JP2013148886A - マイクロレンズアレイを有する拡散板の製造方法 - Google Patents

マイクロレンズアレイを有する拡散板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】マイクロレンズの稜線エッジをシャープに形成可能で、なおかつ外観品質および拡散性能に優れたマイクロレンズアレイを有する拡散板の製造方法を提供する。
【解決手段】マイクロレンズアレイを有する拡散板の製造方法であって、
円弧形状の刃先稜線を有する工具が、前記拡散板の転写原型となる被加工物に対し前記工具の刃先稜線に交差する面内で相対的に周回運動を繰り返しながら、前記周回運動面に交差する方向に加工送りを行い、前記被加工物の表面にレンズ転写面を形成するプロセスを備え、
前記プロセスでの前記レンズ転写面を形成するための加工送りを連続的に行うことにより、前記被加工物に複数のレンズ転写面が配列された転写原型を形成する第1のステップと、
前記転写原型の形状を、被転写物に転写する第2のステップと、を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明はマイクロレンズアレイを有する拡散板の製造方法に関する。
特に、光を集光、拡散、反射等で制御することが必要な分野、例えばディスプレイ、カメラ、計測機器等、マイクロレンズが必要とされる光学素子の製造方法に関し、中でも一眼レフカメラ等のファインダー系に使用される拡散板の製造方法に関するものである。
従来、マイクロレンズアレイを成形するための転写原型の製造方法として、特許文献1に記載されているような製造方法では、光感光性樹脂を所定の形状にフォトマスクを用いて多数の凹凸を有する微細パターンを形成する、所謂フォトリソグラフィ方式を用いた製造方法がある。
また、特許文献2に記載されているような、形成するレンズ面の中心を通り直交する中心線のどちらか一方に垂直な断面における輪郭形状と同じ刃先輪郭形状を持つ切削工具を、前記レンズ面に対しもう一方の中心線に垂直な断面における輪郭形状と同じ軌跡で移動させる。そして、これにより被加工物にレンズ面を形成し、さらに被加工物を切削工具の軌跡に対し平行な方向に直線移動させることで転写原型を製造する所謂切削加工方式を用いた製造方法が開示されている。
特許第2698218号公報 特許第4213897号公報
しかしながら、特許文献1に記載の製造方法によるマイクロレンズアレイを有する拡散板では、次のような課題を有している。
フォトリソグラフィを用いた製造方法では、原理上露光系の分解能以下の形状を制御することが困難である。したがって隣り合うマイクロレンズ同士を繋ぐ稜線エッジをシャープに形状制御することが難しい。
また、上記特許文献2に記載の製造方法によるマイクロレンズを成形するためのレンズ転写面(形状)を有する転写原型より作られるマイクロレンズアレイを有する拡散板では、つぎのような課題を有している。
マイクロレンズアレイを成形するためのレンズ転写面(形状)を有する転写原型は、レンズ転写面(形状)を一部分重なり合うように二次元的に複数配置されてなる。被加工物(型)に二次元的にレンズ転写面を一部分重なり合わせながら複数形成する場合、被加工物に対して工具を切り込ませる方向が既に加工されたレンズ転写面(既加工レンズ転写面)の方向となる。そのため、既加工レンズ転写面に向かって、切削除去された被加工物材料が押し出されることとなり、既加工レンズ転写面の稜線エッジを塑性変形させてしまう。
本発明は、上記課題に鑑み、マイクロレンズを成形するためのレンズ転写面(形状)を有する転写原型の稜線エッジをシャープに形成可能である。よって、マイクロレンズ稜線エッジがシャープに成形され、なおかつ拡散性能および外観品質に優れたマイクロレンズアレイを有する拡散板の製造方法の提供を目的とする。
本発明は、マイクロレンズアレイを有する拡散板の製造方法であって、
円弧形状の刃先稜線を有する工具が、前記拡散板の転写原型となる被加工物に対し前記工具の刃先稜線に交差する面内で相対的に周回運動を繰り返しながら、前記周回運動面に交差する方向に加工送りを行い、前記被加工物の表面にレンズ転写面を形成するプロセスを備え、
前記プロセスでの前記レンズ転写面を形成するための加工送りを連続的に行うことにより、前記被加工物に複数のレンズ転写面が配列された転写原型を形成する第1のステップと、
前記転写原型の形状を、被転写物に転写する第2のステップと、
を備えることを特徴とする。
また、本発明は、マイクロレンズアレイを有する拡散板の製造方法であって、
円弧形状の刃先稜線を有する工具が、前記拡散板の転写原型となる被加工物に対し前記工具の刃先稜線に交差する面内で相対的に周回運動を繰り返しながら、前記周回運動面に交差する方向に加工送りを行い、前記被加工物の表面にレンズ転写面を形成するプロセスを備え、
前記プロセスでの前記レンズ転写面を形成するための加工送りを連続的に行うことにより、前記被加工物に複数のレンズ転写面が配列された転写原型を形成する第1のステップと、
前記転写原型の形状を、第1の被転写物に転写することにより複製型を形成する第2のステップと、
前記複製型の形状を第2の被転写物に転写する第3のステップと、
を備えることを特徴とする。
本発明によれば、マイクロレンズ稜線エッジをシャープに形成可能でなおかつ拡散性能および外観品質に優れたマイクロレンズアレイを有する拡散板の製造方法を実現することができる。
更に、請求項3に記載のマイクロレンズを有する拡散板の製造方法によれば、前記マイクロレンズは、前記工具の刃先稜線を弦巻線に対し法線方向に連続して繋いでなる曲面もしくは前記工具の刃先稜線を被加工物に対して一定の姿勢に保つ方向に連続して繋いでなる曲面である。
そのため、被加工物面内に形成する輪郭形状が略楕円曲面形状となり、前記略楕円曲面形状は前記工具が有する刃先稜線の円弧形状と工具の移動軌跡である弦巻線を設定する運動条件によって一義に定義される。ここで複数のマイクロレンズを形成するための前記加工送りを往復ラスタ走査とすることで、弦巻線の進行方向が往路と復路の2方向となるため、前記略楕円曲面も2種類に定義されることとなる。よって前記加工送りのピックフィード方向に対して2種類のマイクロレンズが交互に配置されたマイクロレンズアレイを形成することができる。
このようにして形成されたマイクロレンズアレイを転写原型とし製造された拡散板は、拡散分布の輝点間隔が狭くなる。そのため相対的に見える輝点の数が増えるとともに各々の輝点の明るさも輝点の数に比例して弱くなることで、結果輝点が目立たなくなり、自然なボケ味が得られるといった効果がある。
また、請求項4及び5に記載のマイクロレンズを有する拡散板の製造方法によれば、周回運動の角速度を制御する、ないしは周回運動面に対して相対的に加工送りの方向を制御することで、マイクロレンズの形状を意図的に制御でき、拡散角度毎の光線の強度分布が調整可能となるため、ボケ像の明るさに関する設計の自由度を拡大する効果が得られる。
また、請求項6に記載のマイクロレンズを有する拡散板の製造方法によれば、周回運動面に対して相対的に加工送りの方向を制御する角度を短時間で算出できる。
そのためマイクロレンズの形状を異方性の少ないかたち意図した異方性をもつ形に制御可能なため、拡散板の光学特性を設計値通りにつくることができるといった効果がある。
本発明の実施形態1における第1のステップを示した模式図である。 本発明の実施形態1における第1のステップを加工送り方向から見た模式図であり、(a)は工具姿勢を一定方向に保った場合の模式図、(b)は工具姿勢を周回運動に対して法線方向に一定の姿勢になるように保った場合の模式図である。 本発明の実施形態1における第2のステップを示した模式図であり、(a)はマイクロレンズアレイを形成した被加工物の断面図、(b)は成形工程を示した断面図、(c)はマイクロレンズアレイを有する拡散板の断面図である。 本発明の実施形態1を実現する装置構成を示した模式図であり、(a)は正面図(b)は側面図である。 本発明の実施形態2の第2及び第3のステップを示した模式図であり、(a)はマイクロレンズアレイを形成した被加工物の断面図、(b)は被加工物を転写原型とした転写工程の断面図、(c)は(b)によって得られた転写物を転写原型とした転写工程の断面図、(d)は(c)の工程によって得られた複製型の断面図、(e)は複製型を転写原型とした成形工程の断面図、(f)はマイクロレンズアレイを有する拡散板の断面図である。 本発明の実施形態1における拡散板の断面形状をプロットした図である。 本発明の実施形態3における第1のステップを上方から見た模式図であり、(a)は往路加工時の上面図、(b)は復路加工送り時の上面図である。 本発明の実施例3における拡散板のシミュレーション図であり、(a)は表面形状の模式図、(b)は拡散特性の模式図である。 本発明の実施形態4における第1のステップを上方から見た模式図であり、(a)は比較例として実施形態1の第1のステップの上面図、(b)は実施形態4の第1のステップの上面図である。 本発明の実施例1における第1のステップの模式図であり、(a)はZ軸に入力する波形信号の模式図、(b)はX軸に入力する波形信号の模式図、(c)は加工送り方向から見た模式図である。 本発明の実施例4における第1のステップの模式図であり、(a)はZ軸に入力する波形信号の模式図、(b)はX軸に入力する波形信号の模式図、(c)は加工送り方向から見た模式図である。 本発明の実施形態5における第1のステップを上方から見た模式図であり、(a)は比較例として実施形態1の第1のステップの上面図、(b)は実施形態5の第1のステップの上面図である。 本発明の実施例5を実現する装置構成を示した模式図であり、(a)は正面図(b)は上面図である。 本発明の実施例5における拡散板のマイクロレンズ形状の球面からの差分形状をしめした模式図である。 本発明の従来の技術に係わる拡散板のシミュレーション図であり、(a)は表面形状の模式図、(b)は拡散特性の模式図である。
本発明のマイクロレンズアレイを有する拡散板の製造方法は、上記したように、円弧形状の刃先稜線を有する工具を用い、前記拡散板の転写原型となる被加工物に対し該工具の刃先稜線に交差する面内で周回運動を繰り返しながら、前記周回運動面に交差する方向に加工送りを行い、前記被加工物の表面に複数のマイクロレンズを成形するためのレンズ転写面(形状)を形成するプロセスを備える。これにより、前記レンズ転写面(形状)は、前記工具の刃先稜線を弦巻線に対し法線方向に連続して繋いでなる曲面もしくは前記工具の刃先稜線を被加工物に対して一定の姿勢に保つ方向に連続して繋いでなる曲面を有する形状に形成される。
そのため、被加工物面内に形成する輪郭形状が略楕円曲面形状となり、前記略楕円曲面形状は前記工具が有する刃先稜線の円弧形状と工具の移動軌跡である弦巻線を設定する運動
条件によって一義に定義される。
以下に、本発明の実施形態及び実施例を、図を用いて説明する。
[実施形態1]
実施形態1として、マイクロレンズアレイを成形するための複数のレンズ転写面(形状)を有する被加工物を転写原型として、樹脂等に転写させて、マイクロレンズアレイを有する拡散板の製造方法の構成例を、図を用いて説明する。図1は本実施形態の第1のステップを示した模式図である。
図1において、1はレンズ転写面、2は被加工物、3は工具、4は周回運動、5は加工送りである。
本実施形態の第1のステップでは、円弧形状の刃先稜線を有する工具を、刃先稜線を有する面である工具すくい面に対して交差する面内で周回運動させながら、工具周回運動面に対して交差する方向に加工送りを行うことで被加工物にレンズ転写面を形成する。さらに前記加工送りを連続的に行うことにより、レンズ転写面を一部分重なり合わせながら二次元的に複数配列し、マイクロレンズアレイを成形するための転写原型を形成する。
本実施形態によって得られるレンズ転写面の形状を図2(a)及び図2(b)を用いて説明する。
図2(a)の加工送り方向からみた第1のステップを示した模式図のような、工具の刃先稜線を被加工物に対して一定の姿勢に保つ方向に、周回運動及び加工送りからなる実際の工具軌跡である弦巻線上を連続して繋いでなる曲面をレンズ転写面とする。あるいは図2(b)の模式図のような、工具の刃先稜線を、周回運動及び加工送りからなる実際の工具軌跡である弦巻線に対し、法線方向に連続して繋いでなる曲面をレンズ転写面とする。
次に本発明の請求項1に記載する第2のステップを実施する形態について図3を用いて説明する。
図3は本発明における第2のステップの一例を示した模式図であり、図3(a)は第1のステップにより複数のレンズ転写面を形成した被加工物の断面図、図3(b)は被加工物を転写原型とし被転写物に形状を転写する成形工程の断面図、図3(c)は転写原型の形状が転写された後の被転写物である、マイクロレンズアレイを有する拡散板の断面図を示している。
第1のステップによって複数のレンズ転写面が形成された被加工物を転写原型とし、形状を転写するための成形用金型に組み込む。射出成形を一例に挙げると、被転写物として軟化する温度に加熱した熱可塑性樹脂を、射出圧を加えて成形用金型内部の空洞部に押込み、型に充填させることで転写原型の形状を写し取る。
(実施例1)
実施例1ではレンズRが15μm、レンズ頂点同士の間隔が7.5μmとなるようなマイクロレンズアレイを製作した。図4(a) 及び(b)は請求項1に記載の第1のステップを実施するための装置構成を示した模式図である。
まず、本実施例1の第1のステップであるレンズ転写面の形成方法について説明する。本実施例において、一般に超精密加工に類する装置や治工具類を揃えた。工具3はシャープエッジで高精度な加工転写性が得られるダイヤモンドバイトでR15μmの円弧形状の刃先稜線を有する工具を用いた。
また、被加工物2の材質はダイヤモンドバイトでの切削性が良いとされる銅系材料を加工層として選択した。加工機はサブミクロンオーダーで切込みを指令できるような高精度加工機を使用し、Z軸移動テーブル13及びXY軸移動テーブル14を備えた構成とした。また工具に周回運動を与える装置として高速周回運動装置12を使用した。本実施例では周回運動の駆動源として磁歪振動子を用いた。
2つの磁歪振動子を高速周回運動装置内で直交方向に配置し、各々の往復移動を振幅、周期、位相等を任意波形発生機15によって制御しR15μmの真円軌跡を実現した。波形
条件として、振幅30μm、周波数880Hzの2つの正弦波を4分の1波長分の位相差で同期させる条件を選定した。加工送り速度は6.6mm/sとした。
以上のような周回運動と加工送り条件を定めることで工具移動軌跡は一義に決まり、弦巻線を描くこととなる。被加工物に対し切込み量1〜5μm与えて加工を行った。複数のレンズ転写面を有する転写原型を得た。
次に、本実施例の第2のステップである転写工程として一般的な射出成形法を用い、複数のレンズ転写面を有する転写原型に樹脂を流し込み、転写させて、マイクロレンズアレイを有する拡散板を得た。
拡散板となる被転写物には、光学素子材料として一般的なポリメタクリル酸メチル樹脂を用いた。以上のような第1、2のステップを用いて図5に示すマイクロレンズアレイの断面プロファイルを有する拡散板を得た。
本実施例によって得られる拡散板のマイクロレンズは、図5に示す通り、稜線エッジ部がシャープに形成できている。
結果として本実施例に係る拡散板を用いた一眼レフカメラのファインダー像は、稜線部がシャープなため形状が急峻にできており、光線を拡散させる作用が強い。そのため、焦点位置を外れた際の光線が強く拡散されることで、合焦時と比べファインダー像のボケ具合の差が大きくなることにより、ピント位置が掴み易くなるといった効果が得られた。
[実施形態2]
実施形態2として、実施形態1と形態が異なるマイクロレンズアレイを有する拡散板の製造方法の構成例を、図を用いて説明する。
本実施形態のマイクロレンズアレイを有する拡散板の製造方法は、第1のステップは実施形態1と同じであり、第2及び第3のステップがつぎに説明するように実施形態1と異なっている。
つぎに、本実施形態の第2及び第3のステップについて、図6の模式図を用いて説明する。図6において、10は複製型凸、11は複製型凹である。
図6(a)は第1のステップにより複数のレンズ転写面を形成した被加工物の断面図、図6(b)は被加工物を転写原型とし、反転形状である凸の複数のレンズ転写面を有する複製型凸を得る転写工程の断面図である。
また、図6(c)は凸の複数のレンズ転写面を有する複製型から反転形状である凹の複数のレンズ転写面を有する複製型凹を得る転写工程の断面図、図6(d)は図6(c)の工程によって転写された凹の複数のレンズ転写面を有する複製型凹の断面図である。
また、図6(e)は複製型凹を転写原型とし被転写物に形状を転写する成形工程の断面図、図6(f)は複製型凹の形状が転写された後の被転写物でありマイクロレンズアレイを有する拡散板の断面図である。
本実施形態の第2のステップは、第1のステップによって複数のレンズ転写面が形成された被加工物を転写原型の形状に複製するステップである。
電鋳を用いた転写方法を利用し、転写原型の形状を被転写物(第1の被転写物)に写し取る工程を行い、反転形状の凸のレンズ転写面を有する複製型凸を得る。電鋳により再度転写品を得ることで凹のレンズ転写面を有する複製型凹を得ることができる。以上の工程を繰り返すことで、1つの転写原型より複数の複製型を得ることができる。
得られた複製型を成形用金型に組み込み、前述と同様に樹脂(第2の被転写物)に形状を転写することでマイクロレンズアレイを有する拡散板を得ることができる。
本工程を複数回繰り返すことで得られる複製型のレンズ転写面の形状は、凹及び凸のどちらの形状を得ることもできる。
(実施例2)
実施例2では実施例1と同様、レンズRが15μm、レンズ頂点同士の間隔が7.5μ
mとなるようなマイクロレンズアレイを有する拡散板を製作した。第1のステップは、実施例1に記載の第2のステップと同様の方法を用い、レンズ転写面が等間隔に複数並んだ転写原型を得た。
第2のステップは、第1のステップにより得られた転写原型の形状を複製するステップであり、本実施例では電鋳を利用した複製方法を用いた。第1のステップにより得られた転写原型の形状を転写し、凸のレンズ転写面を有する複製型凸を得た。さらに、凸のレンズ転写面を有する複製型の形状を転写することで、凹のレンズ転写面を有する複製型凹を得た。以上の工程を繰り返し行うことにより、1つの転写原型から複数の複製型を得ることができ、凹と凸どちらのレンズ転写面を有する複製型を得ることができるという効果が得られた。
[実施形態3]
実施形態3として、マイクロレンズアレイを有する拡散板の製造方法の構成例を、図7を用いて説明する。
実施形態3は、実施形態1及び実施形態2に記載の第1のステップの一部の形態が異なるものであり、第2のステップ及び第3のステップは実施形態1及び実施形態2と同様である。
まず、上記第1のステップについて、図7の模式図を用いて説明する。
図7(a)は本発明における加工送りを往復ラスタ走査とした場合において、工具が往路走査している時に上面から見た加工模式図であり、図7(b)は工具が復路走査している時に上面から見た加工模式図を示している。
図7において、1はレンズ転写面、2はレンズ転写面が加工される被加工物、3は被加工物にレンズ転写面を加工する円弧形状の刃先稜線を有する工具である。工具の周回運動面内に交差する方向に送る加工送りを往復ラスタ走査とする場合、往路加工送りを16、復路加工送りを17とし、被加工物に対する相対的な工具軌跡を18とする。
円弧形状の刃先稜線を有する工具を、刃先稜線を有する面である工具すくい面に対して交差する方向で周回運動させながら、工具周回運動面に対して交差する方向に加工送りを行うことで被加工物にマイクロレンズを形成する。
上記第1のステップによって得られるレンズ転写面の一例について、図2を用いて説明する。
図2は、実施形態3における第1のステップを加工送り方向から見た模式図も示している。図2(a)は工具姿勢を一定方向に保った場合の模式図、図2(b)は工具姿勢を周回運動に対して法線方向に一定の姿勢になるように保った場合の模式図である。
図2(a)のように工具姿勢を一定方向に保った場合には、工具の刃先稜線を被加工物に対して一定の姿勢に保つ方向に、周回運動及び加工送りからなる実際の工具軌跡である弦巻線上を連続して繋いでなる曲面を有するレンズ転写面が形成される。
また、図2(b)のように工具姿勢を周回運動に対して法線方向に一定の姿勢になるように保った場合には、工具の刃先稜線を、周回運動及び加工送りからなる実際の工具軌跡である弦巻線に対し、法線方向に連続して繋いでなる曲面を有するレンズ転写面が形成される。
これらによれば、加工送りに対して周回運動を繰り返すことで、実際の工具軌跡は弦巻線を描くこととなり、被加工物に連続して複数のレンズ転写面を形成することができる。また、被加工物面に二次元的に複数レンズ転写面が配列された形状を形成する場合、加工送りを往復ラスタ走査させることで複数のレンズ転写面を形成することができる。
その際、往路加工送りと復路加工送りの2方向となり、描かれる工具軌跡も被加工物に対して2方向に決まる。
往路加工送りの際の工具軌跡は周回運動と加工送りの条件により一義の弦巻線となり、加
工送りの速度及び周回運動の角速度を一定の条件とすると、図7(a)に示すように、工具軌跡を上方に投影すると正弦曲線となる。
図7(b)において、上方に投影される工具軌跡は(a)と同じく正弦曲線となるが、加工送りの方向が異なる。
上記した通り、本実施形態におけるレンズ転写面は工具の刃先稜線と工具軌跡により一義に定義されるため、往路と復路の2方向の加工送りに対応した2種類のレンズ転写面が形成される。これを転写して得られるマイクロレンズは、2種類のマイクロレンズが複数並ぶマイクロレンズアレイが形成される。
(実施例3)
つぎに、本実施形態によって得られる拡散板の一例について、図8を用いて説明する。図8(a)は拡散板の形状の高さ方向をグレースケールで表した図、図8(b)は図8(a)における拡散板の拡散特性のシミュレーション結果を示した図である。
また、図15は比較として従来技術によって得られる拡散板の一例を示した図であり、図15(a)は拡散板のシミュレーション形状の高さ方向をグレースケールで表した図、図15(b)は図115(a)における拡散板の拡散特性のシミュレーション結果を示した図である。
本実施例における拡散板は、従来技術によって得られる拡散板に比べ、異なる2種類のマイクロレンズが周期性をもって配列されており、1種類のマイクロレンズが配列されてなるマイクロレンズアレイとは異なる周期性を得ることができる。
そのため、拡散分布の輝点間隔が狭くなり、相対的に見える輝点の数が増えるとともに各々の輝点の明るさも輝点の数に比例して弱くなることで、結果輝点が目立たなくなる。
結果として本実施形態に係る拡散板を用いた一眼レフカメラのファインダー像は、ボケ味が自然になるといった効果を得ることができる。
そのため、相対的に見える輝点の数が増えるとともに各々の輝点の明るさも輝点の数に比例して弱くなることで、結果輝点が目立たなくなり、自然なボケ味を得ることが可能となる。また、加工送りを往復ラスタ走査とすることで片道走査のおよそ2分の1の加工時間で加工することが可能となる。
[実施形態4]
実施形態4として、実施形態1及び実施形態2と形態が異なるマイクロレンズを有する拡散板の製造方法の構成例を、図を用いて説明する。
実施形態4は、実施形態1及び実施形態2に記載の第1のステップの一部の形態が異なるものであり、第2のステップ及び第3のステップは実施形態1及び実施形態2と同様である。
本実施形態の第1のステップでは、円弧形状の刃先稜線を有する工具を、刃先稜線を有する面である工具すくい面に対して交差する面内で周回運動させながら、工具周回運動面に対して交差する方向に加工送りを行うことで被加工物にレンズ転写面を形成する。
図9(b)において、本実施形態による第1のステップの一例を示す。図9(a)は実施形態1の第1のステップの模式図であり、本実施形態との比較例として示す。
前述したとおり、前記周回運動の角速度ωaと加工送りを速度一定の条件とすると工具軌跡は一義の弦巻線となり、投影曲線は図9(a)に示すような正弦曲線となる。そのため、レンズ転写面の中心線に対して所定の角度θaをもった工具軌跡となる。
θaは前記周回運動の角速度ωaと加工送りの速度により一義に決定する。
本実施形態は、図9(b)に示すような工具軌跡を描くように周回運動の角速度を意図的に制御することを特徴とする。加工送りの速度一定条件の下、図9(b)では(a)と比べて、工具がレンズ転写面を形成する際の周回運動の角速度ωbをωb>ωaとなるよう制御している。
そうすることで、レンズ転写面を1つ形成する際の工具の周回運動速度が速くなり、工具
軌跡を投影した正弦曲線は(a)と比べ周期が速くなる。そのためレンズ転写面の中心線に対する角度θbはθb<θaとなるような工具軌跡を描く。
次に、隣接するレンズ転写面の間隔の制御について説明する。
隣り合うレンズ転写面同士の間隔は、加工送り速度一定の条件下では周回運動の1周期の長さによって決定する。
そのため、工具が隣り合う次のレンズ転写面を形成する間の空転時の周回運動の角速度を、周回運動の1周期の長さが角速度ωa一定の場合と同じ周期となるよう制御することで、隣り合うレンズ転写面の間隔は角速度ωa一定の条件と同じ間隔にする。
本実施形態によって得られるレンズ転写面の形状は、レンズ転写面形成時の周回運動の角速度及び加工送りの速度によって決まり、各運動条件の変更に伴いレンズ転写面の形状も変化する。このレンズ転写面を有する転写原型として、これを樹脂等に転写させて得られるマイクロレンズを有する拡散板は、マイクロレンズの形状を意図的に制御でき、拡散角度毎の光線の強度分布が調整可能となるため、ボケ像の明るさを所望の値とする光学設計の自由度に幅をもたせることができる。
(実施例4)
実施例4では、実施形態4の製造方法を適用してマイクロレンズアレイを有する拡散板を製作した。
図11(a)、(b)、(c)は実施例4の第1のステップにおける周回運動とその制御波形を示した模式図である。図10は実施例1の第1のステップの模式図であり、本実施例との比較例として示す。
周回運動の制御方法は、2つの駆動源を直交方向に配置した高速周回運動装置において、各々の往復移動を2つの波形信号を4分の1波長分の位相差で同期させる条件を設定し、真円軌跡を描く周回運動を実現した。
工具の周回運動1周において、工具と被加工物が干渉しているタイミングでレンズ転写面を形成しており、この際に任意波形発生機から入力される2つの波形信号の周波数を制御することで、周回運動の角速度を意図的に調節した。
次に、周回運動の波形条件の一例について具体的に説明する。
図11の(a)に記載の振動波形は、レンズ転写面を形成するタイミングc’とd’において正弦波の周波数を大きく制御した任意波形であり、図10の(a)に記載の実施例1における角速度一定の周回運動条件と比較し、レンズ転写面形成時の周波数を2倍に制御した。
同様に図11の(b)においても、レンズ転写面を形成するタイミングc’とd’において、実施例1における周回運動条件の2倍の周波数となるよう制御し、レンズ転写面形成時の周回運動の角速度を2倍となるよう調整した。
また、周回運動の1周期を実施例1と同様にするため、非レンズ転写面形成時である、a’とb’のタイミングにおいて、実施例1の3分の2倍の周波数となるように制御することで、実施例1の角速度一定の周回運動と同じ周期となるよう調節した。
上記条件の波形信号を、高速周回運動装置の各駆動源に入力し、加工送り速度を実施例1と同様の6.6mm/sとし、往復ラスタ走査とした。
以上のような、周回運動条件と加工送り条件を定めることで、工具移動軌跡は一義の弦巻線に決まる。
図9の模式図に示すように、上記弦巻線状の工具移動軌跡を投影した曲線とレンズ転写面の中心線とのなす角θは、マイクロレンズ形成時の周回運動の角速度ωに応じて変化する。
本実施例において角速度ωは実施例1の2倍となるよう制御したため、工具移動軌跡の投影曲線とマイクロレンズの中心線とのなす角θはそれに伴い減少した。また、周回運動の
1周期は同じであり、加工送り速度も同じなため、レンズ間隔7.5μmで等間隔に並ぶ複数のレンズ転写面を加工した。以下復路加工と続く第1のステップ及び第2のステップは実施例1と同様に行った。
本実施例によって得られる拡散板のマイクロレンズは、実施例1と比べ球面成分からの差分量が小さい形状となった。これにより、拡散角度毎の光線の強度分布がマイクロレンズ形状に応じた値となるため、ボケ像の明るさを所望の光学特性にすることが可能となった。
本実施例における周回運動の制御方法は一例であり、角速度を意図的に調節できる手段で有ればその種類に制限されない。
[実施形態5]
実施形態5として、実施形態1及び実施形態2と形態が異なるマイクロレンズを有する拡散板の製造方法の構成例を、図を用いて説明する。
実施形態5は、実施形態1及び実施形態2に記載の第1のステップの一部の形態が異なるものであり、第2のステップ及び第3のステップは実施形態1及び実施形態2と同様である。
図12(b)において、本実施形態の第1のステップの一例を示す。図12(a)は実施形態1の第1のステップの一例を示した模式図であり、本実施形態との比較例として示す。図12において、19は相対工具軌跡の投影曲線における周回運動方向ベクトルを示しており、20は加工送り方向ベクトル、21はレンズ転写面形成時の相対工具軌跡投影曲線を直線近似的に定義する方向において、19および20を合成したベクトルとする。
本実施形態の第1のステップでは、円弧形状の刃先稜線を有する工具を、刃先稜線を有する面である工具すくい面に対して交差する面内で周回運動させながら、工具周回運動面に対して交差する方向に加工送りを行うことで被加工物にレンズ転写面を形成する。
前述したとおり、前記周回運動の角速度と加工送りを速度一定の条件とし周回運動面と加工送りの成す角を垂直とすると工具軌跡は一義の弦巻線となり、投影曲線は図12(a)に示すような正弦曲線となる。
そのため、レンズ転写面の中心線に対して所定の角度θcをもった工具軌跡となる。θcは前記周回運動の角速度と加工送りの速度及び周回運動面と加工送りの成す角により一義に決定する。
本実施形態は、図12(b)に示すような工具軌跡を描くように、加工送りに対する周回運動の角度を意図的に制御することを特徴とする。
加工送りの速度一定条件の下、図12(b)では図12(a)と比べて、工具がレンズ転写面を形成する際の周回運動面と加工送りの成す角θeをθe<90°となるよう制御している。
そうすることにより、レンズ転写面を形成する際の周回運動方向ベクトルが、加工送り方向に対しマイナス成分を含む方向となる。
そのため、加工送り方向ベクトルがマイナス成分の量だけキャンセルすることで、結果として本実施形態における合成ベクトルとレンズ転写面の中心線の成す角θdはθd<θcとなるような工具軌跡を描く。
本実施形態によって得られるレンズ転写面の形状は、レンズ転写面形成時の周回運動面と加工送りのなす角によって決まり、各運動条件の変更に伴いレンズ転写面の形状も変化する。
このレンズ転写面を有する転写原型として、これを樹脂等に転写させて得られるマイクロレンズを有する拡散板は、マイクロレンズの形状を意図的に制御でき、拡散角度毎の光線の強度分布が調整可能となるため、ボケ像の明るさを所望の値とする光学設計の自由度に幅をもたせることができる。
(実施例5)
実施例5では、実施形態5の製造方法を適用してマイクロレンズアレイを有する拡散板を製作した。図13(a)及び(b)は実施形態5における第1のステップを実施するための装置構成を示した模式図であり、図13(a)が正面図、図13(b)が上面図を示す。
まず、該周回運動を実現する手段について、本実施例においては2つの振動装置を直交方向に配置した構成をとり、Z軸移動テーブルに載置した振動装置を工具振動装置22、XY軸移動テーブルに載置した振動装置を被加工物振動装置23とする。
本実施例では、実施例1に記載の周回運動の制御手段と同様に、各々の往復移動を振幅、周期、位相等を任意波形発生機15によって制御し、周回運動を実現した。該周回運動面の角度方向を制御するために、本構成においては、XY軸移動テーブルに載置した被加工物振動装置23を加工送りに対し、所定の角度傾ける方法をとる。
また、加工送りに対する周回運動面のなす角度は、周回運動の周期及び周回運動の半径を基に算出した値を設定した。
次に、上述した手段を用い形成した拡散板のマイクロレンズの形状について説明する。図14(b)は実施例5におけるマイクロレンズの形状における、球面からの差をグレースケールで表した図で、図14(a)は実施例1におけるマイクロレンズの形状の球面からの差をグレースケールで表した図であり、本実施例との比較例として示す。
図14(b)に示す通り、本実施例におけるマイクロレンズの形状はアス成分が実施例1と比較して均等となるように制御することができる。
本実施例によって得られる拡散板は、マイクロレンズの形状を意図的に制御でき、拡散角度毎の光線の強度分布が調整可能となるため、ボケ像の明るさを所望の値とする光学設計の自由度に幅をもたせることができる。
さらに、周回運動面に対して相対的に加工送りの方向を制御する角度を短時間で算出できる。そのためマイクロレンズの形状を異方性の少ないかたち意図した異方性をもつ形に制御可能なため、拡散板の光学特性を設計値通りにつくることができるといった効果がある。
また、本実施例における周回運動面と加工送りのなす角の制御方法は一例であり、角度を意図的に調節できる手段で有ればその種類に制限されない。
例えば、周回運動駆動させている装置を加工送りに対し傾けて取り付けることで実現しても良い。
本発明における被加工物の材質は実施例1に使用した銅系材料に限らず、アルミ系や無電解ニッケル系といった精密切削に適した材質を用いることができる。
また、本発明における周回運動は実施例1に使用した磁歪振動子を用いた高速周回運動装置に限らず、加工機の移動機構、圧電素子、超音波発振機またはそれらの組合せ等を用いてもよく、周回運動駆動できる機構であればその種類に制限されない。この際、制御に任意波形発生機を用いた電気的制御を行っており、本発明は必ずしも真円軌跡を制御する条件に限定されない。
例えば、加工中に振幅、周期、位相等を変化させる、運動を停止させるといった自由な制御も可能である。
また、図2(b)に示すとおり、工具の姿勢を周回運動及び加工送りからなる実際の工具軌跡である弦巻線に対し、法線方向に一定となるように制御してもよい。例えば、工具を回転運動させてもよい。
加工送りに関しても同様に、加工中に速度や方向等を変化させる、一般的な往復ラスタ走査に限らない自由な制御が可能である。
さらに、本発明における転写原型の形状を転写させる方法は射出成形法に限らず、転写原型の形状を転写できる工程であれば自由に選択できる。例えば、ナノインプリントや圧縮
成形を用いてもよい。
1:レンズ転写面
2:被加工物
3:工具
4:周回運動
5:加工送り
6:転写原型
7:成形用金型
8:被転写物
9:拡散板
10:複製型凸
11:複製型凹
12:高速周回運動装置
13:Z軸移動テーブル
14:XY軸移動テーブル
15:任意波形発生器
16:往路加工送り
17:復路加工送り
18:相対工具軌跡
19:周回運動方向ベクトル
20:加工送り方向ベクトル
21:相対工具軌跡方向ベクトル
22:工具振動装置
23:被加工物振動装置

Claims (6)

  1. マイクロレンズアレイを有する拡散板の製造方法であって、
    円弧形状の刃先稜線を有する工具が、前記拡散板の転写原型となる被加工物に対し前記工具の刃先稜線に交差する面内で相対的に周回運動を繰り返しながら、前記周回運動面に交差する方向に加工送りを行い、前記被加工物の表面にレンズ転写面を形成するプロセスを備え、
    前記プロセスでの前記レンズ転写面を形成するための加工送りを連続的に行うことにより、前記被加工物に複数のレンズ転写面が配列された転写原型を形成する第1のステップと、
    前記転写原型の形状を、被転写物に転写する第2のステップと、
    を備えることを特徴とするマイクロレンズアレイを有する拡散板の製造方法。
  2. マイクロレンズアレイを有する拡散板の製造方法であって、
    円弧形状の刃先稜線を有する工具が、前記拡散板の転写原型となる被加工物に対し前記工具の刃先稜線に交差する面内で相対的に周回運動を繰り返しながら、前記周回運動面に交差する方向に加工送りを行い、前記被加工物の表面にレンズ転写面を形成するプロセスを備え、
    前記プロセスでの前記レンズ転写面を形成するための加工送りを連続的に行うことにより、前記被加工物に複数のレンズ転写面が配列された転写原型を形成する第1のステップと、
    前記転写原型の形状を、第1の被転写物に転写することにより複製型を形成する第2のステップと、
    前記複製型の形状を第2の被転写物に転写する第3のステップと、
    を備えることを特徴とするマイクロレンズアレイを有する拡散板の製造方法。
  3. 前記加工送りを、往復ラスタ走査とすることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のマイクロレンズアレイを有する拡散板の製造方法。
  4. 前記周回運動を、周回運動の1周期の中で前記工具が前記被加工物にレンズ転写面を形成する際の角速度ω1と非形成時の角速度ω2が異なる角速度となるよう制御することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のマイクロレンズアレイを有する拡散板の製造方法。
  5. 前記加工送りの方向を、前記周回運動面の直交方向から傾けることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のマイクロレンズアレイを有する拡散板の製造方法。
  6. 前記加工送りの方向を、前記周回運動の周期と変位より算出することを特徴とする請求項5に記載のマイクロレンズアレイを有する拡散板の製造方法。
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