JP2013147618A - 精製ジャトロファ油の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ジャトロファ種子の搾油に含まれるホルボールエステル量をより簡便かつ効率的に低減させることができる精製ジャトロファ油の製造方法を提供する。
【解決手段】ジャトロファ種子を粉砕し、親水性有機溶媒中でスラリーとし、直接又は前記親水性有機溶媒を少なくとも1回交換し、スラリー洗浄を行うスラリー化工程と、前記スラリーを圧搾して搾油する搾油工程と、搾油されたジャトロファ油と前記親水性有機溶媒とを分離する分液工程とを経ることにより、精製ジャトロファ油を得る。
【選択図】なし

Description

本発明は、ジャトロファ種子からホルボールエステルを簡便かつ効率的に分離することができる精製ジャトロファ油の製造方法に関する。
ジャトロファ(ナンヨウアブラギリ)は、トウダイグサ科の落葉低木であり、干ばつに強く、酸性土壌や痩せた土地でも育ち、害虫にも強く、成長が早いという特長を有しているため、荒地の緑化に適している。その上、種子から採取される油は、バイオディーゼル原料として利用することができ、作付面積当たりの採油量はアブラヤシに次いで多いことから、近年、注目されており、東南アジア、インド、アフリカ等の食用作物の耕作には不向きな土地で、大規模な栽培が行われている。
一方で、ジャトロファは、毒性を有しているため、食用にはならない。特に、ジャトロファ種子から採取される油には、発がん性物質とされるホルボールエステルが含まれており、非食用であっても、このホルボールエステルは忌避されており、バイオディーゼル原料とする場合においても、このホルボールエステルを除去し、高品質の精製油とすることが求められている。さらに、ホルボールエステルを含む搾油粕は、飼料に利用することもできず、搾油粕の処理についても問題となっていた。
ジャトロファ油の精製方法としては、例えば、特許文献1に、有機溶媒により抽出した油を活性炭等の吸着剤で処理することが記載されている。
また、特許文献2には、ジャトロファ油と、ジャトロファ油の酸価に対して1.0当量以上のアルカリ水溶液とを混合することにより精製する方法が開示されている。
また、ジャトロファ油の搾油粕を4倍量のメタノール又は90%エタノールで4〜5回抽出することにより、ホルボールエステルはほぼ完全に抽出されることが知られている(非特許文献1参照)。
特開平6−239719号公報 特開2010−209177号公報
J.Microbiol. Biotechnol.(2010),20(2),319-324
しかしながら、特許文献1に記載されているような有機溶媒による抽出法は、有機溶媒の留去及び処理にコストを要する。また、特許文献2に記載された方法は、水溶液との混合工程がバッチ式であり、作業工程フローが簡便であるとは言えない。
さらに、上記特許文献1,2に記載された方法はいずれも、搾油からの精製方法であり、原料種子や搾油前の工程でホルボールエステルを除去することについては何ら記載されていない。
なお、非特許文献1に記載されたようなホルボールエステルのアルコール抽出は、現状においては、ジャトロファ油の油分の精製方法における工程として適用された例はない。
したがって、ジャトロファ油の精製においては、ジャトロファ種子の搾油に含まれるホルボールエステルをより簡便に効率的に除去することができる方法が望まれる。
本発明は、上記技術的課題を解決するためになされたものであり、ジャトロファ種子の搾油に含まれるホルボールエステル量をより簡便かつ効率的に低減させることができる精製ジャトロファ油の製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明に係る精製ジャトロファ油の製造方法は、ジャトロファ種子を粉砕し、親水性有機溶媒中でスラリーとするスラリー化工程と、前記スラリーを圧搾して搾油する搾油工程と、搾油されたジャトロファ油と前記親水性有機溶媒とを分離する分液工程を備えていることを特徴とする。
このように、親水性有機溶媒を用いて、粉砕した種子をスラリー化させてから搾油することにより、精製工程の簡略化又は省略することができ、簡便かつ効率的に搾油中のホルボールエステル量とともに遊離脂肪酸量を効果的に低減させることができる。
前記スラリー化工程においては、親水性有機溶媒を少なくとも1回交換し、スラリー洗浄を行うことが好ましい。
このようなスラリー洗浄により、原料ジャトロファ種子に含まれるホルボールエステルの除去効果を高めることができる。
また、前記分液工程の後、前記搾油ジャトロファ油を入れた容器の底部から親水性有機溶媒の液滴を送入し、該液滴での連続抽出により前記搾油ジャトロファ油を精製する液滴抽出工程を備えていることが好ましい。
このような液滴抽出法は、前記搾油ジャトロファ油のさらなる精製方法として好適な方法である。
上記製造方法において用いられる親水性有機溶媒は、ホルボールエステルの抽出及びジャトロファ油との分液の観点から、メタノール、エタノール、アセトニトリル、イソプロパノール、ブタノール及びアセトンのうちのいずれか又は2種以上の混合溶媒が好適に用いられる。
本発明に係る製造方法によれば、ジャトロファ種子の搾油に含まれるホルボールエステル量をより簡便かつ効率的に低減させることができるとともに、遊離脂肪酸量も低減させることができる。
したがって、本発明に係る製造方法により得られた精製ジャトロファ油は、ホルボールエステルの含有量が低く、酸価も抑制されているため、高品質のバイオディーゼル原料のほか、様々な油脂製品に好適に利用することができる。
また、本発明に係る製造方法によれば、搾油粕や製造工程において使用された溶媒を再利用することができるため、資源の有効活用が図られ、ジャトロファ油の製造原価の低廉化につながるという利点も有している。
以下、本発明について、詳細に説明する。
本発明に係る精製ジャトロファ油の製造方法は、少なくとも、ジャトロファ種子のスラリー化工程、搾油工程及び分液工程を経るものであり、必要に応じて適宜、他の工程を組み合わせてもよい。以下、各工程を説明する。
前記スラリー化工程においては、粉砕したジャトロファ種子を親水性有機溶媒によりスラリーとする。
具体的には、ジャトロファ種子に対して10質量%以上、好ましくは、50〜200質量%の親水性有機溶媒を加えて浸漬させた後、ミキサー又は石臼等を用いてジャトロファ種子を粉砕し、混合してスラリーとする。あるいはまた、予め粉砕したジャトロファ種子を親水性有機溶媒と混合してスラリーとしてもよい。
このように、粉砕した種子を親水性有機溶媒でスラリー化させてから搾油することにより、搾油中のホルボールエステル量を低減化することができるため、簡便かつ効率的な精製が可能となり、また、遊離脂肪酸量も低減させることができる。
ジャトロファ種子中の油分は、胚乳に多く含まれ、また、殻は硬いため、予め殻を剥いて胚乳部分のみを用いる方が粉砕しやすく、作業効率もよいため好ましい。また、粉砕片は、粒経が細かいほど抽出効率が高いが、後の搾油工程において用いる圧搾機のフィルターにより分離回収可能なサイズとする必要がある。
前記スラリー化工程において得られたスラリーを、そのまま直接圧搾しても、搾油中のホルボールエステル量の低減化及び搾油効率の向上の効果が得られるが、前記スラリー化工程においては、好ましくは、親水性有機溶媒を少なくとも1回交換し、スラリー洗浄を行う。
具体的には、スラリーを静置して、分離した親水性有機溶媒層を除去し、新たな親水性有機溶媒を加えて再び撹拌混合し、これを1回又は複数回繰り返し、ジャトロファ種子の粉砕片を洗浄する。このスラリーの溶媒交換は、バッチ方式又はカラム方式のいずれの方法で行ってもよい。
このように複数回のスラリー洗浄を行うことにより、原料ジャトロファ種子に含まれるホルボールエステルが親水性有機溶媒に効果的に抽出され、除去効果が高まるため、後の分液工程後に、再度精製を行わなくても、高品質のジャトロファ油を得ることができる。
前記親水性有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、アセトニトリル、イソプロパノール、ブタノール、アセトン等を用いることができる。これらの溶媒は、ホルボールエステルのみならず、遊離脂肪酸やサポニン等の夾雑物を溶解させることができ、有機溶媒であってもジャトロファ油と均一に溶け合うことはなく、静置しておくと分離する。
したがって、親水性有機溶媒を用いれば、ジャトロファ種子に含まれるホルボールエステル量を低減させることができるのみならず、同時に遊離脂肪酸量も効果的に低減させることができる。
また、溶媒への抽出物の選択性を持たせるために、前記親水性有機溶媒を含水溶媒(高濃度水溶液)として用いることもできるが、この場合、搾油効率は若干劣る。なお、親水性有機溶媒の比重がジャトロファ油の比重よりも小さくなるように留意する必要がある。
なお、ジャトロファ油は、バイオディーゼル原料に利用される場合は、エステル交換反応によりメチルエルテルに変換される。精製ジャトロファ油は、不純物が含まれていないことが望ましいが、本発明において、前記親水性有機溶媒としてメタノールを用いれば、多少残留していても、メタノールは前記エステル交換反応の原料であるため問題とならず、むしろ、バイオディーゼル製造プラントにおいて、過剰メタノールの蒸留回収を同時に行うことができるため好ましい。
次の搾油工程においては、前記スラリーを圧搾して搾油する。
具体的には、ジャトロファ種子のスラリーを搾油機の圧搾部に投入する。その際、過剰の溶媒は、圧搾前に予め分離回収しておいてもよい。
溶媒とともに圧搾部に充填することにより、隙間をできるだけ少なく、精密充填することが可能となり、圧搾のための圧力が無駄なく均一に作用し、溶媒を用いることなく直接搾油する場合に比べて、搾油効率を50%以上向上させることができる。また、ジャトロファ種子中に親水性有機溶媒が浸透しているため、該種子の組織内の油分が溶出しやすくなり、搾油粕中に残留する油分を少なくすることができる。
さらに、本発明においては、圧搾時の加温処理を行う必要がなく、油分の熱による変質を生じることがない。なお、求められる油の品質によっては、搾油効率をより高めるために、使用する溶媒の沸点以下の温度であれば加温してもよい。
また、前記スラリー化工程において、ジャトロファ種子中のホルボールエステル等の有害物質が親水性有機溶媒に抽出され、搾油粕中の有害物質の残留量は低減されているため、該搾油粕は、そのまま肥料や家畜飼料に利用することができる。
このように、搾油粕の有効活用も可能となれば、ジャトロファ油の製造原価の低廉化を図ることができる。
次に、分液工程においては、前記搾油工程において搾油して得られたジャトロファ油と前記親水性有機溶媒とを分離する。
搾油されたジャトロファ油は、タンクに入れて静置しておくと、親水性有機溶媒層とジャトロファ油層に分離する。分離を促進させるために、水、又は、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム等の炭酸塩、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸二水素アンモニウム、リン酸三ナトリウム、リン酸三カリウム等のリン酸塩のいずれか1種又は複数の塩類溶液を添加したり、遠心力を利用して分離したりしてもよい。ただし、親水性有機溶媒層の比重がジャトロファ油の比重よりも小さくなるように留意する必要がある。
このようにすることにより、搾油ジャトロファ油と、ホルボールエステル等の有害物質を含む親水性有機溶媒層とを分液することができ、ジャトロファ油を精製することができる。
前記分液工程の後、親水性有機溶媒と分離された搾油ジャトロファ油をさらに精製する場合には、前記搾油ジャトロファ油を入れた容器の底部から親水性有機溶媒の液滴を送入し、該液滴での連続抽出を行う液滴抽出工程を経ることが好ましい。
具体的には、搾油ジャトロファ油を充填したタンクの底部に、微細な穴の開いたパイプ又はガラスフィルター等の液滴送入装置を設けて、親水性有機溶媒を液滴として送入する。送入された親水性有機溶媒は、ジャトロファ油よりも比重が小さいため、タンク内のジャトロファ油中を上昇する。その間に、ジャトロファ油に含まれているホルボールエステル等の有害物質は、親水性有機溶媒の液滴に抽出される。連続的に上昇する液滴は、タンク上部からオーバーフローさせて分離する。このような液滴抽出の処理時間は、分離された溶媒中に含まれる有害物質濃度をモニターすることにより、適宜決定される。
前記液滴抽出工程において用いられる親水性有機溶媒は、前記スラリー化工程において用いたものと同様のものを用いることができ、また、抽出効率を高めるために、必要に応じて、前記分液工程と同様に水又は塩類溶液を添加してもよい。
前記分液工程及び液滴抽出工程において分離された親水性有機溶媒は、蒸留して回収し、再利用することができる。また、蒸留残渣には、抗HIVや抗がん活性物質が含まれており、創薬原料や機能性食品原料としての利用も期待される。
なお、前記液滴抽出工程は、ジャトロファ油よりも比重が大きい、水又は塩を含む水溶液を用いて、搾油ジャトロファ油の上方から水又は塩を含む水溶液を油面に滴下して、ジャトロファ油中を液滴が下降することにより、有害物質の抽出を行うこともできる。
上記のようにして得られる精製ジャトロファ油は、ジャトロファ油及び搾油粕の有効活用の観点から、原料ジャトロファ種子に含まれるホルボールエステルの80%以上が除去されていることが好ましく、85%以上が抽出除去されていることがより好ましい。
ジャトロファ油中のホルボールエステルの含有量の測定方法は、特に限定されるものではないが、例えば、Industrial Crops and Products 12 (2000) pp.111-118に記載された方法により行うことができる。具体的には、ジャトロファ油にメタノールを添加して撹拌した後、遠心分離し、その上澄みを分析試料とし、TPA(12−O−テトラデカノイルホルボール−13−アセタート)のメタノール溶液を標準試料として、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)にて定量分析することにより、ホルボールエステルの含有量を測定することができる。
また、精製ジャトロファ油の酸価は、高品質と言えるためには、2.0以下であることが好ましく、0.5以下であることがより好ましい。
酸価は、油脂1gに含まれている遊離脂肪酸を中和するのに必要な水酸化カリウムのmg数で表され、遊離脂肪酸含有量の指標となる。酸価の測定方法も、特に限定されるものではなく、例えば、基準油脂分析試験法2.3.1−1996(酸価)に規定された方法により行うことができる。
なお、本発明に係る製造方法のような精製プロセスは、食用油、特に、ゴマ油やオリーブ油のように、搾油後さらに精製を行わない高価な油の製造に適用することも可能である。これにより、搾油効率を向上させることができ、また、加温処理を要しないため、油の変質防止を図ることができる点でも有利である。
以下、本発明を実施例に基づき、より具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
ジャトロファ種子の殻を剥き、胚乳部をコーヒーミルで粉砕したもの10gにメタノール10mlを加えて撹拌し、スラリーとして一晩浸漬した後、搾油機(CHS−01;創作機械工房)を用いて搾油した。
[実施例2]
実施例1において、一晩メタノールに浸漬したジャトロファ種子を取り出し、10mlのメタノールを加えて1回撹拌洗浄した後、搾油機を用いて搾油した。
[実施例3]
実施例2において、1回撹拌洗浄したジャトロファ種子を、10mlのメタノールを加えて、もう1回撹拌洗浄した後、搾油機を用いて搾油した。
[実施例4]
実施例1において用いたメタノール量を20mlとして、それ以外は実施例1と同様にして搾油した。
[実施例5〜7]
実施例1において用いたメタノールを、エタノール、80%エタノール水溶液、90%アセトニトリル水溶液にそれぞれ変えて、それ以外は実施例1と同様にして搾油した。
[比較例1]
ジャトロファ種子の殻を剥き、胚乳部をコーヒーミルで粉砕してそのまま、搾油した。
上記実施例及び比較例で得られた各ジャトロファ油について、以下のような方法により、搾油量、揮発量、酸価及びホルボールエステル量を測定した。これらの結果を表1に示す。なお、未測定のものについては、「−」と表記した。
(1)搾油量
搾油液を3000rpmで10分間遠心し、下層のジャトロファ油の体積を測定した値である。
(2)揮発量は、搾油して得られたジャトロファ油1gを精秤し、110℃で90分間加熱して減少した質量の割合で示した。
(3)酸価
ジャトロファ油に含まれる遊離脂肪酸量の指標として、搾油して得られたジャトロファ油1gに、約10mlのエタノールを加え、0.1mol/l水酸化カリウム標準液を用いてフェノールフタレイン指示薬で中和滴定を行い、ジャトロファ油1g当たりの中和に必要な水酸化カリウムの質量(mg)を求めた。
(4)ホルボールエステル量
搾油して得られたジャトロファ油1gとメタノール1mlをと撹拌混合して室温にて一晩置き、3000rpmで10分間遠心した後、上層(メタノール層)をHPLCにてホルボールエステルの定量分析を行った。
HPLC分析条件は、以下のとおりである。
使用カラム:Inertsil ODS−4
(5μm、内径4.6mm、長さ150mm;GLサイエンス社製)
移動相 :アセトニトリル:水=8/2(V/V)
流量 :1.0ml/min
カラム温度:40℃
検出波長 :280nm
注入量 :20μl
表1においては、未処理のジャトロファ種子から搾油したジャトロファ油(比較例1)に含まれるホルボールエステル量を100とした場合の相対値で示した。
Figure 2013147618
表1に示した結果から、粉砕したジャトロファ種子を水溶性有機溶媒によりスラリー化させることにより、搾油して得られたジャトロファ油中のホルボールエステル量を低減させることができることが認められた。
また、スラリー化することにより種子の組織も軟らかくなり、未処理の場合に比べて3倍近くまで搾油効率が増大することが認められた。
特に、メタノールスラリーとした後、さらにメタノールで2回洗浄することにより、ホルボールエステル量とともに、遊離脂肪酸量も効果的に低減させることができた。
[実施例8](液滴抽出法による精製)
実施例1で得られたジャトロファ油(粗製ジャトロファ油)6mlを、内径7.6mm、長さ150mm、容量6.8ml)の空カラムに充填し、下端からメタノールを0.5ml/minで液滴状に送入し、上端からオーバーフローする抽出液を分取して、各分画におけるホルボールエステル濃度をHPLCにより測定した。
液滴メタノールを粗製ジャトロファ油の2倍量流入させた時点でホルボールエステル含有量の2/3が抽出され、5倍量流入させた時点でのホルボールエステルの濃度は、処理前のジャトロファ油の1/10、8倍量流入させた時点では1/26であった。
このことから、粗製ジャトロファ油は、2倍量程度のメタノールを用いた液滴抽出法により、十分に精製することができることが認められた。

Claims (4)

  1. ジャトロファ種子を粉砕し、親水性有機溶媒中でスラリーとするスラリー化工程と、前記スラリーを圧搾して搾油する搾油工程と、搾油されたジャトロファ油と前記親水性有機溶媒とを分離する分液工程を備えていることを特徴とする精製ジャトロファ油の製造方法。
  2. 前記スラリー化工程において、親水性有機溶媒を少なくとも1回交換し、スラリー洗浄を行うことを特徴とする請求項1に記載の精製ジャトロファ油の製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載された分液工程の後、前記搾油ジャトロファ油を入れた容器の底部から親水性有機溶媒の液滴を送入し、該液滴での連続抽出により前記搾油ジャトロファ油を精製する液滴抽出工程を備えていることを特徴とする精製ジャトロファ油の製造方法。
  4. 前記親水性有機溶媒が、メタノール、エタノール、アセトニトリル、イソプロパノール、ブタノール及びアセトンのうちのいずれか又は2種以上の混合溶媒であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の精製ジャトロファ油の製造方法。
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