JP2013147365A - アパタイト型Ge−La酸化物の合成方法 - Google Patents

アパタイト型Ge−La酸化物の合成方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2013147365A
JP2013147365A JP2012007659A JP2012007659A JP2013147365A JP 2013147365 A JP2013147365 A JP 2013147365A JP 2012007659 A JP2012007659 A JP 2012007659A JP 2012007659 A JP2012007659 A JP 2012007659A JP 2013147365 A JP2013147365 A JP 2013147365A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aqueous solution
solution
apatite
mixed
mixed aqueous
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012007659A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5900882B2 (ja
Inventor
Kiyoshi Kobayashi
清 小林
Shota Kitajima
将太 北嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
National Institute for Materials Science
Original Assignee
National Institute for Materials Science
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by National Institute for Materials Science filed Critical National Institute for Materials Science
Priority to JP2012007659A priority Critical patent/JP5900882B2/ja
Publication of JP2013147365A publication Critical patent/JP2013147365A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5900882B2 publication Critical patent/JP5900882B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Abstract

【課題】本発明は、濾過工程を必要とせず、高濃度のGe−La水溶液を利用でき、低温合成可能なアパタイト型Ge−La酸化物の合成方法を提供することを課題とする。
【解決手段】有機酸及びアンモニアを含む水溶液中に、有機酸に含まれているカルボキシル基のモル量に対してGe(+4価)とLa(+3価)からなる金属の総価数モル量が0.8倍となるように溶解し、水溶液のpHが1.2以上1.6以下となるように調整して、Ge及びLaを均一に分散させた混合水溶液を調製する混合水溶液調製工程S1と、前記混合水溶液を130℃以下の温度で加熱してゲルを形成し、前記ゲルをアモルファス前駆体からの結晶成長開始温度以下の温度で加熱してアモルファス前駆体を形成した後、前記アモルファス前駆体を前記結晶成長開始温度以上1100℃以下の温度で加熱する混合水溶液加熱工程S2と、を有するアパタイト型Ge−La酸化物の合成方法を用いることによって課題を解決できる。
【選択図】図2

Description

本発明は、アパタイト型Ge−La酸化物の合成方法に関するものである。
アパタイト型Ge−La酸化物(アパタイト型ランタン・ゲルマニウム酸化物)は酸化物イオン伝導体として用いることができ、固体酸化物燃料電池、酸素濃度検出センサー等に応用できるので、電池産業、センサー産業等において注目されている。そのため、簡単なプロセスでアパタイト型Ge−La酸化物を合成する方法が探索されている。
従来のGeを含む複合酸化物の低温合成方法は、低濃度の水溶液または有機溶媒を利用している。
非特許文献1は、“Synthesis of BiGe12 ceramic scintillators by the polymetric precursor method”に関するものである。非特許文献1のExperimental(p.538)には、「ビスマス、ゲルマニウム、クエン酸とエチレングリコールを含む水溶液の分解からのビスマス・ゲルマニウム化合物合成」が記載されている。「ランタン・ゲルマニウム酸化物の合成」について記載はない。二酸化ゲルマニウム濃度が約0.05mol/Lと非常に低濃度での合成である。
非特許文献2は、“Synthesis and characterization of Al3+−doped La9.33Ge26 intermediate temperature electrolyte for SOFCs”に関するものである。非特許文献2のExperimental(p.50)には、「塩化ゲルマニウム、硝酸ランタン、クエン酸、エチレンジアミン4酢酸(EDTA)、硝酸アンモニウム、エタノール溶媒を用いた燃焼合成方法」が記載されている。「水溶液からの合成」について記載はない。
非特許文献3は、“Synthesis and characterization of (Mg,Al)−doped apatite−type lanthanum germanate”に関するものである。非特許文献3には、「二酸化ゲルマニウムと二酸化ランタンを原料とする固相反応法による合成」が記載されている。合成温度は1250℃と高温である。
本研究者は、簡単なプロセスでアパタイト型Ge−La酸化物を合成する方法について検討し、ゲルマニウムと他の硝酸塩形成金属を含む均質水溶液の調整に硝酸を用いた「硝酸塩形成可能金属及びGeの酸化物の製造法」を発明した。しかし、この製造法は、アンモニア添加による沈殿物製造、濾過・洗浄・乾燥過程を必要とし、製造工程が煩雑であるという問題があった。また、1000℃という高温に加熱して合成する必要があった。また、条件によっては1000℃で不純物析出が生じるという問題もあった。
F.Alexsandra,A.de Jesus et al,J.Therm.Anal.Calorim.,100(2010)19/06/2009 G.Cuijing,C.Tongxiiang et al.,Mater.Sci & Eng.B.,171(2010)07/03/2010 H.Zhang,F.Li et al.,Solid State Ioncis,179(2008)21/02/1998
本発明は、濾過工程を必要とせず、高濃度のGe−La水溶液を利用でき、低温合成可能なアパタイト型Ge−La酸化物の合成方法を提供することを課題とする。
本発明者は、上記問題を解消すべく試行錯誤し、「硝酸塩形成可能金属及びGeの酸化物の製造法」で検討していない錯体形成有機酸を用いる構成に想到した。そして、二酸化ゲルマニウムのアンモニウム塩を利用することにより1.5mol/L以上の高濃度の水溶液を利用し、溶液内での析出物生成と濾過・洗浄・乾燥過程が不要で、その水溶液および前駆体の低温での加熱過程のみで簡易に均質性が高く、不純物を析出させることがなく、アパタイト型Ge−La酸化物を合成できることを発見するとともに、セラミックス構成組成(La:Ge=9.67:6)が一定であるにも関わらず、溶液条件により、加熱後に所望のアパタイト型ランタン・ゲルマニウム酸化物単相が得られる条件が限られていることを見出して、本発明を完成した。
本発明は、以下の構成を有する。
(1)有機酸及びアンモニアを含む水溶液中に、Ge又はGe化合物及びLa又はLa化合物を、前記有機酸に含まれているカルボキシル基のモル量に対してGe(+4価)とLa(+3価)からなる金属の総価数モル量が0.8倍となるように溶解し、更に水溶液のpHが1.2以上1.6以下となるように調整して、Ge及びLaを均一に分散させた混合水溶液を調製する混合水溶液調製工程と、前記混合水溶液を130℃以下の温度で加熱してゲルを形成してから、前記ゲルをアモルファス前駆体からの結晶成長開始温度以下の温度で加熱してアモルファス前駆体を形成した後、前記アモルファス前駆体を前記結晶成長開始温度以上1100℃以下の温度で加熱する混合水溶液加熱工程と、を有することを特徴とするアパタイト型Ge−La酸化物の合成方法。
(2)前記有機酸がカルボキシル基(COOH)を有する錯体形成有機酸であることを特徴とする(1)に記載のアパタイト型Ge−La酸化物の合成方法。
(3)前記カルボキシル基を有する錯体形成有機酸がクエン酸、酢酸、リンゴ酸、酒石酸、エチレンジアミン4酢酸、グリシン、サリチル酸の群から選択される1以上の有機酸であることを特徴とする(2)に記載のアパタイト型Ge−La酸化物の合成方法。
(4)前記混合水溶液調製工程で、二酸化ゲルマニウムを溶解したアンモニア水溶液と、硝酸ランタンを溶解したクエン酸水溶液とを、クエン酸に含まれているカルボキシル基のモル量に対してGe(+4価)とLa(+3価)からなる金属の総価数モル量が0.8倍となるように混合して、更に水溶液のpHが1.2以上1.6以下となるように調整して、混合水溶液を調製することを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載のアパタイト型Ge−La酸化物の合成方法。
(5)前記混合水溶液調製工程で、二酸化ゲルマニウムを溶解し、クエン酸を添加したアンモニア水溶液と、硝酸ランタンの水溶液とを、クエン酸に含まれているカルボキシル基のモル量に対してGe(+4価)とLa(+3価)からなる金属の総価数モル量が0.8倍となるように混合して、更に水溶液のpHが1.2以上1.6以下となるように調整して、混合水溶液を調製することを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載のアパタイト型Ge−La酸化物の合成方法。
(6)前記混合水溶液調製工程で、二酸化ゲルマニウムを溶解したアンモニア水溶液と、硝酸ランタン水溶液とを混合して白濁溶液を調整し、前記白濁溶液を希釈硝酸で溶解してから、Ge(+4価)とLa(+3価)からなる金属の総価数モル量の1.25倍(1/0.8倍)のカルボキシル基モル量に相当するモル量のクエン酸を溶解し、アンモニアでpHを1.2以上1.6以下に調整した混合水溶液を調製することを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載のアパタイト型Ge−La酸化物の合成方法。
(7)前記混合水溶液調製工程で、二酸化ゲルマニウムを溶解したアンモニア水溶液と、硝酸ランタン水溶液とを混合して白濁溶液を調整し、前記白濁溶液に、Ge(+4価)とLa(+3価)からなる金属の総価数モル量の1.25倍(1/0.8倍)のカルボキシル基モル量に相当するモル量のクエン酸を溶解し、アンモニアでpHを1.2以上1.6以下に調整した混合水溶液を調製することを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載のアパタイト型Ge−La酸化物の合成方法。
本発明のアパタイト型Ge−La酸化物の合成方法は、有機酸及びアンモニアを含む水溶液中に、Ge又はGe化合物及びLa又はLa化合物を、前記有機酸に含まれているカルボキシル基のモル量に対してGe(+4価)とLa(+3価)からなる金属の総価数モル量が0.8倍となるように溶解し、更に水溶液のpHが1.2以上1.6以下となるように調整して、Ge及びLaを均一に分散させた混合水溶液を調製する混合水溶液調製工程と、前記混合水溶液を130℃以下の温度で加熱してゲルを形成してから、前記ゲルをアモルファス前駆体からの結晶成長開始温度以下の温度で加熱してアモルファス前駆体を形成した後、前記アモルファス前駆体を前記結晶成長開始温度以上1100℃以下の温度で加熱する混合水溶液加熱工程と、を有する構成なので、混合水溶液調製工程において、大気中で溶液調整が可能な水溶液を利用でき、Ge、La、錯イオン形成有機酸を溶解した水溶液のpHを調整して不純物析出を抑制でき、1.5mol/L以上の高濃度のGe及びLaの混合水溶液の調整でき、混合水溶液加熱工程において混合水溶液中でGe及びLaを熱分解反応させて、均質なアパタイト型Ge−La酸化物を、既存の合成方法(1000℃)よりも約30%低温の730℃の低温で合成できる。この工程では、濾過過程及び洗浄過程を必要としないので、合成過程を簡素化できる。
更に、「Geを含む複合成分酸化物」及び「Geを含む複合成分酸化物アモルファス」の合成に広く適用できる。
アパタイト型Ge−La酸化物の結晶構造図である。 本発明のアパタイト型Ge−La酸化物の合成方法を示すフローチャートである。 実施例1のフローチャートである。 実施例1の730℃熱処理試料の粉末X線回折図である。 実施例1の1000℃熱処理試料の粉末X線回折図である。 実施例2のフローチャートである。 実施例2の730℃熱処理試料の粉末X線回折図である。 実施例2の1000℃熱処理試料の粉末X線回折図である。 実施例3のフローチャートである。 実施例3の730℃熱処理試料の粉末X線回折図である。 実施例3の1000℃熱処理試料の粉末X線回折図である。 実施例4のフローチャートである。 実施例4の1000℃熱処理試料の粉末X線回折図である。 比較例1のフローチャートである。 比較例1の730℃熱処理試料の粉末X線回折図である。 比較例1の1000℃熱処理試料の粉末X線回折図である。 比較例2のフローチャートである。 比較例2の1000℃熱処理試料の粉末X線回折図である。
(本発明の実施形態)
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態であるアパタイト型Ge−La酸化物の合成方法について説明する。
<アパタイト型Ge−La酸化物>
まず、アパタイト型Ge−La酸化物について説明する。
図1は、アパタイト型Ge−La酸化物の一例を示す結晶構造図である。
図1に示すように、アパタイト型Ge−La酸化物は、GeO四面体と、ランタンと、酸素とから構成される。GeとLaの組成比は6:9.67とされている。しかし、本発明の実施形態であるアパタイト型Ge−La酸化物の合成方法により合成されるアパタイト型Ge−La酸化物は、この組成比に限られるものではない。
<アパタイト型Ge−La酸化物の合成方法>
次に、本発明の実施形態であるアパタイト型Ge−La酸化物の合成方法について説明する。
図2は、本発明の実施形態であるアパタイト型Ge−La酸化物の合成方法を示すフローチャートである。
図2に示すように、アパタイト型Ge−La酸化物の合成方法を示すフローチャートは、混合水溶液調製工程S1と、混合水溶液加熱工程S2と、を有する。
(混合水溶液調製工程S1)
混合水溶液調製工程S1は、有機酸及びアンモニアを含む水溶液中に、Ge又はGe化合物及びLa又はLa化合物を、前記有機酸に含まれているカルボキシル基のモル量に対してGe(+4価)とLa(+3価)からなる金属の総価数モル量が0.8倍となるように溶解し、更に水溶液のpHが1.2以上1.6以下となるように調整して、Ge及びLaを均一に分散させた混合水溶液を調製する工程である。
有機酸がカルボキシル基(COOH)を有する錯体形成有機酸であることが好ましい。
カルボキシル基(COOH)により、金属と錯体を形成させることができ、金属を均一に分散させた溶液を調整できる。
具体的には、次式(1)で表されるクエン酸、酢酸、リンゴ酸、酒石酸、エチレンジアミン4酢酸、グリシン、サリチル酸の群から選択される有機酸を挙げることができる。
これらの有機酸を1種以上含有すればよく、2種以上含有させてもよい。
Ge又はGe化合物をアンモニア水溶液に分散させてGe分散水溶液を調製する。
Ge化合物としては二酸化ゲルマニウムを挙げることができる。
アンモニア水溶液により、Geを均一に分散させることができる。アンモニア濃度は、有機酸又は必要に応じて加える希釈酸を考慮して、混合水溶液のpHが1.2以上1.6以下となるように調製する。
混合水溶液のpHは、1.2以上1.6以下となるように調整することを要する。
混合水溶液のpHを1.2以上1.6以下の範囲とすることにより、混合水溶液内で不純物析出を抑制でき、混合水溶液加熱工程S2において加熱してアパタイト型Ge−La酸化物を合成した際にも、不純物の析出を抑制できる。
混合水溶液のpHを1.2未満又は1.6超とした場合には、アパタイト型Ge−La酸化物を合成すると、不純物が析出する場合が発生する。
La又はLa化合物を水溶液に分散させてLa分散水溶液を調製する。
La化合物としては硝酸ランタンを挙げることができる。
有機酸に含まれているカルボキシル基のモル量に対してGe(+4価)とLa(+3価)からなる金属の総価数モル量が0.8倍となるように溶解することを要する。
有機酸に含まれているカルボキシル基のモル量に対してGe(+4価)とLa(+3価)からなる金属の総価数モル量が0.8倍とすることにより、アパタイト型Ge−La酸化物を合成した際にも、不純物の析出を抑制できる。有機酸に含まれているカルボキシル基のモル量に対してGe(+4価)とLa(+3価)からなる金属の総価数モル量が0.8倍未満又は0.8倍超とした場合には、アパタイト型Ge−La酸化物を合成すると、不純物が析出する場合が発生する。
Ge分散水溶液と、La分散水溶液とを混合することにより、容易にGe及びLaを均一に分散させた混合水溶液を調整できる。
なお、Ge、La以外の金属元素を1種以上含むアパタイト型Ge−La酸化物についても、Ge、La以外の金属元素を1種以上含む水溶液を調整して、混合水溶液を調整できれば、同様の手順で容易に合成できる。
(混合水溶液加熱工程S2)
混合水溶液加熱工程S2は、前記混合水溶液を130℃以下の温度で加熱してゲルを形成してから(第1加熱工程)、前記ゲルをアモルファス前駆体からの結晶成長開始温度以下の温度で加熱してアモルファス前駆体を形成した後(第2加熱工程)、前記アモルファス前駆体を前記結晶成長開始温度以上1100℃以下の温度で加熱する(第3加熱工程)工程である。
(第1加熱工程)
第1加熱工程は、混合水溶液を130℃以下の温度で加熱してゲルを形成する工程である。
混合水溶液を130℃以下の温度で加熱することにより、均質なゲルを形成できる。
混合水溶液を130℃超の温度で加熱すると、不均一なゲルが形成され、第3加熱工程でアパタイト型Ge−La酸化物を合成すると、不純物が析出する場合が発生する。
この工程では、ビーカーに入れた混合水溶液をホットスタラ―上に配置し、攪拌子を入れて、攪拌しながら加熱する。混合水溶液を100℃まで加熱すると、その温度で、混合水溶液中の過剰な水が蒸発を開始する。過剰な水の蒸発後、有機酸のエステル重合反応が開始して、透明なゲルが形成される。130℃までに徐々に昇温する過程で、透明なゲルは薄黄色の乾燥した粘性ゲルとなる。
(第2加熱工程)
第2加熱工程は、ゲルをアモルファス前駆体からの結晶成長開始温度以下の温度で加熱してアモルファス前駆体を形成する工程である。
ゲルをアモルファス前駆体からの結晶成長開始温度以下の温度で加熱することにより、均質なアモルファス前駆体を形成できる。ゲルをアモルファス前駆体からの結晶成長開始温度以上の温度で加熱すると、部分的に結晶化して、不均一なアモルファス前駆体が形成され、第3加熱工程でアパタイト型Ge−La酸化物を合成すると、不純物が析出する場合が発生する。
なお、このとき、ゲルを130℃超の温度で加熱することが好ましい。ゲルを130℃未満の温度で加熱しても良いが、均質なアモルファス前駆体製造に必要な時間が長くなる。
この工程では、粘性ゲルを、マントルヒーターで加熱する。この加熱により、粘性ゲルを熱分解して、粘性ゲル内の有機物分を燃焼する。マントルヒーターを用いたのは、この際、煙が出るので、実験室で排気を必要としたためであり、排気の問題が解決できれば、マントルヒーターを用いる構成に限られるものではなく、第1加熱工程のまま、ホットスタラ―で加熱してもよい。
(第3加熱工程)
第3加熱工程は、アモルファス前駆体を結晶成長開始温度以上1100℃以下の温度で加熱する工程である。
アモルファス前駆体をその結晶成長開始温度以上1100℃以下の温度で加熱することにより、均質なアパタイト型Ge−La酸化物をほとんど不純物なく合成することができる。
アモルファス前駆体をその結晶成長開始温度未満で加熱した場合には、均質なアパタイト型Ge−La酸化物を合成できない。逆に、アモルファス前駆体を1100℃超の温度で加熱した場合には、不純物が析出し、均質なアパタイト型Ge−La酸化物を合成できない。なお、1100℃超の温度で加熱すると分解の兆候が見られることは一般的なセラミックスプロセスとして知られている。
なお、混合水溶液加熱工程S2を第1〜第3加熱工程からなることとして説明したが、均質なゲルを形成し、前記ゲルから均質なアモルファス前駆体を形成し、前記アモルファス前駆体からアパタイト型Ge−La酸化物を合成できる加熱工程であればよく、第1〜第3加熱工程からなる構成に限られるものではない。
例えば、昇温温度を遅くして室温から結晶成長開始温度以上1100℃以下の温度まで加熱しても、その加熱工程において、均質なゲルを形成し、前記ゲルから均質なアモルファス前駆体を形成し、前記アモルファス前駆体からアパタイト型Ge−La酸化物を合成できると考えられる。
本発明の実施形態であるアパタイト型Ge−La酸化物の合成方法は、有機酸及びアンモニアを含む水溶液中に、Ge又はGe化合物及びLa又はLa化合物を、前記有機酸に含まれているカルボキシル基のモル量に対してGe(+4価)とLa(+3価)からなる金属の総価数モル量が0.8倍となるように溶解し、更に水溶液のpHが1.2以上1.6以下となるように調整して、Ge及びLaを均一に分散させた混合水溶液を調製する混合水溶液調製工程S1と、前記混合水溶液を130℃以下の温度で加熱してゲルを形成してから、前記ゲルをアモルファス前駆体からの結晶成長開始温度以下の温度で加熱してアモルファス前駆体を形成した後、前記アモルファス前駆体を前記結晶成長開始温度以上1100℃以下の温度で加熱する混合水溶液加熱工程S2と、を有する構成なので、混合水溶液調製工程S1において、大気中で溶液調整が可能な水溶液を利用でき、Ge、La、錯イオン形成有機酸を溶解した水溶液のpHを調整して不純物析出を抑制でき、1.5mol/L以上の高濃度のGe及びLaの混合水溶液の調整でき、混合水溶液加熱工程S2において混合水溶液中でGe及びLaを熱分解反応させて、均質なアパタイト型Ge−La酸化物を、既存の合成方法(1000℃)よりも約30%低温の730℃の低温で合成できる。この工程では、濾過過程及び洗浄過程を必要としないので、合成過程を簡素化できる。更に、「Geを含む複合成分酸化物」及び「Geを含む複合成分酸化物アモルファス」の合成に広く適用できる。
本発明の実施形態であるアパタイト型Ge−La酸化物の合成方法は、前記有機酸がカルボキシル基(COOH)を有する錯体形成有機酸である構成なので、Ge又はGe化合物及びLa又はLa化合物を容易に均一に分散させることができる。
本発明の実施形態であるアパタイト型Ge−La酸化物の合成方法は、前記カルボキシル基を有する錯体形成有機酸がクエン酸、酢酸、リンゴ酸、酒石酸、エチレンジアミン4酢酸、グリシン、サリチル酸の群から選択される1以上の有機酸である構成なので、Ge又はGe化合物及びLa又はLa化合物を容易に均一に分散させることができる。
本発明の実施形態であるアパタイト型Ge−La酸化物の合成方法は、混合水溶液調製工程S1で、二酸化ゲルマニウムを溶解したアンモニア水溶液と、硝酸ランタンを溶解したクエン酸水溶液とを、前記有機酸に含まれているカルボキシル基のモル量に対してGe(+4価)とLa(+3価)からなる金属の総価数モル量が0.8倍となるように混合して、更に水溶液のpHが1.2以上1.6以下となるように調整して、混合水溶液を調製する構成なので、Ge又はGe化合物及びLa又はLa化合物を容易に均一に分散させることができ、混合水溶液加熱工程S2で均質なアパタイト型Ge−La酸化物を、不純物なく合成できる。
本発明の実施形態であるアパタイト型Ge−La酸化物の合成方法は、混合水溶液調製工程S1で、二酸化ゲルマニウムを溶解し、クエン酸を添加したアンモニア水溶液と、硝酸ランタンの水溶液とを、前記有機酸に含まれているカルボキシル基のモル量に対してGe(+4価)とLa(+3価)からなる金属の総価数モル量が0.8倍となるように混合して、更に水溶液のpHが1.2以上1.6以下となるように調整して、混合水溶液を調製する構成なので、Ge又はGe化合物及びLa又はLa化合物を容易に均一に分散させることができ、混合水溶液加熱工程S2で均質なアパタイト型Ge−La酸化物を、不純物なく合成できる。
本発明の実施形態であるアパタイト型Ge−La酸化物の合成方法は、混合水溶液調製工程S1で、二酸化ゲルマニウムを溶解したアンモニア水溶液と、硝酸ランタン水溶液とを混合して白濁溶液を調整し、前記白濁溶液を希釈硝酸で溶解してから、Ge(+4価)とLa(+3価)からなる金属の総価数モル量の1.25倍(1/0.8倍)のカルボキシル基モル量に相当するクエン酸を溶解し、アンモニアでpHを1.2以上1.6以下に調整した混合水溶液を調製する構成なので、Ge又はGe化合物及びLa又はLa化合物を容易に均一に分散させることができ、混合水溶液加熱工程S2で均質なアパタイト型Ge−La酸化物を、不純物なく合成できる。
本発明の実施形態であるアパタイト型Ge−La酸化物の合成方法は、混合水溶液調製工程S1で、二酸化ゲルマニウムを溶解したアンモニア水溶液と、硝酸ランタン水溶液とを混合して白濁溶液を調整し、前記白濁溶液に、Ge(+4価)とLa(+3価)からなる金属の総価数モル量の1.25倍(1/0.8倍)のカルボキシル基モル量に相当するクエン酸を溶解し、アンモニアでpHを1.2以上1.6以下に調整した混合水溶液を調製する構成なので、Ge又はGe化合物及びLa又はLa化合物を容易に均一に分散させることができ、混合水溶液加熱工程S2で均質なアパタイト型Ge−La酸化物を、不純物なく合成できる。
本発明の実施形態であるアパタイト型Ge−La酸化物の合成方法は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で、種々変更して実施することができる。本実施形態の具体例を以下の実施例で示す。しかし、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
<ゲルマニウム、ランタン、錯体形成有機酸混合溶液の作製し、pH調整した後に、熱分解した前駆体からのアパタイト相生成>
図3は、実施例1のフローチャートである。図3に示すように、混合水溶液調整工程S1と混合水溶液加熱工程S2とを有する。
[混合水溶液調整工程S1]
まず、約0.8gの二酸化ゲルマニウムを約20mlの蒸留水に分散した後、希釈したアンモニアを滴下して、二酸化ゲルマニウムを溶解して、二酸化ゲルマニウム-アンモニア水溶液を調製した。
次に、ランタンとゲルマニウムのモル比が9.67:6となるように秤量して、約1.5mol%の硝酸ランタン水溶液を調製した。
次に、硝酸ランタン水溶液に、Ge(+4価)とLa(+3価)の総価数モル量の1.25倍(1/0.8倍)のカルボキシル基モル量に相当するクエン酸を混合して、硝酸ランタンを溶解して、(硝酸ランタン+クエン酸)水溶液を調製した。
次に、(硝酸ランタン+クエン酸)水溶液と二酸化ゲルマニウム-アンモニア水溶液を混合して、均質の混合水溶液を調製した。混合水溶液のpHは約1.3であった。
[混合水溶液加熱工程S2]
次に、この混合水溶液を攪拌しながら加熱して、過剰の水を蒸発させて、粘性ゲルを作成した。
次に、この粘性ゲルを更にマントルヒーターを用いて熱分解して、アモルファス前駆体を合成した。
次に、アモルファス前駆体の半分量を730℃、3時間、大気中で熱分解して、アパタイト型ランタン・ゲルマニウム酸化物を得た。図4は、実施例1の730℃熱処理試料の粉末X線回折図である。不純物の析出は無かった。
次に、アモルファス前駆体のもう半分量を1000℃、3時間、大気中で熱分解して、アパタイト型ランタン・ゲルマニウム酸化物を得た。図5は、実施例1の1000℃熱処理試料の粉末X線回折図である。1000℃で熱処理した場合も、不純物の析出は無かった。
(実施例2)
<クエン酸添加手順の変化による均質溶液化への影響>
図6は、実施例2のフローチャートである。図6に示すように、混合水溶液調整工程S1と混合水溶液加熱工程S2とを有する。
[混合水溶液調整工程S1]
まず、約0.8gの二酸化ゲルマニウムを約20mlの蒸留水に分散した後、希釈したアンモニアを滴下して、二酸化ゲルマニウムを溶解して、二酸化ゲルマニウム-アンモニア水溶液を調製した。
次に、二酸化ゲルマニウム-アンモニア水溶液に、Ge(+4価)とLa(+3価)の総価数モル量の1.25倍(1/0.8倍)のカルボキシル基モル量に相当するクエン酸を混合して、(二酸化ゲルマニウム+クエン酸)-アンモニア水溶液を調製した。
次に、ランタンとゲルマニウムのモル比が9.67:6となるように秤量して、約1.5mol%の硝酸ランタン水溶液を調製した。
次に、硝酸ランタン水溶液と(二酸化ゲルマニウム+クエン酸)-アンモニア水溶液を混合して、均質の混合水溶液を調製した。混合水溶液のpHは約1.3であった。
[混合水溶液加熱工程S2]
次に、この混合水溶液を攪拌しながら加熱して、過剰の水を蒸発させて、粘性ゲルを作成した。
次に、この粘性ゲルを更にマントルヒーターを用いて熱分解して、アモルファス前駆体を合成した。
次に、アモルファス前駆体の半分量を730℃、3時間、大気中で熱分解して、アパタイト型ランタン・ゲルマニウム酸化物の単相粉末を得た。図7は、実施例2の730℃熱処理試料の粉末X線回折図である。不純物の析出は無かった。
次に、アモルファス前駆体のもう半分量を1000℃、3時間、大気中で熱分解して、アパタイト型ランタン・ゲルマニウム酸化物の単相粉末を得た。図8は、実施例2の1000℃熱処理試料の粉末X線回折図である。1000℃で熱処理した場合も、不純物の析出は無かった。
このように、実施例1の場合とクエン酸を溶解する手順を変えても、同様のアパタイト型ランタン・ゲルマニウム酸化物が得られた。
(実施例3)
<ゲルマニウム、ランタン、錯体形成有機酸混合溶液の作製しpH調整した後に熱分解した前駆体からのアパタイト相生成(過剰な無機酸の中和効果)>
図9は、実施例3のフローチャートである。図9に示すように、混合水溶液調整工程S1と混合水溶液加熱工程S2とを有する。
[混合水溶液調整工程]
まず、約0.8gの二酸化ゲルマニウムを約20mlの蒸留水に分散した後、希釈したアンモニアを滴下して、二酸化ゲルマニウムを溶解して、二酸化ゲルマニウム-アンモニア水溶液を調製した。
次に、約1.5mol%の硝酸ランタン水溶液を調製した。
次に、ランタンとゲルマニウムのモル比が9.67:6となるように、約1.5mol%の硝酸ランタン水溶液を二酸化ゲルマニウム-アンモニア水溶液に滴下した。滴下と同時に混合溶液は沈殿物生成により白濁化した。これにより、白濁溶液を調整した。
次に、白濁溶液に、希釈硝酸を加えて沈殿物を溶解して、溶解溶液を調製した。そのときのpHは1.2であった。
次に、この溶解溶液にGe(+4価)とLa(+3価)の総価数モル量の1.25倍(1/0.8倍)のカルボキシル基モル量に相当するクエン酸を溶解させて、クエン酸溶液を調製した。
次に、このクエン酸溶液に希釈アンモニアを滴下してpHを1.6にして、混合水溶液を調製した。
[混合水溶液加熱工程]
次に、この混合水溶液を攪拌しながら加熱して、過剰の水を蒸発させて、粘性ゲルを作成した。
次に、この粘性ゲルを更にマントルヒーターを用いて熱分解して、アモルファス前駆体を合成した。
次に、アモルファス前駆体の半分量を730℃、3時間、大気中で熱分解して、アパタイト型ランタン・ゲルマニウム酸化物を得た。図10は、実施例3の730℃熱処理試料の粉末X線回折図である。不純物の析出は無かった。
次に、アモルファス前駆体のもう半分量を1000℃、3時間、大気中で熱分解して、アパタイト型ランタン・ゲルマニウム酸化物を得た。図11は、実施例3の1000℃熱処理試料の粉末X線回折図である。不純物の析出は無かった。
過剰な無機酸(今回の場合は硝酸)を含む場合、アンモニアで中和することにより、不純物相の析出は抑制され、所望のアパタイト型ランタン・ゲルマニウム酸化物が合成可能であることが分かった。なお、pH調整が重要であることも分かった。
(実施例4)
<クエン酸添加手順の変化による均質溶液化への影響>
図12は、実施例4のフローチャートである。図12に示すように、混合水溶液調整工程S1と混合水溶液加熱工程S2とを有する。
[混合水溶液調整工程]
まず、約0.8gの二酸化ゲルマニウムを約20mlの蒸留水に分散した後、希釈したアンモニアを滴下して、二酸化ゲルマニウムを溶解して、二酸化ゲルマニウム-アンモニア水溶液を調製した。
次に、約1.5mol%の硝酸ランタン水溶液を調製した。
次に、ランタンとゲルマニウムのモル比が9.67:6となるように、約1.5mol%の硝酸ランタン水溶液を二酸化ゲルマニウム-アンモニア水溶液に滴下した。滴下と同時に混合溶液は沈殿物生成により白濁化した。これにより、白濁溶液を調整した。
次に、白濁溶液に、Ge(+4価)とLa(+3価)の総価数モル量の1.25倍(1/0.8倍)のカルボキシル基モル量に相当するクエン酸を加え、攪拌して、沈殿物を溶解して、混合水溶液を調製した。
[混合水溶液加熱工程]
次に、この混合水溶液を攪拌しながら加熱して、過剰の水を蒸発させて、粘性ゲルを作成した。
次に、この粘性ゲルを更にマントルヒーターを用いて熱分解して、アモルファス前駆体を合成した。
次に、アモルファス前駆体を1000℃、3時間、大気中で熱分解して、アパタイト型ランタン・ゲルマニウム酸化物を得た。図13は、実施例4の1000℃熱処理試料の粉末X線回折図である。不純物の析出は無かった。溶液調整法の補足例である。
(比較例1)
<クエン酸量の影響>
図14は、比較例1のフローチャートである。
まず、約0.8gの二酸化ゲルマニウムを約20mlの蒸留水に分散した後、希釈したアンモニアを滴下して、二酸化ゲルマニウムを溶解して、二酸化ゲルマニウム-アンモニア水溶液を調製した。
次に、ランタンとゲルマニウムのモル比が9.67:6となるように秤量して、約1.5mol%の硝酸ランタン水溶液を調製した。
次に、硝酸ランタン水溶液に、Ge(+4価)とLa(+3価)の総価数モル量の2.5倍(2/0.8倍)のカルボキシル基モル量に相当するクエン酸を混合して、(硝酸ランタン+クエン酸)水溶液を調製した。
次に、(硝酸ランタン+クエン酸)水溶液と二酸化ゲルマニウム-アンモニア水溶液を混合して、混合水溶液を調製した。混合水溶液のpHは約1.1であった。
次に、この混合水溶液を攪拌しながら加熱して、過剰の水を蒸発させて、粘性ゲルを作成した。
次に、この粘性ゲルを更にマントルヒーターを用いて熱分解して、アモルファス前駆体を合成した。
次に、アモルファス前駆体の半分量を730℃、3時間、大気中で熱分解して、アパタイト型ランタン・ゲルマニウム酸化物を得た。図15は、比較例1の730℃熱処理試料の粉末X線回折図である。
次に、アモルファス前駆体のもう半分量を1000℃、3時間、大気中で熱分解して、アパタイト型ランタン・ゲルマニウム酸化物を得た。図16は、比較例1の1000℃熱処理試料の粉末X線回折図である。LaGeOも不純物として析出した。
これから、クエン酸量がランタンとゲルマニウムの総モル量と等モル量とすることが好ましく、過剰なクエン酸は不純物の析出を促すことが分かった。
(比較例2)
<ゲルマニウム、ランタン、錯体形成有機酸混合溶液の作製し、pH調整した後に、熱分解した前駆体からのアパタイト相生成(過剰な無機酸の影響)>
図17は、比較例2のフローチャートである。
まず、約0.8gの二酸化ゲルマニウムを約20mlの蒸留水に分散した後、希釈したアンモニアを滴下して、二酸化ゲルマニウムを溶解して、二酸化ゲルマニウム-アンモニア水溶液を調製した。
次に、約1.5mol%の硝酸ランタン水溶液を調製した。
次に、ランタンとゲルマニウムのモル比が9.67:6となるように、硝酸ランタン水溶液を二酸化ゲルマニウム-アンモニア水溶液に滴下した。滴下と同時に混合溶液は沈殿物生成により白濁化した。これにより、白濁溶液を調整した。
次に、白濁溶液に、希釈硝酸を加えて沈殿物を溶解して、溶解溶液を調製した。そのときのpHは1.2であった。
次に、この溶解溶液にGe(+4価)とLa(+3価)の総価数モル量の1.25倍(1/0.8倍)のカルボキシル基モル量に相当するクエン酸を溶解させて、クエン酸溶液を調製した。そのときのpHは1.0であった。
次に、このクエン酸溶液を攪拌しながら加熱して、過剰の水を蒸発させて、粘性ゲルを作成した。
次に、この粘性ゲルを更にマントルヒーターを用いて熱分解して、アモルファス前駆体を合成した。
次に、アモルファス前駆体を1000℃、3時間、大気中で熱分解して、アパタイト型ランタン・ゲルマニウム酸化物を得た。図18は、比較例2の1000℃熱処理試料の粉末X線回折図である。二酸化ゲルマニウムに加えてLaGe構造を有する相も不純物として析出した。
このように、「硝酸塩形成可能金属及びGeの酸化物の製造法」で用いた均質水溶液作成法に錯体形成有機酸であるクエン酸を加えて合成すると、不純物が析出した。過剰な硝酸を含む溶液からの熱分解では合成物の組成不均質性が高いことが分かった。
(比較例3)
<ゲルマニウムとクエン酸のみの溶解製確認>
まず、約0.8gの二酸化ゲルマニウムを約20mlの蒸留水に分散した後、クエン酸を加えて攪拌した。
二酸化ゲルマニウムを溶解させることはできなかった。
0.5mol%以上のゲルマニウム濃度のクエン酸塩水溶液を、アンモニアを用いずに直接作製することは不可能であることを確認した。
本発明のアパタイト型Ge−La酸化物の合成方法は、濾過工程を必要とせず、高濃度のGe−La水溶液を利用でき、低温合成可能なアパタイト型Ge−La酸化物の合成方法に関するものであり、得られたアパタイト型ランタン・ゲルマニウム酸化物は酸化物イオン伝導体として用いることができ、固体酸化物燃料電池、酸素濃度検出センサー等に応用でき、電池産業、センサー産業等において利用可能性がある。
S1…混合水溶液調整工程、S2…混合水溶液加熱工程。

Claims (7)

  1. 有機酸及びアンモニアを含む水溶液中に、Ge又はGe化合物及びLa又はLa化合物を、Ge(+4価)とLa(+3価)の総価数モル量が有機酸に含まれるカルボキシル基のモル量に対して0.8倍となるように溶解し、更に水溶液のpHが1.2以上1.6以下となるように調整して、Ge及びLaを均一に分散させた混合水溶液を調製する混合水溶液調製工程と、
    前記混合水溶液を130℃以下の温度で加熱してゲルを形成してから、前記ゲルをアモルファス前駆体からの結晶成長開始温度以下の温度で加熱してアモルファス前駆体を形成した後、前記アモルファス前駆体を前記結晶成長開始温度以上1100℃以下の温度で加熱する混合水溶液加熱工程と、を有することを特徴とするアパタイト型Ge−La酸化物の合成方法。
  2. 前記有機酸がカルボキシル基(COOH)を有する錯体形成有機酸であることを特徴とする請求項1に記載のアパタイト型Ge−La酸化物の合成方法。
  3. 前記カルボキシル基を有する錯体形成有機酸がクエン酸、酢酸、リンゴ酸、酒石酸、エチレンジアミン4酢酸、グリシン、サリチル酸の群から選択される1以上の有機酸であることを特徴とする請求項2に記載のアパタイト型Ge−La酸化物の合成方法。
  4. 前記混合水溶液調製工程で、二酸化ゲルマニウムを溶解したアンモニア水溶液と、硝酸ランタンを溶解したクエン酸水溶液とを、クエン酸に含まれているカルボキシル基のモル量に対してGe(+4価)とLa(+3価)からなる金属の総価数モル量が0.8倍となるように混合して、更に水溶液のpHが1.2以上1.6以下となるように調整して、混合水溶液を調製することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のアパタイト型Ge−La酸化物の合成方法。
  5. 前記混合水溶液調製工程で、二酸化ゲルマニウムを溶解し、クエン酸を添加したアンモニア水溶液と、硝酸ランタンの水溶液とを、前記有機酸のモル量に対してGeとLaからなる金属の総モル量が1.0倍となるように混合して、更に水溶液のpHが1.2以上1.6以下となるように調整して、混合水溶液を調製することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のアパタイト型Ge−La酸化物の合成方法。
  6. 前記混合水溶液調製工程で、二酸化ゲルマニウムを溶解したアンモニア水溶液と、硝酸ランタン水溶液とを混合して白濁溶液を調整し、前記白濁溶液を希釈硝酸で溶解してから、Ge(+4価)とLa(+3価)からなる金属の総価数モル量の1.25倍(1/0.8倍)のカルボキシル基モル量に相当するモル量のクエン酸を溶解し、アンモニアでpHを1.2以上1.6以下に調整した混合水溶液を調製することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のアパタイト型Ge−La酸化物の合成方法。
  7. 前記混合水溶液調製工程で、二酸化ゲルマニウムを溶解したアンモニア水溶液と、硝酸ランタン水溶液とを混合して白濁溶液を調整し、前記白濁溶液に、Ge(+4価)とLa(+3価)からなる金属の総価数モル量の1.25倍(1/0.8倍)のカルボキシル基モル量に相当するクエン酸を溶解し、アンモニアでpHを1.2以上1.6以下に調整した混合水溶液を調製することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のアパタイト型Ge−La酸化物の合成方法。
JP2012007659A 2012-01-18 2012-01-18 アパタイト型Ge−La酸化物の合成方法 Active JP5900882B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012007659A JP5900882B2 (ja) 2012-01-18 2012-01-18 アパタイト型Ge−La酸化物の合成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012007659A JP5900882B2 (ja) 2012-01-18 2012-01-18 アパタイト型Ge−La酸化物の合成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013147365A true JP2013147365A (ja) 2013-08-01
JP5900882B2 JP5900882B2 (ja) 2016-04-06

Family

ID=49045273

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012007659A Active JP5900882B2 (ja) 2012-01-18 2012-01-18 アパタイト型Ge−La酸化物の合成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5900882B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016222506A (ja) * 2015-06-01 2016-12-28 国立研究開発法人物質・材料研究機構 イットリウム含有オキシアパタイト型ランタン・ゲルマネートセラミックス

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000348533A (ja) * 1999-06-01 2000-12-15 Yusaku Takita 酸素イオン伝導体
JP2002252005A (ja) * 2001-02-22 2002-09-06 Honda Motor Co Ltd 酸化物イオン導電体およびその製造方法
JP2003267800A (ja) * 2002-03-15 2003-09-25 Akio Ikesue 酸化物イオン伝導性結晶体及びその製造方法
JP2003277024A (ja) * 2002-03-22 2003-10-02 Honda Motor Co Ltd 酸化物イオン導電体およびその製造方法
CN101186287A (zh) * 2007-12-07 2008-05-28 合肥学院 一种磷灰石型氧化物电解质粉末的制备方法
WO2009084404A1 (ja) * 2007-12-28 2009-07-09 Honda Motor Co., Ltd. 電解質・電極接合体及びその製造方法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000348533A (ja) * 1999-06-01 2000-12-15 Yusaku Takita 酸素イオン伝導体
JP2002252005A (ja) * 2001-02-22 2002-09-06 Honda Motor Co Ltd 酸化物イオン導電体およびその製造方法
JP2003267800A (ja) * 2002-03-15 2003-09-25 Akio Ikesue 酸化物イオン伝導性結晶体及びその製造方法
JP2003277024A (ja) * 2002-03-22 2003-10-02 Honda Motor Co Ltd 酸化物イオン導電体およびその製造方法
CN101186287A (zh) * 2007-12-07 2008-05-28 合肥学院 一种磷灰石型氧化物电解质粉末的制备方法
WO2009084404A1 (ja) * 2007-12-28 2009-07-09 Honda Motor Co., Ltd. 電解質・電極接合体及びその製造方法

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
JPN6015036867; T. Changan et al.: 'Auto-combustion synthesis of apatite-type La9.33Ge6O26 ultrafine powder and its characterization' Journal of Alloys and Compounds Vol.460, No.1-2, 20080728, p.646-650 *

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016222506A (ja) * 2015-06-01 2016-12-28 国立研究開発法人物質・材料研究機構 イットリウム含有オキシアパタイト型ランタン・ゲルマネートセラミックス

Also Published As

Publication number Publication date
JP5900882B2 (ja) 2016-04-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Lee et al. Low temperature synthesis of BaCeO3 nano powders by the citrate process
Gesing et al. Synthesis and properties of mullite-type (Bi1− xSrx) 2 (M11− yM2y) 4O9− x (M= Al, Ga, Fe)
Liu et al. Synthesis of strontium cerates-based perovskite ceramics via water-soluble complex precursor routes
Liu et al. Soft-chemistry synthesis of LiNbO3 crystallites
Bilger et al. Sol—Gel Synthesis of Strontium‐Doped Lanthanum Manganite
Liu et al. Synthesis of Bi2Fe4O9 via PVA sol–gel route
CN107129304B (zh) 一种微波助燃法一步合成钼酸镧基电解质材料的方法
Ge et al. Influence of combustion reagent and microwave drying method on the characteristics of nano-sized Nd3+: YAG powders synthesized by the gel combustion method
CN104973615A (zh) 一种纳米氧化钆粉体的微波燃烧制备方法
Mraković et al. Modified self-propagating high-temperature synthesis of nanosized La0. 7Ca0. 3MnO3
Colomer Straightforward synthesis of Ti-doped YSZ gels by chemical modification of the precursors alkoxides
CN104071844A (zh) 一种燃烧法制备钇钽酸锶粉体的方法
CN104030693B (zh) 一种三元阳离子Ce:LuAG陶瓷荧光粉的制备方法
JP5900882B2 (ja) アパタイト型Ge−La酸化物の合成方法
CN104071845A (zh) 一种slton钙钛矿型氮氧化物粉体的制备方法
Georgi et al. Preparation of zirconium tungstate (ZrW2O8) by the amorphous citrate process
CN104085925A (zh) 一种laton钙钛矿型氮氧化物粉体的制备方法
Christensen et al. Fabrication of lead-free Bi0. 5Na0. 5TiO3 thin films by aqueous chemical solution deposition
Zanetti et al. A chemical route for the synthesis of cubic bismuth zinc niobate pyrochlore nanopowders
Singh et al. Effect of oxidant-to-fuel ratios on phase formation of PLZT powder; prepared by gel-combustion
CN104086181B (zh) Slmton钙钛矿型氮氧化物固溶体粉末的制备方法
US10590005B2 (en) Single step solution combustion synthesis of crystalline transuranic-doped rare earth zirconate pyrochlores
Srisombat et al. Chemical synthesis of magnesium niobate powders
Li et al. Effect of process parameters on the synthesis of YAG nano-crystallites in supercritical solvent
CN104071822A (zh) 一种钪酸镧粉体的制备方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150109

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150902

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150915

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150929

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151020

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160223

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160301

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5900882

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250