JP2013154715A - 蓄電手段の充放電制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ハイブリッド車両の走行モードをEVモードからHVモードへと手動で切り替えた時点における蓄電手段のSOCを、その後のHVモードでの走行において維持する。
【解決手段】走行モードがEVモードからHVモードへと手動で切り替えられた後のHVモードでの走行時におけるSOC制御中心を、走行モードがEVモードからHVモードへと切り替えられる直前のEVモードでの走行時における蓄電手段のSOCより大きい値に設定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、蓄電手段の充放電制御装置に関する。特に、本発明は、EVモードとHVモードとの間で走行モードを切り替えることができるハイブリッド車両に搭載される蓄電手段の充放電制御装置に関する。
電動車両は、蓄電手段(例えば、二次電池やキャパシタ等)を搭載し、且つ当該蓄電手段に蓄えられた電力によって駆動する動力装置(例えば、回転電機等)から生じる駆動力を用いて走行する。かかる電動車両としては、例えば、電気車両(EV)、ハイブリッド車両(HV)等が含まれる。
かかる電動車両においては、例えば、各家庭に供給される商用電源(例えば、100V若しくは200V等の比較的低い電圧の供給源)等の外部電源から供給される電力により電動車両に搭載された蓄電手段を充電する技術が既に開発されている。以下、車両に搭載された蓄電手段(例えば、バッテリ等)を外部電源によって充電することができる車両を「プラグイン車」とも称する場合がある。
尚、ハイブリッド車両(HV)においては、例えば、HVに搭載されたエンジン又は回生ブレーキ等によって、通常時は動力源として機能する回転電機を発電装置として駆動して、HVに搭載された蓄電手段を充電することもできるが、当該蓄電手段を上記のように外部電源によって充電することもできる。かかるHVは、プラグイン・ハイブリッド車両(PHV)とも称される。
上記のように蓄電手段を搭載する各種電動車両(例えば、EV、HV、及びPHV)においては、蓄電手段の容量低下を抑制することを目的として、蓄電手段の充放電を制御して、蓄電手段の充電状態値であるSOC(State Of Charge)を予め定められた特定の範囲内に入るように制御し、蓄電手段の過充電や過放電を防止している。
例えば、当該技術分野においては、回転電機のみを動力源としてエンジンを動力源とせずに走行するEVモードからエンジンと回転電機とを動力源として走行するHVモードへと走行モードを切り替えることができるハイブリッド車両(HV)において、EVモードでの走行中は、その時点での蓄電手段のSOCをSOC制御中心として設定することにより、EVモードでの走行中にエンジンが始動しても蓄電手段のSOCが過度に低下しないようにする技術が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
また、車両に搭載された蓄電手段(例えば、バッテリ等)を外部電源によって充電すること(外部充電)が可能なプラグイン・ハイブリッド車両(PHV)のHVモードでの走行時において、前回外部充電が行われた時点からの積算経過時間をイグニッションオン指令が与えられた時点で確認し、当該積算経過時間が予め定められた閾値を超える場合に蓄電手段のSOC制御中心を上昇させることにより、SOCが低い状態でHVモードでの走行が繰り返されて蓄電手段の容量低下が進むことを抑制する技術が提案されている(例えば、特許文献2及び3を参照)。
更に、ハイブリッド車両において、高地走行時に蓄電手段のSOC制御中心を上昇させることにより、高地走行におけるエンジンの出力低下を補うべく回転電機の出力を増大させても、蓄電手段のSOCが過度に低下して、過放電による蓄電手段の容量低下を招くことを低減しようとする技術が提案されている(例えば、特許文献4を参照)。
以上のように、当該技術分野においては、各種電動車両(例えば、EV、HV、及びPHV)に搭載される蓄電手段の充放電を制御して、蓄電手段のSOCを予め定められた特定の範囲内に納めることにより、過放電に起因する蓄電手段の容量低下を抑制する様々な技術が提案されている。かかる技術により過放電に起因する蓄電手段の容量低下を有効に抑制することができるが、各種電動車両の高機能化に伴い、各種電動車両のユーザ(例えば、運転者等)が希望する運転モードも多様化しており、上述のような従来技術ではユーザが希望する運転モードを実現することが困難な局面も想定される。
例えば、ハイブリッド車両の運転者が、高速道路等の幹線道路においてはエンジンと回転電機とを動力源として走行するHVモードにて当該車両を運転し、自宅等の目的地の近隣においては、例えば騒音等を考慮して、回転電機のみを動力源としてエンジンを動力源とせずに走行するEVモードにて当該車両を運転したいと考える場合がある。このように、例えば、後にEVモードにて走行するための電力を確保すること等を目的として、ハイブリッド車両の走行モードをEVモードからHVモードへと手動で切り替えた場合、従来技術に係る蓄電手段の充放電制御装置においては、EVモードからHVモードへの切り替えの時点における蓄電手段のSOCを、その後のHVモードでの走行時におけるSOC制御中心として設定する。
その後のHVモードでの走行時においては、当該SOC制御中心を制御目標値とし、蓄電手段のSOCがSOC制御中心よりも低くなったときに、エンジン又は回生ブレーキ等を蓄電手段の充電のために利用することができる場合は、これらを利用して回転電機を発電装置として駆動して蓄電手段を充電し、蓄電手段のSOCをSOC制御中心に近付ける。また、かかる制御によれば、エンジンの始動が頻繁に行われて、例えば燃費の悪化等の問題を生ずる虞があるため、SOC制御中心よりも低い値を強制充電閾値として設定し、当該閾値に基づいてエンジンの始動を強制的に制御することもできる。
何れにせよ、HVモードにおいては、エンジンと回転電機とを動力源として車両を走行させる。この際、要求される出力をエンジンのみによって供給することができない場合、出力の不足分は回転電機によって補われる。従って、HVモードにおいては、蓄電手段のSOCがSOC制御中心よりも低くなる場合があり得る。特に、上記のようにSOC制御中心よりも低い強制充電閾値を設定する場合は、蓄電手段のSOCが強制充電閾値まで低下した際には蓄電手段の充電が強制的に行われるものの、蓄電手段のSOCが強制充電閾値に至るまでは、かかる強制的な充電は行われない。つまり、蓄電手段のSOCは強制充電閾値までは低下する可能性がある。
上述のように、従来技術においては、ハイブリッド車両の走行モードをEVモードからHVモードへと手動で切り替える際にEVモードからHVモードへの切り替えの時点における蓄電手段のSOCを、その後のHVモードでの走行時におけるSOC制御中心として設定する。その後のHVモードでの走行時においては、当該SOC制御中心を制御目標値とし、蓄電手段のSOCがSOC制御中心よりも低くなったときに、エンジン又は回生ブレーキ等を蓄電手段の充電のために利用することができる場合は、これらを利用して回転電機を発電装置として駆動して蓄電手段を充電し、蓄電手段のSOCをSOC制御中心に近付ける。また、上記に加えて、当該SOC制御中心よりも低い値を強制充電閾値として設定し、当該閾値に基づいて蓄電手段を充電するためにエンジンを始動させるタイミングを強制的に制御することもできる。その結果、従来技術に係る充放電制御が行われるHVモードにおいては、蓄電手段のSOCがSOC制御中心よりも低くなる可能性があり、上記のように強制充電閾値が設定される場合は、蓄電手段のSOCが強制充電閾値まで低下する可能性がある。
従って、上述のように、例えば、後にEVモードにて走行するための電力を確保すること等を目的として、ハイブリッド車両の走行モードをEVモードからHVモードへと手動で切り替えても、従来技術に係る蓄電手段の充放電制御装置によれば、EVモードからHVモードへの切り替えの時点における蓄電手段のSOCを維持することができず、後にEVモードに切り替えた際に、所望の走行距離を確保することができない虞がある。特に、EVモードによる走行が可能な距離(EV走行可能距離)をユーザに通知する機能を有する車両においては、EVモードからHVモードへ切り替えた時点でのEV走行可能距離と後にEVモードに切り替えた時点でのEV走行可能距離とが大きく異なると、ユーザが希望する運転モードを実現することができないばかりか、ユーザに与える不快感も大きく、非常に望ましくない事態を招く。
以上のように、当該技術分野においては、ハイブリッド車両の走行モードをEVモードからHVモードへと手動で切り替えた時点における蓄電手段のSOCを、その後のHVモードでの走行において維持することができる技術に対する要求が存在する。
特開2010−023715号公報 特開2008−201262号公報 国際公開第2010/100736号 特開2009−220765号公報
前述のように、当該技術分野においては、ハイブリッド車両の走行モードをEVモードからHVモードへと手動で切り替えた時点における蓄電手段のSOCを、その後のHVモードでの走行において維持することができる技術に対する要求が存在する。本発明は、かかる要求に応えるために為されたものである。即ち、本発明は、ハイブリッド車両の走行モードをEVモードからHVモードへと手動で切り替えた時点における蓄電手段のSOCを、その後のHVモードでの走行において維持することができる蓄電手段の充放電制御装置を提供することを1つの目的とする。
上記目的は、
回転電機のみを動力源としてエンジンを動力源とせずに走行するEVモードから、エンジンと回転電機とを動力源として走行するHVモードへと走行モードを切り替える切り替え手段と、
前記回転電機に電力を供給する蓄電手段の充電状態値であるSOCを取得するSOC取得手段と、
前記蓄電手段のSOCの制御目標値であるSOC制御中心を設定する設定手段と、
前記蓄電手段のSOCと前記強制充電閾値とを比較し、前記SOC制御中心よりもSOCが大きいときは蓄電手段に対する放電要求を行い、前記SOC制御中心よりもSOCが小さいときは蓄電手段に対する充電要求を行う充放電要求手段と、
を備え、
前記設定手段が、
前記切り替え手段によって走行モードがEVモードからHVモードへと切り替えられる直前のEVモードでの走行時における前記蓄電手段のSOCの値である第1SOC値より大きい値である第2SOC値を、前記切り替え手段によって走行モードがEVモードからHVモードへと切り替えられた後のHVモードでの走行時におけるSOC制御中心として設定する、
蓄電手段の充放電制御装置によって達成される。
本発明によれば、、ハイブリッド車両の走行モードをEVモードからHVモードへと手動で切り替えた時点における蓄電手段のSOCを、その後のHVモードでの走行において維持することができる蓄電手段の充放電制御装置を提供することができる。
EVモードからHVモードへの手動切り替え時の蓄電手段のSOCの変化の様子を、従来技術に係る蓄電手段の充放電制御装置と本発明の1つの実施態様に係る蓄電手段の充放電制御装置とで比較しながら示す模式的なグラフである。 本発明の1つの実施態様に係る蓄電手段の充放電制御装置において実行されるEVモードからHVモードへの手動切り替え時の蓄電手段のSOCの制御方法に含まれる各種処理の流れを表すフローチャートである。
前述のように、本発明の1つの目的は、ハイブリッド車両の走行モードをEVモードからHVモードへと手動で切り替えた時点における蓄電手段のSOCを、その後のHVモードでの走行において維持することができる蓄電手段の充放電制御装置を提供することである。
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意研究の結果、走行モードがEVモードからHVモードへと手動で切り替えられた後のHVモードでの走行時におけるSOC制御中心を、走行モードがEVモードからHVモードへと切り替えられる直前のEVモードでの走行時における蓄電手段のSOCより大きい値に設定することにより、ハイブリッド車両の走行モードをEVモードからHVモードへと手動で切り替えた時点における蓄電手段のSOCを、その後のHVモードでの走行において維持することができることを見出し、本発明を想到するに至ったものである。
即ち、本発明の第1の実施態様は、
回転電機のみを動力源としてエンジンを動力源とせずに走行するEVモードから、エンジンと回転電機とを動力源として走行するHVモードへと走行モードを切り替える切り替え手段と、
前記回転電機に電力を供給する蓄電手段の充電状態値であるSOCを取得するSOC取得手段と、
前記蓄電手段のSOCの制御目標値であるSOC制御中心を設定する設定手段と、
前記蓄電手段のSOCと前記強制充電閾値とを比較し、前記SOC制御中心よりもSOCが大きいときは蓄電手段に対する放電要求を行い、前記SOC制御中心よりもSOCが小さいときは蓄電手段に対する充電要求を行う充放電要求手段と、
を備え、
前記設定手段が、
前記切り替え手段によって走行モードがEVモードからHVモードへと切り替えられる直前のEVモードでの走行時における前記蓄電手段のSOCの値である第1SOC値より大きい値である第2SOC値を、前記切り替え手段によって走行モードがEVモードからHVモードへと切り替えられた後のHVモードでの走行時におけるSOC制御中心として設定する、
蓄電手段の充放電制御装置である。
上記のように、本実施態様に係る蓄電手段の充放電制御装置は、回転電機のみを動力源としてエンジンを動力源とせずに走行するEVモードから、エンジンと回転電機とを動力源として走行するHVモードへと走行モードを切り替える切り替え手段を備える。即ち、本実施態様に係る蓄電手段の充放電制御装置は、回転電機のみを動力源としてエンジンを動力源とせずに走行するEVモードからエンジンと回転電機とを動力源として走行するHVモードへと走行モードを切り替えることができるハイブリッド車両(HV)において、前記回転電機に電力を供給する蓄電手段の充電状態(SOC)を制御する充放電制御装置である。
尚、ハイブリッド車両(HV)においては、前述のように、例えば、HVに搭載されたエンジン又は回生ブレーキ等によって、通常時は動力源として機能する回転電機を発電装置として駆動して、HVに搭載された蓄電手段を充電することもできる。また、当該蓄電手段を前述のように外部電源によって充電することもできる。かかるHVは、プラグイン・ハイブリッド車両(PHV)とも称され、当然のことながら、本実施態様に係る蓄電手段の充放電制御装置は、かかるPHVを含む広義のHVに適用することができる。
また、上記切り替え手段は、ハイブリッド車両(HV)の走行モードを、回転電機のみを動力源としてエンジンを動力源とせずに走行するEVモードから、エンジンと回転電機とを動力源として走行するHVモードへと切り替えることが可能である限りにおいて、如何なる構成を有するものであってもよく、特に限定されるものではない。具体的には、上記切り替え手段は、例えば、HVのユーザ(例えば、運転者等)の操作によって状態を切り替えることが可能なスイッチ等を備え、当該スイッチの状態に応じて、HVの制御装置によって、HVの走行モードをEVモードからHVモードへと切り替えるものであってもよい。かかるスイッチは、例えば、EVSW、EVスイッチ等と称される場合がある。
上述のように、本実施態様に係る蓄電手段の充放電制御装置は、回転電機のみを動力源としてエンジンを動力源とせずに走行するEVモードから、エンジンと回転電機とを動力源として走行するHVモードへと走行モードを切り替える切り替え手段を備える。EVモードとは、上記のように、回転電機のみを動力源としてエンジンを動力源とせずに走行する走行モードであり、回転電機を駆動源として車両を走行させることにより、蓄電手段に蓄えられた電力を積極的に使用する走行モードである。
一方、HVモードとは、上記のように、エンジンと回転電機とを動力源として走行する走行モードであり、エンジンの出力のみによって走行に必要とされる出力を供給することができない場合は蓄電手段に蓄えられた電力により回転電機を駆動源として機能させるのみならず、車両に搭載されたエンジン又は回生ブレーキ等により回転電機を発電装置として機能させることもできる走行モードである。従って、HVモードにおいては、車両の運転状況に応じて蓄電手段の放電及び充電を実行可能である状態が維持される必要があるため、蓄電手段の充電状態(SOC)は、蓄電手段のSOCの許容範囲(上限値と下限値との間の範囲)における中間的な値となるように制御されるのが一般的である。
尚、上記に加えて、EVモード及びHVモードの何れの走行モードにおいても、前述のように、蓄電手段の充放電を制御して、蓄電手段の充電状態値であるSOCを特定の範囲内に納め、蓄電手段の過充電や過放電に起因する蓄電手段の容量低下を抑制することが一般的に行われている。具体的には、例えば、蓄電手段のSOCの許容範囲内の特定の値(例えば、蓄電手段のSOCの上限値又は下限値等)をSOC制御中心として設定し、蓄電手段のSOCがSOC制御中心よりも大きいときは蓄電手段に対する放電要求を行い、逆に蓄電手段のSOCがSOC制御中心よりも小さいときは蓄電手段に対する充電要求を行うことにより、蓄電手段のSOCがSOC制御中心に近付くように制御される。
上述のように、本実施態様に係る蓄電手段の充放電制御装置は、前記回転電機に電力を供給する蓄電手段の充電状態値であるSOCを取得するSOC取得手段と、前記蓄電手段のSOCの制御目標値であるSOC制御中心を設定する設定手段と、前記蓄電手段のSOCと前記強制充電閾値とを比較し、前記SOC制御中心よりもSOCが大きいときは蓄電手段に対する放電要求を行い、前記SOC制御中心よりもSOCが小さいときは蓄電手段に対する充電要求を行う充放電要求手段と、を備える。これにより、本実施態様に係る蓄電手段の充放電制御装置においても、蓄電手段のSOCが過度に低下して、過放電に起因する蓄電手段の容量低下が生ずることを抑制することができる。
しかしながら、前述のように、各種電動車両の高機能化に伴い、各種電動車両のユーザ(例えば、運転者等)が希望する運転モードも多様化しており、上述のように蓄電手段の過充電や過放電に起因する蓄電手段の容量低下を抑制するのみでは、ユーザが希望する運転モードを実現することが困難な局面も想定される。具体的には、ハイブリッド車両の運転者が、高速道路等の幹線道路においてはエンジンと回転電機とを動力源として走行するHVモードにて当該車両を運転し、自宅等の目的地の近隣においては、例えば騒音等を考慮して、回転電機のみを動力源としてエンジンを動力源とせずに走行するEVモードにて当該車両を運転したいと考える場合がある。
上記のように、例えば、後にEVモードにて走行するための電力を確保すること等を目的として、ハイブリッド車両の走行モードをEVモードからHVモードへと手動で切り替えた場合、従来技術に係る蓄電手段の充放電制御装置においては、EVモードからHVモードへの切り替えの時点における蓄電手段のSOCを、その後のHVモードでの走行時におけるSOC制御中心として設定する。その後のHVモードでの走行時においては、当該SOC制御中心を制御目標値とし、蓄電手段のSOCがSOC制御中心よりも低くなったときに、エンジン又は回生ブレーキ等を蓄電手段の充電のために利用することができる場合は、これらを利用して回転電機を発電装置として駆動して蓄電手段を充電し、蓄電手段のSOCをSOC制御中心に近付ける。また、かかる制御によれば、エンジンの始動が頻繁に行われて、例えば燃費の悪化等の問題を生ずる虞があるため、SOC制御中心よりも低い値を強制充電閾値として設定し、当該閾値に基づいてエンジンの始動を強制的に制御することもできる。
何れにせよ、HVモードにおいては、エンジンと回転電機とを動力源として車両を走行させる。この際、要求される出力をエンジンのみによって供給することができない場合、出力の不足分は回転電機によって補われる。従って、HVモードにおいては、蓄電手段のSOCがSOC制御中心よりも低くなる場合があり得る。特に、上記のようにSOC制御中心よりも低い強制充電閾値を設定する場合は、蓄電手段のSOCが強制充電閾値まで低下した際には蓄電手段の充電が強制的に行われるものの、蓄電手段のSOCが強制充電閾値に至るまでは、かかる強制的な充電は行われない。つまり、蓄電手段のSOCは強制充電閾値までは低下する可能性がある。
即ち、ハイブリッド車両の走行モードをEVモードからHVモードへと手動で切り替える際にEVモードからHVモードへの切り替えの時点における蓄電手段のSOCをSOC制御中心として設定し、その後のHVモードでの走行時において当該SOC制御中心を制御目標値として蓄電手段のSOCを制御しても、従来技術に係る蓄電手段の充放電制御装置においては、EVモードからHVモードへの切り替え後のHVモードでの走行時において、蓄電手段のSOCは、SOC制御中心よりも低い領域において推移することとなる可能性がある。
従って、上述のように、例えば、後にEVモードにて走行するための電力を確保すること等を目的として、ハイブリッド車両の走行モードをEVモードからHVモードへと手動で切り替えても、従来技術に係る蓄電手段の充放電制御装置によれば、EVモードからHVモードへの切り替えの時点における蓄電手段のSOCを維持することができず、後にEVモードに戻した際に、所望の走行距離を確保することができない虞がある。特に、EVモードによる走行が可能な距離(EV走行可能距離)をユーザに通知する機能を有する車両においては、EVモードからHVモードへ切り替えた時点でのEV走行可能距離と後にEVモードに切り替えた時点でのEV走行可能距離とが大きく異なると、ユーザが希望する運転モードを実現することができないばかりか、ユーザに与える不快感も大きく、非常に望ましくない事態を招く。
しかしながら、本実施態様に係る蓄電手段の充放電制御装置においては、上述のように、前記設定手段が、前記切り替え手段によって走行モードがEVモードからHVモードへと切り替えられる直前のEVモードでの走行時における前記蓄電手段のSOCの値である第1SOC値より大きい値である第2SOC値を、前記切り替え手段によって走行モードがEVモードからHVモードへと切り替えられた後のHVモードでの走行時におけるSOC制御中心として設定する。これにより、本実施態様に係る蓄電手段の充放電制御装置においては、従来技術に係る蓄電手段の充放電制御装置とは異なり、前記切り替え手段によって走行モードがEVモードからHVモードへと切り替えられた後のHVモードでの走行時における蓄電手段のSOCが、前記切り替え手段によって走行モードがEVモードからHVモードへと切り替えられる直前のEVモードでの走行時における蓄電手段のSOCから、大幅に低下することが抑制される。
結果として、本実施態様に係る蓄電手段の充放電制御装置によれば、ハイブリッド車両の走行モードをEVモードからHVモードへと手動で切り替えた時点における蓄電手段のSOCを、その後のHVモードでの走行において大幅に低下させること無く維持することができる。従って、本実施態様に係る蓄電手段の充放電制御装置によれば、後にEVモードに戻った際におけるEV走行可能距離が、EVモードからHVモードへと手動で切り替えた時点におけるEV走行可能距離から大幅に逸脱することを回避することができる。
ところで、本実施態様に係る蓄電手段の充放電制御装置においては、前述のように、前記設定手段が、前記切り替え手段によって走行モードがEVモードからHVモードへと切り替えられる直前のEVモードでの走行時における前記蓄電手段のSOCの値である第1SOC値より大きい値である第2SOC値を、前記切り替え手段によって走行モードがEVモードからHVモードへと切り替えられた後のHVモードでの走行時におけるSOC制御中心として設定する。即ち、本実施態様に係る蓄電手段の充放電制御装置においては、前記切り替え手段によって走行モードがEVモードからHVモードへと切り替えられる際に、前記設定手段によってSOC制御中心が嵩上げされる(加算される)。
この際、SOC制御中心の加算量は、加算後のSOC制御中心を制御目標値として制御される蓄電装置のSOCと前記切り替え手段によって走行モードがEVモードからHVモードへと切り替えられる直前のEVモードでの走行時における蓄電装置のSOCとの偏差ができるだけ小さくなるように設定されることが望ましい。具体的には、SOC制御中心の加算量は、例えば、HVモードでの走行中の当該車両における蓄電手段のSOCの推移の履歴に基づいて設定することができる。より具体的には、SOC制御中心の加算量は、例えば、HVモードでの走行中の当該車両における蓄電手段のSOCと、その際のSOC制御中心との偏差の推移の履歴に基づいて設定することができる。但し、上述のSOC制御中心の加算量の設定方法は、あくまでも一例であり、本実施態様に係る蓄電手段の充放電制御装置におけるSOC制御中心の加算量の設定方法は、かかる方法に限定されるものではない。
ところで、HVモードでの走行時においては、前述のように、SOC制御中心を制御目標値として蓄電手段のSOCを制御する。具体的には、蓄電手段のSOCがSOC制御中心よりも低くなったときに、エンジン又は回生ブレーキ等を蓄電手段の充電のために利用することができる場合は、これらを利用して回転電機を発電装置として駆動して蓄電手段を充電し、蓄電手段のSOCをSOC制御中心に近付ける。また、かかる制御によれば、エンジンの始動が頻繁に行われて、例えば燃費の悪化等の問題を生ずる虞があるため、SOC制御中心よりも低い値を強制充電閾値として設定し、当該閾値に基づいてエンジンの始動を強制的に制御することもできる。即ち、蓄電手段の過放電を招かない範疇においてSOC制御中心に対して十分に低い強制充電閾値を設定することにより、HVモードでの走行時における蓄電手段の充電のためのエンジンの始動の頻度が過剰に高まることを抑制することができる。
従って、本発明の第2の実施態様は、
本発明の前記第1の実施態様に係る蓄電手段の充放電制御装置であって、
前記設定手段が、
前記切り替え手段によって走行モードがEVモードからHVモードへと切り替えられた後のHVモードでの走行時において、前記エンジンを始動させて回転電機を発電機として駆動させることにより回転電機から発電される電力によって前記蓄電手段を強制的に充電すべきSOCの下限値である強制充電閾値として、SOC制御中心より低い第3SOC値を設定する、
蓄電手段の充放電制御装置である。
上記のように、本実施態様に係る蓄電手段の充放電制御装置においては、前記設定手段が、前記切り替え手段によって走行モードがEVモードからHVモードへと切り替えられた後のHVモードでの走行時において、前記エンジンを始動させて回転電機を発電機として駆動させることにより回転電機から発電される電力によって前記蓄電手段を強制的に充電すべきSOCの下限値である強制充電閾値として、SOC制御中心より低い第3SOC値を設定する。換言すれば、本実施態様に係る蓄電手段の充放電制御装置においては、蓄電手段のSOCの制御目標値であるSOC制御中心に応じて、強制充電閾値を適宜設定することができる。
上記により、本実施態様に係る蓄電手段の充放電制御装置においては、ハイブリッド車両の走行モードをEVモードからHVモードへと手動で切り替えた時点における蓄電手段のSOCを、その後のHVモードでの走行において大幅に低下させること無く維持することにより、後にEVモードに戻った際におけるEV走行可能距離が、EVモードからHVモードへと手動で切り替えた時点におけるEV走行可能距離から大幅に逸脱することを回避することができると共に、例えば、HVモードでの走行時における蓄電手段の充電のためのエンジンの始動の頻度が過剰に高まることを抑制することができる。
尚、本実施態様に係る蓄電手段の充放電制御装置においては、蓄電手段のSOCの制御目標値であるSOC制御中心よりも一定の量だけ低い値として強制充電閾値を設定してもよい。かかる構成によれば、ハイブリッド車両の走行モードをEVモードからHVモードへと手動で切り替えた以降のHVモードでの走行時におけるSOC制御中心として、EVモードからHVモードへと手動で切り替える直前の蓄電手段のSOCよりも上述の加算量だけ大きい値を設定することにより、ハイブリッド車両の走行モードをEVモードからHVモードへと手動で切り替えた以降のHVモードでの走行時における強制充電閾値もまた、かかるSOC制御中心の加算が行われない場合における強制充電閾値よりも上述の加算量に対応する量だけ大きい値に自ずと設定されることとなる。その結果、SOC制御中心と強制充電閾値との差が一定に保たれ、例えば、HVモードでの走行時における蓄電手段の充電のためのエンジンの始動の頻度の変動も低減される。
本発明の幾つかの実施態様に関して、添付図面等を参照しつつ以下に説明する。但し、以下に述べる説明はあくまでも例示を目的とするものであり、本発明の範囲が以下の説明に限定されるものと解釈されるべきではない。
1.EVモードからHVモードへの手動切り替え時のSOCの変化
ここで、EVモードからHVモードへの手動切り替え時の蓄電手段のSOCの変化につき、図1を参照しながら詳しく説明する。図1は、前述のように、EVモードからHVモードへの手動切り替え時の蓄電手段のSOCの変化の様子を、従来技術に係る蓄電手段の充放電制御装置と本発明の1つの実施態様に係る蓄電手段の充放電制御装置とで比較しながら示す模式的なグラフである。尚、本実施例においては、図1の上側のグラフによって示すように、HVモードでの走行時においては、蓄電手段のSOCの制御目標値であるSOC制御中心よりも一定の量だけ低い値として強制充電閾値が設定され、且つ図1の下側のグラフによって示すように、時刻tにおいてハイブリッド車両(HV)の走行モードがユーザ(例えば、運転者等)によるEVSWの(OFFからONへの)操作によってEVモードからHVモードへと切り替えられたものとして説明を行うが、かかる構成はあくまでも説明のための例示に過ぎず、本発明に係る蓄電手段の充放電制御装置がかかる例示によって限定されるものと解釈されるべきではない。
図1(a)の破線によって示すように、従来技術に係る蓄電手段の充放電制御装置においては、前述のように、EVモードからHVモードへの切り替えの時点(時刻=t)の直前のEVモードにおける蓄電手段のSOCを、その後のHVモードでの走行時におけるSOC制御中心として設定する。加えて、図1(a)に示す例においては、点線によって示すように、当該SOC制御中心より低い値を強制充電閾値として設定する。
時刻t以降のHVモードでの走行時においては、上記のように設定されたSOC制御中心を制御目標値とし、基本的には、蓄電手段のSOCがSOC制御中心よりも低くなったときに、エンジン又は回生ブレーキ等を蓄電手段の充電のために利用することができる場合は、これらを利用して回転電機を発電装置として駆動して蓄電手段を充電し、蓄電手段のSOCをSOC制御中心に近付ける制御が実行される。しかしながら、実際の走行状態によっては、例えば、ユーザ(例えば、運転者等)によって要求される出力をエンジンのみによって確保することは困難な場合がある。かかる場合には、前述のように、出力の不足分が回転電機によって補われ、結果として、図1(a)の実線の曲線によって示すように、蓄電手段のSOCがSOC制御中心よりも低い領域において推移する場合がある。
尚、例えば上記のような理由により蓄電手段のSOCが過剰に低下すると、過放電に起因する蓄電手段の容量低下が生ずる虞があるため、蓄電手段のSOCは、上述のように設定された強制充電閾値未満とならないように制御される。具体的には、蓄電手段のSOCが強制充電閾値未満の場合には、エンジンが強制的に始動され、当該エンジンにより回転電機を駆動して発電を行い、斯くして発電された電力により、蓄電手段が充電される。かかる制御により、従来技術に係る蓄電手段の充放電制御装置においては、図1(a)の実線の曲線によって示すように、蓄電手段のSOCが、SOC制御中心(破線)と強制充電閾値(点線)との間の領域において推移する場合がある。
従って、図1(a)に示す従来技術に係る蓄電手段の充放電制御装置においては、当該ハイブリッド車両(HV)の走行モードが後にEVモードに戻った際の蓄電手段のSOCが、上記HVモードの開始時(EVモードからHVモードへの手動切り替え時)における蓄電手段のSOCよりも低くなる場合がある。換言すれば、図1(a)に示す従来技術に係る蓄電手段の充放電制御装置においては、EVモードからHVモードへの手動切り替え時における蓄電手段のSOCを後にHVモードからEVモードに戻るまで維持することができない場合がある。その結果、かかる従来技術に係る蓄電手段の充放電制御装置においては、EVモードからHVモードへの手動切り替え時に期待されたEV走行可能距離を、後にHVモードからEVモードに戻るまで維持することができない場合がある。
一方、本発明の1つの実施態様に係る蓄電手段の充放電制御装置においては、図1(b)の破線によって示すように、EVモードからHVモードへの切り替えの時点(時刻=t)以降のHVモードでの走行時におけるSOC制御中心は、EVモードからHVモードへの切り替えの時点(時刻=t)の直前のEVモードにおける蓄電手段のSOCよりも(+αだけ)より高い値に設定される。即ち、図1(b)に示す本発明の1つの実施態様に係る蓄電手段の充放電制御装置においては、図1(a)に示す従来技術に係る蓄電手段の充放電制御装置の場合と比較して、(+αだけ)より高いSOC制御中心が設定される。また、上述のように、本実施例においては、図1の上側のグラフによって示すように、HVモードでの走行時においては、蓄電手段のSOCの制御目標値であるSOC制御中心よりも一定の量だけ低い値として強制充電閾値が設定される。
上記により、図1(b)に示す本発明の1つの実施態様に係る蓄電手段の充放電制御装置においては、時刻t以降のHVモードでの走行時において、図1(a)に示す従来技術に係る蓄電手段の充放電制御装置の場合と比較して、(+αだけ)より高いSOC制御中心(破線)と強制充電閾値(点線)との間の領域において蓄電手段のSOCが推移することとなる。
従って、図1(b)に示す本発明の1つの実施態様に係る蓄電手段の充放電制御装置においては、図1(a)に示す従来技術に係る蓄電手段の充放電制御装置の場合と比較して、当該ハイブリッド車両(HV)の走行モードが後にEVモードに戻った際の蓄電手段のSOCが、上記HVモードの開始時(EVモードからHVモードへの手動切り替え時)における蓄電手段のSOCにより近くなる。換言すれば、図1(b)に示す本発明の1つの実施態様に係る蓄電手段の充放電制御装置においては、図1(a)に示す従来技術に係る蓄電手段の充放電制御装置の場合と比較して、EVモードからHVモードへの手動切り替え時における蓄電手段のSOCを、後にHVモードからEVモードに戻るまで十分に維持することができる。その結果、かかる本発明の1つの実施態様に係る蓄電手段の充放電制御装置においては、従来技術に係る蓄電手段の充放電制御装置の場合と比較して、EVモードからHVモードへの手動切り替え時に期待されたEV走行可能距離を、後にHVモードからEVモードに戻るまで十分に維持することができる。
2.EVモードからHVモードへの手動切り替え時のSOCの制御方法
ここで、EVモードからHVモードへの手動切り替え時の蓄電手段のSOCの制御方法につき、図2を参照しながら詳しく説明する。図2は、前述のように、本発明の1つの実施態様に係る蓄電手段の充放電制御装置において実行されるEVモードからHVモードへの手動切り替え時の蓄電手段のSOCの制御方法に含まれる各種処理の流れを表すフローチャートである。
本実施例に係る蓄電手段の充放電制御装置においても、前述のように、ハイブリッド車両の走行モードをEVモードからHVモードへと手動で切り替えた以降のHVモードでの走行時におけるSOC制御中心として、EVモードからHVモードへと手動で切り替える直前の蓄電手段のSOCよりも上述の加算量に対応する量だけ大きい値を設定することにより、EVモードからHVモードへの手動切り替え時における蓄電手段のSOCを、後にHVモードからEVモードに戻るまで十分に維持しようとするものである。
また、本実施例においても、時刻tにおいてハイブリッド車両(HV)の走行モードがユーザ(例えば、運転者等)によるEVSWの(OFFからONへの)操作によってEVモードからHVモードへと切り替えられる実施態様を想定している。但し、かかる本実施例の構成はあくまでも説明のための例示に過ぎず、本発明に係る蓄電手段の充放電制御装置がかかる例示によって限定されるものと解釈されるべきではない。
図2に示すように、本実施例に係る蓄電手段の充放電制御装置において実行されるEVモードからHVモードへの手動切り替え時の蓄電手段のSOCの制御方法においては、先ずステップS01において、現時点におけるハイブリッド車両(HV)の走行モードが、当該HVに搭載された蓄電手段のSOCが予め定められた下限値(例えば、SOC制御中心下限値)未満に低下したことに起因して切り替えられたHVモードであるか否かが判定される。ステップS01において、現時点におけるHVの走行モードが、蓄電手段のSOCが予め定められた下限値未満に低下したことに起因して切り替えられたHVモードであると判定された場合(ステップS01:Yes)、次のステップS02において、蓄電手段のSOC制御中心として、SOC制御中心下限値が設定される。尚、SOC制御中心下限値とは、例えば、過放電による蓄電手段の容量低下を招く虞が無い又は低い範疇でのSOC制御中心の下限値であり、例えば、蓄電手段の設計仕様や、HVの走行状況等に応じた変動幅等を考慮して適宜定めることができる。
一方、ステップS01において、現時点におけるHVの走行モードが、蓄電手段のSOCが予め定められた下限値未満に低下したことに起因して切り替えられたHVモードではないと判定された場合(ステップS01:No)、次のステップS03において、現時点におけるHVの走行モードが手動(例えば、ユーザによるEVSWの操作等)によって切り替えられたHVモードであるか否かが判定される。ステップS03において、現時点におけるHVの走行モードが手動によって切り替えられたHVモードであると判定された場合(ステップS03:Yes)、次のステップS04において、蓄電手段のSOC制御中心として、当該ルーチンを前回実行した際のSOC制御中心が設定される(SOC制御中心が維持される)。
但し、次のステップS05において、当該ルーチンを前回実行した際のHVの走行モードが、手動によって切り替えられたHVモード以外の走行モード(例えば、EVモード)であると判定された場合(ステップS05:Yes)は、当該ルーチンを前回実行した時点と今回実行した時点との間でEVモードからHVモードへの走行モードの手動切り替えが行われたと判断されるので、次のステップS06において、蓄電手段のSOC制御中心として、当該ルーチンを前回実行した際のSOC制御中心に加算量を加えた値が設定される(SOC制御中心が加算される)。
上記により、図1を参照しながら前に説明したように、本実施例に係る蓄電手段の充放電制御装置においては、従来技術に係る蓄電手段の充放電制御装置の場合と比較して、EVモードからHVモードへの手動切り替え時における蓄電手段のSOCを後にHVモードからEVモードに戻るまで十分に維持することができる。その結果、かかる本発明の1つの実施態様に係る蓄電手段の充放電制御装置においては、従来技術に係る蓄電手段の充放電制御装置の場合と比較して、EVモードからHVモードへの手動切り替え時に期待されたEV走行可能距離を、後にHVモードからEVモードに戻るまで十分に維持することができる。
一方、上述のステップS03において、現時点におけるHVの走行モードが手動によって切り替えられたHVモードではないと判定された場合(ステップS03:No)は、現時点におけるHVの走行モードはHVモード以外の走行モード(例えば、EVモード)であると判断されるので、次のステップS07において、蓄電手段のSOC制御中心として、現時点における蓄電手段のSOCが設定される。
尚、図2のフローチャートに示すような制御ルーチンは、例えば、上述の各処理に対応する判定処理や演算処理を、ハイブリッド車両(HV)に搭載された電子制御装置(ECU:Electronic Control Unit)が備える中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)に実行させるためのアルゴリズムを記述するプログラムとして、例えば、上記ECUが備える記憶装置(例えば、ROM(Read−Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)等)に格納することができる。また、図2のフローチャートに示すような制御ルーチンは、必要とされる制御精度に照らして十分に短い時間的周期で、例えば、上記ECUが備えるクロックを利用して、繰り返し実行されるように構成することができる。
以上、本発明を説明することを目的として、特定の構成を有する幾つかの実施態様について説明してきたが、本発明の範囲は、これらの例示的な実施態様に限定されるものではなく、特許請求の範囲及び明細書に記載された事項の範囲内で、適宜修正を加えることができることは言うまでも無い。

Claims (2)

  1. 回転電機のみを動力源としてエンジンを動力源とせずに走行するEVモードから、エンジンと回転電機とを動力源として走行するHVモードへと走行モードを切り替える切り替え手段と、
    前記回転電機に電力を供給する蓄電手段の充電状態値であるSOCを取得するSOC取得手段と、
    前記蓄電手段のSOCの制御目標値であるSOC制御中心を設定する設定手段と、
    前記蓄電手段のSOCと前記強制充電閾値とを比較し、前記SOC制御中心よりもSOCが大きいときは蓄電手段に対する放電要求を行い、前記SOC制御中心よりもSOCが小さいときは蓄電手段に対する充電要求を行う充放電要求手段と、
    を備え、
    前記設定手段が、
    前記切り替え手段によって走行モードがEVモードからHVモードへと切り替えられる直前のEVモードでの走行時における前記蓄電手段のSOCの値である第1SOC値より大きい値である第2SOC値を、前記切り替え手段によって走行モードがEVモードからHVモードへと切り替えられた後のHVモードでの走行時におけるSOC制御中心として設定する、
    蓄電手段の充放電制御装置。
  2. 請求項1に記載の蓄電手段の充放電制御装置であって、
    前記設定手段が、
    前記切り替え手段によって走行モードがEVモードからHVモードへと切り替えられた後のHVモードでの走行時において、前記エンジンを始動させて回転電機を発電機として駆動させることにより回転電機から発電される電力によって前記蓄電手段を強制的に充電すべきSOCの下限値である強制充電閾値として、SOC制御中心より低い第3SOC値を設定する、
    蓄電手段の充放電制御装置。
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