JP2013142826A - 光導波路の製造方法 - Google Patents

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敏裕 黒田
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Abstract

【課題】光学素子と光導波路基板との間の空間ギャップを少なくし、ミラー部から反射された光信号の広がりを押さえ低損失で信号伝搬可能であり、かつミラー部上の透明樹脂を小型に形成できる光導波路の製造方法を提供すること。
【解決手段】(A)少なくとも1つの開口部を有する基板の両面に、透明樹脂を用いて透明樹脂層A及びBを形成し、かつ該開口部を該透明樹脂で充填する工程、(B)該開口部中の少なくとも一部の透明樹脂を硬化する工程、(C)該透明樹脂層A及びBの少なくとも一方の面にクラッド層及びコア層からなる光導波路を形成する工程、(D)該コア層にミラー部を形成する工程、を有する光導波路の製造方法である。
【選択図】図1

Description

本発明は、光導波路の製造方法に関し、特にミラー付き光導波路の製造方法に関する。
情報容量の増大に伴い、幹線やアクセス系といった通信分野のみならず、ルータやサーバ内の情報処理にも光信号を用いる光インターコネクション技術の開発が進められている。特に、ルータやサーバ装置内のボード間あるいはボード内の短距離信号伝送に光を用いるための光伝送路としては、光ファイバに比べ、配線の自由度が高く、かつ高密度化が可能な光導波路を用いることが望ましく、中でも、加工性や経済性に優れたポリマー材料を用いた光導波路が有望である。
このような光導波路としては、例えば、特許文献1に記載されているように、まず、下部クラッド層を硬化形成した後に、下部クラッド層上にコアパターンを形成し、上部クラッド層を積層し、光導波路を形成する。その後、切削加工によってミラー部を形成した光導波路が提案されている。
このような光導波路の場合、ミラー部によって光路変換された光信号が、基板を通過するため、該基板は光信号に対して透過率の高い材料である必要がある。さらには、基板と光学素子との間に空間がある場合には、ミラー部によって光路変換された光信号のスポット径が、大きくなり、伝搬損失の悪化につながっていた。
また、基板と光学素子との間に空間を低減させた光導波路としては、例えば、特許文献2に記載のように、コアの途上または端部に開口する穴部を設け、該穴部に光路変換部品を挿入したミラー付き光導波路が提案されている。
しかし、このような光導波路の場合、光路変換部品を各光導波路の光路変換部ごとに挿入する必要があるため、作業が煩雑であり、また、基板平面方向及び基板垂直方向の位置合わせをする必要があるため高精度な位置合わせが必要であった。
特開2006−011210 特開2005−70142
本発明は、前記の課題を解決するためになされたもので、光学素子と光導波路基板との間の空間ギャップを少なくし、ミラー部から反射された光信号の広がりを押さえ低損失で信号伝搬可能であり、かつミラー部上の透明樹脂を小型に形成できる光導波路の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは上記の課題を解決するために鋭意研究した結果、開口部を有する基板の両面に透明樹脂層を設け、該開口部を両透明樹脂層によって充填し、該充填された透明樹脂を硬化することで、上記課題を解決し得ることを見出した。本発明は、かかる知見にもとづいて完成したものである。
すなわち、本発明は、
(1)(A)少なくとも1つの開口部を有する基板の両面に、透明樹脂を用いて透明樹脂層A及びBを形成し、かつ該開口部を該透明樹脂で充填する工程、(B)該開口部中の少なくとも一部の透明樹脂を硬化する工程、(C)該透明樹脂層A及びBの少なくとも一方の面にクラッド層及びコア層からなる光導波路を形成する工程、(D)該コア層にミラー部を形成する工程、を有する光導波路の製造方法、
(2)前記工程(A)において、前記基板の両面の透明樹脂層A及びBを同時に形成する上記(1)に記載の光導波路の製造方法、
(3)前記工程(B)において、前記開口部中の少なくとも一部の透明樹脂と、前記基板両面上に形成された透明樹脂層A及びBの少なくとも一部を硬化する上記(1)又は(2)に記載の光導波路の製造方法、
(4)前記工程(B)において、前記透明樹脂が感光性の透明樹脂であって、露光及び現像することによって、透明樹脂層A及びBの少なくとも一方をパターン化する上記(1)〜(3)のいずれかに記載の光導波路の製造方法、
(5)前記工程(C)が、下部クラッド層、コア層、上部クラッド層を順次形成する工程である上記(1)〜(4)のいずれかに記載の光導波路の製造方法、
(6)前記クラッド層及びコア層の少なくとも一つが、前記透明樹脂により形成される上記(1)〜(5)のいずれかに記載の光導波路の製造方法、
(7)前記工程(D)において、前記開口部の直上部にミラー部を形成する上記(1)〜(6)のいずれかに記載の光導波路の製造方法、
(8)前記基板が電気配線板であり、前記工程(A)において、透明樹脂を該電気配線保護用の電気配線保護層とする上記(1)〜(7)のいずれかに記載の光導波路の製造方法、
(9)上記(1)〜(8)のいずれかに記載の方法によって製造される光導波路。
本発明によれば、基板によらず光信号の伝達が可能で、かつ光学素子と光導波路基板との間の空間ギャップが小さいため、ミラー部から反射された光信号の広がりを押さえ低損失で信号伝搬が可能である。また、基板の表裏の透明樹脂が開口部で接続されているため、透明樹脂層の基板に対する優れた接着強度が得られ、さらにミラー部上の透明樹脂(以下、「柱状透明部材」と称する場合がある。)の強度を高めることができ、該柱状透明部材を小型化することができる。
本発明の光導波路の製造方法の一例を説明する図である。 本発明の製造方法により得られる光導波路の一例を説明する図である。 本発明の製造方法により得られる光導波路の他の一例を説明する図である。 本発明の製造方法により得られる光導波路の他の一例を説明する図である。 本発明の製造方法により得られる光導波路の他の一例を説明する図である。
本発明の製造方法は、次の工程(A)〜(D)により構成される。
(A)少なくとも1つの開口部を有する基板の両面に、透明樹脂を用いて透明樹脂層A及びBを形成し、かつ該開口部を該透明樹脂で充填する工程、
(B)該開口部中の少なくとも一部の透明樹脂を硬化する工程、
(C)該透明樹脂層A及びBの少なくとも一方の面にクラッド層及びコア層からなる光導波路を形成する工程、
(D)該コア層にミラー部を形成する工程である。
各工程について、以下、図1を参照しつつ、詳細に説明する。
工程(A)
工程(A)は、図1(a)に示されるように、少なくとも1つの開口部2を有する基板1の両面に、透明樹脂を用いて透明樹脂層A(図1の記号3)及び透明樹脂層B(図1の記号4)を形成し、かつ該開口部2を該透明樹脂で充填する工程である。
透明樹脂層A及び透明樹脂層Bを基板1に積層する方法については、特に制限はないが、透明樹脂が液状の場合は、基板1に常法によって塗布すれば良い。また、透明樹脂がフィルム状の場合は、ロールラミネータ、真空加圧ラミネータ、プレス、真空プレス等の各種方法を用いれば良い。積層する順番については特に限定はなく、(a)透明樹脂を基板1の一方の面に積層して透明樹脂層Aを形成した後に、透明樹脂を基板1の他方の面に積層して透明樹脂層Bを形成しても良いし、(b)透明樹脂を基板1の一方の面に積層して透明樹脂層Bを形成した後に、透明樹脂を基板1の他方の面に積層して透明樹脂層Aを形成しても良いし、(c)透明樹脂を基材1の両面に同時に積層して透明樹脂層A及び透明樹脂層Bを形成しても良い。
(a)の場合、透明樹脂層Aと透明樹脂層Bとの境界面は、透明樹脂層B形成面側の基板1の表面付近となり、(b)の場合、透明樹脂層Aと透明樹脂層Bとの境界面は、透明樹脂層A形成面側の基板1表面付近となり、(c)の場合、透明樹脂層Aと透明樹脂層Bとの境界面は、開口部5の基板1の厚み方向の中心付近となる。(c)の場合、透明樹脂層A及び透明樹脂層Bのそれぞれの樹脂表面の平坦性を確保しやすいため特に好ましい。
また、本発明の方法では、工程(A)において、開口部2を該透明樹脂で充填しており、開口部2内で、透明樹脂層A及び透明樹脂層Bが接合しているため、基材と透明樹脂層の接着強度を高く維持することができ、後のパターン化の工程(現像等)において透明樹脂層が剥離することがない。さらには、露光・現像等の方法により、図1(c)〜(e)に示されるような、小型化した柱状透明部材5を開口部2上に設けた場合であっても、十分な強度があり、後のパターン化の工程(現像等)において柱状透明部材5が剥離することなく形成できる。
工程(B)
本発明の工程(B)は開口部2中の少なくとも一部の透明樹脂を硬化する工程である。
透明樹脂を硬化する方法としては、特に限定はなく、熱硬化でも光硬化でも、光と熱の併用でも良い。これらのうち、透明樹脂として感光性の樹脂を用い、光硬化する方法が好ましい。透明樹脂が光硬化性である場合、開口部2中の少なくとも一部の透明樹脂を硬化するためには、パターン露光すればよく、露光方向は、透明樹脂層A側からでも、透明樹脂層B側からでも、両面側からでも良い。いずれにせよ、開口部中で透明樹脂層Aと透明樹脂層Bとを同時に硬化することができる。
また、光硬化の場合、透明樹脂層A側から透明樹脂層Bを露光すると、基板1を遮光部として開口部5を輪郭とした透明樹脂硬化部402と基板1上の透明樹脂未硬化部401を形成できる(図1(b)参照)。したがって、露光後、現像することで容易に透明樹脂層Bをパターン化することができる(図1(c)参照)。
また、当該工程(B)において、開口部中の少なくとも一部の透明樹脂を硬化するのと同時に、基板1の両面に設けられた透明樹脂層A及びBの少なくとも一部を硬化することは、生産性の点から好ましい。
工程(C)
本発明の工程(C)は、透明樹脂層A及びBの少なくとも一方の面にクラッド層及びコア層からなる光導波路を形成する工程である。
当該工程では、透明樹脂層A上に、下部クラッド層6、コア層7、上部クラッド層8を順次形成しても良いし、クラッド層及びコア層からなる光導波路をあらかじめ作製しておいて、基板1に貼り合せても良い。
順次形成する場合の各層の形成方法としては特に限定はなく、液状のクラッド層形成用樹脂組成物又はコア層形成用樹脂組成物をスピンコート等で塗布しても良いし、フィルム形状のクラッド層形成用樹脂組成物又はコア層形成用樹脂組成物を、ロールラミネータ、真空ラミネータ、プレス、真空プレス等の方法でラミネートしても良い。
図1に示す態様では、透明樹脂層Bを露光・現像によりパターン化しているが、透明樹脂層Bをパターン化することなく、硬化させることができ、図5に示す光導波路を得ることもできる。この場合には、透明樹脂層B上にも透明樹脂層Aと同様に光導波路を設けることができる。
本発明では、透明樹脂層Aと下部クラッド層6を兼用することができ、その場合には、透明樹脂層Aの上に、上述の方法を用いてコア層7及び上部クラッド層8を順次形成すればよい。また、本発明では、透明樹脂層Aとコア層7を兼用することができ、その場合には、透明樹脂層A上に上部クラッド層8を形成すればよい。
工程(D)
本発明の工程(D)はコア層にミラー部を形成する工程である。
ミラー部9の形成方法としては、公知の方法を適用することができる。例えば、コア層7形成面側から、ダイシングソー等を用いて、コア層7を切削することにより形成することができる。形成するミラー部9は、45°であることが好ましい。
また、ミラー部に蒸着装置を用いて、金等の金属を蒸着し、反射金属層を備えたミラー部としても良い。本工程(D)は、前述の工程(C)において、コア層を積層した後の工程、すなわち、コア層を形成する工程と上部クラッド層を形成する工程の間に行っても良い。
ミラー部9は、基板平面に対して並行方向に設置したコア層を伝搬した光信号を基板垂直方向に光路変換する構造であれば特に限定はなく、45°に切り欠きを形成した空気反射ミラーであっても良いし、切り欠き部に反射金属層を形成した金属反射ミラーであっても良い。
次に、本発明の製造方法において用いる部材、材料等について説明する。
(基板)
基板1の材質としては、特に制限はなく、例えば、ガラスエポキシ樹脂基板、セラミック基板、ガラス基板、シリコン基板、プラスチック基板、金属基板、樹脂層付き基板、金属層付き基板、プラスチックフィルム、樹脂層付きプラスチックフィルム、金属層付きプラスチックフィルム、電気配線板などが挙げられる。
後に詳述する透明樹脂層A及びBを異なるパターンで露光硬化するために、透明樹脂層Aと透明樹脂層Bを光硬化するための活性光線に対して、遮光効果があることが肝要である。例えば、透明樹脂を光硬化するための活性光線が紫外光であれば、金属基板や紫外光を透過しないプラスチック基板やガラスエポキシ樹脂基板などが好適に挙げられる。
また、透明樹脂と接着力が少ない基板を用いる際には、接着層付きの基板を用いても良い。このときの接着層は、開口部2にかからないように基板に設置すれば良い。なお、透明樹脂層Aと透明樹脂層Bが異なる波長の活性光線で硬化する場合は、透明な基板でも良い。
基板1の厚みは、両面の透明樹脂で開口部を埋められる厚さであれば特に制限はなく、厚みが薄いほうが、ミラー部にて反射された光信号の広がる前に受光素子や光ファイバ等で受光できるため好ましい。以上の観点から、基板の厚みは5μm〜1mmであることが好ましく、作業性の観点から10μm〜100μmであることがさらに好ましい。
本発明における該基板1は1つ以上の開口部2を有するが、他のデバイスとの接合を考慮すると、2つ以上の開口部を有することが好ましい。
(開口部)
開口部2としては、基板1に穴があけられていれば良く、例えば、ドリル加工や、レーザ加工によって好適に形成することができる。また、開口部の側面に各種金属を蒸着、スパッタ、めっき等によって形成した金属層付きスルーホールであっても良い。
開口部2の開口形状としては、特に限定はなく、円状、楕円状、多角形状等の開口部であれば良い。また、側壁は垂直に形成された柱状でも、テーパ状に形成された錐台形状でも良い。
開口部の大きさとしては、光伝搬損失に影響のない範囲であれば良く、基板表面側からミラー部を見たときに、該ミラー部が開口部内に位置される大きさであることが好ましい。具体的には、ミラー部の大きさが50μm×50μmの大きさで、開口部が円状の場合、該開口部にミラー部が内接する大きさの円である直径50√2μm以上であるのが好ましい。
(透明樹脂)
本発明で用いる透明樹脂としては、用いる光信号に対して透明であれば特に制限はなく、後述するクラッド層形成用樹脂やコア層形成用樹脂を用いることができる。形状としては、液状でもフィルム状でも良いが、膜厚を制御したい場合にはフィルム状であることが好ましい。
また、当該透明樹脂により形成される透明樹脂層A及びBは、下部クラッド層6やコア層7と兼用しても良い。下部クラッド層6を透明樹脂と兼用する場合には、基板1と接着力のある下部クラッド層6を用いれば良く、コア層7と透明樹脂を兼用する場合には、下部クラッド層6をパターン化し、開口部2の少なくとも一部に開口を設けた状態を維持しておき、その後コア層7を形成することで得ることができる。
(下部クラッド層及び上部クラッド層)
下部クラッド層6及び上部クラッド層8としては、クラッド層形成用樹脂組成物又はクラッド層形成用樹脂フィルムを用いることができる。
本発明で用いるクラッド層形成用樹脂組成物としては、コア層7より低屈折率で、光又は熱により硬化する樹脂組成物であれば特に限定されず、熱硬化性樹脂組成物や感光性樹脂組成物を好適に使用することができる。クラッド層形成用樹脂に用いる樹脂組成物は、下部クラッド層6及び上部クラッド層8において、該樹脂組成物に含有する成分が同一であっても異なっていてもよく、該樹脂組成物の屈折率が同一であっても異なっていてもよい。またクラッド層形成用樹脂組成物を透明樹脂として用い、露光によってパターン化する場合には、感光性樹脂組成物であり、活性光線によりパターンを形成し得るものを用いることが肝要である。
本発明においては、クラッド層の形成方法は特に限定されず、上述のように、クラッド層形成用樹脂組成物の塗布又はクラッド層形成用樹脂フィルムのラミネートにより形成すれば良い。
ここで、ラミネートに用いるクラッド層形成用樹脂フィルムは、例えば、クラッド層形成用樹脂組成物を溶媒に溶解して、キャリアフィルムに塗布し、溶媒を除去することにより容易に製造することができる。
下部クラッド層6及び上部クラッド層8の厚さに関しては、特に限定するものではないが、乾燥後の厚さで、5〜500μmの範囲が好ましい。5μm以上であると、光の閉じ込めに必要なクラッド厚さが確保でき、500μm以下であると、膜厚を均一に制御することが容易である。以上の観点から、下部クラッド層6及び上部クラッド層8の厚さは、さらに10〜100μmの範囲であることがより好ましい。
(コア層)
以下、本発明の製造方法におけるコア層7について説明する。コア層7としては、コア層形成用樹脂又はコア層形成用樹脂フィルムを用いることができる。
コア層形成用樹脂は、クラッド層6及び8より高屈折率であるように設計され、活性光線によりコアパターンを形成し得るものを用いることが好ましい。パターン化する前のコア層の形成方法は限定されず、前記コア層形成用樹脂組成物を常法により塗布する方法等が挙げられる。
コア層形成用樹脂フィルムの厚さについては特に限定されず、乾燥後のコア層の厚さが、通常は10〜100μmとなるように調整される。該フィルムの仕上がり後のコア層7の厚さが10μm以上であると、光導波路形成後の受発光素子又は光ファイバとの結合において位置合わせトレランスが拡大できるという利点があり、100μm以下であると、光導波路形成後の受発光素子又は光ファイバとの結合において、結合効率が向上するという利点がある。以上の観点から、該フィルムの厚さは、さらに30〜90μmの範囲であることが好ましく、該厚みを得るために適宜フィルム厚みを調整すれば良い。
(電気配線及び電気配線保護層)
本発明の製造方法により製造される光導波路は、コア形成面側と反対の面に各種光学素子を実装することができ、例えば図4に示すように、電気配線10を備えた電気配線板付き光導波路の態様も考えられる。透明樹脂層Bは、用いる光信号に対して透明であり、活性光線によりパターンを形成し得るものであるが、電気配線保護層11として使用可能であれば、前述の電気配線10を保護する電気配線保護層11として用いることもできる。すなわち、透明樹脂層Bと電気配線保護層11が兼用される態様である。このような態様の場合に、開口部2に充填された透明樹脂と電気配線保護層11をパターン化する工程は同一工程で行っても別工程で行っても良い。
(電気配線保護層の形成工程)
以下、透明樹脂層Bを電気配線保護層としてパターン化する工程について説明する。
透明樹脂層Bが、電気配線保護用の感光性樹脂組成物であり、透明樹脂層B形成面側の基板表面に電気配線10が設けられている場合、透明樹脂層B形成後に、パターン露光し、透明樹脂硬化部402からなる電気配線保護層11を形成できる。このとき、開口部2の透明樹脂層Bのパターン露光と、電気配線保護層11のパターン露光とを同時に行い、透明樹脂未硬化部401をエッチング除去することによって、パターン化された開口部上の透明樹脂層B及び電気配線保護層11を同時にパターン露光し、エッチングすることで形成できる。開口部2の透明樹脂層Bのパターン露光を透明樹脂層A側から行う場合には、透明樹脂層B形成後に電気配線保護層11のパターン露光のみを行い、エッチングすることで開口部のパターン化と電気配線保護層11のパターン化を行える。
(本発明の製造方法により得られる光導波路)
本発明の製造方法により得られる光導波路は、図1(e)に示すような、基板1の少なくとも1箇所に開口部2を有し、該基板1の一方の面に透明樹脂層A、下部クラッド層6、コア層7、上部クラッド層8が順次形成され、開口部2の直上部にミラー部9を有する光導波路であって、コア層形成面と反対面の、基板1表面に硬化した透明樹脂層B(図5に示すようにパターン化してもしなくてもよい)を有するミラー付き光導波路が挙げられる。また、図2に示すように、図1(e)において、透明樹脂層Aと下部クラッド層6とが兼用されたミラー付き光導波路や、図3のように、透明樹脂層Aの一部(開口部2の周囲)として下部クラッド層6を用い、同じく透明樹脂層Aの一部(開口部2の中心)としてコア層7を用いたミラー付き光導波路も本発明の光導波路である。また、図4のように、電気配線を備えた電気配線板付き光導波路も包含される。
ここで、開口部2の直上部とは、コアパターンからミラーにより基板垂直方向へ光路変換される光信号において、又は、基板垂直方向からミラーによりコアパターンへ光路変換される光信号において、光信号が開口部を通過する際に、開口部周囲の基板が光信号に干渉し光損失として悪影響を与えることのないように、ミラーと開口部のそれぞれの大きさ及び位置関係であることをいう。
本発明の製造方法により得られる光導波路は、開口部2を光信号が透過するため、基板1の種類(光信号の透過率)によらず良好な光通信が行えるという利点がある。
仮に、基板1の透明性が高い場合であっても、基板は通常、透明樹脂、下部クラッド層、コア層よりも高い屈折率を持つので、光信号が該基板を透過する場合には、空気と基板間の屈折率差によってフレネル損失が発生する。これに対して、本発明の製造方法により得られる光導波路は、基板1よりも低屈折率の透明樹脂が開口部2に充填されており、該透明樹脂内を光が伝搬していくので、該フレネル損失を低減することができる。
さらに、透明樹脂層Bを基板1上に凸上に形成することにより、基板1に設置される光学素子と光導波路との間の空間ギャップを少なくすることができるので、ミラー部から反射された光信号の広がりを押さえ低損失で信号伝搬が可能となる。
なお、透明樹脂層Aと透明樹脂層Bとは同一の樹脂組成物でも異なる樹脂組成物でもよいが、同一の樹脂組成物を用いることで、透明樹脂層Aと透明樹脂層Bとの高い接着性が得られる。また、硬化する前に、開口部2内で透明樹脂層Aと透明樹脂層Bとを接合させる必要がある。透明樹脂は、ワニス状でもフィルム状でも良いが、接合の観点からは、ワニス状が好ましく、透明樹脂層B
の高さ制御を容易とするとの観点からは、フィルム状の透明樹脂を用いることが好ましい。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されない。
実施例1
[クラッド層形成用樹脂フィルムの作製]
[(A)ベースポリマー;(メタ)アクリルポリマー(A−1)の作製]
撹拌機、冷却管、ガス導入管、滴下ろうと、及び温度計を備えたフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート46質量部及び乳酸メチル23質量部を秤量し、窒素ガスを導入しながら撹拌を行った。液温を65℃に上昇させ、メチルメタクリレート47質量部、ブチルアクリレート33質量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート16質量部、メタクリル酸14質量部、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)3質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート46質量部、及び乳酸メチル23質量部の混合物を3時間かけて滴下後、65℃で3時間撹拌し、さらに95℃で1時間撹拌を続けて、(メタ)アクリルポリマー(A−1)溶液(固形分45質量%)を得た。
[重量平均分子量の測定]
(A−1)の重量平均分子量(標準ポリスチレン換算)をGPC(東ソー(株)製「SD−8022」、「DP−8020」、及び「RI−8020」)を用いて測定した結果、3.9×104であった。なお、カラムは日立化成工業(株)製「Gelpack GL−A150−S」及び「Gelpack GL−A160−S」を使用した。
[酸価の測定]
A−1の酸価を測定した結果、79mgKOH/gであった。なお、酸価はA−1溶液を中和するのに要した0.1mol/L水酸化カリウム水溶液量から算出した。このとき、指示薬として添加したフェノールフタレインが無色からピンク色に変色した点を中和点とした。
[クラッド層形成用樹脂ワニスの調合]
(A)ベースポリマーとして、前記A−1溶液(固形分45質量%)84質量部(固形分38質量部)、(B)光硬化成分として、ポリエステル骨格を有するウレタン(メタ)アクリレート(新中村化学工業(株)製「U−200AX」)33質量部、及びポリプロピレングリコール骨格を有するウレタン(メタ)アクリレート(新中村化学工業(株)製「UA−4200」)15質量部、(C)熱硬化成分として、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート型三量体をメチルエチルケトンオキシムで保護した多官能ブロックイソシアネート溶液(固形分75質量%)(住化バイエルウレタン(株)製「スミジュールBL3175」)20質量部(固形分15質量部)、(D)光重合開始剤として、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(チバ・ジャパン(株)製「イルガキュア2959」)1質量部、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド(チバ・ジャパン(株)製「イルガキュア819」)1質量部、及び希釈用有機溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート23質量部を攪拌しながら混合した。孔径2μmのポリフロンフィルタ(アドバンテック東洋(株)製「PF020」)を用いて加圧濾過後、減圧脱泡し、クラッド層形成用樹脂ワニスを得た。
上記で得られたクラッド層形成用樹脂組成物を、支持フィルムであるPETフィルム(東洋紡績(株)製「コスモシャインA4100」、厚み50μm)の非処理面上に、前記塗工機を用いて塗布し、塗工機(マルチコーターTM−MC、(株)ヒラノテクシード製)を用いて塗布し、100℃で20分乾燥後、保護フィルムとして表面離型処理PETフィルム(帝人デュポンフィルム(株)製「ピューレックスA31」、厚み25μm)を貼付け、クラッド層形成用樹脂フィルムを得た。このとき樹脂層の厚みは、塗工機のギャップを調節することで任意に調整可能であり、本実施例では使用した下部クラッド層6、透明樹脂層A、透明樹脂層Bの厚みに付いては、実施例中に記載する。また、下部クラッド層6、透明樹脂層A、透明樹脂層Bの硬化後の膜厚と塗工後の膜厚は同一であった。本実施例で用いた上部クラッド層形成用樹脂フィルムの膜厚についても実施例中に記載する。実施例中に記載する上部クラッド層形成用樹脂フィルムの膜厚は塗工後の膜厚とする。
[コア層形成用樹脂フィルムの作製]
(A)ベースポリマーとして、フェノキシ樹脂(商品名:フェノトートYP−70、東都化成(株)製)26質量部、(B)光重合性化合物として、9,9−ビス[4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン(商品名:A−BPEF、新中村化学工業(株)製)36質量部、及びビスフェノールA型エポキシアクリレート(商品名:EA−1020、新中村化学工業(株)製)36質量部、(C)光重合開始剤として、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド(商品名:イルガキュア819、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)1質量部、及び1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(商品名:イルガキュア2959、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)1質量部、有機溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート40質量部を用いたこと以外は上記製造例と同様の方法及び条件でコア層形成用樹脂ワニスBを調合した。その後、上記製造例と同様の方法及び条件で加圧濾過さらに減圧脱泡した。
上記で得られたコア層形成用樹脂ワニスBを、支持フィルムであるPETフィルム(商品名:コスモシャインA1517、東洋紡績(株)製、厚さ:16μm)の非処理面上に、上記製造例と同様な方法で塗布乾燥し、次いで保護フィルムとして離型PETフィルム(商品名:ピューレックスA31、帝人デュポンフィルム(株)、厚さ:25μm)を離型面が樹脂側になるように貼り付け、コア層形成用樹脂フィルムを得た。このとき樹脂層の厚みは、塗工機のギャップを調節することで任意に調整可能であり、本実施例では使用したコア層形成用樹脂フィルム厚みに付いては、実施例中に記載する。実施例中に記載するコア層形成用樹脂フィルムの膜厚は塗工後の膜厚とする。
[開口部付き基板の作製]
基板1として150mm×150mmのポリイミドフィルム((ポリイミド;ユーピレックスRN(宇部日東化成製)、厚み;25μmに、ドリル加工にて直径150μmの開口部を2箇所(開口部中心間距離;100mm)形成し、開口部2付き基板1を得た。
[透明樹脂層Bのパターン形成・硬化工程]
上記で得られた10μm厚みのクラッド層形成用樹脂フィルムを透明樹脂層Aとして、上記で得られた25μm厚みのクラッド層形成用樹脂フィルムを透明樹脂層Bとして、保護フィルムを剥離後、上記で得られた開口部2付き基板1の両面に、真空加圧式ラミネータ((株)名機製作所製、MVLP−500)を用い、500Pa以下に真空引きした後、圧力0.4MPa、温度110℃、加圧時間30秒の条件にて加熱圧着して、ラミネートした(図1(a)参照)。
次いで、紫外線露光機((株)オーク製作所製、EXM−1172)にて透明樹脂層B側から基板1の開口部2と同一形状の開口部を持つネガ型フォトマスクを介して支持フィルム側から紫外線(波長365nm)を300mJ/cm2照射し、透明樹脂層A側から上記の露光機にて、支持フィルムを通して紫外線(波長365nm)を300mJ/cm2照射して全面露光を行い、透明樹脂硬化部402と透明樹脂未硬化部401を形成した(図1(b)参照)。その後、両面の支持フィルムを剥離し、現像液(1%炭酸カリウム水溶液)を用いて、透明樹脂未硬化部401をエッチングにより除去した。続いて、水洗浄し、170℃で1時間加熱乾燥及び硬化し、柱状の透明樹脂部材5を形成した(図1(c)参照)。
上記で得られた基板の透明樹脂層A上に、上記で得られた15μm厚みのクラッド層形成用樹脂フィルムを下部クラッド層6として、保護フィルムを剥離後、上記で得られた開口部2付き基板1の両面に、真空加圧式ラミネータ((株)名機製作所製、MVLP−500)を用い、500Pa以下に真空引きした後、圧力0.4MPa、温度110℃、加圧時間30秒の条件にて加熱圧着して、ラミネートした。続いて、上記紫外線露光機を用いて、下部クラッド層6の支持フィルム側から紫外線(波長365nm)を3.0J/cm2照射し、支持フィルムを剥離後、170℃で1時間加熱乾燥及び硬化し、下部クラッド層6を形成した。
次いで、上記で形成した下部クラッド層6上に、上記で得られた50μm厚みのコア層形成用樹脂フィルムをコア層7として、保護フィルを剥離した後に、ロールラミネータ(日立化成テクノプラント(株)製、HLM−1500)を用い圧力0.4MPa、温度50℃、ラミネート速度0.2m/minの条件でラミネートし、次いで上記の真空加圧式ラミネータ((株)名機製作所製、MVLP−500)を用い、500Pa以下に真空引きした後、圧力0.4MPa、温度70℃、加圧時間30秒の条件にて加熱圧着した。
続いて、その後、コアパターン幅50μmの開口部を有するネガ型フォトマスクを、該コアパターンが、開口部上に形成されるように位置合わせし、上記紫外線露光機を用いて、支持フィルム側から紫外線(波長365nm)を0.8J/cm2照射し、次いで80℃で5分間露光後加熱を行った。その後、支持フィルムであるPETフィルムを剥離し、現像液(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/N,N−ジメチルアセトアミド=8/2、質量比)を用いて、コアパターンをエッチングした。続いて、洗浄液(イソプロパノール)を用いて洗浄し、100℃で10分間加熱乾燥し、コアパターンを形成した。
得られたコアパターン上から、上記で得られた55μm厚みのクラッド層形成用樹脂フィルムを下部クラッド層6として、保護フィルムを剥離後、真空加圧式ラミネータ((株)名機製作所製、MVLP−500)を用い、500Pa以下に真空引きした後、圧力0.4MPa、温度110℃、加圧時間30秒の条件にて加熱圧着して、ラミネートした。続いて、上記紫外線露光機を用いて、下部クラッド層6の支持フィルム側から紫外線(波長365nm)を3.0J/cm2照射し、支持フィルムを剥離後、170℃で1時間加熱乾燥及び硬化し、光導波路を形成した(図1(d)参照)。
(ミラー部の形成)
得られた光導波路の上部クラッド層8側からダイシングソー(DAC552、(株)ディスコ社製)を用いて45°のミラー部9を開口部2上に形成した(図1(e)参照)。これにより、基板1表面から25μm突出した柱状透明樹脂部材5を有するミラー付き光導波路を得た。
(ミラー部の光損失の測定)
得られたミラー付き光導波路のミラー部から光ファイバA(GI50、NA=0.2)を用いて850nmの光信号を入射し、コアパターンを透過して別のミラー部から出力された光信号を、光ファイバB(GI50、NA=0.2)を用いて受光した時の光損失(A)を測定した。このとき、基板1表面と光ファイバA及び光ファイバBとの距離は30μm(柱状透明部材5と光ファイバA,Bとの距離;5μm)とした。次いで、2箇所のミラー部を上記のダイシングソーを用いて切断し、ミラーなしの光導波路を得た。次いで、上記の光ファイバA及び光ファイバBを用い、コアパターンと同軸方向に入射部側に光ファイバAを、出射部側に光ファイバBを調芯し、光損失(B)を測定した。
2箇所のミラー部の合計光損失(C)を以下の式に従って算出した。
(式)(C)=(A)−(B)
得られたミラー付き光導波路の2箇所のミラー部の合計光損失は、2.10dBであった。
実施例2
実施例1において、透明樹脂層Aの厚さを25μmとし、下部クラッド層6として用いた以外は同様の方法で、ミラー付き光導波路を作製した(図2参照)。
得られたミラー付き光導波路の2箇所のミラー部の合計光損失は、2.00dBであった。
実施例3
実施例2において、透明樹脂層Bとして、厚さ15μmのクラッド層形成用樹脂フィルムを用い、下部クラッド層6と兼用した透明樹脂層A及び透明樹脂層Bとを露光する際に、実施例1と同様のネガ型フォトマスクの開口部の中心(80μm)を遮光部(両面それぞれのフォトマスクに設置)としたネガ型フォトマスクを介して紫外線(波長365nm)を0.3J/cm2照射し、開口部の中心をエッチング除去した後、水洗し、さらに、上記の露光機を用いて下部クラッド層6側から、3.0J/cm2照射し、170℃で1時間加熱乾燥及び硬化した。
次いで下部クラッド層上に保護フィルムを剥離したコア層形成用樹脂フィルムをラミネートし、透明樹脂層4として、基板1の裏面側に上記と同様の25μm厚のコア層形成用樹脂フィルムを、保護フィルムを剥離した後ラミネートした。2箇所の直径200μmの開口部と、該開口部同士を結ぶ50μmの開口部を有するネガ型フォトマスクを介し、直径200μmの開口部と、基板1の開口部2とを位置合わせした後、上記紫外線露光機を用いて、支持フィルム側から紫外線(波長365nm)を0.8J/cm2照射し、次いで80℃で5分間露光後加熱を行った。その後、支持フィルムであるPETフィルムを剥離し、現像液(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/N,N−ジメチルアセトアミド=8/2、質量比)を用いて、コアパターンをエッチングした。続いて、洗浄液(イソプロパノール)を用いて洗浄し、100℃で10分間加熱乾燥し、コアパターンを形成した。
その後の工程は、実施例2と同様に行い、ミラー付き光導波路を得た(図3参照)。
得られたミラー付き光導波路の2箇所のミラー部の合計光損失は、1.90dBであった。
実施例4
基板2において、コア層形成面側に電気配線を有する基板1を用い、実施例2と同様に、透明樹脂層Bを露光した後に、透明樹脂層B側から、該電気配線保護層パターンを有したネガ型フォトマスクを介して、紫外線(波長365nm)を0.3J/cm2照射し、透明樹脂層Bを再度パターン露光した以外は同様の方法で、ミラー付き光導波路を作製した(図4参照)。
得られたミラー付き光導波路の2箇所のミラー部の合計光損失は、2.10dBであった。
実施例5
実施例2において、透明樹脂層A及び透明樹脂層Bを上記の紫外線露光機を用いて、紫外線(波長365nm)を3.0J/cm2ずつ両面に照射し、支持フィルムを剥離した後、170℃1h加熱硬化した以外は、同様の方法でミラー付き光導波路を形成した(図5参照)。
得られたミラー付き光導波路の2箇所のミラー部の合計光損失は、2.11dBであった。
比較例1
実施例1において、基板1の開口部2を形成せず、透明樹脂層Bを形成しなかった以外は同様の方法でミラー付き光導波路を作製した。
得られたミラー付き光導波路の2箇所のミラー部の合計光損失は、2.89dBであった。(このときの光ファイバA及び光ファイバBと基板1表面との距離は30μm)
比較例2
実施例2において、基板1の開口部2を形成せず、透明樹脂層Bを形成しなかった以外は同様の方法でミラー付き光導波路を作製した。
得られたミラー付き光導波路の2箇所のミラー部の合計光損失は、2.85dBであった。(このときの光ファイバA及び光ファイバBと基板1表面との距離は30μm)
比較例3
実施例2において、基板1の開口部2を形成しなかった以外は同様の方法でミラー付き光導波路を作製した(透明樹脂層B側の開口部2上のパターン形成は行った)ところ、透明樹脂層Bのエッチング中に、透明樹脂層Bが剥離してしまった。
本発明の製造方法により得られた光導波路は、各種光学装置、光インターコネクション等の幅広い分野に適用可能である。
1.基板
2.開口部
3.透明樹脂層A
4.透明樹脂層B
401.透明樹脂未硬化部
402.透明樹脂硬化部
5.透明樹脂部材
6.下部クラッド層
7.コア層
8.上部クラッド層
9.ミラー部
10.電気配線
11.電気配線保護層

Claims (9)

  1. (A)少なくとも1つの開口部を有する基板の両面に、透明樹脂を用いて透明樹脂層A及びBを形成し、かつ該開口部を該透明樹脂で充填する工程、(B)該開口部中の少なくとも一部の透明樹脂を硬化する工程、(C)該透明樹脂層A及びBの少なくとも一方の面にクラッド層及びコア層からなる光導波路を形成する工程、(D)該コア層にミラー部を形成する工程、を有する光導波路の製造方法。
  2. 前記工程(A)において、前記基板の両面の透明樹脂層A及びBを同時に形成する請求項1に記載の光導波路の製造方法。
  3. 前記工程(B)において、前記開口部中の少なくとも一部の透明樹脂と、前記基板両面上に形成された透明樹脂層A及びBの少なくとも一部を硬化する請求項1又は2に記載の光導波路の製造方法。
  4. 前記工程(B)において、前記透明樹脂が感光性の透明樹脂であって、露光及び現像することによって透明樹脂層A及びBの少なくとも一方をパターン化する請求項1〜3のいずれかに記載の光導波路の製造方法。
  5. 前記工程(C)が、下部クラッド層、コア層、上部クラッド層を順次形成する工程である請求項1〜4のいずれかに記載の光導波路の製造方法。
  6. 前記クラッド層及びコア層の少なくとも一つが、前記透明樹脂により形成される請求項1〜5のいずれかに記載の光導波路の製造方法。
  7. 前記工程(D)において、前記開口部の直上部にミラー部を形成する請求項1〜6のいずれかに記載の光導波路の製造方法。
  8. 前記基板が電気配線板であり、前記工程(A)において、透明樹脂を該電気配線保護用の電気配線保護層とする請求項1〜7のいずれかに記載の光導波路の製造方法。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の方法によって製造される光導波路。
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