JP2013154391A - 多段プレス装置、及びその制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】上面に成形面が形成される下型20と、下型20の上方に配置され、下面に成形面が形成される上型30と、前記下型と前記上型との間に配置され、上面及び下面にそれぞれ成形面が形成される、第一中間型40及び第二中間型50と、から構成される三対の金型と、第一中間型40及び第二中間型50を保持する第一ダイホルダ71・71及び第二ダイホルダ81・81と、第一ダイホルダ71・71及び第二ダイホルダ81・81を上下方向に沿って移動させる複数の第一駆動装置72・72・・・及び複数の第二駆動装置82・82・・・と、を具備する多段プレス装置1である。
【選択図】図1
Description
そのため、多段プレス装置においては、設備費用の増加を招くという問題が生じる。
そのため、従来の多段プレス装置においては、構造上、金型のストローク量が大きくなり、高さを抑えることが困難である。
以下では、図1を参照して、本発明に係る多段プレス装置の第一実施形態である多段プレス装置1について説明する。
多段プレス装置1は、複数のワークに対して同時にプレス加工を行うプレス装置である。
なお、説明の便宜上、図1における上下方向を多段プレス装置1の上下方向と規定し、図1における左右方向を多段プレス装置1の左右方向と規定する。多段プレス装置1の上下方向は、鉛直方向に一致する。
詳細には、前記複数対の金型は、下型20、上型30、第一中間型40、及び第二中間型50であり、下型20及び第一中間型40によって第一加工部11が構成され、第一中間型40及び第二中間型50によって第二加工部12が構成され、第二中間型50及び上型30によって第三加工部13が構成されている。
第一加工部11においては、多段プレス装置1によって加工されていないワークに対してプレス加工が行われ、第二加工部12においては、第一加工部11にてプレス加工が施されたワークに対してプレス加工が行われ、第三加工部13においては、第二加工部12にてプレス加工が施されたワークに対してプレス加工が行われる。
上型30は、下面に成形面が形成された金型であり、下型20の上方に配置されている。
下型20及び上型30は、それらの成形面同士が対向するように、所定の距離を空けて配置されている。
このように、第一中間型40は、一部材として構成され、その上面及び下面にそれぞれ成形面が形成されている。
そのため、板状のダイプレートの上面及び下面にそれぞれ固定された下型及び上型から成る従来の中間型と比較して、第一中間型40の高さ(上下寸法)を小さくすることができ、延いては多段プレス装置1の高さを抑制することができる。
なお、本実施形態においては、第一中間型40の全てを一部材として構成したが、少なくとも第一中間型40における二つの成形面が形成される部分が一部材にて構成されていればよい。
このように、第二中間型50は、一部材として構成され、その上面及び下面にそれぞれ成形面が形成されている。
そのため、板状のダイプレートの上面及び下面にそれぞれ固定された下型及び上型から成る従来の中間型と比較して、第二中間型50の高さ(上下寸法)を小さくすることができ、延いては多段プレス装置1の高さを抑制することができる。
第一ダイホルダ71・71は、複数の第一駆動装置72・72・・・によって、上下方向に沿って移動可能となっている。
詳細には、左側の第一ダイホルダ71には、左側のガイドポスト63・63を挿通させるための二つの貫通孔が上下方向に沿って形成され、右側の第一ダイホルダ71には、右側のガイドポスト63・63を挿通させるための二つの貫通孔が上下方向に沿って形成されており、複数の第一駆動装置72・72・・・によって、第一ダイホルダ71・71がガイドポスト63・63・63・63の外周面上を上下方向に沿って摺動する。
第一ダイホルダ71・71の移動に伴って、第一ダイホルダ71・71に固定された第一中間型40が上下方向に沿って移動することとなる。
第一駆動装置72は、油圧シリンダであり、固定部72aと、可動部72bとを具備する。
固定部72aは、下固定部61に固定されており、可動部72bを支持している。
可動部72bは、棒状の部材であり、固定部72aの上端面から上方に突出している。可動部72bの上端部は、一つの第一ダイホルダ71に固定されている。可動部72bは、上下方向に沿って移動可能となっている。つまり、可動部72bは、固定部72aに対して、上下方向に伸縮自在となっている。可動部72bの移動に伴って、当該可動部72bに固定された第一ダイホルダ71が上下方向に沿って移動することとなる。
第二ダイホルダ81・81は、複数の第二駆動装置82・82・・・によって、上下方向に沿って移動可能となっている。
詳細には、左側の第二ダイホルダ81には、左側のガイドポスト63・63を挿通させるための二つの貫通孔が上下方向に沿って形成され、右側の第二ダイホルダ81には、右側のガイドポスト63・63を挿通させるための二つの貫通孔が上下方向に沿って形成されており、複数の第二駆動装置82・82・・・によって、第二ダイホルダ81・81がガイドポスト63・63・63・63の外周面上を上下方向に沿って摺動する。
第二ダイホルダ81・81の移動に伴って、第二ダイホルダ81・81に固定された第二中間型50が上下方向に沿って移動することとなる。
第二駆動装置82は、油圧シリンダであり、固定部82aと、可動部82bとを具備する。
固定部82aは、上固定部62に固定されており、可動部82bを支持している。
可動部82bは、棒状の部材であり、固定部82aの下端面から下方に突出している。可動部82bの下端部は、一つの第二ダイホルダ81に固定されている。可動部82bは、上下方向に沿って移動可能となっている。つまり、可動部82bは、固定部82aに対して、上下方向に伸縮自在となっている。可動部82bの移動に伴って、当該可動部82bに固定された第二ダイホルダ81が上下方向に沿って移動することとなる。
なお、本実施形態においては、本発明に係る駆動手段として、複数の油圧シリンダから構成される複数の第一駆動装置72・72・・・、及び複数の第二駆動装置82・82・・・を採用したが、ラックアンドピニオン、又はサーボモータ等を採用することも可能である。
スライド91の板面の四隅には、ガイドポスト63・63・63・63を挿通させるための四つの貫通孔が上下方向に沿って形成されている。スライド91は、複数の加圧装置92・92・・・によって、ガイドポスト63・63・63・63の外周面上を上下方向に沿って摺動する。
スライド91の移動に伴って、スライド91の下面に固定された上型30が上下方向に沿って移動することとなる。
加圧装置92は、油圧シリンダであり、固定部92aと、可動部92bとを具備する。
固定部92aは、上固定部62に固定されており、可動部92bを支持している。
可動部92bは、棒状の部材であり、固定部92aの下端面から下方に突出している。可動部92bの下端部は、スライド91に固定されている。可動部92bは、上下方向に沿って移動可能となっている。つまり、可動部92bは、固定部92aに対して、上下方向に伸縮自在となっている。可動部92bの移動に伴って、当該可動部92bに固定されたスライド91が上下方向に沿って移動することとなる。
なお、本実施形態においては、複数の加圧装置92・92・・・をスライド91に直接固定したが、複数の加圧装置92・92・・・とスライド91との間にトグル機構を介装することも可能である。
なお、多段プレス装置1におけるプレス加工の際には、複数の第一駆動装置72・72・・・、及び複数の第二駆動装置82・82・・・に支持された第一ダイホルダ71・71、及び第二ダイホルダ81・81は、自在に上下方向に移動可能となり、プレス加工に影響を与えない。これは、プレス加工の際に、複数の第一駆動装置72・72・・・、及び複数の第二駆動装置82・82・・・を構成する油圧シリンダのバルブを開放すること等によって実現可能である。
つまり、下型20、及び上死点に位置する上型30は、任意の一つの加工部にワークを設置すること、及び任意の一つの加工部からワークを取り出すことができる程度の距離しか互いに離間していない。
例えば、第三加工部13に対するワークの出し入れを行う際には、上型30が上死点に位置した状態で、第一中間型40を下型20に接近させると共に、第二中間型50を第一中間型40に接近させて、第二中間型50と上型30とを所定の距離、離間させる必要がある。
これにより、多段プレス装置1における上型30のストローク量を抑制することができ、延いては多段プレス装置1の高さ(上下寸法)を抑制することができる。
つまり、上型30が上死点に位置した状態で、複数の第一駆動装置72・72・・・、及び複数の第二駆動装置82・82・・・によって、第一中間型40を保持する第一ダイホルダ71・71、及び第二中間型50を保持する第二ダイホルダ81・81を移動させることで、一つの加工部を成す一対の金型同士を離間させて、当該加工部に対してワークの出し入れを行うことが可能となるのである。
これに対して、従来の多段プレス装置においては、上型が上死点に位置することで、全ての加工部において一対の金型が互いに離間し、全ての加工部に対してワークの出し入れを行うことが可能となる。
このように、多段プレス装置1は、選択された一つの加工部に対してのみ、ワークの出し入れを行うことができるように構成されている。
そのため、多段プレス装置1における上型30のストローク量を抑制することができ、延いては多段プレス装置1の高さを抑制することができるのである。
そのため、多段プレス装置1の高さを抑制しつつ、全ての加工部に設置されたワークに対する一括のプレス加工を実現している。
なお、以下では、第一加工部11にてプレス加工される前のワークをワークW0とし、第一加工部11にてプレス加工された後のワークをワークW1とし、第二加工部12にてプレス加工された後のワークをワークW2とし、第三加工部13にてプレス加工された後のワークをワークW3とする。
そして、第三加工部13からワークW3を取り出す。
そして、第二加工部12からワークW2を取り出す。
そして、第二加工部12から取り出されたワークW2を第三加工部13に設置する。
そして、第一加工部11からワークW1を取り出す。
そして、第一加工部11から取り出されたワークW1を第二加工部12に設置する。
そして、ワークW0を第一加工部11に設置する。
更に、制御工程S1は、上型30が上死点に位置する状態で、第一中間型40と、その上方において第一中間型40に隣接する第二中間型50とが離間するように、第一中間型40及び第二中間型50を移動させ、互いに離間した、第一中間型40と第二中間型50とが成す第二加工部12に対してワークの出し入れ(第二加工部12へのワークW1の設置、及び第二加工部12からのワークW2の取り出し)を行う工程とを具備する。
更に、制御工程S1は、上型30が上死点に位置する状態で、第二中間型50と、その上方において第二中間型50に隣接する上型30とが離間するように、第一中間型40及び第二中間型50を移動させ、互いに離間した、第二中間型50と上型30とが成す第三加工部13に対してワークの出し入れ(第三加工部13へのワークW2の設置、及び第三加工部13からのワークW3の取り出し)を行う工程を具備する。
これにより、多段プレス装置1において、選択された一つの加工部に対してワークの出し入れを行うことが可能となる。
したがって、多段プレス装置1における上型30のストローク量を抑制することができ、延いては多段プレス装置1の高さを抑制することができる。
なお、制御工程S1に限定せず、加工部に対するワークの出し入れの順番等を適宜変更することが可能である。
以下では、図8を参照して、本発明に係る多段プレス装置の第二実施形態である多段プレス装置100について説明する。
多段プレス装置100は、複数のワークに対して同時にプレス加工を行うプレス装置である。
なお、説明の便宜上、図8における上下方向を多段プレス装置100の上下方向と規定する。多段プレス装置100の上下方向は、鉛直方向に一致する。
また、以下では、多段プレス装置100において多段プレス装置1と共通する部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
第一中間上型141及び第一中間下型142は、板状の第一ダイプレート171の下面及び上面にそれぞれ固定されている。
第一中間上型141は、下面に成形面が形成された金型である。第一中間上型141の成形面は、下型20の成形面に対応するように形成されている。
第一中間下型142は、上面に成形面が形成された金型である。
このように、第一中間型140は、第一中間上型141及び第一中間下型142によって、下面及び上面にそれぞれ成形面が形成された金型として構成されている。
第二中間上型151及び第二中間下型152は、板状の第二ダイプレート181の下面及び上面にそれぞれ固定されている。
第二中間上型151は、下面に成形面が形成された金型である。第二中間上型151の成形面は、第一中間下型142の成形面に対応するように形成されている。
第二中間下型152は、上面に成形面が形成された金型である。第二中間下型152の成形面は、上型30の成形面に対応するように形成されている。
このように、第二中間型150は、第二中間上型151及び第二中間下型152によって、下面及び上面にそれぞれ成形面が形成された金型として構成されている。
第一ダイプレート171は、複数の第一駆動装置72・72・・・によって、上下方向に沿って移動可能となっている。
詳細には、第一ダイプレート171には、ガイドポスト63・63・63・63を挿通させるための四つの貫通孔が上下方向に沿って形成されており、複数の第一駆動装置72・72・・・によって、第一ダイプレート171がガイドポスト63・63・63・63の外周面上を上下方向に沿って摺動する。
第一ダイプレート171の移動に伴って、第一ダイプレート171に固定された第一中間型140が上下方向に沿って移動することとなる。
第二ダイプレート181は、複数の第二駆動装置82・82・・・によって、上下方向に沿って移動可能となっている。
詳細には、第二ダイプレート181には、ガイドポスト63・63・63・63を挿通させるための四つの貫通孔が上下方向に沿って形成されており、複数の第二駆動装置82・82・・・によって、第二ダイプレート181がガイドポスト63・63・63・63の外周面上を上下方向に沿って摺動する。
第二ダイプレート181の移動に伴って、第二ダイプレート181に固定された第二中間型150が上下方向に沿って移動することとなる。
これにより、多段プレス装置100における上型30のストローク量を抑制することができ、延いては多段プレス装置100の高さを抑制することができる。
11 第一加工部(加工部)
12 第二加工部(加工部)
13 第三加工部(加工部)
20 下型
30 上型
40 第一中間型(中間型)
50 第二中間型(中間型)
71 第一ダイホルダ(保持部材)
72 第一駆動装置(駆動手段)
81 第二ダイホルダ(保持部材)
82 第二駆動装置(駆動手段)
91 スライド
92 加圧装置
Claims (6)
- ワークにプレス加工を行うための加工部が上下方向に沿って、少なくとも二つ配置される多段プレス装置であって、
上面に成形面が形成される下型と、前記下型の上方に配置され、下面に成形面が形成される上型と、前記下型と前記上型との間に配置され、上面及び下面にそれぞれ成形面が形成される、少なくとも一つの中間型と、から構成され、前記少なくとも二つの加工部を成す複数対の金型と、
前記中間型を保持する保持部材と、
前記保持部材を上下方向に沿って移動させる駆動手段と、を具備する、
ことを特徴とする多段プレス装置。 - 前記上型を下死点まで移動させて、全ての加工部に設置されたワークに対して同時にプレス加工を行う加圧手段を更に具備する、
ことを特徴とする請求項1に記載の多段プレス装置。 - 前記下型と、上死点に位置する前記上型との距離は、任意の一つの加工部に対してのみ、前記ワークの出し入れができる程度に設定される、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の多段プレス装置。 - 前記中間型における二つの成形面が形成される部分は、一部材として構成される、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の多段プレス装置。 - 前記中間型は、下面に成形面が形成される中間上型、及び上面に成形面が形成される中間下型から構成され、
前記保持部材は、板状に形成され、その板面を上下方向に向けて配置され、
前記保持部材の下面には、前記中間上型が固定され、前記保持部材の上面には、前記中間下型が固定される、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の多段プレス装置。 - 上面に成形面が形成される下型と、前記下型の上方に配置され、下面に成形面が形成される上型と、前記下型と前記上型との間に配置され、上面及び下面にそれぞれ成形面が形成される、少なくとも一つの中間型と、から構成され、少なくとも二つの加工部を成す複数対の金型を具備する多段プレス装置の制御方法であって、
前記上型が上死点に位置する状態で、一つの中間型と、当該一つの中間型に上下方向における一方において隣接する金型とが離間するように、少なくとも一つの中間型を移動させ、互いに離間した一対の金型が成す加工部に対してワークの出し入れを行う工程と、
全ての加工部にワークが設置された状態で、当該ワークに対して同時にプレス加工を行う工程と、を具備する、
ことを特徴とする、多段プレス装置の制御方法。
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