JP2013155595A - トイレ装置 - Google Patents

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明希 濱北
Koichiro Matsushita
康一郎 松下
Hiroshi Morotomi
洋 諸富
Shuichi Nagashima
秀一 永嶌
Masahiro Yamamoto
政宏 山本
Yuji Morii
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Abstract

【課題】噴霧量を抑制しつつ、便器のボウル面に付着する汚物を抑制することができるトイレ装置を提供することを目的とする。
【解決手段】ボウルを有する便器と、前記ボウルの表面に水滴を噴霧する噴霧部と、前記便器が使用される前に前記噴霧部が噴霧する前記水滴の噴霧量を制御し、前記ボウルの表面に付着した前記水滴の占有率を前記ボウルの表面の所定の領域において10〜50%に制御する制御部と、を備えたことを特徴とするトイレ装置が提供される。
【選択図】図1

Description

本発明の態様は、一般的に、トイレ装置に関し、具体的には便器を殺菌あるいは洗浄可能なトイレ装置に関する。
例えば、使用者が便器を使用する前に、便器のボウル面を濡らすことができるトイレ装置がある。このトイレ装置によれば、ボウル面に付着する汚物を軽減させることができる。ここで、近年の節水の動向を考慮すると、多くの水を利用することは極力避けることが望ましい。
これに対して、金属イオン溶出手段と、霧化手段と、を備えた衛生洗浄装置がある(特許文献1)。特許文献1に記載された衛生洗浄装置によれば、使用者の入室が検知されると、霧状の水が便器内へ搬送される。霧状の水が便器内を漂うことにより、使用者が排泄を行う前に便器内面に水膜を形成できる。つぎに所定の時刻になったとき、殺菌性金属イオンを含んだ水が、霧化手段により便器内に供給される。
ここで、便器のボウル面に噴霧される水や殺菌水は、ボウル面に万遍なく付着していることがより望ましい。また、殺菌水が噴霧される場合において、効率的な殺菌を実現するためには、殺菌水はボウル面に留まっていることがより望ましい。水や殺菌水の噴霧量が少ない場合には、ボウル面に付着する汚物を軽減することが困難となる。そのため、効率的な殺菌を実現できないという問題がある。一方、水や殺菌水の噴霧量が多い場合には、水や殺菌水が互いに凝集しボウル面から流下するおそれがある。流下した部分には、筋状の水滴が付着しない領域が形成されてしまう。そうすると、より長い噴霧時間の割にはボウル面に付着する汚物を軽減できないという問題がある。
特開2008−163716号公報
本発明は、かかる課題の認識に基づいてなされたものであり、噴霧量を抑制しつつ、便器のボウル面に付着する汚物を抑制することができるトイレ装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、ボウルを有する便器と、前記ボウルの表面に水滴を噴霧する噴霧部と、前記便器が使用される前に前記噴霧部が噴霧する前記水滴の噴霧量を制御し、前記ボウルの表面に付着した前記水滴の占有率を前記ボウルの表面の所定の領域において10〜50%に制御する制御部と、を備えたことを特徴とするトイレ装置である。
また、第2の発明は、便器のボウルの表面に水滴を噴霧する噴霧部と、前記便器が使用される前に前記噴霧部が噴霧する前記水滴の噴霧量を制御し、前記ボウルの表面に付着した前記水滴の占有率を前記ボウルの表面の所定の領域において10〜50%に制御する制御部と、を備えたことを特徴とするトイレ装置である。
これらのトイレ装置によれば、制御部は、噴霧部が噴霧する水滴の噴霧量を制御し、ボウルの表面に付着した水滴の占有率をボウルの表面の所定の領域において10〜50%に制御する。そのため、ボウルの表面に付着した水滴は、ボウル面に略均等に分散する。これにより、水滴がボウルの表面に付着していない部分に汚物が付着するリスクを低減させることができる。そのため、ボウルの表面に付着する汚物を軽減させることができる。また、水滴の噴霧量を抑制し、水滴の噴霧時間を短縮化させることができる。
さらに、ボウルの表面に付着した水滴の占有率を10〜50%に制御部が制御することで、ボウルの表面に水膜が形成されていなくとも、水滴は、汚物に押しつぶされてボウルの表面に広がり、隣り合う他の水滴と結合して適度な厚みの水膜を形成できる。これにより、噴霧量を抑制しつつ、便器のボウル面に付着する汚物を抑制することができる。
また、第3の発明は、第1または第2の発明において、前記制御部は、前記ボウルの表面に付着した前記水滴の占有率を前記ボウルの表面の所定の領域において10〜20%に制御することを特徴とするトレイ装置である。
このトイレ装置によれば、ボウルの表面に付着した水滴の占有率を10〜20%に制御部が制御することで、ボウルの表面に付着した水滴の密度をより安定した状態にすることができる。この状態では、複数の水滴が互いに凝集することを抑えられ、水滴の大きさ(量)が増加する。そして、便器の表面の性状によらず、水滴の占有率をより安定的に保持することができる。
また、第4の発明は、第1または第2の発明において、前記制御部は、前記ボウルの表面に付着した前記水滴の占有率を前記ボウルの表面の所定の領域において30〜50%に制御することを特徴とするトイレ装置である。
このトイレ装置によれば、ボウルの表面に付着した水滴の占有率を30〜50%に制御部が制御することで、複数の水滴が互いに凝集しつつボウルの表面から滑落することを抑えられた状態とすることができる。この状態では、水滴量がより多いため、形成される水膜の厚さを確保することができる。これにより、汚物がボウルの表面に付着することを抑制する効果がより効率的かつより安定的に発揮される。
また、第5の発明は、第1〜第4のいずれか1つの発明において、前記所定の領域は、前記便器を側方からみたときに前記ボウルに形成された溜水面の中心線よりも後方にあることを特徴とするトイレ装置である。
一般的に、使用者が排泄した汚物は、便器を側方からみたときにボウルに形成された溜水面の中心線よりも前方におけるボウルの表面よりも後方におけるボウルの表面に付着しやすい。このトイレ装置によれば、制御部は、便器を側方からみたときにボウルに形成された溜水面の中心線よりも後方におけるボウルの表面に付着した水滴の占有率を10〜50%程度に制御する。これにより、ボウルの表面に付着する汚物をより効率的に軽減させることができる。
また、第6の発明は、第1および第3〜第5のいずれか1つの発明において、前記ボウルの表面は、親水性を有することを特徴とするトイレ装置である。
このトイレ装置によれば、ボウルの表面は、親水性を有する。そのため、噴霧部から噴霧された水滴は、確実にボウルの表面に付着する。これにより、水滴の占有率を高い領域で良好に制御でき、ボウルの表面に付着する汚物をより効果的に軽減させることができる。ここで、親水性とは、ボウルに噴霧し、表面に被着した水滴が、流れ落ちない程度のものをいう。特に、便器のボウル面は、便器の種類によって異なるが、その多くは傾斜面を有する。そのため、その最大傾斜面で水滴が滑落しないものが望ましい。
また、第7の発明は、第1〜第6のいずれか1つの発明において、前記水滴の平均粒径は、100〜300μmであることを特徴とするトイレ装置である。
平均粒径としては、He−Neレーザーを用いたフランホーヘル解析法で粒径分布を求め、平均粒径としてザウター平均値(総体積/総表面積)を用いた。
このトイレ装置によれば、噴霧部が噴霧した水滴が浮遊することを抑えることができる。これにより、水滴が便座や使用者の臀部あるいは大腿部などに付着することを抑えることができる。また、噴霧部が噴霧した水滴がボウルの表面に着水した際にあるいはその後に凝集することを抑えることができる。これにより、より効率的に水滴をボウルの表面に留めておくことができる。また、制御部がボウルの表面に付着させる水滴の占有率を制御することがより容易となる。
また、第8の発明は、第7の発明において、前記制御部は、前記噴霧部が前記水滴を噴霧する時間を制御することにより前記占有率を制御することを特徴とするトイレ装置である。
このトイレ装置によれば、制御部は、噴霧部が噴霧する水滴の粒径および噴霧時間を制御することによりボウルの表面に付着させる水滴の占有率をより容易に制御することができる。例えば、制御部は、使用者がトイレ室に入室してから便座に着座するまでの時間を考慮し噴霧時間を適宜制御する。これによれば、使用者が便器を使用する前に便器のボウルの表面を濡らし、水滴が使用者の臀部や大腿部などに付着することを抑えることができる。
また、第9の発明は、第1〜第8のいずれか1つの発明において、殺菌水を生成可能な殺菌水生成部をさらに備え、前記噴霧部は、前記ボウルの表面に前記殺菌水を噴霧することを特徴とするトイレ装置である。
このトイレ装置によれば、噴霧部は、殺菌水生成部により生成された殺菌水をボウルの表面に噴霧できる。これにより、便器のボウルの表面に存在する菌を殺菌することができる。また、制御部は、噴霧部が噴霧する殺菌水の噴霧量を制御し、ボウルの表面に付着した殺菌水の占有率をボウルの表面の所定の領域において10〜50%に制御する。これにより、殺菌水がボウルの表面に着水した際にあるいはその後に凝集し流下すること抑え、より効率的に殺菌水をボウルの表面に留めておくことができる。そのため、ボウルの表面の殺菌をより効率的に行うことができる。
本発明の態様によれば、噴霧量を抑制しつつ、便器のボウル面に付着する汚物を抑制することができるトイレ装置が提供される。
本発明の実施の形態にかかるトイレ装置を表す模式図である。 本実施形態にかかるトイレ装置の要部構成を表すブロック図である。 噴霧ノズルが噴霧する水滴の粒径の測定位置を例示する平面模式図である。 噴霧ノズルが噴霧した水滴の粒径の測定結果の一例を例示するグラフ図である。 本発明者が実施した水滴の占有率の実験条件を説明するための模式図である。 本発明者が実施した水滴の占有率の実験条件を説明するための模式図である。 本実験の結果の一例を例示する結果表である。 本実験の結果の一例を例示するグラフ図である。 本発明者が実施した栄養残存率の実験結果の一例を例示する結果表である。 本実験の結果の一例を例示するグラフ図である。 水滴占有率と栄養残存率との関係の一例を例示するグラフ図である。 各試料のテストピースを説明するための比較表である。 汚物が除去される作用を説明するための平面模式図である。 本発明者が行った水膜形成の実験を説明するための斜視模式図である。 本実験の結果の一例を例示する実験結果表である。 水滴占有率と水滴量との関係の一例を例示するグラフ図である。 水滴占有率と栄養残存率の詳細データの一例を例示するデータ表である。 水滴占有率と水滴量との関係の一例を例示するグラフ図である。 水滴占有率と水滴密度との関係の一例を例示するグラフ図である。 所定の水滴占有率における表面写真および二値化画像を例示する結果表である。 本実施形態の殺菌水生成部の具体例を例示する断面模式図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1は、本発明の実施の形態にかかるトイレ装置を表す模式図である。
また、図2は、本実施形態にかかるトイレ装置の要部構成を表すブロック図である。
なお、図1においては、説明の便宜上、衛生洗浄装置を表す模式図は平面模式図であり、洋式腰掛便器を表す模式図は断面模式図である。また、図2は、水路系と電気系の要部構成を併せて表している。
図1に表したトイレ装置10は、洋式腰掛便器(以下説明の便宜上、単に「便器」と称する)800と、その上に設けられた衛生洗浄装置100と、を備える。便器800は、ボウル801を有する。衛生洗浄装置100は、ケーシング400と、便座200と、便蓋300と、を有する。便座200と便蓋300とは、ケーシング400に対して開閉自在にそれぞれ軸支されている。なお、便蓋300は、必ずしも設けられていなくともよい。
例えばケーシング400の下部には、便器800のボウル801の表面に水や殺菌水を噴霧する噴霧ノズル(噴霧部)480が設けられている。噴霧ノズル480は、ケーシング400の内部に設けられていてもよいし、ケーシング400の外部に付設されていてもよい。
なお、本願明細書において「水」という場合には、冷水のみならず、加熱されたお湯も含むものとする。また、本願明細書において「殺菌水」とは、例えば次亜塩素酸などの殺菌成分を水道水(単に「水」ともいう)よりも多く含む液をいうものとする。
図2に表したように、本実施形態にかかるトイレ装置10は、水道や貯水タンクなどの給水源から供給された水を噴霧ノズル480に導く第1の流路21を有する。第1の流路21の上流側には、電磁弁431が設けられている。電磁弁431は、開閉可能な電磁バルブであり、ケーシング400の内部に設けられた制御部405からの指令に基づいて水の供給を制御する。なお、第1の流路21は、電磁弁431から下流側の2次側とする。
電磁弁431の下流には、殺菌水を生成可能な殺菌水生成部450が設けられている。殺菌水生成部450については、後に詳述する。殺菌水生成部450の下流には、水勢(流量)の調整を行ったり、噴霧ノズル480や図示しない洗浄ノズルなどへの給水の開閉や切替を行う流調・流路切替弁471が設けられている。第1の流路21は、流調・流路切替弁471において分岐されている。第1の流路21を導かれた殺菌水や上水は、流調・流路切替弁471を通過した後に噴霧ノズル480へ導かれる。一方、流調・流路切替弁471において分岐された第2の流路23に導かれた殺菌水や上水は、例えば図示しない洗浄ノズルやノズル洗浄室などへ導かれる。流調・流路切替弁471は、制御部405からの指令に基づいて、殺菌水や上水を第1の流路21へ導く状態と、殺菌水や上水を第2の流路23へ導く状態と、を切り替えることができる。
例えばケーシング400には、トイレ室への使用者の入室を検知する入室検知センサ402と、便座200の前方にいる使用者を検知する人体検知センサ403と、使用者が便座200に座ったことを検知する着座検知センサ404と、が設けられている。
入室検知センサ402は、トイレ室のドアを開けて入室した直後の使用者や、トイレ室に入室しようとしてドアの前に存在する使用者を検知することができる。つまり、入室検知センサ402は、トイレ室に入室した使用者だけではなく、トイレ室に入室する前の使用者、すなわちトイレ室の外側のドアの前に存在する使用者を検知することができる。このような入室検知センサ402としては、焦電センサや、ドップラーセンサなどのマイクロ波センサなどを用いることができる。マイクロ波のドップラー効果を利用したセンサや、マイクロ波を送信し反射したマイクロ波の振幅(強度)に基づいて被検知体を検出するセンサなどを用いた場合、トイレ室のドア越しに使用者の存在を検知することが可能となる。つまり、トイレ室に入室する前の使用者を検知することができる。
人体検知センサ403は、便器800の前方にいる使用者、すなわち便座200から前方へ離間した位置に存在する使用者を検知することができる。つまり、人体検知センサ403は、トイレ室に入室して便座200に近づいてきた使用者を検知することができる。このような人体検知センサ403としては、例えば、赤外線投受光式の測距センサなどを用いることができる。
着座検知センサ404は、使用者が便座200に着座する直前において便座200の上方に存在する人体や、便座200に着座した使用者を検知することができる。すなわち、着座検知センサ404は、便座200に着座した使用者だけではなく、便座200の上方に存在する使用者を検知することができる。このような着座検知センサ404としては、例えば、赤外線投受光式の測距センサなどを用いることができる。
本実施形態にかかるトイレ装置10では、例えば入室検知センサ402がトイレ室への使用者の入室を検知すると、制御部405は、噴霧ノズル480から便器800のボウル801の表面に水滴を噴霧させる制御を実行する。つまり、制御部405は、使用者が便器800を使用する前に便器800のボウル801の表面を水滴で濡らす制御を実行することができる。これにより、ボウル801の表面に付着する汚物を軽減させることができる。
制御部405は、噴霧ノズル480が噴霧する水滴の噴霧量を制御し、ボウル801の表面に付着した水滴の占有率をボウル801の表面の所定の領域において10〜50%程度に制御する。ここで、本願明細書において「水滴の占有率」あるいは「水滴占有率」とは、図5〜図8に関して後述する条件式により導かれる値をいうものとする。「ボウル801の表面の所定の領域」とは、典型的には、図1に表したように、例えば便器800を側方からみたときの溜水面805の中心線805cよりも後方におけるボウル801の表面である。ここで、本願明細書においては、便器800を側方からみたときの溜水面805の中心線805cに対して垂直な水平方向であって、便座200に着座した使用者からみて前方を「前方」とし、便座200に着座した使用者からみて後方を「後方」とする。
一般的に、使用者が排泄した汚物は、便器800を側方からみたときの溜水面805の中心線805cよりも前方におけるボウル801の表面よりも後方におけるボウル801の表面に付着しやすい。そのため、制御部405は、便器800を側方からみたときの溜水面805の中心線805cよりも後方におけるボウル801の表面に付着した水滴の占有率を10〜50%程度に制御することで、ボウル801の表面に付着する汚物をより効率的に軽減させることができる。
ボウル801の表面に付着した水滴の占有率が10%よりも低いと、ボウル801の表面に付着した水滴同士の間隔が比較的広く、水滴がボウル801の表面に付着していない部分すなわち濡れていない部分に汚物が付着するリスクがより高い。なお、ボウル801の表面を濡らす方法として、便器800の使用前に、便器洗浄同様に、洗浄水の一部を吐水することがよく利用されている。この場合には、洗浄水をボウル面全体に行き渡らせた後の表面に残った残水を利用することになる。この場合の水滴の占有率は、15%程度であるが、水滴を噴霧した場合に比べ、ボウル801面上の水滴の付着状態も不均一であり、水滴が付着していない領域が広く分布している。そのため、汚物付着抑制効果を安定的に発揮できなくなり、汚物がボウル801面に残存するリスクが高くなる。また、吐水した洗浄水の殆どがボウル801面から流下するため、汚物付着抑制に寄与できるボウル801面に存在する残水の割合は少なく、節水の観点でも効果的でない。
一方、ボウル801の表面に付着した水滴の占有率が50%よりも高くても、水滴の占有率の高さほどにはボウル801の表面に付着する汚物を軽減させることはできない。また、水滴の噴霧量が無駄になったり、より長い噴霧時間が必要になったりする。そのため、使用者が便器800を使用する前に制御部405が水滴を噴霧させる場合には、使用者が便座200に着座した後にも水滴が噴出しているおそれがある。そのため、使用者に不安を与えるおそれがある。
これに対して、本実施形態の制御部405は、ボウル801の表面に付着した水滴の占有率をボウル801の表面の所定の領域において10〜50%程度に制御する。これにより、ボウル801の表面に付着した水滴が均等に分布し、水滴がボウル801の表面に付着していない部分に汚物が付着するリスクを低減させることができる。そのため、ボウル801の表面に付着する汚物を軽減させることができる。また、水滴の噴霧量を抑制し、水滴の噴霧時間を短縮化させることができる。
ボウル801の表面に付着した水滴の上に汚物が落下すると、汚物は、水滴を押しつぶす。このとき、ボウル801の表面に付着した水滴の占有率が約2%以上である場合には、押しつぶされた水滴は、ボウル801の表面に広がり、隣り合う他の水滴と結合して水膜を形成することができる。これにより、汚物がボウル801の表面に付着することを抑制することができる。これについては、後に詳述する。
本実施形態の便器800のボウル801の表面は、親水性を有する。これにより、噴霧ノズル480から噴霧された水滴は、確実にボウル801の表面に付着する。そのため、水滴占有率を高い領域でも良好に制御でき、ボウル801の表面に付着する汚物をより効果的に軽減させることができる。親水性とは、ボウルに付着した水滴が、流れ落ちない程度のものをいう。例えば、便器の表面が釉薬で形成されているものは、良好な親水性を示す。
また、制御部405は、殺菌水生成部450において生成された殺菌水を噴霧ノズル480から便器800のボウル801の表面に噴霧させる制御を実行できる。噴霧ノズル480は、便器800のボウル801の表面に殺菌水を噴霧することにより、便器800のボウル801の表面に存在する菌を殺菌することができる。これにより、噴霧ノズル480は、ボウル801の表面に生ずる「くすみ」を抑制したり、いわゆる「わじみ」を抑制することができる。さらに、殺菌水が、漂白効果をもつ場合、例えば、次亜塩素酸水の場合には、ボウル801の表面をより白くすることができる(ホワイトニング)。
制御部405は、噴霧ノズル480から殺菌水を噴霧させる場合にも殺菌水の噴霧量を制御し、ボウル801の表面に付着した殺菌水の占有率をボウル801の表面の所定の領域において10〜50%程度に制御する。制御部405は、噴霧ノズル480が噴霧する殺菌水の粒径および噴霧時間を制御することによりボウル801の表面に付着させる殺菌水の占有率をより容易に制御することができる。これにより、殺菌水がボウル801の表面に着水した際にあるいはその後に凝集しボウル801の表面から溜水面805へ流下すること抑え、より効率的に殺菌水をボウル801の表面に留めておくことができる。そのため、ボウル801の表面の殺菌をより効率的に行うことができる。なお、殺菌水を利用する場合において、菌との接触機会を高めるためには、高い占有率とすることが望ましい。
また、本実施形態にかかるトイレ装置10では、例えば入室検知センサ402がトイレ室内の使用者を検知しなくなってから所定時間が経過すると、制御部405は、噴霧ノズル480から便器800のボウル801の表面に殺菌水を噴霧させる制御を実行できる。つまり、制御部405は、使用者が汚物を流し便器800の使用を終了した後にボウル801の表面を殺菌水で濡らす制御を実行することができる。このときには、噴霧ノズル480が噴霧した殺菌水は、使用者が便器800を使用する前に噴霧される場合よりも長い時間ボウル801の表面に留まることができる。そのため、ボウル801の表面の殺菌をさらに効率的に行うことができる。
図3は、噴霧ノズルが噴霧する水滴の粒径の測定位置を例示する平面模式図である。
また、図4は、噴霧ノズルが噴霧した水滴の粒径の測定結果の一例を例示するグラフ図である。
図3に表したように、本発明者は、噴霧ノズル480の先端から約25ミリメートル(mm)だけ離れた位置において、噴霧ノズル480が噴霧する水滴の粒径を測定した。このとき、フランホーヘル解析法を用いて、噴霧ノズル480が噴霧した水滴の粒径を測定した。噴霧ノズル480が噴霧した水滴の粒径分布の一例は、図4に表した如くである。
図4に表したように、噴霧ノズル480が噴霧する水滴の粒径は、例えば約10〜1000マイクロメートル(μm)である。また、噴霧ノズル480が噴霧する水滴の平均粒径は、例えば約50〜500μm程度である。水滴占有率を効果的に調整できる点では、噴霧ノズル480が噴霧する水滴の平均粒径は、望ましくは、100〜300μmである。水滴の粒径が10μmよりも小さいと、水滴が浮遊し便座200などに付着するおそれがある。そのため、制御部405がボウル801の表面に付着させる水滴の占有率を制御することは困難となる。また、例えば浮遊した水滴が使用者の臀部や大腿部などに付着した場合には、使用者に不快感を与えるおそれがある。一方、水滴の粒径が500μmよりも大きいと、水滴がボウル801の表面に着水した際にあるいはその後に凝集し、ボウル801の表面から溜水面805へ流下するおそれがある。そのため、ボウル801の表面に付着する汚物をより効果的に軽減させる水膜や水滴を形成することができないおそれがある。そのため、制御部405がボウル801の表面に付着させる水滴の占有率を制御することは困難となる。なお、ここでの平均粒径としては、噴霧時の水滴の粒径を良好に示すフランホーヘル解析法の粒径分布に基づく、ザウター平均値(総体積/総表面積)を用いた。
これに対して、噴霧ノズル480が噴霧する水滴の平均粒径は、例えば約50〜500μm程度である。そのため、噴霧ノズル480が噴霧した水滴が浮遊することを抑えることができる。これにより、水滴が便座200や使用者の臀部あるいは大腿部などに付着することを抑えることができる。また、噴霧ノズル480が噴霧した水滴がボウル801の表面に着水した際にあるいはその後に凝集することを抑えることができる。これにより、より効率的に水滴をボウル801の表面に留めておくことができる。また、制御部405がボウル801の表面に付着させる水滴の占有率を制御することがより容易となる。なお、噴霧ノズル480が噴霧する水滴の平均粒径は、例えば約200μm程度であることがより望ましい。
制御部405は、噴霧ノズル480が水滴を噴霧する時間を制御することにより水滴の噴霧量を制御することができる。制御部405は、噴霧ノズル480が噴霧する水滴の粒径および噴霧時間を制御することによりボウル801の表面に付着させる水滴の占有率をより容易に制御することができる。水滴の粒径については、噴霧ノズルの開口径と流量によって調整できる。なお、使用者がトイレ室に入室してから便座200に着座するまでの時間を考慮すると、水滴の噴霧時間は、例えば約10秒以下に抑えることがより望ましい。そうすると、使用者が便器800を使用する前に便器800のボウル801の表面を濡らし、水滴が使用者の臀部や大腿部などに付着することを抑えることができる。
なお、噴霧ノズル480が噴霧する殺菌水の粒径は、水滴の粒径と同様に例えば約10〜1000μm程度である。また、噴霧ノズル480が噴霧する殺菌水の平均粒径は、水滴の平均粒径と同様に例えば約50〜500μm程度である。
次に、本発明者が実施した水滴の占有率の実験結果の一例について、図面を参照しつつ説明する。
図5および図6は、本発明者が実施した水滴の占有率の実験条件を説明するための模式図である。
また、図7は、本実験の結果の一例を例示する結果表である。
また、図8は、本実験の結果の一例を例示するグラフ図である。
なお、図5は、本実施形態の便器800を上方から眺めたときの平面模式図である。図6(a)は、テストピースの撮影装置を上方から眺めた平面模式図である。図6(b)は、テストピースの撮影装置を側方から眺めた平面模式図である。
本発明者は、噴霧ノズル480から衛生陶器である便器800のボウル801の釉薬表面に溶液を噴霧させ、図5に表した測定箇所A〜Hにおける水滴の占有率を測定した。本実験では、測定箇所A〜Hのうちの測定箇所Gにおける水滴の占有率を例に挙げて説明する。
本発明者は、まず測定箇所Gにテストピース810を載置した。テストピース810の表面の性状は、ボウル801の釉薬表面の性状と同様である。そのため、テストピース810の表面は、ボウル801の釉薬表面と同様の親水性を有する。
続いて、本発明者は、1秒間、2秒間、3秒間、4秒間、5秒間、および6秒間、噴霧ノズル480から便器800のボウル801の表面に溶液をそれぞれ噴霧させた。実験の便宜上、本発明者は、噴霧ノズル480から噴霧させる溶液を所定の色(本実験では緑色)に着色した。噴霧ノズル480から噴霧させた溶液は、以下の如くである。
本実験で使用した噴霧溶液は、水と、食用緑(小倉食品加工株式会社製)と、を含む。噴霧溶液の作製方法については、水に食用緑を1(wt%)となるように添加する。そして、その溶液に回転子(マグネット)を入れ、マグネチックスターラー(Pasolina製 TR−300)でスピード設定を「5」として5分間攪拌させた。
噴霧溶液の色については、分光測色計(コニカミノルタセンシング株式会社製 CM−600d)を用いて確認した。すなわち、噴霧溶液100マイクロリットル(μl)をマイクロピペットでとり、濾紙の略中心に滴下し乾燥させる。このときに使用した濾紙の直径は90mmである。また、濾紙の色は、白色(例えば、L(D65)=97.25 a(D65)=−0.35 b(D65)=2.85)である。そして、乾燥後の濾紙の略中心の色を分光測色計で測定した。このとき、噴霧溶液を滴下した濾紙と同じ濾紙(滴下なし)を5枚重ねたものを測定する濾紙(滴下あり)の下に敷いて測定を行った。そして、基材(テストピース810)と噴霧溶液との差が、ΔL(D65)=−5.8以上となるようにした。例えば、使用した噴霧溶液の色は、L(D65)=85.17 a(D65)=−23.17 b(D65)=6.50である。
また、基材(テストピース810)の色については、以下の如くである。すなわち、テストピース810の略中心の色を分光測色計で測定した。例えば、使用したテストピース810の色は、L(D65)=90.97 a(D65)=−0.52 b(D65)=0.76である。
続いて、本発明者は、テストピース810に付着した水滴の占有率を測定した。テストピース810に付着した水滴の占有率の測定方法は、以下の如くである。
図6(a)および図6(b)に表したように、本発明者は、まず、テストピース810を載置台820の上に載置し、テストピース810の表面(撮影面)から上方へ略35°傾斜した位置に設置された光源830から撮影面に光を照射させた。本実験では、テストピース810の中心線810cからみて対称関係にある2つの光源830から光を照射させた。光源830から光を照射させる前において、測定箇所P1〜P5の照度を照度計(HIOKI製 3423 LUX HiTESTER)で測定した。このときの測定箇所P1〜P5の照度は、200〜250ルクス(lx)であった。また、光源830から光を照射させたとき(撮影時)においては、測定箇所P1〜P5の照度は、5700〜6000lxであった。
続いて、本発明者は、「KEYENCE社製 DIGITAL MICROSCOPE VHX−100F」を用いて、「KEYENCE社製 DIGITAL MICROSCOPE VHX−100F」のユーザーズマニュアルの1−4、7−26に基づいて水滴が付着したテストピース810の表面を撮影した。撮影した写真の一例は、図7に表した「水滴写真」の如くである。このとき、レンズの倍率を「5倍」に設定した。また、撮影前に、「KEYENCE社製 DIGITAL MICROSCOPE VHX−100F」に設けられている付属のハロゲンランプ光量を調整する「LIGHT CONTROLダイヤル」を「MIN」に設定し、明るさを調整する「明るさ調整ダイヤル」を12時の位置に設定して、「ホワイトバランスボタン」を押した。「ホワイトバランスボタン」は、自動で画像の色を調整する機能を発揮させるためのボタンである。撮影面積は、1875mm(50mm×37.5mm)である。撮影写真の画素数は、200万画素である。
続いて、撮影した水滴の画像において、輝度を活用した面積測定機能を使って水滴の面積を測定するため、まず、設定した輝度の部分を抽出した(二値化処理)。輝度の部分の抽出は、「KEYENCE社製 DIGITAL MICROSCOPE VHX−100F」のユーザーズマニュアルの7−27、7−28に基づいて行った。輝度抽出条件は、以下の如くである。テストピース180の材料が陶器の場合には、輝度レンジを「0〜190」に設定した。テストピース180の材料が樹脂の場合には、輝度レンジを「0〜170」に設定した。テストピース180の表面に撥水加工が施されている場合には、輝度レンジを「0〜150」に設定した。輝度抽出画像の一例は、図7に表した「二値化」の如くである。
続いて、輝度抽出画像について、「KEYENCE社製 DIGITAL MICROSCOPE VHX−100F」のユーザーズマニュアルの7−31、7−32、7−33に基づいて、小粒除去処理および穴埋めの処理を行った。操作時の設定ピクセル数については、「30」とした。小粒除去処理は、二値化された画像内において、面積が小さいものを除去する機能である。穴埋めの処理は、二値化された画像内において、測定領域に測定できていない穴が生じている場合、穴を埋めて二値化処理できるようにする機能である。続いて、本発明者は、以下の条件式を用いて、テストピース810に付着した水滴の占有率を算出した。

水滴の面積÷撮影面積×100=水滴の占有率(%)
各噴霧時間における水滴の占有率の一例は、図7に表した「水滴占有率(%)」および図8に表したグラフ図の如くである。また、各噴霧時間における水滴の重量の一例は、図7に表した「水滴重量(g)」および図8に表したグラフ図の如くである。なお、本願明細書において「水滴重量」とは、噴霧ノズル480から便器800のボウル801の表面に水滴を所定時間噴霧させた後に、テストピース810に残存する水滴の重量をいうものとする。
これによれば、水滴占有率及び水滴重量は、噴霧時間が経過するにつれて増加していく。一方で、水滴占有率は、約50%程度を境に減少に転じる。水滴重量は、約0.16程度を境に減少に転じる。これは、水滴占有率が約50%に達した後では、テストピース810の表面に着水した水滴の一部が凝集し、水滴を噴霧しても溜水面805へ転落していく水滴が多いことを示している。これによれば、水滴占有率が約50%以下となる範囲内で水滴を噴霧することで、水滴の無駄を抑えることができる。
本実験結果によれば、水滴の噴霧時間は、例えば約5秒以下であることがより望ましい。これにより、制御部405は、ボウル801の表面に付着した水滴の占有率を約50%以下に制御することができる。そのため、ボウル801の表面に付着した水滴が均等に分布し、水滴がボウル801の表面に付着していない部分に汚物が付着するリスクを低減させることができる。そのため、ボウル801の表面に付着する汚物を軽減させることができる。
また、水滴の噴霧量を抑制し、節水を図ることができる。噴霧ノズル480が約5秒間以上水滴を噴霧しても、水滴の占有率は上昇しないだけではなく、水滴の凝集が始まるおそれがある。水滴が凝集すると、ボウル801の表面に水滴が付着していない領域が、水滴が凝集を始める前よりも広がる。そうすると、水滴がボウル801の表面に付着していない部分に汚物が付着するリスクが、水滴が凝集を始める前よりも高くなる。これに対して、制御部405が水滴の噴霧時間を例えば約5秒以下に制御し、ボウル801の表面に付着した水滴の占有率を約50%以下に制御すると、水滴の噴霧時間を短縮化させて水滴の噴霧量を抑制しつつ、汚物がボウル801の表面に付着するリスクを低減させることができる。
なお、前述した水滴の噴霧時間および占有率は、本実験結果の一例を例示したものであり、これだけに限定されるわけではない。図1および図2に関して前述したように、本実施形態の制御部405は、噴霧ノズル480が水滴を噴霧する時間を制御することにより水滴の噴霧量を制御し、ボウル801の表面に付着した水滴の占有率をボウル801の表面の所定の領域において10〜50%程度に制御することができる。
次に、本発明者が実施した栄養残存率の実験結果の一例について、図面を参照しつつ説明する。
図9は、本発明者が実施した栄養残存率の実験結果の一例を例示する結果表である。
また、図10は、本実験の結果の一例を例示するグラフ図である。
本発明者は、所定の噴霧時間あるいは水滴占有率を有するテストピース810に疑似汚物を付着させ、その後に疑似汚物を洗い流した。疑似汚物は、汚物の成分である糖質、タンパク質、脂質などを所定量含み、汚物と性状を近似させたものである。図9および図10に表したように、水滴の噴霧時間が1秒間であるときの水滴占有率は、約10%程度である。また、水滴の噴霧時間が3秒間であるときの水滴占有率は、約30%程度である。また、水滴の噴霧時間が5秒間であるときの水滴占有率は、約50%程度である。これらは、図7に表した「水滴占有率(%)」と同様である。
続いて、本発明者は、疑似汚物を洗い流した後のテストピース810の表面を撮影し、またテストピース810の表面の栄養残存率を測定した。本発明者は、テストピース810の表面に残存した糖質、タンパク質、脂質の量により栄養残存率を測定した。各噴霧時間あるいは各水滴占有率におけるテストピース810の表面写真の一例は、図9に表した「表面写真」の如くである。また、各噴霧時間あるいは各水滴占有率におけるテストピース810の表面の栄養残存率の一例は、図9に表した「栄養残存率(ppm)」および図10に表したグラフ図の如くである。また、各噴霧時間あるいは各水滴占有率においてテストピース810に付着した疑似汚物を除去するために必要な時間は、図9に表した「除去時間(秒)」の如くである。
本実験結果によれば、占有率が約10%程度でも、除去時間は8秒であり、通常の便器洗浄時間の範囲内で十分に除去できている。また、汚物を除去した場合でも、菌の栄養源とある栄養残存率を極力抑えることが望ましい。図10に表したグラフ図によれば、水滴占有率が高くなるにつれて、栄養残存率が低くなることが分かる。また、図9に表した結果表によれば、水滴占有率が高くなるにつれて、疑似汚物の除去時間が短くなることが分かる。
本実験においては、制御部405が水滴の噴霧時間を約5秒程度に制御し、水滴占有率を約50%程度に制御することで、栄養残存率を十分に低下させることができる。また、テストピース810に付着した疑似汚物を除去するために必要な時間は、本実験条件のうちで噴霧時間が約5秒程度すなわち水滴占有率が約50%程度において最も短いことが分かる。
これにより、制御部405が水滴の噴霧時間を例えば約5秒程度に制御し、ボウル801の表面に付着した水滴の占有率を約50%程度に制御すると、水滴の噴霧時間を短縮化させて水滴の噴霧量を抑制しつつ、ボウル801の表面の栄養残存率を抑えることができる。
次に、汚物がボウルの表面に付着することを抑制する作用および効果について、図面を参照しつつ説明する。
図11は、水滴占有率と栄養残存率との関係の一例を例示するグラフ図である。
また、図12は、各試料のテストピースを説明するための比較表である。
また、図13は、汚物が除去される作用を説明するための平面模式図である。
ボウル801の表面に付着する水滴の形態などは、ボウル801の表面の性状により異なる。本発明者は、表面の性状が異なる試料(1)〜(4)のテストピースのそれぞれについて、水滴占有率と栄養残存率との関係について測定した。まず、ボウル801の表面と同じ性状を有するテストピースに疑似汚物を付着させ、その後に疑似汚物を洗い流した。疑似汚物をテストピースに付着させたときの状態は、図12に表した「表面写真」の如くである。本実験における疑似汚物は、実際の汚物の成分比を再現したものである。そして、本発明者は、疑似汚物を洗い流した後のテストピースの表面に残存しているタンパク質、糖及び脂質の濃度により栄養残存率を測定した。
試料(1)のテストピースの表面は、親水性を有する。試料(1)のテストピースは、算術平均粗さRaが例えば約0.07μm程度の「超平滑面」などと呼ばれる表面を含む釉薬層(非晶質層)を有する。本発明者の検討の結果、表面の平滑性が高いほど、表面の親水性が高い傾向にあることが分かった。
試料(1)のテストピースの表面における水の接触角θは、例えば約38.4°程度である(図12参照)。本願明細書において「接触角」とは、所定の固体表面と液体表面との界面において、固体表面と液体表面とがなす角度であって液体の側で測定される角度をいうものとする。また、接触角θについては、接触角計(協和界面化学(株)製、自動接触角計DM−500)を用いて測定した。試料(1)のテストピースの表面におけるオレイン酸の水中接触角は、例えば約123.9°程度である(図12参照)。水中接触角は、テストピースの表面にオレイン酸を滴下した状態で水槽に沈め、その状態でテストピースの表面におけるオレイン酸の接触角を測定したものである。つまり、本願明細書において「水中接触角」とは、水中における接触角をいうものとする。
試料(2)のテストピースの表面は、親水性を有する。試料(2)のテストピースの表面には、ジルコン(乳濁材)や未溶融のSiOが存在する。そのため、試料(2)のテストピースの表面が有する親水性は、試料(1)のテストピースの表面が有する親水性ほどには高くない。試料(2)のテストピースの表面における水の接触角θは、例えば約43.5°程度である(図12参照)。試料(2)のテストピースの表面におけるオレイン酸の水中接触角は、例えば約106.0°程度である(図12参照)。
試料(3)のテストピースの表面は、撥水性を有する。本願明細書において「撥水性」とは、例えば釉薬などが表面に施された便器のボウル面と比較して水との親和性が小さい性質あるいは水をはじきやすい性質をいうものとする。試料(3)のテストピースの表面には、釉薬の表面にフッ素系の被膜が形成されている。試料(1)、試料(2)のテストピースの表面と比較すると、油分を含有する汚物は、試料(3)のテストピースの表面に付着しやすい傾向にある。試料(3)のテストピースの表面における水の接触角θは、例えば約100.2°程度である(図12参照)。試料(3)のテストピースの表面におけるオレイン酸の水中接触角は、例えば約33.6°程度である(図12参照)。
試料(4)のテストピースの表面は、アクリル樹脂により形成されている。そのため、試料(4)のテストピースの表面は、親油性を有する。本願明細書において、「親油性」とは、例えば釉薬などが表面に施された便器のボウル面と比較して脂肪や油分との親和性が大きい性質をいうものとする。試料(1)、試料(2)のテストピースの表面と比較すると、油分を含有する汚物は、試料(4)のテストピースの表面に付着しやすい傾向にある。試料(4)のテストピースの表面における水の接触角θは、例えば約72.3°程度である(図12参照)。試料(4)のテストピースの表面におけるオレイン酸の水中接触角は、例えば約2.5°程度である(図12参照)。
図11に表したように、水滴占有率が増加すると、栄養残存率が低下する。これは、図1および図2に関して前述したように、水滴占有率が増加することで、水滴がテストピースの表面に付着していない部分に疑似汚物が付着するリスクを低減させることができるためである。つまり、水滴占有率が増加すると、テストピースの表面に付着する汚物を軽減させ、テストピースの表面の栄養残存率を低減させることができる。便器800のボウル801面が親水性を有する場合、すなわち便器800のボウル801面が試料(1)あるいは試料(2)と同様の表面性状を有する場合、水滴占有率が約20〜50%程度の範囲内であるときに栄養残存の抑制効果が比較的高い。一方、便器800のボウル801面が撥水性あるいは親油性を有する場合、すなわち便器800のボウル801面が試料(3)あるいは試料(4)と同様の表面性状を有する場合、水滴占有率が約10〜40%程度の範囲内であるときに栄養残存の抑制効果が比較的高い。
これにより、種々の便器の表面において、制御部405がボウル801の表面に付着する水滴の占有率を約10〜50%程度に制御することで、栄養残存を抑制することができる。また、栄養残存率が最も少ない性能を有する便器表面(本実験では試料(1)の表面)においては、制御部405がボウル801の表面に付着する水滴の占有率を約30〜50%程度に制御することで、栄養残存をさらに抑制することができる。
ここで、図13(a)および図13(b)に表したように、水膜がボウル801の表面に予め形成されていなくとも、ボウル801の表面に付着した水滴511が、汚物521により押しつぶされてボウル801の表面に広がり、隣り合う他の水滴511と結合して適度な厚みの水膜513を形成してもよい。この場合でも、汚物521がボウル801の表面に付着することを抑制することができる。そして、図13(c)に表した矢印A1のように、便器800の洗浄水により汚物521を流し除去することができる。
水膜が形成されていなくとも、水滴が押しつぶされ適度な厚みの水膜を形成できる場合には、使用者の不快感を解消することができる。すなわち、便器800を使用する使用者は、例えば衛生洗浄装置で「おしり洗浄」を行った際に飛散した比較的小さくて軽い汚物がボウル801の表面に付着すると、不快感を感ずる場合がある。このような比較的小さくて軽い汚物は、便器800の後部の傾斜のあるボウル801面に落下し付着しやすい。便器800を使用する前に、便器洗浄同様に洗浄水を吐水する今までの方法では、この部分の水滴は、流下してしまい、汚物が残存するリスクが高かった。これに対して、本実施形態では、前述したようなボウル801面であっても水滴が所定の占有率で分散しており、前記汚物は、ボウル801面に分散した水滴上に落下し、水滴が押しつぶされ水膜を形成でき、比較的小さくて軽い汚物がボウル801の表面に付着することを抑制できる。そのため、使用者の不快感を解消することができる。
本発明者の検討の結果、ボウル801の表面に付着した水滴511の占有率が2%以上である場合には、ボウル801の表面に付着した水滴511が汚物521により押しつぶされ水膜513を形成できることが分かった。ただ、この水膜の厚みが薄いため、汚物付着抑制効果が十分に発揮できない。汚物付着抑制に関しては、7%以上の水滴の占有率が必要であることが分かった。これについて、図面を参照しつつ、さらに説明する。
図14は、本発明者が行った水膜形成の実験を説明するための斜視模式図である。
また、図15は、本実験の結果の一例を例示する実験結果表である。
まず、本発明者は、基材501とカバー材503とを準備した。基材501およびカバー材503は、例えばガラスなどにより形成されている。カバー材503の主面を垂直にみたときの縦および横の長さは、それぞれ約18mm程度である。カバー材503の厚さは、約0.12〜0.17mm程度である。カバー材503の重量は、約0.12グラム(g)程度である。
図14(a)に表したように、本発明者は、所定の水滴量の水滴511を基材501の表面に滴下し付着させ、矢印A2のように水滴511の上にカバー材503を被せた。そして、本発明者は、図14(b)に表したように、水滴511がカバー材503により押しつぶされ、水膜513を形成できるか否かを判定した。その判定結果は、図15に表した如くである。
図15に表したように、水滴量が0.50マイクロリットル/平方センチメートル(μl/cm)以上である場合には、水滴511がカバー材503により押しつぶされ、水膜513を形成できることが分かった。図15に表した判定結果は、1滴の水滴511が基材501に付着した場合の判定結果を表している。ここで、水滴量が0.20μl/cmの水滴511が単位面積(cm)当たりに3個存在する場合には、基材501に付着した水滴量は、0.60μl/cmとなる。この場合には、水滴511がカバー材503により押しつぶされ、水膜513を形成できると考えることができる。
図16は、水滴占有率と水滴量との関係の一例を例示するグラフ図である。
テストピースや基材501の表面に付着する水滴511の形態は、テストピースや基材501の性状(例えば親水性、撥水性など)によって異なる。そこで、本発明者は、試料(1)のテストピース、試料(3)のテストピース、および試料(4)のテストピースの表面において、水滴占有率と水滴量との関係について検討した。
撥水性を有する表面では、水滴511は、親水性を有する表面に付着した場合と比較して表面に広がりにくい。そのため、1滴の水滴511が基材501などの表面と接触する接触面積は、親水性を有する表面との接触面積よりも狭い。
一方で、親水性を有する表面では、水滴511は、撥水性を有する表面に付着した場合と比較して表面に広がり易い。そのため、1滴の水滴511が基材501などの表面と接触する接触面積は、撥水性を有する表面との接触面積よりも広い。
これにより、図16に表したように、所定の水滴量が試料(3)のテストピースの表面に付着したときの水滴占有率は、その所定の水滴量が試料(1)のテストピースの表面に付着したときの水滴占有率よりも低い。また、所定の水滴量が試料(4)のテストピースの表面に付着したときの水滴占有率は、その所定の水滴量が試料(1)のテストピースの表面に付着したときの水滴占有率よりも低く、試料(3)のテストピースの表面に付着したときの水滴占有率よりも高い。すなわち、撥水性の表面を有するテストピースでは、親水性の表面を有するテストピースと比較すると、水滴占有率がより低い状態で水膜513を形成することができ、汚物がボウル801の表面に付着することを抑制することができる。
そして、水滴量が0.50μl/cmであるときの水滴占有率、すなわち水滴511が押しつぶされ水膜513を形成できるときの水滴占有率は、試料(3)のテストピースの表面において0.7%、試料(4)のテストピースの表面において1.2%、試料(1)のテストピースの表面において2.0%である。これによれば、「超平滑面」などと呼ばれる表面および親水性の表面を有する試料(1)のテストピースでも、水滴占有率が2.0%以上であれば、ボウル801の表面に付着した水滴が汚物により押しつぶされ水膜を形成できることが分かった。つまり、ボウル801の表面の性状に依らず、水滴占有率が2.0%以上であれば、ボウル801の表面に付着した水滴が汚物により押しつぶされ水膜を形成できることが分かった。
図17は、水滴占有率と栄養残存率の詳細データの一例を例示するデータ表である。
すなわち、図17は、図11に表したグラフ図のプロットデータである。
図16に関して前述したように、水滴占有率が2%以上であれば、ボウル801の表面に付着した水滴が汚物により押しつぶされ水膜を形成できる。
ここで、図11に表したように、栄養残存率をより低減するために、水滴占有率をより高くすることがより好ましい。言い換えれば、汚物がボウル801の表面に付着することを抑制する効果をより発揮させるために、水滴占有率をより高くすることがより好ましい。汚物が表面に比較的付着しやすい試料(3)および試料(4)のテストピースについて考えると、図17に表したように、水滴占有率が0%から約10%程度に高くなると、栄養残存率が低下することが分かる。つまり、汚物が表面に比較的付着しやすい試料(3)および試料(4)のテストピースでも、水滴占有率が0%から約10%程度に高くなると、汚物がボウル801の表面に付着することを抑制する効果がより発揮されることが分かる。
これによれば、本実施形態の制御部405がボウル801の表面に付着する水滴の占有率の下限値を約10%程度に制御すると、汚物がボウル801の表面に付着することを抑制する効果がより発揮される。
図18は、水滴占有率と水滴量との関係の一例を例示するグラフ図である。
また、図19は、水滴占有率と水滴密度との関係の一例を例示するグラフ図である。
また、図20は、所定の水滴占有率における表面写真および二値化画像を例示する結果表である。
図18および図19に表したグラフ図は、試料(1)のテストピースについてのグラフ図である。図20は、試料(1)のテストピースについての表面写真および二値化画像である。「二値化」については、図7に関して前述した如くである。
図18に表したように、水滴占有率と水滴量とには、相関がある。水滴占有率が増加すると、水滴量が増加し、栄養の付着抑制効果が高くなる。ここで、図18および図19に表したように、水滴占有率が10〜20%である場合には、水滴量は、水滴占有率が増加するにつれて増加する一方で、水滴密度は、水滴占有率が約10%程度でほぼ飽和し、水滴占有率が約20%程度を超えると減少する。本願明細書において「水滴密度」とは、単位面積(cm)当たりに存在する水滴の個数をいうものとする。
つまり、水滴占有率が約20%程度までは、水滴が安定的に存在する。一方、水滴占有率が20%を超えると、水滴は、例えば互いに結合して成長し、転落しやすい状態となっている。
水滴占有率が10〜20%である場合には、テストピースの表面に付着する水滴の量は、増加する一方で、水滴の個数は、水滴の量ほどには増加しない。これは、噴霧された水滴がテストピースの表面にすでに付着している水滴の上に被着し、テストピースの表面に付着している水滴の大きさ(量)が増加している状態である(図20参照)。言い換えれば、テストピースの全体にわたって水滴が存在している状態、すなわち水滴がテストピースの表面に略均一に分散している状態である(図11参照)。そのため、この状態においては、適度な厚みの水膜の形成が効率的に行われ、汚物がボウル801の表面に付着することを抑制する効果がより効率的に発揮される。
また、水滴占有率が13〜19%である場合には、水滴密度は、水滴占有率が増加してもさらに一定であり安定している。複数の水滴が互いに凝集することは、顕著にはみられない。そのため、水滴が凝集することで溜水面805へ流下することは、抑制されている。また、図18に表したように、水滴占有率が13〜19%である場合における水滴量は、水膜を形成できる水滴量の下限値(0.50μl/cm)の3倍以上の水滴量である。そのため、より安定的に水膜を形成することができる。
次に、本実施形態の殺菌水生成部450の具体例について、図面を参照しつつ説明する。
図21は、本実施形態の殺菌水生成部の具体例を例示する断面模式図である。
本実施形態の殺菌水生成部450は、例えば電極を有する電解槽ユニットである。
本具体例の殺菌水生成部450は、図21に表したように、その内部に陽極板451および陰極板452を有し、制御部405からの通電の制御によって、内部を流れる水道水を電気分解できる。ここで、水道水は、塩化物イオンを含んでいる。この塩化物イオンは、水源(例えば、地下水や、ダムの水や、河川などの水)に例えば食塩(NaCl)や塩化カルシウム(CaCl)などとして含まれている。そのため、その塩化物イオンを電気分解することにより次亜塩素酸が生成される。その結果、殺菌水生成部450において電気分解された水(電解水)は、次亜塩素酸を含む液に変化する。
次亜塩素酸は、殺菌成分として機能し、その次亜塩素酸を含む液すなわち殺菌水は、アンモニアや油分などによる汚れを効率的に除去あるいは分解したり、殺菌することができる。
なお、殺菌水生成部450において生成される殺菌水(電解水)は、銀イオンや銅イオンなどの金属イオンを含む液であってもよい。あるいは、殺菌水生成部450において生成される殺菌水は、電解塩素やオゾンなどを含む液であってもよい。あるいは、殺菌水生成部450において生成される殺菌水は、酸性水やアルカリ水であってもよい。あるいは、殺菌水生成部450は、電解槽ユニットに限定されるわけではない。すなわち、殺菌水は、殺菌剤および殺菌液を水に溶解させることによって生成される殺菌水であってもよい。これらの中でも、次亜塩素酸を含む溶液は、より強い殺菌力を有する。
以上説明したように、本実施形態によれば、制御部405は、噴霧ノズル480が噴霧する水滴の噴霧量を制御し、ボウル801の表面に付着した水滴の占有率をボウル801の表面の所定の領域において10〜50%程度に制御する。これにより、ボウル801の表面に付着した水滴が均等に分布し、水滴がボウル801の表面に付着していない部分に汚物が付着するリスクを低減させることができる。そのため、ボウル801の表面に付着する汚物を軽減させることができる。また、水滴の噴霧量を抑制し、水滴の噴霧時間を短縮化させることができる。さらに、ボウル801の表面に付着した水滴の占有率を10〜50%程度に制御部405が制御することで、ボウル801の表面に水膜が形成されていなくとも、水滴は、汚物に押しつぶされてボウルの表面に広がり、隣り合う他の水滴と結合して適度な厚みの水膜を形成できる。これにより、噴霧量を抑制しつつ、便器のボウル面に付着する汚物を抑制することができる。
また、ジア塩素酸は、汚れを分解できる機能を有する。そのため、前述したように便器使用前に水滴の占有率を制御して汚物付着を抑制した後、更に、便器使用後に、ジア塩素酸を噴霧することで、栄養分を分解し、栄養残存率をさらに低減できる。これにより、望ましい殺菌を行うことができる。噴霧のタイミングとしては、使用者が便器から離れた直後や、所定時間経過後などの任意のタイミングであってよい。
以上、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、トイレ装置10などが備える各要素の形状、寸法、材質、配置などや噴霧ノズル480の設置形態などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
10 トイレ装置、 21 第1の流路、 23 第2の流路、 100 衛生洗浄装置、 200 便座、 300 便蓋、 400 ケーシング、 402 入室検知センサ、 403 人体検知センサ、 404 着座検知センサ、 405 制御部、 431 電磁弁、 450 殺菌水生成部、 451 陽極板、 452 陰極板、 471 流路切替弁、 480 噴霧ノズル、 501 基材、 503 カバー材、 511 水滴、 513 水膜、 521 汚物、 800 便器、 801 ボウル、 805 溜水面、 805c 中心線、 810 テストピース、 810c 中心線、 820 載置台、 830 光源

Claims (9)

  1. ボウルを有する便器と、
    前記ボウルの表面に水滴を噴霧する噴霧部と、
    前記便器が使用される前に前記噴霧部が噴霧する前記水滴の噴霧量を制御し、前記ボウルの表面に付着した前記水滴の占有率を前記ボウルの表面の所定の領域において10〜50%に制御する制御部と、
    を備えたことを特徴とするトイレ装置。
  2. 便器のボウルの表面に水滴を噴霧する噴霧部と、
    前記便器が使用される前に前記噴霧部が噴霧する前記水滴の噴霧量を制御し、前記ボウルの表面に付着した前記水滴の占有率を前記ボウルの表面の所定の領域において10〜50%に制御する制御部と、
    を備えたことを特徴とするトイレ装置。
  3. 前記制御部は、前記ボウルの表面に付着した前記水滴の占有率を前記ボウルの表面の所定の領域において10〜20%に制御することを特徴とする請求項1または2に記載のトレイ装置。
  4. 前記制御部は、前記ボウルの表面に付着した前記水滴の占有率を前記ボウルの表面の所定の領域において30〜50%に制御することを特徴とする請求項1または2に記載のトイレ装置。
  5. 前記所定の領域は、前記便器を側方からみたときに前記ボウルに形成された溜水面の中心線よりも後方にあることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のトイレ装置。
  6. 前記ボウルの表面は、親水性を有することを特徴とする請求項1および3〜5のいずれか1つに記載のトイレ装置。
  7. 前記水滴の平均粒径は、100〜300μmであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載のトイレ装置。
  8. 前記制御部は、前記噴霧部が前記水滴を噴霧する時間を制御することにより前記占有率を制御することを特徴とする請求項7記載のトイレ装置。
  9. 殺菌水を生成可能な殺菌水生成部をさらに備え、
    前記噴霧部は、前記ボウルの表面に前記殺菌水を噴霧することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載のトイレ装置。
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