JP2013145703A - リチウム二次電池用負極材及び酸化チタンのアルカリ処理物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】電気特性に優れたリチウム二次電池を得ることができるリチウム二次電池用負極材を、簡便な方法で、かつ生産性よく製造できるリチウム二次電池用負極材を提供する。
【解決手段】このリチウムイオン二次電池用負極材料は、非晶質酸化チタン及びアナターゼ型酸化チタンから選ばれる酸化チタンを、200℃以上の熱処理を施すことなく、リチウムイオン及び/又はナトリウムイオンで処理して得られた酸化チタンのアルカリ処理物を含有する。
【選択図】なし
【解決手段】このリチウムイオン二次電池用負極材料は、非晶質酸化チタン及びアナターゼ型酸化チタンから選ばれる酸化チタンを、200℃以上の熱処理を施すことなく、リチウムイオン及び/又はナトリウムイオンで処理して得られた酸化チタンのアルカリ処理物を含有する。
【選択図】なし
Description
本発明は、酸化チタンのアルカリ処理物の製造方法及び酸化チタンのアルカリ処理物を用いたリチウム二次電池用負極材に関する。
リチウム二次電池は、電解質中のリチウムイオンが電気導電を担う二次電池であって、エネルギー密度が高く、携帯電話やノートパソコン等に広く使用されている。また、ハイブリッド自動車、電気自動車、電動スクーター、電動自転車などの分野への展開も期待されている。
リチウム二次電池の正極材には、コバルト酸リチウムなどのリチウム遷移金属複合酸化物が用いられている。また、負極材としては、グラファイトカーボン、ハードカーボン等の炭素系材料が従来より用いられている。
しかしながら、炭素系材料を負極材に用いたリチウム二次電池は、破裂や発火の恐れがあり、安全性に問題があった。そこで、負極材として、炭素系材料に代わる材料の検討がなされており、安全性の高い酸化チタンを、負極材として用いる試みが検討されている。
特許文献1には、チタン酸アルカリ化合物に酸を反応させて得られるプロトン交換体を、300〜500℃で熱処理して単斜晶系二酸化チタンの結晶構造を有する酸化チタン化合物を得て、該酸化チタン化合物をアルカリ金属カチオン、アルカリ土類金属カチオン、遷移金属カチオン、硫化物イオン、硫酸イオン、及び、塩化物イオンから成る群から選択される少なくとも1種のイオンを含む化合物を用いて修飾した、酸化チタン化合物の表面に存在する固体酸点を不活性化させた酸化チタン化合物を、リチウム二次電池の負極材として用いることが開示されている。
特許文献1によれば、単斜晶系二酸化チタンの結晶構造を有する酸化チタン化合物の表面に存在する固体酸点を不活性化することにより、リチウム二次電池のサイクル特性を向上できると記載されている。
特許文献1では、単斜晶系二酸化チタンの結晶構造を有する酸化チタン化合物の製造に際し、300〜500℃の熱処理を行っている。このように、負極材の製造に際し、従来より熱処理を施していた。
しかしながら、熱処理を行うには、電気炉などの焼成装置を必要とするので、設備コストが嵩む問題があった。また、熱処理条件は温度プロファイルにより細かく規定されるので、煩雑極まりない。更にまた、熱処理により、莫大なエネルギーが消費されるので、エネルギーコストが嵩む問題があった。
よって、本発明の目的は、電気特性に優れたリチウム二次電池を得ることができるリチウム二次電池用負極材を、簡便な方法で、かつ生産性よく製造できるリチウム二次電池用負極材及び酸化チタンのアルカリ処理物の製造方法を提供する。
本発明者らは、種々検討の結果、非晶質酸化チタン及びアナターゼ型酸化チタンから選ばれる酸化チタンを、リチウムイオン及び/又はナトリウムイオンで処理することにより、200℃以上の熱処理を施さなくても、得られた酸化チタンのアルカリ処理物をリチウム二次電池用負極材として用いることで、充放電効率に優れたリチウム二次電池とすることができること見出した。
すなわち、本発明のリチウムイオン二次電池用負極材料は、非晶質酸化チタン及びアナターゼ型酸化チタンから選ばれる酸化チタンを、200℃以上の熱処理を施すことなく、リチウムイオン及び/又はナトリウムイオンで処理して得られた酸化チタンのアルカリ処理物を含有することを特徴とする。
本発明のリチウムイオン二次電池用負極材料を用いてリチウム二次電池を製造することにより、充放電効率に優れたリチウム二次電池を得ることができる。また、このリチウムイオン二次電池用負極材料に含まれる酸化チタンのアルカリ処理物は、200℃以上の熱処理を施すことなく得られたものであるので、設備コストやエネルギーコストを低減でき、簡便な方法で、かつ、生産性よく製造できる。
本発明のリチウムイオン二次電池用負極材料は、前記アルカリ処理物が、前記酸化チタンを、リチウムイオンで処理して得られたものであることが好ましい。そして、前記酸化チタンが、アナターゼ型酸化チタンであることが好ましい。酸化チタンを、リチウムイオンで処理することで、リチウム二次電池の放電容量と充放電効率を向上できる。そして、酸化チタンが、アナターゼ型酸化チタンである場合においては、リチウム二次電池の充電容量と放電容量と充放電効率とを向上できる。
また、本発明の酸化チタンのアルカリ処理物の製造方法は、非晶質酸化チタン及びアナターゼ型酸化チタンから選ばれる酸化チタンを、アルカリ雰囲気下でリチウムイオン及び/又はナトリウムイオンと接触させてアルカリ処理した後、得られたアルカリ処理物を乾燥処理し、200℃以上の熱処理を行わないことを特徴とする。
本発明の酸化チタンのアルカリ処理物の製造方法によれば、200℃以上の熱処理を施さなくても、リチウム二次電池の負極材として用いた際、リチウム二次電池の充放電効率を向上できる酸化チタンのアルカリ処理物を製造できる。そして、200℃以上の熱処理を施さないので、設備コストやエネルギーコストを低減でき、簡便な方法で、かつ生産性よく製造できる。
本発明の酸化チタンのアルカリ処理物の製造方法は、チタニウムテトラアルコキシドを、溶媒中でゾルゲル法により加水分解及び重縮合し、得られたゲルを、乾燥処理して前記酸化チタンを得ることが好ましい。
本発明の酸化チタンのアルカリ処理物の製造方法は、前記酸化チタンを、水酸化リチウム水溶液又は水酸化ナトリウム水溶液に浸漬して前記アルカリ処理を行うことが好ましい。
本発明の酸化チタンのアルカリ処理物の製造方法は、前記アルカリ処理を、リチウムイオンと接触させて行うことが好ましい。そして、前記酸化チタンとして、アナターゼ型酸化チタンを用いることが好ましい。
本発明の酸化チタンのアルカリ処理物の製造方法は、前記アルカリ処理を25〜80℃で行うことが好ましい。
本発明のリチウムイオン二次電池用負極材料を用いてリチウム二次電池を製造することにより、充放電効率の優れたリチウム二次電池を得ることができる。また、このリチウムイオン二次電池用負極材料に含まれる酸化チタンのアルカリ処理物は、200℃以上の熱処理を施すことなく得られたものであるので、設備コストやエネルギーコストを低減でき、簡便な方法で、かつ、生産性よく製造できる。
また、本発明の酸化チタンのアルカリ処理物の製造方法によれば、200℃以上の熱処理を施さなくても、リチウム二次電池の負極材として用いた際、リチウム二次電池の充放電効率を向上できる酸化チタンのアルカリ処理物を製造できる。そして、200℃以上の熱処理を施さないので、設備コストやエネルギーコストを低減でき、簡便な方法で、かつ生産性よく製造できる。
本発明の酸化チタンのアルカリ処理物の製造方法について説明する。
本発明では、非晶質酸化チタン及びアナターゼ型酸化チタンから選ばれる酸化チタンを、アルカリ雰囲気下でリチウムイオン及び/又はナトリウムイオンと接触させてアルカリ処理した後、得られたアルカリ処理物を乾燥処理して製造する。そして、製造工程の際、200℃以上の熱処理を行わないことを特徴とする。
上記酸化チタンは、例えば、チタニウムテトラアルコキシドを、溶媒中でゾルゲル法により加水分解及び重縮合し、得られたゲルを、乾燥処理して得ることができる。
チタニウムテトラアルコキシドとしては、チタニウムテトラメトキシド、チタニウムテトラエトキシド、チタニウムテトラ−n−プロポキシド、チタニウムテトライソプロポキシド、チタニウムテトラ−n−ブトキシドなどが挙げられる。
溶媒としては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール等のアルコール等が挙げられる。
反応温度は、25〜80℃が好ましく、30〜70℃がより好ましく、45〜65℃が特に好ましい。反応時間は、1〜50時間が好ましく、2〜30時間がより好ましく、5〜25時間が特に好ましい。
例えば、アルコールと、チタニウムテトラアルコキシドと、アンモニア水とを混合し、得られた混合液を、温度50〜60℃で、10〜20時間反応させた後、得られたゲルを、蒸留水等で洗浄し、120〜170℃の温度で乾燥処理して水分を除去することで、非晶質酸化チタンが得られる。
また、アルコールと、チタニウムテトラアルコキシドと、水とを混合し、得られた混合液を、温度50〜60℃で、10〜20時間反応させた後、得られたゲルを、蒸留水等で洗浄し、120〜170℃の温度で乾燥処理して水分を除去することで、アナターゼ型酸化チタンが得られる。
本発明において、酸化チタンのアルカリ処理は、酸化チタンを、水酸化リチウム水溶液又は水酸化ナトリウム水溶液に浸漬して行うことが好ましく、水酸化リチウム水溶液に浸漬させて行うことがより好ましい。酸化チタンを、水酸化リチウム水溶液に浸漬させてアルカリ処理することにより、後述する実施例に示されるように、リチウム二次電池の放電容量と充放電効率を向上できる。そして、酸化チタンが、アナターゼ型酸化チタンである場合においては、リチウム二次電池の充電容量と放電容量と充放電効率とを向上できる。
酸化チタンを、水酸化リチウム水溶液に浸漬させてアルカリ処理を行う場合、処理温度(水酸化リチウム溶液の温度)は25〜80℃が好ましく、25〜60℃がより好ましい。温度が低くなるほど処理に要する時間を要する傾向にあるので、下限値は25℃が好ましい。また、安全性や、材料への熱履歴の観点から、上限は80℃が好ましい。
処理時間は、1〜30時間が好ましく、15〜25時間がより好ましい。1時間未満であると、反応が十分に完了しないことがあり、30時間を超えると、高コスト、溶液に品質低下を招く恐れがある。
酸化チタンと水酸化リチウム水溶液との混合割合は、酸化チタン100質量部に対し、水酸化リチウム水溶液が3000〜7000質量部であることが好ましく、4000〜6000質量部がより好ましい。
水酸化リチウム水溶液の濃度は、3〜8.8質量%が好ましく、5〜7質量%がより好ましい。
また、酸化チタンを、水酸化ナトリウム水溶液に浸漬させてアルカリ処理を行う場合、処理温度(水酸化ナトリウム溶液の温度)は25〜80℃が好ましく、25〜60℃がより好ましい。温度が低くなるほど処理に要する時間を要する傾向にあるので、下限値は25℃が好ましい。また、安全性や、材料への熱履歴の観点から、上限は80℃が好ましい。
処理時間は、1〜30時間が好ましく、10〜20時間がより好ましい。1時間未満であると、反応が十分に完了しないことがあり、30時間を超えると、高コスト、溶液に品質低下を招く恐れがある。
酸化チタンと水酸化ナトリウム水溶液との混合割合は、酸化チタン100質量部に対し、水酸化ナトリウム水溶液が3000〜7000質量部であることが好ましく、4000〜6000質量部がより好ましい。
水酸化ナトリウム水溶液の濃度は、5〜40質量%が好ましく、20〜35質量%がより好ましい。
次に、上述のようにして酸化チタンをアルカリ処理して得られた酸化チタンのアルカリ処理物を回収し、回収物を水洗した後、乾燥処理することで、本発明の酸化チタンのアルカリ処理物が得られる。
乾燥条件は、特に限定は無く、水分を除去できる条件であればよい。例えば、80〜150℃で、2〜20時間乾燥することで、アルカリ処理物から水分を十分に除去できる。なお、本発明では、200℃以上の熱処理を行わないことを特徴とするので、乾燥温度は、200℃未満で行う必要がある。
このようにして得られる酸化チタンのアルカリ処理物を必要に応じて粉砕処理し、テトラフルオロエチレン系バインダー、アセチレンブラック等のその他の助剤を混合し、所定の形状に成形して100〜150℃熱乾燥処理することで、本発明のリチウム二次電池用負極材が得られる。
本発明のリチウム二次電池用負極材は、上述のようにして得られた酸化チタンのアルカリ処理物を含有する。この酸化チタンのアルカリ処理物は、非晶質酸化チタン及びアナターゼ型酸化チタンから選ばれる酸化チタンを、200℃以上の熱処理を施すことなく、リチウムイオン及び/又はナトリウムイオンで処理して得られたものであって、200℃以上の熱処理を施すことなく得られたものであるので、設備コストやエネルギーコストを低減でき、簡便な方法で、かつ、生産性よく製造できる。
そして、本発明のリチウムイオン二次電池用負極材料を用いてリチウム二次電池を製造することにより、充放電効率の優れたリチウム二次電池を得ることができる。
本発明のリチウムイオン二次電池用負極材料は、酸化チタンのアルカリ処理物を30〜95質量%含有することが好ましく、45〜80質量%がより好ましい。30質量%未満であると、十分な充電容量や放電容量が得られないことがある。95質量%を超えると、十分な出力特性が得られないことがある。
(実施例1)
エタノール25mLと、チタニウムテトライソプロポキシド1gと、アンモニア水5mLとを混合し、温度60℃の条件で、20時間反応させた後、得られたゲルを、蒸留水で洗浄し、150℃で2時間乾燥して、非晶質酸化チタンを得た。
得られた非晶質酸化チタン0.2gと、水酸化リチウム水溶液(水酸化リチウム濃度:5質量%)10mLとを混合し、温度60℃で、20時間撹拌した。得られた沈殿物に蒸留水を加え遠心分離機を用いて沈殿物を水洗した。上澄み溶液が中性になるまでこの操作を繰り返した。洗浄した沈殿物を150℃の乾燥機で2時間乾燥(熱処理)して、酸化チタンのアルカリ処理物を得た。
得られた酸化チタンのアルカリ処理物の47.5質量部と、アセチレンブラック粉末の47.5質量部と、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の5質量部とを混合し、所定の形状にプレス成形した後、120℃の乾燥機で10時間乾燥して水分を除去し、実施例1の負極材を得た。
エタノール25mLと、チタニウムテトライソプロポキシド1gと、アンモニア水5mLとを混合し、温度60℃の条件で、20時間反応させた後、得られたゲルを、蒸留水で洗浄し、150℃で2時間乾燥して、非晶質酸化チタンを得た。
得られた非晶質酸化チタン0.2gと、水酸化リチウム水溶液(水酸化リチウム濃度:5質量%)10mLとを混合し、温度60℃で、20時間撹拌した。得られた沈殿物に蒸留水を加え遠心分離機を用いて沈殿物を水洗した。上澄み溶液が中性になるまでこの操作を繰り返した。洗浄した沈殿物を150℃の乾燥機で2時間乾燥(熱処理)して、酸化チタンのアルカリ処理物を得た。
得られた酸化チタンのアルカリ処理物の47.5質量部と、アセチレンブラック粉末の47.5質量部と、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の5質量部とを混合し、所定の形状にプレス成形した後、120℃の乾燥機で10時間乾燥して水分を除去し、実施例1の負極材を得た。
(実施例2)
実施例1と同様にして非晶質酸化チタンを得た。得られた非晶質酸化チタン0.2gと、水酸化ナトリウム水溶液(水酸化ナトリウム濃度:30質量%)10mLとを混合し、温度60℃で、20時間撹拌した。得られた沈殿物を、実施例1と同様に処理して酸化チタンのアルカリ処理物を得て、得られた酸化チタンのアルカリ処理物を実施例1と同様に成形して、実施例2の負極材を得た。
実施例1と同様にして非晶質酸化チタンを得た。得られた非晶質酸化チタン0.2gと、水酸化ナトリウム水溶液(水酸化ナトリウム濃度:30質量%)10mLとを混合し、温度60℃で、20時間撹拌した。得られた沈殿物を、実施例1と同様に処理して酸化チタンのアルカリ処理物を得て、得られた酸化チタンのアルカリ処理物を実施例1と同様に成形して、実施例2の負極材を得た。
(比較例1)
実施例1と同様にして非晶質酸化チタンを得た。得られた非晶質酸化チタンの47.5質量部と、アセチレンブラック粉末の47.5質量部と、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の5質量部とを混合し、所定の形状にプレス成形した後、120℃の乾燥機で10時間乾燥して水分を除去し、比較例1の負極材を得た。
実施例1と同様にして非晶質酸化チタンを得た。得られた非晶質酸化チタンの47.5質量部と、アセチレンブラック粉末の47.5質量部と、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の5質量部とを混合し、所定の形状にプレス成形した後、120℃の乾燥機で10時間乾燥して水分を除去し、比較例1の負極材を得た。
(実施例3)
2−プロパノール21gと、チタニウムテトライソプロポキシド7gと、水14mLとを混合し、温度60℃で、20時間反応させた後、得られたゲルを、蒸留水で洗浄した後、150℃で2時間乾燥して、アナターゼ型酸化チタンを得た。
得られたアナターゼ型酸化チタン0.2gと、水酸化リチウム水溶液(水酸化リチウム濃度:5質量%)10mLとを混合し、温度60℃で、20時間撹拌した。得られた沈殿物を、実施例1と同様に処理して酸化チタンのアルカリ処理物を得て、得られた酸化チタンのアルカリ処理物を実施例1と同様に成形して、実施例3の負極材を得た。
2−プロパノール21gと、チタニウムテトライソプロポキシド7gと、水14mLとを混合し、温度60℃で、20時間反応させた後、得られたゲルを、蒸留水で洗浄した後、150℃で2時間乾燥して、アナターゼ型酸化チタンを得た。
得られたアナターゼ型酸化チタン0.2gと、水酸化リチウム水溶液(水酸化リチウム濃度:5質量%)10mLとを混合し、温度60℃で、20時間撹拌した。得られた沈殿物を、実施例1と同様に処理して酸化チタンのアルカリ処理物を得て、得られた酸化チタンのアルカリ処理物を実施例1と同様に成形して、実施例3の負極材を得た。
(実施例4)
実施例3と同様にしてアナターゼ型酸化チタンを得た。得られたアナターゼ型酸化チタン21gと、水酸化ナトリウム水溶液(水酸化ナトリウム濃度:30質量%)10mLとを混合し、温度60℃で、20時間撹拌した。得られた沈殿物を、実施例3と同様に処理して酸化チタンのアルカリ処理物を得て、得られた酸化チタンのアルカリ処理物を実施例3と同様に成形して、実施例4の負極材を得た。
実施例3と同様にしてアナターゼ型酸化チタンを得た。得られたアナターゼ型酸化チタン21gと、水酸化ナトリウム水溶液(水酸化ナトリウム濃度:30質量%)10mLとを混合し、温度60℃で、20時間撹拌した。得られた沈殿物を、実施例3と同様に処理して酸化チタンのアルカリ処理物を得て、得られた酸化チタンのアルカリ処理物を実施例3と同様に成形して、実施例4の負極材を得た。
(比較例2)
実施例3と同様にしてアナターゼ型酸化チタンを得た。得られたアナターゼ型酸化チタンの47.5質量部と、アセチレンブラック粉末の47.5質量部と、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の5質量部とを混合し、所定の形状にプレス成形した後、120℃の乾燥機で10時間乾燥して水分を除去し、比較例2の負極材を得た。
実施例3と同様にしてアナターゼ型酸化チタンを得た。得られたアナターゼ型酸化チタンの47.5質量部と、アセチレンブラック粉末の47.5質量部と、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の5質量部とを混合し、所定の形状にプレス成形した後、120℃の乾燥機で10時間乾燥して水分を除去し、比較例2の負極材を得た。
対極・参照極に金属リチウムを用い、作用極に実施例1〜4、比較例1〜2の各負極材を用い、電解液として1mol・dm−3 LiClO4/PCを用いて評価用のリチウム二次電池を製造し、充放電試験を行い、1サイクル目の充電容量、放電容量及び充放電効率を評価した。なお、測定には充放電装置を使用した。作用極にリチウムイオンを電気化学的に挿入する過程を放電、リチウムイオンが作用極から脱離して金属リチウムへ析出する過程を充電と定義した。また、定電流充放電測定は、放電から開始した。
測定条件は、充放電電流密度10mA・cm−2、電位範囲1.0〜4.0V vs.Li/Li+、測定温度は室温とした。容量は用いた電極中の活物質の重量で規格化して評価した。結果を表1、2に記す。
表1,2に示されるように、酸化チタンに対しアルカリ処理を施して得られた酸化チタンのアルカリ処理物を用いた実施例1〜4は、アルカリ処理を施していない比較例1〜2に比べて充放電効率が優れていた。また、実施例1,3と比較例1,2との比較から明らかな様に、リチウム化合物でアルカリ処理することで、放電容量が向上した。なかでも、表2に示されるように、アナターゼ型酸化チタンを、リチウム化合物でアルカリ処理することで(実施例3)、充電容量が向上した。
Claims (9)
- 非晶質酸化チタン及びアナターゼ型酸化チタンから選ばれる酸化チタンを、200℃以上の熱処理を施すことなく、リチウムイオン及び/又はナトリウムイオンで処理して得られた酸化チタンのアルカリ処理物を含有することを特徴とするリチウムイオン二次電池用負極材料。
- 前記アルカリ処理物が、前記酸化チタンを、リチウムイオンで処理して得られたものである、請求項1記載のリチウムイオン二次電池用負極材料。
- 前記酸化チタンが、アナターゼ型酸化チタンである、請求項2に記載のリチウムイオン二次電池用負極材料。
- 非晶質酸化チタン及びアナターゼ型酸化チタンから選ばれる酸化チタンを、アルカリ雰囲気下でリチウムイオン及び/又はナトリウムイオンと接触させてアルカリ処理した後、得られたアルカリ処理物を乾燥処理し、200℃以上の熱処理を行わないことを特徴とする酸化チタンのアルカリ処理物の製造方法。
- チタニウムテトラアルコキシドを、溶媒中でゾルゲル法により加水分解及び重縮合し、得られたゲルを、乾燥処理して前記酸化チタンを得る、請求項4記載の酸化チタンのアルカリ処理物の製造方法。
- 前記酸化チタンを、水酸化リチウム水溶液又は水酸化ナトリウム水溶液に浸漬して前記アルカリ処理を行う、請求項4又は5記載の酸化チタンのアルカリ処理物の製造方法。
- 前記アルカリ処理を、リチウムイオンと接触させて行う、請求項4〜6のいずれか1項に記載の酸化チタンのアルカリ処理物の製造方法。
- 前記酸化チタンとして、アナターゼ型酸化チタンを用いる、請求項7に記載の酸化チタンのアルカリ処理物の製造方法。
- 前記アルカリ処理を25〜80℃で行う、請求項4〜8のいずれか1項に記載の酸化チタンのアルカリ処理物の製造方法。
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