JP2013158937A - インクジェット記録ヘッド - Google Patents

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顕 後藤
Shingo Nagata
真吾 永田
Yasushi Yamada
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留美 永田
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Abstract

【課題】高デューティで印刷した直後の横罫線印字で、印字品位が低下する場合がある。
【解決手段】発泡室は略四角柱の形状を有し、熱エネルギ発生素子は発泡室の略中央に配置され、インク流路の中心線が、発泡室の中心線に対して、ノズル配列方向にオフセットする。
【選択図】図3

Description

本発明は、インクジェット記録ヘッド、インクジェット記録カートリッジに関する。
近年、デジタルカメラ等の高解像度化が進むに伴って、写真を高記録品位に記録可能な記録装置が普及しつつある。中でも記録媒体に向けてインクを吐出することで記録を行うインクジェット記録装置が普及しており、これに用いられるインクジェット記録ヘッドは、種々の方式によりインク滴を吐出するものが知られている。
インクを吐出するエネルギ源として熱を利用し、急激に沸騰(発泡)させてインクを飛ばすために電気−熱変換素子(ヒータ)を有するインクジェット記録ヘッドは、一般的に、シリコン基板に多数パターニングされたヒータと、これに1対1で対応する発泡室と、発泡室のヒータと対向する位置に設けられたノズルと、発泡室に連通して共通液室からのインクを導くインク流路と、を有する記録素子、記録素子とインクジェット記録装置との信号や電力の送受信を行う電気配線基板、インクタンク内に設けられた負圧発生体が保持するインクをフィルタを経由して共通液室に供給するインク供給系、これらすべてを内蔵あるいは保持するための筺体などから成り立っている。
このようなインクジェット記録ヘッドは、高密度のマルチノズル化を比較的容易に実現でき、高解像度・高画質、あるいは高速な記録を可能とするものである。記録の高品位化の一方で、従来のビジネス文書やWebページを記録する要求も無くなったわけではなく、むしろ画像および文字の高記録品位化と記録速度の高速度化の両立が求められている。
この対応策として、文字を記録する際には吐出インク滴が大きく、濃度の濃い顔料ブラックインク(Bk)で記録を行い、一方Webページを記録する際には顔料ブラックインク(Bk)とカラーインクのシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)を併用する。そして、写真の記録を行う場合には、カラーインクのみを使用して記録を行うという記録方法を用いた記録装置が市販されている。
近年のインクジェット記録装置は高速度化と高画質記録を実現するために、特にカラーインクを吐出するインクジェット記録ヘッドでは、ノズルの配列密度が600DPI、吐出するインクの量は数plとなっている。そして、この数plのインク滴を吐出するノズルの口径は10μm程度となっている。
上記技術背景により、当初、発明者らはカラーインクを吐出するインクジェット記録ヘッドの発泡室とノズル、インク流路の位置関係を特許文献1の第10図のように設計した。
しかしながらこの構成では、通常の使用ではほとんどあり得ないパターンではあるのだが、高デューティで印刷した直後に横罫線を印字した場合、印字品位の低下がみられた。これは高デューティで印刷した直後はインクジェット記録ヘッドが昇温し、そのため発泡が大きくなりすぎてインク流路から発泡室へのインクの充填時間が長くなり、インクが充填される前に次の発泡が起こっているためではないかと考えた。このため、インク流路の高さを高くしたり、インク流路の幅を広げたりして発泡室へのインクの充填時間を短くしてみたが、良化はするものの、同様の傾向を完全に打ち消すには至らなかった。
図9は、上記インクジェット記録ヘッドのインク吐出の過程を示した図面であり、同図において、68はヒータ62に所定の電圧の所定のパルス信号を印加して生じる膜沸騰による発泡(気泡)である。同図(a)〜(d)は、膜沸騰の最大発泡時点(a)からの時間経過ごとの消泡までの過程を示している。同図(a)〜(d)各の右側に示したのは、それぞれの時点におけるCC断面を示している。ここでヒータ62は発泡室65の中央に配されており、またインク流路66の中心は発泡室65およびヒータ62の中心に配置されている。また、フィルタ64はインク流路66がゴミなどによって閉塞されるのを防ぐ機能も有するが、その形状はまた、インク流路66の幅と高さと共に、発泡後に発泡室65へのインク充填時間を制御するものであり、ここではインク流路66の中心線に左右対称に2つ配置されている。
図9(a)は、最大発泡時点の発泡の様子を示しており、この時、ノズル67内のインクが吐出インク69としてノズル67から盛り上がる。同図(b)は最大発泡の気泡68が消泡に転じ、インク流路66に流れ込んだインクが発泡室65に流れ込もうとしている時点の様子であり、この時、吐出インク69はノズル内のインクから離れようと表面張力により細くなっており、またノズル内のインクの外気との界面(メニスカス)70は消泡に伴い発泡室65の方に引き込まれる。同図(c)はさらに消泡が進んで発泡室65にインクが流れ込んだ時点の様子であり、この時、インクは発泡室65の中央から発泡68を左右対称に分断するように満たしてゆくが、メニスカス70の発泡室65への引き込まれも最大となり、発泡室奥側に残っている気泡68と非常に近接し、場合によっては気泡68はメニスカス70に連通して大気圧となってしまう。同図(d)はメニスカス70がノズル67に戻ろうとしている、一連の吐出サイクルの最終時点の様子を示しているが、気泡68が大気圧となってしまっているため、吐出サイクルの最後になっても気泡68が消えることはない。このため、次の吐出イベントの発泡パワーを弱める「ダンパ」として作用し、吐出インク69の吐出速度や体積、方向の乱れとなってしまう。この傾向は、インクが高温となってその粘度が低下するほど顕著になる。
特開2007−283501号公報 特許第4546006号明細書 特開平8−309986号公報
本発明の目的は、上記課題を解決するためになされたものであり、高デューティで印刷した直後の横罫線印字で、印字品位が低下するのを防ぐためのものである。
上記目的を達成する本発明にかかわるインクジェット記録ヘッドは、インクを吐出する複数の吐出口(ノズル)と、インクが吐出される第1の方向と、複数のノズルが配列された第2の方向と、複数のノズルが設けられたノズルプレートと、ノズルプレートに水平で第2の方向と垂直な第3の方向と、ノズルのそれぞれに対応して設けられインクを吐出するための熱エネルギ発生素子がノズルに対向するように設けられた複数の発泡室と、複数の発泡室に供給されるインクを貯留する共通液室と、共通液室に連通し発泡室のそれぞれにインクを供給するための複数のインク流路と、共通液室とインク流路との間に設けられた流体抵抗素子と、を有するインクジェット記録ヘッドにおいて、発泡室は略四角柱の形状を有し、熱エネルギ発生素子は第2の方向に対し発泡室の略中央に配置され、インク流路の第3の方向に平行な中心線は、発泡室の第3の方向に平行な中心線に対して、第2の方向にオフセットされていることを特徴とする。
熱エネルギ発生素子は発泡室の略中央に配置されていてもよい。
また、流体抵抗素子は、インク流路の第3の方向に平行な中心線の延長線上に設けられていても良い。
さらに、ノズルの第2の方向に平行な中心線は、熱エネルギ発生素子の第2の方向に平行な中心線に対して、インク流路と発泡室の合流点から離れるよう第3の方向にオフセットされている方がよりマージンが向上する。
加えて、ノズルと熱エネルギ発生素子との第1の方向の距離は30μm以上、50μm以下であること、インク流路および発泡室の第1の方向の高さは12μm以上、36μm以下であることが好ましい。
発明者らは、本発明と形態が似ている先行技術について調査した。
特許文献2は、キャビテーションによるヒータへのダメージを軽減する方法として極めて優れている。特許文献2では、ヒータが生成した気泡がヒータ上の同じ位置で消泡して、その衝撃でヒータに機械的なダメージを与えるのを防ぐために、ほぼ円柱形の発泡室と、発泡室に対して中心線がオフセットされたインク流路とを有する技術が開示されている。インク流路をオフセットすることにより発泡室に流れ込んだインクに回転成分を生じさせ、消泡位置をばらつかせることにより、ヒータが受けるダメージを軽減している。
しかしながら、特許文献2が開示する技術は、四角形のヒータと円柱形の発泡室を前提としているため、600DPIでノズルを横並びさせようとしても配列させるのは困難であり、300DPIに横並びさせたノズル列を2列用意して、擬似的に600DPIを実現しなければならない。
これに対して本発明では、発泡室が略四角柱の形状を有しているため、600DPIでノズルを横並びさせることが可能である。
特許文献3では、高速印刷を実現するために発泡室へのインクの充填時間を短くしようとするときの弊害である、ノズルからのインクのあふれを防止する技術が開示されている。インク流路をやはりオフセットすることにより、発泡室に充填されるインクの流れを一旦発泡室の奥の壁に当ててそれからノズルに充填させることにより、ノズルからのインクのあふれを防いでいる。
しかしながら、特許文献2が開示する技術は、発泡室に充填されるインクの流れを一旦発泡室の奥の壁に当てるがゆえに、発泡室に対してヒータとノズルも、ノズル配列方向にオフセットされていなくてはならない。このため、吐出の際に最も大きなインク滴である「主滴」を、後から追いかける小さな液滴「サテライト」の吐出方向は主滴と異なってしまい、結局印字品位の低下につながってしまう。
これに対し、本発明では、発泡室に対しヒータが少なくとも左右対称に配置されており、特許文献3で開示される技術で心配される印字品位の低下はない。
以上の構成によれば、高デューティで印刷した直後の横罫線印字で、印字品位が低下するのを防ぐことが可能となる。
また、自動印字検査工程でも検査パターンを印刷する前にベタ印字を行っているが、ここにも本発明の良い影響があり、歩留りの向上が見られた。
インクジェット記録ヘッド(カートリッジ)の斜視図;(a)ブラックカートリッジ、(b)カラーカートリッジ、の斜視図 ブラックカートリッジを例にとり、インクジェット記録ヘッド(カートリッジ)の製造方法を示した斜視図;(a)記録素子側から、(b)タンク蓋側からの斜視図 カラーカートリッジの3色のインクを吐出するノズル列のうちの1色の共通液室の両側に配された2列のノズル列を拡大した図面 図3のAA断面図 本発明の実施例1にかかわる図面 本発明の実施例1にかかわる、発泡と吐出の様子を示した模式図 本発明の実施例2にかかわる図面 本発明の実施例3にかかわる図面 従来のノズルの、発泡と吐出の様子を示した模式図
図1に示したのは、本発明にかかわるインクジェット記録ヘッド(カートリッジ)の一例であり、(a)が顔料ブラックインクを吐出するブラックカートリッジ、(b)がシアン、マゼンタ、イエローの3色のインクを吐出するカラーカートリッジの斜視図である。
図1(a)に示すように、ブラックカートリッジ1001は、エネルギ発生素子としてヒータを用いこれを発熱させることによりBkインクを加熱し膜沸騰の作用によりインク滴を吐出させる記録素子1008と、記録素子1008にインクジェットプリンタ(不図示)からの駆動信号等を印加する電気配線基板1002と、記録素子1008と電気配線基板1002との電気接続部を絶縁・保護する電気接続部封止部1007と、インクを保持して負圧を発生させる負圧発生機構を持ち記録素子1008にインクを供給するインク供給部材としてのインクタンク1006と、インクの漏れを防止するタンク蓋1010と、から構成されている。インクタンク1006には、ブラックカートリッジ1001をインクジェットプリンタ本体に装着する時のガイド1003、突き当て基準1004と1005、もう一方向の基準(不図示)が設けられている。
図1(b)は、カラーカートリッジ1101の主要部を示す斜視図である。図1(b)に示すように、カラーカートリッジ1101は、ヒータによってインクを加熱し膜沸騰の作用によりインク滴を吐出させる記録素子1108と、記録素子1108にインクジェットプリンタ(不図示)からの駆動信号等を印加する電気配線基板1102と、記録素子1108と電気配線基板1102との電気接続部を絶縁・保護する電気接続部封止部1107と、インクを保持して負圧を発生させる負圧発生機構を持ち記録素子1108にインクを供給するインク供給部材としてのインクタンク1106と、インクの漏れを防止するタンク蓋1110と、から構成されている。インクタンク1106には、カラーカートリッジ1101をインクジェットプリンタ本体に装着する時のガイド1103、突き当て基準1104と1105、もう一方向の基準(不図示)が設けられている。
ここで、カートリッジの製造方法を、ブラックカートリッジ1001を例に説明する。
図2(a)および(b)は、ブラックカートリッジを構成するパーツの斜視図であり、(a)は記録素子1008側から、(b)はタンク蓋1010側から見た図面である。まず、インクタンク1006の所定の位置にインクろ過フィルタ1040を溶着し、この際出たゴミなどをあらかじめ洗浄・乾燥しておく。次に記録素子基板1008と電気配線基板1002とを電気接続部にて接続し一体となった部品を、あらかじめ接合位置に接着剤を塗布しておいたインクタンク1006の所定の位置に精密に貼付ける。記録素子基板1008が接合される部位1011は、電気配線基板1002が接合される部位よりも低くなっている。次に電気接続部を絶縁・保護する電気接続部封止部1007を塗布する。電気接続部以外の記録素子1008の周囲と電気配線基板1002に設けられたデバイスホール1013との間も、封止剤で封止したほうがより好ましい。次に接着剤と封止剤とを固めるために、オーブンに入れて熱キュアを行なう。充分に冷えたら、電気配線基板1002を折り曲げ、インクタンク1006の側面に突き出たピン1020で熱カシメを行ない、インクジェットプリンタ本体と電気信号を送受信するための端子1009が配置された面を、インクタンク1006側面に固定する。次に負圧発生機構1014をインクタンク1006に挿入し、これにインクを所定量注入した後、タンク蓋1010を溶着する。タンク蓋1010には、大気連通口1017とこれに連通する細溝1018、インクジェットプリンタ本体に装着する時に荷重をかける部位1016が一体で形成されている。これにラベル1019を貼り付け、インクジェット記録ヘッドが完成する。
図3は、本発明を適用したカラーカートリッジの記録素子1108のノズルが形成されたフェイス面19を拡大した図面である。本発明では、3色のインクをインク流路に供給する記録素子1108に設けられた3つの共通液室の長手方向の片側に5plを吐出可能なノズル列を、長手方向の対向する片側に2plが吐出可能なノズル列を、配置した。図3は3色のうちの1色の共通液室13の一部を拡大した図面であり、同図において17は5plを吐出可能なノズルであり、18は2plを吐出可能なノズルである。
図4は、図3のAA断面を示した図面であり、図3と同じ符号の部位は同じものを表わしている。同図において、12は5pl吐出用のヒータ、15はヒータ12が配置された5pl吐出用の発泡室、14は5pl吐出の発泡室にゴミが入り込むのを防ぐフィルタ、21は2pl吐出用のヒータ、22はヒータ12が配置された2pl吐出用の発泡室、23は2pl吐出の発泡室にゴミが入り込むのを防ぐフィルタ、20は共通液室13に溜まる気泡がインクの流れを塞がないよう設けられた梁、である。また、本発明では、フェイス面19のヒータ12および21からの高さは50〜30μm、発泡室15および22のヒータ12および21からの高さを12〜16μmとした。
本実施例では、吐出量の大きい5plを吐出するノズルに連通する発泡室と、これに共通液室からのインクを供給するインク流路、フィルタに本発明を適用している。
図5は、図3 B部を拡大した図面であり、図3および図4と同じ符号の部位は同じものを表わしている。同図において、発泡室15は600DPIで配置できるように略四角柱の形状とし、インク流路16の中心線は発泡室15ならびにヒータ12の中心線からノズル配列方向に約6.5μmオフセットした。フィルタ14の形状はまた、インク流路16の幅と高さと共に、発泡後に発泡室15へのインク充填時間を制御するものであり、最適なインク充填時間になるよう、インク流路16の高さと幅と、フィルタ14の直径と本数とを調整した。本発明においてはインク流路16の中心線上に1つを設けた。
図6を用いて、図5に示した本発明の実施例1の有効性を説明する。同図において、図3〜5同じ符号の部位は同じものを表わしており、28はヒータ12に所定の電圧の所定のパルス信号を印加して生じる膜沸騰による発泡(気泡)である。同図(a)〜(d)は、膜沸騰の最大発泡時点(a)からの時間経過ごとの消泡までの過程を示している。同図(a)〜(d)各の右側に示したのは、それぞれの時点におけるDD断面を示している。
図6(a)は、最大発泡時点の発泡の様子を示しており、この時、ノズル17内のインクが吐出インク29としてノズル17から盛り上がる。同図(b)は最大発泡の気泡28が消泡に転じ、インク流路16に流れ込んだインクが発泡室15に流れ込もうとしている時点の様子であり、この時、吐出インク29はノズル内のインクから離れようと表面張力により細くなっており、またノズル内のインクの外気との界面(メニスカス)70は消泡に伴い発泡室15の方に引き込まれる。同図(c)はさらに消泡が進んで発泡室15にインクが流れ込んだ時点の様子であり、この時、インクは発泡室15をインク流路16の延長線方向から満たしていく一方、ノズル17からもメニスカス70の引き込まれによってインクが供給されるため、発泡28はメニスカス70から離れた位置に隔離される。同図(d)は発泡28が完全に消泡し、メニスカス70がノズル17に戻ろうとしている、一連の吐出サイクルの最終時点の様子を示しており、本発明のように発泡室15を600DPIで配置できるように略四角柱の形状とし、インク流路16の中心線を発泡室15ならびにヒータ12の中心線からノズル配列方向にオフセットすることにより、発泡から消泡までの過程がスムーズに行われる。
本実施例のインクジェット記録ヘッドを用いて、高デューティで印刷した直後に横罫線を印字したところ、従来は吐出速度と吐出体積のばらつきが大きく、途切れ途切れに見えていた横罫線が、途切れの無いまっすぐな直線となっており、本発明の有効性が示された。
また、インクジェット記録ヘッドの製造工程の印字検査工程において、検査パターンを印字する前にベタ印字を行っている。従来のインクジェット記録ヘッドの印字検査工程の歩留まりは約97%であったが、本実施例のインクジェット記録ヘッドを印字検査工程にかけたところ、歩留まりは99%となり、ここでも本実施例の有効性が示された。
図7は、本発明の第2の実施例を示した図面であり、実施例1のようにインク流路16の中心線を発泡室15ならびにヒータ12の中心線からノズル配列方向にオフセットしたまま、ノズル位置を発泡室15手前ないし奥方向にオフセットした形態を示している。
表1は、ノズル位置を−2〜6μmまで、2μm刻みでオフセットした場合のベタ後の横罫線の印字結果を示している。表1を見ると、発泡室奥に2〜4μmオフセットした場合に良好な結果が得られており、これは図6(c)に示したように、気泡の残りが発泡室65方向に少しずれていることが起因している。
以上のように、ここでも本発明の有効性が示された。
本実施例では、図3の2plを吐出可能なノズル18に本発明を適用した例を示す。図8において、図3〜図7と同じ符号の部位は同じものを表わしており、24は発泡室22にインクを供給するインク流路である。本実施例のヒータ21はインク流入方向の発泡の対称性を向上させてサテライトをまっすぐ飛ばす目的で、ヒータ21の位置は発泡室22の奥にオフセットされているが、ノズル配列方向に対してはヒータ21と発泡室22の中心が一致している。また、フィルタ14は、インク流路24から発泡室22へのインクの充填時間に問題がないため、従来どおりインク流路24の中心線に対し左右対称に2個づつ配置している。本実施例では、発泡室22は600DPIで配置できるように略四角柱の形状とし、インク流路24の中心線は発泡室22ならびにヒータ21の中心線からノズル配列方向に約4.5μmオフセットした。
本実施例のインクジェット記録ヘッドを用いて、高デューティで印刷した直後に横罫線を印字したところ、途切れの無いまっすぐな直線となっており、本発明の有効性が示された。
12 5pl吐出用のヒータ
13 共通液室
14 5pl吐出の発泡室にゴミが入り込むのを防ぐフィルタ
15 5pl吐出用の発泡室
16 5pl吐出用のインク流路
17 5plを吐出可能なノズル
18 2plを吐出可能なノズル
19 フェイス面
20 梁
21 2pl吐出用のヒータ
22 2pl吐出用の発泡室
23 2pl吐出の発泡室にゴミが入り込むのを防ぐフィルタ
24 2pl吐出用のインク流路
28 発泡(気泡)
29 吐出インク
62 ヒータ
64 フィルタ
65 発泡室
66 インク流路
67 ノズル
68 発泡(気泡)
69 吐出インク
70 メニスカス
1001 ブラックカートリッジ
1002 ブラックカートリッジの電気配線基板
1003 ブラックカートリッジのガイド
1004 ブラックカートリッジの突き当て基準
1005 ブラックカートリッジの突き当て基準
1006 ブラックカートリッジのインクタンク
1007 ブラックカートリッジの電気接続部封止部
1008 ブラックカートリッジの記録素子
1009 ブラックカートリッジの端子
1010 ブラックカートリッジのタンク蓋
1011 ブラックカートリッジの記録素子基板が接合される部位
1013 ブラックカートリッジのデバイスホール
1014 ブラックカートリッジの負圧発生機構
1016 ブラックカートリッジの荷重をかける部位
1017 ブラックカートリッジの大気連通口
1018 ブラックカートリッジの細溝
1019 ブラックカートリッジのラベル
1020 ブラックカートリッジのピン
1040 ブラックカートリッジのインクろ過フィルタ
1101 カラーカートリッジ
1102 カラーカートリッジの電気配線基板
1103 カラーカートリッジのガイド
1104 カラーカートリッジの突き当て基準
1105 カラーカートリッジの突き当て基準
1106 カラーカートリッジのインクタンク
1107 カラーカートリッジの電気接続部封止部
1108 カラーカートリッジの記録素子
1110 カラーカートリッジのタンク蓋

Claims (6)

  1. インクを吐出する複数の吐出口と、前記インクが吐出される第1の方向と、前記複数の吐出口が配列された第2の方向と、前記複数の吐出口が設けられたノズルプレートと、該ノズルプレートに水平で前記第2の方向と垂直な第3の方向と、前記吐出口のそれぞれに対応して設けられインクを吐出するための熱エネルギ発生素子が前記吐出口に対向するように設けられた複数の発泡室と、該複数の発泡室に供給されるインクを貯留する共通液室と、該共通液室に連通し前記発泡室のそれぞれにインクを供給するための複数のインク流路と、前記共通液室と前記インク流路との間に設けられた流体抵抗素子と、を有するインクジェット記録ヘッドにおいて
    前記発泡室は四角柱の形状を有し、
    前記熱エネルギ発生素子は前記第2の方向に対し前記発泡室の中央に配置され、
    前記インク流路の前記第3の方向に平行な中心線は、前記発泡室の前記第3の方向に平行な中心線に対して、前記第2の方向にオフセットされていることを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
  2. インクを吐出する複数の吐出口と、前記インクが吐出される第1の方向と、前記複数の吐出口が配列された第2の方向と、前記複数の吐出口が設けられたノズルプレートと、該ノズルプレートに水平で前記第2の方向と垂直な第3の方向と、前記吐出口のそれぞれに対応して設けられインクを吐出するための熱エネルギ発生素子が前記吐出口に対向するように設けられた複数の発泡室と、該複数の発泡室に供給されるインクを貯留する共通液室と、該共通液室に連通し前記発泡室のそれぞれにインクを供給するための複数のインク流路と、前記共通液室と前記インク流路との間に設けられた流体抵抗素子と、を有するインクジェット記録ヘッドにおいて
    前記発泡室は四角柱の形状を有し、
    前記熱エネルギ発生素子は前記発泡室の中央に配置され、
    前記インク流路の前記第3の方向に平行な中心線は、前記発泡室の前記第3の方向に平行な中心線に対して、前記第2の方向にオフセットされていることを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
  3. 前記流体抵抗素子は、前記インク流路の第3の方向に平行な中心線の延長線上に設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のインクジェット記録ヘッド。
  4. 前記吐出口の前記第2の方向に平行な中心線は、前記熱エネルギ発生素子の第2の方向に平行な中心線に対して、前記インク流路と前記発泡室の合流点から離れるよう前記第3の方向にオフセットされていることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のインクジェット記録ヘッド。
  5. 前記吐出口と前記熱エネルギ発生素子との前記第1の方向の距離は、30μm以上、50μm以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載のインクジェット記録ヘッド。
  6. 前記インク流路および前記発泡室の前記第1の方向の高さは、12μm以上、16μm以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載のインクジェット記録ヘッド。
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CN107427599A (zh) * 2015-03-16 2017-12-01 宝洁公司 用于分配材料的系统和方法

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