JP2013159584A - 電子材料およびこれを用いた電子素子 - Google Patents
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Abstract
【課題】各種の電子材料として有用な電子材料の提供。
【解決手段】下記一般式(1)で表される化合物を含む、電子材料。
(一般式(1)中、R1は、それぞれ、2価の芳香族炭化水素基を表し、R2は、それぞれ、水素原子、または、直鎖、分岐若しくは環状のアルキル基を表す。)
【選択図】 なし
【解決手段】下記一般式(1)で表される化合物を含む、電子材料。
(一般式(1)中、R1は、それぞれ、2価の芳香族炭化水素基を表し、R2は、それぞれ、水素原子、または、直鎖、分岐若しくは環状のアルキル基を表す。)
【選択図】 なし
Description
本発明は、特定のナフトジフラン誘導体を用いた電子材料に関する。また、かかる電子材料を用いた電荷輸送材料、電子素子、特に、薄膜トランジスタに関する。
従来、高い電荷移動度を有する電子材料として、分子内で硫黄同士が相互作用する構造を有する化合物が有益であることが報告されている(非特許文献1、非特許文献2)。
また、特許文献1には、電荷移動度についての記載はないが、フラン誘導体を電子材料として用いることができることが知られている。
さらに、非特許文献3、4では、ベンゾジフラン誘導体が非晶質で、10-3cm2/Vsのキャリア移動度を達成することが報告されている。
また、特許文献1には、電荷移動度についての記載はないが、フラン誘導体を電子材料として用いることができることが知られている。
さらに、非特許文献3、4では、ベンゾジフラン誘導体が非晶質で、10-3cm2/Vsのキャリア移動度を達成することが報告されている。
Handbook of Thiophene-Based Materials: Applications in Organic Electronics and Photonics (Eds.: Perepichka, I. F.; Perepichka, D. F.), John Wiley & Sons Ltd, United Kingdom, 2009.
Shinamura, S.; Osaka, I.; Miyazaki, E.; Nakao, A.; Yamagishi, M.; Takeya, J.; Takimiya, K. J. Am. Chem. Soc. 2011, 135, 5024.
Tsuji, H.; Mitsui, C.; Ilies, L.; Sato, Y.; Nakamura, E. J. Am. Chem. Soc. 2007, 129, 11902.
Tsuji, H.; Mitsui, C.; Sato, Y.; Nakamura, E. Adv. Mater. 2009, 21, 3776 .
本願発明は、各種の電子材料としてより有用な電子材料を提供することを目的とする。特に、より高い電荷移動度を有する電子材料を提供することを目的とする。
かかる状況のもと、本願発明者が鋭意検討を行った結果、ナフトジフラン誘導体であって、特定の位置に、特定の置換基を有するナフトジフラン誘導体を用いることにより、電子特性に顕著に優れた電子材料を提供できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、以下の手段により、上記課題は解決された。
<1>下記一般式(1)で表される化合物を含む、電子材料。
(一般式(1)中、R1は、それぞれ、2価の芳香族炭化水素基を表し、R2は、それぞれ、水素原子、または、直鎖、分岐若しくは環状のアルキル基を表す。)
<2>前記一般式(1)のR1が、それぞれ、フェニレン基またはナフチレン基である、<1>に記載の電子材料。
<3>前記一般式(1)のR2が、それぞれ、炭素数1〜20の直鎖、分岐または環状のアルキル基である、<1>または<2>に記載の電子材料。
<4>前記一般式(1)で表される化合物が結晶である、<1>〜<3>のいずれか1項に記載の電子材料。
<5>前記電子材料が膜状である、<1>〜<4>のいずれか1項に記載の電子材料。
<6><1>〜<5>のいずれか1項に記載の電子材料を含む電荷輸送材料。
<7><1>〜<5>のいずれか1項に記載の電子材料を含む電子素子。
<8><1>〜<5>のいずれか1項に記載の電子材料を含む薄膜トランジスタ。
<9>下記一般式(1)で表される化合物からなる単結晶。
(一般式(1)中、R1は、それぞれ、2価の芳香族炭化水素基を表し、R2は、それぞれ、水素原子、または、直鎖、分岐若しくは環状のアルキル基を表す。)
<10>下記いずれかの化合物。
<2>前記一般式(1)のR1が、それぞれ、フェニレン基またはナフチレン基である、<1>に記載の電子材料。
<3>前記一般式(1)のR2が、それぞれ、炭素数1〜20の直鎖、分岐または環状のアルキル基である、<1>または<2>に記載の電子材料。
<4>前記一般式(1)で表される化合物が結晶である、<1>〜<3>のいずれか1項に記載の電子材料。
<5>前記電子材料が膜状である、<1>〜<4>のいずれか1項に記載の電子材料。
<6><1>〜<5>のいずれか1項に記載の電子材料を含む電荷輸送材料。
<7><1>〜<5>のいずれか1項に記載の電子材料を含む電子素子。
<8><1>〜<5>のいずれか1項に記載の電子材料を含む薄膜トランジスタ。
<9>下記一般式(1)で表される化合物からなる単結晶。
<10>下記いずれかの化合物。
本発明により、電子特性、特に、電荷移動度に優れた電子材料を提供することが可能になった。
以下において、本発明の内容について詳細に説明する。尚、本願明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用される。
本発明は、下記一般式(1)で表される化合物を含むことを特徴とする電子材料である。
(一般式(1)中、R1は、それぞれ、2価の芳香族炭化水素基を表し、R2は、それぞれ、水素原子、または、直鎖、分岐若しくは環状のアルキル基を表す。)
本明細書において、「芳香族炭化水素環基」は「芳香族縮合環基」を含む基である。R1は、炭素数6〜20の芳香族炭化水素環基であることが好ましく、炭素数6〜10のアリール基がより好ましく、フェニレン基およびナフチレン基がさらに好ましく、フェニレン基が特に好ましい。フェニレン基およびナフチレン基は置換基を有していてもよいが、置換基を有さない方が好ましい。
R2は、水素原子、または、直鎖若しくは分岐のアルキル基が好ましく、水素原子、または、直鎖のアルキル基がさらに好ましい。ここで、R2としてのアルキル基は、置換基を有さないものである。また、R2がアルキル基の場合の炭素数は、1〜20が好ましい。
一般式(1)で表される化合物は、特に、下記化合物が好ましい。
本明細書において、「芳香族炭化水素環基」は「芳香族縮合環基」を含む基である。R1は、炭素数6〜20の芳香族炭化水素環基であることが好ましく、炭素数6〜10のアリール基がより好ましく、フェニレン基およびナフチレン基がさらに好ましく、フェニレン基が特に好ましい。フェニレン基およびナフチレン基は置換基を有していてもよいが、置換基を有さない方が好ましい。
R2は、水素原子、または、直鎖若しくは分岐のアルキル基が好ましく、水素原子、または、直鎖のアルキル基がさらに好ましい。ここで、R2としてのアルキル基は、置換基を有さないものである。また、R2がアルキル基の場合の炭素数は、1〜20が好ましい。
一般式(1)で表される化合物は、特に、下記化合物が好ましい。
一般式(1)で表される化合物は、結晶として密なパッキングを達成することができ、また、分子構造における再組織化エネルギーが小さいため、各種電子材料として広く用いることができる。特に、一般式(1)で表される化合物は電荷移動度が高いため、電荷輸送材料として好ましく用いることができる。
一般式(1)で表される化合物を用いて結晶を作成する場合、公知の方法によって、結晶を作成することができる。本発明では、物理的気相輸送法または溶液法によって結晶を作成することが好ましい。一般式(1)で表される化合物は、膜状の結晶とすることもできることから、本発明の電子材料は極めて優位である。一般式(1)で表される化合物は、特に膜状の単結晶を形成できることから、規則正しい分子構造を持った膜を形成できる。
本発明では、一般式(1)で表される化合物の1〜10分子分の厚さの膜(特に、薄膜状の結晶)を形成することができる。
本発明では、一般式(1)で表される化合物の1〜10分子分の厚さの膜(特に、薄膜状の結晶)を形成することができる。
本発明の電子材料は、電子素子に用いることが好ましい。電子素子としては、薄膜トランジスタが挙げられる。トランジスタは、BGBC(ボトムゲートボトムコンタクト)構造、BGTC(ボトムゲートトップコンタクト)構造、TGTC(トップゲートトップコンタクト)構造、TGBC(トップゲートボトムコンタクト)構造が例示される。このようなトランジスタを搭載する薄膜トランジスタ搭載基板は、液晶ディスプレイ(LCD)及び有機ELディスプレイ等の駆動素子基板として用いられている。薄膜トランジスタには、逆スタガ型(トップゲート)及びスタガ型(ボトムゲート)等の構造形態がある。また、本発明の結晶状の膜は、p−型半導体に好ましく用いることができる。
これらの詳細については、本発明の趣旨を逸脱しない限り、特開2011−159697号公報、特開2011−116936公報等の記載を参酌することができる。
これらの詳細については、本発明の趣旨を逸脱しない限り、特開2011−159697号公報、特開2011−116936公報等の記載を参酌することができる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜、変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。
<合成例−DPNDF>
下記に示すスキームに従って、DPNDFを合成した。
下記に示すスキームに従って、DPNDFを合成した。
出発原料として、1,5−ジブロモ−2,6−ビス(メトキシメトキシ)ナフタレン(上記スキーム中の1)を用いた。ここで、MOMOは、メトキシメチル基を示している。該化合物は、Angew. Chem. Int. Ed. 2009, 48, 5638に記載の方法に従って合成した。
Angew. Chem. Int. Ed. 2003, 42, 5993の記載に従い、銅を用いない薗頭カップリング反応によって、末端アルキレン基を有する化合物(フェニルアセチレン(上記スキーム中の2a:R=H))を導入した。保護基であるメトキシメチル基はピリジニウム・p−トルエンスルホナート(PPTS)にて処理し、前駆体(上記スキーム中の3a:R=H)を得た。さらに、Chem.-Asian J. 2009, 4, 655の記載に従って、亜鉛媒介二重環化反応を行い、DPNDF(上記スキーム中:R=H)を得た。
1H NMR(500 MHz, CDCl3): δ 7.33 (t, J = 7.5 Hz, 2H), 7.45 (dd, J = 6.9 Hz, 7.5 Hz, 4H,), 7.52 (s, 2H), 7.78 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.91 (d, J = 6.9 Hz), 8.04 (d, J = 9.2 Hz, 2H). 13C NMR (125 MHz, CDCl2CDCl2): δ 99.7, 111.4, 119.6, 123.1, 123.9, 124.8, 127.7, 128.1, 129.5, 150.9, 154.7. 元素分析 計算値(C26H16O2: C, 86.65; H 4.47),実験値 C, 86.35; H. 4.81.
Angew. Chem. Int. Ed. 2003, 42, 5993の記載に従い、銅を用いない薗頭カップリング反応によって、末端アルキレン基を有する化合物(フェニルアセチレン(上記スキーム中の2a:R=H))を導入した。保護基であるメトキシメチル基はピリジニウム・p−トルエンスルホナート(PPTS)にて処理し、前駆体(上記スキーム中の3a:R=H)を得た。さらに、Chem.-Asian J. 2009, 4, 655の記載に従って、亜鉛媒介二重環化反応を行い、DPNDF(上記スキーム中:R=H)を得た。
1H NMR(500 MHz, CDCl3): δ 7.33 (t, J = 7.5 Hz, 2H), 7.45 (dd, J = 6.9 Hz, 7.5 Hz, 4H,), 7.52 (s, 2H), 7.78 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.91 (d, J = 6.9 Hz), 8.04 (d, J = 9.2 Hz, 2H). 13C NMR (125 MHz, CDCl2CDCl2): δ 99.7, 111.4, 119.6, 123.1, 123.9, 124.8, 127.7, 128.1, 129.5, 150.9, 154.7. 元素分析 計算値(C26H16O2: C, 86.65; H 4.47),実験値 C, 86.35; H. 4.81.
<合成例−C8−DPNDF>
上記合成例−DPNDFの合成例において、スキーム中の2a、3aを、それぞれ、2b:R=n−C8H17、3b:R=n−C8H17に変更し、他は同様に行って、C8−DPNDFを合成した。
1H NMR (600 MHz, CDCl3): δ 0.89 (t, J = 7.2 Hz, 6H), 1.26-1.39 (m, 20 H), 1.67 (q, J = 7.8 Hz, 4H), 2.65 (t, J = 7.8 Hz, 4H), 7.30 (d, J = 8.4 Hz, 4H), 7.50 (s, 2H), 7.79 (d, J = 9.0 Hz, 2H), 7.86 (d, J = 8.4 Hz, 4H), 8.04 (d, J = 9.0 Hz, 2H). 13C NMR (150 MHz, CDCl3): δ 14.1, 22.7, 29.3, 29.4, 29.5, 31.4, 31.9, 35.9, 99.9, 112.0, 120.1, 124.2, 124.8, 125.9, 128.2, 128.9, 143.5, 151.8, 156.0. 元素分析 計算値(C42H48O2: C, 86.26; H, 8.27),実験値: C, 86.34; H, 8.23.
上記合成例−DPNDFの合成例において、スキーム中の2a、3aを、それぞれ、2b:R=n−C8H17、3b:R=n−C8H17に変更し、他は同様に行って、C8−DPNDFを合成した。
1H NMR (600 MHz, CDCl3): δ 0.89 (t, J = 7.2 Hz, 6H), 1.26-1.39 (m, 20 H), 1.67 (q, J = 7.8 Hz, 4H), 2.65 (t, J = 7.8 Hz, 4H), 7.30 (d, J = 8.4 Hz, 4H), 7.50 (s, 2H), 7.79 (d, J = 9.0 Hz, 2H), 7.86 (d, J = 8.4 Hz, 4H), 8.04 (d, J = 9.0 Hz, 2H). 13C NMR (150 MHz, CDCl3): δ 14.1, 22.7, 29.3, 29.4, 29.5, 31.4, 31.9, 35.9, 99.9, 112.0, 120.1, 124.2, 124.8, 125.9, 128.2, 128.9, 143.5, 151.8, 156.0. 元素分析 計算値(C42H48O2: C, 86.26; H, 8.27),実験値: C, 86.34; H, 8.23.
<有機電界効果トランジスタの作成(1)−DPNDF>
Si/SiO2基板上に金電極を設けた表面に、物理的気相輸送法によって、上記で得られたDPNDFのプレートレット単結晶を形成し、ボトムゲートボトムコンタクト型の有機電界効果トランジスタを作成した。図1(a)にその概略図を示す。得られたトランジスタの移動特性および出力特性を、それぞれ、図1(b)および図1(c)に示した。これらのデータから算出することにより、本実施例で作成したトランジスタの閾値電圧が−10V、正孔移動度が1.3cm2V-1s-1であることが分かった。
ここで、対応するチオフェン誘導体(2,7−ジフェニルナフト[2,1−b:6,5−b']ジチオフェン)のトランジスタにおける正孔移動度がJ. Am. Chem. Soc. 2011, 135, 5024の報告により、0.8cm2V-1s-1であることが知られている。よって、本発明により従来の化合物を用いたものよりもより高い移動度をもつトランジスタを与えられることが分かった。
Si/SiO2基板上に金電極を設けた表面に、物理的気相輸送法によって、上記で得られたDPNDFのプレートレット単結晶を形成し、ボトムゲートボトムコンタクト型の有機電界効果トランジスタを作成した。図1(a)にその概略図を示す。得られたトランジスタの移動特性および出力特性を、それぞれ、図1(b)および図1(c)に示した。これらのデータから算出することにより、本実施例で作成したトランジスタの閾値電圧が−10V、正孔移動度が1.3cm2V-1s-1であることが分かった。
ここで、対応するチオフェン誘導体(2,7−ジフェニルナフト[2,1−b:6,5−b']ジチオフェン)のトランジスタにおける正孔移動度がJ. Am. Chem. Soc. 2011, 135, 5024の報告により、0.8cm2V-1s-1であることが知られている。よって、本発明により従来の化合物を用いたものよりもより高い移動度をもつトランジスタを与えられることが分かった。
<有機電界効果トランジスタの作成(2)−DPNDF>
J. Appl. Phys. Exp. 2009, 2, 111501およびJ. Adv. Mater. 2011, 23, 3309の記載に従い、溶液法によって、基板上にDPNDFの結晶を作成した。具体的には、上記合成例で得られたDPNDFの0.2重量%o−ジクロロベンゼン溶液の液滴を150℃下で基板の端に載せ、溶媒を揮発させることによって膜状の結晶を成長させた。図2(a)および(b)は得られた膜状の結晶を膜面に対し、斜め上方向から原子間力顕微鏡を用いて観察した結果を示しており、図2(b)は、図2(a)の部分拡大図である。図2(c)は、得られた膜の断面の形状をグラフ化したものであり、縦軸は膜の断面の高さ(膜の厚さ)を示したものであり、横軸は液滴を載せた位置からの距離を示している。図2(c)において、最初に現れる高さ(厚さ)の段階的変化がDPNDPの約1分子分の高さの変化であり、次に現れる高さ(厚さ)の段階的変化がDPNDPの約3分子分の高さの変化であることが分かった。すなわち、DPNDPの約1分子分の厚さの膜が約2μm程度の領域に渡って形成された後、これに連続して、DPNDPの約3分子分の厚さの膜が数μmの領域に渡って形成されていることがわかる。すなわち、分子レベルで極めて平らな領域が数十μmに渡って成長し、DPNDPの膜を形成していることが分かった。この膜がDPNDPの単結晶からなることは、X線回析によって確認した。図2(d)では、紙面上の縦方向がa軸を、横方向がc軸を、紙面に垂直な方向がb軸を示しているとしたとき、キャリア伝導パスとして働くb−c面は基板に平行となる。結果は、原子間力顕微鏡観察による分子の高さの段階的な変化と一致した。
また、溶液法で結晶化された有機電界効果トランジスタの移動度は、正孔移動度1.0cm2V-1s-1であった。
J. Appl. Phys. Exp. 2009, 2, 111501およびJ. Adv. Mater. 2011, 23, 3309の記載に従い、溶液法によって、基板上にDPNDFの結晶を作成した。具体的には、上記合成例で得られたDPNDFの0.2重量%o−ジクロロベンゼン溶液の液滴を150℃下で基板の端に載せ、溶媒を揮発させることによって膜状の結晶を成長させた。図2(a)および(b)は得られた膜状の結晶を膜面に対し、斜め上方向から原子間力顕微鏡を用いて観察した結果を示しており、図2(b)は、図2(a)の部分拡大図である。図2(c)は、得られた膜の断面の形状をグラフ化したものであり、縦軸は膜の断面の高さ(膜の厚さ)を示したものであり、横軸は液滴を載せた位置からの距離を示している。図2(c)において、最初に現れる高さ(厚さ)の段階的変化がDPNDPの約1分子分の高さの変化であり、次に現れる高さ(厚さ)の段階的変化がDPNDPの約3分子分の高さの変化であることが分かった。すなわち、DPNDPの約1分子分の厚さの膜が約2μm程度の領域に渡って形成された後、これに連続して、DPNDPの約3分子分の厚さの膜が数μmの領域に渡って形成されていることがわかる。すなわち、分子レベルで極めて平らな領域が数十μmに渡って成長し、DPNDPの膜を形成していることが分かった。この膜がDPNDPの単結晶からなることは、X線回析によって確認した。図2(d)では、紙面上の縦方向がa軸を、横方向がc軸を、紙面に垂直な方向がb軸を示しているとしたとき、キャリア伝導パスとして働くb−c面は基板に平行となる。結果は、原子間力顕微鏡観察による分子の高さの段階的な変化と一致した。
また、溶液法で結晶化された有機電界効果トランジスタの移動度は、正孔移動度1.0cm2V-1s-1であった。
<有機電界効果トランジスタの作成(3)−C8−DPNDF>
上記有機電界効果トランジスタの作成(2)−DPNDFにおいて、DPNDFをC8−DPNDFに変更し、他は同様に行って有機電界効果トランジスタを作成した。図3(a)にその概略図を、図3(b)および図3(c)にトランジスタの移動特性および出力特性をそれぞれ示した。溶液法で結晶化された有機電界効果トランジスタの移動度は、正孔移動度1.5〜3.6cm2V-1s-1であることが分かった。この数値は、有機半導体材料として、トップクラスのものである。
上記有機電界効果トランジスタの作成(2)−DPNDFにおいて、DPNDFをC8−DPNDFに変更し、他は同様に行って有機電界効果トランジスタを作成した。図3(a)にその概略図を、図3(b)および図3(c)にトランジスタの移動特性および出力特性をそれぞれ示した。溶液法で結晶化された有機電界効果トランジスタの移動度は、正孔移動度1.5〜3.6cm2V-1s-1であることが分かった。この数値は、有機半導体材料として、トップクラスのものである。
<再配列エネルギー>
DPNDFおよびC8−DPNDFの正孔の再配列エネルギーは、Gaussian社による、Gaussian03プログラムパッケージで計算したところ、B3LYP/6−31G(d)レベルで、それぞれ、0.17eVおよび0.18eVであった。DPNDFおよびC8−DPNDFの正孔の再配列エネルギーは、公知のチオフェン誘導体に匹敵もしくは低い値であることが分かった。
DPNDFおよびC8−DPNDFの正孔の再配列エネルギーは、Gaussian社による、Gaussian03プログラムパッケージで計算したところ、B3LYP/6−31G(d)レベルで、それぞれ、0.17eVおよび0.18eVであった。DPNDFおよびC8−DPNDFの正孔の再配列エネルギーは、公知のチオフェン誘導体に匹敵もしくは低い値であることが分かった。
<トランスファー積分>
有機電界効果トランジスタの作成(1)で作成したDPNDF単結晶、および有機電界効果トランジスタの作成(3)で作成したC8−DPNDF単結晶のトランスファー積分を算出し、チオフェン誘導体の単結晶のトランスファー積分と比較した。
下記に示すように、DPNDFの積み重ね方向(t1)および横方向(t2)のトランスファー積分は、それぞれ、27.7meVおよび39.9meVであった。チオフェンの積み重ね方向(t1)および横方向(t2)のトランスファー積分が、それぞれ、11meVおよび9meVであることが、J. Am. Chem. Soc. 2011, 135, 5024.によって報告されているが、この値と比べて顕著に高いことが分かる。
チャネル方向は、通常、高いトランスファー積分を有する横方向(t2)と平行であるため、上記有機電界効果トランジスタの作成(1)の性能を高めている。
一方、下記に示すように、C8−DPNDFの積み重ね方向(t1)および横方向(t2)のトランスファー積分は、それぞれ、59.3meV、0.3meVであった。有機電界効果トランジスタの作成(3)で作成したC8−DPNDF単結晶は、X線回析によると、結晶化方向は、ソースードレインチャネルが構築される方向であり、積層方向(下記のb軸)と完全に平行ではなく、20〜30°の傾きがある。そのため、C8−DPNDFを用いた電界効果トランジスタは、チャネル方向を調整することにより、著しく高い移動度を達成できる可能性がある。
有機電界効果トランジスタの作成(1)で作成したDPNDF単結晶、および有機電界効果トランジスタの作成(3)で作成したC8−DPNDF単結晶のトランスファー積分を算出し、チオフェン誘導体の単結晶のトランスファー積分と比較した。
下記に示すように、DPNDFの積み重ね方向(t1)および横方向(t2)のトランスファー積分は、それぞれ、27.7meVおよび39.9meVであった。チオフェンの積み重ね方向(t1)および横方向(t2)のトランスファー積分が、それぞれ、11meVおよび9meVであることが、J. Am. Chem. Soc. 2011, 135, 5024.によって報告されているが、この値と比べて顕著に高いことが分かる。
チャネル方向は、通常、高いトランスファー積分を有する横方向(t2)と平行であるため、上記有機電界効果トランジスタの作成(1)の性能を高めている。
一方、下記に示すように、C8−DPNDFの積み重ね方向(t1)および横方向(t2)のトランスファー積分は、それぞれ、59.3meV、0.3meVであった。有機電界効果トランジスタの作成(3)で作成したC8−DPNDF単結晶は、X線回析によると、結晶化方向は、ソースードレインチャネルが構築される方向であり、積層方向(下記のb軸)と完全に平行ではなく、20〜30°の傾きがある。そのため、C8−DPNDFを用いた電界効果トランジスタは、チャネル方向を調整することにより、著しく高い移動度を達成できる可能性がある。
<p型材料としての適正評価>
DPNDFおよびC8−DPNDFのサイクリックボルタンメトリーの結果を図4に示す。図4から明らかな通り、両方の化合物について、可逆酸化波が見られた。ここで、α位が無置換のフランではJ. Am. Chem. Soc. 2001, 123, 2537.で報告されているとおり、不可逆酸化波を示すことが知られている。よって、この電気化学的安定性は、ナフト[2,1−b:6,5−b']ジフラン構造の2位および7位の置換基である、フェニル基、オクチルフェニル基に由来するものであると考えられる。
DPNDFの半酸化電位は0.68V、HOMOエネルギー準位は−5.48eVと算出された。また、C8−DPNDFの半酸化電位は0.62V、HOMOエネルギー準位は−5.42eVと算出された。これらのHOMOエネルギー準位は、p型有機半導体に好適であることが分かった。
また、DPNDFおよびC8−DPNDFの熱分析より、400℃まで安定であることが分かった。
これらの結果より、本発明の電子材料は、p型有機半導体に好適であることが分かった。
DPNDFおよびC8−DPNDFのサイクリックボルタンメトリーの結果を図4に示す。図4から明らかな通り、両方の化合物について、可逆酸化波が見られた。ここで、α位が無置換のフランではJ. Am. Chem. Soc. 2001, 123, 2537.で報告されているとおり、不可逆酸化波を示すことが知られている。よって、この電気化学的安定性は、ナフト[2,1−b:6,5−b']ジフラン構造の2位および7位の置換基である、フェニル基、オクチルフェニル基に由来するものであると考えられる。
DPNDFの半酸化電位は0.68V、HOMOエネルギー準位は−5.48eVと算出された。また、C8−DPNDFの半酸化電位は0.62V、HOMOエネルギー準位は−5.42eVと算出された。これらのHOMOエネルギー準位は、p型有機半導体に好適であることが分かった。
また、DPNDFおよびC8−DPNDFの熱分析より、400℃まで安定であることが分かった。
これらの結果より、本発明の電子材料は、p型有機半導体に好適であることが分かった。
本発明の電子材料は、低コストで作製可能であるため、各種電子産業への広い適用が期待できる。さらに、真空チャンバーを用いなくても、高いスループットのものを製造できる点でも利用価値が高い。
Claims (10)
- 下記一般式(1)で表される化合物を含む、電子材料。
- 前記一般式(1)のR1が、それぞれ、フェニレン基またはナフチレン基である、請求項1に記載の電子材料。
- 前記一般式(1)のR2が、それぞれ、炭素数1〜20の直鎖、分岐または環状のアルキル基である、請求項1または2に記載の電子材料。
- 前記一般式(1)で表される化合物が結晶である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子材料。
- 前記電子材料が膜状である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の電子材料。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の電子材料を含む電荷輸送材料。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の電子材料を含む電子素子。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の電子材料を含む薄膜トランジスタ。
- 下記一般式(1)で表される化合物からなる単結晶。
- 下記いずれかの化合物。
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