以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
<1.第1実施形態>
<1−1.構成概要>
図1は、第1実施形態に係るエアタグ情報管理システム(詳細には1A)を示す図である。図1に示すように、このエアタグ情報管理システム1Aは、文書管理装置10とクライアント30(詳細には30a等)とエアタグ情報管理サーバ50と位置情報管理サーバ60と携帯端末70(詳細には70a等)とを備える。また、エアタグ情報管理システム1は、文書管理装置10およびエアタグ情報管理サーバ50等を用いてエアタグ情報を管理するシステムである。なお、エアタグ情報管理システム1は、文書管理装置10等を用いて文書を管理するシステムである、とも表現される。
本システム1における各要素10,30,50,60,70は、それぞれ、ネットワークNWを介して互いに通信可能に接続される。ネットワークNWは、LAN(Local Area Network)およびインターネットなどによって構成される。また、ネットワークNWに対する接続態様は、有線接続であってもよく、或いは無線接続であってもよい。たとえば、文書管理装置10とクライアント30とエアタグ情報管理サーバ50と位置情報管理サーバ60とはそれぞれネットワークNWに対して有線接続され、複数の携帯端末70はそれぞれネットワークNWに対して無線接続される。
文書管理装置10は、文書を管理する装置である。文書管理装置10は、処理対象の文書の特性に応じて、当該文書に関連する別処理の実行場所の候補地に関する種類情報(「場所種別情報」とも称する)を特定(推定)する。
具体的には、文書の特性と場所種別情報との対応関係を示すデータテーブルTB1(図7参照)に基づいて、場所種別情報が特定される。なお、文書の特性としては、文書の種類の他、文書の属性(「作成中文書/完成文書」、「共有文書/非共有文書」)等が例示される。また、場所種別情報としては、「出張先」の他、「会議場所」、「文書作成者の自宅」、「文書共有者の現在位置」等が例示される。
たとえば、文書管理装置10は、プリント処理対象の文書の種類(「出張申請書」)に応じて、その場所種別情報(「出張先」等)を特定する。換言すれば、文書(「出張申請書」)に関するプリント処理以後の処理の実行場所として「出張先」を特定する。
さらに、文書管理装置10は、候補地に関する「場所種別情報」(場所種類)の内容(「出張先」)を処理対象文書に基づいて特定して、その候補地自体を特定する。たとえば、文書管理装置10は、処理対象文書「出張申請書」内の記述内容を解析して、出張先の具体的情報(すなわち候補地「会社CA」)を特定する。
また、文書管理装置10は、候補地の位置情報を取得する動作をも行う。さらに、文書管理装置10は、当該位置情報を含むエアタグ情報をエアタグ情報管理サーバ50に登録する登録制御動作をも行う。そのため、文書管理装置10は、エアタグ情報登録装置であるとも表現される。なお、後述するように、この実施形態では、文書管理装置10は、画像形成装置として構成される。
クライアント30は、文書管理装置10に対する各種のアクセスを行うことが可能なクライアントコンピュータである。たとえば、クライアント30は、文書の印刷出力指令を文書管理装置10に対して送出することが可能である。また、クライアント30は、文書管理装置10内のボックスに文書(電子文書)を保存することも可能である。
エアタグ情報管理サーバ50は、エアタグの表示位置の位置情報(GPS(Global Positioning System)による位置情報)等を含むエアタグ情報、を管理するサーバコンピュータである。たとえば、エアタグ情報管理サーバ50には、第1の処理の対象文書に関連して当該第1の処理の後に実行される第2の処理の実行場所の候補地に関するエアタグ情報が記憶される。なお、「エアタグ情報」は、位置情報に関連付けられる情報であることから、「位置関連情報」とも称される。同様に、エアタグ情報管理サーバ50は、位置関連情報管理サーバ50とも称される。また、エアタグ情報管理システム1は、位置関連情報登録システム1とも称される。
位置情報管理サーバ60は、各種の場所種別情報に対応する各場所の位置情報(GPSにおける位置情報)を管理するサーバコンピュータである。たとえば、図6に示すように、位置情報管理サーバ60内のデータDP1には、各会社(出張先)の会社名と各会社の位置情報(GPS情報)と各会社の住所とが関連付けられて記録されている。後述するように、文書「出張申請書」に関連して後に実行される処理の実行場所の候補地(出張先の「会社CA」)の位置情報(GPS情報)は、位置情報管理サーバ60内の情報を利用して特定される。なお、この位置情報管理サーバ60は、たとえば、LDAP(Lightweight Directory Access Protocol)サーバなどとして構成される。
なお、エアタグ情報管理システム1は、エアタグ情報を登録システムであることから、エアタグ情報登録システムとも表現される。
この実施形態においては、次のような態様について主に説明する。
具体的には、まず、出張に先立って、出張者がクライアント30を操作することによって、文書管理装置(画像形成装置)10に対して対象文書(ここでは出張申請書)の印刷出力指令を送出し、文書管理装置10は出張申請書をプリントする。文書管理装置10は、文書「出張申請書」を解析して、当該文書「出張申請書」の特性に応じた場所種別情報として「出張先」を特定するとともに、「出張先」の具体的な内容「会社CA」(詳細には会社CAの所在地)を候補地として特定する。また、文書管理装置10は、当該候補地(「会社CA」)の位置情報を位置情報管理サーバ60から取得することなどによってエアタグ情報を生成する。さらに、文書管理装置10は、当該出張先に関する当該エアタグ情報をエアタグ情報管理サーバ50に登録する。このエアタグ情報は、出張先の位置情報を有しており、出張先付近で携帯端末70を用いることにより、出張先付近において当該エアタグ情報に対応するエアタグを表示することが可能である。そして、出張者が、出張先において携帯端末70を用いて当該出張先に関するエアタグを表示させる。さらに、携帯端末70を用いて当該出張先で撮影される各種の撮影画像が、エアタグに関連付けられた送信先(ここでは文書管理装置10)へと送信される。そして、文書管理装置10は、受信画像が取り込まれた出張報告書を作成する。
これによれば、出張者による出張申請書のプリント指示に応答して、当該出張申請書に関連するエアタグ情報がエアタグ情報管理サーバ50に自動的に登録されるので、簡易な操作によるエアタグ登録が可能である。また、出張者は、出張申請書に関連する「エアタグ」を出張先で利用することが可能である。特に、エアタグに関連付けられた送信先(ここでは文書管理装置10)に対して、出張先での撮影画像を容易に送信することが可能であるので非常に利便性が高い。なお、この実施形態では、出張先での撮影画像が文書管理装置10に対して送信され登録される態様を例示するが、これに限定されず、たとえば、エアタグを利用して、出張先での撮影画像がエアタグ情報管理サーバ50に対して送信さされ登録されるようにしてもよい。
<1−2.文書管理装置10の構成>
この実施形態では、文書管理装置10として、画像形成装置、より詳細にはMFP(マルチ・ファンクション・ペリフェラル(Multi-Functional Peripheral))を例示する。
図2は、MFP10の概略構成を示す機能ブロック図である。
MFP10は、スキャン機能、コピー機能、ファクシミリ機能およびボックス格納機能などを備える装置(複合機とも称する)である。具体的には、MFP10は、図2の機能ブロック図に示すように、画像読取部2、印刷出力部3、通信部4、格納部5、入出力部6およびコントローラ9等を備えており、これらの各部を複合的に動作させることによって、各種の機能を実現する。
画像読取部2は、MFP10の所定の位置に載置された原稿を光学的に読み取って(すなわちスキャンして)、当該原稿の画像データ(原稿画像なしいスキャン画像とも称する)を生成する処理部である。この画像読取部2は、スキャン部であるとも称される。
印刷出力部3は、印刷対象に関するデータに基づいて紙などの各種の媒体に画像を印刷出力する出力部である。
通信部4は、公衆回線等を介したファクシミリ通信を行うことが可能な処理部である。さらに、通信部4は、ネットワークNWを介したネットワーク通信を行うことも可能である。このネットワーク通信では、たとえば、TCP/IP(Transmission Control Protocol / Internet Protocol)等の各種のプロトコルが利用される。当該ネットワーク通信を利用することによって、MFP10は、所望の相手先との間で各種のデータを授受することが可能である。なお、通信部4は送信部4aと受信部4bとを有する。
格納部5は、ハードディスクドライブ(HDD)等の記憶装置で構成される。格納部5内の電子文書格納部5cにおいては、各種の電子文書が格納される。たとえば、出張申請書およびそれに対応する出張報告書等が格納される。また、格納部5内のタグ情報格納部5dにおいては、後述するように、エアタグ情報管理サーバ50に登録されるエアタグ情報AJと同様の内容を有するエアタグ情報TJが格納される。さらに、格納部5内の画像格納部5eにおいては、携帯端末70から送信されてきた画像等が格納される。
入出力部6は、MFP10に対する入力を受け付ける操作入力部6aと、各種情報の表示出力を行う表示部6bとを備えている。
コントローラ9は、MFP10に内蔵され、MFP10を統括的に制御する制御装置である。コントローラ9は、CPUおよび各種の半導体メモリ(RAMおよびROM)等を備えるコンピュータシステムとして構成される。コントローラ9は、CPUにおいて、ROM(例えば、EEPROM)内に格納されている所定のソフトウエアプログラム(以下、単にプログラムとも称する)PG1を実行することによって、各種の処理部を実現する。なお、当該プログラムPG1は、USBメモリなどの可搬性の記録媒体、あるいはネットワークNW等を介してMFP10にインストールされるようにしてもよい。
具体的には、図2に示すように、コントローラ9は、通信制御部11と実行指示受付部12と候補地特定部13と位置情報取得部15と登録制御部17とタグ情報管理部18と文書管理部19とを含む各種の処理部を実現する。
通信制御部11は、通信部4等と協働して、エアタグ情報管理サーバ50および携帯端末70等との通信動作を制御する処理部である。
実行指示受付部12は、対象文書(処理対象文書)に関する処理の実行指示を受け付ける処理部である。また、実行指示受付部12は、当該実行指示に基づく処理をMFP10に実行させる。たとえば、実行指示受付部12は、処理対象文書に対するクライアント30からの印刷出力指令を受け付けるとともに、MFP10に印刷出力処理を実行させる。
候補地特定部13は、受信された実行指示(印刷出力指示等)に応じて実行された第1の処理(印刷出力処理等)の後に実行される別の処理である第2の処理の実行場所の候補地を特定する処理部である。たとえば、候補地特定部13は、最初の印刷処理の後に実行される画像撮影処理の候補地(出張先等)を特定する。より詳細には、候補地特定部13は、文書管理装置10における第1の処理の対象文書(処理対象文書)に関連する「場所種別情報」を当該処理対象文書の特性等に応じて特定するとともに、当該場所種別情報の具体的内容をも取得することによって、当該候補地を特定する。
位置情報取得部15は、候補地特定部13によって特定された候補地の位置情報(GPS情報)を取得する処理部である。詳細には、位置情報取得部15は、位置情報管理サーバ60にアクセスし、位置情報管理サーバ60に登録済みの位置情報の中から、候補地の位置情報を検索して取得する。
タグ情報管理部18は、位置情報を含むエアタグ情報AJ,TJを生成するとともに、生成された当該エアタグ情報AJ,TJを管理する処理部である。
登録制御部17は、エアタグ情報AJをエアタグ情報管理サーバ50に送信し、エアタグ情報AJをエアタグ情報管理サーバ50に登録させる処理部である。
文書管理部19は、文書管理装置10内の文書を管理する処理部である。文書管理部19は、たとえば、携帯端末70に表示されるエアタグを利用して受け付けられた画像登録指示に基づく画像登録要求に応じて、携帯端末70から送信されてきた画像を含む文書(「出張報告書」)を生成する。
これらの処理部の動作等によって、MFP10は、エアタグ情報(位置情報を含む)をエアタグ情報管理サーバ50に登録する装置(エアタグ情報登録装置)などとして機能する。
<1−3.携帯端末70の構成>
次に携帯端末70の構成について説明する。
携帯端末70は、他の装置との間でのネットワーク通信が可能な装置である。携帯端末70としては、スマートフォンおよびタブレット型端末などの携帯式の情報入出力端末装置が例示される。
図3は、携帯端末70の概略構成を示す機能ブロック図である。
携帯端末70は、図3の機能ブロック図に示すように、GPSユニット71、撮像部72、通信部74、入出力部76およびコントローラ79等を備えており、これらの各部を複合的に動作させることによって、各種の機能を実現する。
GPSユニット71は、全地球測位システム(GPS:Global Positioning System)による測位を行う処理部である。
撮像部72は、レンズなどの光学素子、およびCDDなどの光電変換素子等により構成される。撮像部72は、携帯端末70の周囲の対象物が被写体として撮像されている撮影画像を取得することが可能である。
通信部74は、ネットワークNWを介したネットワーク通信を行うことが可能である。このネットワーク通信では、たとえば、TCP/IP(Transmission Control Protocol / Internet Protocol)等の各種のプロトコルが利用される。当該ネットワーク通信を利用することによって、携帯端末70は、所望の相手先との間で各種のデータを授受することが可能である。
入出力部76は、携帯端末70に対する入力を受け付ける操作入力部76aと、各種情報の表示出力を行う表示部76bとを備えている。この携帯端末70においては、液晶表示パネルに圧電センサ等が埋め込まれて構成されたタッチスクリーンTS(図1参照)が設けられている。このタッチスクリーンTSは、操作入力部76aの一部としても機能するとともに、表示部76bの一部としても機能する。
コントローラ79は、携帯端末70に内蔵され、携帯端末70を統括的に制御する制御装置である。コントローラ79は、CPUおよび各種の半導体メモリ(RAMおよびROM)等を備えるコンピュータシステムとして構成される。コントローラ79は、CPUにおいて、記憶部(半導体メモリ等)内に格納されている所定のソフトウエアプログラム(以下、単にプログラムとも称する)PG2を実行することによって、各種の処理部を実現する。なお、当該プログラムPG2は、USBメモリなどの可搬性の記録媒体、あるいはネットワークNW等を介して携帯端末70にインストールされるようにしてもよい。
プログラムPG2は、拡張現実技術を用いたアプリケーションソフトウエアであり、拡張現実に関する諸機能をも実現する。詳細には、携帯端末70の操作ユーザが、当該携帯端末70に内蔵された撮像部72(図3参照)を用いて周辺を撮影すると、撮像部72による撮影画像が表示部76bにおいて動画的態様でリアルタイムに表示される。このとき、エアタグ情報の一部等を可視化した「エアタグ」(詳細にはエアタグ画像)が撮影画像に対して重畳されて表示される。このように、携帯端末70にてプログラムPG2が実行される際には、拡張現実が実現される。
また、プログラムPG2は、拡張現実技術により表示されるエアタグ(およびそのエアタグ情報AJ)を利用して、当該エアタグに関連付けられた文書管理装置10に対して撮影画像を送信する機能等をも実現する。
<1−4.本システムにおける動作>
次に本システムにおける動作例を図8のフローチャートを参照しながら説明する。
まず、出張者の出張に先立って、当該出張者等によるプリント指示操作に応じてクライアント30が文書管理装置(画像形成装置)10に対して対象文書(ここでは出張申請書)の印刷出力指令(プリント要求)を送出する。文書管理装置10は、当該印刷出力指令(詳細には、対象文書に関する第1の処理(印刷出力処理)の実行指示(プリント指示)に基づく印刷出力指令)を受け付けると、当該印刷出力指令に応答して出張申請書をプリントする。
つぎに、文書管理装置10は、プリントされた文書(処理対象文書)の内容を解析する(ステップS11)。具体的には、文書管理装置10は、当該文書が「出張申請書」(出張に関する文書)であるか否かを判定し、その判定結果に応じて、エアタグ登録動作を行うか否かを決定する。当該文書が「出張申請書」であると判定されるときには、文書管理装置10は、エアタグ登録動作(詳細には「出張報告書作成用タグ」等の登録動作)を実行することを決定する。
そして、文書管理装置10は、プリントされた文書(処理対象文書)の内容をさらに詳細に解析し、当該エアタグ登録動作で利用される各種の情報を収集する(ステップS12)。具体的には、文書管理装置10は、文書「出張申請書」に関する更に詳細な情報を取得する。
図4は、「出張申請書」から抽出され取得された情報BJ1を示す図である。ここでは、出張申請書の文書名「出張申請書」、出張先「会社CA」、出張日時「2011年12月10日、13:00−18:00」、出張者「ユーザUA」、同行者「ユーザUB」などの情報が印刷対象文書から抽出されているものとする。
また、文書管理装置10は、情報BJ1およびデータテーブルTB1(図7)に基づき、当該文書「出張申請書」の特性(ここでは文書の種類)に応じた場所種別情報として「出張先」を特定する(ステップS12)。すなわち、文書管理装置10における第1の処理の対象文書「出張申請書」に関連する場所種別情報「出張先」が特定される。また、当該場所種別情報「出張先」の具体的内容(「会社CA」(詳細には会社CAの所在地))が、第1の処理(印刷処理)の後に実行される第2の処理(画像撮影処理)の候補地として、特定される。換言すれば、文書「出張申請書」から抽出された「出張先の会社CA」が第2の処理の実行場所の候補地として特定される。
さらに、文書管理装置10は、位置情報管理サーバ60と通信して、出張先の内容として特定された「会社CA」の位置情報(GPS情報)(図6参照)を取得する(ステップS13)。具体的には、文書管理装置10は、位置情報管理サーバ60に対して「会社CA」の位置情報を送信すべき旨の送信要求を送信し、位置情報管理サーバ60は当該送信要求に応答して、「会社CA」の位置情報(GPS情報)を返信する。
ステップS14では、ステップS11〜S13で収集された各種の情報等に基づいて、エアタグ情報AJ(AJ1)が生成される。このエアタグ情報AJは、「タグID」、「タグ種類」、「タグ位置」、「アクセス可能日時」、「アクセス可能ユーザ」、「文書管理装置のIPアドレス」、「添付画像」などの各種項目の情報を有している。
図5は、生成されるエアタグ情報AJの一例を示す図である。
図5のエアタグ情報AJ(詳細にはAJ1)に対しては、識別用の番号「100001」が「タグID」(タグ識別子)として自動的に付与されている。また、エアタグ情報AJの「タグ種類」は、処理対象文書の種類に応じて決定される。詳細には、処理対象文書の特性とタグ種類との対応関係をも示すデータテーブルTB1(図7参照)に基づいて、タグ種類が決定される。ここでは、処理対象文書が「出張申請書」(出張に関する文書)であることを反映して、エアタグ情報AJ1の「タグ種類」として「出張報告書作成用タグ」が決定され記録されている。さらに、エアタグ情報AJ1の「タグ位置」としては、ステップS13で取得された位置情報PS1(会社CAのGPS情報)(図6参照)が記録されている。エアタグ情報AJ1の「アクセス可能日時」としては、ステップS12で処理対象文書から取得された「出張日時」の時間帯(「2011年12月10日13:00〜18:00」)が記録されている。また、エアタグ情報AJ1の「アクセス可能ユーザ」としては、ステップS12で処理対象文書から取得された「出張者」(ユーザUA)および「同行者」(ユーザUB)が記録されている。さらに、エアタグ情報AJ1の「文書管理装置のIPアドレス」としては、当該処理対象文書の管理装置であるMFP10のIPアドレスが記録されている。なお、エアタグ情報AJ1の「添付画像」としては、最初の生成時点においては、いずれの画像も未だ登録されていない。
文書管理装置10は、このようにして処理対象文書に関するエアタグ情報AJ1を生成する。
さらに、文書管理装置10は、当該出張先に関する当該エアタグ情報AJ1をエアタグ情報管理サーバ50に送信し、当該エアタグ情報AJ1をエアタグ情報管理サーバ50に登録させる(ステップS14,S16)。具体的には、文書管理装置10は、エアタグ情報管理サーバ50に対して、エアタグ情報AJ1の登録要求をエアタグ情報AJ1とともに送信する(ステップS14)。一方、エアタグ情報管理サーバ50は、当該登録要求に応答して、受信したエアタグ情報AJ1をエアタグ情報管理サーバ50内に登録する(ステップS16)。これにより、第1の処理(印刷処理)の後に実行される第2の処理(画像撮影処理)の候補地に関するエアタグ情報AJ1が、エアタグ情報管理サーバ50に登録される。
また、文書管理装置10は、エアタグ情報AJ1と同じ内容のエアタグ情報TJ1を格納部5内に格納する(ステップS15)。なお、後述するように、エアタグ情報TJ1をも用いて、出張報告書の作成処理等が実行される。
このように、文書管理装置10は、文書に対する処理要求(ここではプリント要求)が受け付けられたことに応答して、エアタグ登録動作(文書に関連して実行される別処理の実行場所の候補地の特定動作を含む)等を実行する。
その後、上記の出張日時に携帯端末70によりプログラムPG2が実行される際において、認証処理を経て出張者UAが携帯端末70を用いてエアタグ情報管理サーバ50に対してログインすると、拡張現実が実現される。具体的には、携帯端末70の操作ユーザが、当該携帯端末70に内蔵された撮像部72(図3参照)を用いて周辺を撮影すると、撮像部72による撮影画像が表示部76bにおいて動画的態様でリアルタイムに表示される。また、図9に示すように、携帯端末70の現在位置の周辺に関連付けられたエアタグ情報を可視化したエアタグ(詳細にはエアタグ画像)が、撮影画像に重畳して表示される。図9においては、「出張報告書作成用タグ」が携帯端末70のタッチスクリーンTS上に表示されている様子が示されている。
ここにおいて、上記のエアタグ情報AJ1は出張先の位置情報をエアタグの「タグ位置」として有している。そのため、出張者が拡張現実プログラムPG2実行中の携帯端末70を出張先付近で操作することにより、出張先付近において、当該エアタグ情報に対応するエアタグを携帯端末70上に表示することが可能である。具体的には、エアタグ「出張報告書作成用タグ」が撮影画像に対して重畳されて携帯端末70のタッチスクリーンTS上に表示される。
そして、出張者(ユーザUA)が、出張先にて携帯端末70を用いて当該出張先に関するエアタグ「出張報告作成用タグ」を表示させた後、当該エアタグ「出張報告作成用タグ」をタッチスクリーンTS内における選択操作(例えばタップ操作)によって選択すると、ステップS21以降の処理が実行される。
まず、ステップS21において、携帯端末70はエアタグ情報管理サーバ50と通信してエアタグ情報にアクセスする。具体的には、携帯端末70に表示されていたエアタグ「出張報告作成用タグ」の詳細情報を送信すべき旨の送信要求が、携帯端末70からエアタグ情報管理サーバ50へと送信される。エアタグ情報管理サーバ50は、当該エアタグの情報を複数の登録済みエアタグ情報の中から検索して携帯端末70に送信する。具体的には、エアタグ情報管理サーバ50は、送信要求に含まれていたタグID(当該エアタグのタグID)に基づいて特定されたエアタグに関する詳細情報(文書管理装置10のIPアドレス等を含む)(図5参照)を、携帯端末70に送信する(ステップS22)。携帯端末70は、エアタグ情報管理サーバ50から詳細なエアタグ情報を受信する(ステップS23)。
その後、携帯端末70は、図10のような画面をタッチスクリーンTS上に表示する。当該画面は、「転送」ボタンおよび「完了」ボタン等を有している。
そして、出張者UAが出張先における各種の撮影対象物(たとえば出張先における展示品等)を撮影した後に「転送」ボタンを押下すると、当該押下操作に応答して、画像登録要求とともに、その撮影画像が携帯端末70から文書管理装置10に転送(送信)される(ステップS24)。なお、「転送」ボタンの押下操作は、撮影画像の登録指示操作であるとも表現される。また、転送先の文書管理装置10のIPアドレス(送信先アドレス)は、ステップS23で受信された情報(詳細には、エアタグ情報AJ1内の「文書管理装置10のIPアドレス」)を用いて特定されればよい。
同様の撮影動作が適宜の回数(たとえば4回)繰り返された後、「完了」ボタンが押下されると、エアタグ「出張報告作成用タグ」を用いた一連の撮影画像MG(MG1〜MG4)の転送動作が完了する。
このようにして、携帯端末70に表示されるエアタグ「出張報告作成用タグ」を利用して画像登録指示が受け付けられ、当該画像登録指示に基づく画像登録要求が撮影画像とともに文書管理装置10から携帯端末70へと送信される。換言すれば、携帯端末70を用いて当該出張先で撮影される各種の撮影画像が、エアタグに関連付けられた送信先(ここでは文書管理装置10)へと画像登録要求とともに送信される。
文書管理装置10は、画像登録要求に従って、携帯端末70から送信されてきた画像を受信して画像格納部5eに格納するとともに、エアタグ情報TJ1に受信画像(画像データ)を関連付ける。
また、文書管理装置10は、このような画像の受信動作に応じて、出張報告書の作成動作を実行する(ステップS25)。詳細には、文書管理装置10は、図11に示すように、所定の書式で予め準備された出張報告書の所定ページ(たとえば末尾ページ)に設けられた「添付画像」の欄に、携帯端末70からの画像(受信画像)MG1〜MG4を電子的に貼付し(データとして取り込み)、当該受信画像を含む出張報告書を生成する。
以上のような態様によれば、文書(「出張申請書」)に関する第1の処理(「プリント処理」)の実行指示が受け付けられると、当該文書に関連して第1の処理の後に実行される第2の処理(画像撮影処理)の実行場所の候補地が文書管理装置10により特定される。詳細には、当該文書の特性(文書の種類)に応じた場所種別情報(出張先)が文書管理装置10により特定されるとともに、当該文書の解析等によって、当該場所種別情報の具体的内容(会社CA)が第2の処理の実行場所の候補地として決定される。また、当該候補地の位置情報は、位置情報管理サーバ60との通信等によって文書管理装置10により取得される。そして、当該位置情報を含むエアタグ情報AJ1が文書管理装置10からエアタグ情報管理サーバ50に送信され、エアタグ情報AJ1がエアタグ情報管理サーバ50にて予め登録される。
より詳細には、第1の処理の処理対象文書(出張申請書)に関連する第2の処理の実行場所の候補地の位置情報(出張先(会社CA)のGPS情報)が、エアタグのタグ位置(表示対象位置)として登録される。換言すれば、出張申請書に関して、次に行うべき処理(出張先での撮影処理)に対応する場所(出張先)、すなわち次の作業場所の候補、がエアタグのタグ位置(表示対象位置)として登録される。これによれば、処理対象文書に関する次の作業場所にエアタグを容易に配置することが可能である。そして、当該次の作業場所に配置されたエアタグを利用した情報の管理動作(画像データの送信処理等)を実行することが可能である。特に、文書(「出張申請書」)のプリント指示に応答して、このような登録動作が自動的に実行される。
したがって、ユーザは、文書「出張申請書」に関連する処理(出張先での画像撮影処理等)を行う際に、エアタグを容易に利用することが可能である。すなわち、上記のような態様によれば、ユーザの利便性を向上させることができる。
また、従来技術においては、GPSユニットがその場所(例えば出張先)に存在しない場合には、GPSユニットによる位置情報の取得ができないため、その場所のGPS情報に基づくエアタグ情報を事前に生成することは困難である。これに対して、この実施形態に係るエアタグ情報管理システム1Aによれば、位置情報管理サーバ60を利用することなどによって、エアタグ情報をエアタグ情報管理サーバ50に比較的容易に登録することが可能である。
また、上記実施形態においては、撮影画像の転送先装置(文書管理装置10)がエアタグ情報AJ1を利用して適切に決定される。詳細には、出張申請書のプリント処理の実行時点において、MFPによる当該プリント処理の以後の処理(出張先での撮影処理)に対応する場所(出張先)にエアタグが配置され、当該エアタグを用いた画像の転送先として文書管理装置10が自動的に決定される。したがって、本システムのユーザは当該場所(出張先)において、エアタグを利用した画像転送動作を簡易に行うことが可能である。
また、上記実施形態においては、図5のエアタグ情報AJ1においてアクセス制限情報(アクセス許可情報)が記録されている。具体的には、エアタグ情報AJ1において、セス可能日時およびアクセス可能なユーザが規定されている。そして、このようなエアタグ情報AJ1に対してはユーザUA,UB以外のユーザによるアクセスは許容されない。これによれば、セキュリティを向上させることが可能である。さらに、アクセス可能時間帯(「2011年12月10日13:00〜18:00」)以外の時間帯におけるアクセスも許容されない。これによれば、セキュリティをさらに向上させることが可能である。
なお、上記実施形態においては、出張申請書のプリント処理(印刷処理)に応答して、エアタグの生成処理等が実行される態様を例示したが、これに限定されない。たとえば、出張申請書のスキャン処理あるいはコピー処理などに応答して、エアタグの生成処理等が実行されるようにしてもよい。あるいは、出張申請書を文書管理装置10内のボックス(所定フォルダ)へ格納する格納処理などのその他の処理に応答して、エアタグの生成処理等が実行されるようにしてもよい。
また、この実施形態においては、「出張報告書作成用タグ」がタグ種類として記録される態様が例示されているが、これに限定されず、たとえば、「画像配布用タグ(写真配布用タグ)」などのその他のタグ種類が、処理対象文書の種類に応じて当該タグに関連付けて記録されるようにしてもよい。なお、携帯端末70において画像配布用タグが選択されて、同様にして画像が携帯端末70から文書管理装置10に送信されると、文書管理装置10は、図12に示すような電子メール(メール文書)を作成し、出張者UAと同一のグループの構成員(たとえば、ユーザUA,UB,UC,UD)に対して当該メールを送信するようにしてもよい。図12に示すように、当該メールにおいては、添付ファイル等として撮影画像MG1,MG2,...が含まれればよい。このような改変例によれば、出張先で撮影された画像を同一グループ内で容易に共有することが可能である。
また、1つの処理対象文書に対して同一の種類のタグ(「出張報告書作成用タグ」あるいはその他の一の種類のタグ)が記録されてもよく、あるいは、1つの処理対象文書に対して複数のタグ(「出張報告書作成用タグ」を含むタグのうちの2つ以上のタグ)が記録されるようにしてもよい。
<2.第2実施形態>
第2実施形態は、第1実施形態の変形例である。以下では、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
第2実施形態においては、処理対象文書(「会議開催通知」)が文書管理装置10内の所定のボックス(「会議ボックス」)に格納されたことに応答して、会議開催場所である特定の会議室RAの位置にエアタグが登録される態様について例示する。
上記第1実施形態においては処理対象文書が「出張申請書」であるのに対して、この第2実施形態においては処理対象文書が「会議開催通知」である。また、この第2実施形態においては、場所種別情報(詳細には当該会議開催通知に関する次の作業場所候補)によって示される場所は、会議開催場所(会議場所)である。
また、この第2実施形態においては、エアタグを利用して登録される画像が直接に文書管理装置10に送信されるのではなく、一旦、画像サーバ90に転送されてバッファリングされた後に、文書管理装置10に転送される態様を例示する。
図13は、第2実施形態に係るエアタグ情報管理システム1(1Bとも称する)のシステム構成を示す図である。また、図14〜図16は、第1実施形態における図4〜図6にそれぞれ対応する図である。さらに、図17は、システム1Bにおける動作を示す図であり、第1実施形態の図8に対応する図である。
図13に示すように、このシステム1Bは、上記と同様の構成に加えて、さらに画像サーバ90を備えている。
図17に示すように、この第2実施形態においても、第1実施形態と同様の動作が実行される。
具体的には、まず、会議に先立って、会議参加ユーザUA等がクライアント30を操作すること等によって文書格納指令を文書管理装置10に対して付与する。文書管理装置10は、当該文書格納指令(換言すれば、対象文書に関する第1の処理(文書格納処理)の実行指令)を受け付けると、当該文書格納指令に応答して、文書管理装置(画像形成装置)10内の所定ボックス(「会議ボックス」)に対して対象文書(ここでは会議開催通知)を格納する。
つぎに、文書管理装置10は、「会議ボックス」に格納された文書(処理対象文書)の内容を解析する(ステップS11)。具体的には、文書管理装置10は、当該文書が「会議開催通知」(会議に関する文書)であるか否かを判定し、その判定結果に応じて、エアタグ登録動作を行うか否かを決定する。たとえば、当該文書が「会議開催通知」であると判定されるときには、文書管理装置10は、エアタグ登録動作を実行することを決定する。
そして、文書管理装置10は、格納対象文書(処理対象文書)の内容をさらに詳細に解析し、当該エアタグ登録動作で利用される各種の情報を収集する(ステップS12)。具体的には、文書管理装置10は、文書「会議開催通知」に関する更に詳細な情報を取得する。
図14は、文書「会議開催通知」から抽出され取得された情報BJ2を示す図である。ここでは、文書名「会議開催通知」、会議名「予算会議」、会議場所「会議室RA」、会議日時「2011年12月10日、13:00−18:00」、会議参加者「ユーザUA,UB,UC,UD」などの情報が、ボックスへの格納対象文書から抽出されるものとする。
また、文書管理装置10は、当該文書「会議開催通知」の特性(ここでは文書の種類)に応じた場所種別情報として「会議場所」を特定する(図17のステップS12)。具体的には、次に行うべき処理(会議議事録作成用の画像撮影処理)に対応する場所(会議場所)、換言すれば次の作業場所の候補、がエアタグのタグ位置(表示対象位置)として決定される。このようにして、文書管理装置10における第1の処理の対象文書「会議開催通知」に関連する場所種別情報「会議場所(会議開催場所)」が特定される。また、当該場所種別情報の具体的内容(「会議室RA」)が第2の処理の実行場所の候補地として特定される。換言すれば、文書「会議開催通知」から抽出された「会議場所の会議室RA」が第2の処理の実行場所の候補地として特定される。
さらに、文書管理装置10は、位置情報管理サーバ60と通信して、会議場所の内容として特定された「会議室RA」の位置情報(GPS情報)(図16参照)を取得する(ステップS13)。
ステップS14では、ステップS11〜S13で収集された各種の情報等に基づいて、エアタグ情報が生成される。図15は、生成されるエアタグ情報の一例を示す図である。
図15のエアタグ情報AJ2に対しては、識別用の番号「200002」が「タグID」(タグ識別子)として自動的に付与されている。また、エアタグ情報の「タグ種類」は、処理対象文書の種類に応じて決定される。ここでは、処理対象文書が「会議開催通知」であることを反映して、エアタグ情報AJ2の「タグ種類」として「議事録作成用タグ」が記録されている。さらに、エアタグ情報AJ2の「タグ位置」としては、ステップS13で取得された位置情報(会議室RAのGPS情報)(図16のデータDP2参照)が記録されている。エアタグ情報AJ2の「アクセス可能日時」としては、ステップS12で処理対象文書から取得された「会議日時」の時間帯(「2011年12月10日13:00〜18:00」)が記録されている。また、エアタグ情報AJ2の「アクセス可能ユーザ」としては、ステップS12で処理対象文書から取得された「会議参加者」(ユーザUA,UB,UC,UD)が記録されている。さらに、画像サーバ(画像の転送先サーバ)のアドレスとしては、文書管理装置10によって指定された画像サーバ90のIPアドレスが記録されている。また、エアタグ情報AJ2の「文書管理装置のIPアドレス」としては、当該処理対象文書の管理装置であるMFP10のIPアドレスが記録されている。なお、エアタグ情報AJ2の「添付画像」としては、最初の生成時点においては、いずれの画像も未だ登録されていない。
文書管理装置10は、このようにして処理対象文書に関するエアタグ情報AJ2を生成する。
さらに、文書管理装置10は、当該会議場所に関する当該エアタグ情報AJ2をエアタグ情報管理サーバ50に送信し、エアタグ情報管理サーバ50に当該エアタグ情報AJ2を登録させる(ステップS14,S16)。これにより、第1の処理(印刷処理)の後に実行される第2の処理(画像撮影処理)の候補地に関するエアタグ情報AJ2がエアタグ情報管理サーバ50に登録される。
また、文書管理装置10は、エアタグ情報AJ2と同じ内容のエアタグ情報TJ2を格納部5内に格納する(ステップS15)。後述するように、このエアタグ情報TJ2を用いて、会議議事録の生成処理等が実行される。
その後、上記の会議日時に携帯端末70によりプログラムPG2が実行される際において、認証処理を経てユーザUAが携帯端末70を用いてエアタグ情報管理サーバ50に対してログインすると、拡張現実が実現される。
ここにおいて、上記のエアタグ情報AJ2は会議室RAの位置情報をエアタグの「タグ位置」として有しているため、会議室RA付近で携帯端末70を用いることにより、会議室RA付近において当該エアタグ情報に対応するエアタグを表示することが可能である。具体的には、エアタグ「議事録作成用タグ」が撮影画像に対して重畳されて携帯端末70のタッチスクリーンTS上に表示される。
そして、ユーザUAが、会議場所にて携帯端末70を用いて当該会議場所に関するエアタグ「議事録作成用タグ」(図18参照)を表示させた後、当該エアタグ「議事録作成用タグ」をタッチスクリーンTS内における選択操作によって選択すると、ステップS21以降の処理が実行される。なお、ステップS22,S23においては、送信要求(ステップS21)に含まれていたタグID(当該エアタグのタグID)に基づいて特定されたエアタグに関する詳細情報(画像サーバのIPアドレスおよび文書管理装置10のIPアドレス等を含む)(図15参照)が送受信される。また、画像の転送処理は、画像サーバ90を介して実行される。詳細には、携帯端末70が画像サーバ90に対して文書管理装置10への画像の転送処理を依頼することによって画像の送信処理が実行される。この際、ステップS23で取得された、画像サーバ90のIPアドレスと文書管理装置10のIPアドレスとが利用されて、画像の転送処理が画像サーバ90に対して依頼される。そして、まず携帯端末70から画像サーバ90へと画像が送信され、その後、画像サーバ90から文書管理装置10へと当該画像が送信される。たとえば、会議室RA内における各種の撮影対象物(たとえば議事内容が筆記されたホワイトボード等)がユーザUAによって撮影された後に「転送」ボタンが押下されると、その撮影画像が画像サーバ90を介して文書管理装置10に転送される。画像サーバ90から文書管理装置10への画像転送動作は、文書管理装置10の低負荷時に実行されることが好ましい。なお、文書管理装置10よりも高いデータ送受信処理能力を有する画像サーバ90を介在させることによって、文書管理装置10がビジー中であっても携帯端末70から画像サーバ90への転送を比較的早期に完了させることができる。すなわち、携帯端末70側での処理終了待機期間を短縮することが可能である。換言すれば、画像サーバによるバッファリング機能を用いることによって、携帯端末70から画像サーバ90への転送を比較的早期に完了させることができる。
このようにして、携帯端末70を用いて当該会議場所で撮影される各種の撮影画像が、エアタグに関連付けられた送信先(ここでは文書管理装置10)へと送信される。
文書管理装置10は、画像サーバ90からの転送画像を受信すると、エアタグ情報TJ2を更新するとともに、エアタグ情報TJ2の更新動作に応答して、議事録の作成動作を実行する。詳細には、文書管理装置10は、所定の書式で予め準備された出張報告書の所定ページに設けられた「添付画像」の欄に、画像サーバ90を介して受信した画像(受信画像)MGを仮想的に貼付し、当該受信画像を有する議事録を作成する。
以上のような態様によれば、ユーザは、文書「会議開催通知」に関連する処理(会議場所での画像撮影処理等)を行う際に、エアタグを容易に利用することが可能である。すなわち、ユーザの利便性を向上させることができる。
<3.第3実施形態>
第3実施形態も、第1実施形態の変形例である。以下では、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
第3実施形態においては、作成途中の処理対象文書が文書管理装置10内における特定ユーザUA向けの個人ボックス(「個人ボックスBA」)に格納されたことに応答して、当該特定ユーザUAの自宅の存在位置(所在地)にエアタグが登録される態様について例示する。具体的には、作成途中の文書に関する2種類のエアタグ(文書取得用タグおよび文書保存用タグ)が登録される。
この第3実施形態においては処理対象文書が作成途中の文書であることを条件としてエアタグの登録動作が実行される。より詳細には、当該処理対象文書の個人ボックスへの格納動作が、週末(ここでは土曜日および日曜日)の前日(すなわち金曜日)において所定時刻以後の所定の時間帯(たとえば17時〜24時)に実行されることをも条件として、エアタグの登録動作が実行される。
また、この第3実施形態においては、場所種別情報(詳細には当該作成途中の処理対象文書に関する次の作業場所候補)によって示される場所は、文書作成者の自宅である。具体的には、文書管理装置10は、週末の前日(すなわち金曜日)の所定の時間帯(たとえば17時〜24時)にボックス格納処理が施された文書の特性(「作成中」)に応じた場所種別情報として「自宅」を特定する。
ユーザUAは、自らの携帯端末70(70a)を用いて、エアタグ情報管理サーバ50内に登録済みのエアタグ情報にアクセスし、当該携帯端末70に表示されるエアタグ(「文書取得用タグ」)を利用して、作成途中の文書を携帯端末70或いは自宅のコンピュータ30a等で受信することが可能である。
また、ユーザUAは、自らの携帯端末70(70a)を用いて、エアタグ情報管理サーバ50内に登録済みのエアタグ情報にアクセスし、当該携帯端末70に表示されるエアタグ(「文書保存用タグ」)を利用して、編集後の文書等を文書管理装置10に送信することも可能である。
図19は、第3実施形態に係るエアタグ情報管理システム1(1Cとも称する)のシステム構成を示す図である。図1と比較すると、ユーザUAの自宅内においてコンピュータ30bがさらに設けられている。このコンピュータ30bと携帯端末70とは自宅内のネットワーク(自宅内LAN)を介して互いに接続される。
また、この第3実施形態においても、第1実施形態と同様の動作(図8参照)が実行される。
具体的には、まず、金曜日の所定時刻以降において、或るユーザUAがクライアント30を操作すること等によって文書格納指令を文書管理装置10に対して付与する。文書管理装置10は、当該文書格納指令に応答して、文書管理装置(画像形成装置)10内の所定ボックス(個人ボックスBA)に対して作成途中の対象文書を格納する。
文書管理装置10は、「個人ボックス」に格納された文書(処理対象文書)を解析する(ステップS11)。具体的には、文書管理装置10は、当該文書が作成途中の文書(作成中文書)であるか否かを判定し、その判定結果等に応じて、エアタグ登録動作を行うか否かを決定する。たとえば、当該文書が作成途中の文書であり且つ個人ボックスへの当該文書の格納時刻が金曜日の所定の時間帯であると判定されるときには、文書管理装置10は、エアタグ登録動作を実行することを決定する。
なお、対象文書が作成途中の文書であるか否かは、たとえば、当該文書(ここでは「技術レビュー資料」)内の複数の項目(「1.概要」、「2.日程計画」、「3.××」、など)のうち、その内容が未記入の項目が存在するか否かに応じて判定されればよい(図20参照)。図20においては、文書「技術レビュー資料」における項目「2.日程計画」の本文内容が未だ記入されていない様子が示されている、この場合には、項目「2.日程計画」の内容が未記入であることが検出され、当該文書が作成途中の文書であると判定される。
あるいは、本文内容と目次との双方が存在する場合には、目次に含まれる複数の項目のうち、対応する内容が本文内容に存在しない項目が存在するか否かに応じて、文書が作成途中であるか否かが判定されるようにしてもよい。あるいは、作成途中であることを示すデータが対象文書内に存在するか否かに応じて、当該対象文書が作成途中の文書であるか否かが判定されるようにしてもよい。
そして、文書管理装置10は、格納対象文書(処理対象文書)をさらに詳細に解析し、当該エアタグ登録動作で利用される各種の情報を収集する(ステップS12)。
詳細には、文書管理装置10は、処理対象の作成中文書の作成ユーザを特定する。たとえば、文書管理装置10は、当該格納対象文書の格納先フォルダ(個人フォルダ)の所有ユーザUAを当該文書の作成ユーザとして特定する。
この実施形態においては、文書管理装置10は、処理対象文書の特性(ここでは「作成中」であること)に応じた場所種別情報として「(文書作成者の)自宅」を特定する。すなわち、文書管理装置10における第1の処理の対象文書に関連する場所種別情報「自宅」が特定される。また、当該場所種別情報「自宅」の具体的内容(文書作成者である特定ユーザUAの自宅等)が、第1の処理(印刷処理)の後に実行される第2の処理(文書の閲覧処理、編集処理あるいは保存処理)の候補地として、特定される。換言すれば、作成中の文書から抽出された「ユーザUAの自宅」が第2の処理の実行場所の候補地として特定される。
また、文書管理装置10は、位置情報管理サーバ60と通信して、作成ユーザUAの自宅の位置情報(GPS情報)(図22のデータDP3参照)を取得する(ステップS13)。
さらに、ステップS14では、ステップS11〜S13で収集された各種の情報等に基づいて、エアタグ情報が生成される。この実施形態においては、作成中文書に関して、文書編集用の2種類のタグ(具体的には、「文書取得用タグ」および「文書保存用タグ」)が生成されるものとする。図21は、生成されるエアタグ情報(「文書取得用タグ」のエアタグ情報)の一例を示す図である。
図21のエアタグ情報AJ3に対しては、識別用の番号「300003」が「タグID」(タグ識別子)として自動的に付与されている。また、エアタグ情報の「タグ種類」は、処理対象文書の特性に応じて決定される。ここでは、処理対象文書が作成中文書であることを反映して、エアタグ情報AJ3の「タグ種類」として、文書編集用の2種類のタグ(具体的には、「文書取得用タグ」および「文書保存用タグ」)のうちの一方の「文書取得用タグ」が記録されている。さらに、エアタグ情報AJ3の「タグ位置」としては、ステップS13で取得された位置情報(ユーザUAの自宅のGPS情報)(図22参照)が記録されている。エアタグ情報AJ3の「アクセス可能日時」としては、ここでは固定値の時間帯(直近の週末の土曜日および日曜日の終日)が記録されている。また、エアタグ情報AJ3の「アクセス可能ユーザ」としては、ステップS12で取得された作成ユーザUAが記録されている。さらに、エアタグ情報AJ3の「文書管理装置のIPアドレス」としては、当該処理対象文書の管理装置であるMFP10のIPアドレスが記録されている。また、エアタグ情報AJ3の「添付ファイル」としては、作成中の文書(送信対象の文書)のデータファイルが格納される。
文書管理装置10は、このようにして処理対象文書に関する「文書取得用タグ」のエアタグ情報AJ3(AJ31とも称する)を生成する。なお、「文書保存用タグ」のエアタグ情報AJ3(AJ32とも称する)も同様に生成される。「文書保存用タグ」と「文書取得用タグ」とは、互いに、そのタグ種類およびタグIDが相違する点を除いて同じ内容を有する。なお、エアタグ情TJ3の「添付ファイル」としては、作成中の文書(送信対象の文書)のデータファイルが格納される。すなわち、送信対象の文書は、文書管理装置10内のエアタグ情報TJ3に関連付けて格納されている。
さらに、文書管理装置10は、エアタグ情報AJ3(詳細にはAJ31,AJ32)をエアタグ情報管理サーバ50に送信し、エアタグ情報管理サーバ50に当該エアタグ情報AJ3を登録させる(ステップS14)。これにより、第1の処理(印刷処理)の後に実行される第2の処理(文書の閲覧処理、編集処理あるいは保存処理)の候補地に関するエアタグ情報AJ3がエアタグ情報管理サーバ50に登録される。
また、文書管理装置10は、エアタグ情報AJ3と同じ内容のエアタグ情報TJ3を格納部5内に格納する(ステップS15)。
その後、プログラムPG2が携帯端末70により週末の土曜日あるいは日曜日に実行される際において、認証処理を経てユーザUAが自宅内で携帯端末70を用いてエアタグ情報管理サーバ50に対してログインすると、拡張現実が実現される。
ここにおいて、上記のエアタグ情報AJ3はユーザUAの自宅の位置情報をエアタグの「タグ位置」として有しているため、ユーザUAの自宅で携帯端末70を用いることにより、ユーザUAの自宅付近において当該エアタグ情報に対応するエアタグを表示することが可能である。具体的には、図25に示すように、ユーザUAの自宅に関連付けられた2つのエアタグ情報AJ31,AJ32をそれぞれ可視化した2つのエアタグ(「文書取得用タグ」および「文書保存用タグ」)が撮影画像に重畳されてタッチスクリーンTS上に表示される。
そして、ユーザUAが、自宅にて携帯端末70を用いてエアタグ「文書取得用タグ」を表示させた後、当該エアタグ「文書取得用タグ」をタッチスクリーンTS内における選択操作によって選択すると、図23のステップS21以降の処理が実行される。
まず、ステップS21において、携帯端末70はエアタグ情報管理サーバ50と通信してエアタグ情報にアクセスする。具体的には、携帯端末70に表示されていたエアタグ「文書取得用タグ」の詳細情報を送信すべき旨の送信要求が、携帯端末70からエアタグ情報管理サーバ50へと送信される。エアタグ情報管理サーバ50は、送信要求に含まれていたタグID(当該エアタグのタグID)に基づいて特定されたエアタグに関する詳細情報(文書管理装置10のIPアドレス等を含む)(図21参照)を携帯端末70に送信する(ステップS22)。また、携帯端末70は、エアタグ情報管理サーバ50から詳細なエアタグ情報を受信する(ステップS23)。
また、携帯端末70は、図26のような画面をタッチスクリーンTS上に表示する。この画面には、取得した文書データの格納先に関する2つの選択肢が表示されている。一方の選択肢「携帯端末に表示する」は、文書(詳細にはそのデータ)を携帯端末70内に保存するとともに、当該文書をタッチスクリーンTSに表示する動作を指示する選択肢である。他方の選択肢「文書を指定保存先に保存する」は、文書(詳細にはそのデータ)を、指定欄DG1で指定された保存先(たとえば、自宅LAN内のコンピュータ30bの所定フォルダ)に保存する動作を指示する選択肢である。
このような選択操作に応じて、文書の送信要求が携帯端末70から文書管理装置10へと送信され(ステップS25)、当該文書が文書管理装置10から携帯端末70(あるいは自宅内コンピュータ30b)に送信される(ステップS26)。なお、送信要求は、上記のタグIDを含んでおり、当該タグIDを介して当該文書が特定される。
たとえば、ユーザUAがタッチスクリーンTS内の前者の選択肢「携帯端末に表示する」を選択する場合には、当該選択結果を含む送信要求が文書管理装置10に向けて送信される(ステップS25)。そして、文書管理装置10は、当該送信要求に応答して当該文書を送信し携帯端末70内に当該文書を保存させる(ステップS26)とともに、携帯端末70は、受信した文書をタッチスクリーンTS上に表示する(ステップS27)。
なお、ユーザUAがタッチスクリーンTS内の後者の選択肢「文書を指定保存先に保存する」を選択する場合には、当該選択結果を含む送信要求が文書管理装置10に向けて送信される(ステップS25)。そして、文書管理装置10は、当該送信要求に応答して当該文書を送信し、指定欄DG1で指定された保存先(たとえば、自宅内コンピュータ30bの所定フォルダ)に当該文書を保存させる(ステップS26)。この場合には、文書の表示および編集動作は、自宅内コンピュータ30bを用いて行われればよい。
ここにおいて、送信対象の文書は、エアタグ情報AJ3内のエアタグIDを用いて特定される。上述のように、送信対象の文書は、文書管理装置10内のエアタグ情報TJ3に関連付けて格納されている。また、文書管理装置10内のエアタグ情報TJ3とエアタグ情報管理サーバ50内のエアタグ情報AJ3とは、共通のエアタグIDを有している。エアタグ情報AJ3のエアタグIDをも有する文書送信要求が、文書管理装置10に送信されると、文書管理装置10は、受信したエアタグIDを用いてエアタグ情報TJ3を特定し、当該エアタグ情報TJ3に関連付けて格納されている文書を送信対象文書として特定する。なお、エアタグ情報TJ3は、エアタグ情報管理サーバ50内のエアタグ情報AJ3と文書とを関連付ける情報(関連付け情報)であるとも表現される。
以上のように、携帯端末70は、ユーザUAの操作に応じて、エアタグ情報管理サーバ50内のエアタグ情報AJ31にアクセスし、携帯端末70のタッチスクリーンTSにエアタグ「文書取得用タグ」を表示する。そして、ユーザUAの操作指示に応じて、携帯端末70は、文書管理装置10に対して文書を送信すべき旨の送信要求(換言すれば、文書の取得要求(文書取得要求))を文書管理装置10に送信する。このように、携帯端末70に表示されるエアタグ「文書取得用タグ」を利用して文書取得指示が受け付けられ、当該文書取得指示に基づく文書取得要求が携帯端末70から文書管理装置10へと送信される。一方、文書管理装置10は、受信した文書取得要求に基づいて、携帯端末70(あるいは携帯端末70による指定送信先)に向けて文書(詳細にはそのデータ)を送信する。これにより、携帯端末70(あるいは携帯端末70による指定送信先)によって文書(文書データ)が取得される。
このようなエアタグ「文書取得用タグ」を用いた文書取得動作が実行された後、他方のエアタグ「文書保存用タグ」を用いた文書保存動作も同様にして実行される。
具体的には、ユーザUAが、自宅にて携帯端末70(あるいは自宅内コンピュータ30b等)を用いて対象文書を表示あるいは編集した後に、図25の画面内において、当該エアタグ「文書保存用タグ」をタッチスクリーンTS内における選択操作によって選択すると、図24のステップS21以降の処理が実行される。
まず、ステップS21において、携帯端末70はエアタグ情報管理サーバ50と通信してエアタグ情報にアクセスする。具体的には、携帯端末70に表示されていたエアタグ「文書保存用タグ」の詳細情報を送信すべき旨の送信要求が、携帯端末70からエアタグ情報管理サーバ50へと送信される。エアタグ情報管理サーバ50は、送信要求に含まれていたタグID(当該エアタグのタグID)に基づいて特定されたエアタグに関する詳細情報(文書管理装置10のIPアドレス等を含む)(図21参照)を携帯端末70に送信する(ステップS22)。また、携帯端末70は、エアタグ情報管理サーバ50から詳細なエアタグ情報を受信する(ステップS23)。
また、携帯端末70は、図27のような画面をタッチスクリーンTS上に表示する。この画面には、文書データの保存先に関する2つの選択肢が表示されている。一方の選択肢「携帯端末の表示内容をMFPに保存する」は、携帯端末70に表示されている文書(詳細にはそのデータ)をMFP10に保存する動作を指示する選択肢である。他方の選択肢「PC内の文書をMFPに保存する」は、(コンピュータ30b等で表示ないし編集されて)指定欄DG2で指定された場所に存在する文書(詳細にはそのデータ)を、MFP10に保存する動作を指示する選択肢である。
このような選択操作に応じて、文書の保存要求が携帯端末70から文書管理装置10へと送信される(ステップS28)。当該保存要求に応答して、文書管理装置10は、携帯端末70(あるいは自宅内コンピュータ30b等)から送信されてきた当該文書を保存する(ステップS29)。
たとえば、ユーザUAがタッチスクリーンTS内の前者の選択肢「携帯端末の表示内容をMFPに保存する」を選択する場合には、当該選択結果を含む保存要求が携帯端末70から文書管理装置10に向けて送信される(ステップS28)。当該保存要求に応答して、文書管理装置10は、携帯端末70から送信されてきた当該文書を保存する(ステップS29)。
なお、ユーザUAがタッチスクリーンTS内の後者の選択肢「PC内の文書をMFPに保存する」を選択する場合には、当該選択結果を含む保存要求が携帯端末70から文書管理装置10に向けて送信される(ステップS28)。当該保存要求に応答して、文書管理装置10は、指定欄DG2で指定された保存元(たとえば、自宅内コンピュータ30bの所定フォルダ)から直接送信されてきた(あるいは携帯端末70を介して送信されてきた)当該文書を保存する(ステップS29)。
以上のように、携帯端末70は、ユーザUAの操作に応じて、エアタグ情報管理サーバ50内のエアタグ情報AJ32にアクセスし、携帯端末70のタッチスクリーンTSにエアタグ「文書保存用タグ」を表示する。そして、ユーザUAの操作指示に応じて、携帯端末70は、文書管理装置10に対して文書を受信すべき旨の送信要求(換言すれば、文書の保存要求(文書保存要求))を文書管理装置10に送信する。すなわち、携帯端末70に表示されるエアタグ「文書保存用タグ」を利用して文書保存指示が受け付けられ、当該文書保存指示に基づく文書保存要求が携帯端末70から文書管理装置10へと送信される。一方、文書管理装置10は、受信した文書保存要求に基づいて、携帯端末(あるいは携帯端末70による指定保存元(指定送信元))から送信されてきた文書(詳細にはそのデータ)を受信し、当該文書を文書管理装置10内に保存する。これにより、携帯端末70(あるいは携帯端末70による指定送信元)内の文書(文書データ)が文書管理装置10に保存される。
このような態様によれば、ユーザは、作成中の文書に関連する処理(作成中文書の編集処理等)を行う際に、エアタグを容易に利用することが可能である。すなわち、ユーザの利便性を向上させることができる。
<4.第4実施形態>
第4実施形態は、第3実施形態の変形例である。以下では、第3実施形態との相違点を中心に説明する。
第4実施形態においては、共有文書である処理対象文書が文書管理装置10内における共有ボックス(「共有ボックス」)に格納されたことに応答して、当該共有ボックスの共有ユーザUA,UB,UCの現在位置にエアタグが登録される態様について例示する。
この第4実施形態においては、場所種別情報(詳細には当該共有文書である処理対象文書に関する次の作業場所候補)によって示される場所は、各共有者の現在位置である。換言すれば、文書管理装置10は、処理対象文書の特性(ここでは共有文書であること)に応じた場所種別情報として「文書共有者の現在位置」を特定する。また、当該場所種別情報「文書共有者の現在位置」の具体的内容(文書共有者である特定ユーザUA,UB,UCの現在位置であること等)が、第1の処理(印刷処理)の後に実行される第2の処理(文書の閲覧処理、編集処理あるいは保存処理)の候補地として、特定される。換言すれば、作成中の文書から抽出された「ユーザUA,UB,UCの現在位置」が第2の処理の実行場所の候補地として特定される。
図28は、第4実施形態に係るエアタグ情報管理システム1(1Dとも称する)のシステム構成を示す図である。各共有者は、それぞれ、携帯端末70a,70b,70cをそれぞれ携帯する。また、コンピュータ30bは、携帯端末70bに対して社内ネットワーク等を介して接続される。
また、この第4実施形態においても、第1実施形態と同様の動作(図8参照)が実行される。
具体的には、まず、複数の共有者のうちの或るユーザUAがクライアント30を操作すること等によって文書格納指令を文書管理装置10に対して付与する。文書管理装置10は、当該文書格納指令に応答して、文書管理装置(画像形成装置)10内の所定ボックス(共有ボックス)に対して共有文書を格納する。
文書管理装置10は、文書格納処理の対象文書が共有文書であるか否かを判定し、その判定結果等に応じて、エアタグ登録動作を行うか否かを決定する(ステップS11)。具体的には、「共有ボックス」に文書(処理対象文書)が格納されると、当該文書は共有文書であると判定され、文書管理装置10は、エアタグ登録動作を実行することを決定する。
そして、文書管理装置10は、格納対象文書(処理対象文書)をさらに詳細に解析し、当該エアタグ登録動作で利用される各種の情報を収集する(ステップS12)。
詳細には、文書管理装置10は、処理対象の共有文書の共有ユーザ(共有者)を特定する。たとえば、文書管理装置10は、当該文書ごとに設定された共有者指定データに基づいて、共有ユーザUA,UB,UCを特定する。あるいは、文書管理装置10は、当該文書の格納先フォルダ(共有フォルダ)の共有ユーザUA,UB,UCを当該文書の作成ユーザとして特定するようにしてもよい。
また、文書管理装置10は、位置情報管理サーバ60と通信して、各共有ユーザUA,UB,UCの現在位置情報(GPS情報)(図30のデータDP4参照)を取得する(ステップS13)。
さらに、ステップS14では、ステップS11〜S13で収集された各種の情報等に基づいて、エアタグ情報が生成される。この第4実施形態においても、第3実施形態と同様に、処理対象文書に関して、文書編集用の2種類のタグ(具体的には、「文書取得用タグ」および「文書保存用タグ」)が生成されるものとする。図29は、生成されるエアタグ情報(「文書取得用タグ」のエアタグ情報)の一例を示す図である。
図29のエアタグ情報AJ4に対しては、識別用の番号「400004」が「タグID」(タグ識別子)として自動的に付与されている。また、エアタグ情報の「タグ種類」は、処理対象文書の種類に応じて決定される。ここでは、処理対象文書が共有文書であることを反映して、エアタグ情報AJ4の「タグ種類」として、文書編集用の2種類のタグ(具体的には、「文書取得用タグ」および「文書保存用タグ」)のうちの一方の「文書取得用タグ」が記録されている。さらに、エアタグ情報AJ4の「タグ位置」としては、ステップS13で取得された位置情報(詳細には、ユーザUA,UB,UCの現在位置を示すGPS情報)(図30参照)が記録されている。エアタグ情報AJ4の「アクセス可能日時」としては、たとえば共有開始時点(文書格納時点)から24時間の期間が記録されている。また、エアタグ情報AJ4の「アクセス可能ユーザ」としては、ステップS12で取得された共有ユーザUA,UB,UCが記録されている。さらに、エアタグ情報AJ4の「文書管理装置のIPアドレス」としては、当該処理対象文書の管理装置であるMFP10のIPアドレスが記録されている。また、エアタグ情報AJ4の「添付ファイル」としては、共有対象の文書のデータファイルが格納される。
文書管理装置10は、このようにして処理対象文書に関する一のエアタグ情報AJ4(AJ41とも称する)を生成する。なお、「文書保存用タグ」のエアタグ情報AJ4(AJ42とも称する)も同様に生成される。「文書保存用タグ」と「文書取得用タグ」とは、そのタグ種類およびタグIDが相違する点を除いて同じ内容を有する。
さらに、文書管理装置10は、当該エアタグ情報AJ4(詳細にはAJ41,AJ42)をエアタグ情報管理サーバ50に送信し、当該エアタグ情報AJ4をエアタグ情報管理サーバ50に登録させる(ステップS14)。これにより、第1の処理(印刷処理)の後に実行される第2の処理(文書の閲覧処理、編集処理あるいは保存処理)の候補地に関するエアタグ情報AJ4がエアタグ情報管理サーバ50に登録される。
また、文書管理装置10は、エアタグ情報AJ4と同じ内容のエアタグ情報TJ4を格納部5内に格納する(ステップS15)。
その後、プログラムPG2が各共有者の携帯端末70により実行される際において、認証処理を経て各共有者が携帯端末70を用いてエアタグ情報管理サーバ50に対してログインすると、拡張現実が実現される。
ここにおいて、上記のエアタグ情報AJ4は、共有者UA,UB,UCの現在位置情報をエアタグの「タグ位置」として有している。そのため、各共有者が携帯端末70を用いることにより、各共有者の現在位置付近において当該エアタグ情報に対応するエアタグを表示することが可能である。具体的には、図25と同様の画面が各携帯端末70のタッチスクリーンTSに表示される。
そして、各共有者(例えばユーザUB)が、携帯端末70を用いてエアタグ「文書取得用タグ」を表示させた後、当該エアタグ「文書取得用タグ」をタッチスクリーンTS内における選択操作によって選択すると、図23のステップS21以降の処理が実行される。すなわち、エアタグ「文書取得用タグ」を用いた文書取得動作が実行される。
また、他方のエアタグ「文書保存用タグ」を用いた文書保存動作も同様にして実行される(図24参照)。
以上のような態様によれば、ユーザは、作成中の文書に関連する処理(作成中文書の編集処理等)を行う際に、エアタグを容易に利用することが可能である。すなわち、ユーザの利便性を向上させることができる。
なお、ここでは、3人の共有者に対して共通のエアタグ情報が生成される態様が例示されているが、これに限定されず、3人の共有者に対してそれぞれ別個のエアタグ情報が生成されるようにしてもよい。
また、各タグ情報内における各共有者の現在位置を示す位置情報は、各共有者の移動に伴って更新されることが好ましい。具体的には、各共有者によって所持されている各携帯端末70の位置情報が位置情報管理サーバ60において随時更新されるとともに、エアタグ情報も所定時間間隔で更新されることが好ましい。たとえば、文書管理装置10が所定時間間隔(たとえば10分間隔)で位置情報管理サーバ60と通信してエアタグ情報の各共有者の最新の現在位置を取得し、エアタグ情報内の「共有者の現在位置」が変更されていることを検出すると、エアタグ情報管理サーバ50に対してエアタグ情報の更新動作を行うようにすればよい。これにより、更新後のエアタグ情報内の「タグ位置」は、各共有者の最新の現在位置を反映した情報に変更される。
<5.変形例等>
以上、この発明の実施の形態について説明したが、この発明は上記説明した内容のものに限定されるものではない。
たとえば、上記第1実施形態においては文書に関する印刷処理等に応じてエアタグ登録動作が実行される態様が例示され、上記第2〜第4実施形態においては文書に対するボックス格納処理に応じてエアタグ登録動作が実行される態様が例示されている。ただし、これに限定されず、各実施形態において、印刷処理、スキャン処理、コピー処理、ボックス格納処理のいずれに応じてエアタグ登録動作が実行されるようにしてもよい。具体的には、第1実施形態において、ボックスへの格納動作に応じてエアタグ登録動作が実行されるようにしてもよい。あるいは、上記第2〜第4実施形態において文書に対するスキャン処理等に応じてエアタグ登録動作が実行されるようにしてもよい。
また、上記各実施形態においては、それぞれ別態様において複数のタグ(「出張報告書作成タグ」、「議事録作成タグ」、(作成中文書向けの)「文書取得用タグ」、(共有文書向けの)「文書取得用タグ」等)が登録等される態様が例示されているが、これに限定されない。たとえば、これら複数のタグが共通のシステムにおいて登録等されるようにしてもよい。この場合には、たとえば、上記4つの実施形態のそれぞれにおけるエアタグの登録実行条件をそれぞれ満たすか否かを、当該システムにおける文書管理装置10が判定し、充足された当該登録実行条件に対応するエアタグの登録動作を文書管理装置10等が実行するようにすればよい。
また、上記第3実施形態(および第4実施形態)においては、エアタグ情報管理サーバ50内のエアタグ情報AJ3(,AJ4)と文書管理装置10内のエアタグ情報TJ3(,TJ4)との双方に文書のデータファイルが格納される態様が例示されているが、これに限定されない。たとえば、エアタグ情報管理サーバ50内のAJ3(,AJ4)には当該文書のデータファイルは格納されないようにしてもよい。