JP2013158961A - 樹脂シートの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】製造工程の管理が容易な樹脂シートの製造方法を提供する。
【解決手段】形状ロールの表面に転写型53を設け、転写型には、形状ロールの周方向に沿った複数の凹部を設け、転写ロールの周方向に直交する断面における凹部の断面形状を、曲率半径が100μm以上の曲線により構成する。これにより、押圧工程において転写型の凹部には完全に樹脂が充填され、充填深さが一定となるため、樹脂シートに形成される凸状部35の断面形状の1点のみの高さを測定することにより凸状部35の形状を把握でき、樹脂シートの製造工程の管理が容易となる。
【選択図】図7
【解決手段】形状ロールの表面に転写型53を設け、転写型には、形状ロールの周方向に沿った複数の凹部を設け、転写ロールの周方向に直交する断面における凹部の断面形状を、曲率半径が100μm以上の曲線により構成する。これにより、押圧工程において転写型の凹部には完全に樹脂が充填され、充填深さが一定となるため、樹脂シートに形成される凸状部35の断面形状の1点のみの高さを測定することにより凸状部35の形状を把握でき、樹脂シートの製造工程の管理が容易となる。
【選択図】図7
Description
本発明は、表面に形状を有する樹脂シートの製造方法に関する。
表面に形状を有する樹脂シート(表面形状転写樹脂シート)を製造する方法として、押出機を用いて、樹脂を加熱溶融状態でダイから押し出し、連続した樹脂シート(連続樹脂シート)を製造し、転写型を用いて、連続樹脂シートの表面に転写型の形状を転写する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。この方法では、シートの厚み方向に離間する第1押圧ロールと第2押圧ロールとの間に、連続樹脂シートを挟み込んで押圧し、第2押圧ロールの表面に形成された転写型の形状を、連続樹脂シートに転写している。
この樹脂シートの製造工程においては、連続樹脂シートの表面に所望の形状が転写されているか否かを検査する必要がある。しかしながら、従来の樹脂シートの製造方法では、所望の形状が転写されているか否かを検査するために、例えば形状の高さが最大となる一地点の形状の高さを調べるだけでは足りず、その他の多くの地点においても形状の高さを調べる必要があり、製造工程の管理が必ずしも容易とはいえなかった。
従来の樹脂シートの製造方法における製造工程の管理の問題について、図11を用いて説明する。図11は、従来の樹脂シートの製造方法における転写型の形状および樹脂シートの形成された凸状部の熱弾性変形前後の形状を模式的に示す断面図である。第2押圧ロールの表面には、複数の凹部54が、第2押圧ロールの周方向に連続して形成されて、転写型を構成している。樹脂シートの製造時に、第1押圧ロールと第2押圧ロールとの間に樹脂シート30を挟み込んで押圧すると、加熱された樹脂シート30が凹部54に充填されて、樹脂シート30の表面には凸状部35Aが形成される。そして、樹脂シート30が第2押圧ロールから剥離されると、樹脂シート30の表面の凸状部35Aが熱弾性変形を起こし、形成された凸状部35Aの形状高さが小さくなって、凸状部35となる。
ここで、凸状部35の形状は、押圧時の樹脂シート30が凹部54内において充填される充填深さ、および、樹脂シート30の凸状部35Aの熱弾性変形の大きさに依存する。図11(a)は、充填深さが深く、また、熱弾性変形が大きい場合である。図11(b)は、充填深さが浅く、また、熱弾性変形が小さい場合である。図11(a)の場合と、図11(b)の場合では、凸状部35の頂点35aの高さH0は等しい。しかし、頂点35aから水平方向に距離xだけ離れた点35bの高さH1は等しくない。このように、単に頂点35aの高さH0を同一にするように製造工程を管理しただけでは、図11(a)のような場合や図11(b)のような場合が生じ、凸状部35の高さや傾き等の形状が一定とならないので、樹脂シート30の光学特性を一定に保つことができない。凸状部35の形状を一定に保つためには、頂点35aの高さH0だけでなく、凸状部35の複数の箇所において高さを測定する必要があり、製造工程の管理が煩雑であった。
本発明は、このような課題を解決するために成されたものであり、製造工程の管理が容易な樹脂シートの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、転写型の表面形状を特定のものとすることにより、製造工程の管理を容易なものとすることが可能であることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、樹脂を加熱溶融状態でダイから連続的に押し出して連続樹脂シートを製造するシート製造工程と、連続樹脂シートを第1押圧ロールと第2押圧ロールとで挟み込むことにより押圧する押圧工程と、押圧工程において押圧された連続樹脂シートの形状を測定することにより連続樹脂シートの形状を管理する管理工程と、を含み、第1押圧ロールまたは第2押圧ロールのいずれか一方は、その表面に転写型を備える形状ロールであり、転写型は、形状ロールの周方向に沿った複数の凹部を有し、凹部の周方向に直交する断面における断面形状は、曲率半径が100μm以上の曲線を有し、押圧工程において、連続樹脂シートの表面には、転写型が転写されることにより、連続樹脂シートの長手方向に延在する凸状部が形成され、管理工程は、押圧工程において連続樹脂シートに形成された凸状部の長手方向に直交する断面における断面形状のうち、1点のみの高さを測定する、樹脂シートの製造方法を提供する。
また、本発明は、樹脂を加熱溶融状態でダイから連続的に押し出して連続樹脂シートを製造するシート製造工程と、連続樹脂シートを第1押圧ロールと第2押圧ロールとで挟み込むことにより押圧する押圧工程と、押圧工程において押圧された連続樹脂シートの形状を測定することにより連続樹脂シートの形状を管理する管理工程と、を含み、第1押圧ロールまたは第2押圧ロールのいずれか一方は、その表面に転写型を備える形状ロールであり、転写型は、形状ロールの周方向に沿った複数の凹部を有し、凹部の周方向に直交する断面における断面形状は、曲率半径が100μm以上の曲線を有し、押圧工程において、連続樹脂シートの表面には、転写型が転写されることにより、連続樹脂シートの長手方向に延在する凸状部が形成され、管理工程は、押圧工程において連続樹脂シートに形成された凸状部の長手方向に直交する断面における断面形状のうち、1点のみの高さを測定する、樹脂シートの製造工程における管理方法を提供する。
このような本発明の樹脂シートの製造方法および樹脂シートの製造工程における管理方法によれば、第1押圧ロールまたは第2押圧ロールのいずれか一方がその表面に転写型を備える形状ロールであり、転写型は、形状ロールの周方向に沿った複数の凹部を有し、凹部の周方向に直交する断面における断面形状は、曲率半径が100μm以上の曲線を有し、また、管理工程においては、押圧工程において連続樹脂シートに形成された凸状部の断面形状のうち、1点のみの高さを測定する。したがって、押圧工程において転写型の凹部には完全に樹脂が充填され、充填深さが一定となるため、連続樹脂シートから剥離された後の連続樹脂シートの凸状部の形状は、連続樹脂シートから剥離された後の熱弾性変形の大きさのみで決定される。このため、押圧工程において連続樹脂シートに形成された凸状部の長手方向に直交する断面における断面形状のうち、1点のみの高さを測定することにより、凸状部の形状を把握でき、連続樹脂シートの製造工程の管理が容易となる。
ここで、本発明の樹脂シートの製造方法は、押圧工程の後に、転写型が転写された連続樹脂シートを第2押圧ロールに密着させたまま搬送する搬送工程をさらに含み、転写型は、第2押圧ロールの表面に備えられることが好適である。
また、搬送工程の後に、搬送された連続樹脂シートを第2押圧ロールと第3押圧ロールとで挟み込むことにより押圧する第2押圧工程をさらに含むことがより好ましい。
また、押圧工程の前に、連続樹脂シートを予圧ロールと第1押圧ロールとの間に挟み込み、第1押圧ロールに密着させたまま搬送することにより予圧する予圧工程を含むことが好適である。
また、樹脂のガラス転移温度をTgとした場合、形状ロールから剥離された後の連続樹脂シートの表面温度が、(Tg+5)℃〜(Tg+40)℃であることが好適である。本発明によれば、形状ロールから剥離された後の連続樹脂シートの表面温度が(Tg+5)℃〜(Tg+40)℃であるため、形状ロールから剥離された後に連続樹脂シートが一定の大きさの熱弾性変形を起こすので、本発明を用いることにより、連続樹脂シートの製造の管理がより有効となる。
また、樹脂は、スチレン系樹脂またはアクリル系樹脂であることが好適である。
また、凹部の周方向に直交する断面における断面形状は、略半円形状または略半楕円形状であることが好ましい。本発明によれば、連続樹脂シートが形状ロールから剥離された後に熱弾性変形を起こしても、転写型から転写された形状が保持されやすくなる。
本発明によれば、製造工程の管理が容易な樹脂シートの製造方法を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、同一または相当要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一致していない。
(樹脂シートの製造装置)
図1は、本発明の実施形態に係る樹脂シート製造装置を示す概略構成図である。樹脂シート製造装置50は、本発明の樹脂シートの製造方法に使用可能な装置である。樹脂シート製造装置50は、加熱溶融状態の樹脂を連続的に押し出して連続樹脂シート60を得るダイ51と、ダイ51から押し出された連続樹脂シート60を厚み方向の両側から押圧する第1押圧ロール52Aおよび第2押圧ロール(形状ロール)52Bと、を備えている。
図1は、本発明の実施形態に係る樹脂シート製造装置を示す概略構成図である。樹脂シート製造装置50は、本発明の樹脂シートの製造方法に使用可能な装置である。樹脂シート製造装置50は、加熱溶融状態の樹脂を連続的に押し出して連続樹脂シート60を得るダイ51と、ダイ51から押し出された連続樹脂シート60を厚み方向の両側から押圧する第1押圧ロール52Aおよび第2押圧ロール(形状ロール)52Bと、を備えている。
また、樹脂シート製造装置50は、原料となる樹脂を投入するための樹脂投入口57と、樹脂投入口57から投入された樹脂を押し出すための押出機58とを備えている。
第1押圧ロール52Aおよび第2押圧ロール52Bは、互いに平行な回転軸回りに回転可能な構成とされている。第1押圧ロール52Aおよび第2押圧ロール52Bは、樹脂シート60の厚み方向に離間して配置され、互いの周面同士の間隔は、樹脂シート60の厚みに応じて設定されている。第2押圧ロール52Bの周面には、図7に示すように、樹脂シート60に転写される凹凸形状に対応する転写型53が形成されている。詳しくは、後述する。
図2は、本発明の第2実施形態に係る樹脂シート製造装置を示す概略構成図である。図2に示す樹脂シート製造装置50Bが、図1に示す樹脂シート製造装置50と異なる点は、第2押圧ロール(形状ロール)52Bの後段に、第3押圧ロール52Cを備えている点である。第3押圧ロール52Cは、第1押圧ロール52Aと同様な構成である。第3押圧ロール52Cは、第2押圧ロール52Bとの間に、連続樹脂シート60を挟み込んで押圧する。
図3は、本発明の第3実施形態に係る樹脂シート製造装置を示す概略構成図である。図3に示す樹脂シート製造装置50Cが、図1に示す樹脂シート製造装置50と異なる点は、第1押圧ロール52Aの前段に、予圧ロール52Dを備えている点である。予圧ロール52Dは、第1押圧ロール52Aと同様な構成である。予圧ロール52Dは、第1押圧ロール52Aとの間に、連続樹脂シート60を挟み込んで押圧する。なお、第2押圧ロール52Bの後段には、複数の搬送ローラー(ローラーテーブル、RT)52Iが設けられている。第2押圧ロール52Bから剥離された連続樹脂シート60は複数の搬送ローラー52Iによって搬送される。
図4は、本発明の第4実施形態に係る樹脂シート製造装置を示す概略構成図である。図4に示す樹脂シート製造装置50Dが、図3に示す樹脂シート製造装置50Cと異なる点は、予圧ロール52D、第1押圧ロール52A、第2押圧ロール52Bの配置である。図3に示す樹脂シート50Cの予圧ロール52D、第1押圧ロール52A、第2押圧ロール52Bは、この順に鉛直方向の上方から下方へと並べて配置されている。一方、図4に示す樹脂シート製造装置50Dの予圧ロール52D、第1押圧ロール52A、第2押圧ロール52Bは、この順に鉛直方向の下方から上方へと並べて配置されている。その他の構成は、図3に示す樹脂シート製造装置50Cと同様である。
図5は、本発明の第5実施形態に係る樹脂シート製造装置を示す概略構成図である。図5に示す樹脂シート製造装置50Eが、図3に示す樹脂シート製造装置50Cと異なる点は、予圧ロール52D、第1押圧ロール52A、第2押圧ロール52Bの配置である。図3に示す樹脂シート50Cの予圧ロール52D、第1押圧ロール52A、第2押圧ロール52Bは、この順に鉛直方向の上方から下方へと並べて配置されている。一方、図5に示す樹脂シート製造装置50Dの予圧ロール52D、第1押圧ロール52A、第2押圧ロール52は、この順に水平方向に対して傾斜する方向に並べて配置されている。その他の構成は、図3に示す樹脂シート製造装置50Cと同様である。
(連続樹脂シート)
本発明の実施形態に係る製造方法により製造される連続樹脂シートについて説明する。図6は、本発明の実施形態に係る樹脂シートの構成を模式的に示す斜視図である。図6では、連続樹脂シート60が所定のサイズに切断されて形成された樹脂シート30を示している。樹脂シート30は、透過型画像装置に搭載される面光源装置(バックライト)の導光板として使用可能なものである。バックライトとしては、導光板の側面33にLEDなどの光源を配置し、導光板の側面33から入射した光を正面側に出射するエッジライト型として、使用可能である。なお、樹脂シートの側面33に対して光源を配置して導光板として使用してもよく、樹脂シートの背面32に対して光源を配置して拡散板として使用してもよい。
本発明の実施形態に係る製造方法により製造される連続樹脂シートについて説明する。図6は、本発明の実施形態に係る樹脂シートの構成を模式的に示す斜視図である。図6では、連続樹脂シート60が所定のサイズに切断されて形成された樹脂シート30を示している。樹脂シート30は、透過型画像装置に搭載される面光源装置(バックライト)の導光板として使用可能なものである。バックライトとしては、導光板の側面33にLEDなどの光源を配置し、導光板の側面33から入射した光を正面側に出射するエッジライト型として、使用可能である。なお、樹脂シートの側面33に対して光源を配置して導光板として使用してもよく、樹脂シートの背面32に対して光源を配置して拡散板として使用してもよい。
樹脂シートを導光板として使用する場合には、通常、樹脂シートの背面32には、側面から入射した光を乱反射させる反射加工が施される。反射加工として行う印刷の方法としては、シルク印刷のほかに、インクジェット印刷を行ってもよい。あるいは反射加工の方法としては、印刷ではなく、レーザー照射によりドット形状の凹凸を付与してもよい。
樹脂シート30の表面31には、第1の方向(X軸方向)に延在すると共に、この第1の方向に直交する第2の方向(Y軸方向)に並列配置された複数の凸状部35が形成されている。表面31に形成された凸状部35を有する凹凸形状は、後述する転写工程によって形成される。
(樹脂シートの構成材料)
樹脂シートからなる導光板は、透光性樹脂から形成されている。透光性樹脂の屈折率は通常、1.49〜1.59である。導光板30に使用される透光性樹脂としては、メタクリル樹脂が主として用いられる。導光板30に使用される透光性樹脂として、その他の樹脂を用いてもよく、スチレン系の樹脂を用いても良い。透光性樹脂としては、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、カーボネート樹脂、環状オレフィン樹脂、MS樹脂(アクリルとスチレンとの共重合体)などが使用可能である。
樹脂シートからなる導光板は、透光性樹脂から形成されている。透光性樹脂の屈折率は通常、1.49〜1.59である。導光板30に使用される透光性樹脂としては、メタクリル樹脂が主として用いられる。導光板30に使用される透光性樹脂として、その他の樹脂を用いてもよく、スチレン系の樹脂を用いても良い。透光性樹脂としては、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、カーボネート樹脂、環状オレフィン樹脂、MS樹脂(アクリルとスチレンとの共重合体)などが使用可能である。
樹脂シート30(60)を構成する樹脂としては、通常は、加熱されることにより溶融状態となる熱可塑性樹脂が挙げられる。具体的には、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、カーボネート樹脂、環状オレフィン樹脂、MS樹脂(アクリルとスチレンとの共重合体)などが挙げられる。なお、本発明の製造方法に適用できる範囲で、加熱されることにより硬化する熱硬化性樹脂であってもよい。上記樹脂は、光拡散剤、紫外線吸収剤、熱安定剤、帯電防止剤などの添加剤が添加されていてもよい。
(樹脂シートの製造方法)
本発明の実施形態に係る樹脂シートの製造方法および樹脂シートの製造工程の管理方法について説明する。図9は、本発明の実施形態に係る樹脂シートの製造方法の手順を示すフローチャートである。本実施形態の樹脂シートの製造方法は、例えば、図1〜図3に示す樹脂シート製造装置50を用いて実施可能である。図9に示すように、本実施形態の樹脂シートの製造方法は、加熱溶融状態の樹脂をダイから連続的に押し出して連続樹脂シートを成形するシート製造工程(S1)と、周面に転写型が形成された第2押圧ロール(形状ロール)を用いて、連続樹脂シートに転写型を転写する転写工程(S2)と、を備える。
本発明の実施形態に係る樹脂シートの製造方法および樹脂シートの製造工程の管理方法について説明する。図9は、本発明の実施形態に係る樹脂シートの製造方法の手順を示すフローチャートである。本実施形態の樹脂シートの製造方法は、例えば、図1〜図3に示す樹脂シート製造装置50を用いて実施可能である。図9に示すように、本実施形態の樹脂シートの製造方法は、加熱溶融状態の樹脂をダイから連続的に押し出して連続樹脂シートを成形するシート製造工程(S1)と、周面に転写型が形成された第2押圧ロール(形状ロール)を用いて、連続樹脂シートに転写型を転写する転写工程(S2)と、を備える。
(シート製造工程)
シート製造工程では、樹脂を加熱溶融状態でダイ51から連続的に押し出して連続樹脂シート60を製造する。本発明の製造方法に用いられる樹脂としては、加熱されることにより溶融状態となる熱可塑性樹脂が挙げられる。
シート製造工程では、樹脂を加熱溶融状態でダイ51から連続的に押し出して連続樹脂シート60を製造する。本発明の製造方法に用いられる樹脂としては、加熱されることにより溶融状態となる熱可塑性樹脂が挙げられる。
上記樹脂を加熱溶融状態で連続的に押し出すダイ51としては、通常の押出成形法に用いられると同様の金属製のTダイなどが用いられる。ダイ51から樹脂を加熱溶融状態で押し出すには、通常の押出成形法と同様に、押出機58が用いられる。押出機58は一軸押出機であってもよいし、二軸押出機であってもよい。樹脂は押出機58内で加熱され、溶融された状態でダイ51に送られ、押し出される。ダイ51から押し出された樹脂は、連続的にシート状となって押し出され、連続樹脂シート60となる。
なお、連続樹脂シート60の厚みは、得られたシートの用途に応じて適宜調整すればよい。例えば、連続樹脂シート60を導光板30として用いる場合のシート厚みの好ましい範囲は、1.0mm以上4.5mm以下である。
(転写工程)
転写工程(S2)は、シート製造工程(S1)によって製造された連続樹脂シート60を第1押圧ロール(押圧ロール)52Aと第2押圧ロール(形状ロール)52Bとで挟み込むことで押圧する押圧工程(S3)と、押圧工程(S3)で押圧された連続樹脂シート60を形状ロール52Bの周面に密着させたまま搬送する搬送工程(S4)と、搬送工程(S4)で搬送された連続樹脂シート60を形状ロール52Bの周面(転写型53)から剥離する剥離工程(S5)と、連続樹脂シート60の形状を管理する管理工程(S6)と、を含む。
転写工程(S2)は、シート製造工程(S1)によって製造された連続樹脂シート60を第1押圧ロール(押圧ロール)52Aと第2押圧ロール(形状ロール)52Bとで挟み込むことで押圧する押圧工程(S3)と、押圧工程(S3)で押圧された連続樹脂シート60を形状ロール52Bの周面に密着させたまま搬送する搬送工程(S4)と、搬送工程(S4)で搬送された連続樹脂シート60を形状ロール52Bの周面(転写型53)から剥離する剥離工程(S5)と、連続樹脂シート60の形状を管理する管理工程(S6)と、を含む。
(押圧工程)
上記シート製造工程(S1)で得られた連続樹脂シート60は、押圧工程(S2)により、図1に示すように、第1押圧ロール52Aと第2押圧ロール52Bとで、シートの厚み方向の両側から同時に挟み込まれて、押圧される。
上記シート製造工程(S1)で得られた連続樹脂シート60は、押圧工程(S2)により、図1に示すように、第1押圧ロール52Aと第2押圧ロール52Bとで、シートの厚み方向の両側から同時に挟み込まれて、押圧される。
このとき、第2押圧ロール52Bに接する直前の連続樹脂シート60の表面温度は、180℃〜250℃の範囲である。表面温度の調整は、押出機58の設定温度の変更、ダイ51の設定温度の変更、押出吐出量の変更、ライン速度の変更などにより、調整することができる。なお、連続樹脂シート60の表面温度は、赤外線温度計を用いて計測することができる。押出吐出量の変更は、押出機58のスクリューの回転速度を変更することにより行う。ライン速度(連続樹脂シートの搬送速度)の変更は、第2押圧ロール52Bの回転速度を変更することにより行う。
この押圧工程(S3)において、連続樹脂シート60には、第2押圧ロール(形状ロール)52Bの表面に形成された転写型53による形状が転写される。なお、本発明においては、転写型を備えた第2押圧ロール52Bを転写ロールともいう。上記転写ロール表面に備えられた転写型は、連続樹脂シート60の表面に押し当てられ、その表面形状を逆型として連続樹脂シート60に転写するものである。
第1および第2押圧ロール52A,52Bとして通常はステンレス鋼、鉄鋼などの金属で構成された金属製ロールが用いられ、その直径は通常100mm〜500mmである。これらの第1および第2押圧ロール52A,52Bとして金属製ロールを用いる場合、その表面は、たとえばクロムメッキ、銅メッキ、ニッケルメッキ、ニッケル−リンメッキなどのメッキ処理が施されていてもよい。また、第1押圧ロール52Aの表面(周面)は、鏡面であってもよいし、エンボスなどの凹凸が施された転写面となっていてもよい。
(搬送工程)
搬送工程(S4)は、連続樹脂シート60を第2押圧ロール52Bの周面に密着させた状態で、第2押圧ロール52Bの回転に従って搬送する工程である。
搬送工程(S4)は、連続樹脂シート60を第2押圧ロール52Bの周面に密着させた状態で、第2押圧ロール52Bの回転に従って搬送する工程である。
(剥離工程)
剥離工程(S5)は、連続樹脂シート60を第2押圧ロール52Bの周面(転写型)から剥離する工程である。
剥離工程(S5)は、連続樹脂シート60を第2押圧ロール52Bの周面(転写型)から剥離する工程である。
このとき、第2押圧ロール52Bから剥離された直後の連続樹脂シート60の表面温度は、(Tg+5)℃〜(Tg+40)℃であることが好適である。ここで、Tgは、連続樹脂シート60を構成する樹脂のガラス転移温度である。この範囲よりも連続樹脂シート60の表面温度が低い場合には、第2押圧ロール52Bから剥離されるとすぐに連続樹脂シート60の表面が固まってしまうため、連続樹脂シート60が熱弾性変形を起こさなくなる。また、上記の範囲よりも連続樹脂シート60の表面温度を低くするためには、第1押圧ロール52Aおよび第2押圧ロール52Bの回転速度を低くし、かつ、押出機58からの樹脂の押し出し量も少なくしなければならないので、連続樹脂シートの生産量を多くすることができない。一方、上記の温度範囲よりも連続樹脂シート60の表面温度が高い場合には、連続樹脂シート60に転写された形状が熱により元に戻ってしまいやすく、転写率が悪化しやすい。
(管理工程)
管理工程(S6)は、押圧工程において押圧された連続樹脂シート60の形状を測定することにより、連続樹脂シート60の形状を管理する工程である。具体的には、管理工程では、押圧工程において形成された凸状部35の、連続樹脂シート60の長手方向に直交する断面における断面形状のうち、1点のみの高さを測定する。連続樹脂シート60の凸状部35の高さが予め定められた規格値の範囲を外れた場合には、その連続樹脂シート60は規格外であるものとして取り扱われる。
管理工程(S6)は、押圧工程において押圧された連続樹脂シート60の形状を測定することにより、連続樹脂シート60の形状を管理する工程である。具体的には、管理工程では、押圧工程において形成された凸状部35の、連続樹脂シート60の長手方向に直交する断面における断面形状のうち、1点のみの高さを測定する。連続樹脂シート60の凸状部35の高さが予め定められた規格値の範囲を外れた場合には、その連続樹脂シート60は規格外であるものとして取り扱われる。
また、連続樹脂シート60の凸状部35の高さが規格値の範囲を外れた場合、以下の調整を行う。凸状部35の高さが規格値よりも低い場合には、剥離工程後の連続樹脂シート60の表面温度を下げるべく、表面に転写型53を備えた転写ロール52Bの温度を下げる、剥離工程後の連続樹脂シート60の表面を冷却する、などの条件調整を行う。一方、凸状部35の高さが規格値よりも高い場合には、剥離工程後の連続樹脂シート60の表面温度を上げるべく、表面に転写型53を備えた転写ロール52Bの温度を上げる、剥離工程後の連続樹脂シート60の表面を加熱する、などの条件調整を行う。なお、転写ロール52Bの表面温度の調整は、以下のようにして行う。転写ロール52Bは、内部に例えばオイルなどの媒体を通すことができるように構成されている。転写ロール52Bの内部を通る媒体の温度を上下させることにより、転写ロール52Bの表面の温度も上下させることができる。
(転写型)
図7は、転写型に形成された凹部および樹脂シートに形成された凸状部を模式的に示す断面図である。転写型53は、形状ロール52Bの表面に設けられた複数の凹部54からなる。例えば、凹部54は、形状ロール52Bの周方向に連続して形成されている。凹部54のピッチは、通常30μm以上、好ましくは50μm以上であるが、本発明の製造方法および製造装置においては、凹部54のピッチ間隔が30μm〜800μmである場合に好適であり、凹部54の溝深さが30μm〜500μmである。凹部54のピッチ間隔(P)とは、隣接する凹部54の溝部間(底部同士)の距離をいい、凹部54の溝深さ(D)とは、形状ロール52Bの表面円周上から凹部54の溝部(底部)までの距離をいう。
図7は、転写型に形成された凹部および樹脂シートに形成された凸状部を模式的に示す断面図である。転写型53は、形状ロール52Bの表面に設けられた複数の凹部54からなる。例えば、凹部54は、形状ロール52Bの周方向に連続して形成されている。凹部54のピッチは、通常30μm以上、好ましくは50μm以上であるが、本発明の製造方法および製造装置においては、凹部54のピッチ間隔が30μm〜800μmである場合に好適であり、凹部54の溝深さが30μm〜500μmである。凹部54のピッチ間隔(P)とは、隣接する凹部54の溝部間(底部同士)の距離をいい、凹部54の溝深さ(D)とは、形状ロール52Bの表面円周上から凹部54の溝部(底部)までの距離をいう。
ここで、転写型53の凹部54の、形状ロール52Bの周方向に直交する断面における断面形状は、曲率半径Rが100μm以上の曲線を有する。また、転写型53の凹部54の断面形状としては、略半円形状、略半楕円形状などが挙げられる。例えば、凹部54の底部の断面形状は、曲率半径Rが100μm以上の曲線からなる。なお、凹部54の断面形状は直線を含んでいてもよい。
上記転写型53の作製方法としては、上記ステンレス鋼、鉄鋼などからなる転写ロールの表面に、たとえばクロムメッキ、銅メッキ、ニッケルメッキ、ニッケル−リンメッキなどのメッキ処理を施した後に、そのメッキ面に対してダイヤモンドバイトや金属砥石等を用いた除去加工や、レーザー加工や、またはケミカルエッチングを行ない、形状を加工することがあるが、これらの手法に特に限定されるものではない。
また、転写ロールの表面は、上記転写型53を形成した後に、たとえば表面形状の精度を損なわないレベルで、クロムメッキ、銅メッキ、ニッケルメッキ、ニッケル−リンメッキなどのメッキ処理を施してもよい。
(樹脂シートの製造方法の変形例)
製造方法の変形例として、例えば、搬送工程(S4)の後に、第2押圧工程を実施してもよい。第2押圧工程は、図2に示す樹脂シート製造装置50Bを用いて実施可能である。第2押圧工程では、搬送工程(S4)によって搬送された連続樹脂シート60を第2押圧ロール(形状ロール)52Bと第3押圧ロール52Cとで挟みこむことで押圧する。第2押圧工程で押圧された連続樹脂シート60は、第2押圧ロール52Bから剥離され(剥離工程)、第3押圧ロール52Cの周面に密着したまま搬送された後、第3押圧ロール52Cの周面から剥離される。
製造方法の変形例として、例えば、搬送工程(S4)の後に、第2押圧工程を実施してもよい。第2押圧工程は、図2に示す樹脂シート製造装置50Bを用いて実施可能である。第2押圧工程では、搬送工程(S4)によって搬送された連続樹脂シート60を第2押圧ロール(形状ロール)52Bと第3押圧ロール52Cとで挟みこむことで押圧する。第2押圧工程で押圧された連続樹脂シート60は、第2押圧ロール52Bから剥離され(剥離工程)、第3押圧ロール52Cの周面に密着したまま搬送された後、第3押圧ロール52Cの周面から剥離される。
また、製造方法の他の変形例として、例えば、押圧工程(S3)の前に、予め押圧する予圧工程を実施しても良い。予圧工程は、図3に示す樹脂シート製造装置50Cを用いて実施可能である。予圧工程では、シート製造工程(S1)によって製造された連続樹脂シート60を予圧ロール52Dと第1押圧ロール52Aとで挟み込むことで、予め押圧する。押圧された連続樹脂シート60は、第1押圧ロール52Aの周面に密着したまま搬送され、第1および第2押圧ロール52A,52Bによって押圧工程(S3)が実行される。
(作用)
本発明の樹脂シートの製造方法では、図8に示すように、押圧工程において、樹脂が転写型53の凹部54の奥深くまで十分に充填され、樹脂が曲線35Aにより示される形状となる。そのため、第2押圧ロール52Aから連続樹脂シート60が剥離された後の熱弾性変形の大きさのみによって凸状部35の形状が決定される。したがって、樹脂シートの凸状部35の、樹脂シートの長手方向に直交する断面における断面形状のうち1点のみの高さ、例えば断面形状のうちの最高地点35aの高さを測定することにより、凸状部35の形状を一意に定めることができ、製造工程の管理が容易となる。
本発明の樹脂シートの製造方法では、図8に示すように、押圧工程において、樹脂が転写型53の凹部54の奥深くまで十分に充填され、樹脂が曲線35Aにより示される形状となる。そのため、第2押圧ロール52Aから連続樹脂シート60が剥離された後の熱弾性変形の大きさのみによって凸状部35の形状が決定される。したがって、樹脂シートの凸状部35の、樹脂シートの長手方向に直交する断面における断面形状のうち1点のみの高さ、例えば断面形状のうちの最高地点35aの高さを測定することにより、凸状部35の形状を一意に定めることができ、製造工程の管理が容易となる。
(実施例)
以下、実施例1、2および比較例1、2を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
以下、実施例1、2および比較例1、2を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1、2および比較例1、2)
図3に示す樹脂シート製造装置50Cを用いて実施例1、2および比較例1、2に係るシートを作成した。使用した製造装置50の条件を以下に示す。押出機58のスクリュー径を120mmとした。また、押出機58のシリンダ温度を210℃〜260℃とし、ダイ51の温度を240℃〜260℃とした。予圧ロール52Dおよび第1押圧ロール52Aは、鏡面冷却ロールとした。
図3に示す樹脂シート製造装置50Cを用いて実施例1、2および比較例1、2に係るシートを作成した。使用した製造装置50の条件を以下に示す。押出機58のスクリュー径を120mmとした。また、押出機58のシリンダ温度を210℃〜260℃とし、ダイ51の温度を240℃〜260℃とした。予圧ロール52Dおよび第1押圧ロール52Aは、鏡面冷却ロールとした。
実施例1、2および比較例1、2では、いずれもPMMA樹脂を用いて、連続樹脂シート60の製造を行った。
実施例1、2では、第2押圧ロール(転写ロール)52Bの転写型の凹部54の形状を、曲率半径140μmのレンチ形状とした。これに対し、比較例1、2では、第2押圧ロール(転写ロール)52Bの転写型の凹部54の形状を、プリズム形状とし、プリズム形状の角部の曲率半径を0.5μmとした。
下記の表1に実施例1および比較例1の試験条件および試験結果を示している。ここで、板厚とは、製造される樹脂シートの厚さを意味する。また、ロール表面温度の1R、2R、3R、RTはそれぞれ予圧ロール52D、第1押圧ロール52A、第2押圧ロール(転写ロール)52B、ローラーテーブル52Iを意味する。また、形状ロール後シート温度とは、連続樹脂シート60が第2押圧ロール52Bから剥離された直後の連続樹脂シート60の温度を意味する。実施例1、実施例2の樹脂シートの形状高さはそれぞれ174μm、175μmであり、これらはほぼ等しい。また、比較例1、比較例2の樹脂シートの形状高さはそれぞれ131μm、129μmであり、これらもほぼ等しい。
実施例1、2および比較例1、2により製造された樹脂シート30の凸状部35の断面形状を図10に示す。実施例1、2のように転写型53の凹部54の断面形状をレンチ形状とした場合、形状高さがほぼ等しければ、中心地点からの距離にかかわらず、どの地点でも高さは等しくなり、ほぼ同じ断面形状の凸状部35が得られる。一方、比較例1、2のように転写型53の凹部54の断面形状をプリズム形状とした場合、中心地点での高さはほぼ等しいものの、中心以外の地点での高さが大きく異なっており、凸状部35の形状が異なっている。
このように、本発明の実施形態に係る樹脂シートの製造方法によれば、押圧工程において転写型53の凹部54には完全に樹脂が充填され、充填深さが一定となるため、連続樹脂シートから剥離された後の連続樹脂シート60の凸状部35の形状は、連続樹脂シート60から剥離された後の熱弾性変形の大きさのみで決定される。このため、押圧工程において連続樹脂シート60に形成された凸状部35の長手方向に直交する断面における断面形状のうち、1点のみの高さを測定することにより、凸状部35の形状を把握でき、連続樹脂シートの製造工程の管理が容易となる。
以上、本発明をその実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態では、樹脂シートとして、導光板について説明しているが、その他の樹脂シートを製造してもよい。本発明の樹脂シート製造方法は、液晶TVのバックライトに搭載される形状導光板および形状拡散板の製造に有効である。
また、上記実施形態では、図1〜図5に示す樹脂シート製造装置50、50B、50C、50D、50Eを用いて連続樹脂シートの製造を行っているが、その他の製造工程を実行可能な樹脂シート製造装置を用いてもよい。
50,50B,50C…樹脂シート製造装置、51…ダイ、52A…第1押圧ロール、52B…第2押圧ロール(形状ロール)、52C…第3押圧ロール、52D…予圧ロール、52I…ローラーテーブル、53…転写型、54…凹部、57…樹脂投入口、58…押出機、60…連続樹脂シート。
Claims (8)
- 樹脂を加熱溶融状態でダイから連続的に押し出して連続樹脂シートを製造するシート製造工程と、
前記連続樹脂シートを第1押圧ロールと第2押圧ロールとで挟み込むことにより押圧する押圧工程と、
前記押圧工程において押圧された前記連続樹脂シートの形状を測定することにより前記連続樹脂シートの形状を管理する管理工程と、を含み、
前記第1押圧ロールまたは前記第2押圧ロールのいずれか一方は、その表面に転写型を備える形状ロールであり、
前記転写型は、前記形状ロールの周方向に沿った複数の凹部を有し、
前記凹部の前記周方向に直交する断面における断面形状は、曲率半径が100μm以上の曲線を有し、
前記押圧工程において、前記連続樹脂シートの表面には、前記転写型が転写されることにより、前記連続樹脂シートの長手方向に延在する凸状部が形成され、
前記管理工程は、前記押圧工程において前記連続樹脂シートに形成された凸状部の前記長手方向に直交する断面における断面形状のうち、1点のみの高さを測定する、樹脂シートの製造方法。 - 前記押圧工程の後に、転写型が転写された前記連続樹脂シートを前記第2押圧ロールに密着させたまま搬送する搬送工程をさらに含み、
前記転写型は、前記第2押圧ロールの表面に備えられる請求項1に記載の樹脂シートの製造方法。 - 前記搬送工程の後に、搬送された前記連続樹脂シートを前記第2押圧ロールと第3押圧ロールとで挟み込むことにより押圧する第2押圧工程をさらに含む請求項2に記載の樹脂シートの製造方法。
- 前記押圧工程の前に、前記連続樹脂シートを予圧ロールと前記第1押圧ロールとの間に挟み込み、前記第1押圧ロールに密着させたまま搬送することにより予圧する予圧工程を含む請求項1〜3のいずれか1項に記載の樹脂シートの製造方法。
- 前記樹脂のガラス転移温度をTgとした場合、前記形状ロールから剥離された後の前記連続樹脂シートの表面温度が、(Tg+5)℃〜(Tg+40)℃である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の樹脂シートの製造方法。
- 前記樹脂は、スチレン系樹脂またはアクリル系樹脂である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の樹脂シートの製造方法。
- 前記凹部の前記周方向に直交する断面における断面形状は、略半円形状または略半楕円形状である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の樹脂シートの製造方法。
- 樹脂を加熱溶融状態でダイから連続的に押し出して連続樹脂シートを製造するシート製造工程と、
前記連続樹脂シートを第1押圧ロールと第2押圧ロールとで挟み込むことにより押圧する押圧工程と、
前記押圧工程において押圧された前記連続樹脂シートの形状を測定することにより前記連続樹脂シートの形状を管理する管理工程と、を含み、
前記第1押圧ロールまたは前記第2押圧ロールのいずれか一方は、その表面に転写型を備える形状ロールであり、
前記転写型は、前記形状ロールの周方向に沿った複数の凹部を有し、
前記凹部の前記周方向に直交する断面における断面形状は、曲率半径が100μm以上の曲線を有し、
前記押圧工程において、前記連続樹脂シートの表面には、前記転写型が転写されることにより、前記連続樹脂シートの長手方向に延在する凸状部が形成され、
前記管理工程は、前記押圧工程において前記連続樹脂シートに形成された凸状部の前記長手方向に直交する断面における断面形状のうち、1点のみの高さを測定する、樹脂シートの製造工程の管理方法。
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