JP2013148815A - 加圧装置、定着装置、画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】第1回転体と第2回転体との間に適切な圧接力を付与するとともに、装置内における各構成要素の配置スペースを省減することが可能な加圧装置、定着装置、及び画像形成装置を提供すること。
【解決手段】
画像形成部14の内部に、定着装置18の加熱ローラー38及び加圧ローラー39間の圧接力を付与する加圧機構50が設けられている。加圧ローラー39は、リンクプレート52に回動可能に支持されており、このリンクプレートは所定の支軸52に回動可能に支持されている。支軸52にはトーションバネ58が組み付けられており、そのバネ力がリンクプレートを回動させる方向へ付与される。これにより、加圧ローラーが加熱ローラーを押圧して、これらの間に圧接力が生じる。
【選択図】図4
【解決手段】
画像形成部14の内部に、定着装置18の加熱ローラー38及び加圧ローラー39間の圧接力を付与する加圧機構50が設けられている。加圧ローラー39は、リンクプレート52に回動可能に支持されており、このリンクプレートは所定の支軸52に回動可能に支持されている。支軸52にはトーションバネ58が組み付けられており、そのバネ力がリンクプレートを回動させる方向へ付与される。これにより、加圧ローラーが加熱ローラーを押圧して、これらの間に圧接力が生じる。
【選択図】図4
Description
本発明は、第1回転体と第2回転体との間で被転写材を所定の圧力で挟持する加圧装置、該加圧装置を用いて被転写材に画像を定着させる定着装置、及び該定着装置を備えた画像形成装置に関する。
従来、電子写真方式の印刷機構を備えた複写機、プリンター、ファクシミリ、及びこれらの各機能が搭載された複合機などの画像形成装置には定着装置が設けられている。定着装置は、ヒーターによって表面が加熱される加熱ローラー(第1回転体)と、この加熱ローラーに平行に設けられた加圧ローラー(第2回転体)とを備えている。また、定着装置には、加熱ローラーと加圧ローラーとを圧接させて、各ローラー間を通過する被転写材に圧力を付与する加圧装置が設けられている。表面にトナー画像が形成された被転写材が定着装置を通過することによって、加圧ローラーと加熱ローラーとによって被転写材が所定の圧力で挟持されつつ加熱される。これにより、トナーが被転写材に溶着して、被転写材に画像が定着される。
前記加圧装置としては、コイルの中心線に沿って伸縮するコイルバネを用いて加熱ローラーと加圧ローラーとの間に圧接力を生じさせるものが公知である(特許文献1〜4参照)。
一般に、定着装置では、加熱ローラーと加圧ローラーとの間に被転写材が詰まった場合に、被転写材を容易に除去することができるように、所定の圧力で圧接されていながらも、その圧力に抗して加熱ローラーと加圧ローラーとを離間させることができるように構成されている。しかしながら、前掲の各特許文献に記載の加圧装置は、いずれもコイルの中心線に沿って伸縮するコイルバネを用いたものであるから、そのコイル長は、加熱ローラーと加圧ローラーとを離間させることができる程度に十分な長さにする必要があり、また、コイルバネの動作スペースも確保しなければならない。そのため、定着装置におけるコイルバネの配置スペースが大きくなり、定着装置のコンパクト化が阻害されている。また、特許文献3や特許文献4に記載のように、加熱ローラーと加圧ローラーとの圧接力を調整する機構が搭載された定着装置では、複数のコイルバネが用いられているため、それぞれのコイルバネの配置スペースを要することになり、定着装置のコンパクト化を著しく阻害している。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、第1回転体と第2回転体との間に適切な圧接力を付与するとともに、装置内における各構成要素の配置スペースを省減することが可能な加圧装置、定着装置、及び画像形成装置を提供することにある。
(1) 本発明は、第1回転体と第2回転体との間で所定の圧力で挟持される被転写材に画像を転写する定着装置に適用される加圧装置として構成されている。この加圧装置は、前記第1回転体に当接する第1位置と前記第1回転体から離間する第2位置との間で前記第2回転体を支持する支持部材と、コイルの中心線が前記第1回転体及び前記第2回転体の回転軸に平行となるように設けられ、前記第2回転体を前記第1位置側へ付勢して前記第1回転体と前記第2回転体との間に圧接力を生じさせるねじりコイルバネと、を具備する。
このようにねじりコイルバネ(トーションバネとも呼ばれている)によって前記第1回転体と前記第2回転体との間に圧接力を生じさせているため、従来のように通常のコイルバネを用いる場合にくらべて、コイル長が短く、ねじりコイルバネの動作範囲が小さい。これにより、加圧装置の内部スペースを省減させることができ、その結果、加圧装置をコンパクトにすることができる。
(2) 前記支持部材は、一方端側が前記第1回転体の回転軸に平行な軸心を中心に回動可能に支持され、他方端側が前記第2回転体を回動可能に支持する板状部材である。前記ねじりコイルバネは、前記支持部材に付勢力を付与することにより前記第2回転体を前記第1位置側へ付勢するものである。
これにより、ねじりコイルバネの弾性力を確実に且つ低ストレスで第2回転体に付与することが可能となる。
(3) 本発明の加圧装置は、前記第1回転体と前記第2回転体との間に生じる圧接力が予め定められた第1圧力となる第1ねじり位置と、前記第1圧力よりも大きい第2圧力となる第2ねじり位置との間で前記ねじりコイルバネを姿勢変化させることにより、前記圧接力を調整する調整機構を更に備える。
このような調整機構が搭載されている場合でも、1つのねじりコイルバネだけで前記第1回転体と前記第2回転体との間に生じる圧接力を前記第1圧力から前記第2圧力までの範囲内で任意の圧力に調整することが可能となる。
(4) 前記調整機構は、前記ねじりコイルバネの一方のアームを係止しつつ前記コイルの周方向へ移動可能に支持され、前記ねじりコイルバネが前記第1ねじり位置となる第3位置と前記ねじりコイルバネが前記第2ねじり位置となる第4位置との間で移動する移動部材と、所定の駆動源から前記ねじりコイルバネの周方向の回転トルクを前記移動部材に伝達する伝達部材と、を有する。
これにより、駆動源からの回転トルクが直線運動に変換されることなく伝達部材及び移動部材に伝達されるため、駆動伝達系において機械的損失を抑えることができる。その結果、ねじりコイルバネを第1ねじり位置又は第2ねじり位置に正確に姿勢変化させることができる。
(5) 前記移動部材は、前記コイルの中心線の周りを回動可能に支持され、外周面に歯が形成された第1噛合部と、側面に前記ねじりコイルバネの一方のアームを係止する係止部とを有するものである。前記伝達部材は、前記駆動源の出力軸に連結され、前記第1噛合部に噛合される第2噛合部を有するものである。
これにより、前記駆動源からの回転トルクを移動部材に伝達する具体的な機構が実現される。
(6) 本発明の加圧装置は、前記移動部材を前記第3位置で保持する第1保持部材と、前記移動部材を前記第4位置で保持する第2保持部材と、を備える。
これにより、前記駆動源に停止トルクがなくても、移動部材を第3位置又は第4位置のいずれかに保持することができる。
(7) 本発明の加圧装置は、前記第2保持部材による前記第4位置での前記移動部材の保持を解除する解除機構を更に備える。
この解除機構によって第2保持部材による前記第4位置での移動部材の保持が解除されることにより、ねじりコイルバネのバネ力によって移動部材が第4位置から第3位置へ向けて自動的に移動する。
(8) 前記第2保持部材は、前記移動部材を前記第4位置で保持する第5位置と前記第4位置における前記移動部材の保持が解除される第6位置との間で姿勢変化可能なアーム部材と、前記アーム部材を前記第5位置側へ付勢する弾性部材と、を有する。前記解除機構は、所定の駆動力を得て前記弾性部材の付勢力に抗して前記アーム部材を前記第5位置から前記第6位置へ姿勢変化させるものである。
これにより、前記解除機構が具体的に実現される。
(9) 前記解除機構は、前記アーム部材を前記第5位置から前記第6位置へ姿勢変化させるカムと、前記駆動源からの回転トルクを前記カムに伝達する駆動伝達機構と、を有する。
これにより、一つの駆動源で前記移動部材と前記アーム部材とを動作させることができる。
(10) 前記伝達部材は、前記第1噛合部と噛合しない非噛合部を有する。前記駆動伝達機構は、前記第1噛合部と前記第2噛合部とが噛合していないときに、前記アーム部材を前記第5位置から前記第6位置へ姿勢変化させる駆動力を前記カムに伝達するものである。
これにより、前記解除機構によって第2保持部材による前記第4位置での移動部材の保持が解除されたときは、前記第1噛合部と前記第2噛合部とが噛合していないので、移動部材は、ねじりコイルバネのバネ力によって第4位置から第3位置へ向けて自動的に移動することが可能である。
(11) 本発明の加圧装置を有する画像形成装置が袋状の被転写材に画像を印刷するための第1印刷モードと前記袋状の被転写材以外の被転写材に画像を印刷するための第2印刷モードとに切り替え可能に構成されている場合に、前記ねじりコイルバネは、前記第1制御モードのときに前記第1ねじり位置に配置され、前記第2制御モードのときに前記第2ねじり位置に配置されることが好ましい。
(12) また、本発明は、上述の加圧装置を備え、第1回転体と第2回転体との間で被転写材に所定の圧力で挟持しつつ加熱して該被転写材に画像を定着させる定着装置として構成されたものであってもよい。
(13) また、本発明は、上述の定着装置を備えた画像形成装置として構成されたものであってもよい。
本発明によれば、第1回転体と第2回転体との間に適切な圧接力を付与するとともに、各構成要素の配置スペースを省減することが可能となり、装置の大きさをコンパクトにすることができる。
以下、適宜図面を参照して本発明の実施形態に係る画像形成装置10(本発明の画像形成装置の一例)について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明を具体化した一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、本発明の実施形態は適宜変更できる。また、以下の説明においては、画像形成装置10が使用可能に設置された状態(図1の状態)を基準として上下方向7を定義し、操作表示部17が設けられている側を手前側(正面側)として前後方向8を定義し、画像形成装置10を手前側(正面側)から見て左右方向9を定義する。
[画像形成装置10]
まず、図1及び図2を参照して画像形成装置10の概略構成について説明する。図1及び図2に示されるように、画像形成装置10は、読み取られた原稿の画像を印刷用紙や封筒などの被転写材(本発明の被転写材に相当)に転写するものであり、上部に原稿の画像を読み取るスキャナー12が設けられ、下部に電子写真方式の画像形成部14が設けられている。なお、図1では、スキャナー12の原稿カバーの図示が省略されている。
まず、図1及び図2を参照して画像形成装置10の概略構成について説明する。図1及び図2に示されるように、画像形成装置10は、読み取られた原稿の画像を印刷用紙や封筒などの被転写材(本発明の被転写材に相当)に転写するものであり、上部に原稿の画像を読み取るスキャナー12が設けられ、下部に電子写真方式の画像形成部14が設けられている。なお、図1では、スキャナー12の原稿カバーの図示が省略されている。
画像形成部14は、スキャナー12で読み取られた画像データに基づいて被転写材にモノクロ画像又はカラー画像を形成するものであり、主として、被転写材を保持可能な給紙トレイ16と、搬送手段19と、給紙トレイ16から給送された被転写材にトナー像を転写する転写装置15と、被転写材に転写されたトナー像を被転写材に定着させる定着装置18(本発明の定着装置の一例)と、操作表示部17と、これらの動作を制御する制御部(不図示)と、を備えている。これらの構成要素は、画像形成部14の筐体を構成するケーシング20の内部に配置されている。ケーシング20の上面が排紙部23である。排紙部23とスキャナー12との間には、前方が開放された排紙スペース21(図2参照)が区画されている。給紙トレイ16から給送された被転写材は、画像形成部14内に区画された搬送路22Aを通って転写装置15へ搬送され、転写装置15によって、その搬送過程において被転写材にトナー像が転写される。被転写材に転写されたトナー像は、搬送方向下流側に設けられた定着装置18を通過する際に加熱溶融されることによって被転写材に定着する。定着装置18を通過した被転写材は、画像形成部14の左側に区画された搬送路22Bを通って上方へ搬送されて、排出口24から排紙ローラー等の排出手段25によって排紙スペース21へ排出される。排出された被転写材は、排紙部23に載置される。
図1に示されるように、定着装置18は、画像形成部14の上部の左側に設けられている。定着装置18は、画像形成部14に対してケーシング20の前面側から挿抜可能なように前後方向8へスライド可能に支持されている。詳細には、定着装置18は、画像形成部14の後方奥部に装着された装着位置と、画像形成部14から前方へ引き出された脱抜位置(図1に示される位置)との間でスライド可能に支持されている。本実施形態では、定着装置18が前記装着位置に配置されたときに画像形成部14内の図示しない駆動伝達機構から定着装置18に駆動力が伝達可能となる。また、定着装置18が前記装着位置から前方の前記脱抜位置まで引き出されて非装着状態にされると、前記駆動伝達機構からの駆動力の伝達が遮断される。
[定着装置18]
以下、図2乃至図10を参照して、定着装置18の構成について説明する。なお、各図では、画像形成部14に装着されているときの定着装置18の姿勢が示されており、説明の便宜上、装着姿勢のときの鉛直方向を上下方向7とし、画像形成部14に対する挿抜方向を前後方向8とし、水平方向を左右方向9としている。
以下、図2乃至図10を参照して、定着装置18の構成について説明する。なお、各図では、画像形成部14に装着されているときの定着装置18の姿勢が示されており、説明の便宜上、装着姿勢のときの鉛直方向を上下方向7とし、画像形成部14に対する挿抜方向を前後方向8とし、水平方向を左右方向9としている。
定着装置18は、図3に示されるように、前後方向8に長い形状を有しており、前後方向8に延びるフレーム34と、フレーム34の長手方向の両端それぞれに連結されたサイドフレーム35,36と、サイドフレーム35,36によって両端が支持された加熱ローラー38(図2参照、本発明の第1回転体の一例)と、加圧ローラー39(図2参照、本発明の第2回転体の一例)とを備えている。また、図4に示されるように、定着装置18は、フレーム34の前方側に加圧機構50(本発明の加圧装置の一例)を備えている。定着装置18は、加熱ローラー38と加圧ローラー39との間で被転写材を所定の圧力で挟持しつつ加熱することによって、被転写材のトナー画像を被転写材に定着させるものである。
[加熱ローラー38]
図4に示されるように、加熱ローラー38は、各サイドフレーム35,36に回転可能なように支持されている。加熱ローラー38の両端に支軸38Aが設けられており、この支軸38Aがサイドフレーム35,36に形成された軸孔(不図示)に挿入されている。なお、各図には後方側の支軸38Aがサイドフレーム35に支持された支持機構だけが示されているが、前方側の支持機構も後方側と同様である。図3に示されるように、定着装置18の後方側の奥部、具体的には、フレーム34の後方側のサイドフレーム35には、画像形成部14の駆動伝達機構(不図示)と連結されるジョイントギヤ42が設けられている。ジョイントギヤ42は前記駆動伝達機構からの回転駆動力を加熱ローラー38に伝達するものである。
図4に示されるように、加熱ローラー38は、各サイドフレーム35,36に回転可能なように支持されている。加熱ローラー38の両端に支軸38Aが設けられており、この支軸38Aがサイドフレーム35,36に形成された軸孔(不図示)に挿入されている。なお、各図には後方側の支軸38Aがサイドフレーム35に支持された支持機構だけが示されているが、前方側の支持機構も後方側と同様である。図3に示されるように、定着装置18の後方側の奥部、具体的には、フレーム34の後方側のサイドフレーム35には、画像形成部14の駆動伝達機構(不図示)と連結されるジョイントギヤ42が設けられている。ジョイントギヤ42は前記駆動伝達機構からの回転駆動力を加熱ローラー38に伝達するものである。
定着装置18では、トナーを溶融するために、IHヒーターやハロゲンヒーターなどの加熱手段によって、加熱ローラー38の表面温度がおよそ200℃〜250℃(以下「定着温度」という。)になるように加熱される。加熱ローラー38の周辺には、加熱ローラー38の外周面の温度を検出するための温度センサー(不図示)が設けられており、この温度センサーからの検出信号が前記制御部に入力されることで、制御部は、入力された検出信号に基づいて前記加熱手段の加熱制御を行い、加熱ローラー38の外周面の温度を前記定着温度になるように制御する。
なお、前記制御部は、画像形成装置10の動作を制御するものである。つまり、画像形成装置10において、前記制御部は、搬送手段19による搬送動作、転写装置15による転写動作、定着装置18による定着動作などを制御する。また、前記制御部は、制御モードとして、封筒印刷モード(本発明の第1印刷モードに相当)と通常印刷モード(本発明の第2印刷モードに相当)とを有している。制御部は、入力された指示信号に応じて、画像形成装置10における印刷モードを、前記封筒印刷モードと前記通常印刷モードとのいずれかに切り替える。
ここで、封筒印刷モードとは、袋状の被転写材の一例である封筒を印刷するための制御モードであって、定着装置18において加熱ローラー38に対する加圧ローラー39の圧接力を予め定められた通常値(圧力P2)よりも小さい値(圧力P1)にして印刷動作を実行する制御モードである。また、通常印刷モードとは、封筒以外の被転写材の一例である印刷用紙を印刷するための制御モードであって、定着装置18において加熱ローラー38に対する加圧ローラー39の圧接力を予め定められた通常値(圧力P2)にして印刷動作を実行する制御モードである。前記制御部は、印刷される被転写材として封筒が指定された場合は、制御モードを前記封筒印刷モードに設定して、加熱ローラー38に対する加圧ローラー39の圧接力を通常値(圧力P2)よりも小さい値(圧力P1)となるように各構成要素を駆動制御する。また、前記制御部は、印刷される被転写材として普通紙などの印刷用紙が指定された場合は、制御モードを前記通常印刷モードに設定して、加熱ローラー38に対する加圧ローラー39の圧接力を前記通常値(圧力P2)となるように各構成要素を駆動制御する。このような制御モードの切り替え処理は、従来周知の手段であるため、ここでは、制御部による切り替え処理の詳細な説明は省力する。
[加圧ローラー39]
図4に示されるように、加圧ローラー39は、その両端が各サイドフレーム35,36に支持されている。詳細な支持機構については後述するが、後述のリンクプレート54の支軸56Aに加圧ローラー39の両端が回動可能に支持されている。また、サイドフレーム35,36には支軸52が立設されており、リンクプレート54が支軸52に回動自在に支持されている。これにより、加圧ローラー39は、リンクプレート54を介して支軸52を中心に回動可能となる。
図4に示されるように、加圧ローラー39は、その両端が各サイドフレーム35,36に支持されている。詳細な支持機構については後述するが、後述のリンクプレート54の支軸56Aに加圧ローラー39の両端が回動可能に支持されている。また、サイドフレーム35,36には支軸52が立設されており、リンクプレート54が支軸52に回動自在に支持されている。これにより、加圧ローラー39は、リンクプレート54を介して支軸52を中心に回動可能となる。
[加圧機構50]
以下、加圧機構50の構成について詳細に説明する。本実施形態では、加圧機構50は、定着装置18のフレーム34の長手方向の両端それぞれに設けられている。後方側の加圧機構50はサイドフレーム35の内側に設けられており、前方側の加圧機構50はサイドフレーム36の内側に設けられている。なお、これらの加圧機構50は、左右対称に構成されているので、以下においては後方側の加圧機構50だけを説明し、前方側の加圧機構50の説明は省略する。
以下、加圧機構50の構成について詳細に説明する。本実施形態では、加圧機構50は、定着装置18のフレーム34の長手方向の両端それぞれに設けられている。後方側の加圧機構50はサイドフレーム35の内側に設けられており、前方側の加圧機構50はサイドフレーム36の内側に設けられている。なお、これらの加圧機構50は、左右対称に構成されているので、以下においては後方側の加圧機構50だけを説明し、前方側の加圧機構50の説明は省略する。
図4に示されるように、後方側の加圧機構50は、加圧ローラー39を支持するリンクプレート54(本発明の支持部材の一例)と、トーションバネ58(本発明のねじりコイルバネの一例)と、圧力調整機構67(本発明の調整機構の一例)と、ロック機構83(本発明の第2保持部材の一例)と、ロック解除機構94(本発明の解除機構の一例)と、ベルト伝達機構96(本発明の駆動伝達機構の一例)とを備えている。
[リンクプレート54]
リンクプレート54は、図6に示されるように、加熱ローラー38に当接可能な第1位置(図6において実線で示される位置、本発明の第1位置に相当)と、加熱ローラー38から離間した第2位置(図6において波線で示される位置、本発明の第2位置に相当)との間で加圧ローラー39を回動可能に支持するものである。このリンクプレート54は、金属板で形成されている。リンクプレート54は、その一方端に基端部55を有する。基端部55は、支軸52に回動自在に支持されている。支軸52は、加熱ローラー38の回転中心と平行なようにサイドフレーム35に設けられている。この支軸52に基端部55が支持されることによって、リンクプレート54は支軸52を中心に回動可能となる。リンクプレート54において基端部55とは反対側の回動端部56には、支軸56Aが設けられている。支軸56Aは、前後方向7に平行で且つリンクプレート54から内側(加圧ローラー39の中央側)へ突出している。この支軸56Aに加圧ローラー39が回動自在に支持されている。このように加圧ローラー39が支持されることにより、加圧ローラー39は、前記第1位置と前記第2位置との間で回動可能となる。
リンクプレート54は、図6に示されるように、加熱ローラー38に当接可能な第1位置(図6において実線で示される位置、本発明の第1位置に相当)と、加熱ローラー38から離間した第2位置(図6において波線で示される位置、本発明の第2位置に相当)との間で加圧ローラー39を回動可能に支持するものである。このリンクプレート54は、金属板で形成されている。リンクプレート54は、その一方端に基端部55を有する。基端部55は、支軸52に回動自在に支持されている。支軸52は、加熱ローラー38の回転中心と平行なようにサイドフレーム35に設けられている。この支軸52に基端部55が支持されることによって、リンクプレート54は支軸52を中心に回動可能となる。リンクプレート54において基端部55とは反対側の回動端部56には、支軸56Aが設けられている。支軸56Aは、前後方向7に平行で且つリンクプレート54から内側(加圧ローラー39の中央側)へ突出している。この支軸56Aに加圧ローラー39が回動自在に支持されている。このように加圧ローラー39が支持されることにより、加圧ローラー39は、前記第1位置と前記第2位置との間で回動可能となる。
[トーションバネ58]
トーションバネ58は、加圧ローラー39を前記第1位置側へ付勢して加熱ローラー38と加圧ローラー39との間に圧接力を生じさせるものである。図4に示されるように、トーションバネ58は、鋼などのワイヤーが巻回されて形成されるものであり、コイル部59と、ワイヤーの一方端であるアーム60と、ワイヤーの他方端であるアーム61とを有する。このトーションバネ58は、コイル部59の内孔が支軸52に挿通されており、サイドフレーム35とリンクプレート54とに挟まれるように配置されている。これにより、トーションバネ58は、コイル部59の中心線が支軸52と平行になるように設けられている。つまり、トーションバネ58は、コイル部59の中心線が加熱ローラー38や加圧ローラー39の回転中心と平行になるように設けられている。
トーションバネ58は、加圧ローラー39を前記第1位置側へ付勢して加熱ローラー38と加圧ローラー39との間に圧接力を生じさせるものである。図4に示されるように、トーションバネ58は、鋼などのワイヤーが巻回されて形成されるものであり、コイル部59と、ワイヤーの一方端であるアーム60と、ワイヤーの他方端であるアーム61とを有する。このトーションバネ58は、コイル部59の内孔が支軸52に挿通されており、サイドフレーム35とリンクプレート54とに挟まれるように配置されている。これにより、トーションバネ58は、コイル部59の中心線が支軸52と平行になるように設けられている。つまり、トーションバネ58は、コイル部59の中心線が加熱ローラー38や加圧ローラー39の回転中心と平行になるように設けられている。
本実施形態では、コイル部59が圧縮された状態で、アーム61(図6参照)がリンクプレート54に連結され、アーム60がサイドフレーム35に立設されたストッパー63(本発明の第1保持部材の一例)に係止されている。これにより、トーションバネ58のバネ力がリンクプレート54に伝達されて、リンクプレート54に矢印27の方向の付勢力が付与される。つまり、リンクプレート54はトーションバネ58から矢印27の方向のバネ力を受けることにより、加圧ローラー39を前記第1位置側へ付勢する。
[圧力調整機構67]
圧力調整機構67は、加熱ローラー38と加圧ローラー39との間に生じる圧接力を二段階に調整するものである。具体的には、圧力調整機構67は、前記圧接力が予め定められた圧力P1(本発明の第1圧力に相当)又はこの圧力P1よりも大きい圧力P2(本発明の第2圧力に相当)のいずれかになるように調整する。本実施形態では、図6に示されるように、アーム60がストッパー63に係止された状態で、トーションバネ58は、前記圧接力が圧力P1となるようにリンクプレート54を矢印27の方向へ力F1で付勢している。この圧力P1を生じさせているときのトーションバネ58のねじり位置は、図6に示される位置であり、以下において第1ねじり位置と称する。また、後述するように、圧力調整機構67は、アーム60をバネ力に抗する方向(図7の矢印28の方向)へ回動させて、トーションバネ58を前記第1ねじり位置から矢印28の方向へ更にねじりこみ、前記圧接力が圧力P2となる第2ねじり位置(図9に示される位置)までねじりこむことで、前記圧接力を圧力P1から圧力P2に変更する。以下、圧力調整機構67の具体的な構成について説明する。
圧力調整機構67は、加熱ローラー38と加圧ローラー39との間に生じる圧接力を二段階に調整するものである。具体的には、圧力調整機構67は、前記圧接力が予め定められた圧力P1(本発明の第1圧力に相当)又はこの圧力P1よりも大きい圧力P2(本発明の第2圧力に相当)のいずれかになるように調整する。本実施形態では、図6に示されるように、アーム60がストッパー63に係止された状態で、トーションバネ58は、前記圧接力が圧力P1となるようにリンクプレート54を矢印27の方向へ力F1で付勢している。この圧力P1を生じさせているときのトーションバネ58のねじり位置は、図6に示される位置であり、以下において第1ねじり位置と称する。また、後述するように、圧力調整機構67は、アーム60をバネ力に抗する方向(図7の矢印28の方向)へ回動させて、トーションバネ58を前記第1ねじり位置から矢印28の方向へ更にねじりこみ、前記圧接力が圧力P2となる第2ねじり位置(図9に示される位置)までねじりこむことで、前記圧接力を圧力P1から圧力P2に変更する。以下、圧力調整機構67の具体的な構成について説明する。
図4に示されるように、圧力調整機構67は、半円ギヤ68と、バネ押圧部材75と、入力ギヤ72(本発明の伝達部材の一例)と、を有する。なお、半円ギヤ68及びバネ押圧部材75が本発明の移動部材の一例である。
半円ギヤ68は、概ね円盤を半分に分割された形状に形成されている。半円ギヤ68は、支軸52に回動可能に支持されており、コイル部59の中心線の周りを回動可能となっている。この半円ギヤ68は、トーションバネ58とサイドフレーム35との間に配置されており、半円ギヤ68の後方側の側面とサイドフレーム35の前方側の側面とが向き合っている。半円ギヤ68の外周面には、入力ギヤ72の歯部73と噛み合うことが可能な歯部69(本発明の第1噛合部の一例)が形成されている。サイドフレーム35の前方側の側面35Aには、半円ギヤ68の回動を制止するためのストッパー70が立設されている。このストッパー70によって、半円ギヤ68が図4に示される状態から矢印26の方向へ回動することが制止される。
バネ押圧部材75は、支軸52の周りを回動可能に構成されたものであり、支軸52に回動自在に支持された支持部76と、支持部76からサイドフレーム35の前方側の側面35Aに沿うように支軸52に垂直な方向へ延出された回動部77とを有する。支持部76は、コイル部59の内孔の直径よりも少し小さい円柱形状に形成されている。トーションバネ58のコイル部59は、この支持部76に挿入されており、支持部76の外周面にガイドされている。
回動部77は、半円ギヤ68の回動範囲内に設けられている。具体的には、半円ギヤ68の周方向の一方の側面68Aがストッパー70に当接された状態(図4参照)で、半円ギヤ68の周方向の他方の側面68Bとストッパー63との間に回動部77が配置されている。回動部77の前方側の側面77Aには、トーションバネ58の一方のアーム60に係止可能な係止片78(本発明の係止部の一例)が設けられている。本実施形態では、トーションバネ58が前記第1ねじり位置(図4に示される位置)にあるときに、半円ギヤ68はその回動方向の一方側の側面68Aがストッパー70に当接し、半円ギヤ68の他方の側面68Bが回動部77に当接し、そして回動部77の係止片78がアーム60に近接又は接触するような位置関係にそれぞれが配置されている。なお、図4及び図6に示されるように、トーションバネ58が前記第1ねじり位置にあるときの半円ギヤ68及び押圧部材75の位置を第3位置と称する。
回動部77の外周面77Bには、切欠79が形成されている。この切欠79は、後述のロック機構83によって係合される部分である。
入力ギヤ72は、サイドフレーム35の側面35Aに形成された不図示の軸孔に挿通される回転軸72Aを有している。この回転軸72Aは、サイドフレーム35を貫通して、その後方側の側面35Bから突出している。回転軸72Aには、ギヤなどの伝達手段を介して図示しないモーター(駆動源)が連結されている。このモーターは、前記制御部によって制御されることにより回転駆動される。入力ギヤ72は、前記モーターからの回転駆動力を半円ギヤ68に伝達して、半円ギヤ68からバネ押圧部材75へ支軸52の周方向、つまりコイル部59の周方向の回転駆動力を伝達するものである。入力ギヤ72の外周面には、半円ギヤ68の歯部69と噛み合うことが可能な歯部73(本発明の第2噛合部の一例)と、半円ギヤ68の歯部69と噛み合わずに前記モーターの回転駆動力を伝達しない非噛合部74(本発明の非噛合部の一例)とが形成されている。本実施形態では、歯部69と歯部73とが噛み合ったときだけ、モーターの回転駆動力が入力ギヤ72から半円ギヤ68に伝達される。
前記モーターが前記制御部によって回転駆動されると、入力ギヤ72が矢印29の方向へ回動し、そして、図7に示されるように、入力ギヤ72の歯部73と半円ギヤ68の歯部69とが噛み合う位置まで回動すると、モーターの回転駆動力が入力ギヤ72から半円ギヤ68に伝達する。これにより、半円ギヤ68が矢印30の方向へ回動して、更に半円ギヤ68によって押されるようにしてバネ押圧部材75が同方向へ回動する。このとき、係止片78がアーム60を矢印30の方向へ押し込み、コイル部59を更に圧縮させる。つまり、トーションバネ58のバネ力が大きくなる方向へコイル部59が圧縮される。
そして、図9に示される位置までバネ押圧部材75が回動されると、トーションバネ58のバネ力は更に増加して、加熱ローラー38と加圧ローラー39との間に生じる圧接力が圧力P2(>P1)となるようにリンクプレート54を矢印27の方向へ力F1よりも大きい力F2で付勢している。この圧力P2を生じさせているときのトーションバネ58のねじり位置は、図9に示される位置であり、以下において第2ねじり位置と称する。また、トーションバネ58が前記第2ねじり位置にあるときの半円ギヤ68及び押圧部材75の位置を第4位置(図9に示される位置)と称する。
[ロック機構83]
ロック機構83は、バネ押圧部材75を前記第4位置で保持するものであり、図4に示されるように、ロックアーム85(本発明のアーム部材の一例)と、圧縮コイルバネ86(本発明の弾性部材の一例)とを備えている。
ロック機構83は、バネ押圧部材75を前記第4位置で保持するものであり、図4に示されるように、ロックアーム85(本発明のアーム部材の一例)と、圧縮コイルバネ86(本発明の弾性部材の一例)とを備えている。
ロックアーム85は、アーム形状に形成された棒状の部材であり、一方側の端部85Aがサイドフレーム35の側面35Aに立設された支軸87に回動自在に支持されている。また、ロックアーム85の他方側の端部85Bには、バネ押圧部材75の切欠79と係合可能な爪88が設けられている。ロックアーム85は、支軸87で支持されることによって、爪88がバネ押圧部材75の外周面77Bに当接する位置と、外周面77Bから離間する位置との間で回動可能となる。本実施形態では、図9に示されるようにバネ押圧部材75が前記第4位置まで回動されたときに、爪88が切欠79に入り込んでバネ押圧部材75を前記第4位置で保持する保持位置(本発明の第5位置に相当)と、爪88が切欠79から抜け出て前記第4位置におけるバネ押圧部材75の保持が解除される解除位置(本発明の第6位置に相当)との間で、ロックアーム85が回動する。
圧縮コイルバネ86は、サイドフレーム85の側面35Aに設けられた支持片89に支持されており、ロックアーム85の端部85Bを前記保持位置側、つまり、爪88がバネ押圧部材75の外周面77Bに当接する側へ向けて押圧している。これにより、ロックアーム85は、常に、圧縮コイルバネ86から弾性付勢力を受ける。なお、ロックアーム85が圧縮コイルバネ86に押圧されて前記保持位置よりも更に押圧方向へ回動しないように、サイドフレーム35の側面35Aには、ロックアーム85の回動を制限するストッパー91が設けられている。
[ロック解除機構94]
ロック解除機構94は、ロック機構83による前記第4位置でのバネ押圧部材75の保持を解除するものである。具体的には、ロック解除機構94は、所定の駆動力を得てロック機構83の圧縮コイルバネ86の弾性付勢力に抗してロックアーム85を前記保持位置(図9に示される位置)から前記解除位置(図10に示される位置)へ回動させるものであり、図4に示されるように、ロックアーム85と係合してロックアーム85を前記保持位置から前記解除位置へ回動させるためのカム95(本発明のカムの一例)と、上述した不図示のモーター(駆動源)からの回転駆動力をカム95に伝達してカム95を回転させるベルト駆動部96(図5参照、本発明の駆動伝達機構の一例)と、を備えている。
ロック解除機構94は、ロック機構83による前記第4位置でのバネ押圧部材75の保持を解除するものである。具体的には、ロック解除機構94は、所定の駆動力を得てロック機構83の圧縮コイルバネ86の弾性付勢力に抗してロックアーム85を前記保持位置(図9に示される位置)から前記解除位置(図10に示される位置)へ回動させるものであり、図4に示されるように、ロックアーム85と係合してロックアーム85を前記保持位置から前記解除位置へ回動させるためのカム95(本発明のカムの一例)と、上述した不図示のモーター(駆動源)からの回転駆動力をカム95に伝達してカム95を回転させるベルト駆動部96(図5参照、本発明の駆動伝達機構の一例)と、を備えている。
カム95は、サイドフレーム35の側面35Aに形成された不図示の軸孔に挿通される回転軸95Aと、ロックアーム85に設けられた突起90と係合する鉤部95Bとを有している。回転軸95Aは、サイドフレーム35を貫通して、その後方側の側面35Bへ突出している。
ベルト駆動部96は、半円ギヤ68の歯部69と、入力ギヤ72の歯部73とが噛み合っていないときに、ロックアーム85を前記保持位置から前記解除位置へ回動させる回転駆動力をカム95に伝達するものであり、図5に示されるように、駆動プーリ97と、従動プーリ98と、無端ベルト99と、を備えている。駆動プーリ97は、入力ギヤ72の回転軸72Aに連結されており、従動プーリ98は、カム95の回転軸95Aに連結されている。また、無端ベルト99は、駆動プーリ97及び従動プーリ98それぞれに張架されるように支持されている。これにより、入力ギヤ72が図示しないモーターによって矢印29(図4参照)の方向へ回転されると、駆動プーリ97も同方向へ回転されて、その回転駆動力が、無端ベルト99、従動プーリ98、回転軸95Aを介してカム95に伝達される。本実施形態では、半円ギヤ68の歯部69と入力ギヤ72の歯部73とが噛み合っていない状態で入力ギヤ72が回転されたときに、ロックアーム85を前記保持位置から前記解除位置へ回動させる回転駆動力がカム95に伝達するように、入力ギヤ72の回転位置及びカム95の回転位置が位置決めされている。
[加圧機構50の動作]
以下、図6乃至図10を参照して、加圧機構50に動作について説明する。本実施形態では、前記制御部によって、画像形成装置10における印刷モードが前記封筒印刷モードに設定されるか、又は前記通常印刷モードに設定されるかによって、加圧機構50の動作が異なる。
以下、図6乃至図10を参照して、加圧機構50に動作について説明する。本実施形態では、前記制御部によって、画像形成装置10における印刷モードが前記封筒印刷モードに設定されるか、又は前記通常印刷モードに設定されるかによって、加圧機構50の動作が異なる。
まず、画像形成装置10における印刷モードが前記封筒印刷モードに設定された場合の動作について説明する。なお、説明の便宜状、図9に示されるように、バネ押圧部材75が第4位置でロック機構83によって保持されているものとする。この場合、前記制御部は、図10に示されるように、前記モーターを回転制御して、入力ギヤ72の非噛合部74と半円ギヤ68の歯部69とが対面する位置まで入力ギヤ72を回動させる。このとき、ロック解除機構94のカム95が回動して、その鉤部95Bがロックアーム85の突起90を押圧する。これにより、ロックアーム85は、圧縮コイルバネ86のバネ力に抗して、爪88が切欠79に入り込んだ前記保持位置から爪88が切欠79から抜け出て前記解除位置に姿勢変化する。これにより、ロック機構83によるバネ押圧部材75の保持が解除されて、バネ押圧部材75はトーションバネ58のバネ力を受けて前記第4位置から前記第3位置まで自動的に回動する。つまり、バネ押圧部材75が第3位置に配置される。このため、トーションバネ58は前記第1ねじり位置(図6参照)に配置される。このとき、トーションバネ58は、リンクプレート54を矢印27の方向へ力F1で付勢することにより、加熱ローラー38と加圧ローラー39との間に生じる圧接力が通常値(圧力P2)よりも小さい圧力P1となる。
次に、画像形成装置10における印刷モードが前記通常印刷モードに設定された場合の動作について説明する。なお、説明の便宜状、バネ押圧部材75が第3位置(図6参照)に配置されているものとする。この場合、前記制御部は、図7に示されるように、前記モーターを回転制御して、入力ギヤ72を矢印29の方向へ回動させる。これにより、入力ギヤ72の歯部73と半円ギヤ68の歯部69とが噛み合って、前記モーターの回転駆動力が入力ギヤ72を介して半円ギヤ68に伝達される。この回転駆動力を受けて、半円ギヤ68は矢印30の方向へ回動し、それにより、バネ押圧部材75も同方向へ回動する。このとき、トーションバネ58のアーム60が係合片78によって押されて、矢印28の方向へ回動される。これにより、トーションバネ58はバネ力が増大する方向へ圧縮される。なお、図7及び図8に示されるように、入力ギヤ72が回動されることにより、ベルト駆動部96(図5参照)を介して前記モーターの回転駆動力がカム95に伝達されるため、カム95も矢印31の方向へ回動する。
更に押圧部材75が矢印30の方向へ回動されて、前記第3位置から前記第4位置(図9に示される位置)に到達すると、ロック機構83によって、ロックアーム85の爪88がバネ押圧部材75の切欠79に入り込む。これにより、押圧部材75は、矢印30とは反対の矢印26の方向へ回動することが制止される。つまり、押圧部材75は、矢印26の方向へ回動できなくなる。本実施形態では、爪88が切欠79に入り込んだタイミングから少し遅れたタイミングで、入力ギヤ72の歯部73が半円ギヤ68の歯部69から離脱するように、バネ押圧部材75、半円ギヤ68及び入力ギヤ72が設計されている。前記制御部は、入力ギヤ72の歯部73が半円ギヤ68の歯部69から離脱して、非噛合部74と歯部69とが対面した状態で、入力ギヤ72の回動を停止する。このとき、トーションバネ58は、そのバネ力によって矢印26の方向へバネ押圧部材75を回動させようとするが、ロック機構83によってバネ押圧部材75が前記第4位置に保持されている。このとき、トーションバネ58は、リンクプレート54を矢印27の方向へ力F2(>F1)で付勢することにより、加熱ローラー38と加圧ローラー39との間に生じる圧接力が通常値である圧力P2(>P1)となる。
このように、上述の実施形態の画像形成装置10では、トーションバネ58を利用した加圧機構50が設けられているため、圧縮コイルバネを用いた従来の加圧装置に比べて、バネの動作範囲を小さくすることができる。その結果、加圧機構50の内部スペースを省減させることができる。これにより、加圧機構50及びそれを含む定着装置18及び画像形成装置10をコンパクトにすることができる。
また、加圧機構50では、リンクプレート54を介して支軸52の周りを回動可能なように加圧ローラー39を支持する機構が採用されているため、トーションバネ58のバネ力を確実に、しかも機械的ロスが少なく低ストレスで加圧ローラー39に伝達することができる。
また、加圧機構50には圧力調整機構67が設けられているものの、1つのトーションバネ58だけで加熱ローラー38と加圧ローラー39との圧接力を調整可能である。
また、入力ギヤ72からトーションバネ58を経て加圧ローラー39に至る回転駆動力の駆動伝達が直線運動に変換されることなく実現されるため、駆動伝達における機械的損失を抑えることができる。
また、加圧機構50にストッパー63及びロック機構83が設けられているため、入力ギヤ72に回転駆動力を伝達するモーターに停止トルクがなくても、バネ押圧部材75を前記第3位置又は前記第4位置に保持することができる。
また、加圧機構50にロック解除機構94が設けられているため、ロック機構83による前記第4位置での保持が解除可能となり、この保持が解除されることにより、トーションバネ58のバネ力によってバネ押圧部材75が前記第4位置から前記第3位置へ向けて自動的に回動可能となる。
また、ロック解除機構94において、カム95がベルト駆動部96によって回動されるため、複数のモーターを設けることなく、一つのモーターでバネ押圧部材75とカム95とを回動させることができる。
10:画像形成装置
12:スキャナー
14:画像形成部
18:定着装置
38:加熱ローラー
39:加圧ローラー
50:加圧機構
54:リンクプレート
58:トーションバネ
67:圧力調整機構
68:半円ギヤ
69:歯部
72:入力ギヤ
73:歯部
74:非噛合部
75:バネ押圧部材
83:ロック機構
85:ロックアーム
86:圧縮コイルバネ
94:ロック解除機構
95:カム
96:ベルト駆動部
12:スキャナー
14:画像形成部
18:定着装置
38:加熱ローラー
39:加圧ローラー
50:加圧機構
54:リンクプレート
58:トーションバネ
67:圧力調整機構
68:半円ギヤ
69:歯部
72:入力ギヤ
73:歯部
74:非噛合部
75:バネ押圧部材
83:ロック機構
85:ロックアーム
86:圧縮コイルバネ
94:ロック解除機構
95:カム
96:ベルト駆動部
Claims (13)
- 第1回転体と第2回転体との間で所定の圧力で挟持される被転写材に画像を転写する定着装置に適用される加圧装置であって、
前記第1回転体に当接する第1位置と前記第1回転体から離間する第2位置との間で前記第2回転体を支持する支持部材と、
コイルの中心線が前記第1回転体及び前記第2回転体の回転軸に平行となるように設けられ、前記第2回転体を前記第1位置側へ付勢して前記第1回転体と前記第2回転体との間に圧接力を生じさせるねじりコイルバネと、を具備する加圧装置。 - 前記支持部材は、一方端側が前記第1回転体の回転軸に平行な軸心を中心に回動可能に支持され、他方端側が前記第2回転体を回動可能に支持する板状部材であり、
前記ねじりコイルバネは、前記支持部材に付勢力を付与することにより前記第2回転体を前記第1位置側へ付勢するものである請求項1に記載の加圧装置。 - 前記第1回転体と前記第2回転体との間に生じる圧接力が予め定められた第1圧力となる第1ねじり位置と、前記第1圧力よりも大きい第2圧力となる第2ねじり位置との間で前記ねじりコイルバネを姿勢変化させることにより、前記圧接力を調整する調整機構を更に備える請求項1又は2に記載の加圧装置。
- 前記調整機構は、
前記ねじりコイルバネの一方のアームを係止しつつ前記コイルの周方向へ移動可能に支持され、前記ねじりコイルバネが前記第1ねじり位置となる第3位置と前記ねじりコイルバネが前記第2ねじり位置となる第4位置との間で移動する移動部材と、
所定の駆動源から前記ねじりコイルバネの周方向の回転トルクを前記移動部材に伝達する伝達部材と、を有する請求項3に記載の加圧装置。 - 前記移動部材は、前記コイルの中心線の周りを回動可能に支持され、外周面に歯が形成された第1噛合部と、側面に前記ねじりコイルバネの一方のアームを係止する係止部とを有するものであり、
前記伝達部材は、前記駆動源の出力軸に連結され、前記第1噛合部に噛合される第2噛合部を有するものである請求項4に記載の加圧装置。 - 前記移動部材を前記第3位置で保持する第1保持部材と、
前記移動部材を前記第4位置で保持する第2保持部材と、を更に有する請求項4又は5に記載の加圧装置。 - 前記第2保持部材による前記第4位置での前記移動部材の保持を解除する解除機構を更に備える請求項6に記載の加圧装置。
- 前記第2保持部材は、
前記移動部材を前記第4位置で保持する第5位置と前記第4位置における前記移動部材の保持が解除される第6位置との間で姿勢変化可能なアーム部材と、
前記アーム部材を前記第5位置側へ付勢する弾性部材と、を有し、
前記解除機構は、所定の駆動力を得て前記弾性部材の付勢力に抗して前記アーム部材を前記第5位置から前記第6位置へ姿勢変化させるものである請求項7に記載の加圧装置。 - 前記解除機構は、
前記アーム部材を前記第5位置から前記第6位置へ姿勢変化させるカムと、
前記駆動源からの回転トルクを前記カムに伝達する駆動伝達機構と、を有する請求項8に記載の加圧装置。 - 前記伝達部材は、前記第1噛合部と噛合しない非噛合部を有し、
前記駆動伝達機構は、前記第1噛合部と前記第2噛合部とが噛合していないときに、前記アーム部材を前記第5位置から前記第6位置へ姿勢変化させる駆動力を前記カムに伝達するものである請求項9に記載の加圧装置。 - 当該加圧装置を有する画像形成装置が袋状の被転写材に画像を印刷するための第1印刷モードと前記袋状の被転写材以外の被転写材に画像を印刷するための第2印刷モードとに切り替え可能に構成されている場合に、前記ねじりコイルバネは、前記第1制御モードのときに前記第1ねじり位置に配置され、前記第2制御モードのときに前記第2ねじり位置に配置される請求項3から10のいずれかに記載の加圧装置。
- 請求項1から11のいずれかに記載の加圧装置を備え、第1回転体と第2回転体との間で被転写材に所定の圧力で挟持しつつ加熱して該被転写材に画像を定着させる定着装置。
- 請求項12に記載の定着装置を備えた画像形成装置。
Priority Applications (1)
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JP2012010968A JP2013148815A (ja) | 2012-01-23 | 2012-01-23 | 加圧装置、定着装置、画像形成装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018010120A (ja) * | 2016-07-13 | 2018-01-18 | キヤノン株式会社 | 画像加熱装置 |
-
2012
- 2012-01-23 JP JP2012010968A patent/JP2013148815A/ja active Pending
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