粘着力が0.05N/25mm以上であることで、めくれやずれの発生が抑制される。
また、粘着力が高くなると大面積における高速剥離時の作業性が低下するので、剥離速度30m/分(高速剥離)における粘着力(剥離力)が1.5N/25mm未満であることが好ましく、1.2N/25mm未満であることがより好ましい。
さらに、剥離時の帯電が大きいと光学部材にダメージを与える場合があるので、本発明の粘着剤組成物はアンチグレア偏光板に対する30m/分剥離時の剥離帯電圧が0.9KV以下であることが好ましく、0.5KV以下であることがより好ましく、0.3KV以下であることがさらに好ましい。
また剥離の際のフィルム側の帯電を防止する観点から、前記粘着剤層の表面抵抗値は、1E+13(Ω/□)以下であることが好ましく、好ましくは1E+11(Ω/□)以下であることがより好ましい。
基材上に形成される粘着剤層の厚さは、保護フィルムの求められる粘着力や光学部材表面粗さなどに応じて適宜設定することができ、一般に1〜100μm、好ましくは5〜50μm、さらに好ましくは15〜30μm程度の厚さを例示することができる。
かくして得られる光学部材表面保護フィルムは、光学部材の表面に積層されて、その光学部材の表面が汚染されたり損傷したりしないよう保護し、該光学部材が液晶表示板などに加工される際には、該保護フィルムが光学部材に積層された状態のまま、打抜加工、検査、輸送、液晶表示板の組立などの各工程に供され、必要に応じて、オートクレーブ処理や高温エージング処理などの加熱加圧処理が施され、表面保護が不要となった段階で光学部材から剥離除去される。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。尚、特に断りのない限り、「部」及び「%」は質量基準である。また、実施例及び比較例において用いた、試験片の作製、並びに各種の試験方法及び評価方法は以下のとおりである。
(製造例1)
−第1のアクリル系共重合体の製造1−
温度計、攪拌機、窒素導入管及び還流冷却器を備えた反応器内に、酢酸エチル20部、トルエン10部を入れ、また別の容器に、単量体として2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)95.0部、単量体として4−ヒドロキシブチルアクリレート(4HBA)5.0部を入れ混合して単量体混合物とし、その中の25%を反応容器中に加え、次いで該反応容器の空気を窒素ガスで置換した後、重合開始剤としてアゾビスブチロニトリル(以下AIBNと言う)0.02部を添加して、攪拌下に窒素雰囲気中で該反応容器内の混合物温度を70℃に昇温させて初期反応を開始させた。初期反応がほぼ終了した後、残りの単量体混合物75%、並びに酢酸エチル20部、トルエン10部及びAIBN0.2部の混合物をそれぞれ逐次添加しながら約2時間反応させ、引き続いてさらに2時間反応させた。その後、トルエン25部にAIBN0.25部を溶解させた溶液を1時間かけて滴下し、さらに1.5時間反応させた。反応終了後、反応混合物をトルエン125部で希釈して、固形分35%の第1のアクリル系共重合体溶液A−1を得た。
得られた第1のアクリル系共重合体の重量平均分子量(Mw)55万であった。
−第1のアクリル系共重合体の製造1−
温度計、攪拌機、窒素導入管及び還流冷却器を備えた反応器内に、酢酸エチル20部、トルエン10部を入れ、また別の容器に、単量体として2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)95.0部、単量体として4−ヒドロキシブチルアクリレート(4HBA)5.0部を入れ混合して単量体混合物とし、その中の25%を反応容器中に加え、次いで該反応容器の空気を窒素ガスで置換した後、重合開始剤としてアゾビスブチロニトリル(以下AIBNと言う)0.02部を添加して、攪拌下に窒素雰囲気中で該反応容器内の混合物温度を70℃に昇温させて初期反応を開始させた。初期反応がほぼ終了した後、残りの単量体混合物75%、並びに酢酸エチル20部、トルエン10部及びAIBN0.2部の混合物をそれぞれ逐次添加しながら約2時間反応させ、引き続いてさらに2時間反応させた。その後、トルエン25部にAIBN0.25部を溶解させた溶液を1時間かけて滴下し、さらに1.5時間反応させた。反応終了後、反応混合物をトルエン125部で希釈して、固形分35%の第1のアクリル系共重合体溶液A−1を得た。
得られた第1のアクリル系共重合体の重量平均分子量(Mw)55万であった。
(製造例2)
−第1のアクリル系共重合体の製造2−
単量体として2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)95部の代わりに、ブチルアクリレート(BA)95部を用いたこと以外は製造例1と同様にして第1のアクリル系共重合体溶液A−2を製造した。
得られた第1のアクリル系共重合体の重量平均分子量(Mw)58万であった。
−第1のアクリル系共重合体の製造2−
単量体として2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)95部の代わりに、ブチルアクリレート(BA)95部を用いたこと以外は製造例1と同様にして第1のアクリル系共重合体溶液A−2を製造した。
得られた第1のアクリル系共重合体の重量平均分子量(Mw)58万であった。
(製造例3)
−第1のアクリル系共重合体の製造3−
単量体として4−ヒドロキシブチルアクリレート(4HBA)5部の代わりに、2−ヒドロキシエチルアクリレート(2HEA)5部を用いたこと以外は製造例1と同様にして第1のアクリル系共重合体溶液A−3を製造した。
得られた第1のアクリル系共重合体の重量平均分子量(Mw)55万であった。
−第1のアクリル系共重合体の製造3−
単量体として4−ヒドロキシブチルアクリレート(4HBA)5部の代わりに、2−ヒドロキシエチルアクリレート(2HEA)5部を用いたこと以外は製造例1と同様にして第1のアクリル系共重合体溶液A−3を製造した。
得られた第1のアクリル系共重合体の重量平均分子量(Mw)55万であった。
(製造例4)
−アクリル系共重合体の製造−
単量体として2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)100部のみを用いたこと以外は製造例1と同様にして第1のアクリル系共重合体溶液B−1を製造した。
得られた第1のアクリル系共重合体の重量平均分子量(Mw)56万であった。
−アクリル系共重合体の製造−
単量体として2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)100部のみを用いたこと以外は製造例1と同様にして第1のアクリル系共重合体溶液B−1を製造した。
得られた第1のアクリル系共重合体の重量平均分子量(Mw)56万であった。
(製造例5)
−第2のアクリル系共重合体の製造1−
攪拌羽根、温度計、窒素ガス導入管、冷却器、滴下ロートを備えた四つ口フラスコにt−ブチルメタクリレート(t−BMA)90部、ポリオキシアルキレン基含有モノマーとしてメトキシポリエチレングリコールメタクリレート(オキシエチレン単位の繰り返し数は45)10部、重合開始剤としてAIBN0.8部、酢酸エチル400部を仕込み、緩やかに攪拌しながら窒素ガスを導入し、フラスコ内の液温を70℃に保って6時間重合反応を行い、固形分20%の第2のアクリル系共重合体の溶液を調製した。
得られた第2のアクリル系共重合体の重量平均分子量は3.0万であった。
−第2のアクリル系共重合体の製造1−
攪拌羽根、温度計、窒素ガス導入管、冷却器、滴下ロートを備えた四つ口フラスコにt−ブチルメタクリレート(t−BMA)90部、ポリオキシアルキレン基含有モノマーとしてメトキシポリエチレングリコールメタクリレート(オキシエチレン単位の繰り返し数は45)10部、重合開始剤としてAIBN0.8部、酢酸エチル400部を仕込み、緩やかに攪拌しながら窒素ガスを導入し、フラスコ内の液温を70℃に保って6時間重合反応を行い、固形分20%の第2のアクリル系共重合体の溶液を調製した。
得られた第2のアクリル系共重合体の重量平均分子量は3.0万であった。
<実施例1>
攪拌羽根、温度計、冷却器、滴下ロートを備えた四つ口フラスコに、上記で得られた第1のアクリル系共重合体組成物(A−1)溶液(固形分35%)を100部、第2のアクリル系共重合体溶液(固形分20%)を0.5部、ジメチルポリシロキサン化合物としてSH−3773M(東レ・ダウコーニング(株)製、側鎖ポリエーテル変性シリコーン、ポリエーテル末端が水酸基)を0.3部、Li(CF3SO2)2N(森田化学工業(株)製、LiTFSI)を0.043部、それぞれ仕込み、フラスコ内の液温を25℃に保って4.0時間混合撹拌を行い、アクリル系共重合体混合溶液を得た。
これにイソシアネート化合物として商品名:デスモジュールN3400〔HMDI二量体型、固形分100重量%;住化バイエルウレタン(株)製〕を0.9部、商品名:デスモジュールN3300〔HMDI三量体型、固形分100重量%;住化バイエルウレタン(株)製〕を2.8部、それぞれ添加し、十分に攪拌して、光学部材表面保護フィルム用粘着剤組成物溶液を得た。
この粘着剤組成物は十分なポットライフを有するものであり、以下の試験用粘着シートの作製方法に従って試験用表面保護フィルムを作製し、前記の各種物性試験を行った。得られた結果を表1に示した。
攪拌羽根、温度計、冷却器、滴下ロートを備えた四つ口フラスコに、上記で得られた第1のアクリル系共重合体組成物(A−1)溶液(固形分35%)を100部、第2のアクリル系共重合体溶液(固形分20%)を0.5部、ジメチルポリシロキサン化合物としてSH−3773M(東レ・ダウコーニング(株)製、側鎖ポリエーテル変性シリコーン、ポリエーテル末端が水酸基)を0.3部、Li(CF3SO2)2N(森田化学工業(株)製、LiTFSI)を0.043部、それぞれ仕込み、フラスコ内の液温を25℃に保って4.0時間混合撹拌を行い、アクリル系共重合体混合溶液を得た。
これにイソシアネート化合物として商品名:デスモジュールN3400〔HMDI二量体型、固形分100重量%;住化バイエルウレタン(株)製〕を0.9部、商品名:デスモジュールN3300〔HMDI三量体型、固形分100重量%;住化バイエルウレタン(株)製〕を2.8部、それぞれ添加し、十分に攪拌して、光学部材表面保護フィルム用粘着剤組成物溶液を得た。
この粘着剤組成物は十分なポットライフを有するものであり、以下の試験用粘着シートの作製方法に従って試験用表面保護フィルムを作製し、前記の各種物性試験を行った。得られた結果を表1に示した。
(1)試験用粘着シートの作製
シリコーン系離型剤で表面処理された離型紙上に、乾燥後の塗工量が20g/m2となるように、粘着剤組成物を塗布し、100℃で60秒間熱風循環式乾燥機にて乾燥して粘着剤層を形成した後、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム〔商品名;E5001;東洋紡績(株)製〕上に該粘着剤層面が接するように載置し、加圧ニップロールを通して圧着して貼り合わせた後、23℃、50%RHで10日間養生を行って試験用表面保護フィルムを得た。
シリコーン系離型剤で表面処理された離型紙上に、乾燥後の塗工量が20g/m2となるように、粘着剤組成物を塗布し、100℃で60秒間熱風循環式乾燥機にて乾燥して粘着剤層を形成した後、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム〔商品名;E5001;東洋紡績(株)製〕上に該粘着剤層面が接するように載置し、加圧ニップロールを通して圧着して貼り合わせた後、23℃、50%RHで10日間養生を行って試験用表面保護フィルムを得た。
(2)粘着剤層の外観
前(1)項により作製した試験用表面保護フィルムの粘着剤層が均一で透明なものであるか観察し、下記評価基準に従って評価した。
〜評価基準〜
A:粘着剤層が均一で透明であった。
B:粘着剤層は均一であるが、曇りが見られた。
C:粘着剤層に欠陥が見られた。
前(1)項により作製した試験用表面保護フィルムの粘着剤層が均一で透明なものであるか観察し、下記評価基準に従って評価した。
〜評価基準〜
A:粘着剤層が均一で透明であった。
B:粘着剤層は均一であるが、曇りが見られた。
C:粘着剤層に欠陥が見られた。
(3)粘着力の測定
前(1)項により作製した試験用表面保護フィルムを25mm×150mmにカットしたのち、この表面保護フィルム片から離型紙を剥がし、卓上ラミネート機を用いて、アンチグレア処理された偏光フィルム〔商品名;SQ−1852AP−AG6;住友化学工業(株)製〕に圧着して試験サンプルとした。
この試験サンプルを23℃、50%RHの条件下で24時間放置(コンディショニング処理)した後、偏光フィルムから表面保護フィルムを粘着層ごと剥離した場合の、180゜剥離における粘着力を剥離速度0.3m/分(低速剥離)で測定した。
前(1)項により作製した試験用表面保護フィルムを25mm×150mmにカットしたのち、この表面保護フィルム片から離型紙を剥がし、卓上ラミネート機を用いて、アンチグレア処理された偏光フィルム〔商品名;SQ−1852AP−AG6;住友化学工業(株)製〕に圧着して試験サンプルとした。
この試験サンプルを23℃、50%RHの条件下で24時間放置(コンディショニング処理)した後、偏光フィルムから表面保護フィルムを粘着層ごと剥離した場合の、180゜剥離における粘着力を剥離速度0.3m/分(低速剥離)で測定した。
(4)剥離後の偏光フィルムの表面状態の観察(汚染性)
前(3)項で試験した試験サンプルの剥離後の偏光フィルムの表面状態を観察し、下記評価基準に従って評価した。
〜評価基準〜
A:表面に糊残り等の異常は観察されなかった。
B:表面に糊残り等の異常がわずかに観察されたが、実用上支障のないレベルだった。
C:表面に糊残り等の異常が観察された。
前(3)項で試験した試験サンプルの剥離後の偏光フィルムの表面状態を観察し、下記評価基準に従って評価した。
〜評価基準〜
A:表面に糊残り等の異常は観察されなかった。
B:表面に糊残り等の異常がわずかに観察されたが、実用上支障のないレベルだった。
C:表面に糊残り等の異常が観察された。
(5)剥離帯電圧測定
前(1)項により作製した試験用表面保護フィルムを25mm×150mmにカットしたのち、この表面保護フィルム片を、卓上ラミネート機を用いて、アンチグレア処理された偏光フィルム〔商品名;SQ−1852AP−AG6;住友化学工業(株)製〕に圧着して試験サンプルとした。このサンプルを23℃、50%RHの条件下で24時間放置(コンディショニング処理)した後、180゜剥離、剥離速度30m/分(高速剥離条件)で剥離した。このときの発生する偏光板表面の電位を所定の位置に固定してある電位測定機〔春日電機(株)製KSD−0303〕にて測定した。測定は、23℃×50%RHの環境下で行った。
前(1)項により作製した試験用表面保護フィルムを25mm×150mmにカットしたのち、この表面保護フィルム片を、卓上ラミネート機を用いて、アンチグレア処理された偏光フィルム〔商品名;SQ−1852AP−AG6;住友化学工業(株)製〕に圧着して試験サンプルとした。このサンプルを23℃、50%RHの条件下で24時間放置(コンディショニング処理)した後、180゜剥離、剥離速度30m/分(高速剥離条件)で剥離した。このときの発生する偏光板表面の電位を所定の位置に固定してある電位測定機〔春日電機(株)製KSD−0303〕にて測定した。測定は、23℃×50%RHの環境下で行った。
(6)表面抵抗率
得られた粘着シートの剥離紙を剥がし、粘着剤層表面の表面抵抗値を表面抵抗測定装置((株)アドバンテスト:R12704 RESISTIVITY CHAMBER)を用いて測定した。
得られた粘着シートの剥離紙を剥がし、粘着剤層表面の表面抵抗値を表面抵抗測定装置((株)アドバンテスト:R12704 RESISTIVITY CHAMBER)を用いて測定した。
<実施例2〜実施例7>
実施例1において、光学部材表面保護フィルム用粘着剤組成物溶液の各成分を表1に示したように変更したこと以外は、実施例1と同様にして表面保護フィルム用粘着剤組成物を作製し、同様にして各種物性試験を行った。得られた結果を表1に示した。
実施例1において、光学部材表面保護フィルム用粘着剤組成物溶液の各成分を表1に示したように変更したこと以外は、実施例1と同様にして表面保護フィルム用粘着剤組成物を作製し、同様にして各種物性試験を行った。得られた結果を表1に示した。
<比較例1〜比較例4>
実施例1において、光学部材表面保護フィルム用粘着剤組成物溶液の各成分を表1に示したように変更したこと以外は、実施例1と同様にして表面保護フィルム用粘着剤組成物を作製し、同様にして各種物性試験を行った。得られた結果を表1に示した。
実施例1において、光学部材表面保護フィルム用粘着剤組成物溶液の各成分を表1に示したように変更したこと以外は、実施例1と同様にして表面保護フィルム用粘着剤組成物を作製し、同様にして各種物性試験を行った。得られた結果を表1に示した。
尚、表1における略号は以下の通りである。
2EHA:2−エチルヘキシルアクリレート;BA:ブチルアクリレート;4HBA:4−ヒドロキシブチルアクリレート;2HEA:2−ヒドロキシエチルアクリレート;
N3400:デスモジュールN3400〔HMDI二量体型、住化バイエルウレタン(株)製〕;N3300:デスモジュールN3300〔HMDI三量体型、住化バイエルウレタン(株)製〕;
SH−3773M:東レ・ダウコーニング(株)製、側鎖ポリエーテル変性シリコーン;KP−355:信越化学工業(株)製、側鎖ポリエーテル変性シリコーン;
AS剤:帯電防止剤;TFSI−:トリフルオロメタンスルホニルイミデート;TFS−:トリフルオロメタンスルホネート;CIL−314:日本カーリット(株)製、イオン性液体、1−ブチル−3−メチルピリジニウムカチオン/CF3COO−。
2EHA:2−エチルヘキシルアクリレート;BA:ブチルアクリレート;4HBA:4−ヒドロキシブチルアクリレート;2HEA:2−ヒドロキシエチルアクリレート;
N3400:デスモジュールN3400〔HMDI二量体型、住化バイエルウレタン(株)製〕;N3300:デスモジュールN3300〔HMDI三量体型、住化バイエルウレタン(株)製〕;
SH−3773M:東レ・ダウコーニング(株)製、側鎖ポリエーテル変性シリコーン;KP−355:信越化学工業(株)製、側鎖ポリエーテル変性シリコーン;
AS剤:帯電防止剤;TFSI−:トリフルオロメタンスルホニルイミデート;TFS−:トリフルオロメタンスルホネート;CIL−314:日本カーリット(株)製、イオン性液体、1−ブチル−3−メチルピリジニウムカチオン/CF3COO−。
表1から、本発明の粘着剤組成物は、粘着性、剥離帯電による静電気の発生抑制、および被着体の低汚染性のすべてに優れることがわかる。
Claims (4)
- 前記ジメチルポリシロキサン化合物のアクリル系共重合体に対する質量比(ジメチルポリシロキサン化合物/アクリル系共重合体)が、0.1/100以上5.0/100以下である請求項1に記載の粘着剤組成物。
- 前記ジメチルポリシロキサン化合物のアルカリ金属塩に対する質量比(ジメチルポリシロキサン化合物/アルカリ金属塩)が、1/2以上2/1以下である請求項1または請求項2に記載の粘着剤組成物。
- ポリエステル基材と、
前記ポリエステル基材上に設けられ、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の粘着剤組成物に由来する粘着剤層と、
を備えた光学部材表面保護フィルム。
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Citations (3)
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---|---|---|---|---|
JP2010202692A (ja) * | 2009-02-27 | 2010-09-16 | Nitto Denko Corp | 粘着剤組成物、粘着剤層、及び、粘着シート |
JP2011236267A (ja) * | 2010-05-06 | 2011-11-24 | Nippon Carbide Ind Co Inc | 表面保護フィルム用粘着剤組成物およびこれを用いた表面保護フィルム |
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-
2012
- 2012-02-09 JP JP2012026681A patent/JP2013163745A/ja active Pending
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