本発明に係る押下スイッチ機構の一実施例としての押下スイッチ機構30の構成、およびそれが設けられる撮像装置(電子機器)の一実施例としてのデジタルカメラ10の概略的な構成を、図1から図9を用いて説明する。以下の説明では、デジタルカメラ10を基準として、後述する撮影光学系12の光軸(図1(b)の矢印参照)方向を前後方向(被写体側が前方(F側))とし(矢印FB参照)、デジタルカメラ10を正面視した高さ方向を上下方向とし(矢印UD参照(上側がU))、前後方向および上下方向を含む面に直交する方向を左右方向(デジタルカメラ10を正面視して左手が右側方向(R側)となる)とする(矢印LR参照)。
まず、押下スイッチ機構30が設けられる撮像装置の一例としてのデジタルカメラ10を、図1および図2を用いて説明する。デジタルカメラ10は、図1に示すように、筐体11の前面(図1を正面視して手前側の面)側に撮影光学系12(図1(b)参照)を有するレンズ鏡胴13が設けられている。この撮影光学系12は、最も被写体側に配置される対物レンズ12aや、図示は略すが、固定レンズ、ズームレンズ、シャッタユニットおよび絞りユニット等の複数の光学部材を備える。対物レンズ12aを含む撮影光学系12としての各光学部材は、レンズ鏡胴13により撮影光学系12の光軸方向(図1(b)の矢印参照)に移動可能に保持される。そのレンズ鏡胴13は、撮影光学系12の光軸に沿って、所定の収納位置(図1(a)参照)と所定の繰出位置(撮影待機状態(図1(b)参照))との間で進退移動(繰り出しおよび繰り入れ)可能とされている。レンズ鏡胴13では、所定の収納位置(図1(a)参照)と所定の繰出位置(図1(b)参照)とで移行することにより、撮影光学系12(図1参照)の各光学部材(図示せず)を所定のごとく移動させる。
筐体11では、上面(図1を正面視して上側の面)に、操作部としての電源ボタン14、シャッターボタン15、モード切替ダイアル16が設けられている。電源ボタン14は、デジタルカメラ10を起動するための操作(起動操作)と、デジタルカメラ10を停止するための操作(停止操作)と、をするために、上下方向の下方へと押し下げる操作(以下、押下操作ともいう)をするものである。本実施例では、電源ボタン14は、本発明に係る押下スイッチ機構30により構成されている。これについては、後に詳細に説明する。
シャッターボタン15は、被写体の撮影動作を実行するために、上下方向の下方へと押し下げる押下操作をするものである。モード切替ダイアル16は、各種のシーンモード、静止画モード、動画モード等を設定するものである。また、筐体11では、明確な図示は略すが背面に表示部24(その表示面)やその他の操作スイッチ17が設けられている(図2参照)。この表示部24は、撮像された画像データや記録媒体に記録された画像データに基づき画像を表示する。また、操作スイッチ17は、各メニュー等の設定のための方向指示用スイッチや各種スイッチである。
図1(a)に示すデジタルカメラ10は、電源オフ時(電源ボタン14への停止操作が為された状態)であって、撮影光学系12(レンズ鏡胴13)が筐体11(その収納部(図示せず))内の収納位置とされている。また、図1(b)に示すデジタルカメラ10は、電源オン時(電源ボタン14への起動操作が為された状態)であって、撮影光学系12(レンズ鏡胴13)が筐体11(その収納部(図示せず))から撮影光学系12の光軸方向(撮影光軸方向)に繰り出された撮影待機位置とされている。本実施例では、デジタルカメラ10は、後述するように電源ボタン14に起動操作が為されると、撮影光学系12(レンズ鏡胴13)を筐体11(収納部)から繰り出す要求があったものとして、撮影光学系12(レンズ鏡胴13)を筐体11(その収納部)から撮影光軸OA方向に繰り出して撮影待機位置(図1(b)参照)とする。また、本実施例では、デジタルカメラ10は、後述するように電源ボタン14に停止操作が為されると、撮影光学系12(レンズ鏡胴13)を筐体11(収納部)内に繰り入れる要求があったものとして、撮影光学系12(レンズ鏡胴13)を筐体11(その収納部)内に繰り入れて収納位置(図1(a)参照)とする。
このデジタルカメラ10は、図2に示すように、制御部21と、撮像素子22と、レンズ鏡胴駆動ユニット23と、表示部24と、を有する。制御部21は、操作部としての電源ボタン14、シャッターボタン15、モード切替ダイアル16および操作スイッチ17に為された操作に基づく駆動処理や、撮像素子22からの信号に基づく画像データの生成処理や、レンズ鏡胴駆動ユニット23および表示部24の駆動等の制御を、記憶部21aに格納されたプログラムにより統括的に行う。
撮像素子22は、CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサ等の固体撮像素子で構成されており、撮影光学系12を通して受光面(図示せず)上に結像された被写体像を電気信号(画像データ)に変換して出力する。その出力された電気信号(画像データ)は、制御部21へと伝送される。
レンズ鏡胴駆動ユニット23は、レンズ鏡胴13を収納位置(図1(a)参照)と繰出位置(図1(b)参照)とで移行させることにより、撮影光学系12の各光学部材を各々支持する光学部材保持枠(図示せず)を移動させる。
デジタルカメラ10では、制御部21がシャッターボタン15に1段階の押下操作が為されたこと認識すると、レンズ鏡胴駆動ユニット23を制御してピント調節の動作を実行する。また、デジタルカメラ10では、制御部21がシャッターボタン15に2段階の押下操作が為されたことを認識すると、撮影光学系12を通して撮像素子22(図2参照)の受光面で受光した被写体像の画像データを記録処理する。さらに、デジタルカメラ10では、制御部21の制御下で、記録処理した画像データに基づく画像を表示部24に適宜表示させることができる。
制御部21は、押下スイッチ機構30から後述する起動操作信号が出力されると、電源ボタン14に起動操作が為された旨を認識し、押下スイッチ機構30から後述する停止操作信号が出力されると、電源ボタン14に停止操作が為された旨を認識する。また、制御部21は、シャッターボタン15から第1操作信号が出力されると、シャッターボタン15における1段階の押下操作が為された旨を認識し、シャッターボタン15から第2操作信号が出力されると、シャッターボタン15における2段階の押下操作が為された旨を認識する。
次に、本発明に係る押下スイッチ機構30の特徴部分の構成を、図3から図9を用いて説明する。なお、図3の説明図は、図1(a)に示すI−I線で得られた断面に相当する。
押下スイッチ機構30は、本実施例では、電源ボタン14における押下操作を可能とするとともに、その押下操作による押下操作信号(起動操作信号または停止操作信号)の出力を可能とし、かつ電源ボタン14に点灯箇所(後述する透過部材48(上端面48d(点灯窓47の上側開口端部)))を設けることを可能とすべく設けられている。この押下スイッチ機構30は、図1に示すように、筐体11の上面を構成するカバー31に設けられた取付孔32から、電源ボタン14を形成する後述する操作ボタン33を露出させている。その取付孔32は、図3に示すように、カバー31(筐体11の上面)を上下方向に貫通する貫通穴として形成されている。取付孔32は、上下方向で見ると円形状とされている。この取付孔32は、本実施例では、カバー31の表面(筐体11の上面)側に、環状傾斜面32aが設けられている。この環状傾斜面32aは、取付孔32のカバー31の表面(筐体11の上面)側の径寸法(開口面積)を拡げるべく、上方に向かうに連れて取付孔32の半径方向の外側へ向けて傾斜する傾斜面が全周に渡って設けられて形成されている。押下スイッチ機構30では、後述するように、操作ボタン33が取付孔32すなわちカバー31(筐体11の上面)に対して上下方向に移動可能に設けられる。このため、本実施例では、上下方向が、押下スイッチ機構30における操作ボタン33(電源ボタン14)の押下操作方向となる。
その押下スイッチ機構30は、図3から図9に示すように、その操作ボタン33に加えて、スイッチ基板34(その実装面34a)上に、スイッチ装置35と保持部材36と発光素子37とが設けられて構成されている。
そのスイッチ基板34は、板状を呈し、図示は略すがコンデンサや抵抗等の電子部品が実装される回路基板である。スイッチ基板34は、本実施例では、明確な図示は略すが筐体11(カバー31)に固定されて設けられている。このスイッチ基板34では、図6に示すように、実装面34a(図6を正面視して表側の面)に、スイッチ用回路パターン41と第1発光素子用回路パターン(第1パターン)42と第2発光素子用回路パターン(第2パターン)43とが設けられている。そのスイッチ用回路パターン41は、電源ボタン14に為された押下操作をデジタルカメラ10の制御機構(図2参照)における押下操作信号とすべく、その制御機構を構成する電子回路の一部を形成するスイッチ装置35のための接続箇所である。スイッチ用回路パターン41は、一方の電路部分41aと他方の電路部分41bとを有する。その電路部分41aには、一方の電極箇所41cが設けられるとともに、電路部分41bには、他方の電極箇所41dが設けられている。その電極箇所41cと電極箇所41dとは、上下方向で見て矩形状を呈し、スイッチ基板34の実装面34a上で所定の間隔を置いて対向している。この電極箇所41cと電極箇所41dとは、スイッチ装置35(その後述する本体部35a)の後述する2つの端子35c、35dの位置関係に対応されて設けられている。
第1発光素子用回路パターン42は、第2発光素子用回路パターン43と協働して、発光素子37を操作ボタン33すなわち電源ボタン14(図1参照)の発光箇所として機能させるべく、デジタルカメラ10の制御機構(図2参照)を構成する電子回路の一部(発光素子37の点灯回路)を形成する。第1発光素子用回路パターン42は、スイッチ基板34の実装面34a上において、間隔を置きつつスイッチ用回路パターン41の電極箇所41cおよび電極箇所41d(スイッチ装置35)を取り囲む半円環状を呈する。その第1発光素子用回路パターン42は、スイッチ用回路パターン41の他方の電路部分41bと間隔を置いて平行に延びる第1電路部分42aを有する。第1発光素子用回路パターン42は、第1電路部分42aとは反対側の端部が、スイッチ用回路パターン41の一方の電路部分41aと間隔を置いて並列されている。
また、第2発光素子用回路パターン43は、スイッチ基板34(その実装面34a)上において、第1発光素子用回路パターン42とは反対側で、間隔を置きつつスイッチ用回路パターン41の電極箇所41cおよび電極箇所41d(スイッチ装置35)を取り囲む半円環状を呈する。その第2発光素子用回路パターン43は、第1発光素子用回路パターン42の第1電路部分42aとは反対側で、スイッチ用回路パターン41の他方の電路部分41bと間隔を置いて平行に延びる第2電路部分43aを有する。第2発光素子用回路パターン43は、第2電路部分43aとは反対側の端部が、第1発光素子用回路パターン42とは反対側で、スイッチ用回路パターン41の一方の電路部分41aと間隔を置いて並列されている。
このため、第1発光素子用回路パターン42と第2発光素子用回路パターン43とは、スイッチ基板34(その実装面34a)上において、互いに接触することなくスイッチ用回路パターン41の電極箇所41cおよび電極箇所41d(スイッチ装置35)を略全周に渡り取り囲んでいる。また、第1発光素子用回路パターン42と第2発光素子用回路パターン43とは、第1電路部分42aと第2電路部分43aとを互いに間隔を置きつつスイッチ用回路パターン41の他方の電路部分41bを介在させて並列しているとともに、その反対側の端部が互いに間隔を置きつつスイッチ用回路パターン41の一方の電路部分41aを介在させて並列している。
そのスイッチ基板34では、図示は略すが実装された各電子部品により所定の電子回路を構成しており、後述するようにスイッチ装置35(その本体部35a)から操作信号が出力されると、電源ボタン14(スイッチ装置35)における押下操作が為されたことを示す押下操作信号(本実施例では、後述する起動操作信号および停止操作信号)を制御部21に出力する。このスイッチ基板34(その実装面34a)上にスイッチ装置35が実装されている。
そのスイッチ装置35は、図3および図9に示すように、本体部35aとスイッチ部35bとを有し、本体部35aに対してスイッチ部35bを押し込まれる(図9に示す例では下側に押し下げる)ことにより、スイッチ基板34(そこで構成される電子回路)と協働して操作信号を出力する。スイッチ装置35は、本実施例では、本体部35aがスイッチ部35bを押し込み可能に保持しているととものに、その押し込みが解除されると元の位置(初期位置)へと復帰させる構成とされている。このスイッチ装置35は、本実施例では、本体部35aに対してスイッチ部35bが初期状態(初期位置)から押し込まれた状態(押込状態(押込位置))とされると操作信号を出力し、その押込状態が解除されると初期状態(初期位置)へと復帰して操作信号の出力を止める、所謂タクタイルスイッチが用いられている。
その本体部35aは、図6に示すように、2つの端子35c、35dを有する。本体部35a(スイッチ装置35)は、端子35cがスイッチ用回路パターン41の電極箇所41cに電気的に接続され、かつ端子35dがスイッチ用回路パターン41の電極箇所41dに電気的に接続されることにより、スイッチ基板34(その実装面34a)に実装される。スイッチ装置35は、このように適切にスイッチ基板34(その実装面34a)に実装されると、スイッチ部35bとカバー31の取付孔32とが上下方向(押下操作方向)で整列する位置関係とされている(図3および図9等参照)。
スイッチ基板34で構成される図示を略す所定の電子回路では、スイッチ装置35(その本体部35a)から本体部35aに対するスイッチ部35bの押し込みによる操作信号が出力されると、制御部21に押下操作信号を出力する。その制御部21では、デジタルカメラ10すなわち当該デジタルカメラ10の制御機構(図2参照)を構成する電子回路が停止状態(OFF状態)とされている際に、スイッチ基板34(スイッチ装置35)から押下操作信号が入力されると、デジタルカメラ10(その制御機構(電子回路))を起動し、その後に押下操作信号が入力されるまでの間、起動状態を維持する。このため、デジタルカメラ10(その制御機構(電子回路))が停止状態とされている際に、スイッチ基板34(スイッチ装置35)から出力される押下操作信号が起動操作信号となり、後述するように電源ボタン14の押下操作によりスイッチ部35bを押込状態とすることが起動操作となる。また、制御部21では、デジタルカメラ10(その制御機構(電子回路))が駆動状態(ON状態)とされている際に、スイッチ基板34(スイッチ装置35)から押下操作信号が入力されると、デジタルカメラ10(その制御機構(電子回路))を停止し、その後に押下操作信号が入力されるまでの間、停止状態を維持する。このため、デジタルカメラ10(その制御機構(電子回路))が駆動状態とされている際に、スイッチ基板34(スイッチ装置35)から出力される押下操作信号が停止操作信号となり、後述するように電源ボタン14の押下操作によりスイッチ部35bを押込状態とすることが停止操作となる。このため、スイッチ装置35は、デジタルカメラ10の制御機構(図2参照)を構成する電子回路を形成する駆動状態と停止状態とを切り替えることができる。このスイッチ装置35が実装されたスイッチ基板34(その実装面34a)上に、保持部材36も設けられる(図5等参照)。
その保持部材36は、図4および図5に示すように、スイッチ装置35を取り囲むようにスイッチ基板34(その実装面34a)上に設けられている。この保持部材36は、弾性変形が可能とされた材料で形成され、本実施例では、弾性変形が可能であるとともに導電性を有する金属材料で形成されている。このような金属材料は、例えば、銅やステンレス材等を用いることができる。この保持部材36は、本実施例では、第1板ばね部材44と第2板ばね部材45とを有する。この第1板ばね部材44と第2板ばね部材45とは、互いに等しい形状とされており、スイッチ基板34(その実装面34a)上において、スイッチ装置35(その中心位置)を中心として点対称な位置関係とされている。第1板ばね部材44と第2板ばね部材45とは、互いに略等しい形状であることから、以下では第1板ばね部材44を用いて説明し、第2板ばね部材45に関しては基本的に対応する符号を示すのみとする。
第1板ばね部材44は、図5に示すように、第1取付部44a(第2板ばね部材45では第2取付部45a)と、第1架渡部44b(第2板ばね部材45では第2架渡部45b)と、第1支持部44c(第2板ばね部材45では第2支持部45c)と、を有する。その第1取付部44a(第2取付部45a)は、スイッチ基板34(その実装面34a)に平行な平板状であって、スイッチ基板34(その実装面34a)上に設けられた第1発光素子用回路パターン42(第2発光素子用回路パターン43)上に設置することが可能な形状および大きさ寸法とされている。第1取付部44a(第2取付部45a)は、上下方向で見て間隔を置きつつスイッチ装置35を取り囲む半円環状を呈する。すなわち、第1板ばね部材44の第1取付部44aは、第2板ばね部材45の第2取付部45aとの協働により、互いに接触することなくスイッチ装置35を略全周に渡り取り囲むことが可能とされている。この第1取付部44aは、スイッチ基板34(その実装面34a)の第1発光素子用回路パターン42に取り付けられ、第2取付部45aは、スイッチ基板34(その実装面34a)上に設けられた第2発光素子用回路パターン43に取り付けられる。
その第1板ばね部材44の一端に第1架渡部44b(第2板ばね部材45では第2架渡部45b)が連続されている。その第1架渡部44bは、第1板ばね部材44の一端からスイッチ装置35側に向けて突出する長尺の板状を呈し、その一端に対して上方に向けて屈曲されている。この第1架渡部44bと第2板ばね部材45の第2架渡部45bとは、互いに近づく方向へと延びており、その突出端がスイッチ装置35の上方で上下方向(押下操作方向)に直交する方向(後述する挟み方向)で対向する位置関係とされている。この第1架渡部44b(その突出端)と第2架渡部45b(その突出端)とが対向する方向(図3を正面視した左右方向)を、この明細書では挟み方向とし、その挟み方向において互いが対向する側を内側とする。その第1架渡部44bの突出端に第1支持部44c(第2板ばね部材45では第2支持部45c)が設けられている。
その第1支持部44cは、図3および図7に示すように、第1並列部分44d(第2支持部45cでは第2並列部分45d)と、第1連結部分44e(第2支持部45cでは第2連結部分45e)と、第1接触部分44f(第2支持部45cでは第2接触部分45f)と、第1設置部分44g(第2支持部45cでは第2設置部分45g)と、を有する。
その第1並列部分44dは、第1架渡部44bの突出端から上方へと突出して上下方向に延びて挟み方向に直交する板状を呈する。第1連結部分44eは、その第1並列部分44dの上端に連続し、挟み方向の内側に向けて下側へと折り返すように湾曲された板状を呈する。第1接触部分44fは、その第1連結部分44eの折り返された下端に連続し、挟み方向の内側で第1並列部分44dと平行に上下方向に延びて挟み方向に直交する板状を呈する。このため、第1接触部分44fと第1並列部分44dとは、第1連結部分44eで連結されることにより、挟み方向で所定の間隔を置いて上下方向に延びるとともに、その挟み方向での間隔を縮めるように弾性的に変化させることが可能とされている。
第1設置部分44gは、第1接触部分44fの下端に連続し、挟み方向内側へ向けて延びて上下方向に直交する板状を呈する。この第1設置部分44gは、挟み方向および上下方向に直交する方向の一方(図7を正面視して下側)へ向けて延びており、図7に示すように、その延びた端部が第1接点箇所44hとされている。この第1接点箇所44hは、発光素子37の後述する第1端子37dの位置関係に対応されて設けられている。第1接点箇所44hは、本実施例では、明確な図示は略すが第1設置部分44gに対して傾斜を為すように上方(図7を正面視して手前側)に屈曲されている。
また、第1設置部分44gでは、図3および図7に示すように、下面(下方側の面)に押圧突起44iが設けられている。この押圧突起44iは、第1設置部分44g(その下面)から下方へ向けて突出された半球状を呈する。この押圧突起44iは、スイッチ装置35のスイッチ部35bに対応する大きさ寸法、すなわち本体部35aに対してスイッチ部35bを適切に押し込むことを可能とする大きさ寸法とされている(図9参照)。
また、第2板ばね部材45の第2支持部45cにおいて第1設置部分44gに相当する第2設置部分45gは、図7に示すように、挟み方向および上下方向に直交する方向の他方(図7を正面視して上側)へ向けて延びており、その延びた端部が第2接点箇所45hとされている。この第2接点箇所45hは、発光素子37の後述する第2端子37eの位置関係に対応されて設けられている。第2接点箇所45hは、本実施例では、明確な図示は略すが第2設置部分45gに対して傾斜を為すように上方(図7を正面視して手前側)に屈曲されている。第2設置部分45gは、第1設置部分44gとの干渉を避けつつ当該第1設置部分44gと同一平面に存在する設定とされている(図3および図9参照)。
この第1板ばね部材44と第2板ばね部材45とは、図3、図5および図9に示すように、スイッチ基板34(その実装面34a)上において、第1取付部44aが第1発光素子用回路パターン42に適切に取り付けられ、かつ第2取付部45aが第2発光素子用回路パターン43に適切に取り付けられると、スイッチ装置35の上方で、第1支持部44cの第1接触部分44fと第2支持部45cの第2接触部分45fとが所定の間隔を置いて挟み方向で対向するとともに、その間において第1支持部44cの第1設置部分44gと第2支持部45cの第2設置部分45gとが互いに等しい高さ位置で平面を形成する。このため、第1板ばね部材44の第1支持部44cと第2板ばね部材45の第2支持部45cとは、スイッチ装置35の上方に、第1設置部分44gと第2設置部分45gとをスイッチ基板34(その実装面34a)に平行な底壁面(後述する設置面)とし、第1接触部分44fと第2接触部分45fとをその底壁面の挟み方向の両縁から上方へ向けて立ち上がる側壁面とする保持箇所46を形成することができる。この保持箇所46は、保持部材36が、弾性変形が可能である金属材料で形成されていることから、無負荷状態において最も上方に存在するとともに、上下方向(押下操作方向)でスイッチ基板34(その実装面34a)に接近させる動作(図9参照)に抗する弾性力が作用する。このため、本実施例では、保持部材36において、第1板ばね部材44の第1支持部44cが保持箇所46を形成する第1突出端部として機能するとともに、第2板ばね部材45の第2支持部45cが保持箇所46を形成する第2突出端部として機能する。この保持箇所46に発光素子37が設けられる。
その発光素子37は、全体に直方体形状を呈し、上面(上方側の面)に発光部37aが設けられている。このため、発光素子37では、上面が発光面とされている。この発光素子37は、上下方向で見て短尺方向(挟み方向)の大きさ寸法が、保持箇所46の両側壁面間、すなわち第1接触部分44fと第2接触部分45fとの間隔よりも僅かに大きく設定されている。このため、発光素子37は、保持箇所46に設けられると、短尺方向に存在する一対の側壁面37b、37cにおいて、一方の側壁面37bが第1接触部分44fに押し当てられるとともに、他方の側壁面37cが第2接触部分45fに押し当てられることとなる。このため、図3および図9に示すように、保持箇所46に発光素子37を押し込むことで、その発光素子37を保持箇所46(保持部材36)に取り付けることができる。すなわち、保持箇所46では、発光素子37の圧入による取り付けが可能とされている。
この発光素子37には、図7に示すように、下面(下方側の面)に第1端子37dと第2端子37eとが設けられている。その第1端子37dは、発光素子37の下面における挟み方向および上下方向に直交する方向の一方(図7を正面視して下側)に設けられており、第2端子37eは、当該方向の他方(図7を正面視して上側)に設けられている。この発光素子37は、保持箇所46に設けられると、そこにおける第1接点箇所44hと第2接点箇所45hとの位置設定により、第1端子37dを第1接点箇所44hに接触させるとともに、第2端子37eを第2接点箇所45hに接触させることができる。ここで、本実施例では、上述したように、第1接点箇所44hが第1設置部分44gに対して傾斜を為すように上方に屈曲されているとともに、第2接点箇所45hが第2設置部分45gに対して傾斜を為すように上方に屈曲されていることから、発光素子37が保持箇所46に設けられると、第1接点箇所44hが第1端子37dに押し当てられるとともに、第2接点箇所45hが第2端子37eに押し当てられる。このため、発光素子37は、保持箇所46に設けられると、第1接触部分44fと第2接触部分45fとにより挟み方向で挟み込まれて保持されるとともに、第1板ばね部材44および第2板ばね部材45と電気的に接続されることとなる。この保持箇所46に操作ボタン33が取り付けられる。
この操作ボタン33は、図1および図3に示すように、筐体11(カバー31)の表面に対して押下操作される箇所を形成するものであり、本実施例では電源ボタン14を形成している。操作ボタン33は、全体に上側に対して下側の径寸法が大きくされた段付きの円柱形状を呈する。この操作ボタン33では、図3および図9に示すように、上方の露出箇所33aがカバー31の取付孔32に通すことを可能としつつ互いの隙間を可能な限り小さくすることのできる外径寸法とされており、下方の収容箇所33bが取付孔32に通すことのできない外径寸法とされている。このため、操作ボタン33は、カバー31の下側(筐体11の内方側)から取付孔32に露出箇所33aを通すことで、その露出箇所33aと取付孔32との案内作用により、筐体11の取付孔32において上下方向(押下操作方向)へと移動することが可能とされている。また、操作ボタン33は、収容箇所33bと取付孔32との大きさ寸法の設定により、その取付孔32から筐体11の外方(カバー31の上側)へと抜け落ちることが防止されている。
この操作ボタン33には、中央に上下方向(押下操作方向)に延びる貫通孔からなり、上下方向に直交する断面形状が露出箇所33aと同心円状の円形状とされた点灯窓47が設けられている。この点灯窓47は、上方の上部分47aよりも下方の下部分47bの方が、内径寸法が大きく設定されている。点灯窓47には、透過部材48が設けられている。
その透過部材48は、点灯窓47の内方形状に適合する外径形状とされており、全体に上側に対して下側の径寸法が大きくされた段付きの円柱形状を呈する。透過部材48は、少なくとも発光素子37(発光部37a)から出射される光の透過を許す材料から形成されている。その透過部材48は、点灯窓47の上部分47aを充填する上部48aと、点灯窓47の下部分47bを充填しつつそこから下方へと突出する下部48bと、を有する。透過部材48は、操作ボタン33の下側から点灯窓47に通されることにより、操作ボタン33に取り付けられている。この透過部材48は、図示は略すが、接着剤を用いて操作ボタン33(その点灯窓47)に固定したり、2色成形や熱溶着等の手段により操作ボタン33(その点灯窓47)に固定したりすることが望ましい。
その透過部材48には、図3および図8に示すように、下面(下方側の面)すなわちスイッチ基板34(その実装面34a)と上下方向で対向される対向面48cに取付凹所49が設けられている。この取付凹所49は、第1板ばね部材44(その第1支持部44c)と第2板ばね部材45(その第2支持部45c)とにより形成された保持箇所46を利用して、操作ボタン33を保持部材36に取り付けるものである。取付凹所49は、発光素子37が設けられた保持箇所46の受け入れを可能とする大きさ寸法の直方体形状を呈する。この取付凹所49では、挟み方向で見た大きさ寸法が保持箇所46よりも僅かに小さく設定されている。このため、取付凹所49では、保持箇所46を受け入れると、挟み方向に存在する一対の側壁面49aに、保持箇所46において挟み方向の外側に存在する第1並列部分44dおよび第2並列部分45dが押し当てられることとなる(図3等参照)。このため、図3および図9に示すように、取付凹所49に保持箇所46を押し込むことで、操作ボタン33を保持部材36に取り付けることができる。すなわち、取付凹所49では、保持箇所46の圧入による取り付けが可能とされている。このように取り付けられることで、保持箇所46に保持された発光素子37に操作ボタン33を被せるように、当該操作ボタン33を保持部材36に取り付けることができる。
取付凹所49は、本実施例では、上下方向で見た大きさ寸法が、保持箇所46を受け入れた状態において、その保持箇所46に設けられた発光素子37の発光部37a(発光面)を透過部材48における対向面48cよりも上方に存在させることを可能とする設定(深さ寸法)とされている。このため、取付凹所49に保持箇所46を押し込んで操作ボタン33を保持部材36に取り付けた状態において、その保持箇所46に設けられた発光素子37の発光部37a(発光面)は、透過部材48の下部48b(その下部)により取り囲まれることとなる。また、操作ボタン33は、取付凹所49に保持箇所46を押し込んで保持部材36に取り付けられることで、保持部材36により取付孔32内において上下方向の上側へと押されているとともに、その保持部材36の押す力に抗して上下方向の下側へと押下操作することが可能とされ、その押し下げる力を解除すると元の位置に復帰することが可能とされている。
この押下スイッチ機構30は、次のように組み付けられる。先ず、図5に示すように、スイッチ用回路パターン41と第1発光素子用回路パターン42と第2発光素子用回路パターン43とが設けられたスイッチ基板34(その実装面34a(図6参照))上に、スイッチ装置35を実装し、かつ保持部材36を取り付ける。そのスイッチ装置35は、本体部35aの端子35cをスイッチ用回路パターン41の電極箇所41cに電気的に接続し、かつ本体部35aの端子35dをスイッチ用回路パターン41の電極箇所41dに電気的に接続して(図6参照)、スイッチ基板34(その実装面34a)に実装する。また、保持部材36は、第1取付部44aを第1発光素子用回路パターン42に電気的に接続して第1板ばね部材44をスイッチ基板34(その実装面34a)に実装し、第2取付部45aが第2発光素子用回路パターン43に電気的に接続して第2板ばね部材45をスイッチ基板34(その実装面34a)に実装することで、スイッチ基板34(その実装面34a)に取り付けられる。このとき、保持部材36をスイッチ基板34(その実装面34a)により強固に固定する観点から、本実施例では、導電性を有する半田51を複数個所(図示の例では2箇所ずつ)に設けることにより、第1板ばね部材44および第2板ばね部材45をスイッチ基板34(その実装面34a)に取り付けている。
すると、スイッチ装置35の上方には、第1板ばね部材44の第1支持部44cと第2板ばね部材45の第2支持部45cとにより、第1設置部分44gおよび第2設置部分45gからなるスイッチ基板34(その実装面34a)に平行な底壁面と、第1接触部分44fおよび第2接触部分45fからなり底壁面の挟み方向の両縁から上方へ向けて立ち上がる側壁面と、を有する保持箇所46が形成される(図7参照)。その保持箇所46の第1接触部分44fと第2接触部分45fとの間に、図3および図9に示すように、保持箇所46の底壁面(第1設置部分44gおよび第2設置部分45g)に押し当たる位置まで発光素子37を押し入れる。すると、発光素子37は、一対の側壁面37b、37cが第1接触部分44fと第2接触部分45fとに押し当てられ、その第1接触部分44fおよび第2接触部分45fにより挟み方向で挟み込まれて保持される。このとき、発光素子37は、保持箇所46の底壁面(第1設置部分44gおよび第2設置部分45g)上に設置された状態となる。このため、第1設置部分44gおよび第2設置部分45gで構成された底壁面は、保持箇所46における発光素子37の設置面として機能する。また、発光素子37では、上述したように、底壁面(設置面)に設けられた第1端子37dに保持箇所46の第1接触部分44fの第1接点箇所44hが押し当てられるとともに、底壁面(設置面)に設けられた第2端子37eに保持箇所46の第1接触部分44fの第2接点箇所45hが押し当てられる。このため、発光素子37は、第1板ばね部材44を介して第1発光素子用回路パターン42に接続されるとともに、第2板ばね部材45を介して第2発光素子用回路パターン43に接続される。
その後、図3および図4に示すように、操作ボタン33の点灯窓47に設けられた透過部材48の取付凹所49に、発光素子37が設けられた保持箇所46を押し込むことで、その操作ボタン33を保持部材36に取り付ける。これにより、スイッチ基板34(その実装面34a)では、スイッチ装置35の周辺に設けられた保持部材36(第1板ばね部材44および第2板ばね部材45)を介して、スイッチ装置35の上方に発光素子37が設けられ、その発光素子37の上方に操作ボタン33が設けられる。そして、図3に示すように、その操作ボタン33をカバー31の取付孔32に上下方向で適切に対応する位置関係としつつ、スイッチ基板34を筐体11(カバー31)に取り付ける。これにより、押下スイッチ機構30が筐体11(カバー31)に組みつけられる。その筐体11(カバー31)では、操作ボタン33の露出箇所33aと取付孔32との案内作用および保持部材36の弾性力により、取付孔32から操作ボタン33の露出箇所33a(その先端面)が露出されるとともに、取付孔32内において上下方向の下側へと押下操作することが可能であり(図9参照)、かつその押し下げる力を解除すると元の位置に復帰することが可能な電源ボタン14としての操作ボタン33が設けられる。
この押下スイッチ機構30では、筐体11(カバー31(その取付孔32))から露出させた電源ボタン14(操作ボタン33(その露出箇所33a))が押下操作されると、図9に示すように、その操作ボタン33の透過部材48の取付凹所49に押し込まれた保持箇所46がスイッチ基板34に設けられたスイッチ装置35(その本体部35a)に接近するように、保持部材36が撓み変形する。すると、保持箇所46の下面には、保持部材36において、第1板ばね部材44の第1支持部44cの第1設置部分44gの下面(下方側の面)から突出する押圧突起44iが設けられていることから、その押圧突起44iがスイッチ装置35のスイッチ部35bを本体部35aに対して適切に押し込む(図9では押し下げる)ことができる。なお、スイッチ装置35のスイッチ部35bが導電性を有する構成である場合、スイッチ部35bおよび押圧突起44iの互いが当たる箇所の少なくともいずれか一方に非導電性材料を設ける必要がある。このような非導電性材料を設ける構成としては、スイッチ部35bおよび押圧突起44iの少なくともいずれか一方に、非導電性のシートを貼り付けることや、当該シートを双方の間に挟むことがあげられる。
このため、押下スイッチ機構30では、デジタルカメラ10(その制御機構(図2参照)を構成する電子回路)が停止状態(OFF状態)とされている際に、操作ボタン33(その露出箇所33a(電源ボタン14))が押下操作(上述した起動操作)されると、スイッチ装置35のスイッチ部35bを押込状態としてスイッチ装置35(その本体部35a)から制御部21へと起動操作信号(押下操作信号)を出力する。すると、上述したように、制御部21が、デジタルカメラ10(その制御機構(電子回路))を起動し、かつその起動状態を維持するので、当該デジタルカメラ10(その制御機構(電子回路))を駆動状態とすることができる。このとき、上述したデジタルカメラ10の制御機構(図2参照)を構成する電子回路では、スイッチ基板34(その実装面34a)上の第1発光素子用回路パターン42および第1板ばね部材44を介して第1端子37dに接続されるとともに、スイッチ基板34(その実装面34a)上の第2発光素子用回路パターン43および第2板ばね部材45を介して第2端子37eに接続された発光素子37(その発光部37a)を点灯させる。この発光素子37(その発光部37a)の点灯状態は、デジタルカメラ10の制御機構(図2参照)を構成する電子回路が停止状態とされるまで継続される。このため、押下スイッチ機構30では、電源ボタン14の押下操作によりデジタルカメラ10が駆動状態とされると、その電源ボタン14を構成する操作ボタン33の点灯窓47に設けられた透過部材48(その上端面48d(点灯窓47の上側開口端部)を経て発光素子37(その発光部37a)から発光された光を認識させることができる。すなわち、電源ボタン14の中心位置を点灯させることができる。このため、本実施例では、電源ボタン14の中心位置、すなわち操作ボタン33の透過部材48(上端面48d(点灯窓47の上側開口端部))は、操作ボタン33(電源ボタン14)における点灯箇所を構成している。
また、押下スイッチ機構30では、デジタルカメラ10(その制御機構(図2参照)を構成する電子回路)が駆動状態(ON状態)とされている際に、操作ボタン33(その露出箇所33a(電源ボタン14))が押下操作(上述した停止操作)されると、スイッチ装置35のスイッチ部35bを押込状態としてスイッチ装置35(その本体部35a)から制御部21へと停止操作信号(押下操作信号)を出力する。すると、上述したように、制御部21が、デジタルカメラ10(その制御機構(電子回路))を停止し、かつその停止状態を維持するので、当該デジタルカメラ10(その制御機構(電子回路))を停止状態とすることができる。このとき、上述したデジタルカメラ10の制御機構(図2参照)を構成する電子回路では、発光素子37(その発光部37a)を消灯させる。この発光素子37(その発光部37a)の消灯状態は、デジタルカメラ10の制御機構(図2参照)を構成する電子回路が停止状態とされるまで継続される。このため、押下スイッチ機構30では、電源ボタン14の押下操作によりデジタルカメラ10が停止状態とされると、その電源ボタン14を構成する操作ボタン33の点灯窓47に設けられた透過部材48(その上端面48d(点灯窓47の上側開口端部)を経る発光素子37(その発光部37a)から発光された光が認識できなくなり、電源ボタン14の中心位置の点灯状態が停止される。
なお、押下スイッチ機構30では、起動操作か停止操作かに拘らず、電源ボタン14(操作ボタン33(その露出箇所33a))への押下操作が解除されると、保持部材36の復帰力(復元力)により電源ボタン14(操作ボタン33(その露出箇所33a))を筐体11(カバー31)の取付孔32内の初期位置に戻す(図3参照)。
次に、操作ボタン(本実施例では電源ボタン14)を押下操作することにより、押下操作信号を出力すべく回路基板(スイッチ基板)にスイッチ装置が設けられた押下スイッチ機構において、発光素子を用いて操作ボタンに点灯箇所を設ける際の技術の課題について説明する。
従来、押下スイッチ機構では、図示は略すが、上下方向に移動可能とされた操作ボタンと発光素子とを並列して設けるとともに、その操作ボタンの下方(裏側)にスイッチ装置を設け、操作ボタンへの押下操作により状態が切り替えられるスイッチ装置の状態に応じて、発光素子を点灯もしくは消灯させる構成とすることが考えられている。ここで、押下スイッチ機構では、操作ボタンの側方に点灯箇所を設けるのではなく、操作ボタンに点灯箇所を設けることが望まれている。すると、スイッチ装置と発光素子とがともに回路基板上で構成される電子回路の構成部品であることから他の電子部品とともに回路基板に実装する必要があるのに対し、スイッチ部が押されることで切り替えが可能とされたスイッチ装置の上方に上下方向への押し下げ操作が可能な操作ボタンを設けることが望ましいことから、操作ボタンの下方に発光素子を設けることが困難である。
このため、図10および図11に示すような構成の押下スイッチ機構80とすることが考えられる。この比較例としての押下スイッチ機構80では、理解容易のために、上記した実施例と同様に電源ボタンを構成するものとする。押下スイッチ機構80では、カバー81に設けられた取付孔82から、電源ボタンとしての操作ボタン83の操作ボタン箇所83aが露出され、その下方にスイッチ基板84が設けられて構成されている。その操作ボタン83は、カバー81の裏面に沿って延びるヒンジ腕部83bの先端がカバー81(その裏面)に固定されており(図11参照)、操作ボタン箇所83aの取付孔82(カバー81)に対する上下方向への移動が可能とされている。また、操作ボタン83では、ヒンジ腕部83bとは反対側に押圧突起部83cが設けられている。操作ボタン83では、操作ボタン箇所83aの中心に上下方向に貫通する点灯窓83dが設けられており、その点灯窓83dに透過性を有する材料からなる透過部材83eが充填されている。
スイッチ基板84には、押圧突起部83cの下方にスイッチ部85aを有するスイッチ装置85が実装され、操作ボタン箇所83aの点灯窓83d(透過部材83e)の下方に発光素子86が実装されている。そのスイッチ基板84には、発光素子86を取り囲む緩衝部材87が設けられており、発光素子86から出射された光が漏れることを抑制している。
この押下スイッチ機構80では、操作ボタン83の操作ボタン箇所83aを押下操作すると、操作ボタン83の押圧突起部83cでスイッチ装置85のスイッチ部85aを押すことにより、スイッチ装置85から操作信号を出力させることができる。また、押下スイッチ機構80では、スイッチ装置85からの操作信号により図1と同様のデジタルカメラ(電子機器)が起動状態とされると発光素子86を点灯させ、スイッチ装置85からの操作信号により当該デジタルカメラ(電子機器)が停止状態とされると発光素子86を消灯させるものとしている。
この押下スイッチ機構80では、電源ボタンとして機能する操作ボタン83の操作ボタン箇所83aの上下方向で見た下側に操作ボタン箇所83aの点灯窓83d(透過部材83e)を点灯させる発光素子86を設けていることから、操作ボタン箇所83a(電源ボタン)に対して押下操作方向に直交する方向で変位された(オフセットした)位置にスイッチ装置85が設けられており、操作ボタン箇所83aから同様に変位された位置に設けられた押圧突起部83cでスイッチ装置85のスイッチ部85aを押すものとされている。このように操作ボタン箇所83a(電源ボタン)とスイッチ装置85のスイッチ部85a(押圧突起部83c)とが押下方向に直交する方向に変位されていると、操作ボタン箇所83a(電源ボタン)の押し下げによる移動の態様とスイッチ部85a(押圧突起部83c)の押し下げ方向への移動の態様とに差異が生じてしまう。また、スイッチ装置85におけるスイッチ部85aを押し込む操作に要する力に対して、操作ボタン83における剛性を十分な設定としないと、スイッチ部85aに押し当てられた押圧突起部83cを支点として操作ボタン83が変形することで、取付孔82(カバー81)に対して操作ボタン箇所83a(電源ボタン)が傾いてしまったり、操作ボタン箇所83a(電源ボタン)の操作量(押下量)が設計値よりも大きくなってしまったりする虞もある(図11(b)参照)。このため、操作ボタン箇所83a(電源ボタン)の押下操作の操作感を向上させる観点や、操作ボタン箇所83a(電源ボタン)への押下操作でスイッチ装置85のスイッチ部85aをより適切に押し下げることを可能とする観点から改良の余地がある。
これに対し、本実施例の押下スイッチ機構30では、スイッチ基板34(その実装面34a)上に、スイッチ装置35が実装されるとともにその上方に保持箇所46を形成する保持部材36が設けられており、その保持箇所46に発光素子37が設けられるとともに操作ボタン33(電源ボタン14)が取り付けられており、その保持箇所46が保持部材36によりスイッチ装置35に接近することが可能とされているので、押下操作により状態を切り替えることのできるスイッチ装置35の上方に操作ボタン33を設けるとともにその操作ボタン33の下方に発光素子37を設けて操作ボタン33に点灯箇所を設けることができる。このように、操作ボタン33が押下操作により変位する方向にスイッチ装置35(そのスイッチ部35b)が設けられていることから、操作ボタン33に点灯箇所を設けても当該操作ボタン33の押し下げによる移動の態様とスイッチ装置35の押し下げ方向への移動の態様との差異を極めて小さくする(実質的に差異をなくす)ことができるので、操作ボタン33の押下操作の操作感を向上させることができるとともに、スイッチ装置35をより適切に押し下げることができる。
また、押下スイッチ機構30では、操作ボタン33の下方に発光素子37が設けられていることから、操作ボタン33に点灯窓47を設けるだけで操作ボタン33に点灯箇所を設けることができる。
さらに、押下スイッチ機構30では、保持箇所46に設けられた発光素子37が、保持部材36を介してスイッチ基板34と電気的に接続されていることから、発光素子37のスイッチ基板34との電気的な接続を容易なものとすることができるとともに、その接続のための当該電路(接続線)が保持箇所46とスイッチ基板34との間で煩雑な状態となることを防止することができる。
押下スイッチ機構30では、操作ボタン33が押下操作により変位する方向の下方に、その直線上で押し込み操作されるスイッチ部35bを有するスイッチ装置35が設けられていることから、スイッチ装置35における本体部35aに対するスイッチ部35bの押し込み操作をより適切なものとすることができる。
押下スイッチ機構30では、保持箇所46が保持部材36によりスイッチ装置35に接近することが可能であるとともに初期位置への復帰が可能とされているので、操作ボタン33への押下操作により保持箇所46でスイッチ装置35(そのスイッチ部35b)を押込状態とすることができるとともに、その操作ボタン33への押下操作が解除されるとスイッチ装置35(そのスイッチ部35b)を初期状態へと復帰させることができる。
押下スイッチ機構30では、スイッチ装置35の上方に操作ボタン33を設けるとともにその操作ボタン33の下方に発光素子37を設けて操作ボタン33に点灯箇所を設けることができることから、操作ボタン33における意匠性を向上させることができるとともに、操作ボタン33が設けられる電子機器(上記した実施例ではデジタルカメラ10)における配置スペースを効率よく利用することができる。
押下スイッチ機構30では、保持部材36としての第1板ばね部材44の第1支持部44cと、保持部材36としての第2板ばね部材45の第2支持部45cとにより、発光素子37を挟み方向で挟みつつスイッチ基板34の実装面34a側に設置面が規定されて保持箇所46が形成されていることから、発光素子37の保持箇所46への設置を容易なものとしつつ保持箇所46による発光素子37の保持をより安定したものとすることができる。
押下スイッチ機構30では、保持部材36で形成した保持箇所46に、発光素子37を保持する機能と、スイッチ装置35のスイッチ部35bを押し込む機能と、の双方を具備させることができる。このため、より簡易な構成とすることができる。
押下スイッチ機構30では、保持部材36で形成した保持箇所46に、発光素子37を保持する機能と、スイッチ装置35のスイッチ部35bを押し込む機能と、スイッチ基板34(そこに実装されたスイッチ装置35)に対して弾性的な変位を可能とすべく操作ボタン33を保持部材36へと取り付ける機能と、の3つを具備させることができる。このため、より簡易な構成とすることができる。
押下スイッチ機構30では、保持部材36としての第1板ばね部材44と第2板ばね部材45とが導電性を有する材料で形成されており、その第1板ばね部材44において、第1取付部44aを第1発光素子用回路パターン42に電気的に接続されるとともに第1支持部44cが発光素子37の第1端子37dに接続され、かつ第2板ばね部材45において、第2取付部45aが第2発光素子用回路パターン43に電気的に接続されるとともに第2支持部45cが発光素子37の第2端子37eに接続されているので、第1板ばね部材44および第2板ばね部材45に、スイッチ装置35に対する押下操作のための弾性部材としての機能と、発光素子37における電路としての機能と、の双方を具備させることができる。このため、より簡易な構成とすることができる。
押下スイッチ機構30では、保持箇所46の第1接触部分44fと第2接触部分45fとの間に発光素子37を押し入れることで、その発光素子37の一対の側壁面37b、37cが第1接触部分44fと第2接触部分45fとに押し当てられて、発光素子37を挟み方向で挟み込まれて保持箇所46に保持させることができる。これは、第1板ばね部材44の第1支持部44cにおいて、第1接触部分44fと第1並列部分44dとが第1連結部分44eで連結されることで挟み方向で見た位置関係の弾性的な変化が可能とされているとともに、第2板ばね部材45の第2支持部45cにおいて、第2接触部分45fと第2並列部分45dとが第2連結部分45eで連結されることで挟み方向で見た位置関係の弾性的な変化が可能とされており、発光素子37の挟み方向での大きさ寸法が第1接触部分44fと第2接触部分45fとの間隔よりも僅かに大きく設定されていることによる。このため、発光素子37の保持箇所46への設置を容易なものとすることができる。
押下スイッチ機構30では、第1板ばね部材44の第1支持部44cにおける第1接点箇所44hが第1設置部分44gに対して傾斜を為すように上方に屈曲されているとともに、第2板ばね部材45の第2支持部45cにおける第2接点箇所45hが第2設置部分45gに対して傾斜を為すように上方に屈曲されていることから、発光素子37を保持箇所46へと設置するだけで、その発光素子37の第1端子37dに第1接点箇所44hが押し当てられるとともに第2端子37eに第2接点箇所45hが押し当てられて、発光素子37を第1板ばね部材44および第2板ばね部材45と電気的に接続させることができる。このため、発光素子37の保持箇所46への設置をより容易なものとすることができる。
押下スイッチ機構30では、第1板ばね部材44の第1支持部44cにおいて、第1接触部分44fと第1並列部分44dとが第1連結部分44eで連結されることで挟み方向で見た位置関係の弾性的な変化が可能とされているとともに、第2板ばね部材45の第2支持部45cにおいて、第2接触部分45fと第2並列部分45dとが第2連結部分45eで連結されることで挟み方向で見た位置関係の弾性的な変化が可能とされており、操作ボタン33の透過部材48に設けられた取付凹所49の挟み方向で見た大きさ寸法が保持箇所46よりも僅かに小さく設定されていることから、その取付凹所49に発光素子37が設けられた保持箇所46を押し入れることで、取付凹所49の一対の側壁面49aに第1並列部分44dおよび第2並列部分45dが押し当てて、挟み方向で挟み込ませて保持箇所46を取付凹所49に保持させることができる。このため、操作ボタン33の保持箇所46への取り付けを容易なものとすることができる。
押下スイッチ機構30では、取付凹所49の上下方向で見た大きさ寸法(深さ寸法)が、保持箇所46を受け入れた状態において、その保持箇所46に設けられた発光素子37の発光部37a(発光面)を透過部材48における対向面48cよりも上方に存在させることを可能とする設定とされていることから、その発光部37aを透過部材48の下部48b(その下部)により取り囲んだ状態とすることができる。このため、発光素子37の発光部37aから出射された光をより効率よく透過部材48内へと進行させることができ、当該光が予期せぬ方向へと進行する(光が漏れる)ことを抑制することができる。
押下スイッチ機構30では、透過部材48に設けられた取付凹所49に、操作ボタン33のスイッチ基板34(そこに実装されたスイッチ装置35)に対して弾性的な変位を可能とすべく保持部材36へと取り付ける機能と、発光素子37の発光部37aから出射された光が漏れることを抑制する機能と、の双方を具備させることができる。このため、より簡易な構成とすることができる。
押下スイッチ機構30では、カバー31の取付孔32に設けられる操作ボタン33と、保持箇所46に設けられた発光素子37(その発光部37a)と、スイッチ装置35のスイッチ部35bと、が上下方向で整列する位置関係すなわち押下操作方向に平行な同一直線上に設けられていることから、操作ボタン33への押下操作によりスイッチ装置35のスイッチ部35bをより適切に押し下げることができるとともに、そのスイッチ装置35の状態に応じて操作ボタン33の点灯窓47の透過部材48を点灯させることができる。
押下スイッチ機構30では、操作ボタン33の中心位置に点灯窓47が設けられていることから、操作ボタン33(電源ボタン14)の中心位置に操作ボタン33における点灯箇所を設けることができ、より意匠性を高めることができるとともに、当該点灯箇所が操作ボタン33としての状態を示していることをより明確なものとすることができる。
押下スイッチ機構30では、保持箇所46の下面に、保持部材36としての第1板ばね部材44の第1支持部44cの第1設置部分44gの下面から下方に突出する押圧突起44iが設けられていることから、その押圧突起44iでスイッチ装置35のスイッチ部35bを本体部35aに対して押し込むことができるので、保持箇所46でより適切にスイッチ装置35を押下操作することができる。
押下スイッチ機構30では、保持部材36としての第1板ばね部材44が半円環状の第1取付部44aで、スイッチ基板34(その実装面34a)上の第1発光素子用回路パターン42に接続されるとともに、保持部材36としての第2板ばね部材45が半円環状の第2取付部45aで、スイッチ基板34(その実装面34a)上の第2発光素子用回路パターン43に接続されているので、第1板ばね部材44および第2板ばね部材45をより安定してスイッチ基板34(その実装面34a)上に設けることができ、発光素子37を保持するとともにスイッチ装置35のスイッチ部35bを本体部35aに対して押し込む保持箇所46をより安定して形成することができる。
本実施例の押下スイッチ機構30が設けられたデジタルカメラ10では、操作ボタン33(電源ボタン14)に点灯箇所を設けつつ、その操作ボタン33(電源ボタン14)の操作感触を良好なものとすることができる。このため、より品質を向上させることができる。
したがって、本実施例の押下スイッチ機構30では、操作ボタン33の下方にスイッチ装置35を設けつつ操作ボタン33に点灯箇所(透過部材48(上端面48d(点灯窓47の上側開口端部)))を設けることができる。
なお、上記した実施例では、本発明に係る押下スイッチ機構の一例としての押下スイッチ機構30について説明したが、操作ボタンの押下操作により回路基板に設けられたスイッチ装置のスイッチ部を押し込む押下スイッチ機構であって、前記スイッチ装置に対して前記操作ボタンの押下操作方向で見た前記回路基板とは反対側で発光素子を保持する保持箇所を形成する保持部材を有し、前記保持箇所には、前記発光素子を保持した状態で前記操作ボタンが取り付けられ、前記保持部材は、前記保持箇所の前記回路基板に対する前記押下操作方向への変位を可能とし、前記保持箇所は、前記操作ボタンが押下操作されると、前記スイッチ部を押し込む押下スイッチ機構であればよく、上記した実施例に限定されるものではない。
また、上記した実施例では、押下スイッチ機構30の操作ボタン33で電源ボタン14を形成するものとされていたが、押下操作が為される操作ボタンであれば、例えば、上記した実施例のデジタルカメラ10におけるシャッターボタン15やその他の操作スイッチ17であってもよく、他の電子機器の操作ボタンであってもよく、上記した実施例に限定されるものではない。
さらに、上記した実施例では、保持部材36が、弾性変形が可能であるとともに導電性を有する金属材料で形成され、保持箇所46で保持した発光素子37とスイッチ基板34との間での電路も併せて形成する構成とされていたが、スイッチ基板34(その実装面34a)に実装されたスイッチ装置35の上方に発光素子37を保持しつつスイッチ装置35のスイッチ部35bを押し込むことができ操作ボタン33が取り付けられる保持箇所46を形成するものであればよく、上記した実施例に限定されるものではない。このような構成の場合、保持箇所46で保持した発光素子37とスイッチ基板34との間を接続線で繋いだり、保持部材36に電気パターンのような電路を形成することで当該保持部材36を介して発光素子37とスイッチ基板34とを接続したりすることが考えられる。
上記した実施例では、保持部材36が第1板ばね部材44と第2板ばね部材45とを有するものとされていたが、スイッチ基板34(その実装面34a)に実装されたスイッチ装置35の上方に発光素子37を保持しつつスイッチ装置35のスイッチ部35bを押し込むことができ操作ボタン33が取り付けられる保持箇所46を形成するものであればよく、上記した実施例に限定されるものではない。
上記した実施例では、操作ボタン33で電源ボタン14を構成するとともに、その操作ボタン33への押下操作によりデジタルカメラ10が駆動状態とされると発光素子37(操作ボタン33における点灯箇所)を点灯させ、操作ボタン33への押下操作によりデジタルカメラ10が停止状態とされると発光素子37(操作ボタン33における点灯箇所)を消灯させる構成とされていたが、操作ボタン33で他の操作ボタンを構成するとともに当該他の操作ボタンに割り当てられた機能のON状態またはOFF状態を認識させるべく点消灯する構成であってもよく、操作ボタン33で他の操作ボタンを構成するとともに当該他の操作ボタンの位置の認識を容易とするために常時点灯させる構成であってもよく、上記した実施例に限定されるものではない。
上記した実施例では、スイッチ装置35が、本体部35aに対してスイッチ部35bが初期状態(初期位置)から押し込まれた状態(押込状態(押込位置))とされると操作信号を出力し、その押込状態が解除されると初期状態(初期位置)へと復帰して操作信号の出力を止める構成とされていたが、本体部35aに対してスイッチ部35bが押し込まれることにより操作信号を出力するものであればよく、上記した実施例に限定されるものではない。
上記した実施例では、スイッチ装置35が全体に直方体形状とされていたが、スイッチ部が押し込まれると操作信号を出力するものであれば、例えば、金属ドーム型スイッチえあってもよく、上記した実施例に限定されるものではない。
上記した実施例では、保持箇所46が、第1接触部分44fと第2接触部分45fとの間に発光素子37が押し入られることで、その発光素子37の一対の側壁面37b、37cが第1接触部分44fと第2接触部分45fとに押し当てて発光素子37を挟み方向で挟み込んで保持する構成とされていたが、スイッチ基板34(その実装面34a)に実装されたスイッチ装置35の上方に発光素子37を保持しつつスイッチ装置35のスイッチ部35bを押し込むことができ操作ボタン33が取り付けられるものであればよく、上記した実施例に限定されるものではない。
上記した実施例では、保持箇所46の下面に、保持部材36としての第1板ばね部材44の第1支持部44cの第1設置部分44gの下面から下方に突出する押圧突起44iが設けられていたが、保持部材36が形成する保持箇所46でスイッチ装置35(そのスイッチ部35b)の押し込むことを可能とするものであれば、押圧突起44iが設けられていなくてもよく、上記した実施例に限定されるものではない。
上記した実施例では、操作ボタン33の取付凹所49に発光素子37が設けられた保持箇所46を押し入れることで、取付凹所49の一対の側壁面49aに第1並列部分44dおよび第2並列部分45dを押し当てて保持箇所46を挟み方向で挟み込ませて取付凹所49で保持する構成とされていたが、発光素子37を保持した保持箇所46に操作ボタン33を取り付けることを可能とするものであればよく、上記した実施例に限定されるものではない。
上記した実施例では、第1板ばね部材44の第1支持部44cにおける第1接点箇所44hが第1設置部分44gに対して傾斜を為すように上方に屈曲されているとともに、第2板ばね部材45の第2支持部45cにおける第2接点箇所45hが第2設置部分45gに対して傾斜を為すように上方に屈曲されて、発光素子37を保持箇所46へと設置するだけで、その発光素子37の第1端子37dに第1接点箇所44hが押し当てられるとともに第2端子37eに第2接点箇所45hが押し当てられる構成とされていたが、保持箇所46で保持した発光素子37(その端子)を第1板ばね部材44および第2板ばね部材45に電気的に接続させることを可能とするものであれば、半田等を用いて接続するものであってもよく、上記した実施例に限定されるものではない。
上記した実施例では、保持部材36としての第1板ばね部材44(第2板ばね部材45)が、第1取付部44a(第2取付部45a)と第1架渡部44b(第2架渡部45b)と第1支持部44c(第2支持部45c)とを有する構成とされていたが、スイッチ装置35の上方に発光素子37を保持しつつスイッチ装置35のスイッチ部35bを押し込むことができ操作ボタン33が取り付けられる保持箇所46を形成すべくスイッチ基板34(回路基板)に設けられるものであればよく、上記した実施例に限定されるものではない。
上記した実施例では、保持部材36としての第1板ばね部材44(第2板ばね部材45)の突出端部(第1支持部44c(第2支持部45c))が、第1並列部分44d(第2並列部分45d)と第1連結部分44e(第2連結部分45e)と第1接触部分44f(第2接触部分45f)と第1設置部分44g(第2設置部分45g)とを有する構成とされていが、挟み方向で挟み込むことで発光素子37を保持しつつ操作ボタン33が取り付けられスイッチ装置35のスイッチ部35bを押し込むことができる保持箇所46を形成するものであればよく、上記した実施例に限定されるものではない。
上記した実施例では、デジタルカメラ10に押下スイッチ機構30が設けられていたが、PDA(personal data assistant)や携帯電話機等の携帯型情報端末装置や画像入力装置のような電子機器に搭載されていてもよく、上記した実施例に限定されるものではない。これは、このような電子機器もデジタルカメラ10と同様に押下操作される操作ボタンを有していることによる。
以上、本発明の押下スイッチ機構、およびその押下スイッチ機構が設けられた撮像装置(電子機器)を実施例に基づき説明してきたが、具体的な構成については実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。