JP2013163266A - 環状ゴム製リングの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】環状ゴム製リングを高い生産性で製造すること。
【解決手段】未加硫ゴム組成物を押出成形により開いた環状に整形した後に前記開いた環状の両端面2d及び2eを接合することを特徴とする環状ゴム製リング1の製造方法。この製造方法は、環状ゴム製リングの成形に成形金型を用いる必要がないうえ、整形された未加硫ゴム組成物は開いた環状を維持するから開いた環状の両端面を対面させて接合する際に未加硫ゴム組成物を大きく湾曲させる必要がない。
【選択図】 図2
【解決手段】未加硫ゴム組成物を押出成形により開いた環状に整形した後に前記開いた環状の両端面2d及び2eを接合することを特徴とする環状ゴム製リング1の製造方法。この製造方法は、環状ゴム製リングの成形に成形金型を用いる必要がないうえ、整形された未加硫ゴム組成物は開いた環状を維持するから開いた環状の両端面を対面させて接合する際に未加硫ゴム組成物を大きく湾曲させる必要がない。
【選択図】 図2
Description
この発明は、環状ゴム製リングの製造方法に関し、さらに詳しくは、環状ゴム製リングを高い生産性で製造できる環状ゴム製リングの製造方法に関する。
従来、オイル、水等の液体又は気体等を密封、又は、液体又は気体からシールするためにO−リング等のゴム製リングが広く用いられている。このようなゴム製リングは、例えば、ゴム組成物を注型成形又はプレス成形等の成形方法で製造され、又は、ゴム組成物を長尺体に押出成形した後に湾曲させて両端面を接合する接合方法等で製造されている。
例えば特許文献1には「注型成形でO−リングを製造するO−リング成形機」が記載されている。具体的には、引用文献1の「現場用Oリング成形機」は「加熱器を内蔵して溶融したOリング用のゴム材をピストンで注出するゴム注出器と、このゴム注出器からゴム注出されるゴム材を受けて所望の径のOリングを形成する分割可能なOリング用金型と、前記ゴム注出器をOリング用金型を接続する接続管とを備えて成ることを特徴とする」。
ところが、注型成形及びプレス成形では分割可能な金型を用いるので金型の分割面に発生するバリ等を成形体から除去する必要があり、生産性が低下する。このことは、例えば特許文献1の第2頁左欄第19頁〜同頁右欄第1行にも記載されている。
また、前記接合方法は、内径が大きな環状ゴム製リングを製造する場合には有効であるものの、内径が例えば150mm以下の小さな環状ゴム製リングを製造する場合には、その内径が小さいが故に、長尺体を所望の長さに切断した切断体を環状に湾曲させにくく両端面の接合作業が困難で生産性が低下するうえ、環状に湾曲させた切断体の復元力が大きく接合した端面が剥離しやすいという問題がある。
したがって、環状ゴム製リング、特に内径の小さな環状ゴム製リングを高い生産性で製造可能な製造方法が望まれていた。
この発明は、環状ゴム製リングを高い生産性で製造することを目的とする。
前記課題を解決するための手段として、
請求項1は、未加硫ゴム組成物を押出成形により開いた環状に整形した後に前記開いた環状の両端面を接合することを特徴とする環状ゴム製リングの製造方法であり、
請求項2は、前記整形は前記未加硫ゴム組成物を長尺の螺旋状に押出成形し、螺旋状長尺成形体を開いた環状に切断することを特徴とする請求項1に記載の環状ゴム製リングの製造方法であり、
請求項3は、前記押出成形と同時、又は、前記押出成形の後であって螺旋状長尺成形体を切断する前に、前記未加硫ゴム組成物を一次加硫することを特徴とする請求項2に記載の環状ゴム製リングの製造方法であり、
請求項4は、前記両端面を接合する前又は前記両端面を接合した後に二次加硫することを特徴とする請求項3に記載の環状ゴム製リングの製造方法であり、
請求項5は、前記二次加硫は軸線方向から挟持して実施することを特徴とする請求項4に記載の環状ゴム製リングの製造方法であり、
請求項6は、前記開いた環状はC字状又はU字状であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の環状ゴム製リングの製造方法である。
請求項1は、未加硫ゴム組成物を押出成形により開いた環状に整形した後に前記開いた環状の両端面を接合することを特徴とする環状ゴム製リングの製造方法であり、
請求項2は、前記整形は前記未加硫ゴム組成物を長尺の螺旋状に押出成形し、螺旋状長尺成形体を開いた環状に切断することを特徴とする請求項1に記載の環状ゴム製リングの製造方法であり、
請求項3は、前記押出成形と同時、又は、前記押出成形の後であって螺旋状長尺成形体を切断する前に、前記未加硫ゴム組成物を一次加硫することを特徴とする請求項2に記載の環状ゴム製リングの製造方法であり、
請求項4は、前記両端面を接合する前又は前記両端面を接合した後に二次加硫することを特徴とする請求項3に記載の環状ゴム製リングの製造方法であり、
請求項5は、前記二次加硫は軸線方向から挟持して実施することを特徴とする請求項4に記載の環状ゴム製リングの製造方法であり、
請求項6は、前記開いた環状はC字状又はU字状であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の環状ゴム製リングの製造方法である。
この発明に係る環状ゴム製リングの製造方法は、未加硫ゴム組成物を開いた環状に整形した後に両端面を接合するから、環状ゴム製リングの成形に成形金型を用いる必要がなく、成形金型に由来するバリ等の除去も不要になる。また、この発明に係る環状ゴム製リングの製造方法は未加硫ゴム組成物を開いた環状に整形するから、整形された未加硫ゴム組成物は開いた環状を維持し、たとえ内径の小さな環状ゴム製リングを製造する場合であっても、開いた環状の両端面を対面させて接合する際に未加硫ゴム組成物を大きく湾曲させる必要がなく、両端面を容易かつ速やかに接合できる。したがって、この発明によれば、環状ゴム製リングを高い生産性で製造することができる。
この発明に係る環状ゴム製リングの製造方法は、未加硫ゴム組成物を押出成形により開いた環状に整形した後に開いた環状の両端面を接合することを特徴とする。このように押出成形により未加硫ゴム組成物を開いた環状に整形すると、注型成形及びプレス成形のように分割可能な金型を用いる必要がないから、金型の分割面に由来するバリ等が整形体に一体的に形成されることがなく、したがって、このようなバリ等を除去する作業が不要になる。また、開いた環状に整形された未加硫ゴム組成物はその形状を維持すなわち記憶するから、特に開いた状態に整形された未加硫ゴム組成物を一次加硫又は二次加硫すると、開いた環状の整形体の両端面を対面させて接合する際に整形体を大きく湾曲させる必要がなく、両端面を容易かつ速やかに接合できる。このように、この発明に係る環状ゴム製リングの製造方法によれば、バリ取り作業も不要で整形体の両端面を容易に接合できるから、高い生産性で環状ゴム製リングを製造できる。
この発明において、「開いた環状」とは、周方向に不連続となる欠落部を有する形状、周方向に連設されていない端面を有する形状であって、両端面が成す中心角は特に限定されない。例えば、前記欠落部を有する形状としては、中心角が好ましくは330°以上で360°未満の円弧状、より具体的には、図1(a)に示されるC字形状、半円弧形状、半楕円形状、U字形状等が挙げられる。また、周方向に連設されていない端面を有する形状としては、例えば、図1(b)に示される中心角が360°で端面が接続されていない未接合環状、中心角が360°を超える螺旋形状等が挙げられる。なお、この「開いた環状」は同一平面内にあっても、また螺旋形状等のように同一平面内になくてもよい。また、未加硫ゴム組成物が開いた環状に整形された整形体の軸線に垂直な平面における断面形状は、円形又は楕円形であってもよく、四角形、五角形等の多角形であってもよい。
また、この発明に係る環状ゴム製リングの製造方法において、開いた環状に整形された未加硫ゴム組成物はその形状を維持するから、内径が小さな環状ゴム製リングを製造する場合であっても、前記のように接合作業が容易であるうえ、端面が剥離するほどの応力が生じるほど大きく湾曲させることなく整形体の両端面を対面させて接合できる。このように、この発明に係る環状ゴム製リングの製造方法によれば、耐久性に優れた環状ゴム製リング特に小径の環状ゴム製リングを高い作業性で製造できる。特に、開いた状態に整形された未加硫ゴム組成物を一次加硫又は二次加硫すると、換言すると、未加硫ゴム組成物を一次加硫又は二次加硫する前に開いた環状に整形すると、開いた環状の整形体がその形状を高度に保持するから、その両端面をより一層容易かつ速やかに接合できる。
この発明に係る環状ゴム製リングの製造方法においては、まず、環状ゴム製リングを形成する未加硫ゴム組成物を準備する。未加硫ゴム組成物は環状ゴム製リングの用途、要求特性に応じて適宜のゴム組成物、例えば日本工業規格にOリング用に規定されたゴム組成物等が選択される。この未加硫ゴム組成物は、未加硫のゴムと所望により各種添加剤とを含有している。未加硫のゴムとしては、加硫したときに各種ゴムとなる成分であればよく、加硫後のゴムとして、例えば、シリコーンゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム(エチレンプロピレンジエンゴムを含む。)、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、天然ゴム、アクリルゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、エピクロールヒドリンゴム等が挙げられる。前記各種添加剤としては、例えば、加硫剤、加硫促進剤、加硫促進助剤、加硫遅延剤、導電性付与剤、分散剤、発泡剤、老化防止剤、酸化防止剤、充填材、顔料、着色剤、加工助剤、軟化剤、可塑剤、乳化剤、硬化剤、耐熱性向上剤、難燃性向上剤、受酸剤、熱伝導性向上剤、離型剤、溶剤等が挙げられる。
この発明に係る環状ゴム製リングの製造方法においては、図1(a)及び図1(b)に示されるように、未加硫ゴム組成物を押出成形により開いた環状に整形して整形体2a又は2bを得る。ここで、整形体2aは周方向に不連続となる欠落部を有するC字形状に整形された整形体であり、整形体2bは周方向に連設されていない端面2d及び2eを有する中心角が360°の形状に整形された整形体である。押出成形により未加硫ゴム組成物を開いた環状に整形するには、押出機のダイから押出された未加硫ゴム組成物を軸芯の外周面に螺旋状すなわち弦巻状に巻き取る方法、押出機のダイから円弧状に押出す方法等が挙げられる。この中でも、所望の内径を有する環状ゴム製リングの内径を所望のように調整でき、両端面が剥離することなく耐久性に優れる点で、後述する、未加硫ゴム組成物を軸芯の外周面に螺旋状に押し出して巻き取る方法が好ましい。
この発明に係る環状ゴム製リングの製造方法において、未加硫ゴム組成物を整形した整形体2a及び2bは、未加硫ゴム組成物が何ら加硫されていなくてもよいが、開いた環状に押出成形された未加硫ゴム組成物が完全に加硫しない程度、又は、後述する切断する工程を実施する場合には未加硫ゴム組成物が完全に加硫せず、かつ切断部近傍が変形しない程度に加硫されているのが好ましい。すなわち、この発明に係る環状ゴム製リングの製造方法においては、未加硫ゴム組成物を複数段階で加硫するのが好ましく、2段階で加硫するのが特に好ましい。整形体2a及び2bが完全に加硫しない程度に加硫されている場合すなわち未加硫ゴム組成物を2段階で加硫する場合には、未加硫ゴム組成物を完全に加硫しない程度に加硫する一次加硫を未加硫ゴム組成物の押出成形時又は両端面の接合前に実施し、さらに一次加硫された未加硫ゴム組成物を加硫する二次加硫を実施して環状ゴム製リング1を得るのが好ましい。この二次加硫は、一次加硫後に実施されればその実施時期は特に限定されず、例えば、開いた環状の両端面を接合する工程の前、後述する切断する工程を実施する場合には一次加硫後であって切断する工程の前、又は、開いた環状の両端面を接合する工程の後等に、実施される。この二次加硫は、得られる環状ゴム製リングの平面度が高くなる点で、開いた環状の両端面を接合する工程の前に実施されるのが特に好ましい。未加硫ゴム組成物を少なくとも一次加硫するとその形状が開いた環状に保持されて整形体2a及び2bの両端面2d及び2eを接合する接合作業性により一層優れる。なお、未加硫ゴム組成物の加硫条件は用いる未加硫ゴム組成物に応じて適宜に選択される。
この発明に係る環状ゴム製リングの製造方法においては、このようにして整形した整形体2a及び2bの両端面2d及び2eを接合する。両端面2d及び2eは、例えば、接着剤等で接合される。このとき、整形体2a及び2bの両端面2d及び2eは、一軸線方向に整形された長尺体と異なって、図1(a)及び図1(b)に示されるように、互いに周方向に近接しているから整形体2a及び2bを無理に湾曲させることなく両端面2d及び2eを互いに対面させて接合できる。なお、整形体2a及び2bの中心角が360°未満である場合には整形体2a及び2bの内径が小さくなるように湾曲され、その中心角が360°を超えている場合には整形体2a及び2bの内径が大きくなるように広げられて、両端面2d及び2eが接合される。
この発明に係る環状ゴム製リングの製造方法においては、所望により、一次加硫された未加硫ゴム組成物又は両端面2d及び2eが接合された接合体を軸線方向から挟持して二次加硫すると、製造される環状ゴム製リング1が平面的になる点で、好ましい。
このようにして、この発明に係る環状ゴム製リングの製造方法によって製造される環状ゴム製リング1(図2(e)及び図2(f)参照。)は、Oリング又は角リングとして、特に好適には小径のOリング又は角リングとして利用できる。この発明において、小径の環状ゴム製リング、Oリング又は角リングにおける「小径」すなわち「小さな内径」は、例えば、内径が150mm以下であり、有利には30mm以下である。
この発明に係る環状ゴム製リングの製造方法の好適な製造方法(以下、この発明に係る好適な製造方法と称する。)について説明する。この発明に係る好適な製造方法は、未加硫ゴム組成物を螺旋状に、具体的には、押出機のダイから押出された未加硫ゴム組成物を軸芯の外周面に螺旋状に押し出して巻き取ることによって長尺の螺旋状に押出成形し、この螺旋状長尺成形体を切断する工程と、前記開いた環状の両端面を接合する工程とを有している。そして、発明に係る好適な製造方法において、未加硫ゴム組成物の一次加硫は切断する工程の前に実施され、二次加硫は切断する工程の後であって接合する工程の前に実施される。
具体的には、この発明に係る好適な製造方法は、未加硫ゴム組成物を軸芯6の外周面に長尺の螺旋状に押出成形して螺旋状長尺成形体3を得る工程と、螺旋状長尺成形体3を軸芯6の軸線に沿って開いた環状に切断して未接合整形体2cを得る工程と、未接合整形体2cの両端面2d及び2eを接合して環状ゴム製リング1を得る工程と、前記押出成形する工程と同時又は後であって前記切断する工程の前に前記未加硫ゴム組成物を一次加硫する工程と、前記切断する工程の後であって前記接合する工程の前に二次加硫する工程とを有している。
この発明に係る好適な製造方法においては、準備した未加硫ゴム組成物を押出機のダイから長尺状に押出すと共に、図2(a)に示されるように、ダイ(図2に図示しない。)から押出された未加硫ゴム組成物の長尺体3aを軸芯6の外周面に螺旋状に巻き取る。未加硫ゴム組成物の押出成形は、定法に従って実施でき、準備した未加硫ゴム組成物に応じて適宜の温度下で実施される。押出機のダイから押出された未加硫ゴム組成物の長尺体3aは環状ゴム製リング1の径と同じ径であるのが好ましく、その軸線長さは特に限定されない。このようにして押出された未加硫ゴム組成物の長尺体3aを図2(a)に示されるように軸芯6の外周面に螺旋状に巻き取って螺旋状長尺成形体3とする。軸芯6は製造予定の環状ゴム製リング1の内径と同一の外径又は前記内径よりも小さな若しくは大きな外径を有しており、好ましくは同一の外径又は前記内径よりも大きな外径を有しているのが好ましく、同一の外径を有しているのが特に好ましい。このような軸芯6に巻き取られた螺旋状長尺成形体3は、立体螺旋状であってそのピッチが小さいのが好ましく、図2(a)に示されるように軸線方向に近接又は接触しているのが特に好ましい。
この発明に係る好適な製造方法においては、長尺体3aを均一な螺旋状に巻き取ることができ、寸法及び形状均一性の高い環状ゴム製リング1が得られる点で、長尺体3aを巻き取るまで未加硫ゴム組成物を加硫しないのが特に好適である。具体的には、この発明に係る好適な製造方法において、未加硫ゴム組成物は押出機中で、換言すると押し出しと同時に一次加硫されるのが好ましく、軸芯6の外周面に螺旋状に巻き取られた後であって後述する切断前に一次加硫されるのが特に好ましい。この発明に係る好適な製造方法において、未加硫ゴム組成物の一次加熱は、未加硫ゴム組成物が完全に加硫しない程度であって後述する切断する工程での切断部近傍が変形しない程度であればよい。
この発明に係る好適な製造方法においては、次いで、螺旋状長尺成形体3を軸芯6の軸線に沿って、例えば、図2(a)の仮想線Lに沿って切断する。螺旋状長尺成形体3の切断は切断刃、カッター等で実施できる。螺旋状長尺成形体3をこのように切断すると、図2(b)に示されるように、両端面2d及び2eの成す中心角が360°で両端面2d及び2eが段違いに対面し接合されていない複数の未接合整形体2cが得られる。このように未加硫ゴム組成物が一次加硫された螺旋状長尺成形体3は切断時に切断刃等から作用する切断応力で切断部近傍が変形しにくく、平面的な環状ゴム製リング1を製造できる。なお、図2(a)には6重の螺旋状長尺成形体3が図示されているので、この例においては少なくとも4個の未接合整形体2cが得られる。
この発明に係る好適な製造方法においては、次いで、未接合整形体2cを二次加硫する。二次加硫は、未加硫ゴム組成物をさらに加硫する工程であり、その加硫条件は特に限定されない。
この発明に係る好適な製造方法においては、図2(c)に示されるように、例えば押さえ金具7a及び7bで軸線方向から挟持した状態で未接合整形体2cを二次加硫するのが平面的な環状ゴム製リング1を製造できる点で好ましい。この押さえ金具7a及び7bは未接合整形体2cを抑える平坦な表面を有する耐熱性材料で形成された一対の金具であって未接合整形体2cを軸線方向に大きく圧縮しない程度に未接合整形体2cを挟んで配置される。このように押さえ金具7a及び7bで挟まれた状態で未接合整形体2cを二次加硫すると螺旋状長尺成形体3のピッチに由来する端面2d及び2eを接合したときの平面歪みが矯正された平面度の高い環状ゴム製リング1が得られる。
この発明に係る好適な製造方法においては、次いで、二次加硫された未接合整形体2cの両端面2d及び2eを接着剤で接着する。このとき、二次加硫された未接合整形体2cは両端面2d及び2eが同一平面内で対面しているから、未接合整形体2cを大きく変形及び湾曲させることなく両端面2d及び2eを接合できる。用いる接着剤は未加硫ゴム組成物を接着できれば特に限定されず、公知のゴム用接着剤を用いることができる。また接着剤と各種のプライマーとを併用してもよい。
このようにして二次加硫された未接合整形体2cの両端面2d及び2eを接合すると、図2(e)及び図2(f)に示される環状ゴム製リング1を製造できる。
この発明に係る好適な製造方法は、未加硫ゴム組成物を軸芯6の外周面に螺旋状に押出成形して螺旋状長尺成形体3を得る工程と、螺旋状長尺成形体3を軸芯の軸線に沿って切断して未接合整形体2cを得る工程と、未接合整形体2cの両端面2d及び2eを接合して環状ゴム製リング1を得る工程と、前記押出成形する工程と同時又は後であって前記切断する工程の前に前記未加硫ゴム組成物を一次加硫する工程と、前記切断する工程の後であって前記接合する工程の前に二次加硫する工程とを有しているから、寸法精度及び形状精度が高くかつ再現性のよい整形体を容易に得ることができる。
また、この発明に係る好適な製造方法は、切断する工程の前に未加硫ゴム組成物を一次加硫する工程と、切断する工程の後であって接合する工程の前に二次加硫する工程とを有しているから、寸法精度、形状精度及び再現性がより一層高い整形体を得ることができ、さらに、内径が小さな環状ゴム製リングを製造する場合であっても、接合された端面が剥離するほどの応力が生じるほど未接合整形体2cを大きく湾曲させることなく未接合整形体2cの両端面2d及び2eを対面させて接合でき、通常互いに対面する未接合整形体2cの両端面2d及び2eを容易に接合できる。
したがって、この発明に係る好適な製造方法によれば、例えば内径が150mm以下の小径であっても寸法精度、形状精度及び耐久性の高い環状ゴム製リングを高い生産性及び再現性で製造できる。このように、この発明に係る好適な製造方法は例えば内径が150mm以下、特に30mm以下の小径の環状ゴム製リングを製造するのに特に好適である。
この発明に係る環状ゴム製リングの製造方法は、前記した実施例に限定されることはなく、本願発明の目的を達成することができる範囲において、種々の変更が可能である。例えば、この発明において、未加硫ゴム組成物の一次加硫及び二次加硫は未加硫ゴム組成物を開いた環状に整形した後であれば、その実施時期は特に限定されず、例えば前記した時期に実施でき、また一次加硫及び二次加硫を連続して実施することもできる。
この発明に係る好適な製造方法において、長尺体3aを図2(a)に示されるように軸線方向に近接又は接触する螺旋状に巻き取っているが、この発明において、長尺体を軸線方向に間隔をおいて螺旋状に巻き取ってもよい。
この発明に係る好適な製造方法において、平坦な表面を有する押さえ金具7a及び7bを用いているが、この発明において、挟持する接合体に適合する環状溝を有する押さえ金具を用いてもよい。
1 環状ゴム製リング
2a、2b 整形体
2c 未接合整形体
2d、2e 端面
3 螺旋状長尺成形体
4 接合体
3a 長尺体
6 軸芯
7a、7b 押さえ金具
2a、2b 整形体
2c 未接合整形体
2d、2e 端面
3 螺旋状長尺成形体
4 接合体
3a 長尺体
6 軸芯
7a、7b 押さえ金具
Claims (6)
- 未加硫ゴム組成物を押出成形により開いた環状に整形した後に前記開いた環状の両端面を接合することを特徴とする環状ゴム製リングの製造方法。
- 前記整形は、前記未加硫ゴム組成物を長尺の螺旋状に押出成形し、螺旋状長尺成形体を開いた環状に切断することを特徴とする請求項1に記載の環状ゴム製リングの製造方法。
- 前記押出成形と同時、又は、前記押出成形の後であって螺旋状長尺成形体を切断する前に、前記未加硫ゴム組成物を一次加硫することを特徴とする請求項2に記載の環状ゴム製リングの製造方法。
- 前記両端面を接合する前又は前記両端面を接合した後に二次加硫することを特徴とする請求項3に記載の環状ゴム製リングの製造方法。
- 前記二次加硫は、軸線方向から挟持して実施することを特徴とする請求項4に記載の環状ゴム製リングの製造方法。
- 前記開いた環状は、C字状又はU字状であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の環状ゴム製リングの製造方法。
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