JP2013150507A - 回転電機の保護継電器 - Google Patents

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Abstract

【課題】故障発生前の電圧または周波数に対応した信号を補助入力信号として保護継電器に導入することにより、保護対象である回転電機の低速度域から定格速度域の広範囲に亘って回転電機の保護を適切に行なう。
【解決手段】絶対値演算手段11-1によって現時点の系統電流の絶対値|I|を求め、この系統電流の絶対値|I|がリレー判定手段12-1に設定された動作値を超える場合、保護対象である回転電機6に事故が発生したものと判定する過電流保護継電器3-1において、故障発生前の保護対象の電圧又は周波数をメモリ回路14を介して所定時間遅延して関数発生器15に入力して故障発生前の動作値を得て、この関数発生器15で得られた動作値をリレー判定手段12-1に導入して、現時点の系統電流の絶対値|I|と比較判定する。
【選択図】図2

Description

本発明の実施形態は、回転電機を広範囲の運転速度域で適切に保護することができる回転電機の保護継電器に関する。
ガスタービン、排熱回収ボイラおよび蒸気タービンを組み合わせてなるコンバインドサイクル発電プラントに用いられる発電機や、プライマリ発電機とセコンダリ発電機とを並列運転するクロスコンパウンド発電機の場合、起動時の極めて低い速度域から揃速時あるいは系統併入時の定格速度域までの広い速度域で運転される。また、可変周波数のインバータによって速度制御される誘導電動機の場合も広い速度域で運転される。
この種の発電機や電動機等の回転電機を広範囲の速度域にて適切に保護するためには、広域の周波数域で動作保証がなされた保護継電器が必要である。
ところが発電プラントや一般の回転電機の保護に広く採用されている保護継電器では、広域周波数での仕様に対応していないとか、多少の広域周波数特性を有しているとしても起動時の極めて低い速度域から揃速時や系統併入時の定格速度域に亘る広範囲の速度域で適切に保護動作を行う仕様になっていないのが現状である。
なお、従来においても、可変電圧可変周波数の電源系統(VVVF系統)に接続された誘導電動機の保護継電システムが開発されている。この保護継電システムは、VVVF系統の全周波数領域において誘導電動機を保護することを目的として、電動機主回路から計測された各相電流を整流したあと積分し、電動機主回路から計測された周波数を関数発生器によって種々の周波数の関数を生成し、これら比較器で各相電流の積分値と種々の周波数の関数とを比較するようにしたものがある。
特開昭61−88721号公報
しかしながら、上記の保護継電システムの場合、(i)周波数及び電圧のメモリ(リセット含む)機能が無いために、古い信号が入力されたままとなって正しく動作しない可能性がある。(ii)瞬時値の補助入力信号(周波数及び電圧)を用いるため、過渡変化やノイズ(高周波)により、不要動作を起こす可能が高い。(iii)周波数及び電圧のメモリ(リセット含む)機能が無いために伝送遅れ・誤差や演算時間等を考慮していない。
したがって、上記の保護継電システムの場合、VVVF系統に接続される誘導電動機の保護が適切に出来ないおそれがある。
誘導電動機をVVVF系統により可変速制御する場合には、事故時の電圧及び周波数等の電気量が回転速度に応じて変化することを考慮して、故障発生前の電圧あるいは周波数等の電気量に応じて保護継電器の動作特性(動作値)を変更させることが望ましい。この点は回転速度に応じて電圧および周波数が変化するコンバインドサイクル発電機やクロスコンパウンド発電機の保護を行なう場合も同様である。
本発明は上述した課題に鑑み、故障発生前の電圧の大きさまたは周波数に対応した信号を補助入力信号として導入し、この補助入力信号に応じて動作特性(動作値)を変更させることにより、広範囲の速度域で適切に保護動作を行うことのできる回転電機の保護継電器を提供することを目的とするものである。
上記の課題を解決するため、請求項1に係る発明は、回転電機の主回路から取り込んだ電気量の大きさとリレー判定手段の動作値とを比較して前記回転電機に故障が発生したか否かを判定するように構成された回転電機の保護継電器において、前記回転電機の主回路から電気量を入力し、その大きさを演算して求める絶対値演算手段と、前記回転電機の回転数に対応する信号を補助入力信号として入力し、これを所定時間遅延したのち出力するメモリ手段と、前記メモリ手段から出力された補助入力信号に応じて前記リレー判定手段の動作値を得る関数発生器と、を備え、前記リレー判定手段は、前記絶対値演算回路から出力された現時点の電気量の絶対値と、現時点よりも所定時間前の補助入力信号に応じて得られた前記動作値とを比較して前記回転電機に故障が発生したか否かを判定し、故障発生と判定したとき動作出力を生じるようにしたことを特徴とする。
また、請求項3に係る発明は、回転電機の両端子から取り込んだ電流の差動電流値とリレー判定手段の動作値とを比較して前記回転電機に故障が発生したか否かを判定するように構成された回転電機の保護継電器において、前記回転電機の両端子から電流を取り込み、その取り込んだ電流から差動電流値を演算して求める差動演算手段と、前記回転電機の回転数に対応する信号を補助入力信号として入力し、これを所定時間遅延したのち出力するメモリ手段と、前記メモリ手段から出力される補助入力信号に応じて前記リレー判定手段の最小動作値を得る関数発生器と、を備え、前記リレー判定手段は、前記差動演算手段から出力された現時点の差動電流値と、現時点よりも所定時間前の補助入力信号に応じて得られた前記動作値とを比較して前記回転電機に故障が発生したか否かを判定し、故障発生と判定したとき動作出力を生じるようにしたことを特徴とする。
実施形態1に係る保護継電器の接続図。 実施形態1に係る保護継電器の構成を示すブロック図。 (a)および(b)は図2の保護継電器の動作特性図。 実施形態2に係る保護継電器の接続図。 実施形態2に係る保護継電器の構成を示すブロック図。 (a)および(b)は図5の保護継電器の動作特性図。 実施形態4に係る保護継電器の接続図。 実施形態4に係る保護継電器の構成を示すブロック図。 (a)および(b)は図8の保護継電器の動作特性図。 実施形態5に係る保護継電器の接続図。 実施形態5に係る保護継電器の構成を示すブロック図。 (a)および(b)は図11の保護継電器の動作特性図。 実施形態7に係る保護継電器の接続図。 実施形態7に係る保護継電器の構成を示すブロック図。 (a)および(b)は図14の保護継電器の動作特性図。 実施形態8に係る保護継電器の接続図。 実施形態8に係る保護継電器の構成を示すブロック図。 (a)および(b)は図16の保護継電器の動作特性図。 実施形態9に係る保護継電器の接続図。 実施形態9に係る保護継電器の構成を示すブロック図。 (a)および(b)は図19の保護継電器の動作特性図。 実施形態10に係る保護継電器の接続図。 回転電機の保護継電器の適用例1を示す接続図。 回転電機の保護継電器の適用例2を示す接続図。 回転電機の保護継電器の適用例3を示す接続図。 回転電機の保護継電器の適用例4を示す接続図。 回転電機の保護継電器の適用例5を示す接続図。 回転電機の保護継電器の適用例6を示す接続図。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、各実施形態で採用した図に共通する部品や手段には同一符号を付けて、重複する説明は適宜省略する。
[実施形態1]
以下、図1ないし図3を参照して本発明の実施形態1に係る回転電機の保護継電器について説明する。
図1は本実施形態1に係る保護継電器の接続図であり、図2は本実施形態1に係る保護継電器の構成を示すブロック図、図3(a)および(b)は図2の動作特性図である。
本実施形態1は、保護対象である図示しない回転電機の主回路から取り込んだ電流値が一定の動作値(電流値I)を超過すると動作する形式の電流保護継電器に対して、回転電機の回転数に対応する端子電圧の大きさまたは周波数を補助入力信号xとして用い、この補助入力信号xにより動作特性(動作値)を変化させるようにした過電流保護継電器である。なお、例えば補助入力信号xは定格周波数の10%から定格周波数までを使用する。
図1において、1は保護対象である図示していない回転電機の端子に繋がる主回路(以下、主回路という)であり、2はこの主回路1に流れる電流を変成し出力する計器用変流器(以下、単に変流器と呼ぶ)、3-1は変流器2から出力された電流Iを取り込み、保護を行なう過電流保護継電器である。4は保護対象である回転電機の回転速度に応じた電圧の大きさまたは周波数を補助入力信号xとして取り込むための計器用変圧器であり、主回路1の電圧を変成し出力して過電流保護継電器3-1に入力する。
本実施形態1の過電流保護継電器3-1の詳細構成は、図2で示すように構成されている。
図2において、11-1は変流器2から取り込んだ回転電機の主回路1に流れる電流Iの大きさ即ち絶対値|I|を演算して求める絶対値演算手段であり、その演算結果は後述するリレー判定手段12-1に入力される。一方、計器用変圧器4から取り込まれた補助入力信号としての電圧xは補助入力測定手段13を経てメモリ回路14に入力される。このメモリ回路14は入力された補助入力信号xを予め定めた時間(α秒)だけ遅延させて次段の関数発生器15に出力する。
この関数発生器15は、前記リレー判定手段12-1の動作値を補助入力信号xによって関数f(x)の形式で得て出力するものであり、例えば、図3の動作特性図(a)に示す関数f(x)のように補助入力信号xがゼロのとき一定値Iで、補助入力信号xが増加するにつれて一定値Iから漸増する特性の動作値を得るとか、(b)に示す関数f(x)のように補助入力信号xがゼロからxまでの間は一定値Iで、xoを超えると補助入力信号xの増加につれて漸増する特性の動作値を得るように構成されている。
前記判定手段12-1は、保護対象の故障発生前に入力した補助入力信号xに応じて得られた動作値(関数f(x)またはf(x))と、当該絶対値演算手段11-1から出力された現時点の電流の絶対値とを入力し、電流の絶対値が故障発生前の補助入力信号xに応じて得られた前記関数f(x)またはf(x)の動作値以上(I>f(x))の場合に動作出力を生じ、現時点の電流の絶対値が前記関数f(x)またはf(x)の動作値未満であれば動作出力は生じない。
このように、本実施形態1の過電流保護継電器3-1は、現時点から予め定めた時間α前(保護対象に故障が発生する前)に取り込まれた補助入力信号xに応じて関数発生器15で動作特性が変化するように動作値を関数f(x)の形式で得てリレー判定手段12-1でこの動作値f(x)と入力電気量Iとを比較して動作判定を行うようにしたので、従来のように一定の動作値を超過すると動作する形式の過電流保護継電器では達成できなかった図3(a)および(b)に示すような低速域から定格速度域までの広範囲に亘って回転電機の過電流保護を適切に行うことができる。
[実施形態2]
以下、図4ないし図6を参照して本発明の実施形態2に係る回転電機の保護継電器について説明する。
図4は本実施形態2に係る保護継電器の接続図であり、図5は本実施形態2に係る保護継電器の構成を示すブロック図、図6(a)および(b)は図4の動作特性図である。
本実施形態2が実施形態1と相違する点は、電流保護継電器3-1を保護対象の回転電機が定格速度に到達した段階で保護を停止する保護停止機能を備えた電流保護継電器3-2に置換した点にあり、補助入力信号xも定格周波数の10%から定格周波数までを使用する点は変わらない。
その他は特に変わらない。
図5において、本実施形態2に係る電流保護継電器3-2は、前述した図2で示した電流保護継電器3-1に対して、メモリ回路14から出力される補助入力信号xが定格速度に対応した大きさを超えると、論理出力値を「0」にする速度域判定手段16を設けるとともに、この速度域判定手段16と前記リレー判定手段12-1との論理積を求めるアンド回路17を設けたことを特徴とするものである。
本実施形態2によれば、図示しない保護対象である回転電機が定格速度以下(補助入力信号≦定格速度域)のときは、速度域判定手段16から論理値「1」なる信号が出力されてアンド回路17に入力されるので、回転電機が定格速度以下のときは実施形態1の場合と全く同じ保護動作を行う。
しかしながら、保護対象である回転電機の回転速度が定格速度を超えると、速度域判定手段16から出力される論理値はそれまでの「1」から「0」に反転し、アンド回路17の入力条件は成立せず、リレー判定手段12-1の判定結果の出力を阻止する。このため過電流保護継電器3-2としての動作信号はゼロとなり、保護動作が停止する(無効になる)。なお、回転電機が定格回転速度域に到達した後は定常運転で用いられる保護継電器(図示せず)に保護を委ねることになる。
これに対して、従来の電流保護継電器は、速度域判定手段16を備えられていないので、定格回転速度域に到達しても保護機能を停止することができない。このためインターロック条件等を外部で構成し、保護継電器の機能をロックしていた。
本実施形態2の電流保護継電器は、定格回転速度域に到達した後は定常運転で用いられる保護継電器に保護を委ねるようにしたので、従来のようにインターロック条件等を外部で構成する必要がなくなり、そのぶん制御盤内の配線の簡素化や、配線工期の短縮を図ることができる。
[実施形態3]
以上説明した図1ないし図6の実施形態1および2は過電流保護継電器であるが、図2および図5のブロック図の一部手段を変更することによって不足電流継電器にも適用することができる。
すなわち、図2および図5のリレー判定部12-1の判定式を、I>f(x)から、I<f(x)に置換することによって不足電流継電器に変更することができるので、不足電流継電器に対しても実施形態1および2の考え方を適用することができる。この場合、図3(a)および(b)、図6(a)および(b)の動作値以下すなわち、関数f(x)またはf(x)よりも下側が動作域となり、上側は不動作域となる。
[実施形態4]
以下、図7ないし図9を参照して本発明の実施形態4に係る回転電機の保護継電器について説明する。
図7は本実施形態4に係る保護継電器の接続図であり、図8は本実施形態4に係る保護継電器の構成を示すブロック図、図9(a)および(b)は図8の動作特性図である。
本実施形態4は、保護対象である図示しない回転電機の主回路から取り込んだ電圧値が一定の動作値(電圧値V)を超過すると動作する形式の電圧保護継電器に対して、前述した補助入力信号xを導入して動作特性(動作値)を変化させるようにした電圧保護継電器である。なお、補助入力信号xが定格周波数の10%から定格周波数までを使用する点は前述した実施形態と同様である。
図7において、5は保護対象である図示しない回転電機の主回路1に接続された計器用変圧器であり、回転電機の電圧を変成して得た電圧Vを本実施形態の電圧保護継電器3-3に入力している。この計器用変圧器5および電圧保護継電器3-3以外の部品は図1に記載の部品と同じなので説明を省略する。
次に、本実施形態の電圧保護継電器3-3の詳細構成について図8を参照して説明する。
図8において、11-2は計器用変圧器5から取り込んだ保護対象である回転電機の端子電圧の大きさ即ち絶対値|V|を演算して求める絶対値演算手段であり、その演算結果は後述するリレー判定手段12-2に入力される。計器用変圧器4から取り込まれる電圧は補助入力測定手段13を経てメモリ回路14に入力される。このメモリ回路14は入力された電圧xを予め定めた時間(α秒)遅延されて次段の関数発生器15に出力する。
この関数発生器15は、当該リレー判定手段12-2の動作値を関数f(x)の形式で得て出力するものであり、例えば、図9の動作特性図(a)に示す関数f(x)のように補助入力信号xがゼロのときvであり、補助入力信号xが増加につれてvから漸増する動作値を出力するとか、(b)に示す関数f(x)のように補助入力信号xがゼロからxまで一定値v、そしてxoを超えると補助入力信号xの増加につれてxから漸増する動作値を出力する。
当該判定手段12-2は、保護対象の故障発生前に入力した補助入力信号xに応じて得られた動作値(関数f(x)またはf(x))と、前記絶対値演算手段11-2から出力された現時点の電圧の絶対値とを入力し、電圧の絶対値が故障発生前の補助入力信号xに応じて得られた前記関数f(x)またはf(x)の動作値以上の場合(V>f(x))に動作出力を生じ、現時点の電圧の絶対値が前記関数f(x)またはf(x)の動作値未満であれば動作出力を生じない。
このように、本実施形態4の過電圧保護継電器3-3は、現時点から予め定めた時間α前(保護対象に故障が発生する前)の保護対象の補助入力信号xに応じて関数発生器15で動作特性が変化するように動作値を関数f(x)の形式で得てリレー判定手段12-2でこの動作値と入力電気量Vとを比較して動作判定を行うようにしたので、従来のように一定の動作値を超過すると動作する形式の過電圧保護継電器では達成できなかった図9(a)および(b)に示すような低速域から定格速度域までの広範囲に亘って回転電機の過電流保護を適切に行うことができる。
[実施形態5]
以下、図10ないし図12を参照して本発明の実施形態5に係る回転電機の保護継電器について説明する。
図10は本実施形態5に係る保護継電器の接続図であり、図11は本実施形態5に係る保護継電器の構成を示すブロック図、図12(a)および(b)は図10の動作特性図である。
本実施形態5が実施形態4と相違する点は、電圧保護継電器3-3を保護対象である図示しない回転電機が定格速度に到達した段階で保護を停止する保護停止機能を備えた電圧保護継電器3-4に置換した点にあり、補助入力信号xが定格周波数の10%から定格周波数までを使用する点は前述した実施形態と同様である。
図11において、本実施形態5に係る電圧保護継電器3-4は、図8で示した電圧保護継電器3-3に対して、メモリ回路14から出力される補助入力信号xが定格速度に対応した大きさを超えると、論理出力値を「0」にする速度域判定手段16を設けるとともに、この速度域判定手段16と当該リレー判定手段12-2との論理積を求めるアンド回路17を設けたことを特徴とするものである。
本実施形態5によれば、回転電機の回転速度が定格速度以下のときは、速度域判定手段16から論理値1なる信号が出力されてアンド回路17に入力されるので、回転電機が定格速度以下のときは実施形態4の場合と同じ機能を有する。
しかしながら、回転電機が定格速度を超えた速度になると、速度域判定手段16から出力される論理値は1から0に反転し、リレー判定手段12-2の判定結果の如何に拘らず、過電圧保護継電器3-4としての動作信号はゼロとなる。
これに対して、従来の電圧保護継電器は、定格回転速度域到達で保護機能を停止することができないため、インターロック条件等を外部で構成し、継電器機能をロックしていた。本実施形態5の電圧保護継電器は、定格回転速度域に到達した後は定常運転で用いられる図示しない保護継電器に保護を委ねるようにしたので、従来のようにインターロック条件等を外部で構成する必要がなくなり、そのぶん制御盤内の配配線の簡素化や、配線工期の短縮を図ることができる。
[実施形態6]
以上説明した実施形態4および5は過電圧保護継電器であるが、図8および図11のブロック図の一部手段を変更することによって不足電圧継電器にも適用することができる。
すなわち、図8および図11のリレー判定手段12-2の判定式を、V>f(x)から、V<f(x)に置換することによって不足電圧継電器に変更することができるので、不足電圧継電器に対しても実施形態4および5の考え方を適用することができる。この場合、図9(a)および(b)、図12(a)および(b)の動作値以下すなわち、関数f(x)またはf(x)よりも下側が動作域となり、上側は不動作域となる。
[実施形態7]
以下、図13ないし図15を参照して本発明の実施形態7に係る回転電機の保護継電器について説明する。
図13は本実施形態7に係る保護継電器の接続図であり、図14は本実施形態7に係る保護継電器の構成を示すブロック図、図15(a)および(b)は図14の動作特性図である。
本実施形態7は、保護対象である回転電機の主回路1から取り込んだ電流値が一定の動作値(電流値Id)を超過すると動作する形式の比率差動保護継電器に周波数を補助入力信号xとして用いた最小動作値可変形比率差動保護継電器である。なお、補助入力信号xが定格周波数の10%から定格周波数までを使用する点は前述した実施形態と同様である。
図13において、6は保護対象としての発電機または電動機等の回転電機であり、例えば、三相各相の固定子巻線の両端子にそれぞれ変流器2-1、2-2を設置している。そして、各変流器2-1、2-2の二次側で形成された差動回路に最小動作値可変形の比率差動保護継電器3-5を接続している。本実施形態7の場合も固定子巻線の一端子に計器用変圧器4を接続して補助入力信号xを比率差動保護継電器3-5に入力している。
本実施形態7の最小動作値可変形比率差動保護継電器3-5の詳細構成は、図14で示すように構成されている。
図14において、11-3は変流器2-1、2-2で変成した電流IおよびIを取り込んで、それぞれの大きさ即ち絶対値|I|および|I|を演算する絶対値演算手段であり、18は絶対値|I|および|I|を入力して差分値d=|I|−|I|を求める差動演算手段である。
回転電機6の固定子巻線の一方の端子から計器用変圧器4を介して補助入力信号である電圧xを取り込み、この電圧の周波数を補助入力測定手段13で測定する。この測定結果はメモリ回路14に入力され、ここで予め定めた時間(α秒)だけ遅延されて次段の関数発生器15に入力されるようになっている。
この関数発生器15は、図15(b)のように最小動作値が補助入力信号xに対してほぼ反比例する関係になっているので、補助入力信号x、言い換えれば回転電機6の回転数が低速域にあるとき、図15(a)の最小動作値は大きな値となり、逆に回転電機の回転数が高速域にあるとき最小動作値は小さな値となる。このように、本実施形態7の関数発生器15は、故障発生前の補助入力信号x(回転電機6の回転数)に応じて比率差動保護継電器3-5の最小動作値を変更する。
判定手段12-3は、関数発生器15で得られた動作値である関数と、差動演算手段18で求めた差分値Idとを入力し、差分値Idが図15(a)のハッチングで示した動作域にあれば、内部事故と判定し、動作域になければ内部事故と判定しない。
以上述べたように、本実施形態7の比率作動継電器は、故障発生前の補助入力信号xを導入することにより、回転電機の回転数が低いときは最小動作値を大きな値とし、回転数が高くなるにつれて最小動作値を小さくするように変化させるので、回転電機の低速度域から定格速度域に亘って機器保護を適切に行うことができる。
これに対して、従来の比率差動保護継電器は、設定した一定の動作値(電流値Id)を超過すると動作するもので、一定の動作特性(動作値)しか設定できないため、回転速度に応じた適切な差動保護を行うことができなかった。
[実施形態8]
以下、図16ないし図18を参照して本発明の実施形態8に係る回転電機の保護継電器について説明する。
図16は本実施形態8に係る保護継電器の接続図であり、図17は本実施形態8に係る保護継電器の構成を示すブロック図、図18(a)および(b)は図16の動作特性図である。
本実施形態8が実施形態7と相違する点は、最小動作値可変形比率差動保護継電器3-5を回転電機が定格速度に到達した段階で保護を停止する保護停止機能を備えた最小動作値可変形比率差動保護継電器3-6に置換した点にあり、補助入力信号xが定格周波数の10%から定格周波数までを使用する点は前述した実施形態と同様である。
図17において、本実施形態8に係る保護停止機能を備えた最小動作値可変形比率差動保護継電器3-6は、前述した図14で示した最小動作値可変形比率差動保護継電器3-5に対して、メモリ回路14から出力される補助入力信号xが定格速度に対応した大きさを超えると、論理出力値を「0」にする速度域判定手段16を設けるとともに、この速度域判定手段16と当該リレー判定手段12-3との論理積を求めるアンド回路17を設けたことを特徴とするものである。
本実施形態8によれば、回転電機6が定格速度以下(補助入力信号≦定格速度域)のときは、速度域判定手段16から論理値「1」なる信号が出力されてアンド回路17に入力されるので、回転電機6が定格速度以下のときは実施形態7の場合と同じ保護動作を行う。
しかしながら、回転電機6が定格速度を超えた速度になると、速度域判定手段16から出力される論理値は「1」から「0」に反転する。このため、リレー判定手段12-3の判定結果の如何に拘らず、最小動作値可変形比率差動保護継電器3-6としての動作信号はゼロとなり、保護動作が停止する。なお、回転電機が定格回転速度域に到達した後は定常運転で用いられる保護継電器(図示せず)に保護を委ねることになる。
本実施形態8の最小動作値可変形比率差動保護継電器3-6は、回転電機6が定格回転速度域に到達した後は定常運転で用いられる図示しない比率差動保護継電器に保護を委ねる。
これに対して従来の比率差動保護継電器は、速度域判定手段16を備えられていないので、回転電機6が定格回転速度域に到達しても保護機能を停止することができない。このためインターロック条件等を外部で構成し、継電器機能をロックしていた。
本実施形態の比率差動保護継電器は、定格回転速度域に到達した後は定常運転で用いられる保護継電器に保護を委ねるようにしたので、従来のようにインターロック条件等を外部で構成する必要がなくなり、そのぶん制御盤内の配線の簡素化や、配線工期の短縮を図ることができる。
[実施形態9]
以下、図19ないし図21を参照して本発明の実施形態9に係る回転電機の保護継電器について説明する。
図19は本実施形態9に係る保護継電器の接続図であり、図20は本実施形態9に係る保護継電器の構成を示すブロック図、図21(a)および(b)は図19の動作特性図である。
本実施形態9が実施形態7と相違する点は、最小動作値可変形比率差動保護継電器3-5を補助入力信号xに応じ動作時間特性が変化する機能を有する最小動作値可変形比率差動保護継電器3-7に置換した点にあり、補助入力信号xが定格周波数の10%から定格周波数までを使用する点は前述した実施形態と同様である。
図20において、本実施形態9に係る保護停止機能を備える最小動作値可変形比率差動保護継電器3-6は、前述した図14で示した最小動作値可変形比率差動保護継電器3-5に対して、メモリ回路14から出力される補助入力信号xおよび絶対値演算手段11-3から出力される電流の絶対値を入力し、補助入力信号xに応じて動作時間特性が図21(b)のように変化する機能を有する反限時判定手段19を新たに設け、この反限時判定手段19と当該リレー判定手段12-3との論理積を求めるアンド回路17を設けたことを特徴とするものである。
従来の比率差動保護継電器は、一定の動作値(電流値Id)を超過すると動作するもので、一定の動作特性(動作値)しか設定できないため、励磁突入電流や発電機外部の事故等による瞬時的な影響で不要動作を起さないために時間特性を用いていたが、本実施形態9の比率差動保護継電器は、補助入力信号xに応じ動作時間特性が変化する機能を有する。
[実施形態10]
以下、図22を参照して本発明の実施形態10に係る回転電機の保護継電器について説明する。
本実施形態10は、前述した実施形態8および9を組み合わせた実施形態であり、具体的には、図22から明らかなように、図17の比率差動保護継電器3-6に図20の反限時判定手段19を付加することにより、補助入力信号xに電圧を用いて停止機能付き動作時間特性可変形比率差動保護継電器3-8を得るものである。なお、補助入力信号xが定格周波数の10%から定格周波数までを使用する点は前述した実施形態と同様である。
本実施形態10によれば、比率差動保護継電器に定格回転速度域到達で、定常運転で用いられる保護継電器に保護を委ねて停止し、補助入力信号xに応じ動作時間特性が変化する機能、すなわち停止機能付き動作時間特性可変形比率差動保護継電器3-8を得ることができる。
以上述べたように、本発明の実施形態1ないし10によれば、コンバインド機やクロスコンパウンド機の起動時発電機やインバータ等による可変速電源による電動機など回転速度が低速域から定格速度域までの広域で運転される回転電機の保護を適切に行うことができる。
以下、本発明の実施形態の適用例について説明する。
(適用例1)
図23を参照して回転電機の保護継電器の適用例1について説明する。
本適用例1は、回転電機としてプライマリ発電機G-Pとセコンダリ発電機G-Sとを並列運転するクロスコンパウンド発電機6とし、このクロスコンパウンド発電機6の起動時に発生する短絡故障を過電流保護継電器(OC)3Sによって検出することを可能にしたものである。クロスコンパウンド発電機6は主変圧器7、遮断器8を介して図示しない発電所母線に電力を供給するように接続されている。
本適用例1で用いる過電流保護継電器3Sは、前述した過電流保護継電器3-1あるいは過電流保護継電器3-2と同様に構成されており、プライマリ発電機G-Pおよびセコンダリ発電機G-Sの固定子巻線の中性点側の三相各相に設置した変流器2-P、2-Sから電流を取り込み、主変圧器7の一次側に設置した計器用変圧器4から補助入力信号xを取り込むようになっている。
クロスコンパウンド発電機6の起動時は、2軸すなわちプライマリ発電機G-Pとセコンダリ発電機G-Sの回転速度は定励磁で上昇するため、その回転速度の上昇に伴い電圧および周波数も上昇する。従って、故障発生時には過電流もその回転速度(電圧、周波数)に伴い上昇する。本適用例1では過電流保護継電器3Sに主変圧器7の一次側から回転速度に対応した補助入力信号xを取り入れ、補助入力信号xの増加に伴って動作電流値が増加する(動作感度が鈍くなる)ようにしたので、過電流保護継電器3Sが不要動作することはない。
これに対して、従来の過電流保護継電器はプライマリ発電機G-Pとセコンダリ発電機G-Sの同期の最低回転速度での2相短絡故障を保護できるよう高感度の設定(故障電流がミニマムとなる状態も確実に保護できる設定)としていた。この従来例の場合、回転速度の上昇、電圧の上昇に伴い主変圧器励磁電流も増加することにより、定格速度到達域での定常電流が保護継電器動作値に近接することとなり、過電流保護継電器が不要動作する可能性があった。
(適用例2)
図24を参照して回転電機の保護継電器の適用例2について説明する。
本適用例2は、プライマリ発電機G-Pとセコンダリ発電機G-Sとを並列運転するクロスコンパウンド発電機6の起動時に発生する地絡故障を地絡過電流保護継電器(OCG)3Gによって検出することを可能にしたものである。9は固定子巻線の中性点に設けた中性点接地抵抗器である。
本適用例2で用いる地絡過電流保護継電器3Gは、前述した過電流保護継電器3-1あるいは過電流保護継電器3-2と同様に構成され、プライマリ発電機G-Pの固定子巻線の中性点に設置した変流器2-Gから零相電流を取り込むことによって地絡故障を検出し、しかも、主変圧器7の一次側に設置した計器用変圧器4から補助入力信号xを取り込むことによって、補助入力信号xの増加に伴って動作電流値が増加する(動作感度が鈍くなる)ので、地絡過電流保護継電器3Gが不要動作することはない。
(適用例3)
図25を参照して回転電機の保護継電器の適用例3について説明する。
本適用例3は回転電機としての誘導電動機6を可変周波数電源であるインバータ10によって可変速制御する場合、低速域から定格速度域に亘る広範囲において誘導電動機6を過電流保護継電器3Iによって保護するようにしたものである。
本適用例3で用いる過電流保護継電器3Iは、前述した過電流保護継電器3-1あるいは過電流保護継電器3-2と同様に構成されるものである。
可変周波数電源であるインバータ10によって駆動される誘導電動機6も電圧や周波数の変化によって回転速度を低速域から定格速度域で用いるため、広域周波数に対応する保護継電器が必要とされる。しかし、従来の保護継電器は、設定した一定の動作値(電流値I)を超過すると動作するもので、一定の動作特性(動作値)しか設定できなかった。
本適用例3は、保護継電器3Iに前述した過電流保護継電器3-1あるいは過電流保護継電器3-2を使用することで、故障発生前の補助入力信号xに応じ動作特性(動作値)が変化するため、回転速度変化に応じた低速域から定格速度域での誘導電動機6の異常を早期に抽出し、保護を行うことが可能となる。
(適用例4)
図26を用いて回転電機の保護継電器の適用例について説明する。
本適用例4は、プライマリ発電機G-Pとセコンダリ発電機G-Sとを並列運転するクロスコンパウンド発電機6の起動時に発生した地絡故障を地絡過電圧保護継電器(OVG)3Gによって検出することを可能にしたものである。11は中性点接地変圧器であり、その二次側に中性点接地抵抗器9および地絡過電圧保護継電器3Gが接続されている。そしてこの地絡過電圧保護継電器3Gにも主変圧器7の二次側から検出した電圧を補助入力信号xとして取り込んでいる。
発電機起動時は、発電機回転速度は定励磁で上昇するため、その回転速度の上昇に伴い電圧、周波数も上昇する。このため、内部故障時の差動電流も回転速度に伴い変化す
従来は、事故時に発電機中性点接地の二次側に発生する電圧を検出できるように、2軸同期の最低回転速度での電圧時の故障を考えた最少動作電流値を設定していた。この場合、クロスコンパウンド発電機6の回転速度の上昇、電圧の上昇に伴い、必要以上の高感度動作となり、不要動作の可能性があった。
しかも、従来の電圧保護継電器は、発電機定格回転速度域到達で保護機能を停止することができないため、インターロック条件等を外部で構成し、継電器機能をロックしていた。しかしながら、本適用例によれば、地絡過電圧保護継電器(OVG)3Gに回転速度に比例して増加する補助入力信号xを導入したので、地絡過電圧保護継電器(OVG)3Gが不要動作する可能性は少ない。また、インターロック条件等を外部で構成る必要がなくなり簡素にできる。
(適用例5)
図27を用いて回転電機の保護継電器の適用例5について説明する。
本適用例5は、プライマリ発電機G-Pとセコンダリ発電機G-Sとを並列運転するクロスコンパウンド発電機6の起動時に発生した内部事故を比率差動保護継電器3Dによって検出することを可能にしたものである。
本適用例5で用いる比率差動保護継電器3Dは、前述した図14の比率差動保護継電器3-5、図17の比率差動保護継電器3-6あるいは図20の比率差動保護継電器3-7等が使用されるものである。
図27は、クロスコンパウンド発電機6の起動時に発電機中性点側の変流器2-2Pおよび2-2Sと主変圧器7の二次側の変流器2-1の比率値(差電流)より検出する比率差動保護継電器の構成図の例である。
クロスコンパウンド発電機6の起動時は、発電機回転速度は定励磁で上昇するため、その回転速度に上昇に伴い電圧、周波数も上昇する。従って、内部故障時の差動電流もその回転速度に伴い変化する。従来は2軸同期の最低回転速度での電圧時の故障を考えた最少動作電流値を設定していた。この場合、定格回転速度域近くでは、定常時の変流器誤差、不整合等により差動電流が増加傾向となり、比率値(差電流)が継電器動作値に近接することとなり、保護継電器が不要動作する可能性がある。しかも、従来の比率差動保護継電器は、発電機定格回転速度域到達で保護機能を停止することができないため、インターロック条件等を外部で構成し、継電器機能をロックしていた。
しかしながら、本適用例によれば、補助入力信号xによって最小動作電流値が変化する比率差動保護継電器を採用しているので、保護継電器が不要動作する可能性は少ない。また、インターロック条件等を外部で構成る必要がなくなり簡素にできる。
(適用例6)
図28を用いて回転電機の保護継電器の適用例6について説明する。
本適用例6は、可変周波数電源であるインバータ10によって駆動される誘導電動機6に発生した内部事故を比率差動保護継電器3Dによって検出することを可能にしたものである。
本適用例6で用いる比率差動保護継電器3Dは、前述した図14の比率差動保護継電器3-5、図17の比率差動保護継電器3-6あるいは図20の比率差動保護継電器3-7等が使用されるものである。
インバータ10によって駆動される電動機6も電圧や周波数の変化によって回転速度を低速域〜定格速度域で用いられるため、広域周波数に対応する保護継電器が必要とされる。しかし、従来の保護継電器は、設定した一定の動作値(電流値Id)を超過すると動作するもので、一定の動作特性(動作値)しか設定できないため、補助入力信号xに応じた適切な保護を行うことができなかった。本適用例は、上述した比率差動保護継電器3-5、3-6あるいは3-7等で誘導電動機6を保護するようにしたので、故障発生前の補助入力信号xに応じ動作特性(動作値)が変化するため、回転速度変化に応じた低速域〜定格速度域での機器の異常を早期に抽出し、保護を行うことが可能となる。
なお、以上述べた実施形態および適用例では、コンバインドサイクル発電プラントに用いられるガスタービン発電機や蒸気タービン発電機の保護について説明しなかったが、勿論ガスタービン発電機や蒸気タービン発電機の保護にも適用できるものである。
また、以上述べた実施形態および適用例は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することを意図するものではない。さらに、これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…主回路、2、2-1,2-2,2-2P,2-2S,2-G…計器用変流器、3,3-1,3-2,3-3,3-4,3-5,3-6,3-7,3-8,3S,3G,3G,3D,3I…保護継電器、4,5…計器用変圧器、6…回転電機(発電機または電動機)、7…主変圧器、8…遮断器、9…中性点接地抵抗器、10…可変周波数電源(インバータ)、11…中性点接地変圧器、x…補助入力信号。

Claims (9)

  1. 回転電機の主回路から取り込んだ電気量の大きさとリレー判定手段の動作値とを比較して前記回転電機に故障が発生したか否かを判定するように構成された回転電機の保護継電器において、
    前記回転電機の主回路から電気量を入力し、その大きさを演算して求める絶対値演算手段と、
    前記回転電機の回転数に対応する信号を補助入力信号として入力し、これを所定時間遅延したのち出力するメモリ手段と、
    前記メモリ手段から出力された補助入力信号に応じて前記リレー判定手段の動作値を得る関数発生器と、を備え、
    前記リレー判定手段は、前記絶対値演算回路から出力された現時点の電気量の絶対値と、現時点よりも所定時間前の補助入力信号に応じて得られた前記動作値とを比較して前記回転電機に故障が発生したか否かを判定し、故障発生と判定したとき動作出力を生じるようにしたことを特徴とする回転電機の保護継電器。
  2. 前記リレー判定手段で動作値と比較される電気量は、電流または電圧であることを特徴とする請求項1記載の回転電機の保護継電器。
  3. 回転電機の両端子から取り込んだ電流の差動電流値とリレー判定手段の動作値とを比較して前記回転電機に故障が発生したか否かを判定するように構成された回転電機の保護継電器において、
    前記回転電機の両端子から電流を取り込み、その取り込んだ電流から差動電流値を演算して求める差動演算手段と、
    前記回転電機の回転数に対応する信号を補助入力信号として入力し、これを所定時間遅延したのち出力するメモリ手段と、
    前記メモリ手段から出力される補助入力信号に応じて前記リレー判定手段の最小動作値を得る関数発生器と、を備え、
    前記リレー判定手段は、前記差動演算手段から出力された現時点の差動電流値と、現時点よりも所定時間前の補助入力信号に応じて得られた前記動作値とを比較して前記回転電機に故障が発生したか否かを判定し、故障発生と判定したとき動作出力を生じるようにしたことを特徴とする回転電機の保護継電器。
  4. 前記補助入力信号は前記回転電機の前記回転速度に対応する電圧の大きさまたは周波数であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の回転電機の保護継電器。
  5. 前記メモリ手段から出力された補助入力信号が定格速度に対応した大きさを超えたか否かを判定する速度域判定手段を備え、当該速度域判定手段が定格速度域の値を超えたものと判断した場合、前記リレー判定手段の判定結果を無効または判定を停止することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の回転電機の保護継電器。
  6. 前記メモリ手段から出力された補助入力信号に応じて動作時間特性が変化する機能を有する反限時判定手段を備え、当該反限時判定手段と前記リレー判定手段との論理積が成立するとき、動作出力を生じるようにしたことを特徴とする請求項3記載の回転電機の保護継電器。
  7. 前記回転電機は、プライマリ発電機とセコンダリ発電機とを並列運転するクロスコンバインド発電機であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の回転電機の保護継電器。
  8. 前記回転電機は、コンバインドサイクル発電プラントで運転されるガスタービン発電機と蒸気タービン発電機あるいは蒸気タービン発電機同士であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の回転電機の保護継電器。
  9. 前記回転電機は可変周波数電源に接続される誘導電動機であることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の回転電機の保護継電器。
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