JP2013158809A - スケール除去装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】スケール除去装置1は、金属管2の長手方向に沿って配置される複数のエアーハンマ体4と、隣接するエアーハンマ体4同士を互いに連結する屈曲体6と、エアーハンマ体4に圧縮空気を供給する空気供給用チューブ8と、を備えている。屈曲体6は、エアーハンマ体4の端部に接続され、球状のボール部14aを有するボールスタッド14と、当該エアーハンマ体4に隣接する他のエアーハンマ体4の端部に接続され、ボールスタッド14のボール部14aに係合するカップ状のハウジング16とからなるボールジョイント機構を有している。
【選択図】 図1
Description
1以上の前記エアーハンマを有し、且つ前記金属管の長手方向に直列に配置された複数のエアーハンマ体と、
隣接する前記エアーハンマ体同士を互いに連結するとともに、屈曲自在な屈曲体と、
前記エアーハンマ体に接続されて前記エアーハンマ体に圧縮空気を供給するとともに、可撓性を有する空気供給用チューブと、を備えることを特徴とする。
従来は、例えばU字型の金属管のスケールを除去する場合、金属管の一端側からスケール除去装置を挿入して直線部のスケールを除去したら、スケール除去装置を一端側に引き抜いて、その後、金属管の他端側からスケール除去装置を挿入して直線部のスケールを除去していた。しかしながら、本発明に係るスケール除去装置によれば、例えばU字型の金属管のスケールを除去する場合、金属管の一端側からスケール除去装置を挿入して直線部のスケールを除去したら、そのままスケール除去装置を進行させて屈曲部を通過し、その後、他端側の直線部のスケールを除去することが可能となる。また、屈曲部を通過する際に、屈曲部のスケールを除去することもできる。これにより、従来実施していたスケール除去装置の一端側からの引き抜き及び他端側への再挿入作業を省くことができるので、短時間で効率良く金属管のスケールを除去することができる。
また、従来は、例えば複数の屈曲部を有する金属管のスケールを除去する場合、金属管の各端部の開口から直近の屈曲部までの直線部をそれぞれスケール除去装置で清掃することはできるが、屈曲部間に位置する直線部をスケール除去装置で清掃することができなかった。しかしながら、本発明に係るスケール除去装置によれば、屈曲部を移動可能なので、屈曲部間に位置する直線部のスケールを除去することができる。
前記ボールスタッドには第1貫通孔が形成されるとともに、前記ハウジングには前記第1貫通孔に連通する第2貫通孔が形成されており、
前記空気供給用チューブの進行方向側端部が、前記第1貫通孔内及び前記第2貫通孔内に内装されていてもよい。
また、ボール部及びハウジングには、それぞれ第1貫通孔及び第2貫通孔が設けられているため、空気供給用チューブの先端部を内装することができる。これにより、圧縮空気を送給可能となるように、ボール部とハウジングとの連結部分に気密性を持たせる必要がなく、ボールジョイント機構を安価に構築することができる。
前記空気供給用チューブの進行方向側端部が、前記フレキシブルチューブ内に内装されていてもよい。
また、フレキシブルチューブは中空なので、空気供給用チューブを内装することができる。
前記スケール回収用チューブには、前記スケールが通過可能な貫通孔が前記スケール回収用チューブの径方向に形成されていてもよい。
図1に示すように、スケール除去装置1は、金属管2の長手方向に沿って一列に配置される複数のエアーハンマ体4と、隣接するエアーハンマ体4同士を互いに連結する屈曲体6と、エアーハンマ体4に圧縮空気を供給する空気供給用チューブ8と、を備えている。
図2に示すように、各エアーハンマ体4は、シリンダ10と、当該シリンダ10内に収納されて当該シリンダ10内に供給される圧縮空気により往復運動してスケールに振動を与える複数のピストン12とを備えている。本実施形態においては、シリンダ10内にピストン12を金属管2の長手方向に沿って2個配置したが、この数に限定されるものではなく、エアーハンマ体4の長手方向の長さが金属管2の屈曲部2aを通過できる長さの範囲内におさまる数だけ配置される。
2個のピストン12は、突出する向きが正反対となるように、金属管2の周方向に180°ずらして配置されている。
支持部16aは、ボール部14aの径と同じ径の球面座16fを有している。また、支持部16aは、ボールスタッド14の第1貫通孔14cと連通する第2貫通孔16dを有している。
保持部16bは、ボール部14aの径よりも小さく、且つ、ボールスタッド14のロッド部14bの径よりも大きい第3貫通孔16eを有している。
支持部16a内にボール部14aを収容し、且つ、ロッド部14bを第3貫通孔16e内に挿通した状態で、保持部16bを支持部16aに六角穴付ボルト16cで接続することで、ボールスタッド14とハウジング16とを連結することができる。
膨出体20は、半球状に2分割された上半部20a及び下半部20bと、上半部20aと下半部20bとを接続する締結具20cとから構成されている。
上半部20a及び下半部20bの外周部にはそれぞれ一対の凹部20kが形成されている。上半部20aの一対の凹部20kと、下半部20bの一対の凹部20kとは、互いに対向する位置に設けられている。そして、上半部20a及び下半部20bには、互いに対向する位置に設けられた凹部20k間を連通するボルト用貫通孔20gがそれぞれ形成されている。
締結具20cは、六角穴付ボルト20eとナット20fとからなり、六角穴付ボルト16cをボルト用貫通孔20gに挿通させてナット20fで螺合して膨出体20を空気供給用チューブ8に固定する。
膨出体20を取り付ける間隔は、屈曲部2aの曲率、空気供給用チューブ8の外径等に基づいて適宜、決定される。
図4は、調芯治具22を示す図である。図4に示すように、調芯治具22は、一端がボールスタッド14に、他端がエアーハンマ体4に接続可能な筒体22aと、当該筒体22aの外周面に径方向へ放射状に配置された複数の株体22bとを備えている。株体22bは、長さが等しい複数の弾性ワイヤから構成されている。
株体22bの数、株体22bの径(植込み本数)a、及び株体22bの長さb等は、金属管2の内径、屈曲部2aでの肉厚変化量、溶接部の垂れ込み量等に基づいて適宜、決定される。
なお、本実施形態では、調芯治具22を用いて、ピストン12の突出量がピストン12の中立位置よりも長くなるように設定したが、これに限定されるものではなく、例えば、エアーハンマ体4の直径が金属管2の内周面の直径に近い場合等、ピストン12の突出量がピストン12の中立位置よりも短くなるように設定してもよい。要は、ピストン12の突出量がピストン12の中立位置と一致しないように設定すればよい。
続いて、釣糸28の一端にワイヤケーブル24を接続した後、他端を引っ張って、金属管2内にワイヤケーブル24通す。そして、ワイヤケーブル24の一端をスケール除去装置1の最前列のエアーハンマ体4に接続する。
その後、予め設定された時間等が経過したら圧縮空気の供給を停止し、ピストン12の往復運動を停止させる。
そして、所定距離だけ移動した後、再び、圧縮空気を各エアーハンマ体4に供給してスケールの除去を実施する。
上述したピストン12を往復運動させてスケールを除去する工程及び所定距離だけ移動する工程を複数回繰り返して、第1段目の直線部2bのスケールを除去する。
スケール除去装置1が屈曲部2aを通過する際、屈曲部2aの形状に沿って屈曲体6が可動するため、各エアーハンマ体4は屈曲部2aを通過することができる。
また、各エアーハンマ体4の前後に調芯治具22が設けられているため、各エアーハンマ体4は、金属管2の中心位置を通過することができる。これにより、各エアーハンマ体4が、屈曲部2aの肉厚変化や溶接の垂れ込み等で拘束されて移動できなくなることを防止できる。
その後、予め設定された時間等が経過したら、圧縮空気の供給を停止する。
なお、本実施形態では、空気供給用パイプ34を用いたが、これに限定されるものではなく、スケール除去装置1と金属管2の内周面との摩擦抵抗が小さい場合等は、空気供給チューブ8を延長してもよい。
このとき、図5D及び図5Eに示すように、空気供給用チューブ8の外周には膨出体20が設けられているため、空気供給用チューブ8が屈曲部2aの内周面に当接することがない。これにより、円滑にスケール除去装置1を移動させることができる。
図6に示すように、スケール除去装置21は、剥離したスケールを回収するスケール回収用チューブ29を更に備えている。スケール回収用チューブ29は、その一端が進行方向の最後尾に位置するエアーハンマ体4に接続されている。また、スケール回収用チューブ29内に空気供給用チューブ8が内装されている。
スケール回収用チューブ29の他端は、図示しない吸引ポンプ等に接続されており、スケール回収用チューブ29内の空気を吸引することができる。
スケール回収用チューブ29には、スケールが通過可能な貫通孔29aがスケール回収用チューブ29の径方向に複数形成されている。これにより、剥離したスケールを貫通孔29aからスケール回収用チューブ29内に吸引することができる。
また、スケール回収用チューブ29の外周面には膨出体20が取り付けられている。
また、空気供給用チューブ8がスケール回収用チューブ29内に内装されているため、空気供給用チューブ8に傷が付くことを防止できる。
また、スケール回収用チューブ29の外周に膨出体20を備えているため、屈曲部2aを通過する際に、スケール回収用チューブ29が屈曲部2aに貼り付いてスケール除去装置21が動かなくなることを防止できる。
図7に示すように、スケール除去装置31は、隣接するエアーハンマ体4同士を互いに連結する中空のフレキシブルチューブ32を備えている。
フレキシブルチューブ32は、その一端がエアーハンマ体4の端部に接続され、他端が当該エアーハンマ体4に隣接する他のエアーハンマ体4に接続されている。フレキシブルチューブ32の肉厚部には、ワイヤケーブルが網状に配置されている。これにより、フレキシブルチューブ32が切断することを防止することができる。
また、フレキシブルチューブ32内には空気供給用チューブ8が内装されている。
図8に示すように、スケール除去装置41は、一端が進行方向の最後尾に位置するエアーハンマ体4に接続され、剥離したスケールを回収するスケール回収用チューブ29を更に備えている。スケール回収用チューブ29は、空気供給用チューブ8と並列するように配置されている。
また、空気供給用チューブ8及びスケール回収用チューブ29の外周面に複数の膨出体20が設けられている。
また、空気供給用チューブ8とスケール回収用チューブ29が並列に設けられているため、傷が付いたり、古くなって機能が低下したりしたチューブのみを容易に交換することができる。
また、膨出体20を備えているため、空気供給用チューブ8及びスケール回収用チューブ29が屈曲部2aを通過する際に、空気供給用チューブ8及びスケール回収用チューブ29が屈曲部2aに貼り付いてスケール除去装置41が動かなくなることを防止できる。
このように、ワイヤケーブルを備えたスケール除去装置によれば、屈曲体6、空気供給用チューブ8等が破損してスケール除去装置が途中で切断しても、ワイヤケーブルを引っ張ることでスケール除去装置を金属管2内から引き抜くことができる。
2 金属管
2a 屈曲部
2b 第1段目の直線部
2c 第2段目の直線部
2d 一端側開口
2e 他端側開口
4 エアーハンマ体
6 屈曲体
8 空気供給用チューブ
10 シリンダ
12 ピストン
14 ボールスタッド
14a ボール部
14b ロッド部
14c 第1貫通孔
16 ハウジング
16a 支持部
16b 保持部
16c 六角穴付ボルト
16d 第2貫通孔
16e 第3貫通孔
16f 球面座
20 膨出体
20a 上半部
20b 下半部
20c 締結具
20e 六角穴付ボルト
20f ナット
20g ボルト用貫通孔
20h チューブ用貫通孔
20k 凹部
21 スケール除去装置
22 調芯治具
22a 筒体
22b 株体
24 ワイヤケーブル
26 スポンジピグ
28 釣糸
29 スケール回収用チューブ
29a 貫通孔
31 スケール除去装置
32 フレキシブルチューブ
34 空気供給用パイプ
41 スケール除去装置
100 スケール除去装置
101 シリンダ
102 ピストン
103 金属管
104 エアパイプ
Claims (9)
- 圧縮空気により金属管の径方向に往復運動可能なピストンで前記金属管の内周面に形成されたスケールに振動を与えるエアーハンマを備えたスケール除去装置であって、
1以上の前記エアーハンマを有し、且つ前記金属管の長手方向に直列に配置された複数のエアーハンマ体と、
隣接する前記エアーハンマ体同士を互いに連結するとともに、屈曲自在な屈曲体と、
前記エアーハンマ体に接続されて前記エアーハンマ体に圧縮空気を供給するとともに、可撓性を有する空気供給用チューブと、を備えることを特徴とするスケール除去装置。 - 前記エアーハンマ体の進行方向前方及び進行方向後方に、前記エアーハンマ体を前記金属管内の中央に保持する調芯治具を取り付けて、前記エアーハンマ体と前記金属管の内周面との距離を、前記ピストンを前記エアーハンマ内に戻す押上力と前記ピストンを前記内周面へ押し付ける突出力とがバランスして前記ピストンの往復運動が停止する前記ピストンの突出長さと一致させないことを特徴とする請求項1に記載のスケール除去装置。
- 前記屈曲体は、前記エアーハンマ体の端部に接続され、球状のボール部を有するボールスタッドと、前記エアーハンマ体に隣接する他の前記エアーハンマ体の端部に接続され、前記ボール部を収容するハウジングとからなるボールジョイント機構を有し、
前記ボールスタッドには第1貫通孔が形成されるとともに、前記ハウジングには前記第1貫通孔に連通する第2貫通孔が形成されており、
前記空気供給用チューブの進行方向側端部が、前記第1貫通孔内及び前記第2貫通孔内に内装されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のスケール除去装置。 - 前記屈曲体は、一端が前記エアーハンマ体の端部に接続され、他端が前記エアーハンマ体に隣接する他の前記エアーハンマ体に接続された中空のフレキシブルチューブからなり、
前記空気供給用チューブの進行方向側端部が、前記フレキシブルチューブ内に内装されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のスケール除去装置。 - 前記空気供給用チューブの外周面の周囲に設けられ、前記空気供給用チューブの外周面よりも径方向外側に突出した膨出体を備えることを特徴とする請求項1から4のうち何れか一項に記載のスケール除去装置。
- 一端が進行方向の最後尾に位置する前記エアーハンマ体に接続され、剥離したスケールを回収するスケール回収用チューブを更に備え、
前記スケール回収用チューブには、前記スケールが通過可能な貫通孔が前記スケール回収用チューブの径方向に形成されていることを特徴とする請求項1から5のうち何れか一項に記載のスケール除去装置。 - 前記空気供給用チューブは、前記スケール回収用チューブ内に内装されていることを特徴とする請求項6に記載のスケール除去装置。
- 前記空気供給用チューブと前記スケール回収用チューブとが並列に配置されていることを特徴とする請求項6に記載のスケール除去装置。
- 一端が進行方向の最前列に位置する前記エアーハンマ体に接続された索状体を備えることを特徴とする請求項1から8のうち何れか一項に記載のスケール除去装置。
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