JP2014153690A - レンズ駆動装置 - Google Patents

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Takashi Kihara
孝 木原
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Abstract

【課題】部品点数を抑えて、組立て作業性の良いレンズ駆動装置を提供する。
【解決手段】第1金属部材11、15と第2金属部材12、16とが埋設された絶縁性のベース部材10と、このベース部材10の上方に配設されレンズ体を保持可能なレンズ保持部材40と、このレンズ保持部材40を光軸方向に移動可能に支持する板ばね25、26と、レンズ保持部材40を光軸方向へ移動させる高分子アクチュエータ素子21、22とを備え、高分子アクチュエータ素子21、22は、下面が第1金属部材11、15に接触した状態でベース部材10に載置されており、板ばね25、26は、第2金属部材12、16と導通していると共に高分子アクチュエータ素子21、22の上面と当接しており、第2金属部材12、16及び板ばね25、26を介して、高分子アクチュエータ素子21、22に通電可能とした。
【選択図】図4

Description

本発明は、レンズ駆動装置に関し、特に、高分子アクチュエータを駆動源として用いたレンズ駆動装置に関する。
小型軽量で簡単な構成によりレンズを駆動するレンズ駆動装置が要望されている。このため、例えば、特許文献1に、高分子アクチュエータを駆動源として用いたレンズ駆動装置が開示されている。
図7は、特許文献1に記載されたレンズ駆動装置102を示す分解斜視図である。レンズ駆動装置102は、レンズを保持するレンズホルダ106と、レンズホルダ106を収容するケース107と、レンズホルダ106を駆動させる高分子アクチュエータ110とを備えている。
高分子アクチュエータ110は、高分子材料からなる可動部集合体118と、可動部集合体118を挟み込むように配置された円環状の電極111、112とからなる。可動部集合体118は、光軸Lに対して直交する平面上に配置された8枚の舌片状の可動部(高分子アクチュエータ素子)118aを有する。光軸L方向において、レンズ駆動装置102は、高分子アクチュエータ110を挟むように対向して配置された前側の板バネ114と後側の板バネ115とを備える。前側の板バネ114の先端は、レンズホルダ106の前側に当接し、後側の板バネ115の先端は、レンズホルダ106の後側に当接している。前側の板バネ114及び後側の板バネ115は、スペーサ113の取付部113bに固定され、片持ち状態で支持されている。
高分子アクチュエータ110の電極111を陽極、電極112を陰極として電圧を印加すると、可動部118aに撓みが生じ、可動部集合体118が凹状に反り、先端部が前方向に移動する。可動部118aの先端部がレンズホルダ106の溝部106aに挿入されているので、可動部118aの撓みにより生じた駆動力がレンズホルダ106に作用する。その結果、レンズホルダ106は、駆動力によって光軸L方向に沿って直線状に前方向に移動する。この時、レンズホルダ106の前側の板バネ114が、駆動力により前方向に押されるので、前側の板バネ114に弾性変形が発生する。レンズホルダ106は、前側の板バネ114の反力によって移動方向と逆方向(後方向)に付勢される。また、後側の板バネ115はレンズホルダ106から離間する。高分子アクチュエータ110の電極111、112への電圧印加を停止すると、可動部集合体118が元の状態に復元する。このとき、レンズホルダ106は、前側の板バネ114の付勢力によって、光軸L方向に沿ってスムーズに元の状態に戻る。
特開2009−020250号公報
しかしながら、レンズ駆動装置102では、8枚の可動部(高分子アクチュエータ素子)118aを用いた可動部集合体118の両面に電極111、112を設ける必要がある。このため、レンズホルダ106を光軸L方向に沿って駆動させるためには、8枚の高分子アクチュエータ素子118aと、電極111、112と、前側の板バネ114と、後側の板バネ115と、を必要とするので、部品点数が多いという問題があった。また、部品点数が多いために、レンズ駆動装置102の組立て作業性が良くなかった。
本発明は、上述した課題を解決して、部品点数を抑えて、組立て作業性の良いレンズ駆動装置を提供するものである。
本発明のレンズ駆動装置は、第1金属部材と第2金属部材とが埋設された絶縁性のベース部材と、このベース部材の上方に配設されレンズ体を保持可能なレンズ保持部材と、このレンズ保持部材を光軸方向に移動可能に支持する板ばねと、前記レンズ保持部材を光軸方向へ移動させる高分子アクチュエータ素子とを備え、前記高分子アクチュエータ素子は、下面が前記第1金属部材に接触した状態で前記ベース部材に載置されており、前記板ばねは、前記第2金属部材と導通していると共に前記高分子アクチュエータ素子の上面と当接しており、前記第2金属部材及び前記板ばねを介して、前記高分子アクチュエータ素子に通電可能としたことを特徴とする。
この構成によれば、レンズ保持部材を移動可能に支持する板ばねを、高分子アクチュエータ素子に通電するための電極部品として機能させることができる。このため、板ばねと電極部品とを組み合わせて使用するものより、電極部品を削減できる。したがって、高分子アクチュエータを駆動源として用いても、レンズ駆動装置の部品点数を抑制することが可能となる。また、部品点数が少ないので、レンズ駆動装置の組立て作業性に優れている。
また、上記レンズ駆動装置において、前記第2金属部材は、前記第1金属部材よりも上方の位置で前記ベース部材から露出して配置されており、前記板ばねは、前記高分子アクチュエータ素子と前記第2金属部材の上面に載置されていることを特徴とする。
この構成によれば、第2金属部材は、第1金属部材よりも上方の位置に配置され、高分子アクチュエータ素子の上面とほぼ同じ位置で板ばねと導通させることができる。このため、第2金属部材と導通していると共に高分子アクチュエータ素子の上面と当接する板ばねを、ほぼ平坦面に配置することができる。こうすれば、板ばねを折り曲げたりせずに組み立てることができるので、板ばねの製作が容易である。
また、上記レンズ駆動装置において、前記ベース部材から露出した前記第1金属部材と前記板ばねの一部とが、前記高分子アクチュエータ素子を介して対向していることを特徴とする。
この構成によれば、高分子アクチュエータ素子の下面に第1金属部材が当接し、高分子アクチュエータ素子の上面に板ばねが当接して、この部分を片持ち状態の高分子アクチュエータ素子の支持部とすることができる。こうすれば、片持ち状態の高分子アクチュエータ素子を安定して支持することができる。
また、上記レンズ駆動装置において、前記ベース部材と一体化されるカバー部材を備え、前記第1金属部材と前記板ばねの一部とが対向する部分において、前記高分子アクチュエータ素子と前記板ばねとが、前記ベース部材と前記カバー部材との間に挟持されていることを特徴とする。
この構成によれば、高分子アクチュエータ素子と板ばねとが、ベース部材とカバー部材との間に挟持されているので、高分子アクチュエータ素子と板ばねとの電気的な接続が確実にできる。
また、上記レンズ駆動装置において、前記カバー部材が金属板材からなり、前記カバー部材と前記板ばねとの間に合成樹脂材からなるスペーサ部材が設けられており、前記高分子アクチュエータ素子と前記板ばねとが、前記スペーサ部材を介して前記ベース部材と前記カバー部材との間に挟持されていることを特徴とする。
この構成によれば、カバー部材と板ばねとの間に合成樹脂材からなるスペーサ部材が設けられているので、機械的強度の強い金属板でカバー部材を形成することができると共に、合成樹脂材からなる絶縁性のスペーサ部材が板ばねを押圧することで、電気的な接続がより確実にできる。
また、上記レンズ駆動装置において、前記ベース部材は上方から見て略矩形の外形を有し、一対の前記高分子アクチュエータ素子が前記ベース部材の対角位置に配置されており、一対の前記高分子アクチュエータ素子は前記対角位置に支持部と、前記支持部から前記外形の2辺に沿って延出する複数の可動部と、をそれぞれ有し、前記複数の可動部の上面に前記レンズ保持部材が載置されていることを特徴とする。
この構成によれば、一対の高分子アクチュエータ素子がベース部材の対角位置に配置されて、2辺に沿って延出する複数の可動部の上面にレンズ保持部材が載置されているので、レンズ保持部材が4点の可動部で駆動される。したがって、レンズ保持部材を光軸方向に安定して傾かずに駆動できる。
本発明によれば、板ばねを、高分子アクチュエータ素子に通電するための電極として機能させることができる。このため、板ばね2枚と電極2枚を使用するものより、部品を削減できる。また、部品点数が少ないので、組立て作業性に優れている。したがって、部品点数を抑えて、組立て作業性の良いレンズ駆動装置を提供することができる。
本発明の実施形態のレンズ駆動装置を示す外形図であり、(a)は平面図、(b)は正面図である。 本発明の実施形態のレンズ駆動装置を示す斜視図である。 本発明の実施形態のレンズ駆動装置を示す分解斜視図である。 本発明の実施形態のレンズ駆動装置の主要部を説明する部分分解斜視図である。 本発明の実施形態の高分子アクチュエータ素子の配置を説明する分解斜視図である。 高分子アクチュエータ素子を用いたアクチュエータ機構を説明する概念図であり、(a)は初期状態、(b)は駆動状態である。 本発明の実施形態のレンズ駆動装置におけるレンズ保持部材の駆動を説明する概念図であり、図1のVII−VII線で切断した模式断面図である。 従来のレンズ駆動装置を示す分解斜視図である。
[第1実施形態]
以下に本発明の実施形態におけるレンズ駆動装置1について添付図面を参照して説明する。なお、説明が分かりやすいように、図面は寸法を適宜変更している。
図1は、本発明の実施形態のレンズ駆動装置1を示す外形図であり、図1(a)は平面図、図1(b)は正面図である。図2は、本発明の実施形態のレンズ駆動装置1を示す斜視図である。図3は、本発明の実施形態のレンズ駆動装置1を示す分解斜視図である。図4は、本発明の実施形態のレンズ駆動装置1の主要部を説明する部分分解斜視図である。図5は、高分子アクチュエータ素子22の配置を説明する分解斜視図である。
図1乃至図4に示すように、レンズ駆動装置1は、ベース部材10、一対の高分子アクチュエータ素子21、22、板ばね25、26、レンズ保持部材40、上板ばね27、及びカバー部材30を備えている。レンズ駆動装置1は、図示しないレンズ体をレンズ保持部材40に保持し、図示しないイメージセンサを実装した基板上に取り付けられる。そして、イメージセンサに対して、レンズ体に保持されたレンズを光軸方向(図2に示すZ1−Z2方向)に駆動させて焦点を調整するために、レンズ保持部材40をZ1−Z2方向に移動させるものである。つまり、高分子アクチュエータ素子21、22に通電して生じる湾曲変形により、レンズ保持部材40を光軸方向に沿って移動させるアクチュエータ機構である。
ベース部材10は、絶縁性の合成樹脂材料からなり、図3に示すように、上方(Z2側)から見て外形が略矩形の板状で、中央に開口10aが形成されている。ベース部材10の4辺のうち2辺(Y1側及びY2側)には、それぞれ第1金属部材11、15及び第2金属部材12、16が埋設される。
第1金属部材11、15及び第2金属部材12、16は、金属部材から加工され、インサート成形によって、ベース部材10に一体化されている。第1金属部材11、第2金属部材12、第1金属部材15、及び第2金属部材16は電気的に導通しないように分離されている。第1金属部材11、15及び第2金属部材12、16は、ベース部材10の下面側(Z1側)に突出している端子部11a、15a、12a、16aを、それぞれ有している。また、第1金属部材11、15及び第2金属部材12、16は、ベース部材10の上面側(Z2側)に露出するように折り曲げられた折り曲げ部11b、15b、12b、16bを、それぞれ有している。なお、ベース部材10には、第1金属部材11、15及び第2金属部材12、16と同様に、金属部材から加工された固定部材13が埋設されている。固定部材13は、ベース部材10の四隅から露出している固定部13aを有している。
一対の高分子アクチュエータ素子21、22は、平面視で、ベース部材10の対角位置に配置されている。高分子アクチュエータ素子21は、ベース部材10の角部10b近傍に支持部21aを有し、高分子アクチュエータ素子22は、対角位置の角部10c近傍に支持部22aを有している。高分子アクチュエータ素子21は、支持部21aにおいて、下面が第1金属部材11の折り曲げ部11bの上面と接触した状態で、ベース部材10の対角位置に位置決めされて載置される。高分子アクチュエータ素子22は、支持部22aにおいて、下面が第1金属部材15の折り曲げ部15bの上面と接触した状態で、ベース部材10の対角位置に位置決めされて載置される。
板ばね25は、リン青銅等によって形成され、高分子アクチュエータ素子21の上面と第2金属部材12の上面(折り曲げ部12b)とに跨って載置される。板ばね26は、リン青銅等によって形成され、それぞれ、高分子アクチュエータ素子22の上面と第2金属部材16の上面(折り曲げ部16b)とに跨って載置される。
レンズ保持部材40は、合成樹脂等により形成され、ベース部材10の上方(Z2側)に配設される。
カバー部材30は、板状の金属部材から加工されてなり、図2に示すように、上方(Z2側)から見て上面が略矩形の板状で、中央に開口30aが形成されている。カバー部材30は、合成樹脂材からなるスペーサ部材31、32を介して、ベース部材10の上面側(Z2側)に載置され、固定部材13の固定部13aに固定される。
上板ばね27は、リン青銅等によって形成され、Z1−Z2方向に変位可能なばね形状を有している。ばねの支点となる支点部27aが、カバー部材30の上面と、トップカバー35と、に挟まれて固定されている。上板ばね27の変位可能なばね部27bは、カバー部材30の上面とトップカバー35との間に形成された可動領域内で変位可能になっている。
トップカバー35は、合成樹脂材料からなり、図3に示すように、上方(Z2側)から見て上面が略矩形の板状で、中央に開口35aが形成されている。トップカバー35の四隅がカバー部材30に係止できるように形成され、上板ばね27の支点部27aを挟み込んでいる。
次に、本実施形態のレンズ駆動装置1におけるアクチュエータ機構を詳述する。
図4に示すように、本実施形態のレンズ駆動装置1の主要部は、第1金属部材11、15と第2金属部材12、16とが埋設されたベース部材10に一対の高分子アクチュエータ素子21、22、板ばね25、26、及びレンズ保持部材40を載置する構成になっている。
高分子アクチュエータ素子21は、ベース部材10の角部10b近傍に支持部21aを有し、さらに、支持部21aからベース部材10の外形の2辺に沿って延出する可動部21b、21cを有している。また、高分子アクチュエータ素子22は、対角位置の角部10c近傍に支持部22aを有し、さらに、支持部22aからベース部材10の外形の2辺に沿って延出する可動部22b、22cを有している。
図5を用いて、本実施形態における高分子アクチュエータ素子22の配置を説明する。図5に示すように、第1金属部材15、第2金属部材16、高分子アクチュエータ素子22、及び板ばね26が組み合わされて、片方のアクチュエータ機構を構成している。
第1金属部材15は、端子部15a及び折り曲げ部15bを有している。第2金属部材16は、端子部16a及び折り曲げ部16bを有している。折り曲げ部15bは、ベース部材10の上面側(Z2側)に露出し、高分子アクチュエータ素子22の支持部22aの下面と接触する。折り曲げ部16bは、ベース部材10の上面側(Z2側)に露出し、板ばね26の下面と接触する。
板ばね26は、折り曲げ部15bの上方で高分子アクチュエータ素子22の支持部22aに接触する通電部26aと、折り曲げ部16bの上方で直接接触する通電部26bと、高分子アクチュエータ素子22の可動部22cに接触する移動部26cと、を有している。図5に示すように、第1金属部材15の折り曲げ部15bと、板ばね26の通電部26aと、が、高分子アクチュエータ素子22の支持部22aを介して対向している。
また、板ばね26の移動部26cと通電部26a及び通電部26bとは、細長の変位ばねで接続されている。このため、通電部26a及び通電部26bが固定されていても、移動部26cがZ1−Z2方向に変位可能になっている。
図5には示していない高分子アクチュエータ素子21及び板ばね25の側も同じ構成になっている。
これにより、板ばね26は、折り曲げ部16bで第2金属部材16と電気的に導通すると共に、高分子アクチュエータ素子22の上面と第2金属部材16の上面(折り曲げ部16b)とが同一平面に位置するようにZ1−Z2方向に付勢する。同様に、板ばね25は、折り曲げ部12bで第2金属部材12と電気的に導通すると共に、高分子アクチュエータ素子21の上面と第2金属部材12の上面(折り曲げ部12b)とが同一平面に位置するようにZ1−Z2方向に付勢する。なお、板ばね25、26は、電気的導通を安定させるために、第2金属部材12、16の折り曲げ部12b、16bに溶接されていることが好ましい。
カバー部材30が、ベース部材10に載置されて固定部13aに固定され、高分子アクチュエータ素子21、22と板ばね25、26とが、スペーサ部材31、32を介して、ベース部材10とカバー部材30との間に挟持される。支持部21aにおいて、折り曲げ部11bに高分子アクチュエータ素子21の下面が密着して、電気的導通が安定する。折り曲げ部11bに対向する位置の板ばね25の通電部25bは、高分子アクチュエータ素子21の上面に密着して、電気的導通が安定する。同様に、折り曲げ部15bに対向する位置の板ばね26の通電部26bは、高分子アクチュエータ素子22の上面に密着して、電気的導通が安定する。支持部22aにおいて、折り曲げ部15bに高分子アクチュエータ素子22の下面が密着して、電気的導通が安定する。
レンズ保持部材40は、図4に示すように、内周面にネジ部40eが形成された筒状部40aと、筒状部40aの下端側から径方向外側に突出したフランジ部40bとを有している。ネジ部40eには、図示しないレンズ体が装着される。フランジ部40bには、板ばね25、26に当接する第1突出部40cと、高分子アクチュエータ素子21、22に当接する第2突出部40dと、が突出して形成されている。さらに、フランジ部40bには、Z1側に突出して、ベース部材10に突き当たる凸部40gが形成されている。レンズ保持部材40は、第2突出部40dが可動部21b、22bに載置されるとともに、第1突出部40cが板ばね25、26を介して可動部21c、22cに載置される。
筒状部40aのZ2側には、上板ばね27に当接する当接部40fが形成されている。上板ばね27の変位可能なばね部27b(図3参照)が当接部40fに当接して、凸部40gがベース部材10に突き当たる向きに、レンズ保持部材40を付勢している。この結果、レンズ保持部材40は、凸部40gがベース部材10に突き当たる初期状態に保持されている。
次に、本実施形態のレンズ駆動装置1の動作について説明する。
第2金属部材12及び板ばね25が上部電極、第1金属部材11が下部電極となって、高分子アクチュエータ素子21に駆動用の電力が供給される。第2金属部材16及び板ばね26が上部電極、第1金属部材15が下部電極となって、高分子アクチュエータ素子22に駆動用の電力が供給される。
図6は、高分子アクチュエータ素子を用いたアクチュエータ機構を説明する概念図であり、図6(a)は初期状態、図6(b)は駆動状態である。図6は、原理動作を説明しやすいように、外形を長尺状としている。この高分子アクチュエータ素子は、薄板状に形成された電解質層の一方の面と他方の面との間に電位差を生じるように電力が供給されると、湾曲変位するものである。すなわち、図6(a)のように高分子アクチュエータ素子の中央を固定して支点とすれば、自由端部である両端側(図6(a)に示すX1側及びX2側)が、図6(b)に示すようにZ2側に湾曲変位する。
図7は、レンズ駆動装置1におけるレンズ保持部材40の駆動を説明する概念図であり、図1のVI−VI線で切断した模式断面図である。図7(a)は初期状態、図7(b)は駆動状態である。
第1金属部材15の端子部15a、第2金属部材16の端子部16aに外部の制御機器から駆動電力が通電される。このとき、図7(b)に示すように、支持部22aが固定されているので、可動部22cがZ2側に湾曲する。なお、上板ばね27の押圧よりも高分子アクチュエータ素子22の変形によるレンズ保持部材40への押圧が大きい。この湾曲変形により、板ばね26の移動部26cを介して可動部22cの上面に載置された第1突出部40cを光軸方向に沿って移動させる。このようにして、一対の高分子アクチュエータ素子21、22は、同じ大きさの駆動電力が通電されて同じ大きさの湾曲変形が生じ、レンズ保持部材40が4点の可動部21b、21c、22b、22cで駆動される。したがって、レンズ保持部材40を光軸方向に安定して傾かずに駆動できる。
高分子アクチュエータ素子21、22に印加する電圧によって、変形量が制御され、レンズ保持部材40を所望の位置で、板ばね25、26及び上板ばね27の付勢力とバランス状態を保持させることができる。したがって、図示しないイメージセンサに対して、レンズ体に保持されたレンズを光軸方向に駆動させることができる。例えば、初期状態を無限遠の焦点に合わせておき、高分子アクチュエータ機構を駆動することによって近距離側に焦点を調整することができる。
以下、本実施形態のレンズ駆動装置1としたことによる効果について説明する。
レンズ駆動装置1は、第1金属部材11、15と第2金属部材12、16とが埋設された絶縁性のベース部材10と、このベース部材10の上方に配設されレンズ体を保持可能なレンズ保持部材40と、このレンズ保持部材40を光軸方向に移動可能に支持する板ばね25、26と、レンズ保持部材40を光軸方向へ移動させる高分子アクチュエータ素子21、22とを備えている。そして、高分子アクチュエータ素子21、22は、下面が第1金属部材11、15に接触した状態でベース部材10に載置されており、板ばね25、26は、第2金属部材12、16と導通していると共に高分子アクチュエータ素子21、22の上面と当接している。これにより、第2金属部材12、16及び板ばね25、26を介して、高分子アクチュエータ素子21、22に通電可能とした。
この構成によれば、レンズ保持部材40を移動可能に支持する板ばね25、26を、高分子アクチュエータ素子21、22に通電するための上部電極部品として機能させることができる。このため、板ばねと上部電極部品とを組み合わせて使用するものより、上部電極部品1枚を削減できる。したがって、部品点数を抑制することが可能となる。また、部品点数が少ないので、組立て作業性に優れている。
また、第2金属部材12、16は、第1金属部材11、15よりも上方の位置でベース部材10から露出して配置されており、板ばね25、26は、高分子アクチュエータ素子21、22と第2金属部材12、16の上面に載置されている。
この構成によれば、第2金属部材12、16は、第1金属部材11、15よりも上方の位置に配置され、高分子アクチュエータ素子21、22の上面とほぼ同じ位置で板ばね25、26と導通させることができる。このため、第2金属部材12、16と導通していると共に高分子アクチュエータ素子21、22の上面と当接する板ばね25、26を、ほぼ平坦面に配置することができる。こうすれば、板ばね25、26を折り曲げたりせずに組み立てることができるので、板ばね25、26の製作が容易である。
さらに、ベース部材10から露出した第1金属部材11、15と板ばね25、26の通電部25b、26bとが、高分子アクチュエータ素子21、22を介して対向している。この構成によれば、高分子アクチュエータ素子21、22の下面に第1金属部材11、15が当接し、高分子アクチュエータ素子21、22の上面に板ばね25、26が当接して、片持ち状態の高分子アクチュエータ素子21、22の支持部21a、22aを支持させることができる。こうすれば、片持ち状態の高分子アクチュエータ素子21、22の支持部21a、22aを安定して支持することができる。
ベース部材10と一体化されるカバー部材30を備え、第1金属部材11、15と板ばね25、26の通電部25b、26bとが対向する部分において、高分子アクチュエータ素子21、22と板ばね25、26とが、ベース部材10とカバー部材30との間に挟持されている。この構成によれば、高分子アクチュエータ素子21、22と板ばね25、26とが、ベース部材10とカバー部材30との間に挟持されているので、高分子アクチュエータ素子21、22と板ばね25、26との電気的な接続が確実にできる。
カバー部材30が金属板材からなり、カバー部材30と板ばね25、26との間に合成樹脂材からなるスペーサ部材31、32が設けられており、高分子アクチュエータ素子21、22と板ばね25、26とが、スペーサ部材31、32を介してベース部材10とカバー部材30との間に挟持されている。この構成によれば、カバー部材30と板ばね25、26との間に合成樹脂材からなるスペーサ部材31、32が設けられているので、機械的強度の強い金属板でカバー部材30を形成することができる。これと共に、合成樹脂材からなる絶縁性のスペーサ部材31、32が板ばね25、26を押圧することで、電気的な接続がより確実にできる。
ベース部材10は上方から見て略矩形の外形を有し、一対の高分子アクチュエータ素子21、22がベース部材10の対角位置に配置されており、高分子アクチュエータ素子21、22はベース部材10の対角位置に支持部21a、22aと、支持部21a、22aからベース部材10の外形の2辺に沿って延出する複数の可動部21b、22bと、をそれぞれ有し、可動部21b、22bの上面にレンズ保持部材40が載置されている。
この構成によれば、一対の高分子アクチュエータ素子21、22がベース部材10の対角位置に配置されて、2辺に沿って延出する複数の可動部(21b、21c、22b、22c)の上面にレンズ保持部材40が載置されているので、レンズ保持部材40が、4辺の可動部21b、21c、22b、22cで駆動される。したがって、レンズ保持部材40を光軸方向に安定して傾かずに駆動できる。また、支持部21a、22aを固定して、2辺に延在する形状の高分子アクチュエータ素子21、22は、取り付けの際に位置決めしやすいので、組み立てが容易である。
以上のように、本発明の実施形態に係るレンズ駆動装置1を具体的に説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施することが可能である。例えば次のように変形して実施することができ、これらの実施形態も本発明の技術的範囲に属する。
本実施形態では、高分子アクチュエータ素子21の厚さに合わせて、第1金属部材11の折り曲げ部11bと第2金属部材12の折り曲げ部12bとの高さ位置を変えるように構成されているが、板ばね25に高さ調整部を設けるようにしてもよい。この場合には、第1金属部材11の折り曲げ部11b及び第2金属部材12の折り曲げ部12bを、同じ高さに製作することができる。板ばね26と第1金属部材15の折り曲げ部15b及び第2金属部材16の折り曲げ部16bについても、同様である。
本実施形態では、湾曲変形の支点になる支持部21a、22aにおいて、高分子アクチュエータ素子21、22の上部電極として折り曲げ部11b、15bが、高分子アクチュエータ素子21、22の下部電極として板ばね25、26が作用している。支持部21a、22aの位置は、ベース部材10とカバー部材30との間に挟持されるので、電気的な接続が確実であるが、この位置に上部電極と下部電極とを構成できないときには、高分子アクチュエータ素子21、22の上面及び下面に、確実に電気接続する方法を付加すればよい。例えば、ばね性を有する接点形状にすることができる。
本実施形態では、カバー部材30と板ばね25、26との間に合成樹脂材からなるスペーサ部材31、32を設けたが、カバー部材30が絶縁性の場合は、カバー部材30を板ばね25、26と直接接触させてもかまわない。カバー部材30が絶縁性の場合は、スペーサ部材31、32が削減できるので、部品点数をより少なくすることができる。
本実施形態では、一対の高分子アクチュエータ素子21、22がそれぞれ2辺に延在した4辺でレンズ保持部材40を駆動するが、4辺を別々の4つの高分子アクチュエータ素子で駆動してもよい。この場合、矩形の高分子アクチュエータ素子を用いればよいので、高分子アクチュエータ素子の製造は容易である。
1 レンズ駆動装置
10 ベース部材
10a 開口
10b、10c 角部
11、15 第1金属部材
11a、15a 端子部
11b、15b 折り曲げ部
12、16 第2金属部材
12a、16a 端子部
12b、16b 折り曲げ部
13 固定部材
13a 固定部
21 高分子アクチュエータ素子
21a 支持部
21b 可動部
21c 可動部
22 高分子アクチュエータ素子
22a 支持部
22b 可動部
25、26 板ばね
26a、26b 通電部
26c 移動部
27 上板ばね
27a 支点部
27b ばね部
30 カバー部材
30a 開口
31 スペーサ部材
35 トップカバー
35a 開口
40 レンズ保持部材
40a 筒状部
40b フランジ部
40c 第1突出部
40d 第2突出部
40e ネジ部
40f 当接部
40g 凸部

Claims (6)

  1. 第1金属部材と第2金属部材とが埋設された絶縁性のベース部材と、このベース部材の上方に配設されレンズ体を保持可能なレンズ保持部材と、このレンズ保持部材を光軸方向に移動可能に支持する板ばねと、前記レンズ保持部材を光軸方向へ移動させる高分子アクチュエータ素子とを備え、
    前記高分子アクチュエータ素子は、下面が前記第1金属部材に接触した状態で前記ベース部材に載置されており、前記板ばねは、前記第2金属部材と導通していると共に前記高分子アクチュエータ素子の上面と当接しており、前記第2金属部材及び前記板ばねを介して、前記高分子アクチュエータ素子に通電可能としたことを特徴とするレンズ駆動装置。
  2. 前記第2金属部材は、前記第1金属部材よりも上方の位置で前記ベース部材から露出して配置されており、前記板ばねは、前記高分子アクチュエータ素子と前記第2金属部材の上面に載置されていることを特徴とする請求項1に記載のレンズ駆動装置。
  3. 前記ベース部材から露出した前記第1金属部材と前記板ばねの一部とが、前記高分子アクチュエータ素子を介して対向していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のレンズ駆動装置。
  4. 前記ベース部材と一体化されるカバー部材を備え、前記第1金属部材と前記板ばねの一部とが対向する部分において、前記高分子アクチュエータ素子と前記板ばねとが、前記ベース部材と前記カバー部材との間に挟持されていることを特徴とする請求項3に記載のレンズ駆動装置。
  5. 前記カバー部材が金属板材からなり、前記カバー部材と前記板ばねとの間に合成樹脂材からなるスペーサ部材が設けられており、前記高分子アクチュエータ素子と前記板ばねとが、前記スペーサ部材を介して前記ベース部材と前記カバー部材との間に挟持されていることを特徴とする請求項4に記載のレンズ駆動装置。
  6. 前記ベース部材は上方から見て略矩形の外形を有し、一対の前記高分子アクチュエータ素子が前記ベース部材の対角位置に配置されており、
    一対の前記高分子アクチュエータ素子は前記対角位置に支持部と、前記支持部から前記外形の2辺に沿って延出する複数の可動部と、をそれぞれ有し、
    前記複数の可動部の上面に前記レンズ保持部材が載置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のレンズ駆動装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017054097A (ja) * 2015-09-10 2017-03-16 台灣東電化股▲ふん▼有限公司 インサート成形されたレンズユニット駆動装置
DE102016004673A1 (de) * 2016-04-18 2017-10-19 Kastriot Merlaku Antriebs-System für ein Bild-Sensor und seine Optik-Begleitelemente eines Bild- oder Videoaufnahme-Geräts

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