JP2013159905A - コンクリート構造物のクーリング工法 - Google Patents

コンクリート構造物のクーリング工法 Download PDF

Info

Publication number
JP2013159905A
JP2013159905A JP2012020115A JP2012020115A JP2013159905A JP 2013159905 A JP2013159905 A JP 2013159905A JP 2012020115 A JP2012020115 A JP 2012020115A JP 2012020115 A JP2012020115 A JP 2012020115A JP 2013159905 A JP2013159905 A JP 2013159905A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cooling
pipe
cement
hole
cooling hole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012020115A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5779113B2 (ja
Inventor
Tatsuya Nukushina
達也 温品
Kenzo Watanabe
賢三 渡邉
Shuji Yanai
修司 柳井
Atsushi Kumabe
淳 熊部
Arihisa Watanabe
有寿 渡邊
Noboru Sakata
昇 坂田
Kimio Saito
公生 齋藤
Daisuke Sakai
大輔 酒井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kajima Corp
Original Assignee
Kajima Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kajima Corp filed Critical Kajima Corp
Priority to JP2012020115A priority Critical patent/JP5779113B2/ja
Publication of JP2013159905A publication Critical patent/JP2013159905A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5779113B2 publication Critical patent/JP5779113B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Bridges Or Land Bridges (AREA)
  • On-Site Construction Work That Accompanies The Preparation And Application Of Concrete (AREA)

Abstract

【課題】一定の高さを有するコンクリート構造物を構築するのに有用なクーリング工法を提供すること。
【解決手段】一リフト目の第一打設工程の際、第一冷却パイプ12の開口12aと横方向に離間した位置に、第一位置決めパイプ13を設ける。二リフト目の第二打設工程の際、第一位置決めパイプ13に第二冷却パイプ22の下端部を接続する。これにより、第一冷却パイプ12と第二冷却パイプ22とを独立に設け、第一冷却パイプ12及び第二冷却パイプ22を短くする。また、第二型枠21内に供給するセメント系材料を、硬化した一リフト目のセメント系材料の上面を介して、第一冷却パイプ12に充填する。これにより、セメント系材料を、第一冷却パイプ12の下端部まで直接落下することなく、第一冷却パイプ12に充填する。
【選択図】図2

Description

本発明は、コンクリート構造物のクーリング工法に関する。
一般に、コンクリート構造物の施工に使用されるセメント系材料(コンクリート、モルタル、セメントペースト等)は、水和発熱に起因する温度応力により、ひび割れ等を起こす場合がある。このひび割れ等を防止する方法として、打設したセメント系材料を冷却する方法(クーリング)が知られている。
例えば、以下の特許文献1には、コンクリート躯体を構築する予定の領域に、垂直方向に延在する管体を複数本配設し、コンクリートの打設時に、管体に給水管を挿入して水を供給することにより、コンクリートを冷却する方法が記載されている。
特許文献2には、コンクリート構造物を構成するコンクリートスラブ用の型枠内に、水平方向に延在する直線状の管路を複数設置し、型枠内にコンクリートを打設した後に、各管路に冷触媒を流すことにより、コンクリートを冷却する方法が記載されている。
特許文献3には、鉛直に立設された中空鋼管の内部に送風ダクトを吊り下げ、中空鋼管の周囲にフレッシュコンクリートを打設するのに伴い、送風ダクトにより中空鋼管の内部に空気を供給することで、フレッシュコンクリートを冷却する方法が記載されている。
特開2007−303159号公報 特開2009−235808号公報 特開2011−32658号公報
しかしながら、橋脚や橋台等の一定の高さを有するコンクリート構造物を施工する際、上述のような鉛直方向のパイプに水や空気を供給する方法を適用する場合、パイプが長くなる。このため、パイプの設置が困難になり、施工に時間やコストがかかってしまう。また、水や空気を供給するためのパイプは、最終的にはセメント系材料を充填して埋める場合がある。この場合、パイプが長いと、セメント系材料の充填が困難になり、施工にさらに時間やコストがかかってしまう。さらに、上述のような水平方向のパイプに水や空気を供給する方法を適用する場合、高さ方向に多数のパイプを設ける必要があり、やはり、施工に時間やコストがかかってしまう。
本発明は、このような課題を解決するために成されたものであり、一定の高さを有するコンクリート構造物を構築するのに有用なクーリング工法を提供することを目的とする。
ここで、本発明者は、研究を重ねた結果、橋脚や橋台等のコンクリート構造物を施工する場合に、コンクリート構造物を高さ方向に複数段(リフト)に分け、各リフトについて打設及びクーリングを行う方法を考案した(図9参照)。すなわち、まず、図9(a)に示すように、一リフト目の型枠101内にパイプ102を配置し、型枠101内にセメント系材料を充填する。その後、図9(a)に示すように、パイプ102の下端部付近まで送風管103を挿入し、送風管103によりパイプ102内に空気を供給してクーリングを行う。次に、図9(b)に示すように、一リフト目の型枠101の上方に二リフト目の型枠111を設けるとともに、一リフト目のパイプ102の上端部に二リフト目のパイプ112を接続する。そして、二リフト目の型枠111内にセメント系材料を充填する際、そのセメント系材料の一部を二リフト目のパイプ112を介して一リフト目のパイプ102に充填し、一リフト目のパイプ102を埋める。そして、図9(b)に示すように、送風管103により二リフト目のパイプ112に空気を供給してクーリングを行う。以降は、上述の工程を繰り返すことで、コンクリート構造物100を施工することができる。なお、図9に示す型枠101,111は、例えば、高さ5m程度のものを想定している。
しかし、この方法では、一リフト目のパイプ102を埋める際、セメント系材料が二リフト目のパイプ112の上端部から一リフト目のパイプ102の下端部まで直接落下することになるため、落下の衝撃でセメント系材料の含有物が分離し、セメント系材料の品質が劣化する可能性がある。そこで、本発明者は、さらに研究を重ねた結果、本発明を想到するに至った。
本発明に係るコンクリート構造物のクーリング工法は、第一型枠内にセメント系材料を供給し、上下方向に延び且つ上端部に開口を有する第一冷却孔と、第一冷却孔の開口から横方向に離間した位置に設けられた位置決め手段とを備える第一構造物を構築する第一打設工程と、第一冷却孔内に気体を供給する第一クーリング工程と、第一構造物の上方に第二型枠を設け、第二型枠内にセメント系材料を供給し、第一冷却孔内にセメント系材料を充填するとともに、上下方向に延び且つ上端部に開口を有する第二冷却孔を備える第二構造物を構築する第二打設工程と、第二冷却孔内に気体を供給する第二クーリング工程と、を備え、第二冷却孔は、下端部が位置決め手段に接続された状態で上下方向に延びるパイプによって形成されたものである。
本発明に係るコンクリート構造物のクーリング工法では、第一打設工程の際、第一冷却孔の開口と離間した位置に位置決め手段が設けられ、第二打設工程の際、当該位置決め手段に第二冷却孔を形成するパイプが接続される。これにより、第一冷却孔と第二冷却孔とが独立に設けられる。従って、一定の高さを有するコンクリート構造物を施工する場合でも、各冷却孔を短くすることができため、冷却孔を容易に設けることができる。また、各冷却孔を短くすることができるため、冷却孔を埋める際にセメント系材料を容易に充填できる。従って、コンクリート構造物を容易に施工できる。
また、第二冷却孔は第一冷却孔と離間して独立に設けられるため、第二型枠に供給されたセメント系材料を、硬化した一段目のセメント系材料の上面を介して、第一冷却孔に充填することができる。このため、セメント系材料は、第一冷却孔の下端部まで直接落下することなく、第一冷却孔に充填される。従って、セメント系材料の品質の劣化を防止できる。
位置決め手段はパイプと係合可能な筒状体であり、当該筒状体とパイプとは外側からセメント系材料が侵入しないように接続されていることが好ましい。こうすると、第二型枠にセメント系材料を供給する際に、第二冷却孔であるパイプが詰まってしまうことを防止できる。
第一冷却孔及び第二冷却孔の少なくとも一方は、円筒状のパイプからなり内径が25〜500mmであることが好ましい。こうすると、砂利を含有するコンクリートをセメント系材料としてパイプに充填できると共に、コンクリート構造物の強度を確保できる。
第一構造物は、第一冷却孔を複数備え、当該複数の冷却孔は0.5〜2mの間隔で立設されていることが好ましい。第二構造物は、第二冷却孔を複数備え、当該複数の冷却孔は0.5〜2mの間隔で立設されていることが好ましい。こうすると、セメント系材料を好適に冷却できる。
第一冷却孔の内面はセメント系材料の硬化物からなり、第一クーリング工程において、第一冷却孔の底部に水を溜め、水の中に挿入した送風管を通じて気体を供給してもよい。第二構造物からパイプを取り除く工程を更に備え、第二クーリング工程において、第二冷却孔の底部に水を溜め、水の中に挿入した送風管を通じて気体を供給してもよい。こうすると、冷却孔に供給された気体の湿度が上昇し、乾燥に起因するセメント系材料のひび割れ等を防止できる。
また、上述のような効果が好適に発揮されるコンクリート構造物として、橋台又は橋脚が挙げられる。
本発明によれば、一定の高さを有するコンクリート構造物を構築するのに有用なクーリング工法を提供することができる。
本発明の第一実施形態に係るクーリング工法により構築される第一構造物を示す概略斜視図である。 図1の第一構造物の上方に構築された第二構造物を示す概略斜視図である。 セメント系材料の橋脚を有する橋梁の一例を示す斜視図である。 図3の橋脚の充実断面の例を示す斜視図である。 図3の橋脚の中空断面の例を示す斜視図である。 橋台を有する橋の一例を示す斜視図である。 図6の橋台を示す斜視図である。 本発明の第二実施形態に係るクーリング工法の第一クーリング工程を実施している様子を示す概略斜視図である。 コンクリート構造物のクーリング工法を示す一例である。
以下、図面を参照しつつ本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、同一又は相当要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
[第一実施形態]
まず、本実施形態に係るクーリング工法により構築される構造物について説明する。
図1は本発明の第一実施形態に係るクーリング工法の第一打設工程及び第一クーリング工程を示す概略斜視図、図2は図1に続く第二打設工程及び第二クーリング工程を示す概略斜視図、図3はセメント系材料の橋脚を有する橋梁を示す斜視図である。図3に示すように、本実施形態に係るクーリング工法は、例えば、橋梁200の橋脚201の構築に適用することができる。本実施形態に係るクーリング工法においては、橋脚201は、高さ方向に0.5〜10m程度で複数段(リフト)に分けられ、各リフトについて打設及びクーリングが行われる。
第一打設工程を経ることで、第一構造物10が構築される(図1参照)。第一構造物10は、セメント系材料が充填される第一型枠11内に、第一冷却パイプ(第一冷却孔)12及び第一位置決めパイプ(位置決め手段)13を備えている。
第一型枠11は、例えば、高さ0.5〜10m程度、一辺0.3〜8m程度の四角筒状を呈している。充填するセメント系材料としては、例えば、セメントペースト、モルタル、コンクリート等を使用することができる。なお、セメントペーストとは、セメント及び水等を含有する材料を意味する。モルタルとは、セメント及び水等に加え、セメントよりも粒径が大きい砂を含有する材料を意味する。コンクリートとは、砂、セメント及び水等に加え、砂よりも粒径が大きい砂利を含有する材料を意味する。
第一冷却パイプ12は、第一型枠11内に複数本(ここでは4本)立設されており、略鉛直に上下方向に延びている。第一冷却パイプ12は、上端部に開口12aを有している。第一冷却パイプ12の上端部は、第一型枠11内に充填したセメント系材料が開口12aから侵入しないように、セメント系材料が充填される高さよりも上方に10cm以内程度で突出させてもよい。第一冷却パイプ12の下端部は、有底にすること等により、第一型枠11内に充填したセメント系材料が進入しないようになっている。第一冷却パイプ12の下端部と第一型枠11内の底部との距離は、例えば0〜10cm程度となっている。
第一冷却パイプ12は円筒状のパイプであり、その内径は、好ましくは25〜500mm程度となっており、より好ましくは100〜150mm程度となっている。内径が25mm以上であると、比較的粒径の大きい砂利等を充填できるため、後述する第二打設工程で第一冷却パイプ12を埋める際に、セメントペーストやモルタルに比して安価なコンクリートを使用できる。また、内径が25mm以上であると、後述するクーリング工程の際に空気を充分供給できるため、セメント系材料を好適に冷却できる。一方、内径が500mm以下であると、クーリング工程の際に送風管14から供給される空気の風速の低下を防止できるため、セメント系材料を好適に冷却できる。また、内径が500mm以下であると、コンクリート構造物中のセメント系材料の密度を確保できるため、コンクリート構造物の強度を向上できる。
隣接する第一冷却パイプ12,12の間隔(軸線同士の間隔)d1は、好ましくは0.5〜2.0m程度であり、より好ましくは0.75〜1.5m程度である。間隔d1が0.5m以上であると、コンクリート構造物中のセメント系材料の密度を充分確保できるため、コンクリート構造物の強度を向上できる。一方、間隔d1が2.0m以下であると、クーリング工程の際に空気を充分供給できるため、セメント系材料を好適に冷却できる。第一冷却パイプ12としては、例えば、PC鋼材で形成されたシース管や鋼管等を用いることができる。
第一位置決めパイプ13は、第一冷却パイプ12の開口12aと水平方向(横方向)に離間した位置に複数本(ここでは4本)設けられている。第一位置決めパイプ13は、上端部に開口13aを有している。第一位置決めパイプ13の上端部は、セメント系材料が充填される高さよりも上方に20cm程度以上突出している。位置決め手段13の下端部は、有底としてもよいし開放されていてもよい。
第一位置決めパイプ13は円筒状のパイプであり、後述する第二冷却パイプ22と係合可能とされている。隣接する第一位置決めパイプ13,13の間隔(軸線同士の間隔)d2は、第一冷却パイプ12の間隔d1と同様に、好ましくは0.5〜2.0m程度であり、より好ましくは0.75〜1.5m程度である。第一位置決めパイプ13としては、例えば、第一冷却パイプ12と同様にPC鋼材で形成されたシース管や鋼管等を用いることができる。
第二打設工程を経ることで、第一構造物10の上方に、第二構造物20が構築される(図2参照)。第二構造物20は、一リフト目の第一構造物10と略同様に構成されており、セメント系材料が充填される第二型枠21内に、第二冷却パイプ(第二冷却孔)22及び第二位置決めパイプ(位置決め手段)23を備えている。第二型枠21は、第一型枠11と同様に構成されている。
第二冷却パイプ22は、第一冷却パイプ12と略同様に構成されており、下端部が上述の第一位置決めパイプ13と接続された状態で上下方向に延びている。第二冷却パイプ22は、上端部に開口22aを有している。第二位置決めパイプ23は、第一位置決めパイプ13と略同様に構成されており、上端部に開口23aを有している。
次に、本実施形態に係るクーリング工法について説明する。
図1に示すように、本実施形態に係るクーリング工法では、まず、第一型枠11及び第一冷却パイプ12を設ける。第一冷却パイプ12は、不図示の架台や鉄筋等に固定する。
次に、第一型枠11内にセメント系材料を供給するとともに、第一冷却パイプ12の開口12aと水平方向に離間した位置でセメント系材料に第一位置決めパイプ13の下端部を埋め込み、第一構造物10を構築する(第一打設工程)。なお、第一位置決めパイプ13は、第一型枠11内にセメント系材料を供給する前に、予め架台や鉄筋等に固定しておいてもよい。
次に、第一冷却パイプ12の下端部付近まで送風管14を挿入して、送風管14により第一冷却パイプ12内に空気(気体)を供給する(第一クーリング工程)。これにより、第一型枠11内に充填されたセメント系材料が冷却される。また、充填されたセメント系材料の上方の架台等から、作業員が棒状のバイブレータをセメント系材料中に挿入して、セメント系材料を締め固める。
送風管14の材質は熱伝達率が高いものが好ましく、例えば、亜鉛メッキを施したもの、鉄、真鍮、ブリキ、アルミ等が好ましい。また、塩化ビニルやアクリル等も適用可能である。また、送風管14により供給する空気として外気を使用すると、冷却コストを低減することができる。
図2に示すように、一リフト目の構築が完了した後、次に、第一構造物10の上方に第二型枠21を設けるとともに、第二冷却パイプ22の下端部を上述の第一位置決めパイプ13の開口13aに差し込み、第二冷却パイプ22と第一位置決めパイプ13とを外側からセメント系材料が侵入しないように接続する。接続は、例えば溶接等により行うことができる。また、第二冷却パイプ22及び第一位置決めパイプ13にねじ山を形成し、シールテープを介して螺合してもよい。
次に、第二型枠21内にセメント系材料を供給する際、併せて、第一冷却パイプ12内にもセメント系材料を充填するとともに、第二冷却パイプ22の開口22aと水平方向に離間した位置でセメント系材料に第二位置決めパイプ23を埋め込み、第二構造物20を構築する(第二打設工程)。なお、第二位置決めパイプ23は、第二型枠21内にセメント系材料を供給する前に、予め架台や鉄筋等に固定しておいてもよい。
ここで、第一冷却パイプ12内にセメント系材料を充填する際、例えば、セメント系材料を供給するためのホースを第二型枠21上より垂下させる。また、作業員を第二型枠21内に進入させて、硬化した一リフト目のセメント系材料の上面等に配置する。そして、作業員がホースの先端を第一冷却パイプ12の下端部から1.5m以内程度の位置まで挿入する。これにより、セメント系材料を第二型枠21上から直接落下させることなく、第一冷却パイプ12内に充填することができる。なお、硬化した一リフト目のセメント系材料の上面等にホッパを設置して、第二型枠22上より垂下されたホースからのセメント系材料を一旦ホッパに貯留し、別のホースをホッパから第一冷却パイプ12の下端部まで垂下させることにより、第一冷却パイプ12にセメント系材料を充填してもよい。
第一冷却パイプ12にセメント系材料を充填させた後、作業員がバイブレータをセメント系材料中に挿入して、セメント系材料を締め固める。そして、作業員を第二型枠22内から退避させた後、第二型枠21内にセメント系材料を供給する。
次に、第二冷却パイプ22の下端部付近まで送風管14を挿入して、送風管14により第二冷却パイプ22内に空気を供給する(第二クーリング工程)。これにより、第二型枠21内に充填されたセメント系材料が冷却される。また、作業員がバイブレータをセメント系材料中に挿入して、セメント系材料を締め固める。以降は、上述の工程を繰り返すことで、所望の高さの橋脚201を構築することができる。
以上、本実施形態に係るクーリング工法では、第一打設工程の際、第一冷却パイプ12の開口12aと離間した位置に第一位置決めパイプ13が設けられ、第二打設工程の際、当該第一位置決めパイプ13に第二冷却パイプ22が接続される。これにより、第一冷却パイプ12と第二冷却パイプ22とが独立に設けられる。従って、橋脚201のように一定の高さを有するコンクリート構造物を施工する場合でも、第一冷却パイプ12及び第二冷却パイプ22を短くすることができため、第一冷却パイプ12及び第二冷却パイプ22を容易に設けることができる。また、第一冷却パイプ12を短くすることができるため、第一冷却パイプ12を埋める際にセメント系材料を容易に充填できる。従って、橋脚201のようなコンクリート構造物を容易に施工できる。
また、本実施形態に係るクーリング工法では、第二冷却パイプ22は第一冷却パイプ12と離間して独立に設けられるため、第二型枠21に供給されたセメント系材料を、硬化した一段目のセメント系材料の上面を介して、第一冷却パイプ12に充填することができる。このため、セメント系材料は、第一冷却パイプ12の下端部まで直接落下することなく、第一冷却パイプ12に充填される。従って、セメント系材料の品質の劣化を防止できる。
また、本実施形態に係るクーリング工法では、第一位置決めパイプ13は第二冷却パイプ22と係合可能な円筒状体であり、第一位置決めパイプ13と第二冷却パイプ22とは、外側からセメント系材料が侵入しないように接続されているため、第二型枠21にセメント系材料を供給する際に、第二冷却パイプ22が詰まってしまうことを防止できる。
また、本実施形態に係るクーリング工法では、第一冷却パイプ12及び第二冷却パイプ22に供給する媒体として空気(気体)を使用しているため、冷却媒体として水(液体)を用いる場合のように冷却パイプを循環経路として設ける必要がなく、さらに、液漏れ等を考慮しなくてもよいため、施工が容易である。
また、本実施形態に係るクーリング工法では、第一冷却パイプ12及び第二冷却パイプ22は、円筒状のパイプからなり内径が25〜500mmであるため、砂利を含有するコンクリートをセメント系材料としてパイプに充填できるとともに、コンクリート構造物の強度を確保でき、さらにセメント系材料を好適に冷却できる。
また、本実施形態に係るクーリング工法では、第一構造物10は、第一冷却パイプ12を複数備え、当該複数の第一冷却パイプ12は0.5〜2mの間隔で立設されている。また、第二構造物20は、第二冷却パイプ22を複数備え、当該複数の第二冷却パイプ22は0.5〜2mの間隔で立設されている。このため、セメント系材料を好適に冷却できる。
ここで、図4は図3の橋脚の充実断面の例を示す斜視図、図5は図3の橋脚の中空断面の例を示す斜視図である。本実施形態に係るコンクリート構造物のクーリング工法は、上記実施形態では、図4(a)に示すような断面四角形状の橋脚201の構築に適用しているが、図4(b)に示すような断面円形状のものや、図4(c)に示すような断面楕円形状のものにも適用できる。また、図4(a)〜(c)に示すような充実断面状のものの他、図5(a)に示すような断面中空四角形状のもの、図5(b)に示すような断面中空円形状のもの、図5(c)に示すような断面中空楕円形状のもの等、中空断面状のものにも適用できる。さらに、本実施形態に係るコンクリート構造物のクーリング工法は、これらの断面形状以外にも、種々の断面形状のコンクリート構造物の構築に適用できることは言うまでもない。
また、図6は橋台を有する橋を示す斜視図、図7は図6の橋台を示す斜視図である。本実施形態に係るコンクリート構造物のクーリング工法は、上記実施形態では、橋脚201(図3参照)の構築に適用しているが、図6,7に示すような、橋300の橋台301の構築にも適用できる。さらに、本実施形態に係るコンクリート構造物のクーリング工法は、これら橋脚201や橋台301の構築以外にも、種々のコンクリート構造物の構築に適用できることは言うまでもない。
[第二実施形態]
図8は、本発明の第二実施形態に係るクーリング工法の第一打設工程及び第一クーリング工程を示す概略斜視図である。図8に示すように、第二実施形態に係るクーリング工法は、冷却孔の底部に水Wを溜め、当該水Wの中に挿入した送風管14を通じて気体を供給する点で、第一実施形態に係るクーリング工法(図1参照)と相違する。
具体的には、本実施形態に係るクーリング工法では、まず、第一実施形態に係るクーリング工法と同様に、上述の第一打設工程を行い、第一冷却パイプ12(図8において不図示)及び第一位置決めパイプ13を備える第一構造物10を構築する。この際、第一冷却パイプ12として、打設後に除去が可能ないわゆるスパイラル管を使用しておく。
次に、第一型枠11内に充填したセメント系材料がある程度硬化した時点で、上述の第一冷却パイプ12を除去し、内面がセメント系材料の硬化物からなる第一冷却孔15を形成する。
次に、上述の第一クーリング工程を行う際に、第一冷却孔15の底部に水Wを溜め、当該水Wの中に挿入した送風管14を通じて空気を供給する。これにより、第一冷却孔15に供給された空気の湿度を上昇させる。第一クーリング工程が終了後、第一冷却孔15の底部に溜めた水Wをポンプ等で汲み上げ除去する。
次に、上述の第二打設工程及び第二クーリング工程を行う。この際、第一打設工程及び第一クーリング工程と同様に、第二冷却パイプ22としてスパイラル管を使用し、セメント系材料がある程度硬化した時点で第二冷却パイプ22を除去し、内面がセメント系材料からなる第二冷却孔25を形成する。そして、第二冷却孔25の底部に水を溜めて、空気を供給する。
以上のような第二実施形態に係るクーリング工法は、第一実施形態に係るクーリング工法と同様な効果を奏する。加えて、第二実施形態に係るクーリング工法では、第一冷却孔15の内面はセメント系材料の硬化物からなり、第一クーリング工程において、第一冷却孔15の底部に水を溜め、水の中に挿入した送風管14を通じて空気を供給する。さらに、第二構造物20から第二冷却パイプ22を取り除く工程を更に備え、第二クーリング工程において、第二冷却孔25の底部に水を溜め、水の中に挿入した送風管14を通じて空気を供給する。このため、第一冷却孔15及び第二冷却孔25に供給された空気の湿度が上昇し、乾燥に起因するセメント系材料のひび割れ等を防止できる。
以上、本発明に係るクーリング工法について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態においては、位置決め手段として、円形状のパイプである第一位置決めパイプ13を用いているが、これに代えて、第一冷却パイプ12の開口12aから水平方向に離間した位置に、鉄筋等により形成された突起を上方に突出するように一本又は複数本設け、この突起に第二冷却パイプ22を係合させてもよい。要は、第二打設工程の際に、第一冷却パイプ12の開口12aから水平方向に離間した位置に、第二冷却パイプ22を位置決めできるものであればよい。第二位置決めパイプ23についても、同様である。
10…第一構造物、11…第一型枠、12…第一冷却パイプ(第一冷却孔)、13…第一位置決めパイプ(位置決め手段)、15…第一冷却孔、20…第二構造物、21…第二型枠、22…第二冷却パイプ(第二冷却孔)、25…第二冷却孔、201…橋脚、301…橋台。

Claims (8)

  1. 第一型枠内にセメント系材料を供給し、上下方向に延び且つ上端部に開口を有する第一冷却孔と、前記第一冷却孔の前記開口から横方向に離間した位置に設けられた位置決め手段とを備える第一構造物を構築する第一打設工程と、
    前記第一冷却孔内に気体を供給する第一クーリング工程と、
    前記第一構造物の上方に第二型枠を設け、前記第二型枠内にセメント系材料を供給し、前記第一冷却孔内にセメント系材料を充填するとともに、上下方向に延び且つ上端部に開口を有する第二冷却孔を備える第二構造物を構築する第二打設工程と、
    前記第二冷却孔内に気体を供給する第二クーリング工程と、
    を備え、
    前記第二冷却孔は、下端部が前記位置決め手段に接続された状態で上下方向に延びるパイプによって形成されたものである、コンクリート構造物のクーリング工法。
  2. 前記位置決め手段は前記パイプと係合可能な筒状体であり、当該筒状体と前記パイプとは外側からセメント系材料が侵入しないように接続されている、請求項1に記載のクーリング工法。
  3. 前記第一冷却孔及び前記第二冷却孔の少なくとも一方は、円筒状のパイプからなり内径が25〜500mmである、請求項1又は2に記載のクーリング工法。
  4. 前記第一構造物は、前記第一冷却孔を複数備え、当該複数の冷却孔は0.5〜2mの間隔で立設されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載のクーリング工法。
  5. 前記第二構造物は、前記第二冷却孔を複数備え、当該複数の冷却孔は0.5〜2mの間隔で立設されている、請求項1〜4のいずれか一項に記載のクーリング工法。
  6. 前記第一冷却孔の内面はセメント系材料の硬化物からなり、前記第一クーリング工程において、前記第一冷却孔の底部に水を溜め、前記水の中に挿入した送風管を通じて気体を供給する、請求項1〜5のいずれか一項に記載のクーリング工法。
  7. 前記第二構造物から前記パイプを取り除く工程を更に備え、前記第二クーリング工程において、前記第二冷却孔の底部に水を溜め、前記水の中に挿入した送風管を通じて気体を供給する、請求項1〜6のいずれか一項に記載のクーリング工法。
  8. 前記コンクリート構造物は、橋台又は橋脚である、請求項1〜7のいずれか一項に記載のクーリング工法。
JP2012020115A 2012-02-01 2012-02-01 コンクリート構造物のクーリング工法 Active JP5779113B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012020115A JP5779113B2 (ja) 2012-02-01 2012-02-01 コンクリート構造物のクーリング工法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012020115A JP5779113B2 (ja) 2012-02-01 2012-02-01 コンクリート構造物のクーリング工法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013159905A true JP2013159905A (ja) 2013-08-19
JP5779113B2 JP5779113B2 (ja) 2015-09-16

Family

ID=49172409

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012020115A Active JP5779113B2 (ja) 2012-02-01 2012-02-01 コンクリート構造物のクーリング工法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5779113B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017180080A (ja) * 2016-03-28 2017-10-05 矢作建設工業株式会社 コンクリートの温度調節装置及びコンクリートの温度調節方法
CN107642009A (zh) * 2017-10-16 2018-01-30 中铁第四勘察设计院集团有限公司 一种基于集束钢管混凝土的悬挂式单轨交通支撑结构
CN110184935A (zh) * 2019-06-05 2019-08-30 中交武汉港湾工程设计研究院有限公司 一种用于高塔现浇混凝土施工的冷却装置及其施工方法
CN111794112A (zh) * 2020-07-21 2020-10-20 重庆交通大学 桥墩混凝土水化热降温装置
CN112095472A (zh) * 2020-09-10 2020-12-18 黑龙江八一农垦大学 一种基于拉筋孔洞再利用的大体积混凝土桥墩冷却系统

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017180080A (ja) * 2016-03-28 2017-10-05 矢作建設工業株式会社 コンクリートの温度調節装置及びコンクリートの温度調節方法
CN107642009A (zh) * 2017-10-16 2018-01-30 中铁第四勘察设计院集团有限公司 一种基于集束钢管混凝土的悬挂式单轨交通支撑结构
CN107642009B (zh) * 2017-10-16 2023-06-02 中铁第四勘察设计院集团有限公司 一种基于集束钢管混凝土的悬挂式单轨交通支撑结构
CN110184935A (zh) * 2019-06-05 2019-08-30 中交武汉港湾工程设计研究院有限公司 一种用于高塔现浇混凝土施工的冷却装置及其施工方法
CN111794112A (zh) * 2020-07-21 2020-10-20 重庆交通大学 桥墩混凝土水化热降温装置
CN112095472A (zh) * 2020-09-10 2020-12-18 黑龙江八一农垦大学 一种基于拉筋孔洞再利用的大体积混凝土桥墩冷却系统

Also Published As

Publication number Publication date
JP5779113B2 (ja) 2015-09-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5779113B2 (ja) コンクリート構造物のクーリング工法
CN104790302B (zh) 一种高墩连续刚构桥边跨直线段挂篮配合盖梁支架整体施工法
CN110439137A (zh) 预制墙板、墙体及预制墙板生产方法、预制墙体施工方法
JP5122761B2 (ja) コンクリート構造物のひび割れ抑制方法
US3275719A (en) Method of building in situ construction using sequential molding techniques
CN105239775B (zh) 一种用于筒仓滑模施工的钢筋安装质量动态控制方法
CN105804410A (zh) 装配式混凝土结构竖向连接用分仓压力注浆方法
CN103556819B (zh) 一种在梁板上预留构造柱孔洞的施工方法
CN102383628A (zh) 筒仓结构后施工减压锥的施工装置及施工方法
CN103388402B (zh) 密肋梁空腹楼板施工方法
JP5408419B2 (ja) 鋼管・コンクリート複合構造橋脚における打設コンクリートの冷却装置
CN110792200A (zh) 一种无需后期剔打的砌体施工方法及其包管结构
CN205669281U (zh) 一种现浇整体式混凝土框架填充墙体系
CN103306463B (zh) 一种金属衬里混凝土风道施工方法
CN107627436A (zh) 混凝土预制构件的生产工艺及生产设施
CN106245821A (zh) 一种轻钢结构轻混凝土预制装配墙体及其施工方法
JP2011047111A (ja) 縦坑の内壁面に形成されるコンクリート壁の構築方法
CN103669868A (zh) 超长混凝土楼面结构的递推流水施工方法
CN105926807B (zh) 一种现浇整体式混凝土框架填充墙体系及其施工方法
CN112227817A (zh) 一种分段浇筑冷却塔圆形人字柱施工方法
CN103334534A (zh) 小康建筑的抗震节能配筋砌体专用砌块及砌筑新技术
CN110541567A (zh) 一种管道吊洞缝隙的封堵模具及施工方法
CN105178451A (zh) 装配式建筑外墙干挂节点的防腐结构及其施工方法
CN104746521B (zh) 超大断截面斜坡垫层施工结构的应用
JP5814139B2 (ja) 壁状鉄筋コンクリート構造物の温度応力ひび割れ抑制方法および温度応力ひび割れ抑制壁状鉄筋コンクリート構造物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141002

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150615

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150707

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150710

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5779113

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250