JP2013152143A - 打撃装置及び内部状況検査装置 - Google Patents

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典之 阿部
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Abstract

【課題】打撃位置を安定させ、検査対象物に一定の打撃力を有する打撃を与えることを提供する。
【解決手段】打撃装置は、先端部32と、打撃伝達部3と、打撃部42と、駆動部41と、付勢機構27と、付勢規制部材26を備える。先端部32は、検査対象物に接触して打撃を伝達する。打撃伝達部3は、先端部32に接続する軸部31を有する。打撃部42は、打撃伝達部3の軸部31から間隔を開けて配置され、打撃伝達部3の軸部31を打撃する。駆動部41は、打撃部42を打撃伝達部3に移動させる。支持部材20は、打撃伝達部3の軸部31を打撃伝達部3の軸方向に移動可能に支持する。付勢機構27は、打撃伝達部3を打撃部42側に付勢する。また、付勢規制部材26は、打撃伝達部3の打撃部42側への移動を規制する。
【選択図】図3

Description

本発明は、コンクリート構造物や樹木等の内部状況を検査する内部状況検査装置とこの内部状況検査装置において利用される打撃装置に関するものである。
従来、コンクリート構造物や樹木等の内部状況検査では、検査対象物に打撃を与え、打音や振動を測定して、検査対象物の内部の欠損等を検査する。この検査で用いられる打撃装置の具体例として、金槌や木槌等を挙げることができる。
検査対象物に打撃を与えるために金槌や木槌を用いて行う場合、人が検査対象物に打撃を与えるため、検査対象物に対する打撃位置を安定させるためには、熟練した技術が必要であった。また、熟練者が検査対象物に打撃を与えた場合においても、打撃位置が安定せず、検査対象物に与える打撃力にバラツキが生じていた。そのため、良好な打音を得ることができず、測定結果の精度が下がるという問題を有していた。
打撃装置としては、例えば、特許文献1に記載されているものがある。この特許文献1に記載されている打撃装置は、エアーシリンダの先端部にハンマーヘッドを取り付けている。この打撃装置を用いて検査対象物の打撃面に垂直に打撃して、検査を行う。この打撃装置では、エアーシリンダにより、検査対象物に与える打撃力を一定にしている。
特開平7−20097号公報
しかしながら、特許文献1に記載された打撃装置は、検査対象物と間隔を開けて設置されている。そして、この打撃装置は、エアーシリンダが駆動することで、ハンマーヘッドが移動し、ハンマーヘッドが検査対象物を打撃する。検査対象物とハンマーヘッドとの間に隙間があると、検査対象物に対する打撃位置や打撃角度がずれてしまい、打撃位置が安定しない、という問題があった。また、打撃位置が安定しないことにより、検査対象物に一定の力を有する打撃を与えることができず、良好な打音を得ることができなかった。
本発明は、上述した問題点を考慮し、打撃位置を安定させ、検査対象物に一定の打撃力を有する打撃を与えることができる打撃装置及び内部状況検査装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決し、本発明の目的を達成するため、本発明の打撃装置は、先端部と、打撃伝達部と、打撃部と、駆動部と、付勢機構と、付勢規制部材を備える。
先端部は、検査対象物に接触して打撃を伝達する。
打撃伝達部は、先端部に接続する軸部を有する。
打撃部は、打撃伝達部の軸部から間隔を開けて配置され、打撃伝達部の軸部を打撃する。
駆動部は、打撃部を打撃伝達部に移動させる。
支持部材は、打撃伝達部の軸部を打撃伝達部の軸方向に移動可能に支持する。
付勢機構は、打撃伝達部を打撃部側に付勢する。
また、付勢規制部材は、打撃伝達部の打撃部側への移動を規制する。
また、本発明の内部状況検査装置は、対象物を打撃して打音を発生させる打撃装置と、集音装置と、解析部を有する。
集音装置は、検査対象物に装着され、打撃装置の打撃により発生した打音を集音する。さらに、解析部は、集音装置で集音した打音のデータを解析する。そして、打撃装置は、上述した打撃装置により構成されている。
本発明の打撃装置及び内部状況検査装置によれば、打撃伝達部における先端部を検査対象物に接触させて、打撃装置が打撃伝達部を一定の打撃力で打撃する。これにより、検査対象物に対する打撃位置を安定させることができ、打撃伝達部を介して検査対象物に一定の打撃力による打撃を与えることができる。
本発明の実施の形態例にかかる内部状況検査装置の概略説明図である。 本発明の一の実施の形態例にかかる打撃装置における全体構成を示す斜視図である。 本発明の一の実施の形態例にかかる打撃装置における内部の構成を示す上面図である。 本発明の一の実施の形態例にかかる打撃装置の先端部を樹木に接触させた状態を説明する説明図である。 本発明の一の実施の形態例にかかる打撃装置の打撃部が打撃伝達部の軸部に打撃した状態を示す説明図である。 本発明の一の実施の形態例にかかる打撃装置を樹木に対して使用した際の動作に説明する説明図である。 ウェーブレット解析による解析結果を示す説明図である。 本発明の他の実施の形態例にかかる打撃装置における内部の構成を示す上面図である。
以下、本発明の内部状況検査装置及び打撃装置を実施するための形態について、図1〜図8を参照して説明する。なお、各図において共通の部材には、同一の符号を付している。また、本発明は、以下の形態に限定されるものではない。
なお、説明は以下の順序で行う。
1.内部状況検査装置の構成例
2.打撃装置の構成例
3.打撃装置の使用例
4.従来の打撃装置との比較
5.打撃装置の他の構成例
<1.内部状況検査装置の構成例>
まず、本発明の内部状況検査装置について、図1を参照して説明する。
図1は本発明の実施の形態例にかかる内部状況検査装置の概略説明図である。
内部状況検査装置10は、検査対象物の内部状況を検査する装置である。ここでは、検査対象物の一例として樹木を挙げ説明する。図1に示すように、内部状況検査装置10は、打撃装置1と、集音装置63と、録音部61と、解析部62を有している。打撃装置1は、配線51により電源部52と接続されている。打撃装置1は、電源部52から電圧が供給されることにより、樹木70に打撃力を与え、打音を発生させる。
集音装置63は、樹木70の表面に設置されている。集音装置63は、打撃装置1の打撃により生じた打音を採取する。この集音装置63としては、例えば、マイクロフォン等を挙げることができる。
この集音装置63には、録音部61が接続されている。録音部61は、集音装置63が集音した打音を録音する。録音した打音のデータは、解析部62に入力される。解析部62は、録音部61と接続している。そして、解析部62は、録音部61が録音した打音のデータを解析して、樹木70の内部状況を検査する。この解析部62が用いる解析方法としては、例えば、ウェーブレット解析などを挙げることができる。
なお、本発明の内部状況検査装置には、録音部が設けられているが、これに限定されない。例えば、集音装置と解析部を接続し、集音装置が集音した打音のデータを解析部62に入力してもよい。
<2.打撃装置の構成例>
次に、本発明の一の実施の形態例にかかる打撃装置(以下、「本例」という。)について、図2〜図3を参照して説明する。
図2は本例の打撃装置における全体構成を示す斜視図であり、図3は本例の打撃装置の内部の構成を示す上面図である。
図2に示すように、本発明の打撃装置1は、筐体2と、打撃伝達部3と、を備えている。筐体2は、略直方体状に形成されている。筐体2における長手方向の一端側の側板12は、その中央部に開口部13が設けられている(図3参照)。この筐体2の開口部13から打撃伝達部3が露出する。また、側板12には、打撃伝達部3を打撃伝達部3の軸方向に移動可能に支持する支持部材20が固定されている。
図3に示すように、支持部材20は、フランジ部21と、軸受部23を有している。軸受部23は、略円筒形状に形成されており、貫通孔22を有している。貫通孔22は、筐体2の内部と外部を連通する。そして、フランジ部21は、軸受部23の一端側の側面部から略垂直に突出して形成されている。フランジ部21は、不図示の固定機構により、筐体2の側板12に固定されている。
[打撃伝達部]
図3に示すように、打撃伝達部3は、軸部31と、先端部32を有している。軸部31は、棒状に形成されている。この軸部31は、筐体2の開口部13及び支持部材20の貫通孔22を貫通している。そして、軸部31の一端部には、先端部32が着脱可能に接続されている。また、打撃伝達部3の軸部31の中央部から他端部は、筐体2内に収納されている。
先端部32は、略円柱状に形成されている。先端部32の外径は、軸部31の外径よりも大きく形成されている。これにより、検査対象物に対する先端部32の接触面面が大きくなり、検査対象物に対して打撃伝達部3を安定して接触させることができる。
この先端部32は、接触部33と、接続部34により構成されている。接続部34の一端側には、接触部33が固定されている。また、接続部34の他端側には、軸部31の一端部が接続されている。接触部33は、打撃装置1の使用時に検査対象物に接触する(図4参照)。この接触部33の材質としては、木、金属、及び合成樹脂等を挙げることができる。
[付勢機構と付勢規制部材]
軸部31には、付勢機構27が取り付けられている。この付勢機構27は、反力発生材の一例である付勢力発生材24と、受け部25により構成されている。本例では、付勢力発生材24の一例として、コイルばねが用いられている。付勢力発生材24は、軸受部23に取り付けられている。付勢力発生材24の外径は、筐体2の開口部13よりも大きく形成されている。そして、付勢力発生材24の軸方向の一端は、筐体2の側板12の内壁面と当接している。また、付勢力発生材24の軸方向の他端は、受け部25に当接している。
受け部25は、貫通孔を有する略円板状に形成されている。受け部25の貫通孔には、軸部31の他端部が貫通している。この受け部25は、軸部31の他端部に固定されている。そして、受け部25の外径は、付勢力発生材24の外径よりも大きく形成されている。受け部25は、付勢力発生材24の付勢力により、筐体2の側板15側に付勢される。その結果、打撃伝達部3は、筐体2の側板15側に付勢される。
付勢規制部材26は、貫通孔を有する略円板状に形成されている。付勢規制部材26の外径は、支持部材20の貫通孔22の外径よりも大きく形成される。また、付勢規制部材26の貫通孔には、軸部31の一端部が貫通している。この付勢規制部材26は、軸部31の軸方向における先端部32と支持部材20の間に配置され、軸部31の一端部に固定されている。これにより、打撃伝達部3は、付勢力発生材24の付勢力により、筐体2の中央部側に移動するが、軸部31に固定された付勢規制部材26が支持部材20に当接するため、筐体2の中央部側への移動が規制される。その結果、打撃伝達部3は、同じ位置に保持される。
[突出量規制機構]
次に突出量規制機構28について説明する。
図3に示すように、突出量規制機構28は、支持部材20の軸受部23と、受け部25により構成される。受け部25は、軸受部23と間隔を開けて配置されている。打撃伝達部3が付勢力発生材24の付勢力に抗して検査対象物側に突出すると、受け部25は、検査対象物側に移動して軸受部23に当接する。これにより、受け部25が軸方向における検査対象物側への移動が支持部材20までに規制され、打撃伝達部3の突出量を受け部25と支持部材20との間隔の分に規制することができる。
なお、打撃伝達部3の突出量は、軸受部23と受け部25との間隔を変えることで、調整することができる。
[打撃機構]
図3に示すように、筐体2には、打撃伝達部3の軸部31の他に、打撃機構4と、駆動部41と、打撃部42と、固定部43と、制御部6が収納されている。打撃機構4は、筐体2内における長手方向の他端側から中央部に渡って配置されている。打撃機構4は、駆動部41と、打撃部42と、固定部43を有している。
[固定部]
固定部43は、2枚の板部材44,45と、固定ネジ46,47から構成されている。
板部材44,45は、略長方形状に形成されている。板部材45は、板部材44から略垂直に連続して突出している。そして、板部材44は、2つの固定ネジ46により、筐体2の底板14に固定される。また、板部材45は、固定ネジ47により、駆動部41に固定される。
[駆動部]
駆動部41は、ソレノイドにより構成されており、底板14における略中央に配置されている。そして、駆動部41は、固定部43により、片持ち状に固定されている。駆動部41は、打撃部42を軸方向に沿って移動させる。
[打撃部]
打撃部42は、棒状に形成されている。この打撃部42は、駆動部41を貫通して配置され、打撃伝達部3の軸部31と対向している。そのため、打撃部42は、打撃伝達部3の軸部31と軸心が一致している。
打撃部42には、リターンスプリング48が装着されている。リターンスプリング48は、打撃部42を筐体2の長手方向の他端の側板15側に付勢する。そのため、リターンスプリング48は、その付勢力により、打撃部42の一端の位置を一定の位置に保持することができる。その結果、リターンスプリング48は、駆動部41により打撃伝達部3側に移動した打撃部42を元の位置に戻すことができるとともに、軸部31と打撃部42の軸方向における間隔を一定に保つことができる。
この間隔は、打撃部42の打撃伝達部3への打撃力に応じて、間隔を狭くしたり、広くしたり適宜変更することができる。
打撃部42は、駆動部41に電流が流れることにより、打撃伝達部3側に移動し、打撃伝達部3を打撃する。これにより、打撃機構4の打撃部42が打撃伝達部3を打撃した力は、打撃伝達部3を介して検査対象物に伝達する。
[制御部]
次に、制御部6について、説明する。
図3に示すように、制御部6は、筐体2の底板14に固定されている。この制御部6は、筐体2の底板14における短手方向の一端側に配置されている。制御部6は、不図示の配線により駆動部41に接続されている。また、制御部6は、配線51により不図示の入力部を介して電源部52と(図1参照)接続している。制御部6は、電気信号を不図示の配線を介して駆動部41に送り、駆動部41の駆動を制御する。
本例の打撃装置1では、駆動部41を、ソレノイドとし、ソレノイド内を貫通する打撃部による構成として説明したが、これに限定されない。打撃部42が打撃伝達部3の軸部31を打撃する機構を有していればよく、例えば、エアーシリンダや油圧により、打撃部42を移動させて軸部31を打撃する構成としてもよい。
<3.打撃装置の使用例>
次に、本例の打撃装置1の使用例について、図1、図4〜図6を参照して説明する。
図4は本例の打撃装置の先端部を樹木に接触させた状態を説明する説明図である。
また、図5は本例の打撃装置の打撃部が打撃伝達部の軸部に打撃した状態を示す説明図であり、図6は本例の打撃装置の打撃部が打撃伝達部の軸部を押し込んだ状態を示す説明図である。
ここでは、打撃装置1を樹木の検査に用いる場合について説明する。なお、打撃装置1は、樹木の他にもコンクリート構造物や弾性体などにも使用できることは言うまでもない。
図1に示すように、打撃装置1は、配線51により電源部52と接続している。打撃装置1には、電源部52から電圧が供給される。打撃装置1は、樹木70の周囲に設置される。
図4に示すように、樹木70は、幹部71の周りに樹皮72が覆われて構成されている。また、幹部71と樹皮72の間には、隙間73が形成されている。
まず、打撃伝達部3の先端部32を樹木70の樹皮72に接触させる。このとき、付勢力発生材24は、受け部25を打撃部42側に付勢している。この付勢力により、打撃伝達部3が打撃部42側に付勢される。
そして、打撃伝達部3の軸部31に固定されている付勢規制部材26は、付勢力発生材24の付勢力により、支持部材20に当接する。これにより、打撃伝達部3は、打撃部42側への付勢が規制され、一定の位置に保持される。また、リターンスプリング48は、打撃部42を打撃伝達部3と反対側に付勢している。そのため、打撃伝達部3と打撃部42との間に一定の間隔が保たれている。
次に、図5に示すように、電源部52が電圧をかけると(図1参照)、この電圧が、配線51を介して、不図示の入力部から制御部6に入力される。制御部6は、入力された電圧に対して、不図示の配線を介して電気信号を駆動部41に送る。そして、駆動部41は、制御部6からの電気信号により、リターンスプリング48の付勢力に抗して、打撃部42を軸方向に沿って打撃伝達部3側に移動させる。移動した打撃部42は、打撃伝達部3の軸部31を打撃する。このとき、リターンスプリング48は、伸びた状態から縮んだ状態に変化する。
そして、図6に示すように、打撃部42は、打撃伝達部3の軸部31を押し込む。すると、軸部31に固定された受け部25が押し込まれる。そして、この受け部25は、付勢力発生材24の付勢力に抗して、検査対象物側に移動する。そして、受け部25は、支持部材20の軸受部23に当接する。これにより、打撃伝達部3は、軸受部23と受け部25との間に設けられた間隔だけ突出するように規制される。
また、軸部31が打撃部42に押し込まれることにより、軸部31に接続された先端部32は、突出し、樹皮72を押圧する。樹皮72が押し込まれることで、幹部71と樹皮72の間に形成された隙間73は小さくなる。その結果、幹部71と樹皮72が密着し、打撃部42の打撃力を樹木70に対して与えることができ、良好な打音を得ることができる。
次いで、図1に示すように、良好な打音を集音装置63により、集音して、集音した打音を録音部61が録音する。そして、録音部61に録音された打音のデータを解析部62に入力する。さらに、解析部62は、打音のデータを解析して内部状況検査を行う。
電源部52の電源をオフにすると、打撃部42は、リターンスプリング48の付勢力に抗する力を失う。これにより、打撃部42は、リターンスプリング48の付勢力により元の位置に戻る。そして、打撃伝達部3は、付勢力発生材24の付勢力により、元の位置に戻る。これにより、内部状況検査する前の状態に戻り(図4参照)、内部状況検査が終了する。
隙間73を介して樹木70に打撃力を与えても、幹部71に一定の打撃力を与えることができず、良好な打音を得ることができない。しかしながら、本発明の打撃装置1は、検査対象物の表面と検査対象物の間に隙間が形成されていても、先端部32が突出するため、検査対象物の表面を押圧し、隙間73を小さくすることができる。そのため、検査対象物の表面と検査対象物の中身が密着し、良好な打音を得ることができる。また、良好な打音を得ることができるため、良好な解析結果を得ることができ、測定結果の精度が高めることができる。
なお、検査対象物を樹木に隙間がある場合を例として説明したが、隙間がない場合も考えられる。この場合、上記と同様に、先端部32を検査対象物の表面に接触させて、打撃部42は打撃伝達部3の軸部31を打撃する。このとき、検査対象物に隙間が形成されていないため、先端部32が突出しない。打撃部42は、打撃伝達部3を介して、検査対象物に一定の打撃力を与えることができ、良好な打音を得ることができる。
<4.従来の打撃装置との比較>
次に、本例の打撃装置1と従来の打撃装置の性能について、図7を参照して説明する。
図7は、ウェーブレット解析による解析結果を示す説明図である。
本例の打撃装置1により樹木を打撃した際に発生する打音と従来の打撃装置により樹木を打撃した際に発生する打音をウェーブレット解析して比較する。
ウェーブレット解析は、周波数解析の手法の一つで、主に信号解析に用いられる。そして、ウェーブレット解析では、音や振動を時間と周波数と強さのパターンとして表現する。
図7A〜図7Cは、打音の波形と、その波形からウェーブレット解析により取得した画像パターンを示す解析図である。
図7Aでは、ウェーブレット解析により打音から特定の時間に特定の周波数が検出されている。ウェーブレット解析によりこのようなパターンの画像が得られた場合、その打音は、良好な打音といえる。
また、図7B及び図7Cでは、打音の波形の間隔が狭いため、特定の周波数が検出されていない。ウェーブレット解析によりこのようなパターンの画像が得られた場合には、その打音は、響いていたり、打音がバラついている状態を示しており、良好な打音とはいえない。
従来の打撃装置と本発明の打撃装置を用いて、打撃位置を4箇所として、地上高1.2mの位置で打撃を行った結果を表1に示す。ここで、表1における取得画像数とは、打音のデータからウェーブレット解析を行った際に取得できる画像である。また、使用可能画像とは、打音のデータからウェーブレット解析を行い、図7Aに示すパターンの解析結果を得られる画像をいう。成功率とは、使用可能画像数を取得画像数で割った値である。したがって、使用可能画像数が取得画像数に近いほど、成功率が高くなり、打撃装置が良好な打音を発生させることができることを意味する。
表1には、取得画像枚数が採取打音数を超えたケースがある。このケースの原因としては、打音のノイズが大きかったり、打音がバラつくことにより、録音された打音を1打音ごとに正確に分離できていないためである。
つまり、表1に示すように、従来の打撃装置において、打撃位置が北側及び東側で採取された打音についてみると、取得画像数が採取打音数より多くなっている。この原因は、打音のノイズが大きいか、打音がバラつくことにより、録音された打音を1打音ごとに正確に分離できていないからであると考えられる。
また、従来の打撃装置における成功率は、打撃位置を北側、南側としたとき50%を超えているが、東側としたときは36%であり、西側としたときは1%程度である。一方、本発明の打撃位置における成功率は、打撃位置を東西南北のどの打撃位置においても、100%を記録している。
従来の打撃装置では、打音のバラツキが発生し、ウェーブレット解析を行う際に、理想的な打音を得ることができた回数が少なかったと考えられる。一方、本発明の打撃装置では、打音のバラツキが発生せず、ウェーブレット解析を行う際に、理想的な打音を得ることができていたと考えられる。この結果から、本発明の打撃装置は、従来の打撃装置に比べて、良好な打音を採取することができるという、格別の効果を有している。
<5.打撃装置の他の構成例>
次に、本発明の他の実施の形態例にかかる打撃装置について、図8を参照して説明する。
図8は本発明の他の実施の形態例における打撃装置の内部の構成を示す上面図である。
他の実施の形態例にかかる打撃装置101が一の実施の形態例にかかる打撃装置1と異なるところは、緩衝部材を設けたことである。ここでは、緩衝部材に関連する事項について説明し、一の実施の形態例にかかる打撃装置1と共通する部分については説明を省略する。
図8に示すように、打撃装置101は、打撃伝達部3を有している。この打撃伝達部3は、軸部31と、軸部31の一端に接続された先端部32を有している。この軸部31は、支持部材20の貫通孔22を貫通しており、軸部31の一端部は、支持部材20の貫通孔22から露出している。また、軸部31の他端部は、筐体2内に配置されている。
軸部31の一端部には、付勢規制部材26が固定されている。付勢規制部材26は、先端部32と支持部材20の間に配置されている。また、付勢規制部材26と支持部材20の間には、緩衝部材104が設けられている。打撃装置101では、緩衝部材104の一例として、コイルばねが用いられている。
緩衝部材104は、その一端が付勢規制部材26に当接し、その他端が支持部材20に当接して配置されている。緩衝部材104は、軸部31に固定された付勢規制部材26を付勢することで、軸部31を検査対象物側に付勢する。また、上述したように、軸部31は、付勢力発生材24が受け部25を筐体2の側板15側に付勢する。
緩衝部材104の付勢力と付勢力発生材24の付勢力の釣り合いにより、軸部31は、筐体2及び支持部材20に対して、検査対象物側又は打撃部42側に移動可能に保持される。
打撃伝達部3の先端部32を検査対象物に接触させた状態で検査対象物に打撃力を与えると、打撃伝達部3の先端部32が検査対象物から反発力を受ける。先端部32が受けた反発力は、軸部31に伝わる。
しかしながら、軸部31が検査対象物からの反発力を受けても、軸部31は打撃部42側に移動することができる。これにより、先端部32に加わる反発力が支持部材20を介して筐体2に分散して伝わることを緩和することができる。また、緩衝部材104は、打撃部42の打撃力が筐体2に伝わることを低減させることができる。その結果、打撃装置101は、検査対象物に打撃伝達部3の打撃力を効率よく与えることができる。
打撃装置101の緩衝部材104では、コイルばねを一例として説明したが、これに限定されない。他の例としては、ゴム等を用いることができる。
その他の構成は、上述した一の実施の形態例にかかる打撃装置1と同様であるため、それらの説明は省略する。このような構成を有する打撃装置101によっても、上述した一の実施の形態例にかかる打撃装置1と同様の作用及び効果を得ることができる。
なお、本発明は上述しかつ図面に示した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施が可能である。
1,101・・・打撃装置、2・・・筐体、3・・・打撃伝達部、4・・・打撃機構、6・・・制御部、10・・・内部状況検査装置、13・・・開口部、20・・・支持部材、21・・・フランジ部、22・・・貫通孔、23・・・軸受部、24・・・付勢力発生材、25・・・受け部、26・・・付勢規制部材、27・・・付勢機構、28・・・突出量規制機構、31・・・軸部、32・・・先端部、33・・・接触部、34・・・接続部、41・・・駆動部、42・・・打撃部、43・・・固定部、48・・・リターンスプリング、52・・・電源部、61・・・録音部、62・・・解析部、63・・・集音装置、70・・・樹木、71・・・幹部、72・・・樹皮、73・・・隙間、104・・・緩衝部材

Claims (6)

  1. 検査対象物に接触して打撃を伝達する先端部と、
    前記先端部に接続する軸部を有する打撃伝達部と、
    前記打撃伝達部の前記軸部から間隔を開けて配置され、前記打撃伝達部の前記軸部を打撃する打撃部と、
    前記打撃部を前記打撃伝達部に移動させる駆動部と、
    前記打撃伝達部の前記軸部を前記打撃伝達部の軸方向に移動可能に支持する支持部材と、
    前記打撃伝達部を前記打撃部側に付勢する付勢機構と、
    前記打撃伝達部の前記打撃部側への移動を規制する付勢規制部材と、を備える
    打撃装置。
  2. 前記打撃伝達部の前記検査対象物側への突出量を規制する突出量規制機構を有する
    請求項1に記載の打撃装置。
  3. 前記支持部材と前記付勢規制部材の間には、前記検査対象物からの反発力を緩和する緩衝部材が設けられている
    請求項1又は2に記載の打撃装置。
  4. 前記先端部は、前記軸部に着脱可能に結合される
    請求項1に記載の打撃装置。
  5. 前記付勢機構は、
    前記支持部材に装着される反力発生材と、
    前記打撃伝達部の軸部に固定される受け部と、により構成される
    請求項1に記載の打撃装置。
  6. 検査対象物を打撃して打音を発生させる打撃装置と、
    前記検査対象物に装着され、前記打撃装置の打撃により発生した前記打音を集音する集音装置と、
    前記集音装置で集音した前記打音のデータを解析する解析部と、を有し、
    前記打撃装置は、
    前記検査対象物に接触させて打撃を伝達する先端部と、
    前記先端部に接続する軸部を有する打撃伝達部と、
    前記打撃伝達部の前記軸部から間隔を開けて配置され、前記打撃伝達部の前記軸部を打撃する打撃部と、
    前記打撃部を前記打撃伝達部に移動させる駆動部と、
    前記打撃伝達部の前記軸部を前記打撃伝達部の軸方向に移動可能に支持する支持部材と、
    前記打撃伝達部を前記打撃部側に付勢する付勢機構と、
    前記打撃伝達部の前記打撃部側への移動を規制する付勢規制部材と、を備える
    内部状況検査装置。
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